JP2017159373A - バリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法 - Google Patents

バリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法 Download PDF

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【課題】溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシにより確実に除去することができるバリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法を提供する。【解決手段】ブラシ7が取り付けられた一対のフレーム22が、ブラシ間の距離を一定に保持する接続材23によって繋がれているので、フランジ材4bが、その進行方向に対して垂直方向にずれて、ずれた方向の側にある一方のブラシ7がフランジ材4bによって同方向に押し出されて、一方のフレーム22ともに回動移動しても、他方のフレーム22は接続材23によって一方のフレーム22に繋がれているので、反対側にある他方のブラシ7は一方のブラシ7に追随し他方のフレーム22とともに回動移動する。このため、ブラシ間の距離が一定となるので、フランジ材4bの両側端部にブラシ7が確実に接触するので、バリをブラシ7により確実に除去することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、溶接H形鋼を製造する際に、ウエブ材またはフランジ材の両側端部のバリを除去するバリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法に関する。
溶接H形鋼は熱延スリットコイルを素材として、1つのウエブ材と2つのフランジ材を溶接して製造される。
例えば、アンコイラーから払いだされたウエブ材およびフランジ材となる熱延スリットコイルはピンチロールにより送出され、ウエブ材は水平から垂直に姿勢が修正されるとともに、フランジ材はスリッターにより2つに切断された後、ウエブ材およびフランジ材は溶接機によりH形に溶接される。この後、溶接されたウエブ材およびフランジ材は切断機により所定の長さに切断され溶接H形鋼となる。
ここで、熱延スリットコイルは幅広の熱延コイルを板厚上下方向から剪断力を加えて幅狭に切断したものであるため、熱延スリットコイルの断面形状は略台形となる。製造ラインに熱延スリットコイルを挿入する際、熱延スリットコイルどうしが擦れ合うと、略台形の長辺側先端が剥離し針金状のバリが発生する場合がある。特に板厚6mm以上の熱延スリットコイルを用いる場合には、バリがピンチロール等に巻き込まれると大きな疵が発生し外観上見栄えが悪くなり、製品の厚さも許容範囲外となるため、好ましくない。
また、製造ライン内で熱延スリットコイルがキャンバーなどにより蛇行し、ガイドなどの装置に接触した場合にも針金状のバリが発生する。この場合のバリは前述のバリよりも小さいものであるため、製品の厚さは許容範囲内となるものの、場合によっては、ピンチロール等に巻き込まれることにより発生した疵により外観上の見栄えが悪くなることがある。
このような疵は通常疵の手入れを行う、または手入れができない場合には不良部として切断し廃棄(切下げ処理)することが行われる。
疵の手入れを行う技術の一例として特許文献1に記載のものが知られている。この技術は、形鋼表面疵の長手方向の研削範囲を、研削装置を往復自走させながら研削部材によって形鋼表面疵を研削する、つまり、形鋼の製造後に、製造中に生じた疵を研削除去するものであり、溶接H形鋼を製造する際に疵を除去するものではない。
上述したように、疵の生成はバリに由来するものがほとんどであるため、予めバリを取り除いてしまえば疵の生成を抑制することができる。バリの除去方法としては、ウエブ材とフランジ材を溶接する前の製造ライン上に金属製のブラシを配置し、金属ブラシによって素材の両側端部を擦るようにする方法がある。金属ブラシは複数のワイヤからなり、このような金属ブラシを製造ライン上に配置し、素材(ウエブ材およびフランジ材)が製造ライン上を流れることで、バリが自動的に金属ブラシのワイヤに絡まりバリが除去される。
特開平6−126609号公報
しかしながら、製造ライン上に金属ブラシを配置したとしても必ずしもバリが除去されているわけではなく、結果としてバリに起因する疵が溶接H形鋼に形成される場合があった。
