JP5800204B2 - 銅電線とアルミ電線の接続構造 - Google Patents

銅電線とアルミ電線の接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5800204B2
JP5800204B2 JP2012267754A JP2012267754A JP5800204B2 JP 5800204 B2 JP5800204 B2 JP 5800204B2 JP 2012267754 A JP2012267754 A JP 2012267754A JP 2012267754 A JP2012267754 A JP 2012267754A JP 5800204 B2 JP5800204 B2 JP 5800204B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
wire
copper
plate
electric wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012267754A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014116118A (ja
Inventor
大槻 浩之
浩之 大槻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012267754A priority Critical patent/JP5800204B2/ja
Publication of JP2014116118A publication Critical patent/JP2014116118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5800204B2 publication Critical patent/JP5800204B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Terminals (AREA)
  • Cable Accessories (AREA)
  • Connections Arranged To Contact A Plurality Of Conductors (AREA)

Description

本発明は、ワイヤハーネスを構成する複数の電線を接続してスプライス部を構成する際の接続構造であって、特に、銅電線とアルミ電線の接続構造に関するものである。
従来から、自動車等の車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、複数の電線間で互いに接続を取る必要がある場合に、各電線の絶縁被覆を剥がして芯線を露出させ、芯線部分を束ねて接続端子に圧着したり、抵抗溶接や超音波溶接等により相互に接続してスプライス部を構成することが行われている。例えば、特開2002−43010号公報(特許文献1)に記載の接続構造が広く採用されている。
ところで、近年では、車両軽量化等の目的から、ワイヤハーネスを構成する電線として、芯線が銅系材料からなる所謂銅電線に代えて、芯線がアルミニウム系材料からなる所謂アルミ電線を採用するケースが増加傾向にある。従って、ワイヤハーネスにおいてスプライス部を構成する際に、銅電線とアルミ電線の異種金属からなる芯線同士を相互に接続する必要がある場合が生じている。
ところが、銅とアルミニウムのように、標準電極電位差が大きな異種金属同士を接触させた接続部分では、結露等により接触部分が被水した場合に、銅とアルミニウムのイオン化傾向の違いから、接続部分に腐食(アルミ芯線の腐食)が生じ易いという問題があった。このような、接続部分の腐食は、接触抵抗の増大や、腐食によるアルミ芯線の線径の減少による電気抵抗の増大や断線が生じるおそれもあり、何等かの対策を施す必要がある。
そこで、特許文献1において、防水処理として採用されていた熱収縮チューブをスプライス部に外挿して加熱収縮により密着させ、銅電線の芯線とアルミ電線の芯線の接続部分の防食処理を行うことが考えられる。
ところが、スプライス部の周囲に熱収縮チューブを密着させた場合でも、熱収縮チューブの端部から延出する複数の電線間の隙間から浸水する可能性が高く、異種金属間の腐食を防止し得るに足る防水性能を確保するには十分な対策とは言い難かった。さらに、特許文献1では、かかる複数の電線間の隙間を熱可塑性充填剤で埋めることも提案されているが、充填剤の硬化に時間がかかる他、絶縁被覆がポリプロピレン系の樹脂で形成されている場合には採用できない等、実現性に乏しかった。さらに、充填剤がすべての隙間を埋めることができない場合もあり、確実な防水性を担保する対策とは言い難かった。
