JP2010069949A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駐車中に二次電池などの蓄電装置を充電している最中でも内燃機関の失火をより精度良く判定する。
【解決手段】駐車中にバッテリの充電が要求されているときには、エンジンの目標回転数Ne*に駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgを設定し(S350)、設定された目標回転数Ne*にてエンジンが運転されると共にエンジンからの動力をモータにより電力に変換してバッテリを充電するようエンジンおよびモータを制御する(S360〜S380)。これにより、駐車中にエンジンを運転してバッテリを充電している最中でもエンジンの運転に伴って駆動系の共振が誘発されることを抑制する。この結果、駆動系の共振がエンジンの出力軸の回転変動に与える影響を低減し、駐車中にバッテリを充電するときでもエンジンの失火の判定を精度良く行なうことができる。
【選択図】図5
【解決手段】駐車中にバッテリの充電が要求されているときには、エンジンの目標回転数Ne*に駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgを設定し(S350)、設定された目標回転数Ne*にてエンジンが運転されると共にエンジンからの動力をモータにより電力に変換してバッテリを充電するようエンジンおよびモータを制御する(S360〜S380)。これにより、駐車中にエンジンを運転してバッテリを充電している最中でもエンジンの運転に伴って駆動系の共振が誘発されることを抑制する。この結果、駆動系の共振がエンジンの出力軸の回転変動に与える影響を低減し、駐車中にバッテリを充電するときでもエンジンの失火の判定を精度良く行なうことができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、停車中にバッテリを充電するためにエンジンをアイドル運転から負荷運転に切り替える際には、アイドル運転しているエンジンの出力トルクを小さくし、この状態でモータジェネレータによりエンジンの回転数を大きくし、その後、エンジンのトルクを大きくして負荷運転するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、エンジンをアイドル運転から負荷運転に切り替える際のエンジンの出力トルクを小さくすることにより、駆動系の共振を抑制している。
特開2004−104900号公報
内燃機関がダンパなどのねじれ要素を介して後段の駆動系ギヤ機構に機械的に接続されているハイブリッド車では、シフトポジションがPポジションで停車しているときには車両が動かないようパーキングロック機構により後段の駆動系ギヤ機構がロックされるため、内燃機関の回転数によってはねじれ要素を含む後段の駆動系が共振し、運転者に駆動系の共振の振動による違和感を与える場合がある。特に、バッテリを充電する際には、駆動系の共振を誘発する起振力となる内燃機関から出力するトルクがアイドル運転時に比べて大きくなるため、駆動系の共振による振動もより大きくなる。一方、内燃機関の失火を判定する方法としては、内燃機関の出力軸の回転変動に基づいて失火を判定するものが多い。そして、バッテリを充電する際にはアイドル運転時に比べて大きなトルクがエンジンから出力されて駆動系の共振による大きな振動が生じる場合があることを考慮すると、この場合に生じる駆動系の共振が内燃機関の出力軸の回転変動に影響を及ぼし、失火を誤判定する場合があり、内燃機関の失火の判定を精度良く行なうことができなくなる。
本発明のハイブリッド車は、駐車中に二次電池などの蓄電装置を充電している最中でも内燃機関の失火をより精度良く判定することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する制御手段、
を備えることを要旨とする。
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する制御手段、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態で蓄電手段の充電が要求されたときには、内燃機関,ねじれ要素,遊星歯車,発電機,電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で内燃機関が運転されて蓄電手段が充電されるよう内燃機関と発電機とを制御する。これにより、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態でも、内燃機関の運転に伴って誘発される駆動系の共振を抑制することができる。この結果、駆動系の共振が内燃機関の出力軸の回転変動に与える影響を低減し、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態で蓄電手段を充電するときでも、内燃機関の失火の判定を精度良く行なうことができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数より大きい回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する手段であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する、
ことを特徴とする。
複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態で蓄電手段の充電が要求されたときには、内燃機関,ねじれ要素,遊星歯車機構,発電機,電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で内燃機関が運転されて蓄電手段が充電されるよう内燃機関と発電機とを制御する。これにより、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態でも、内燃機関の運転に伴って誘発される駆動系の共振を抑制することができる。この結果、駆動系の共振が内燃機関の出力軸の回転変動に与える影響を低減し、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態で蓄電手段の充電するときにも、内燃機関の失火の判定を精度良く行なうことができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された遊星歯車機構30と、遊星歯車機構30に接続された発電可能なモータMG1と、遊星歯車機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22の排気バルブ131を介して排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた図示しない圧力センサからの筒内圧力,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブ131を開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
遊星歯車機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なうものとして構成されている。遊星歯車機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
