JP2013131443A - 端子金具、端子付き電線、端子付き電線の組立方法 - Google Patents

端子金具、端子付き電線、端子付き電線の組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電線先端部の止水処理を効率良く行なうことができ、しかも、電線先端部に取り付けた端子金具を同一固定箇所に複数固定したときの電線の配線スペースを省スペース化できる技術の開発。
【解決手段】ベース板部11と、このベース板部11の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部12と、前記ベース板部11の長手方向他端から延設され、電線1先端部を圧着するための圧着部13とを有し、前記圧着部は折り曲げによって前記ベース板部に重ね合わされる端子金具、端子付き電線、端子付き電線の組立方法を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、アース用電線等の電線の先端部に取り付けられ、電線をアース等の端子接続対象物に接続するための端子金具、端子付き電線、端子付き電線の組立方法に関する。
例えば自動車用ワイヤハーネスの電気コード等として使用される被覆電線は、一端側をエンジンルーム内のアース等に接続するとともに、他端側を電子ユニット等の密閉構造の装置に引き込んで該装置に接続して使用することがある。この場合、温度変化によって装置内の空気が膨張・収縮すると、被覆電線の被覆材内側、すなわち芯線(導体)の周囲を被覆する絶縁被覆の内側で空気の移動が生じる。このため、装置外側に配された被覆電線の先端(一端側)に結露などで水が存在していると、装置内の空気が収縮する際に、その水が被覆電線の先端から被覆材内側に吸い込まれ、被覆材内側を伝わって装置内に入ってしまう虞がある。
これを防止するために、従来は、例えば特許文献1のように、被覆電線の先端を硬化性の液状止水材に浸潰し、電線先端部を止水材で被覆した後、この止水材を硬化させ、止水処理することが行なわれていた。
また、この止水処理は、例えば特許文献1の図2のように、電線先端部に端子金具(引用文献1では端子10)を取り付けた状態(端子付き電線の状態)で行なう。ここで端子金具としては、端子接続対象物に対するボルト止め用の固定部(引用文献1ではボルト締結板部15)が、電線先端側ではなく、電線の側部に配置される構成のものを使用する。そして、固定部が液状止水材に浸からないように、電線先端部を液状止水材中に浸潰する。
特開2008−262787号公報
上述のように、止水処理に使用する端子金具は、ボルト止め用の固定部が電線の側部に配置される構成となっている。このため、例えば、複数の端子付き電線の各先端、すなわち各端子金具の固定部を、同一の端子接続対象物(例えば同一のアース)に同一のボルトを用いて固定する場合は、前記ボルトを、各端子付き電線の端子金具の固定部に形成されているボルト孔に通して、端子接続対象物に固定することになる。
この場合、端子金具同士、電線同士がぶつかり合うことを避けるため、各端子付き電線の端子金具の端子接続対象物に対する固定向きを調整する必要があり、端子接続対象物に対する端子金具の固定箇所の周辺に確保すべき配線スペースも大きくなる。
本発明は、上述の事情に鑑みて、電線先端部の止水処理を効率良く行なうことができ、しかも、電線先端部に取り付けた端子金具を同一固定箇所に複数固定したときの電線の配線スペースを省スペース化できる端子金具、端子付き電線、端子付き電線の組立方法の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、ベース板部と、このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部と、前記ベース板部の長手方向他端から延設され、電線先端部を圧着するための圧着部とを有し、前記圧着部に前記ベース板部が折り曲げによって重ね合わされる端子金具を提供する。
第2の発明は、前記圧着部が、前記ベース板部の長手方向に対して交わる方向に延在している第1の発明の端子金具を提供する。