また、特開2003−229182号公報(特許文献2)には、銅とアルミの中間の値の標準電極電位を有する鉄、亜鉛、錫等の材料からなる接続端子を介して、銅電線とアルミ電線を接続する構造が提案されている。しかしながら、電位差が小さくされているに過ぎず、依然として同種金属間同士の接続に比して腐食は生じ易く、何等かの防食処理を施した方が望ましい。さらに、各電線端末に接続された接続端子同士を連結させる必要があり、スプライス部全体が大型化し易く、近年の車両小型化の要求に対応できない可能性もあった。
特開2002−43010号公報 特開2003−229182号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、銅電線とアルミ電線の接続部分の防食性を十分に確保しつつ、コンパクトなスプライス部を構成することができる、新規な銅電線とアルミ電線の接続構造を提供することにある。
本発明の第一の態様は、絶縁被覆に覆われた芯線が銅系材料からなる銅電線と、絶縁被覆に覆われた芯線がアルミニウム系材料からなるアルミ電線とを相互に接続する、銅電線とアルミ電線の接続構造であって、銅系材料からなる平板状の銅板と、アルミニウム系材料からなる平板状のアルミ板との一端部同士を接合すると共に、接合部分がその全周を覆う合成樹脂材料のモールド部によって封止されてなる、接続部材を構成する一方、前記接続部材において、前記モールド部の両端から、前記銅板の他端部と前記アルミ板の他端部がそれぞれ反対方向に向かって突出していると共に、前記銅電線の前記芯線が前記銅板の前記他端部に対して接合されている一方、前記アルミ電線の前記芯線が前記アルミ板の前記他端部に対して接合されており、前記芯線が接合された前記銅板の前記他端部が、前記モールド部の表面および裏面の一方に向かって屈曲されて重ね合されている一方、前記芯線が接合された前記アルミ板の前記他端部が、前記モールド部の表面および裏面の他方に向かって屈曲されて重ね合されていることを特徴とする。
本態様によれば、銅板とアルミ板の接合部分をモールド部によって封止された接続部材を利用して、銅板とアルミ板にそれぞれ銅電線の芯線とアルミ電線の芯線を同種金属同士の接続により接続させることにより、接続部材を介して、異種金属である銅電線の芯線とアルミ電線の芯線が接続されている。従って、異種金属間接続となる銅板とアルミ板の接合部分は、モールド部によって完全に外部から封止されており、結露等による被水が確実に防止されており、異種金属間の腐食の可能性が可及的に低減されている。
しかも、接続部材自体は非常に簡単な構造であり、芯線の接合とは別工程で、予めモールド成形で準備しておくことができる。従って、従来構造のように、芯線の接合工程の後、熱収縮チューブの加熱/収縮工程や熱可塑性樹脂の硬化工程等、長時間に亘る防食工程を待つ必要がなく、電線同士の接続構造の工程簡素化や作業時間の短縮化を有利に図ることができる。
さらに、各電線の芯線の接合部分は、同種金属同士の接続となっており、かかる部分に防食処置を施す必要がない。それ故、芯線の接合部分の複雑な構造のために防食処置の確実性を担保し難かった問題から解放され、銅板とアルミ板の接合部分という非常に単純な構造の部位に、異種金属接続部分を形成することで、異種金属接続部分の防食構造の単純化、確実性を確保することができたのである。
加えて、それぞれ芯線が接合された銅板とアルミ板の他端部は、モールド部の表面および裏面にそれぞれ折り返されて重ね合されている。これにより、モールド部を挟んだ両側に銅板とアルミ板を配設することができ、それらの絶縁性を有利に確保することができると共に、モールド部の上下に銅板とアルミ板を重ね合わせることにより、スプライス部の全体の大きさを非常にコンパクトにすることができる。それ故、近年の車両小型化の要求に対しても、有利に対応しつつ銅電線とアルミ電線によるスプライス部を構成することができるのである。
なお、銅系材料とは、銅や銅合金等、ワイヤハーネスに用いられ得るものであれば何れでもよく、銅電線の芯線と銅板の材料が必ずしも一致している必要はない。同様に、アルミニウム系材料とは、アルミニウムやアルミニウム合金等、ワイヤハーネスに用いられ得るものであれば何れでもよく、アルミ電線の芯線とアルミ板の材料が必ずしも一致している必要はない。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記モールド部の表面および裏面の一方に重ね合された前記銅板を覆蓋して、前記モールド部との間に収容保持する第一蓋部と、前記モールド部の表面および裏面の他方に重ね合された前記アルミ板を覆蓋して、前記モールド部との間に収容保持する第二蓋部とが、前記モールド部にヒンジ部を介して一体的に設けられているものである。
