JP2012036767A - 多気筒内燃機関の異常判定装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の異常判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】判定精度を維持しつつ、より短期間で空燃比異常の判定を行うことのできる多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
【解決手段】ECU24は、異常判定処理のための回転変動の計測が開始してからその計測が終了するまでの異常判定期間において、アイドルアップ制御を行う。これによって、通常のアイドル状態に比べて多気筒内燃機関の回転速度が早くなり、異常判定に用いるサイクル数を同じにしたまま、計測のためにアイドリング状態を維持する時間が通常のアイドリング状態において検出する場合に比べて短くなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、多気筒内燃機関の回転変動に基づいて、一部気筒の空燃比異常の有無を判定する多気筒内燃機関の異常判定装置に関するものである。
大気汚染等の環境破壊を防止することを目的として、排ガス対策用の車載部品の劣化・故障を検出、判定して表示するOBD(オンボードダイアグノーシス)システムの導入が進められている。OBDシステムは、排ガス対策用の車載部品の異常を検出または判定し、異常発生時には警告表示をして運転者に異常を知らせるとともに、故障内容を記録保持している。
特に最近では、多気筒内燃機関において、気筒間で所定以上の空燃比のばらつきが生じているかを判定する異常判定装置が開発されている。従来、多気筒内燃機関の各気筒の空燃比を検出するために、内燃機関の気筒ごとに空燃比センサを設け、その検出結果により気筒間に空燃比のばらつきが生じているかを判定するものが提案されていた。しかしながら、気筒ごとに空燃比センサを設けると、気筒数分の空燃比センサが必要になり、コスト高を招いていた。
この問題を解決するため、所定の燃焼サイクルの間、気筒ごとにクランクシャフトの回転変動を計測し、この計測された回転変動に基づいて気筒間の空燃比のばらつきの有無を判定する異常判定装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の異常判定装置では、内燃機関の外乱の少ないアイドル運転中に、所定の燃焼サイクルの間、クランクシャフトが所定の角度を回転するのに要した時間を気筒ごとに計測する。そしてこの計測された時間に基づき、空燃比のばらつき異常の有無を判定するようにしている。例えば気筒#1が所定の角度を回転するに要した時間が所定範囲を超えた回数をカウントし、そのカウント値が所定値を超えた場合に気筒#1について、空燃比がリーンであると診断するようにしている。
特開2010−24977号公報
しかしながら、特許文献1の構成では外乱の少ないアイドル中に回転変動を検出するため、所定以上の判定精度を保つためには、所定の燃焼サイクルの間、内燃機関をアイドリング状態に保持しなければならない。これによっては、以下に説明するような様々な問題が生じる。
例えば、吸気ポートに燃料を噴射するポートインジェクタと内燃機関の気筒に直接燃料を噴射する直噴インジェクタとを有する、いわゆるデュアルインジェクタタイプの内燃機関がある。このような内燃機関においては、空燃比のばらつきが、どちらのインジェクタによって生じるものかを特定する必要がある。そのため、ポートインジェクタのみによる噴射が行われている場合、及び直噴インジェクタのみによる噴射が行われている場合について、それぞれ空燃比のばらつき判定を行う必要がある。
しかし、直噴インジェクタによるアイドリングはPM(パティキュレートマター)エミッションの悪化や、気筒壁面に付着した燃料がピストンリングに掻き落されることによるオイル希釈の問題が生じる。そうした直噴によるアイドル運転に伴う問題のため、直噴時の空燃比異常の判定のために直噴によるアイドル運転を十分な期間行うことができず、十分な精度で空燃比のバラつき判定ができないのが実情となっている。
また近年には、車両停止中など、所定の条件下において内燃機関を自動停止する、いわゆるアイドリングストップ制御を実施する車両がある。このような車両においては、内燃機関がアイドリング状態になる期間が短くなることから、上記のようなアイドル状態での回転変動の計測に基づく異常判定の機会が少なくなるという問題もある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、判定精度を維持しつつ、より短期間で空燃比異常の判定を行うことのできる多気筒内燃機関の異常判定装置を提供することを目的としている。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果を記載する。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、多気筒内燃機関のアイドル運転中の回転変動を計測し、その結果に基づいて気筒の一部に空燃比異常があるか否かを判定する多気筒内燃機関の異常判定装置において、異常の判定にかかる回転変動の計測の開始からその終了までの異常判定期間に、多気筒内燃機関のアイドル回転速度を異常判定していない期間のアイドル回転速度よりも上昇させるアイドルアップ制御を行うことを特徴とする多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
