JP2017159635A - 光書込み装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ライン光学型の光書込み装置については、発光素子として半導体LEDを用いると、発光部(LEDアレイ)と各発光素子を制御するための駆動回路部とを、製造上の理由から別基板にせざるを得ず、コストが高くなる。このため、有機LED(OLED: Organic Light Emitting Diode)を用いて単一基板構成とし、低コスト化を図ったOLED−PH(OLED Print Head)が提案されている。
このため、例えば、OLED−PHを構成する個々OLEDについて発光光量毎に発光時間、環境温度の履歴データを記憶しておき、OLEDを発光させる際には、発光時間と環境温度から所望の発光光量を得ることができる駆動電流量を推定する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、OLED毎に発光回数をカウントして、カウント値が一定値を超えた場合には駆動電圧を高くする技術も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、記憶容量を不必要に増大させることなく、OLEDの劣化に伴う光量補正を精度良く行うことができる光書込み装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
この場合において、前記1の設定光量で前記発光素子を発光させるたびに、カウント値に前記係数値を加算し、又は前記カウント値から前記係数値を減算するカウント手段を備え、前記電流補正手段は、前記カウント値とその初期値との差が前記閾値に達したら、前記電流補正を行ってもよい。
また、前記1の設定光量で前記発光素子を発光させるたびにサブカウント値を1ずつカウントアップ又はカウントダウンし、前記サブカウント値とその初期値との差が前記1の設定光量に係る前記係数値に達するたびに当該サブカウント値を初期値にリセットするサブカウント手段と、前記サブカウント値とその初期値との差が前記1の設定光量に係る前記係数値に達するたびに、メインカウント値を1ずつカウントアップ又はカウントダウンするメインカウント手段と、を備え、前記電流補正手段は、前記メインカウント値とその初期値との差が前記閾値に達したら、前記電流補正を行ってもよい。
また、前記閾値記憶手段は、前記複数の設定光量のすべてに共通する1の閾値を記憶してもよい。
更に、前記電流光量関係手段は、前記発光素子の劣化度に応じて、前記LUT又は関数を記憶し、前記駆動電流補正手段は、前記劣化度に応じて前記電流補正を行ってもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る光書込み装置を備えることを特徴とする。このようにすれば、上述のような効果を得ることができる。
[1]第1の実施の形態
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
(1)画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
例えば、画像形成ステーション110Yにおいてイエローのトナー像を形成する際には、帯電装置112は感光体ドラム111の外周面を一様に帯電させる。光書込み装置100は、感光体ドラム111の外周面を露光して、静電潜像を形成する。
同様にして、画像形成ステーション110M、110C及び110Kが形成したマゼンタ、シアン及びブラック各色のトナー像が、イエローのトナー像に重なるようにタイミングを合わせて中間転写ベルト102の外周面上に1次転写され、カラートナー像となる。中間転写ベルト102はカラートナー像を2次転写ローラー対103まで搬送する。
2次転写ローラー対103は、中間転写ベルト102上のトナー像を記録シートS上に静電転写(2次転写)する。2次転写後、中間転写ベルト102上に残留するトナーはクリーナー105によって掻き取られ、廃棄される。トナー像を転写された記録シートSは、定着装置106でトナー像を熱定着された後、排紙ローラー107によって排紙トレイ108上に排出される。
(2)光書込み装置100の構成
次に、光書込み装置100の構成について説明する。
(2−1)全体構成