本態様によれば、モールド部材に重ね合された銅板とアルミ板を覆蓋して、モールド部材との間に収容保持する第一蓋部および第二蓋部が、モールド部に一体形成されていることから、銅板およびアルミ板およびそれらに接続された芯線部分の絶縁性を一層有利に確保することができる。また、蓋部材によって、銅板およびアルミ板の他部材との干渉・接触を回避することができることから、芯線の接続部分の破損や短絡等を確実に防止することができる。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記銅電線と前記アルミ電線のそれぞれの前記芯線が、前記銅板と前記アルミ板の前記モールド部からの突出方向に直交する方向となる、前記モールド部の幅方向に平行に配設されており、前記銅電線と前記アルミ電線のそれぞれの前記絶縁被覆が前記モールド部の幅方向で同じ側に延出しているものである。
本態様によれば、銅電線とアルミ電線がモールド部の幅方向に平行に配設されて、モールド部の幅方向で互いに同じ側に延び出していることから、銅板とアルミ板にそれぞれ接続されてモールド部の表裏両面に重ね合された銅電線とアルミ電線を、モールド部の一方の側において、1つに束ねて延出させることができる。従って、ワイヤハーネスの幹線から銅電線とアルミ電線を同じ方向に引き出して、一層コンパクトなスプライスを形成することが可能となるのである。
本発明によれば、銅板とアルミ板の接合部分をモールド部によって封止された接続部材を用い、銅板とアルミ板にそれぞれ銅電線の芯線とアルミ電線の芯線を同種金属同士の接続することにより、接続部材を介して銅電線とアルミ電線が接続されている。これにより、異種金属間接続となる接合部分はモールド部により封止されて、結露等による異種金属間の腐食の可能性を低減しつつ、銅電線とアルミ電線の異種金属間接続を実現できる。加えて、それぞれ芯線が接合された銅板とアルミ板の他端部は、モールド部の表面および裏面にそれぞれ折り返されて重ね合されている。これにより、それらの絶縁性を有利に確保することができると共に、全体の大きさを非常にコンパクトにすることができる。
本発明の第一の実施形態としての銅電線とアルミ電線の接続構造に用いられる接続部材を示す斜視図。 図1(b)の側面図。 本発明の第一の実施形態としての銅電線とアルミ電線の接続構造を示す工程図(溶接工程)。 同じく銅電線とアルミ電線の接続構造を示す工程図(重ね合せ工程)。 同じく銅電線とアルミ電線の接続構造を示す工程図(覆蓋工程)。 本発明の第一の実施形態により構成されたスプライス部を端末に設けた支線を幹線から分岐させてなるワイヤハーネスの全体斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜6には、本発明の第一の実施形態としての銅電線10とアルミ電線12の接続構造が示されており、特に、ワイヤハーネス14(図6参照)を構成する複数の電線を接続してスプライス部16を構成する場合が示されている。
先ず、図1〜2には、本実施形態としての銅電線10とアルミ電線12の接続構造に用いられる接続部材18が、示されている。接続部材18は、図1(a)に示すように、銅や銅合金等の銅系材料からなる平板状の銅板20と、アルミニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム系材料からなる平板状のアルミ板22とを備えており、銅板20の一端部24とアルミ板22の一端部26同士が任意の方法により接合された構造とされている。なお、銅板20とアルミ板22との接合方法は、超音波溶接や抵抗溶接等、電気的に低抵抗で接続し得るもの等が好適に採用され得る。
また、接続部材18は、図1(b)に示すように、一端部24,26同士の接合部分28がその全周を覆うモールド部30によって封止されている。なお、モールド部30は、例えば、ポリプロピレン(PP),ポリアミド(PA)等の合成樹脂材料により、インサート成形等によって一体形成されている。これにより、接続部材18において、モールド部30の両端から、銅板20の他端部32とアルミ板22の他端部34がそれぞれ反対方向に向かって突出されるようになっている。
モールド部30の側縁部には、第一蓋部36と第二蓋部38がそれぞれヒンジ部40a,40bを介して一体的に連結されている。ヒンジ部40a,40bは、第一蓋部36と第二蓋部38とが開閉動作可能となるように薄肉構造とされている。第一蓋部36は、ヒンジ部40aを介して連結された矩形状の平板部42と、ヒンジ部40aとの接続部分を除く平板部42の3辺からは、モールド部30側に向かって略鉛直方向に立ち上がる側壁44a,44b,44cが形成されている。また、ヒンジ部40aとの接続部分と対向する側壁44bの中央部分には切欠部46が設けられていると共に、切欠部46からヒンジ部40aに向かって平板部42の略中央部分まで、平板部42が蒲鉾状に突出した突条50が形成されている。一方、第二蓋部38は、モールド部30に対して上記第一蓋部36と対称な形状とされている。ただし、第一蓋部36では、切欠部46により分割された側壁44bのそれぞれに、側壁44bの外面中央部からモールド部30側に向かって延出するロック枠部52が、係合孔54を備えて設けられている一方、第二蓋部38では、後述する覆蓋状態で上記ロック枠部52の係合孔54に対応する位置に、ロック突部56(図5参照)が設けられている。