請求項1に記載の発明では、アイドル運転中の回転変動に計測結果に基づいて気筒の一部に空燃比異常があるか否かの判定が行われる。こうした判定のためには、回転変動の計測を、一定の燃焼サイクルの間、行う必要がある。ここで請求項1に記載の発明では、こうした異常判定のための回転変動の計測期間にアイドルアップ制御が行われ、多気筒内燃機関のアイドル回転速度が通常よりも高くされる。アイドルアップ制御を行えば、異常判定のための回転変動の計測を行う燃焼サイクル数が同じでも、計測にかかる時間は、アイドルアップ制御を行わないときよりも短くなる。そのため、請求項1に記載の発明によれば、判定制度を維持しつつ、より短期間に空燃比異常の判定を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、多気筒内燃機関は、吸気通路内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に直接燃料を噴射する直噴インジェクタとを備えてなり、異常の判定は、直噴インジェクタの燃料噴射を行いながら行われることを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
請求項2に記載の発明によれば、アイドリング状態の回転変動に基づいて空燃比のバラつきを判定する異常判定装置において、直噴インジェクタによる噴射が行われる場合にアイドルアップがなされる。
直噴インジェクタによる噴射は、より高圧で燃料を噴射するため、直噴インジェクタ自体の作動音や、直噴インジェクタに高圧燃料を供給するための高圧ポンプの作動音を発するため、ポートインジェクタによる噴射に比して作動音が大きい。そのため、直噴によるアイドル運転時には、直噴インジェクタや高圧ポンプの作動音によるノイズが問題となることがある。また、直噴によるアイドル運転では、噴射した燃料の一部が完全燃焼しないことがあり、PM(パティキュレートマター)の排出が問題となることがある。さらに直噴によるアイドル運転では、未念燃料がオイル中に混入して、オイルの希釈が進むことがある。このように、直噴によるアイドル運転は、ポート噴射によるアイドル運転に比して不利な面があり、可能な限り避けることが望ましいとされている。
ここで、請求項2に記載の発明では、直噴によるアイドル運転を行いつつ、空燃比異常の判定を行う多気筒内燃機関において、アイドルアップ制御による異常判定期間の短期化を果たしている。そのため、直噴によるアイドル運転を異常判定のため実施せざるを得ない場合にも、ノイズ、PMエミッションの悪化、オイル希釈といったその実施に伴う背反を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、多気筒内燃機関は、吸気通路内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に燃料を直接噴射する直噴インジェクタとを備えてなり、ポートインジェクタから燃料噴射を行う状態と、直噴インジェクタから燃料噴射を行う状態とのそれぞれにおいて異常の判定を行うとともに、直噴インジェクタから燃料噴射を行う状態での異常判定に際してのみ、アイドルアップ制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
請求項3に記載の発明によれば、ポートインジェクタによる噴射、直噴インジェクタによる噴射が行われる状態それぞれに異常判定が行われる異常判定装置において、直噴インジェクタによる噴射が行われる状態での異常判定に際してのみ、アイドルアップ制御が行われる。そのため、アイドルアップによる燃費の悪化等を極力防止しつつ、上記のような背反のある直噴によるアイドル運転の期間を短期化することができる。
請求項4に記載の発明は、多気筒内燃機関では、アイドル運転中に停止条件の成立に応じて、当該機関を自動停止させるアイドリングストップ制御が行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
上記のようなアイドリングストップ制御を行う多気筒内燃機関では、アイドル運転の期間が短くなる。その点、請求項4に記載の発明によれば、アイドル運転中の回転変動の計測時間を短期化できるため、アイドル運転の期間が短い多気筒内燃機関においても、異常判定の機会を確保することができる。
請求項5に記載の発明は、異常の判定は、点火気筒の圧縮上死点から機関出力軸が30°回転するのに要した時間を気筒間で比較することで行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置を提供する。
請求項5に記載の発明によれば、最も変化の現れやすい上死点から30°回転するのに要する時間を用いることで、空燃比異常を精度よく判定することができる。
本発明の第1実施形態の適用される多気筒内燃機関の全体構成の模式図である。 同実施形態の多気筒内燃機関の1気筒の構成及び多気筒内燃機関の制御系の構成を併せ示す模式図である。 同実施形態に適用される異常判定処理のフローチャートである。 同じく同実施形態に適用される異常判定処理のフローチャートである。 同実施形態に適用されるPFI100%時の気筒別回転変動の積算処理のフローチャートである。 同じく同実施形態に適用されるDI100%時の気筒別回転変動の積算処理のフローチャートである。 同実施形態での異常判定処理における、噴射方式とエンジン回転速度との関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の適用される多気筒内燃機関の全体構成の模式図である。 同実施形態での多気筒内燃機関の自動停止・再始動制御の概要を示す図である。 同実施形態に適用される異常判定処理のフローチャートである。 同実施形態に適用される気筒別回転変動の積算処理のフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、本発明の異常判定装置をデュアルインジェクタ式の直列4気筒の多気筒内燃機関に適用した第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の異常判定装置の適用される多気筒内燃機関22の全体の構成を示している。多気筒内燃機関22は各気筒121a〜121dに連通する吸気通路に燃料を噴射するポートインジェクタ126a〜126d(以下「PFI」と略称する場合がある)や各気筒121a〜121dに直接燃料を噴射する直噴インジェクタ127a〜127d(以下「DI」と略称する場合がある)、点火プラグ130a〜130dを備えている。なお以下では、特にいずれのものかを特定しない場合や4つを総称する場合には、単に気筒121、ポートインジェクタ126、直噴インジェクタ127、点火プラグ130と記載する場合がある。
一方、各気筒121a〜121dに吸気を供給する吸気通路の合流部分にはスロットルバルブ124が設けられている。また排気を排出する排気通路133の合流部分には空燃比センサ135a、浄化装置134、酸素センサ135bが設けられている。
気筒121a〜121dの燃焼サイクルは、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程を1サイクルとして行われる。各気筒121a〜121dにおける燃料噴射や、点火は1番気筒121a、3番気筒121c、4番気筒121d、2番気筒121bの順でクランク角180°の位相差をもって行われる。すなわち、クランク角720°回転したときには、すべての気筒121でちょうど4工程が行われることになる。また燃料噴射されるときには、運転状態に応じてポートインジェクタ126、直噴インジェクタ127の噴射割合が決定される。
スロットルバルブ124は開度調整により、吸気通路の流路面積を調整することにで、吸入する空気量を調整する。吸気通路内に吸入された空気は、例えば1番気筒121aの燃料サイクルが吸気行程にあるときに気筒121a内に生じる負圧によって、気筒121a内に吸入される。
排気通路133は各気筒121a〜121dより排出された排気を浄化装置134で浄化し車外に放出する。このときの排気通路133では、空燃比センサ135aおよび酸素センサ135bによって空燃比が検出される。なお、空燃比センサ135aは出力値が空燃比に対して略リニアに変化する特性を有し、酸素センサ135bは理論空燃比よりリッチかリーンかに応じて出力値が急激に変化する特性を有している。
次に4気筒のうちの1気筒の構成を、図2を用いて詳細に説明する。気筒121内にはピストン132が気筒121を往復運動可能に設けられている。またピストン132はコネクティングロッドを介してクランクシャフト26に接続されており、クランクシャフト26の近傍には、その回転位相を検出するクランク角センサ140が設置されている。
上記の燃焼サイクルに応じてピストン132は気筒121内を上下し、コネクティングロッドを介して、クランクシャフト26を回転させる。
こうした内燃機関の制御はECU(電子制御ユニット)24によって行われる。ECU24は内燃機関の制御にかかる各演算処理を実施するCPU24a、制御用のプログラムやデータが記憶されたROM24b、CPU24aによって演算された結果を一時的に保存するRAM24c、ECU24の起動時間を示すタイマ24dを備えている。ECU24には、上記空燃比センサ135a、酸素センサ135b及びクランク角センサ140に加え、車速を検出する車速センサ68、スロットルバルブ124の開度を検出するスロットル開度センサ146、アクセルペダルの位置を検出するアクセル位置センサ141等の信号が入力される。またECU24は入力値に基づいて、ポートインジェクタ126、直噴インジェクタ127、点火プラグ130、及びスロットルバルブ124の開度を調整するスロットルモータ136などを制御する。
またECU24は、多気筒内燃機関22の運転中、各気筒121a〜121d間で所定以上の空燃比のばらつきが生じているかを判定する異常判定手段として異常判定処理を行う。以下、本実施形態における異常判定処理の詳細について、図3から図6に示すフローチャート、及び図7のタイミングチャートを用いて説明する。なお、以下では、いずれかの気筒121の空燃比がリーン側にずれているか否かを検出するための異常判定処理について説明する。
本実施形態ではポートインジェクタ126によってのみ燃料が噴射されている場合及び直噴インジェクタ127によってのみ燃料噴射がされている場合のそれぞれにおいて1トリップ中に1度ずつ異常判定が行われる。
図3及び図4は、そうした異常判定処理の処理手順を示している。本処理は、ECU24によって、所定の制御周期毎に実行されるものとなっている。
さて図3に示すように異常判定処理が開始されると、ECU24はS100においてPFI判定フラグが「0」であるかどうかを判断する。このPFI判定フラグは、機関始動時にその値が「0」にリセットされ、ポートインジェクタ126についての異常判定が完了するとその値が「1」にセットされるフラグとなっている。すなわち、S100では本トリップ中に、未だポートインジェクタ126の異常判定がなされていないか否かが判断される。S100においてNO、すなわち既にポートインジェクタ126の異常判定がなされている場合には、後述する図4のS900へと処理が移される。