第3の発明は、前記圧着部が、前記ベース板部の長手方向他端から、前記固定部とは反対の側へ延出されている第1の発明の端子金具を提供する。
第4の発明は、折り曲げによって前記ベース板部に重ね合わせた前記圧着部を前記ベース板部に固定する固定手段を有する第1〜3のいずれか1つの発明の端子金具を提供する。
第5の発明は、電線先端部に端子金具が取り付けられた端子付き電線であって、前記端子金具は、ベース板部と、このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部と、前記ベース板部の長手方向他端から延設されるとともに、折り曲げによって前記ベース板部に重ね合わされ、前記ベース板部と対向する面とは反対側の面に電線先端部が圧着された圧着部とを有し、前記電線先端部は、前記圧着部の長手方向に沿って配置されるとともに、前記圧着部の先端側に電線先端を向けた向きで前記圧着部に圧着固定され、かつ前記圧着部とともに止水材によって被覆され、さらに前記電線先端部の先端側に前記固定部が配置されている端子付き電線を提供する。
第6の発明は、ベース板部と、このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部とを有する端子金具の、前記ベース板部の長手方向他端から延設された圧着部に電線先端部を圧着し、電線に端子金具を取り付ける端子取り付け工程と、
前記電線先端部を止水材によって被覆する止水処理工程と、
前記端子金具の折り曲げによって前記ベース板部を前記圧着部に重ね合わせ、前記端子金具の前記固定部を、前記圧着部に圧着された電線先端部の先端側に配置する端子折り曲げ工程とを有する端子付き電線の組立方法を提供する。
本発明によれば、端子金具は、電線先端部を圧着する圧着部が、ベース板部の、その長手方向において一端側の固定部とは反対の端部から延設され、該端子金具の折り曲げによってベース板部に重ね合わされる構成となっている。端子金具の折り曲げ前は、圧着部に圧着した電線先端部を、固定部から充分に離隔した位置に配置できる。このため、端子金具の折り曲げ前において、圧着部に圧着した電線先端部の止水処理を効率良く行なうことができる。
しかも、本発明によれば、端子金具の折り曲げによってベース板部と圧着部とを互いに重ね合わせることで、圧着部に圧着した電線先端部の先端側に、固定部が配置された状態とすることができる。したがって、圧着部に圧着した電線先端部の止水処理後に、端子金具の折り曲げによって圧着部をベース板部に重ね合わせることで、止水処理が完了した電線先端部の先端側にボルト止め用の固定部を配置できる。
電線先端部の先端側に端子金具の固定部が配置された構成であれば、従来技術に比べて、電線先端部に取り付けた端子金具を同一固定箇所に複数固定したときの電線の配線スペースを省スペース化できる。
本発明の第1実施形態の端子金具を説明する平面図である。 図1の端子金具を用いて端子付き電線を組み立てる方法(端子付き電線の組立方法)における端子取り付け工程を説明する平面図である。 図1の端子金具を用いて端子付き電線を組み立てる方法(端子付き電線の組立方法)における止水処理工程を説明する平面図である。 図1の端子金具を用いて組み立てた端子付き電線の一例を示す側面図である。 図4の端子付き電線の端子金具付近の構造を止水材を省略して示した側面図である。 本発明の第2実施形態の端子金具を説明する平面図である。 図6の端子金具を用いて端子付き電線を組み立てる方法(端子付き電線の組立方法)における端子取り付け工程を説明する平面図である。 図7の端子金具を用いて端子付き電線を組み立てる方法(端子付き電線の組立方法)における止水処理工程を説明する平面図である。 図8の端子金具を用いて組み立てた端子付き電線の一例を示す側面図である。
以下、本発明の1実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。
図1〜図4に示すように、ここで説明する端子金具10は、アース用電線等の電線1の先端部に取り付けられる。この端子金具10は、アース等の端子接続対象物にボルト止め等により固定されることで、電線1を端子接続対象物に電気的に接続する。