次に、このようにして作成・準備された接続部材18を用いて、銅電線10とアルミ電線12を接続する方法について、図3を用いて、説明する。銅電線10とアルミ電線12は、それぞれ銅や銅合金等の銅系材料とアルミニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム系材料からなる金属線の複数を束ね合わせた芯線60,62が、エチレン系樹脂やスチレン系樹脂等の電気絶縁性を有する絶縁被覆64,66で覆われた構造とされている。なお、銅板20と銅電線10は銅系材料であれば同一材料でも異なる材料でもよい。アルミ板22とアルミ電線12の場合も同様である。
先ず、銅電線10とアルミ電線12それぞれの先端側の絶縁被覆64,66を剥いで芯線60,62を露出させる。そして、芯線60,62が露出された銅電線10とアルミ電線12の先端部分を、それぞれ銅板20とアルミ板22のモールド部30から突出した他端部32,34の表面に載置する。この時、芯線60,62の延出方向が、銅板20とアルミ板22のモールド部30からの突出方向と直交するモールド部30の幅方向に平行となるように並列配置する。ここで、銅電線10とアルミ電線12の絶縁被覆64,66がモールド部30の幅方向で同じ側(図3,4中、手前側)に配置されている。かかる状態下で、任意の方法により、銅電線10とアルミ電線12の芯線60,62を、銅板20とアルミ板22の他端部32,34に対してそれぞれ電気的に接合させ、銅電線10とアルミ電線12を相互に接続する。本実施形態においては、銅板20とアルミ板22の延出方向上下側から、図示しない抵抗溶接機の一対の電極チップを挿入して、銅電線10とアルミ電線12の芯線60,62と、銅板20とアルミ板22の重ね合せ部分を、電極チップ間で挟み込み、抵抗溶接によりそれらが電気的に接続されている。
次に、図4に示すように、芯線60が接合された銅板20の他端部32が、モールド部30の表面に向かって屈曲されて重ね合されて、銅電線10がモールド部30の表面の略中央部に載置されるようになっている。同じく、芯線62が接合されたアルミ板22の他端部34が、モールド部30の裏面に向かって屈曲されて重ね合されて、アルミ電線12がモールド部30の裏面の略中央部に載置されるようになっている。
すなわち、モールド部30を挟んだ両側に銅板20とアルミ板22を配設することができることから、それらの絶縁性を有利に確保することができる。また、ワイヤハーネス14を構成する複数の電線たる銅電線10とアルミ電線12がモールド部30の幅方向で同じ側に配置され1つに束ねることができる。従って、銅電線10とアルミ電線12を接続部材18を介して接続することによって構成されるスプライス部16の全体の大きさを、非常にコンパクトに形成することができる。それ故、近年の車両小型化の要求に対しても、有利に対応することができるのである。
最後に、図4〜5に示すように、第一蓋部36により、モールド部30の表面に重ね合された銅板20が覆蓋されて、モールド部30との間に収容保持される一方、第二蓋部38により、モールド部30の裏面に重ね合されたアルミ板22が覆蓋されて、モールド部30との間に収容保持される。この際、第一蓋部36に形成されたロック枠部52を第二蓋部38に形成されたロック突部56にロック嵌合させることができる。これにより、第一蓋部36と第二蓋部38が離脱可能にモールド部30の両側から組み合わされて、内部に銅電線10とアルミ電線12が接合された接続部材18を収容した状態で、スプライス部16を構成できる。それ故、銅板20およびアルミ板22およびそれらに接続された芯線60,62の絶縁性を一層有利に確保することができる。さらに、第一蓋部36と第二蓋部38によって、銅板20およびアルミ板22の他部材との干渉・接触を回避することができることから、芯線60,62の接続部分の破損や短絡等を確実に防止することができる。なお、図5に示すように、第一蓋部36および第二蓋部38に設けられた切欠部46と、切欠部46からヒンジ部40a,40bに向かって延びる平板部42に設けられた突条50とにより、銅電線10とアルミ電線12の芯線60,62や絶縁被覆64,66が、第一蓋部36および第二蓋部38と干渉してロック枠部52とロック突部56のロック嵌合が困難になる不具合が回避されている。