一方、S100においてYES、すなわち未だポートインジェクタ126の異常判定が行われていない場合には、S200へと処理が移される。S200では、ポートインジェクタ126のみによる燃料噴射が行われているときの気筒別回転変動の積算処理が行われる。
図5を用いて、ポートインジェクタ126のみによる燃料噴射が行われているときの気筒別回転変動の積算処理について説明する。
この処理においてECU24は、S210において、車両がアイドリング中か否かを判断する。車速が「0」であり、アクセル位置が「0」、すなわちアクセルペダルが踏まれていない位置である場合には、車両がアイドリング中である(S210でYES)と判断してS220に処理が移される。一方、アイドリング中でない(S210でNO)と判断された場合には、外乱により十分な精度が確保できないため、今回の制御周期における異常判定処理は終了されるようになる。
S220では、ECU24はポートインジェクタ126及び直噴インジェクタ127に対しポートインジェクタ126のみによる噴射を行うよう制御する。
S230では、クランク角センサ140の検出結果に基づき、i番目の点火時のクランクシャフト26の回転速度が検出される。すなわち、圧縮上死点を基準「0°CA」とし、i番目の点火時にクランクシャフト26が0°CAから30°CAまで回転するのに要した時間PT30(i)が計測される。ここでの時間PT30(i)は、クランクシャフト26の回転速度が極大になるときの30°CAの回転に要する時間としてそれぞれ計測されている。
S240では、i番目の回転変動PΔT30(i)が算出される。PΔT30(i)はi番目に点火した気筒のPT30(i)と、点火順序においてその気筒の直前に点火した気筒についての同時間PT30(i−1)との差として定義されている。すなわちPΔT30(i)は、「PΔT30(i)=PT30(i)−PT30(i−1)」となる。この値が大きいときには、直前の点火気筒に比べて、30°CAまで回転するのに多くの時間を要しており、直前の点火気筒に比べて燃焼が弱い、すなわち空燃比がリーンであるといえる。
S250においてECU24は、i番目に点火された気筒mを判断し、その気筒mの回転変動の積算値PSΔT30(m)にPΔT30(i)加え、今回の制御周期における異常判定処理を終了する。
S300では、各気筒121a〜121dについてそれぞれ200回転分の積算が終了したか否かが判断される。200回転分の積算が終了していないとき(S300でNO)には、十分な精度で異常判定を行うことができないためS200へと戻り再び上記の積算処理が行われる。一方、200回転分の積算処理が終了しているとき(S300でYES)にはS400へと処理が移される。
S400では、4つの気筒121a〜121dのうち、PSΔT30が最も大きい気筒kが抽出され、その気筒kについて回転変動の平均値PMΔT30(k)が算出される。
S500では、PMΔT30(k)が所定値X1未満であるかが判断される。ここで所定値X1は、空燃比にバラつきが生じているか否かを判断する閾値である。S500でPMΔT30(k)が所定値X1以上であるとき、S600でPFI判定終了フラグの値が「1」と、PFI故障フラグの値が「1」とされた後、S700で警告灯がオンとされる。すなわち、ECU24は、気筒kについて回転変動の平均値が所定値以上である場合、その気筒kは他の気筒と比べて所定量以上に空燃比がリーンになっているとして、異常と判断する。一方、S500でPMΔT30(k)が所定値X1未満である場合(S500でYES)には、PFI判定終了フラグの値が「1」とされ、PFI故障フラグの値が「0」とされる。すなわち、ポートインジェクタのみによる噴射時には、空燃比のばらつきが所定以上生じていないと判定される。
次に図4を用いて直噴インジェクタのみによる噴射が行われているときの異常判定処理について説明する。
S900では、DI判定終了フラグの値が「0」か否か、すなわちS100と同様に直噴インジェクタ127のみによる噴射が行われているときの異常判定処理が本トリップにおいて未だ終了していないか否かが判断される。なお、DI判定終了フラグは、PFI判定終了フラグと同様に、機関始動時にその値が「0」にリセットされ、直噴インジェクタ127についての異常判定が完了するとその値が「1」にセットされるフラグとなっている。
ここで、異常判定が既に終了している(S900でNO)場合には、異常判定処理が終了される。一方、未だ終了していない(S900でYES)場合には、S1000へと処理が移される。S1000では、直噴インジェクタ127のみによる燃料噴射が行われているときの気筒別回転変動の積算処理が行われる。
図6を用いて、直噴インジェクタ127のみによる燃料噴射が行われているときの気筒別回転変動の積算処理について説明する。
この処理では、ECU24はS1010において、S210と同様に車両がアイドリング中か否かを判断する。車両がアイドリング中である(S1010でYES)場合には、S1020に処理が移される。一方、アイドリング中でない(S1010でNO)と判断された場合には、外乱により十分な精度が確保できないため、この処理が終了される。
S1020に処理が移行すると、ECU24は、ポートインジェクタ126及び直噴インジェクタ127に対し直噴インジェクタ127のみによる噴射を行うよう制御する。