ギヤ機構60には、ファイナルギヤ60aに取り付けられたパーキングギヤ92と、パーキングギヤ92と噛み合ってその回転駆動を停止した状態でロックするパーキングロックポール94と、からなるパーキングロック機構90が取り付けられている。パーキングロックポール94は、他のポジションから駐車ポジション(Pポジション)への操作信号または駐車ポジションから他のポジションへの操作信号を入力したハイブリッド用電子制御ユニット70により図示しないアクチュエータが駆動制御されることによって作動し、パーキングギヤ92との噛合およびその解除によりパーキングロックおよびその解除を行なう。ファイナルギヤ60aは機械的に駆動輪63a,63bに接続されているから、パーキングロック機構90は間接的に駆動輪63a,63bをロックしていることになる。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションセンサ82により検出するシフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や中立ポジション(Nポジション),ドライブポジション(Dポジション),リバースポジション(Rポジション)などがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
また、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22のいずれかの気筒が失火しているか否かを判定する処理を実行している。図3は、エンジンECU24により実行される失火判定処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
失火判定処理が実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、クランクポジションセンサ140により検出されるクランク角CAや図4に例示するT30演算処理により演算されるクランクシャフト26が30度回転するのに要する時間である30度回転所要時間T30を入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、30度回転所要時間T30は、図4のT30演算処理に示すように、クランクポジションセンサ140からのクランク角CAに基づいてクランク角CAが30度回転する毎にそのときの時刻を入力し(ステップS200)、入力した今回の時刻と前回クランク角CAが30度回転したときに入力した時刻との差を計算することにより求めることができる(ステップS210)。なお、30度回転所要時間T30は、その逆数を取るとエンジン22の回転数Neを(360/30)倍したものになるから、エンジン22の回転数Neの変化の程度、即ちエンジン22の回転変動を時間の単位を用いて表したものとなる。
続いて、入力した30度回転所要時間T30と閾値Trefとを比較する(ステップS110)。ここで、閾値Trefは、30度回転所要時間T30の基準となるクランク角CAで燃焼行程となる気筒が失火していないときの30度回転所要時間T30より大きく、その気筒が失火しているときの30度回転所要時間T30より小さな値として設定されており、実験・解析等により求めることができる。30度回転所要時間T30が閾値Tref以下のときには、エンジン22は失火していないと判定して失火判定処理を終了し、30度回転所要時間T30が閾値Trefよりも大きいときには、エンジン22のいずれかの気筒に失火が生じていると判断し、クランク角CAにより失火気筒を特定して(ステップS120)、失火判定処理を終了する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、駐車しているときにバッテリ50を充電するためにエンジン22を負荷運転する際の動作について説明する。図5は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駐車時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、シフトポジションSPがPポジションとされて駐車しているときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。なお、シフトポジションSPがPポジションのときには、パーキングロック機構90によってギヤ機構60が回転不能に固定されるため、ギヤ機構60と機械的に接続された駆動輪63a,63bも回転不能に固定される。
駐車時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1の回転数Nm1,充電要求フラグFなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、モータMG1の回転数Nm1は、回転位置検出センサ43により検出されるモータMG1の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、充電要求フラグFは、バッテリECU52によりバッテリ50の残容量SOC等に基づいてバッテリ50を充電すべきではないときに値0に設定されると共にバッテリ50を充電すべきときに値1に設定されるものであり、バッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した充電要求フラグFが値1であるか否かを判定する(ステップS310)。充電要求フラグFが値0であり、バッテリ50の充電要求がなされていないときには、エンジン22の目標回転数Ne*に停車中にエンジン22をアイドル運転するときの回転数である所定回転数Nidl(例えば、900rpm等)を設定し(ステップS320)、エンジン22の目標トルクTe*に値0を設定し(ステップS330)、トルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS340)、設定した目標回転数Ne*,目標トルクTe*,トルク指令Tm1*をエンジンECU24,モータECU40に送信し(ステップS380)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。いま、エンジン22の目標回転数Ne*に所定回転数Nidlが設定され、目標トルクTe*およびトルク指令Tm1*に値0が設定されているときを考えているから、バッテリ50を充電せずにエンジン22を所定回転数Nidlにてアイドル運転することになる。
ステップS310で、充電要求フラグFが値1であり、バッテリ50の充電要求がなされているときには、エンジン22の目標回転数Ne*に駐車中にエンジン22を負荷運転するための回転数であって駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgを設定し(ステップS350)、エンジン22の目標トルクTe*に所定トルクTchgを設定する(ステップS360)。ここで、所定回転数Nchgは、実施例では、実験・解析等に基づいて、エンジン22やダンパ28,遊星歯車機構30,モータMG1,MG2,ギヤ機構60を含む駆動系の駐車時における共振周波数よりも大きい値となるよう設定し、例えば、駐車時における駆動系の共振周波数が800〜1200rpmであるときには1500rpm等のように設定するものとした。また、所定トルクTchgは、エンジン22を所定回転数Nchgで運転するときに効率よくバッテリ50を充電できる値となるよう、実験・解析等に基づいて設定するものとした。図6は、駐車時にエンジン22を負荷運転する際の運転ポイントと駐車時における駆動系の共振領域との関係を示す説明図である。なお、参考のために、走行中などの非駐車時においてエンジン22を運転する際の運転ポイントとして連続する非駐車時用動作ラインを破線で示し、併せて非駐車時における駆動系の共振領域も図示している。ここで、図に示すように、駐車時には駆動系の共振を誘発する共振領域が非駐車時に比べて特に低トルク側に拡がっているのは、非駐車時には駆動系の振動は駆動輪63a,63bを介して地面に吸収されるが、駐車時にはハイブリッド自動車20が動かないようパーキングロック機構90によりギヤ機構60がロックされるため、駆動系の振動はギヤ機構60までは伝わるものの、駆動輪63a,63bまでは伝わらず、地面に吸収されにくくなることに基づく。このように、駐車時には駆動系の共振領域が拡がるため、破線で示している非駐車時用動作ラインを用いて運転ポイントを設定すると、設定した運転ポイントが非駐車時における駆動系の共振領域の範囲外であっても、駐車時における駆動系の共振領域の範囲内となる場合がある。このため、実施例では、駐車時にエンジン22を負荷運転する際の運転ポイントが駐車時における駆動系の共振領域の範囲外となるよう目標回転数Ne*に駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgを設定している。