図6に示すように、ワイヤハーネス14の幹線70は、多数の電線の束から構成されており、所定の電線群が分岐されて支線72が構成されている。この支線72の端末に、本実施形態の銅電線10とアルミ電線12の接続構造により構成されたスプライス部16が取り付けられている。このスプライス部16に接続される銅電線10とアルミ電線12は全て、ワイヤハーネス14の幹線70から同じ方向で引き出して接続部材18に接続可能であることから、各電線を逆方向から引き出したり、曲げたり長さ調節したりする必要がない。これにより、作業性が向上するのは勿論のこと、コンパクトにスプライス部16を形成することができると共に、曲げることによる電線の被覆部の損傷や芯線の断線といったことが発生するおそれがない。また、コンパクトに形成することができることから、ワイヤハーネス14の幹線70への固定作業も容易になり、他部材との接触を有利に防止できるのである。なお、図示は省略するが、図6におけるスプライス部16は幹線70に対して結束テープ等により固定されている。
上述の如き本実施形態の銅電線10とアルミ電線12の接続構造によれば、銅板20とアルミ板22の接合部分28をモールド部30によって封止された接続部材18を利用することにより、銅板20とアルミ板22にそれぞれ銅電線10の芯線60とアルミ電線12の芯線62を同種金属間接続させるだけで、接続部材18を介して、異種金属である銅電線10の芯線60とアルミ電線12の芯線62の接続が実現できるのである。しかも、異種金属間接続となる銅板20とアルミ板22の接合部分28は、モールド部30によって完全に外部から封止されていることから、結露等による被水が確実に防止されて、異種金属間の腐食の可能性が可及的低減されている。
また、接続部材18自体は非常に簡単な構造である上に、事前に電線10,12の接合とは別工程で、予め準備しておくことができる。これにより、特開2002−43010号公報(特許文献1)に記載の従来構造のように、芯線の接合工程の後、熱収縮チューブの加熱/収縮工程や熱可塑性樹脂の硬化工程等、長時間に亘る防食工程を待つ必要がなく、電線同士の接続構造の工程簡素化や作業時間の短縮化を有利に図ることができる。
さらに、各電線10,12の芯線60,62の接合部分は、同種金属同士の接続となっており、かかる部分に防食処置を施す必要がない。それ故、芯線の接合部分の複雑な構造のために防食処置の確実性を担保し難かった問題から解放され、銅板20とアルミ板22の接合部分28という非常に単純な構造の部位に、異種金属接続部分を形成することにより、異種金属接続部分の防食構造の単純化、確実性を確保することができたのである。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、上記実施形態では、第一蓋部36および第二蓋部38からなる蓋部材が設けられていたが、蓋部材の代わりに結束テープ等の絶縁部材により、スプライス部16を保護してもよい。すなわち、上記蓋部材は、なくても構わない。
また、第一蓋部36と第二蓋部38を離脱可能に固定するロック構造52,56は、例示のものに限定されない。例えば、第一蓋部36と第二蓋部38の当接端面間に凹凸嵌合部を設け、ロック構造が第一蓋部36および第二蓋部38の外面に突出しないようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、銅電線10とアルミ電線12は3本ずつ記載されていたが、複数本に限らず、1本ずつでもよいし、1本と複数本でもよく、要求される分岐・接合対応に応じて可変である。
10:銅電線、12:アルミ電線、18:接続部材、20:銅板、22:アルミ板、24,26:一端部、28:接合部分、30:モールド部、32,34:他端部、36:第一蓋部、38:第二蓋部、40a,40b:ヒンジ部、60,62:芯線、64,66:絶縁被覆

Claims (3)

  1. 絶縁被覆に覆われた芯線が銅系材料からなる銅電線と、絶縁被覆に覆われた芯線がアルミニウム系材料からなるアルミ電線とを相互に接続する、銅電線とアルミ電線の接続構造であって、
    銅系材料からなる平板状の銅板と、アルミニウム系材料からなる平板状のアルミ板との一端部同士を接合すると共に、接合部分がその全周を覆う合成樹脂材料のモールド部によって封止されてなる、接続部材を構成する一方、
    前記接続部材において、前記モールド部の両端から、前記銅板の他端部と前記アルミ板の他端部がそれぞれ反対方向に向かって突出していると共に、
    前記銅電線の前記芯線が前記銅板の前記他端部に対して接合されている一方、前記アルミ電線の前記芯線が前記アルミ板の前記他端部に対して接合されており、
    前記芯線が接合された前記銅板の前記他端部が、前記モールド部の表面および裏面の一方に向かって屈曲されて重ね合されている一方、前記芯線が接合された前記アルミ板の前記他端部が、前記モールド部の表面および裏面の他方に向かって屈曲されて重ね合されている
    ことを特徴とする銅電線とアルミ電線の接続構造。
  2. 前記モールド部の表面および裏面の一方に重ね合された前記銅板を覆蓋して、前記モールド部との間に収容保持する第一蓋部と、前記モールド部の表面および裏面の他方に重ね合された前記アルミ板を覆蓋して、前記モールド部との間に収容保持する第二蓋部とが、前記モールド部にヒンジ部を介して一体的に設けられている請求項1に記載の銅電線とアルミ電線の接続構造。