続くS1030では、機関回転速度Neが所定値NeX未満であるかが判断される。機関回転速度がNeX未満である(S1030でYES)場合には、S1040でアイドルアップ制御がなされた後に、S1050に処理が移される。S1040では、ECU24は、スロットルモータ136を駆動させ、スロットルバルブ124の開度を大きくすることで機関回転速度を増大させる。一方、機関回転速度がNeX以上である(S1030でNO)場合には、ECU24は、それ以上のアイドルアップは必要ないものとしてS1050へ移る。なお、こうしたアイドルアップ制御が行われると、多気筒内燃機関22のアイドル回転速度は、異常判定していない期間の通常のアイドル回転速度よりも上昇される。
S1050では、S240と同様に、圧縮上死点を基準「0°CA」とし、i番目の点火時にクランクシャフト26が0°CAから30°CAまで回転するのに要した時間DT30(j)が計測される。
S1060では、S250と同様に、i番目の回転変動DΔT30(j)が算出される。DΔT30(j)は、j番目に点火した気筒のDT30(j)と、点火順序においてその気筒の直前に点火した気筒についての同時間DT30(j−1)との差として定義されている。すなわちDΔT30(j)は「DΔT30(j)=DT30(j)−DT30(j−1)」となる。この値が大きいときには、直前の点火気筒に比べて、30°CAまで回転するのに多くの時間を要しており、直前の点火気筒に比べて燃焼が弱い、すなわち空燃比がリーンであるといえる。
S1070においてECU24は、j番目に点火された気筒nが判断し、気筒nの回転変動の積算値DSΔT30(n)にDΔT30(j)を加え、今回の制御周期における回転変動の積算処理を終了する。
S1100では、各気筒121a〜121dについてそれぞれ200回転分の積算が終了したか否かが判断される。200回転分の積算が終了していないとき(S1100でNO)には、十分な精度で異常判定を行うことができないためS1000へと戻り再び上記の積算処理が行われる。一方、200回転分の積算処理が終了しているとき(S1100でYES)には、S1200へと処理が移される。
S1200では、4つの気筒121a〜121dのうち、DSΔT30が最も大きい気筒lが抽出され、その気筒lについて回転変動の平均値DMΔT30(l)が算出される。
S1300では、DMΔT30(l)が所定値X2未満であるかが判断される。ここで所定値X2は空燃比にバラつきが生じているか否かを判断する閾値である。S1300でDMΔT30(k)が所定値X2以上であるとき、S1400でDI判定終了フラグを1、DI故障フラグの値が「1」とされ、S1500で警告灯がオンとされる。すなわち、ある気筒の回転変動の平均値が所定値以上である場合、その気筒は他の気筒と比べて所定量以上に空燃比がリーンになっているとして、異常と判断される。一方、S1300でDMΔT30(l)が所定値X2未満である場合(S1300でYES)には、DI判定終了フラグの値が「1」とされ、DI故障フラグの値が「0」とされる。すなわち、直噴インジェクタ127のみによる噴射時には、空燃比のバラつきが所定以上生じていないと判定される。
次に本実施形態における異常判定処理が行われる場合の、噴射方式、エンジン回転速度の時間変化を、図7を用いて説明する。図7は異常判定処理が実行状態か否か、噴射方式がポートインジェクタ126、直噴インジェクタ127のどちらか、及びエンジン回転速度を時間とともに示したものである。
本実施形態において、異常処理判定処理が非実行であるt1以前、t2〜t3、t4以降はアイドル中の燃料噴射はポートインジェクタ126のみによって行われる。これは、直噴インジェクタ127によるアイドリングでは、PMエミッションの悪化や燃料が気筒121壁面に付着し、ピストン132がこれを描き落とすことによるオイル希釈の問題が生じるからである。
また異常判定処理が始めに行われるt1〜t2においても、燃料噴射はポートインジェクタ126のみによって行われる。これは、図5のS220において、ポートインジェクタ126のみによって燃料噴射を行うように制御されるためである。
一方、次に行われる異常判定処理中のt3〜t4の間には直噴インジェクタ127のみによる噴射が行われる。これは図6のS1020において、直噴インジェクタ127のみによって燃料噴射を行うように制御されるためである。この直噴インジェクタ127のみによるアイドリングは上記のようにPMエミッション悪化、オイル希釈等の問題を生じるため短期間で終了させることが望ましい。そのため、t3〜t4の間では、エンジン回転速度が通常のアイドル回転速度Neidleよりも100〜150rpm程度高いNeupとなるようにアイドルアップ制御が行われる。これによって、200revに到達するために要する時間をt4〜t5の分だけ短期化することができる。
以上説明した本実施形態の内燃機関の異常判定装置によれば、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、異常判定処理が開始してから異常判定処理が終了するまでの異常判定期間において、アイドルアップ制御を行うようにしている。そのため、通常のアイドル運転時に比べて多気筒内燃機関22の回転速度が早くなり、異常判定に用いるサイクル数を同じにしたまま、アイドリング状態を維持する時間を、通常のアイドリング状態において検出する場合に比べて短くすることができる。これにより、判定精度を維持しつつ、より短期間で空燃比異常の有無を判定することができる。
(2)本実施形態では、図6のS1040において、異常判定期間中であって、直噴インジェクタ127のみによるアイドリングが行われているときにアイドルアップを行うようにしている。そのため、直噴インジェクタ127のみによって燃料噴射が行われる場合の異常判定を短期間で終了させることができる。これによれば、直噴インジェクタ127のみよるアイドリング状態で生じるPMエミッションの悪化やオイル希釈の問題を抑制しつつ、空燃比異常の有無を判定できる。
(3)本実施形態では、直噴インジェクタ127のみによるアイドリングが行われているときのみにアイドルアップを行い、ポートインジェクタ126のみによるアイドリングが行われているときにはアイドルアップを行わないようにしている。これによれば、アイドルアップによる燃費の悪化等を極力防止しつつ、上記のような背反のある直噴によるアイドル運転の期間を短期化することができる。
(4)本実施形態では、例えば図5のS1300において200revの間に検出された回転変動の平均値を用いて、異常判定を行っている。このように複数の検出結果に基づいて異常判定を行うことにより、例えば外乱等により、一度だけ所定値を超えた場合などに、異常と誤判定することを抑制でき、高精度の判定ができる。
(5)本実施形態では、異常判定に、ある気筒で点火された後、クランク角が上死点から30°回転するのに要した時間と、直前に点火された気筒における同時間との差を用いている。これによれば、最も変化の現れやすい上死点から30°回転するのに要する時間を用いることで、空燃比異常の有無を精度よく判定することができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態において第1の実施形態と同等或いはそれに準じた構成については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図8に、本実施の形態の異常判定装置の適用される直列4気筒の多気筒内燃機関22の全体構成を示す。多気筒内燃機関22は各気筒121a〜121dに連通する吸気通路に燃料を噴射するポートインジェクタ126a〜126d、点火プラグ130a〜130dを備えている。なお、以下では特にいずれのものかを特定しない場合や4つを総称する場合には、単に気筒121、ポートインジェクタ126、点火プラグ130と記載する場合がある。また、この多気筒内燃機関22にも、スロットルバルブ124、排気通路133、空燃比センサ135a、浄化装置134、酸素センサ135bが同様に設けられている。
気筒121a〜121dの燃焼サイクルは吸気、圧縮、膨張、排気の4行程を1サイクルとして行われる。各気筒121a〜121dにおける燃料噴射や、点火は1番気筒121a、3番気筒121c、4番気筒121d、2番気筒121bの順でクランク角180°の位相差をもって行われる。すなわち、クランク角720°回転したときに、すべての気筒121でちょうど4工程が行われたことになる。
また気筒121内にはピストン132が気筒121を往復運動可能に設けられている。またピストン132はコネクティングロッドを介してクランクシャフト26に接続されており、クランクシャフト26の近傍には、その回転位相を検出するクランク角センサ140が図2と同様に設置されており、これらの制御はECU24によって行われる。
本実施形態の多気筒内燃機関22では、車両停止中など所定の条件下で多気筒内燃機関22を自動停止する、いわゆるアイドリングストップ制御が行われる。以下ではアイドリングストップ制御による自動停止・再始動制御の概要を図9を用いて説明する。
本機構を有する内燃機関はモード0〜モード4の5つの制御モードを有している。図示しないイグニッションスイッチがオン操作され、ECU24が起動すると、ECU24は制御モードを通常の機関停止状態を示すモード0に設定する。モード0時に始動要求を受けると、多気筒内燃機関22がクランキングされ、始動完了後に通常の機関運転状態を示すモード1に移行する。
またモード1での通常の機関運転中に、イグニッションスイッチがオフ操作されると、ECU24は、通常の機関停止処理を実行して内燃機関を停止させ、その制御モードを上記モード0に移行する。そして必要な停止時処理を実施した後、ECU24は、自身への通電を切断する。
一方、上記モード1での通常の機関運転中に、多気筒内燃機関22の自動停止条件が成立すると、ECU24は制御モードを、多気筒内燃機関22を自動停止させるための機関停止処理を実行するモード2に移行される。この多気筒内燃機関22では、上記自動停止条件は、例えば下記条件(a1)〜(a5)のすべての成立をもって成立されるようになっている。
(a1)アクセルペダルの踏込み量が「0」である。
(a2)車速が所定速度以下である。
(a3)ブレーキペダルが踏込まれている。
(a4)冷却水温度が所定温度Ta以上であり、多気筒内燃機関22の暖機が完了されている。
(a5)車載バッテリの充電量が所定値以上である。
制御モードがモード2に移行されると、ECU24は、燃料供給を停止して多気筒内燃機関22を停止させる。そして完全に停止させた後に、自動停止再始動制御による機関停止状態を示すモード3に移行する。
モード3での多気筒内燃機関22の停止待機中に再始動条件が成立すると、ECU24は制御モードを、多気筒内燃機関22を自動再始動させるための再始動処理を実行するモード4に移行する。この多気筒内燃機関22では、上記再始動条件は、例えば下記の(b1)〜(b4)等の条件のいずれかの成立をもって成立されるようになっている。
(b1)ブレーキペダルの踏込みが解除された。
(b2)アクセルペダルが踏込まれた。
(b3)P(パーキング)レンジ、又はN(ニュートラル)レンジから、それら以外のシフトレンジへのシフト操作がなされた。
(b4)車載バッテリの充電量が所定値未満に低下した。
こうして制御モードがモード4に移行されると、多気筒内燃機関22の再始動が行われ、その再始動が無事完了すると、ECU24は制御モードを上記モード1に移行する。
以下では、上記のようなアイドリングストップ機構を備えた多気筒内燃機関22において、各気筒121a〜121d間で所定以上の空燃比のばらつきが生じているかを判定する異常判定処理について図10、図11を参照しながら説明する。なお、以下では、いずれかの気筒121の空燃比がリーン側にずれているか否かを判定する異常判定処理について説明する。
本実施形態では、1トリップ中に1度、異常判定が行われるが、1度のアイドリング状態で行われる場合と複数のアイドリング状態で分割して行われる場合がある。図10に示すように異常判定処理が開始されると、ECU24はS10において判定終了フラグの値が「0」であるかどうかを判断する。すなわち、S10では本トリップ中に、異常判定がなされていないか否かを判断する。S10においてNO、すなわち既に異常判定がなされている場合には異常判定処理を終了する。
一方、S10においてYES、すなわち未だ異常判定が行われていない場合には、S20へと処理が移される。S20では気筒別回転変動の積算処理が行われる。以下では図11を用いて、気筒別回転変動の積算処理について説明する。
この処理では、ECU24は、S21において、車両がアイドリング中か否かを判断する。車速が0であり、アクセル位置が「0」、すなわちアクセルペダルが踏まれていない位置である場合には車両がアイドリング中である(S21でYES)と判断してS22に処理が移される。一方、走行中や、自動停止制御によるアイドリングストップ中は、車両がアイドリング中でない(S21でNO)と判断され、今回の制御周期における気筒別回転変動の積算処理が終了される。
S22では、機関回転速度Neが所定値NeX未満であるかが判断される。機関回転速度がNeX未満である(S22でYES)場合には、S23でアイドルアップ制御がなされた後に、S23に処理が移される。S23では、ECU24は、スロットルモータ136を駆動させ、スロットルバルブ124の開度を大きくすることで機関回転速度を増大させる。一方、機関回転速度がNeX以上である(S22でNO)場合には、その以上のアイドルアップは必要ないものとしてS24へと処理が移される。
S24では、クランク角センサ140の検出結果に基づき、i番目の点火時のクランクシャフト26の回転速度が検出される。すなわち、圧縮上死点を基準「0°CA」とし、i番目の点火時にクランクシャフト26が0°CAから30°CAまで回転するのに要した時間T30(i)が計測される。ここでの時間T30(i)は、クランクシャフト26の回転速度が極大になるときの30°CAの回転に要する時間としてそれぞれ計測されている。
S25では、i番目の回転変動ΔT30(i)が算出される。ΔT30(i)は、i番目に点火した気筒のT30(i)と、点火順序においてその気筒の直前に点火した気筒についての同時間T30(i−1)との差として定義されている。すなわちΔT30(i)は「ΔT30(i)=T30(i)−T30(i−1)」となる。この値が大きいときには、直前の点火気筒に比べて、30°CAまで回転するのに多くの時間を要しており、直前の点火気筒に比べて燃焼が弱い、すなわち空燃比がリーンであるといえる。
S26においてECU24は、i番目に点火された気筒mを判断し、気筒mの回転変動の積算値SΔT30(m)にΔT30(i)を加えた上で、今回の制御周期における気筒別回転変動の積算処理を終了する。
S30では、各気筒121a〜121dについてそれぞれ200回転分の積算が終了したか否かが判断される。200回転分の積算が終了していないとき(S30でNO)には、十分な精度で異常判定を行うことができないためS20へと戻り再び上記の積算処理が行われる。一方、200回転分の積算処理が終了しているとき(S30でYES)には、S40へと処理が移される。
S40では、4つの気筒121a〜121dのうち、SΔT30が最も大きい気筒kが抽出され、その気筒kについて回転変動の平均値MΔT30(k)が算出される。
S50では、MΔT30(k)が所定値X未満であるかが判断される。ここで所定値Xは、空燃比にばらつきが生じているか否かを判断する閾値である。S50でMΔT30(k)が所定値X以上であるときには、S60で判定終了フラグの値が「1」、故障フラグの値が「1」とされ、S70で警告灯がオンとされる。すなわち、気筒kについて回転変動の平均値が所定値以上である場合、その気筒kは他の気筒と比べて所定量以上に空燃比がリーンになっているとして、異常と判断される。一方、S50でMΔT30(k)が所定値X未満である場合(S50でYES)には、判定終了フラグの値が「1」、故障フラグの値が「0」とされる。すなわち、このときには、空燃比のばらつきは所定以上生じていないと判定される。
以上説明した本実施形態の多気筒内燃機関の異常判定装置によれば、次の効果を奏することができる。
(6)本実施形態では、アイドリングストップ制御を行う多気筒内燃機関22において、空燃比ばらつきの異常判定処理中にアイドルアップ制御を行うようにしている。そのため短期間のアイドリング状態で異常判定に必要な回転数を達成することができる。また、アイドリング状態の少ないアイドルストップ機構を備えた多気筒内燃機関22でも好適に空燃比ばらつきの異常判定処理を行うことができる。
なお以上説明した各実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・第1、2の実施形態では、本発明の異常判定装置を直列4気筒の多気筒内燃機関22に適用した例を示したが、本発明は、複数の気筒を有するものであれば、気筒数や気筒の配置の異なる多気筒内燃機関にも同様に適用することができる。
・第1、2の実施形態では、積算処理の回数を200回転としたが、その回数は、これに限られるものでなく、気筒間の空燃比のばらつき判定の精度を十分に保てる回数であればよい。また、固定値でなく、例えば外乱の小さい時には少ない回数で判定を行うなど、外乱の大きさによって変化させるようにしてもよい。
・第1、2の実施形態では、積算処理が200回転に満たない状態で発進要求があった場合について言及していないが、例えば、発進要求があった時点で積算値をRAM24cに記憶し、再びアイドリング状態となったときにその値を読み出し、積算処理を再開するようにしてもよい。
・第1、2の実施形態では、200回転における回転変動の平均値を用いて異常判定を行っているがこれに限られるものでない。例えば、1回の検出結果に基づく回転変動ごとに所定値と比較し、所定値を超えたものについてカウンタをインクリメントするようにし、カウンタの値が所定値を超えた場合に異常と判定するようにしてもよい。
・第1、2の実施形態では、リーン側の異常判定に用いた例を示したが、これに限られるものでない。例えば、回転変動の平均値が最小の気筒を抽出し、その平均値が所定値以下である場合に当該気筒がリッチ側にずれていると判定するようにしてもよい。また、これらの両方を判定するようにしてもよい。
・第1の実施形態では、直噴インジェクタ127のみによる噴射制御を行う場合の異常判定処理中にのみアイドルアップ制御を行うようにしているが、ポートインジェクタ126のみによる噴射制御を行う場合の異常判定処理中にもアイドルアップ制御を行うようにしてもよい。
・第2の実施形態では、ポートインジェクタ126のみを有する多気筒内燃機関に本発明を適用した例を示したが、直噴インジェクタ127のみを有する多気筒内燃機関に用いてもよく、燃料噴射の形態によらず本発明を適用することができる。
・第2の実施形態では、アイドルストップ機構による自動停止条件として、上記(a1)〜(a5)を掲げたが、その条件はこれに限られるものではない。例えば、空燃比バラつきの異常判定が終了していることを自動停止条件の1つとしてもよく、この場合には、本発明の適用により、短期間で異常判定処理を行うことによって、より多くのアイドリングストップの機会を得ることができる。そのため燃費を向上させることができる。
22…多気筒内燃機関、24…ECU、24a…CPU、24b…ROM、24c…RAM、24d…タイマ、26…クランクシャフト、68…車速センサ、121…気筒、124…スロットルバルブ、126…ポートインジェクタ、127…直噴インジェクタ、128…吸気バルブ、130…点火プラグ、132…ピストン、133…排気通路、134…浄化装置、135a…空燃比センサ、135b…酸素センサ、136…スロットルモータ、141…アクセル位置センサ、142…水温センサ、146…スロットル開度センサ、148…エアフローメータ、149…吸気温センサ、150…可変動弁機構

Claims (5)

  1. 多気筒内燃機関のアイドル運転中の回転変動を計測し、その結果に基づいて気筒の一部に空燃比異常があるか否かを判定する多気筒内燃機関の異常判定装置において、
    前記異常の判定にかかる回転変動の計測の開始からその終了までの異常判定期間に、前記多気筒内燃機関のアイドル回転速度を異常判定していない期間のアイドル回転速度よりも上昇させるアイドルアップ制御を行うことを特徴とする多気筒内燃機関の異常判定装置。
  2. 前記多気筒内燃機関は、吸気通路内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に直接燃料を噴射する直噴インジェクタとを備えてなり、
    前記異常の判定は、前記直噴インジェクタの燃料噴射を行いながら行われることを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置。
  3. 前記多気筒内燃機関は、吸気通路内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に燃料を直接噴射する直噴インジェクタとを備えてなり、
    前記ポートインジェクタから燃料噴射を行う状態と、前記直噴インジェクタから燃料噴射を行う状態とのそれぞれにおいて前記異常の判定を行うとともに、前記直噴インジェクタから燃料噴射を行う状態での前記異常判定に際してのみ、前記アイドルアップ制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置。
  4. 前記多気筒内燃機関では、アイドル運転中に停止条件の成立に応じて、当該機関を自動停止させるアイドリングストップ制御が行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置。
  5. 前記異常の判定は、点火気筒の圧縮上死点から機関出力軸が30°回転するのに要した時間を気筒間で比較することで行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の異常判定装置。
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