図1、図2に示すように、端子金具10は、細長のベース板部11と、このベース板部11の長手方向一端から該ベース板部11に比べて幅広に延設された固定部12と、ベース板部11の長手方向他端から延設された圧着部13とを有する。
この端子金具10は、圧着部13が電線1先端部を圧着することにより、電線1先端部に取り付けられる。
図1〜図4に示すように、端子金具10は、その全体が、例えば銅、黄銅(真鍮)等の良導電性の金属からなる1枚の金属板(金属薄板)によって形成されている。
固定部12及び圧着部13は、細長板状のベース板部11から延出する板状片である。この端子金具10は、後述のボルト孔12aを除く全体が平板状に形成されている。
固定部12の中央部には、該固定部12の端子接続対象物に対するボルト固定用のボルト孔12aが、固定部12の板厚を貫通して形成されている。
固定部12は、ボルト孔12aに通したボルトによって、アース等の端子接続対象物にボルト止めできる。
圧着部13は、ベース板部11の長手方向に対して交わる方向に延びており、ベース板部11のその前側(長手方向一端)の固定部12とは反対の後端部11a(長手方向他端)から、ベース板部11の長手方向に対して傾斜した方向に延出されている。
なお、本明細書において、端子金具10について、ベース板部11から固定部12が延設される側を前、圧着部13が延設される側(ベース板部11の後端部11a側)を後、として説明する。
この圧着部13は、具体的には、ベース板部11の後端部11aの幅方向(図1、図2において左右方向)片側から、ベース板部11長手方向に対して傾斜した方向に延出する細長板状の幹部13aを有する。この幹部13aは、橋絡部14を介してベース板部11の後端部11aと繋がっている基端部13d(圧着部基端部)から、端子金具10前側へ行くにしたがってベース板部11からの離隔距離が増大するように、ベース板部11長手方向に対して傾斜して延在している。
また、この圧着部13は、幹部13aの長手方向の互いに離隔する2カ所から、該幹部13aの幅方向両側に突出する突片状の二対の電線保持片部13b、13cを有する。図2、図3に示すように、二対の電線保持片部13b、13cは、幹部13aに沿って配置した電線1先端部を両側から抱え込むように曲げ変形して、電線1先端部を幹部13aに押さえ込んで圧着固定する。
図2、図3に示すように、圧着部13は、幹部13aに沿ってその片面(おもて面)側に配置した電線1先端部を、二対の電線保持片部13b、13cを曲げ変形して幹部13aに押さえ込むことで、電線1先端部を固定(圧着)する。圧着部13に電線1先端部を固定(圧着)することで、端子金具10が電線1先端部に取り付けられる。
電線1は、導体である芯線2の外周が樹脂製の絶縁被覆3によって覆われた構成の被覆電線である。絶縁被覆3は電気絶縁性を有する。
電線1先端部には、芯線2の外周が絶縁被覆3によって覆われた被覆部4と、芯線2の外周の絶縁被覆3が剥がされて芯線2が露出した導体露出部2aと、が設けられている。この導体露出部2aは、電線1の先端側に形成されている。
端子金具10の電線1先端部への取り付けは、この電線1先端部を、圧着部13の電線保持片部13b、13cの曲げ変形によって幹部13aに押さえ込んで圧着固定する。
圧着部13の二対の電線保持片部13b、13cのうち、幹部13aの基端部13d(圧着部基端部)側の電線保持片部13bは、電線1先端部のうち芯線2の外周が絶縁被覆3によって覆われた被覆部4を圧着部13に固定するものである。
この電線1先端部の被覆部4を圧着部13に圧着固定する一対の電線保持片部13bを、以下、被覆部用バレル部131とも言う。
また、この被覆部用バレル部131(電線保持片部13b)に比べて、圧着部13先端側に位置する電線保持片部13cは、電線1先端部のうち芯線2が露出した導体露出部2aを圧着部13に固定するものである。
この電線1先端部の導体露出部2aを圧着部13に圧着固定する一対の電線保持片13cを、以下、芯線用バレル部132とも言う。
図4に示すように、この実施形態の端子付き電線5は、電線1先端部を圧着する圧着部13が、折り曲げによってベース板部11に重ね合わされている。また、この端子付き電線5は、電線1先端部のうちの少なくとも導体露出部2a全体が、圧着部13とともに止水材15によって被覆された構成となっている。
折り曲げによって圧着部13にベース板部11を重ね合わせた端子金具10を、以下、折り曲げ端子10Aとも言う。
ここで、端子付き電線5を組み立てるための方法(端子付き電線の組立方法)の一例を説明する。
まず、図2に示すように、電線1先端部に、絶縁被覆3の除去によって芯線2を露出させた導体露出部2aを形成し、この電線1先端部を端子金具10の圧着部13に圧着固定して、電線1の先端部に端子金具10を取り付ける(端子取り付け工程)。
電線1先端部に対する端子金具10の圧着部13の圧着固定は、既述の通り、電線1先端部を、圧着部13の電線保持片部13b、13cの曲げ変形によって幹部13aに押さえ込んで圧着固定するものである。
ここで、電線1先端部は、圧着部13の幹部13aの長手方向に沿って配置されるとともに、圧着部13の先端側(基端部13bの反対側の幹部13a先端)に電線先端を向けた向きで配置され、電線保持部13b、13cによって圧着固定される。このとき、電線1先端部は、圧着部13に対して、幹部13aの基端部13dに被覆部4を当接させ、幹部13a長手方向における電線保持部13b、13c間の中間位置に被覆部4端部(被覆部4と導体露出部2aとの境界)を配置するように設けられる。
端子取り付け工程が完了したら、次に、電線1先端部を硬化性の液状止水材を用いて止水処理する止水処理工程を行なう。
この止水処理工程は、例えば、電線1先端部を圧着部13とともに、容器内に貯留した硬化性の液状止水材に浸潰した後、液状止水材から取り出すことによって、電線1先端部の周囲を圧着部13とともに液状止水材で覆った状態とし、その後、この液状止水材を硬化させる(図3参照)。
これによって、導体露出部2a全体と被覆部4端部とが止水材15によって確実に覆われ、電線1先端部から、被覆電線の被覆材内側(絶縁被覆3の内側)に水等が浸入しないように、電線1先端部が止水材15によって封止される。
止水処理工程は、電線1先端部を止水材15によって被覆して防水性を確保するものであれば良く、硬化性の液状止水材に電線1先端部を浸漬する方法に限定されない。止水処理工程としては、例えば、硬化性の液状止水材を、電線1先端部及び圧着部13にスプレー等によって塗布して硬化させ、電線1先端部を圧着部13とともに止水材15によって被覆することも採用可能である。
図2、図3に示すように、折り曲げによって圧着部13にベース板部11が重ね合わされる前の平板状の端子金具10は、圧着部13に固定された電線1先端部を、固定部12から充分に離隔した位置に配置できる。このため、固定部12を液状止水材、止水材15の付着によって汚すことなく、電線1先端部の止水処理を効率良く行える。
止水処理工程が完了したら、次に、図4に示すように、端子金具10の折り曲げによって圧着部13にベース板部11を重ね合わせ、端子金具10の前端部の固定部12の後側に配置する端子折り曲げ工程を行なう。この端子折り曲げ工程にて端子金具10を折り曲げ端子10Aとする。なお、端子金具10の折り曲げは、金属板の折曲加工にて一般に使用されている装置や冶具を用いて行うことができる。
既述の端子取り付け工程にて、電線1先端部は、平板状の端子金具10の片面側、より具体的には、圧着部13の細長板状の幹部13aの片面側に配置される。平板状の端子金具10の、電線1先端部が配置された側の面を、以下、金具おもて面10a(図3〜図5参照)とも言う。
端子折り曲げ工程では、平板状の端子金具10を、ベース板部11と圧着部13との間に設定した仮想折り曲げ線B1(図2、図3参照)で折り曲げて、図4に示すように、圧着部13の幹部13aにベース板部11を重ね合わせる。
図5は、端子付き電線5の折り曲げ端子10A(端子金具10)付近を、止水材15を省略して示した図である。図5に示すように、端子折り曲げ工程では、平板状の端子金具10のベース板部11及び該ベース板部11から前側(固定部12側)の部分全体である端子ベース部17を、圧着部13に対して折り曲げ、圧着部13の幹部13aにベース板部11を重ね合わせる。端子ベース部17は、圧着部13の幹部13a及びベース板部11の、金具おもて面10aとは反対の金具裏面10b側同士が互いに接合するように、圧着部13に対して折り曲げる。
図2、図3に示すように、仮想折り曲げ線B1は、平板状の端子金具10に垂直、かつ、ベース板部11の長手方向に対して傾斜して延在する圧着部13の幹部13aとの間の内角の二等分線に概ね重なる仮想垂直面が端子金具10と交差する領域を指す。
そして、端子折り曲げ工程では、図5に示すように、端子金具10の仮想折り曲げ線B1が位置する部分を、その金具おもて面10a側が外側、金具裏面10b側が内側となるようにして折り曲げて、圧着部13の幹部13aにベース板部11を重ね合わせる。圧着部13の幹部13aとベース板部11とは、金具裏面10b側同士が互いに接合するように重ね合わされる。
図2、図3に示すように、図示例の端子金具10において、仮想折り曲げ線B1は、ベース板部11の後端部11aと圧着部基端部13dとの間の橋絡部14を通る。図示例の端子金具10について行なう端子折り曲げ工程は、具体的には、橋絡部14の折り曲げによって、圧着部13をベース板部11に重ね合わせる工程である。
図3に示すように、図示例の端子金具10は、ベース板部11の幅方向両側から張り出す突片状の圧着部保持片部16を有している。図4に示すように、ベース板部11の幅方向両側の圧着部保持片部16は、折り曲げによってベース板部11に重ね合わせた圧着部13をその両側から抱え込むように曲げ変形して、圧着部13をベース板部11に押さえ込んで固定するものである。
この実施形態の端子折り曲げ工程は、端子金具10の折り曲げによって圧着部13の幹部13aにベース板部11を重ね合わせた後、圧着部保持片部16を曲げ変形して圧着部13をベース板部11に押さえ込んで固定する工程(圧着部固定工程)を含む。この圧着固定工程は、圧着部13のベース板部11に対する重ね合わせ状態を安定に保つことに有効に寄与する。
圧着部保持片部16は、ベース板部11に重ね合わせた圧着部13をベース板部11に固定する固定手段として機能する。
図3、図4に示すように、図示例の端子金具10は、圧着部保持片部16が、ベース板部11のその長手方向における固定部12側の端部(前端部)の幅方向両側から突設された構成になっている。また、この端子金具10は、ベース板部11に重ね合わせた圧着部13の幹部13aの先端部が、ベース板部11前端部に重ね合わされるようになっている。ベース板部11前端部両側の圧着部保持片部16は、ベース板部11に重ね合わせた圧着部13の幹部13aの先端部を両側から抱え込むように曲げ変形して、圧着部13の幹部13aのベース板部11に対する重ね合わせ状態を安定に保つ機能を果たす。
なお、圧着部保持片部16のベース板部11長手方向における突設位置は、図示例の位置に限定されない。ベース板部11長手方向における圧着部保持片部16の突設位置は、ベース板部11の前端部よりも後側であっても良い。また、圧着部保持片部16は、ベース板部11長手方向の複数箇所に突設しても良い。
圧着部保持片部16は、圧着部13の幹部13aに突設しても良い。また、圧着部保持片部16は、圧着部13及びベース板部11の両方に突設しても良い。
また、端子金具としては、圧着部保持片部16を省略して、例えば端子金具の仮想折り曲げ線B1付近の塑性変形によって、圧着部13の幹部13aのベース板部11に対する重ね合わせ状態を保つ構成としても良い。
端子付き電線5は、この端子折り曲げ工程が完了することで、組み立てが完了する。
端子金具10の圧着部13は、端子折り曲げ工程が完了したときに、端子金具10の固定部12に重ならず、固定部12の後側に配置される。端子金具10は、端子折り曲げ工程が完了したときに、圧着部13が固定部12に重ならず、固定部12の後側に配置されるように、圧着部13の寸法等を設定して設計される。
端子付き電線5の折り曲げ端子10Aは、圧着部13及び該圧着部13に固定されている電線1先端部の前側(先端側)に固定部12が配置された構造となっている。
この端子付き電線5は、例えば、複数の端子付き電線5の折り曲げ端子10Aを、アース等の端子接続対象物の同一固定箇所に固定した場合、その固定箇所の周囲における、各端子付き電線5の折り曲げ端子10Aの向きのばらつき、各折り曲げ端子10Aからの電線1の延出方向のばらつきを、特許文献1記載の端子(ボルト止め端子)を用いた従来技術に比べて、小さく抑えることができる。このため端子付き電線5は、特許文献1記載の端子(ボルト止め端子)を用いた従来技術に比べて電線1の配線スペースを小さくでき、該配線スペースの省スペース化を容易に実現できる。
(第2実施形態)
次に本発明に係る第2実施形態を図6〜図9を参照して説明する。
図6に示すように、この実施形態の端子金具20は、第1実施形態の端子金具10について、圧着部13、橋絡部14にかえて、ベース板部11後端から、固定部12とは反対の方向へ延出する圧着部21を形成したものである。つまり、この実施形態の端子金具20では、圧着部21がベース板部11の延長上に配置される。
この実施形態の端子金具20は、圧着部13、橋絡部14にかえて前記圧着部21を採用した点のみが第1実施形態の端子金具10と異なる。
図6〜図9において、この端子金具20について第1実施形態の端子金具10と同様の構成部分には共通の符号を付し、その説明を省略あるいは簡略化する。
この端子金具20の前記圧着部21は、ベース板部11をその後端から延長した細長板状の幹部21aの幅方向両側に電線保持片部21b、21cを突設した構成となっている。電線保持片部21b、21cは、幹部21aの長手方向の互いに離隔する2カ所に突設されている。圧着部21は、幹部21aの長手方向の互いに離隔する2カ所のそれぞれの幅方向両側に突出された計4つの電線保持片部21b、21cを有する。
また、端子金具20は、その全体が平板状になっている。
図9は、端子金具20を用いて組み立てた端子付き電線6を示す。
図9に示す端子付き電線6の端子金具20は、該端子金具20の折り曲げによって、電線1先端部を固定した圧着部21をベース板部11に重ね合わせた構成(折り曲げ端子20A)となっている。
また、端子付き電線6は、電線1先端部のうちの少なくとも導体露出部2a全体が圧着部13とともに止水材15によって被覆された構成となっている。
電線1先端部に端子金具20を取り付けて端子付き電線6を組み立てる組立方法(端子付き電線の組立方法)は、まず、端子金具20の圧着部21に、電線1先端部を圧着固定する端子取り付け工程を行なう。
圧着部21の電線保持片部21b、21cのうち、幹部21aの、ベース板部11の後端部11aと繋がっている基端部21d(圧着部基端部)側の電線保持片部21bは、曲げ変形によって、電線1先端部の被覆部4を幹部21aに押さえ込んで、圧着部21に被覆部4を圧着固定する(被覆部用バレル部211)。
また、この電線保持片部23b(被覆部用バレル部211)に比べて、圧着部21先端側(後端側)に位置する電線保持片部21cは、曲げ変形によって、電線1先端部の導体露出部2aを幹部21aに押さえ込んで、圧着部21に導体露出部2aを圧着固定する(芯線用バレル部212)。
端子取り付け工程では、電線1先端部を、圧着部21の幹部21aの長手方向に沿って延在配置するとともに、圧着部21の先端側(幹部21a先端)に電線先端を向けた向きで配置し、電線保持部21b、21cの曲げ変形によって、電線1先端部を幹部21aに押さえ込んで圧着固定する。このとき、電線1先端部は、圧着部13に対して、幹部13aの基端部13dに被覆部4を当接させ、幹部13a長手方向における電線保持部13b、13c間の中間位置に被覆部4端部(被覆部4と導体露出部2aとの境界)を配置するように設けられる。
端子取り付け工程が完了したら、次に、電線1先端部を硬化性の液状止水材を用いて止水処理する止水処理工程を行なう。
この止水処理工程では、図8に示すように、電線1先端部及び圧着部21の周囲を止水材15によって被覆する。硬化性の液状止水材を用いて電線1先端部及び圧着部21の周囲を止水材15によって被覆するための手法は、第1実施形態にて説明したものと同様の手法を採用できる。
図6〜図8に示すように、折り曲げ前の平板状の端子金具20は、圧着部21に固定された電線1先端部を、固定部12から充分に離隔した位置に配置できる。このため、固定部12を液状止水材、止水材15の付着によって汚すことなく、電線1先端部の止水処理を効率良く行える。
止水処理工程が完了したら、次に、図9に示すように、端子金具20における圧着部21から前側の部分全体である端子ベース部22を圧着部21に対して折り曲げて、端子ベース部22のベース板部11を圧着部21の幹部21aに重ね合わせる端子折り曲げ工程を行なう。この端子折り曲げ工程では、端子ベース部22を圧着部21に対して折り曲げて、圧着部21を端子金具20前端部の固定部12の後側に配置した状態とする。
既述の端子取り付け工程にて、電線1先端部は、平板状の端子金具20の片面側、より具体的には、圧着部21の細長板状の幹部21aの片面側に配置される。平板状の端子金具20の、電線1先端部が配置された側の面を、以下、金具おもて面20a(図6〜図9参照)とも言う。
端子折り曲げ工程では、平板状の端子金具20を、ベース板部11と圧着部21の幹部21aとの間に設定した仮想折り曲げ線B2(図6、図7参照)で折り曲げて、図9に示すように、圧着部21の幹部21aにベース板部11を重ね合わせる。
図8等に示すように、仮想折り曲げ線B2は、平板状の端子金具20のベース板部11長手方向に垂直な仮想垂直面と端子金具20との交線である。
そして、端子折り曲げ工程では、図9に示すように、端子金具20を、仮想折り曲げ線B2の金具おもて面20a側が外側、金具おもて面20aとは反対の金具裏面20b側が内側となるようにして折り曲げて、圧着部21の幹部21aにベース板部11を重ね合わせる。圧着部21の幹部21aとベース板部11とは、金具裏面20b側同士が互いに接合するように重ね合わされる。
図8に示すように、この実施形態の端子折り曲げ工程は、端子ベース部22を圧着部21に対して折り曲げて、圧着部21にベース板部11を重ね合わせた後、圧着部保持片部16を曲げ変形して圧着部21をベース板部11に押さえ込んで固定する工程(圧着部固定工程)を含む。この圧着固定工程は、圧着部21のベース板部11に対する重ね合わせ状態を安定に保つことに有効に寄与する。
圧着部保持片部16は、ベース板部11に重ね合わせた圧着部21をベース板部11に固定する固定手段として機能する。
なお、端子金具20における圧着部保持片部16の突設位置は、第1実施形態の端子金具10について説明した突設位置を採り得る。
また、端子金具としては、圧着部保持片部16を省略して、例えば端子金具の仮想折り曲げ線B2付近の塑性変形によって、圧着部21の幹部21aのベース板部11に対する重ね合わせ状態を保つ構成としても良い。
端子付き電線6は、この端子折り曲げ工程が完了することで、組み立てが完了する。
端子金具20の圧着部21は、端子折り曲げ工程が完了したときに、端子金具21の固定部12に重ならず、固定部12の後側に配置される。端子金具20は、端子折り曲げ工程が完了したときに、圧着部21が固定部12に重ならず、固定部12の後側に配置されるように、圧着部21の寸法等を設定して設計される。
端子付き電線6は、折り曲げ端子20Aの圧着部21に固定されている電線1先端部の先端側に固定部12が配置された構造となっている。
このため、端子付き電線6は、例えば、複数の端子付き電線6の折り曲げ端子20Aを、アース等の端子接続対象物の同一固定箇所に固定した場合でも、特許文献1記載の端子(ボルト止め端子)を用いた従来技術に比べて電線1の配線スペースを小さくでき、該配線スペースの省スペース化を容易に実現できる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
端子金具は、仮想折り曲げ線B1、B2に対応するマーキングが着色等によって形成された構成も採用可能である。
また、図6等では、第2実施形態の端子金具として、圧着部21の幹部21aの基端部21dが、ベース板部11を端子金具後側へ延長した部分によって形成された構成を例示したが、端子金具としてはこれに限定されない。この端子金具としては、例えば、第2実施形態の端子金具の圧着部21の幹部21aの基端部21dをベース板部11の後端部11aとは異なる幅寸法に形成した構成、圧着部21の幹部21aとベース板部11との境界位置付近が局所的に幅狭に形成された構成等も採用可能である。
1…電線、2…芯線、2a…導体露出部、3…絶縁被覆、4…被覆部、5、6…端子付き電線、
10…端子金具、10A…折り曲げ端子、11…ベース板部、11a…後端部、12…固定部、12a…ボルト孔、13…圧着部、13a…幹部、13b、13c…電線保持片部、13d…基端部、14…橋絡部、15…止水材、16…圧着部保持片部、17…端子ベース部、
20…端子金具、20A…折り曲げ端子、21…圧着部、21a…幹部、21b、21c…電線保持片部、21d…基端部、22…端子ベース部、
131…被覆部用バレル部、132…芯線用バレル部、211…被覆部用バレル部、212…芯線用バレル部。

Claims (6)

  1. ベース板部と、
    このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部と、
    前記ベース板部の長手方向他端から延設され、電線先端部を圧着するための圧着部とを有し、
    前記圧着部に前記ベース板部が折り曲げによって重ね合わされる端子金具。
  2. 前記圧着部は、前記ベース板部の長手方向に対して交わる方向に延在している請求項1に記載の端子金具。
  3. 前記圧着部は、前記ベース板部の長手方向他端から、前記固定部とは反対の側へ延出されている請求項1に記載の端子金具。
  4. 折り曲げによって前記ベース板部に重ね合わせた前記圧着部を前記ベース板部に固定する固定手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子金具。
  5. 電線先端部に端子金具が取り付けられた端子付き電線であって、
    前記端子金具は、ベース板部と、このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部と、前記ベース板部の長手方向他端から延設されるとともに、折り曲げによって前記ベース板部に重ね合わされ、前記ベース板部と対向する面とは反対側の面に電線先端部を圧着した圧着部とを有し、
    前記電線先端部は、前記圧着部の長手方向に沿って配置されるとともに、前記圧着部の先端側に電線先端を向けた向きで前記圧着部に圧着固定され、かつ前記圧着部とともに止水材によって被覆され、
    さらに前記電線先端部の先端側に前記固定部が配置されている端子付き電線。
  6. ベース板部と、このベース板部の長手方向一端から延設され、端子接続対象物に対して固定されるための固定部とを有する端子金具の、前記ベース板部の長手方向他端部から延設された圧着部に、電線先端部を圧着することにより、電線に端子金具を取り付ける端子取り付け工程と、
    前記電線先端部を止水材によって被覆する止水処理工程と、
    前記端子金具の折り曲げによって前記ベース板部を前記圧着部に重ね合わせ、前記端子金具の前記固定部を前記圧着部の先端側に配置する端子折り曲げ工程と、を有する端子付き電線の組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015015207A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 株式会社オートネットワーク技術研究所 端子金具及びワイヤーハーネス
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CN113206416A (zh) * 2020-01-31 2021-08-03 矢崎总业株式会社 电池组和电池堆之间的电线连接结构

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