図2に示されるように、光書込み装置100は、OLEDパネル200とロッドレンズアレイ202をホルダー203に収容したものであって、OLEDパネル200においては15,000個のOLED201がライン状に配設されている。OLED201が出射した光ビームLは、ロッドレンズアレイ202によって感光体ドラム111の外周面上に集光される。ロッドレンズアレイ202は、多数のロッドレンズを集積した光学素子であって、SLA(SELFOC Lens Array。SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標。)を用いてもよいし、MLA(Micro Lens Array)を用いてもよい。
図3は、OLEDパネル200の概略平面図であり、併せてB−B´線における断面図とC−C´線における断面図も示されている。また、概略平面図部分は後述する封止板301を取り外した状態を示している。
図3に示されるように、OLEDパネル200は、TFT(Thin Film Transistor)基板300、封止板301及びドライバーIC(Integrated Circuit)302等を備えている。TFT基板300には、15,000個のOLED201が主走査方向に沿って配列されている。これらのOLED201は、感光体ドラム111の外周面上で集光点が21.2μmピッチ(1200dpi)になるように一列又は千鳥状に配置されている。
このように、OLED−PHではOLEDとTFTとを同一基板上に形成することができるので、発光部(LEDアレイ)と制御回路部(駆動IC等)とを別基板にせざるを得ないLED−PHよりも低コスト化を図ることができる。
OLED201は、環境温度の変化に伴って発光効率が変化する光量温度特性を有しており、環境温度の高低により画像全体の濃度が変化する。また、OLED201は積算発光時間が長くなるにつれて発光量が低下する劣化特性を有する一方、OLED201毎の積算発光時間には画像データに応じて様々であるため、OLED201毎に光量劣化度が異なり輝度がばらついてしまう。
また、本実施の形態においては、複数のOLED201がDACを共用し、これらのOLED201を順次切り替えながらDACから輝度信号を書き込むアクティブ駆動方式を採用し、回路規模を削減している。アクティブ駆動方式では、DACが書き込んだ輝度信号は、主走査期間(1H期間)経過後の次の書込みが実施されるまで保持される(例えば、発光データが書き込まれた場合、約1H期間発光し続ける)。
ドライバーIC302は、制御部101から画像データを入力されると、当該入力を100画素分ずつ1走査期間毎に各DAC400に分配する。DAC400から発光ブロックに向かう回路上には何れも選択回路401が配設されている。各DAC400は、画像データを輝度信号に変換し、配下の100個のOLED201に対して順次、輝度信号を出力する。
キャパシター521の第1の端子は、駆動用TFT522のゲート端子にも接続されており、キャパシター521の第2の端子は駆動用TFT522のソース端子並びに電源線531に接続されている。
定電圧源AVDDは、OLED201に供給される駆動電流の供給源となっており、駆動用TFT522は、キャパシター521の第1、第2の端子間に保持されている電圧、言い換えると駆動用TFT522のソース−ゲート電圧に応じたドレイン電流を駆動電流としてOLED201に供給する。言うまでもなく、ソース−ゲート電圧が高いほど、駆動用TFT522は多くの駆動電流を供給し、OLED201の発光量が増大する。
次に、シフトレジスター511が1番目の選択用TFT512をオフすると、1番目のキャパシター521が保持している電圧に応じた駆動電流が1番目のOLED201に供給され、OLED201が点灯する(ホールド期間)。
なお、本実施の形態においては、駆動用TFT522がpチャンネルである場合を例にとって説明しているが、nチャンネルの駆動用TFT522を用いても良いことは言うまでも無い。また、書き込み配線530、電源線531及び接地配線532は何れも薄膜配線である。
次に、ASIC310の機能構成について説明する。
図7に示されるように、ASIC310は、駆動電流補正部700とドットカウント部710とを備えており、ドットカウント部710はOLED201毎にドットカウンター711を備えている。
駆動電流補正部700は、駆動電流値テーブル、加算値テーブル及び温度補正係数を記憶している。
駆動電流値テーブルは、図8(a)に示されるように、発光効率、設定光量及び劣化度をパラメーターとして駆動電流値を記憶する。発光効率は、駆動電流値に対する発光量の比で表され、駆動電流値が同じであれば発光量が多いほど発光効率が高く、発光量が同じであれば駆動電流値が小さいほど発光効率が高い。
劣化度は、OLED201が発光によって劣化した度合いを表すパラメーターである。本実施の形態においては、発光効率が10種類、設定光量が5種類、また、劣化度は1.000から1.400まで0.002刻みで200ステップになっており、初期状態においては何れのOLED201も劣化度が1.000に設定されている。
本実施の形態においては、加算値は、発光効率、設定光量及び劣化度の組み合わせ毎に2つずつ記憶される。例えば、発光効率01、劣化度1.002で、設定光量が500W/m2である場合には、加算値として18と19とが記憶されている。設定光量が100W/m2、200W/m2、300W/m2、400W/m2及び500W/m2である場合に記憶される加算値のデータ量はそれぞれ1ビット×2、2ビット×2、3ビット×2、4ビット×2及び5ビット×2である。
駆動電流補正部700は、更に発光効率テーブル、設定光量テーブル及び劣化度テーブルを記憶している。図9に示されるように、発光効率テーブルはOLED201毎に発光効率を記憶し、設定光量テーブルはOLED201毎に設定光量を記憶する。また、劣化度テーブルはOLED201毎に劣化度を記憶する。
次に、ASIC310の動作について説明する。
ASIC310は、図10に示されるように、まず、各OLED201に対応する発光効率、設定光量及び劣化度を発光効率テーブル、設定光量テーブル及び劣化度テーブルからそれぞれ取得する(S1001)。次に、ASIC310は、取得した発光効率、設定光量及び劣化度に対応する駆動電流量を、駆動電流量テーブルから取得し(S1002)、更に、発光効率、設定光量及び劣化度に対応するすべての加算値と、発光効率と劣化度との組み合わせに対応するドットカウント閾値とを加算値テーブルから取得する(S1003)。
その後、OLED201を発光させる場合には(S1004:YES)、当該OLED201に前記駆動電流量を供給するようドライバーIC302に指示して発光させる(S1005)。そして、当該OLED201に対応するドットカウンター711のカウント値に当該加算値を加算して、新たなカウント値を求める(S1006)。この場合において、ASIC310は発光効率、設定光量及び劣化度に対応する2つの加算値を、OLED201を発光させるたびに交互に加算する。
ステップS1008の処理を完了した後や、新たなカウント値がドットカウント閾値未満である場合には(S1007:NO)、ステップS1004に進んで上記の処理を繰り返す。
次に、劣化補正に要するデータ量を従来技術と比較する。
なお、従来技術においても、本実施の形態と同様に、劣化度は1.000から1.400まで0.002ずつ増加し、劣化度が0.002増加する毎に光量を補正するものとし、設定光量は5種類、発光効率は10種類に分類する。また、従来技術においては、OLED201を1回発光させる毎にドットカウント値に1を加算し、ドットカウント値がドットカウント閾値を超えた時、駆動電流値を更新する。
(5−1)従来技術において必要となるデータ量
従来技術においては、ドットカウンターの加算値が常に1であるので、加算値テーブルは不要であるが、その代わりに発光効率、設定光量及び劣化度の組み合わせ毎にドットカウント閾値を記憶するドットカウント閾値テーブルが必要になる(図11(a))。
(10種類)×(200ステップ)×(29+…+34ビット)≒312キロビット
となるので、膨大な記録容量が必要となり、光書込み装置のコスト上昇の要因となる。
(5−2)加算テーブルのデータ量
次に、加算テーブルのデータ量を、上記従来技術の場合と同じ条件で試算する。
本実施の形態においては、この劣化速度の比に着目し、従来技術に係るドットカウント閾値テーブルに代えて、設定光量の如何に関わらず共通のドットカウント閾値を採用すると共に加算値テーブルを用いることによってデータ量の低減を図る。
(10種類)×(200ステップ)×{34ビット+(2+…+10ビット)}≒124キロビット
となり、上記従来技術に関する試算値の半分以下に圧縮される。
(5−3)劣化度の精度
次に、本実施の形態における劣化度の推定精度について説明する。
8,819,812,909÷3.5≒2,519,946,311
となり、正確な閾値との差は、
2,515,330,403−2,529,946,311=4,615,908
であるので、補正誤差は、
4,615,908÷2,515,330,403≒0.18%
である。この補正誤差が、同一の駆動電流に対するOLED201の発光量が20%低下するまで繰り返されると、累積誤差は、
0.002×0.18%×(20%÷0.2%)≒0.04%
となる。この程度の誤差であれば、印刷画像において視認されない。設定光量が300W/m2、400W/m2及び500W/m2である場合においても、累積誤差を同様に算出すると、図13(b)に示されるように、−0.52%、−0.33%及び−0.09%となり、印刷画像において視認されないレベルである。
[2]第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
(1)加算値テーブル
本実施の形態に係る加算値テーブルは、図14に示されるように、各加算値が整数部分と小数部分とを有している。例えば、設定光量が100W/m2の欄では、整数部分が1ビットで小数部分が2ビットの合計3ビットの加算値が記憶されており、本実施の形態においては、いずれの劣化度についても加算値は1.00である。
(2)加算テーブルのデータ量
次に、加算テーブルのデータ量を試算する。
(10種類)×(200ステップ)×{34ビット+(1+…+7ビット)}≒112キロビット
となる。小数部2ビットを拡張するための30キロビットを考慮しても、
112キロビット+30キロビット=142キロビット
となるので、上記従来技術に関する試算値312キロビットの半分以下に圧縮される。
次に、本実施の形態における劣化度の推定精度について説明する。
本実施の形態における劣化度の推定精度は、設定光量が200W/m2である場合を例にとると、図15(b)に示されるように、1回の発光で平均的3.5加算されるので、劣化度が1.000から1.002に更新される発光回数は、
8,819,812,909÷3.5≒2,519,946,311
となり、正確な閾値との差は、
2,515,330,403−2,529,946,311=4,615,908
であるので、補正誤差は、
4,615,908÷2,515,330,403≒0.18%
である。この補正誤差が、同一の駆動電流に対するOLED201の発光量が20%低下するまで繰り返されると、累積誤差は、
0.002×0.18%×(20%÷0.2%)≒0.04%
となる。この程度の誤差であれば、印刷画像において視認されない。設定光量が300W/m2、400W/m2及び500W/m2である場合においても、累積誤差を同様に算出すると、図15(b)に示されるように、−0.52%、−0.33%及び−0.09%となり、印刷画像において視認されないレベルである。
[3]第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
まず、ASIC310の機能構成について説明する。
図16に示されるように、本実施の形態においては、OLED201毎のドットカウンター711がメインカウンター1601とサブカウンター1602とからなっている。後述のように、サブカウンター1602は、対応するOLED201が1回発光するたびに1ずつカウントアップされる。また、サブカウンター1602のカウント値がサブカウンター閾値に達すると、メインカウンター1601が1ずつカウントアップされると共に、サブカウンター1602のカウント値が0にリセットされる。
閾値テーブルは、図17に示されるように、発光効率、設定光量及び劣化度をパラメーターとして2つのサブカウンター閾値を記憶すると共に、発光効率と劣化度とをパラメーターとしてドットカウント閾値を記憶する。
図17の例では、例えば、設定光量が100W/m2で劣化度が1.002である場合には、サブカウンター閾値として18、19が記憶されている。例えば、OLED201が18回発光すると、サブカウンター1602のカウント値が一方のサブカウンター閾値に達して、メインカウンター1601のカウント値が1だけ増加し、サブカウンター1602のカウント値が0にリセットされる。
(2)ASIC310の動作
次に、ASIC310の動作について説明する。なお、図10と共通するステップについては、S1001など同じ符号が付されている。
サブカウンター1602のカウント値がサブカウンター閾値に達していたら(S1804:YES)、メインカウンター1601のカウント値を1増加させる(S1805)。なお、サブカウンター1602のカウント値と比較するサブカウンター閾値は、サブカウンター1602のカウント値がサブカウンター閾値に達するたびに切り替えるものとする。
ステップS1807の処理を完了した後や、サブカウンター1602のカウント値がサブカウンター閾値に満たない場合(S1804:NO)、メインカウンター1601のカウント値がドットカウント閾値に満たない場合(S1806:NO)には、ステップS1004に進んで上記の処理を繰り返す。
本実施の形態に係る閾値テーブルのデータ量を試算する。
図19(a)に例示されるように、閾値テーブルは、発光効率、設定光量及び劣化度の組み合わせ毎に2つのサブカウンター閾値を記憶する。例えば、設定光量が100W/m2の欄では、サブカウンター閾値aとサブカウンター閾値bとが何れも5ビットであり、設定光量が200W/m2の欄では、サブカウンター閾値aとサブカウンター閾値bとが何れも3ビットである。
このため、閾値テーブルのデータ量は、
(10種類)×(200ステップ)×{29ビット+(5ビット×2+…+2ビット×2)}≒106キロビット
となる。これは、上記従来技術のテーブルサイズ312キロビットの概ね1/3である。
次に、本実施の形態における劣化度の推定精度について説明する。
上記第1の実施の形態においては、図12に示すように、設定光量が100W/m2である場合の劣化速度を1.00として、他の設定光量での劣化速度を求めた。これに対して、本実施の形態においては、図19(a)の欄1900に示されるように、設定光量が500W/m2である場合の劣化速度を1.00として、他の設定光量での劣化速度Vを求めている。サブカウンター閾値a、bは劣化速度Vを用いて下記のように表される。
(サブカウンター閾値b)=[V]+1
ここで、[・]はガウス記号であって、記号内の数値の小数部分を切り捨てた整数値を表す。このサブカウンター閾値a、bを交互に用いれば、サブカウンター閾値a、bの平均値で劣化速度を近似することができる。
このため、劣化度の推定精度は、図19(b)に示されるように、1回の発光で平均的3.5加算されるので、劣化度が1.000から1.002に更新される発光回数は、
478,986,887×{(18+19)÷2}≒8,861,257,419
となり、正確な閾値との差は、
8,861,257,419−8,819,812,090=41,445,329
であるので、補正誤差は、
41,445,329÷8,819,812,090≒0.47%
である。この補正誤差が、同一の駆動電流に対するOLED201の発光量が20%低下するまで繰り返されると、累積誤差は、
0.002×0.47%×(20%÷0.2%)≒0.09%
となる。この程度の誤差であれば、印刷画像において視認されない。設定光量が200W/m2、300W/m2及び400W/m2である場合においても、累積誤差を同様に算出すると、図19(b)に示されるように、−0.95%、−0.17%及び0.03%となり、印刷画像において視認されないレベルである。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記第1の実施の形態においては、2つの加算値の平均値でドットカウント閾値を除算した回数だけOLED201を発光させるたびに劣化度を更新する場合を例にとって説明した。また、第2の実施の形態においては、整数部分と小数部分とを有する加算値でドットカウント閾値を除算した回数だけOLED201を発光させるたびに劣化度を更新する場合を例にとって説明した。
これら第1、第2の実施の形態については、加算値とドットカウント閾値とを共に同じ乗数を乗算した加算値テーブルを用いても、劣化補正の精度は同じである。また、設定光量間でドットカウント閾値を共用することに変わりはないので、本発明の効果を得ることができる。
(2)上記実施の形態においては、ドットカウンター711やメインカウンター1601、サブカウンター1602が初期値0から閾値までカウントアップする場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、初期値と最終値との差が閾値に等しければ、初期値が0でなくてもよい。
(3)上記実施の形態においては、100W/m2から500W/m2までの5種類の設定光量すべてについて共通のドットカウント閾値を用いる場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、少なくとも2種類の設定光量について共通のドットカウント閾値を用いればよい。
(4)上記実施の形態においては、何れかの設定光量に対応する加算値が1に等しくなるドットカウント閾値を用いたが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、何れの設定光量に対応する加算値も1にならないドットカウント閾値を用いても加算値テーブルのデータ量を低減する効果を得ることができる。
なお、加算値テーブルのデータ量を最小化するという意味では、何れかの設定光量に対応する加算値が1に等しくなるドットカウント閾値を用いのが望ましい。
110……画像形成ステーション
100……光書込み装置
101……制御部
200……OLEDパネル
201……OLED
310……ASIC
700……駆動電流補正部
710……ドットカウント部
711……ドットカウンター
1601…メインカウンター
1602…サブカウンター
Claims (11)
- 発光回数の増加に伴って劣化し、かつ、発光量が多いほど早く劣化する電流駆動型の発光素子を複数の設定光量で発光させることによって光書込みを行う光書込み装置であって、
前記複数の設定光量のうちの少なくとも2以上の設定光量に共通した閾値を記憶する閾値記憶手段と、
前記設定光量ごとに、劣化度を所定度数だけ進行させる発光回数を前記閾値から求めるための係数値を記憶する係数値記憶手段と、
前記2以上の設定光量のうちの1の設定光量で前記発光素子を発光させた場合において、その発光回数が、前記閾値と当該1の設定光量に係る前記係数値との演算で一義的に定まる値に達したら、前記発光素子に供給すべき駆動電流を増加させる電流補正を行う電流補正手段と、を備える
ことを特徴とする光書込み装置。 - 前記1の設定光量で前記発光素子を発光させるたびに、カウント値に前記係数値を加算し、又は前記カウント値から前記係数値を減算するカウント手段を備え、
前記電流補正手段は、前記カウント値とその初期値との差が前記閾値に達したら、前記電流補正を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の光書込み装置。 - 前記係数値記憶手段は、前記1の設定光量に係る前記係数値として複数の整数値を記憶しており、
前記カウント手段は、前記発光素子を発光させるたびに前記複数の整数値を順次切り替えて、前記カウント値の計算に用いる
ことを特徴とする請求項2に記載の光書込み装置。 - 前記係数値は、整数部と小数部とからなっている
ことを特徴とする請求項2に記載の光書込み装置。 - 前記1の設定光量で前記発光素子を発光させるたびにサブカウント値を1ずつカウントアップ又はカウントダウンし、前記サブカウント値とその初期値との差が前記1の設定光量に係る前記係数値に達するたびに当該サブカウント値を初期値にリセットするサブカウント手段と、
前記サブカウント値とその初期値との差が前記1の設定光量に係る前記係数値に達するたびに、メインカウント値を1ずつカウントアップ又はカウントダウンするメインカウント手段と、を備え、
前記電流補正手段は、前記メインカウント値とその初期値との差が前記閾値に達したら、前記電流補正を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の光書込み装置。 - 前記係数値記憶手段は、設定光量ごとの係数値として複数の整数値を記憶しており、
前記サブカウント手段は、前記サブカウント値とその初期値との差が前記係数値に達するたびに前記複数の整数値を順次切り替える
ことを特徴とする請求項5に記載の光書込み装置。 - 前記閾値記憶手段は、前記複数の設定光量のすべてに共通する1の閾値を記憶する
ことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の光書込み装置。 - 前記発光素子に供給される駆動電流と、当該駆動電流を供給されたときの前記発光素子の発光量とを対応付けるLUT又は関数を記憶する電流光量関係記憶手段を備え、
前記駆動電流補正手段は、前記LUT又は関数を用いて前記電流補正を行う
ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の光書込み装置 - 前記電流光量関係手段は、前記発光素子の劣化度に応じて、前記LUT又は関数を記憶し、
前記駆動電流補正手段は、前記劣化度に応じて前記電流補正を行う
ことを特徴とする請求項8に記載の光書込み装置。 - 前記発光素子は有機ELである
ことを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の光書込み装置。 - 前記請求項1から10の何れかに記載の光書込み装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
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