次に、設定した目標回転数Ne*と遊星歯車機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を設定すると共に設定した目標トルクTe*,目標回転数Nm1*および現在の回転数Nm1に基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS370)。ここで、式(1)は、駐車時における遊星歯車機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。駐車時にエンジン22を負荷運転しているときの遊星歯車機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1* = Ne*・(1+ρ)/ρ …(1)
Tm1* = -Te*・ρ/(1+ρ)+k1・(Nm1*-Nm1)+k2・∫(Nm1*-Nm1)dt …(2)
Tm1* = -Te*・ρ/(1+ρ)+k1・(Nm1*-Nm1)+k2・∫(Nm1*-Nm1)dt …(2)
こうして目標回転数Ne*,目標トルクTe*,トルク指令Tm1*を設定すると、設定した目標回転数Ne*,目標トルクTe*,トルク指令Tm1*をエンジンECU24,モータECU40に送信し(ステップS380)、本ルーチンを終了する。設定された目標回転数Ne*および目標トルクTe*を受信したエンジンECU24は駐車時における駆動系の共振領域の範囲外である所定回転数Nchgと所定トルクTchgとによって示される運転ポイントにてエンジン22が負荷運転されるようエンジン22を制御し、設定されたトルク指令Tm1*を受信したモータECU40は設定されたトルク指令Tm1*をもってモータMG1が駆動されるようモータMG1を制御する。こうした制御を行なうことにより、エンジン22を負荷運転すると共にモータMG1を駆動してバッテリ50を充電することができる。この際、駆動系の共振領域の範囲外である運転ポイントにてエンジン22が負荷運転されるから、駆動系の共振を抑制し、駐車中にバッテリ50を充電している最中でも駆動系の共振が生じることを抑制し、さらには駆動系の共振によるクランクシャフト26の回転変動への影響を低減して、エンジン22の失火を精度良く判定することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、シフトポジションSPがPポジションとされてパーキングロック機構90によりギヤ機構60が固定された状態でバッテリ50の充電が要求されたときには、エンジン22やダンパ28,遊星歯車機構30,モータMG1,MG2,ギヤ機構60を含む駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgでエンジン22が運転されてバッテリ50が充電されるようエンジン22とモータMG1とを制御する。これにより、パーキングロック機構90によりギヤ機構60を回転不能に固定した状態でも、エンジン22の運転に伴って誘発される駆動系の共振を抑制することができる。この結果、駆動系の共振がクランクシャフト26の回転変動に与える影響を低減し、パーキングロック機構90によりギヤ機構60を回転不能に固定した状態でバッテリ50を充電するときでも、エンジン22の失火の判定を精度良く行うことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、所定回転数Nchgは駆動系の共振周波数より大きい値となるよう定められているが、駆動系の共振周波数とは異なる回転数であればよいから、駆動系の共振周波数より小さい値に定められるものとしてもよい。また、駆動系の共振を誘発する駆動系の共振周波数の範囲が複数存在するときにはその複数存在する共振周波数の範囲の間に位置する値に定められるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、所定トルクTchgは固定した値であるものとしたが、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて変動するものとしてもよい。また、所定トルクTchgおよび所定回転数Nchgの双方ともバッテリ50の残容量(SOC)に基づいて変動するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸に出力するものであるが、図8に示す変形例としてのハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものに適用するものとしてもよい。
また、こうした自動車に適用するものに限定されるものではなく、列車など自動車以外の車両の形態としても構わない。さらに、こうした車両の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、遊星歯車機構30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、パーキングロック機構90が「固定手段」に相当し、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140と、クランクポジションセンサ140により検出されるクランク角CAに基づいてクランクシャフト26が30度回転するのに要する30度回転所要時間T30を演算する図4のT30演算処理を実行すると共に演算した30度回転所要時間T30が閾値Trefより大きいときにエンジン22のいずれかの気筒に失火が生じていると判断する図3の失火判定処理を実行するエンジンECU24とが「失火判定装置」に相当し、シフトポジションSPがPポジションとされてパーキングロック機構90によりギヤ機構60を回転不能に固定した状態でバッテリ50の充電が要求されたときには、エンジン22,ダンパ28,遊星歯車機構30,モータMG1,MG2を含む駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgをエンジン22の目標回転数Ne*に設定し、所定トルクTchgをエンジン22の目標トルクTe*に設定し、設定した目標回転数Ne*,目標トルクTe*に基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する図5の駐車時制御ルーチンのステップS350〜S380の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と、受信した目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24と、受信したトルク指令Tm1*に基づいてモータMG1を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど、複数気筒の内燃機関であれば如何なるタイプのものとしても構わない。「遊星歯車機構」としては、上述の遊星歯車機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構など、内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続されたものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、遊星歯車機構の第3の回転要素に接続されたものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続されたものであれば如何なるものとしても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、発電機や電動機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「固定手段」としては、ギヤ機構60を回転不能な状態で固定するパーキングロック機構90に限定されるものではなく、駆動軸を回転不能な状態で固定するものであれば如何なるものとしても構わない。「失火判定装置」としては、検出されたクランク角CAに基づいてクランクシャフト26が30度回転するのに要する30度回転所要時間T30を演算し、演算した30度回転所要時間T30が閾値Trefより大きいときにエンジン22のいずれかの気筒に失火が生じていると判断するもの限定されるものではなく、内燃機関の回転変動に基づいて内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、シフトポジションSPがPポジションとされてパーキングロック機構90によりギヤ機構60を回転不能に固定した状態でバッテリ50の充電が要求されたときには、エンジン22,ダンパ28,遊星歯車機構30,モータMG1,MG2を含む駆動系の共振周波数より大きい所定回転数Nchgをエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に所定トルクTchgをエンジン22の目標トルクTe*に設定し、設定した目標回転数Ne*,目標トルクTe*に基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定してエンジン22,モータMG1を制御するものに限定されるものではなく、固定手段により駆動軸を回転不能に固定した状態で蓄電手段の充電が要求されたときには、内燃機関,ねじれ要素,遊星歯車機構,発電機,電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で内燃機関が運転されて蓄電手段が充電されるよう内燃機関と発電機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、60a ファイナルギヤ、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 パーキングロック機構、92 パーキングギヤ、94 パーキングロックポール、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、131 排気バルブ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ。
Claims (3)
- 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する制御手段、
を備えるハイブリッド車。 - 前記制御手段は、前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数より大きい回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
- 複数気筒の内燃機関と、前記内燃機関の出力軸にねじれ要素を介して3つの回転要素のうちの第1の回転要素が接続されると共に車軸に連結された駆動軸に第2の回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第3の回転要素に接続された発電機と、前記駆動軸に動力を入出力するよう機械的に接続された電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸を回転不能に固定する固定手段と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関のいずれかの気筒が失火しているのを判定する失火判定装置と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記固定手段により前記駆動軸を回転不能に固定した状態で前記蓄電手段の充電が要求されたときには、前記内燃機関,前記ねじれ要素,前記遊星歯車機構,前記発電機,前記電動機を含む駆動系の共振周波数とは異なる回転数で前記内燃機関が運転されて前記蓄電手段が充電されるよう前記内燃機関と前記発電機とを制御する、
ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008236942A JP2010069949A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | ハイブリッド車およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008236942A JP2010069949A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | ハイブリッド車およびその制御方法 |
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JP2010069949A true JP2010069949A (ja) | 2010-04-02 |
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ID=42202143
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JP2008236942A Pending JP2010069949A (ja) | 2008-09-16 | 2008-09-16 | ハイブリッド車およびその制御方法 |
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JP (1) | JP2010069949A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016030547A (ja) * | 2014-07-30 | 2016-03-07 | アイシン精機株式会社 | ハイブリッド車両用の制御装置 |
JP2016084709A (ja) * | 2014-10-23 | 2016-05-19 | 日産自動車株式会社 | エンジンの失火判定制御装置 |
JP2016084767A (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-19 | 日産自動車株式会社 | エンジンの失火判定制御装置 |
-
2008
- 2008-09-16 JP JP2008236942A patent/JP2010069949A/ja active Pending
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