  3. 前記銅電線と前記アルミ電線のそれぞれの前記芯線が、前記銅板と前記アルミ板の前記モールド部からの突出方向に直交する方向となる、前記モールド部の幅方向に平行に配設されており、前記銅電線と前記アルミ電線のそれぞれの前記絶縁被覆が前記モールド部の幅方向で同じ側に延出している請求項1又は2に記載の銅電線とアルミ電線の接続構造。
JP2012267754A 2012-12-07 2012-12-07 銅電線とアルミ電線の接続構造 Expired - Fee Related JP5800204B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012267754A JP5800204B2 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 銅電線とアルミ電線の接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012267754A JP5800204B2 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 銅電線とアルミ電線の接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014116118A JP2014116118A (ja) 2014-06-26
JP5800204B2 true JP5800204B2 (ja) 2015-10-28

Family

ID=51171928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012267754A Expired - Fee Related JP5800204B2 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 銅電線とアルミ電線の接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5800204B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016081625A (ja) * 2014-10-14 2016-05-16 矢崎総業株式会社 ジョイント端子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014116118A (ja) 2014-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6278272B2 (ja) 導電線及びその配索構造
JP6048859B2 (ja) 導電線、導電線の製造方法及び導電線の配索構造
JP6811585B2 (ja) バスバと端子の接続構造及びバスバモジュール
CN104094471B (zh) 连接构造体、连接器以及连接构造体的制造方法
WO2012081552A1 (ja) コネクタ端子の電線接続構造およびその製造方法
JP6140084B2 (ja) 接続構造体及びコネクタ
JP6673404B2 (ja) 導電部材
JP6454062B2 (ja) 圧着端子
JP5119533B2 (ja) 圧着端子、及びこの圧着端子を用いた圧着構造
US9721699B2 (en) Water-stop structure for wire harness
JP6691164B2 (ja) 分岐回路体及び電線の分岐方法
CN103141001A (zh) 线束及其制造方法
JP2015069748A (ja) コネクタ付ワイヤハーネスの防水構造
JP5814711B2 (ja) 接続構造体
JP6424783B2 (ja) 端子付き電線、及び配線モジュール
JP6724771B2 (ja) ワイヤハーネス
JP6996974B2 (ja) 端子付き電線および端子付き電線の製造方法
JP5800204B2 (ja) 銅電線とアルミ電線の接続構造
JP5773218B2 (ja) 圧着端子
JP5720609B2 (ja) 圧着端子付き保護キャップおよび該保護キャップを用いた端末スプライス部の形成方法
JP5732901B2 (ja) ワイヤハーネスにおける短絡回路の形成方法
CN104752936A (zh) 导线之间电连接的方法及雷管脚线的延长方法
JP2013152805A (ja) 端子付き電線およびその製造方法
JP6279043B2 (ja) 接続構造体
JP2016001542A (ja) 端子付電線

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5800204

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees