JP2017162757A - ワイヤハーネスの端末防水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子金具における芯線端末部の配置面側で防水チューブの開口近傍部分と端子金具の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造を提供する。【解決手段】電線11と端子金具12の結合部分を収納する熱収縮性の防水チューブ13を備え、電線結合部22が、接触板部21に連結された結合板部分23と芯線部11aを保持するよう結合板部分23の一面側に突出するワイヤバレル部22bとを有し、接触板部21が、結合板部分23上のワイヤバレル部22bの突出高さと略同一の高さ位置に上面21aを有する主接触板部分21fと、ワイヤバレル部22bと略同一高さの段付き形状をなしつつ主接触板部分21fを支持する段付き形状部分21gとによって構成され、接触板部21のうち少なくとも段付き形状部分21gが、防水チューブ13内に収納されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤハーネスの端末防水構造に関し、特に接続端子が接続された電線端末部を防水チューブで被覆したワイヤハーネスの端末防水構造に関する。
自動車等の車両に用いられるワイヤハーネスにおいては、被覆電線内に水が入るのを阻止したり異種金属間接触部分を防水したりする必要から、被覆電線の被覆剥ぎした芯線端末部に圧着や溶接によって接続端子(端子金具)を結合する部分に、その端子結合部付近を覆う防水チューブを装着しているものが多い。
この種の従来のワイヤハーネスとしては、例えば被覆電線の芯線端末部と接続端子との異種金属間接触部分を確実に防止すべく、防水チューブとして熱溶融性接着剤からなる内層を有する熱収縮チューブを採用し、加熱に伴う熱収縮チューブの熱収縮と熱溶融した接着剤による隙間の充填とを併用することで、防水性を高めたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−165630号公報
しかしながら、上述のような従来のワイヤハーネスの端末防水構造にあっては、被覆電線の芯線と被覆の外径差が大きい電線や芯線部が大径となる電線を用いる場合のように、芯線端末部の端面位置における芯線端末部と接続端子との間の段差が大きくなる場合、熱収縮チューブを用いるにもかかわらず、端末防水処理の作業性および端末防水性能が十分に良好でないという未解決の課題があった問題があった。
すなわち、芯線端末部の端面位置における芯線端末部と接続端子との間の段差が大きくなると、熱溶融性接着剤からなる内層を有する熱収縮チューブを用いても、その加熱時間を非常に長くなってしまい、端末防水処理の作業性が低下していた。
また、加熱してもその段差付近に熱溶融性接着剤が十分に行き渡らないと、芯線端末部の端面付近に隙間が残ってしまうばかりか、芯線端末部に近い接続端子の一面側で熱収縮チューブと接続端子の密着度合いが低下してしまい、防水性が低下していた。
本発明は、かかる未解決の課題を解決すべくなされたものであり、端子金具における芯線端末部の配置面側で防水チューブの開口の近傍部分と端子金具の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造を提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤハーネスの端末防水構造は、上記目的達成のため、芯線部が被覆により絶縁被覆された被覆電線と、電気接続用の接触板部と前記被覆電線の芯線部に結合した電線結合部とが一体に形成されている端子金具と、前記端子金具の前記電線結合部と前記被覆電線の端部とを収納する熱収縮性のチューブ本体の内周面側に熱溶融性の接着剤層が形成された防水チューブと、を備えたワイヤハーネスの端末防水構造であって、前記端子金具の前記電線結合部が、前記被覆電線の長さ方向の一端側で前記接触板部に連結された第1結合板部分と、該第1結合板部分と共に前記被覆電線の前記芯線部を保持するよう前記第1結合板部分の一面側に突出する第2結合板部分とを有し、前記接触板部が、前記第1結合板部分の一面側における前記第2結合板部分の突出方向で前記第2結合板部分の突出高さと略同一の高さ位置に該高さ方向の上面を有する主接触板部分と、前記電線結合部の前記第1結合板部分に対して前記第2結合板部分の突出高さと略同一の高さの段付き形状をなしつつ前記主接触板部分を支持する段付き形状部分とによって構成され、前記接触板部のうち少なくとも前記段付き形状部分が、前記防水チューブ内に収納されていることを特徴とするものである。
この構成により、本発明では、端子金具の接触板部のうち主接触板部分の上面側と防水チューブの開口に近い段付き形状部分の外面側とで防水チューブが端子金具の接触板部に密着しつつ接着された状態となり、防水チューブの開口が接触板部によって確実に閉止されることになる。
本発明のワイヤハーネスの端末防水構造においては、前記防水チューブが、前記接触板部を取り囲む一端側の開口の近傍部分で内周方向の全域にわたり前記接触板部に密着するとともに、前記防水チューブの前記一端側の開口の近傍部分が、前記接触板部の前記主接触板部分の前記上面側に密着する略平坦部と、前記主接触板部分の下面側であって該下面に連続する前記段付き形状部分の外面側で前記上面に対し傾斜しつつ前記開口側に向って前記主接触板部分に接近するように延びる外側シール形成部と、を有している構成とすることができる。
本発明によれば、端子金具における芯線端末部の配置面側で防水チューブの開口の近傍部分と端子金具の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの端末防水構造を示すその要部断面図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの端末防水構造における防水処理前の状態を示す要部断面図であり、(b)はその防水処理後の状態を示す要部断面図である。 図1のV3方向矢視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの端末防水構造におけるその防水処理工程の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの端末防水構造における端子金具の変形態様を示す要部断面図である。 (a)は比較例のワイヤハーネスの端末防水構造におけるその防水処理前の状態を示す要部断面図であり、(b)はその比較例の防水処理後の状態を示す要部断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスの端末防水構造を示すその要部断面図である。 図7(b)のV8方向矢視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は、本発明のワイヤハーネスの端末防水構造に係る第1の実施の形態を示している。なお、本実施の形態は、本発明をワイヤハーネスにおける絶縁被覆電線の導体と板端子である端子金具との接続部に適用するものである。
まず、本実施の形態の構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態のワイヤハーネス1は、絶縁被覆された電線11と、その電線11の一端側に圧着接続された例えば角形の板端子である端子金具12と、電線11の端末部11e(端部)および端子金具12の結合部分を被覆する防水チューブ13と、を含んで構成されている。
このワイヤハーネス1は、端子金具12が圧着された電線11の一端側で、例えば図外の車両用の補機あるいはその制御装置や電源等に接続され、その補機と制御装置もしくは電源とを電気接続する機能を有している。
電線11は、例えば高引張強度に合金化および調質されたアルミニウム製の複数の導体の素線からなる芯線部11aと、その芯線部11aを長さ方向のほぼ全域で絶縁被覆するチューブ状の被覆部11b(外皮)とを有する被覆電線である。
端子金具12は、例えば銅または銅合金製の金属板をプレス加工により所定形状に成形したものである。この端子金具12は、上面21aおよび下面21bのうちいずれか一方側で前述の補機等の接続対象物に接触可能な電気接続用の接触板部21と、電線11に結合されたバレル状の電線結合部22とが導体金属板により一体に形成されている。
具体的には、端子金具12の接触板部21は、例えば丸孔21hを有する外形が角形の座金状をなしており、電線結合部22は、電線11の芯線部11aに接触する電気接続状態で電線11に結合されている。また、電線結合部22には、電線11に沿って延びる基板部分22aと、電線11の芯線部11aに圧着結合する状態にかしめられたワイヤバレル部22bと、電線11の被覆部11bの端部近傍に圧着結合する状態にかしめられた樹脂バレル部22cとが設けられている。
図1においては、電線11の芯線部11aの先端を電線結合部22のワイヤバレル部22bの一端から突出させるように図示しているが、図5に示すように、電線結合部22のワイヤバレル部22bの一端を接触板部21側に近接させるようにワイヤバレル部22bを拡張して、線11の芯線部11aの先端をワイヤバレル部22bから突出させないようにしてもよい。
ワイヤバレル部22bは、基板部分22aの両側方から突出する一対の突片部22b1、22b2の先端部を互いに突き当てるように曲げ、かつ、電線11の芯線部11aに圧着するようにかしめる加工を行ったものである。また、樹脂バレル部22cは、ワイヤバレル部22bに対して電線11の長さ方向に離間しつつ基板部分22aの両側方から突出する一対の突片部22c1、22c2を互いに突き当てるように曲げ、かつ、電線11の被覆部11bの端末部に圧着するようにかしめる加工を行ったものである。
防水チューブ13は、端子金具12の電線結合部22と、電線11の芯線部11aおよび被覆部11bの端末部11eを被覆する筒状をなしており、熱収縮により電線11および端子金具12の結合部分の形状に応じて熱収縮した熱収縮性のチューブ本体31と、チューブ本体31の内周側に配置された熱溶融性の接着剤層32とを有している。
この防水チューブ13は、端子金具12の電線結合部22と電線11の芯線部11aおよび被覆部11bのそれぞれの端部とを収納する熱収縮性のチューブ本体31の内周面上の全域に熱溶融性の接着剤層32が形成されたものであり、防水チューブ13の熱収縮前には円筒形状をなし(図2(a)参照)、チューブ本体31の熱収縮後には、チューブ本体31が電線11および端子金具12の結合部分の形状に応じて熱収縮した形状にするようになっている(図2(b)参照)。
防水チューブ13の内方の接着剤層32は、いわゆるホットメルト(登録商標)タイプの接着剤の硬化層で構成されている。この接着剤層32は、チューブ本体31の熱収縮のための加熱に際して、チューブ本体31の熱収縮温度より低い温度で溶剤化し、防水チューブ13のチューブ本体31と電線11の端末部11eおよび端子金具12の結合部分との間の隙間に浸透した状態で、冷却されて硬化している。
したがって、電線11の端末部11eと端子金具12の電線結合部22との電気的接続部分となるワイヤハーネスの長さ方向の特定区間において、電線11の端末部11eおよび端子金具12の電線結合部22が、接着剤付の防水チューブ13によって防水可能に被覆されている。
なお、防水チューブ13の熱収縮の条件は、特に限定されるものではない。また、防水チューブ13の熱収縮に際しての熱収縮率は、例えば約1/2程度であるが、それより高い熱収縮率でも低い熱収縮率でもよい。防水チューブ13のチューブ本体31の厚さや接着剤層32の層厚が任意であることはいうまでもないが、熱収縮時および熱収縮前後におけるチューブ本体31の硬度や柔軟性あるいは弾性の有無も任意であり、電線11および端子金具12の結合部分の外形に対するチューブ本体31の形状の追従性がその硬度や柔軟性あるいは弾性の有無等によって相違するのも勿論である。
ところで、端子金具12の電線結合部22は、基板部分22aと一体に形成され電線11の長さ方向の一端側で接触板部21に連結された結合板部分23(第1結合板部分)と、その結合板部分23と共に電線11の芯線部11aを保持するよう結合板部分23の一面側に突出するワイヤバレル部22b(第2結合板部分)とを有している。
また、接触板部21は、結合板部分23の一面側におけるワイヤバレル部22bの突出高さH(図2(b)参照)の方向で、その突出高さHと略同一の高さ位置にその高さ方向の上面21aを有する主接触板部分21fと、電線結合部22の結合板部分23に対してワイヤバレル部22bの突出高さHと略同一の高さの段付き形状をなしつつ主接触板部分21fを支持する段付き形状部分21gとによって構成されている。
さらに、接触板部21のうち少なくとも段付き形状部分21gが、例えば図1中の上下方向に起立する段付き形状部分21gの全部と、この段付き形状部分21gから同図中の右側に向けて90度の曲げ角度で曲げ加工された主接触板部分21fの基端部分21faとが、防水チューブ13内に収納されている。
加えて、防水チューブ13は、接触板部21を取り囲むその一端側の開口13eの近傍部分33(以下、開口近傍部分33という)において、内周方向の全域にわたり接触板部21の段付き形状部分21gの外周に密着している。
また、防水チューブ13の一端側の開口近傍部分33は、接触板部21の主接触板部分21fの上面21a側でその上面21aに密着する略平坦部33aと、主接触板部分21fの下面21b側であってその下面21bに連続する段付き形状部分21gの外面21ga側に位置する外側シール形成部33bと、主接触板部分21fの基端部分21faの両側面に密着する一対の側面シール部33c、33dを有している。
ここで、一端側の開口近傍部分33の外側シール形成部33bは、主接触板部分21fの下面21b側であって段付き形状部分21gの外面21ga側、すなわち、図1中の右下の外側で、開口13e側に向って主接触板部分21fに接近するように段付き状に延び、あるいは、部分的に主接触板部分21fに対し傾斜する姿勢で延びている。
次に、電線11と端子金具12の結合部分を防水チューブ13を用いて防水処理する工程について説明し、それによる熱収縮性のチューブ本体31の熱収縮およびその内周側の熱溶融性の接着剤層32の浸透について説明する。
図2(a)に示すように、まず、それぞれ円筒状の熱収縮性のチューブ本体31および熱溶融性の接着剤層32を有する未収縮の防水チューブ素材13Mの内方に、端子金具12と電線11の端末部11eとの圧着結合部分を配置した後、防水チューブ素材13Mをその外方から熱風等により加熱する。
このとき、チューブ本体31の内周側の接着剤層32が、チューブ本体31の熱収縮温度より低い温度で溶剤化し、溶剤化した接着剤が、図2(b)に示すようなチューブ本体31の熱収縮に伴って、防水チューブ13のチューブ本体31と電線11の端末部11eおよび端子金具12の結合部分との間の隙間に浸透するように押し込まれていく。
そして、電線11および端子金具12の結合部分を防水チューブ13で被覆したワイヤハーネス1の要部が冷却されると、防水チューブ素材13Mが防水チューブ13の形状に収縮し、防水チューブ13のチューブ本体31と電線11および端子金具12の結合部分との間の隙間に浸透する状態で硬化した接着剤層32ができる。
次に、作用を説明する。
上述のように構成された本実施の形態のワイヤハーネスの端末防水構造においては、端子金具12の接触板部21のうち主接触板部分21fの上面21a側と防水チューブ13の開口13eに近い段付き形状部分21gの外面21ga側とで防水チューブ13が端子金具12の接触板部21に密着しつつ接着された状態となる。そして、一端側の開口近傍部分33の外側シール形成部33bが、特に段付き形状部分21gの外面21ga側で段付き形状部分21gの外周部に圧接することで、防水チューブの開口13eが、接触板部21によって塞がれることになる。
また、本実施形態では、接触板部21の段付き形状部分21gの周囲のシール省域Zにおいて、防水チューブ13が、接触板部21を取り囲む一端側の開口13eの近傍部分33の内周方向の全域にわたって接触板部21の段付き形状部分21gに密着する。
しかも、一端側の開口13eの近傍部分33の略平坦部33aが、接触板部21の主接触板部分21fの上面21a側に密着するとともに、主接触板部分21fの下面21b側であって段付き形状部分21gの外面21ga側では、外側シール形成部33bが開口13e側に向って主接触板部分21fに接近するように延びつつ、段付き形状部分21gの外面21ga側の外周縁部金部に圧接することで、良好なシール領域Zが形成される。
すなわち、端子金具12の接触板部21のうち主接触板部分21fの上面21a側と防水チューブ13の開口13eに近い段付き形状部分21gの外面21ga側とで、それぞれ防水チューブ13が端子金具12の接触板部21に密着しつつ接着された状態となり、防水チューブ13の開口13eが接触板部21によって確実に閉止されることになる。
よって、端子金具12における端末部11eの配置面側で熱収縮性のチューブ本体31の開口近傍部分33と端子金具12の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造となる。
(比較例)
図6は、比較例のワイヤハーネスの端末防水構造を示している。
なお、この比較例および後述する第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態とは端子金具の形状が相違するものの、他の構成については第1の実施の形態と類似するものである。したがって、以下、第1の実施の形態と類似する構成については図1ないし図5に示した第1の実施の形態中の対応する構成要素の符号を用いつつ、第1の実施の形態との相違点について説明する。
図6に示す比較例のワイヤハーネスの端末防水構造においては、第1の実施の形態における端子金具12に代えて、端子金具42が設けられている。
この端子金具42の接触板部51は、例えば板端子部の外形が角形の座金状をなしており、電線結合部52は、電線11の芯線部11aに接触する電気接続状態で電線11に結合されている。また、電線結合部52には、電線11に沿って延びる基板部分52aと、電線11の芯線部11aに圧着結合する状態にかしめられたワイヤバレル部52bと、電線11の被覆部11bの端部近傍に圧着結合する状態にかしめられた樹脂バレル部52cとが設けられている。
また、接触板部51と電線結合部52の間には、基板部分52a上の突出高さH´がワイヤバレル部52bより小さい段差形成部53が設けられている。
この場合、図6(a)に示すように、まず、それぞれ円筒状の熱収縮性のチューブ本体31および熱溶融性の接着剤層32を有する未収縮の防水チューブ素材43Mの内方に、端子金具42と電線11の端末部11eとの圧着結合部分を配置した後、防水チューブ素材43Mをその外方から熱風等により加熱する。
このとき、チューブ本体31の内周側の接着剤層32が、チューブ本体31の熱収縮温度より低い温度で溶剤化し、溶剤化した接着剤が、図6(b)に示すようなチューブ本体31の熱収縮に伴って、防水チューブ13のチューブ本体31と電線11の端末部11eおよび端子金具12の結合部分との間の隙間に浸透するように押し込まれていく。
そして、電線11および端子金具42の結合部分を防水チューブ43で被覆したワイヤハーネス50の要部が冷却されると、防水チューブ素材43Mが防水チューブ43の形状に収縮し、防水チューブ43のチューブ本体31と電線11および端子金具42の結合部分との間の隙間に浸透する状態で硬化した接着剤層32ができる。
この比較例においても、従来に比べると、端末部11eの配置面側で防水チューブ43の開口近傍部分43a、43bと端子金具42の密着度合いが低下し難いという利点があるが、電線11の端末部11eが配置される側である基板部分52aの同図中の上面側で防水チューブ43の開口近傍部分43aが開口端に近いほど接触板部51に接近するように傾斜している。そのため、基板部分52aの上面と防水チューブ43の開口近傍部分43aの密着性が部分的に低下する可能性が残り、防水チューブ13の熱収縮時間が比較的長くなってしまう可能性がある。
(比較例と第1の実施の形態との相違)
これに対し、第1の実施の形態では、防水チューブ13のチューブ本体31が、加熱開始後の早い段階で接触板部21を取り囲む開口近傍部分33の内周側の全域にわたり段付き形状部分21gの外周に密着するので、熱収縮に要する加熱時間が短時間で済むので、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたものとなることがわかる。
(第2の実施の形態)
図7および図8は、本発明のワイヤハーネスの端末防水構造に係る第2の実施の形態を示している。
両図に示すように、本実施形態のワイヤハーネス1は、第1の実施の形態の端子金具12に保護カバー機能を有するスペーサ61を装着したものである。
このスペーサ61は、結合板部分23の両側面より外方(板幅方向の外側)に突出する一対の保護カバー部61a、61b(図8参照)と、電線結合部22の基板部分22aと接触板部21の段付き形状部分21gとを連結する結合板部分23の上方で段付き形状部分21gに隣接するスペーサ本体部61cとを有している。
一対の保護カバー部61a、61bは、結合板部分23の板幅方向において、結合板部分23の両側面より外方に突出する一方で、ワイヤバレル部22bよりも内側に位置しており、段付き形状部分21gおよび結合板部分23のエッジ部で屈曲する防水チューブ13の一端側の開口近傍部分33(特に、外側シール形成部33bおよび一対の側面シール部33c、33d)の屈曲を抑えることで、防水チューブ13を保護する機能を有している。一対の保護カバー部61a、61bは、段付き形状部分21gおよび結合板部分23のエッジ部側に拡張する薄肉部分によってそのエッジ部を覆うものであてもよく、弾性を有していてもよい。
スペーサ本体部61cは、一対の保護カバー部61a、61bを両端側に一体に支持するとともに、電線11の芯線部11aと段付き形状部分21gとの間の隙間を埋めるスペーサとして機能するようになっている。このスペーサ本体部61cは、結合板部分23上のワイヤバレル部22bの突出高さHと同程度まで高くしてもよい。
本実施形態においても、第1の実施の形態と同様に、端子金具12における端末部11eの配置面側で熱収縮性のチューブ本体31の開口近傍部分33と端子金具12の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造となる。
なお、上述の各実施においては、電線11の芯線部11aを端子金具12に圧着させるものとしたが、ワイヤバレル部22bのように結合板部分23上に比較的大きな段差を形成する形状であれば、電線結合部22を半田や溶接による結合を採用しもしくは併用するものとしてもよい。また、第2の実施形態におけるスペーサ61に相当する部分を熱溶融性の接着剤層32とは異なる接着剤層として設けることも考えられる。
また、端子金具12の接触板部21の端子形状が角形の板状でなく、公知の円環板状その他の各種の端子形状を採り得ることはいうまでもない。
以上説明したように、本発明は、端子金具における芯線端末部の配置面側で防水チューブの開口の近傍部分と端子金具の密着度合いが低下することがなく、端末防水処理の作業性および端末防水性能に優れたワイヤハーネスの端末防水構造を提供できるものであり、接続端子が接続された電線端末部を防水チューブで被覆したワイヤハーネスの端末防水構造全般に有用である。
1 ワイヤハーネス
11 電線
11a 芯線部
11e 端末部(端部)
12 端子金具
13 防水チューブ
21 接触板部
21a 上面
21f 主接触板部分
21fa 基端部分
21g 段付き形状部分
21ga 外面
22 電線結合部
22b ワイヤバレル部
23 結合板部分
31 チューブ本体
32 接着剤層
33 開口近傍部分(開口の近傍部分)
33a 略平坦部
33b 外側シール形成部
61 スペーサ
61a、61b 保護カバー部
61c スペーサ本体部
Z シール省域

Claims (2)

  1. 芯線部が被覆により絶縁被覆された被覆電線と、電気接続用の接触板部と前記被覆電線の芯線部に結合した電線結合部とが一体に形成されている端子金具と、前記端子金具の前記電線結合部と前記被覆電線の端部とを収納する熱収縮性のチューブ本体の内周面側に熱溶融性の接着剤層が形成された防水チューブと、を備えたワイヤハーネスの端末防水構造であって、
    前記端子金具の前記電線結合部が、前記被覆電線の長さ方向の一端側で前記接触板部に連結された第1結合板部分と、該第1結合板部分と共に前記被覆電線の前記芯線部を保持するよう前記第1結合板部分の一面側に突出する第2結合板部分とを有し、
    前記接触板部が、前記第1結合板部分の一面側における前記第2結合板部分の突出方向で前記第2結合板部分の突出高さと略同一の高さ位置に該高さ方向の上面を有する主接触板部分と、前記電線結合部の前記第1結合板部分に対して前記第2結合板部分の突出高さと略同一の高さの段付き形状をなしつつ前記主接触板部分を支持する段付き形状部分とによって構成され、
    前記接触板部のうち少なくとも前記段付き形状部分が、前記防水チューブ内に収納されていることを特徴とするワイヤハーネスの端末防水構造。
  2. 前記防水チューブが、前記接触板部を取り囲む一端側の開口の近傍部分で内周方向の全域にわたり前記接触板部に密着するとともに、
    前記防水チューブの前記一端側の開口の近傍部分が、前記接触板部の前記主接触板部分の前記上面側に密着する略平坦部と、前記主接触板部分の下面側であって該下面に連続する前記段付き形状部分の外面側で前記上面に対し傾斜しつつ前記開口側に向って前記主接触板部分に接近するように延びる外側シール形成部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスの端末防水構造。
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