すなわち、バリは細長い金属片であり、バリの通り道に金属ブラシを配置すれば容易にバリを排除できる。しかしながら、金属ブラシがバリにうまく接触できていないことが原因となって、バリを除去しきることができず、結果としてバリに起因する疵が溶接H形鋼に形成される場合があった。
そこで、本発明者らは、金属ブラシの素材への接触状況について観察したところ、製造外乱により素材(ウエブ材およびフランジ材)がぶれてしまう場合や、素材がキャンバーにより蛇行した場合には、素材が進行方向に対して垂直方向(素材の幅方向)にずれて金属ブラシが接触できていないことがあることが判明した。このとき、たまたま素材にバリがある場合にはバリが金属ブラシに接触しないままで通過してしまいバリが残存する。このような製造外乱による素材のぶれやキャンバーによる蛇行は不可避的に生じるため、これらを抑えることは容易ではない。
そこで、本発明者らは製造外乱による素材(ウエブ材およびフランジ材)のぶれやキャンバーによる蛇行が発生した場合について検討した結果、以下のような知見を得るに至った。すなわち、製造外乱による素材のぶれやキャンバーによる蛇行が生じた場合には、素材が進行方向に対して垂直方向(素材の幅方向)にずれる。このとき、ずれた方向側の素材の側端部は金属ブラシに密着し金属ブラシを同方向に押し出すことになる一方で、反対側の素材の側端部は反対側の金属ブラシから離れることになる。このため、反対側の素材の側端部に金属ブラシが接触できなくなり、当該側端部にバリが残ってしまうので、バリを除去しきれなくなるのである。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシにより確実に除去することができるバリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のバリ除去装置は、ウエブ材とフランジ材を溶接して溶接H形鋼を製造する際に、前記ウエブ材または前記フランジ材の両側端部のバリを除去するバリ除去装置であって、
支持部と、
前記ウエブ材または前記フランジ材の幅方向の両側にそれぞれ配置されるとともに、前記支持部に、前記ウエブ材または前記フランジ材に対して接離する方向に回動可能に連結された一対のフレームと、
このフレームに取り付けられて、前記ウエブ材または前記フランジ材の両側端部を擦るためのブラシと、
一対の前記フレームを繋いで、ブラシ間の距離を一定に保持する接続材と、を備えたことを特徴する。
本発明においては、ブラシが取り付けられた一対のフレームが、ブラシ間の距離を一定に保持する接続材によって繋がれているので、ウエブ材またはフランジ材が、その進行方向に対して垂直方向(素材の幅方向)にずれて、ずれた方向の側にある一方のブラシがウエブ材またはフランジ材によって同方向に押し出されて、一方のフレームともに回動移動しても、反対側にある他方のブラシは一方のブラシに追随し他方のフレームとともに回動移動する。
このため、ウエブ材またはフランジ材の両側にあるブラシ間の距離が一定となるので、ウエブ材またはフランジ材の両側端部にブラシが接触しない状態はなくなり、確実に接触する。したがって、溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシにより確実に除去することができる。
また、本発明の前記構成において、前記接続材は、弾性的に伸張可能であることが好ましい。例えば、接続材をばね等の弾性部材で形成すればよい。
接続材によって一対のフレームが繋がれると、ブラシ間の距離が一定に保持されるが、フレームが接続材によって強固に繋がれてブラシ間の距離が常に一定であると、ウエブ材またはフランジ材がブラシに接触する際に、当該ブラシがウエブ材またはフランジ材から衝撃を受けて、当該ブラシやフレーム等が破損し易くなるが、接続材が弾性的に伸長可能であると、前記衝撃を接続材によって吸収できるため、ブラシやフレーム等の破損、つまりバリ除去装置自体の破損のリスクを減少させることができる。
また、本発明の前記構成において、前記接続材は、一方の前記フレームから取り外し可能となっているとともに、前記支持部に係止可能となっていることが好ましい。
このような構成によれば、溶接H形鋼の製造ライン非稼働時には、接続材を一方のフレームから取り外して、他方のフレームとともに支持部側に回動移動させることで、当該他方のフレームとともにブラシが回動移動して製造ラインから離れ、そのうえで、接続材を
支持部に係止することによって、製造ラインからブラシを退避させて、この退避位置に保持できる。
また、本発明のバリ除去装置の使用方法は、溶接H形鋼の製造ライン稼働時には、前記接続材によって、一対の前記フレームを繋ぎ、
溶接H形鋼の製造ライン非稼働時には、前記接続材を一方の前記フレームから取り外して、前記支持部またはその他の固定部に係止することを特徴とする。
本発明においては、溶接H形鋼の製造ライン稼働時には、接続材によって、一対のフレームを繋ぐことによって、溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシにより確実に除去することができる。
また、溶接H形鋼の製造ライン非稼働時には、接続材を一方のフレームから取り外して、支持部またはその他の固定部に係止することによって、製造ラインからブラシを退避させて、この退避位置に保持できる。したがって、ブラシやフレーム等を含むバリ除去装置のメンテナンス性も向上する。
本発明によれば、支持部と、この支持部に回動可能に連結された一対のフレームと、このフレームに取り付けられたブラシと、一対のフレームを繋いで、ブラシ間の距離を一定に保持する接続材とを備えているので、溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシにより確実に除去することができる
本発明の実施の形態に係るバリ除去装置を備えた溶接H形鋼の製造ラインを模式的に示した図である。 本発明の実施の形態に係るバリ除去装置を示すもので、製造ライン稼働時におけるバリ除去装置の概略構成を示す斜視図である。 同、製造ライン非稼働時におけるバリ除去装置の概略構成を示す斜視図である。 同、接続材を示す平面図である。 同、フレームと接続材との関係を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係るバリ除去装置およびバリ除去装置の使用方法の実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態に係るバリ除去装置を説明する前に、当該バリ除去装置を備えた溶接H形鋼の製造ラインの概略構成について、図1を参照して説明する。
図1は、溶接H形鋼の製造ラインを模式的に示した図である。
図1において、符号1はアンコイラーである。アンコイラー1は2つ設けられている。一方のアンコイラー1には、ウエブ材4aとなる熱延スリットコイル2が巻かれており、他方のアンコイラー1には、フランジ材4bとなる熱延スリットコイル2が巻かれている。
アンコイラー1,1から払いだされたウエブ材4aおよびフランジ材4bとなる熱延スリットコイル2,2はピンチロール3により送出され、鋼帯疵検査装置5によってウエブ材4aおよびフランジ材4bの疵が検査されたうえで、ウエブ材4aは水平から垂直に姿勢が修正されるとともに、フランジ材4bはスリッター8により2つに切断された後、両材4a、4bは溶接機9によりH形に溶接される。この後、切断機13により所定の長さに切断され溶接H形鋼14となる。
また、フランジ材4bは、鋼帯疵検査装置5による検査後、溶接機9による溶接の前、具体的にはスリッター8による切断前に、金属製のブラシ7を備えたバリ除去装置20によってフランジ材4bの側端部にブラシがかけられることで、バリが除去される。
そして、溶接機9による溶接後は、圧延矯正ロール10によって溶接H形鋼が矯正され、次いで、エッジ疵検査装置11によって、フランジエッジ部に生じている疵が検査され、その後、検査によって検出された疵の部位に、マーキング装置12によってマーキングが施され、次に、切断機13によってマーキングが施された部位を切り下げるとともに、所定の長さに切断されて溶接H形鋼14となる。この溶接H形鋼14は検査テーブル15上に載置される。
なお、鋼帯疵検査装置5、エッジ疵検査装置11、マーキング装置12および切断機13は制御装置6に接続されており、鋼帯疵検査装置5およびエッジ疵検査装置11による疵に係る情報が制御装置6に入力され、この情報に基づいて、制御装置6がマーキング装置12を制御して、疵の部位にマーキングを行わせたうえで、切断機13によってマーキングが施された部位を切り下げる。
次に、本実施の形態に係るバリ除去装置20について説明する。
図2は、溶接H形鋼のフランジ材4bの両側端部のバリを除去するバリ除去装置20の概略構成を示す斜視図である。なお、ウエブ材4a(図1参照)の両側端部のバリを除去する場合、バリ除去装置20をウエブ材4aが搬送されるライン上に設ければよい。
バリ除去装置20は、一対の支持部21,21と、一対のフレーム22,22と、一対のブラシ7,7と、一対の接続材23,23とを備えている。
支持部21は、フランジ材4bが通過する箇所の近傍において、フランジ材4bをその幅方向において挟む位置にそれぞれ配置されている。また、支持部21は、フレーム22を連結するために専用に用意する必要はなく、製造ライン上にある装置の一部材(例えば、保護カバーの柱など)を利用しても何ら問題はない。支持部21としては、支柱や架台等が挙げられるがこれに限ることはない。また、本実施の形態では、支持部21は通過するフランジ材4bを挟んで一対設けられているが、これに限ることはなく、例えば支持部の一端部と他端部とがフランジ材4bの両側にあればよい。
フレーム22は金属製であり、図2において上下一対の平行に配置された帯板状部材22a,22aと、これら帯板状部材22a,22aを所定の間隔をもって連結する連結部材22b,22bとで矩形枠状に形成されている。また、フレーム22の帯板状部材22a,22aの基端部が支持部21に回動可能に連結されており、これによって、フレーム22は支持部21にフランジ材4bの側端部に接離する方向に回動可能に連結されている。このように回動可能に連結するには、例えば、帯板状部材22a,22aの基端部を支持部21にヒンジによって連結すればよい。
このような構成のフレーム22は、製造ライン上を搬送されるフランジ材4bをその幅方向において挟んで一対設けられている。そして、一対のフレーム22,22が支持部21,21を支点として回動可能であるので、当該フレーム22,22の位置をフランジ材4bの側端部に対して所定の位置に調整できる。つまり、ブラシ7,7をフランジ材4bの側端部に接触する位置に調整できる。
ブラシ7は、例えば円柱または円筒状の本体部と、この本体部の外周部に植設された多数のワイヤと、本体部の両端面から当該本体部と同軸に突出する一対のボルト部とから構成されているが、ブラシ7の構成はこれに限ることなく、板状の本体部に多数のワイヤが植設されたブラシや、カップ状の本体部の外周部に多数のワイヤが植設されたカップ型ブラシであってもよい。ワイヤの素材は金属が好ましいが、これに限ることなく、例えば樹脂であってもよい。
このようなブラシ7は、フレーム22の帯板状部材22a,22aの間で、かつ帯板状部材22aの長手方向略中央部に配置され、ブラシ7の一対のボルト部が帯板状部材22a,22aとナットによって固定されることによって、当該フレーム22に取り付けられている。そして、ブラシ7はナットを締め付けることによって、フレーム22に固定され、ナットを緩めることによって、ボルト部を軸として回転可能となっている。
したがって、ブラシ7のワイヤが磨耗してきたら、ナットを緩めて、ボルト部を軸としてブラシ7の本体部を回転させ、未摩耗のワイヤがフランジ材4bに接触するようにすることで、メンテナンスが容易になる。
接続材23は、一対のフレーム22,22を繋いで、ブラシ7,7間の距離を一定に保持するものであり、当該接続材23の一端部が一方のフレーム22の帯板状部材22aに連結され、他端部が他方のフレーム22の帯板状部材22aに連結されている。また、接続材23は上下一対設けられており、上側の接続材23によって上側の帯板状部材22a,22aが繋がれており、下側の接続材23によって下側の帯板状部材22a,22aが繋がれている。
さらに、接続材23は、フレーム22から取り外し可能となっているとともに、支持部21に係止可能となっている。
例えば、図4に示すように、接続材23を棒状または帯板状の接続材本体23aと、この接続材本体23aの両端部にそれぞれ取り付けられたリング状のフック23b,23bとを備えた構成とすればよい。
一方、図5に示すように、フレーム22の帯板状部材22aにボルト25を当該帯板状部材22aから突出させて設け(立設し)、このボルト25にフック23bを取り外し可能に掛ければよい。また、支持部21の所定の位置にもボルト(図示略)を立設し、このボルトにフック23bを取り外し可能に掛ければよい。
また、接続材23は、バネなどの弾性部材を有することによって、弾性的に伸張可能であることが好ましい。例えば、接続材本体23aをバネ等の弾性部材23aで構成すればよい。
また、接続材23の長さはブラシ7,7間の距離(別の見方をすれば、ウエブ材4aまたはフランジ材4bの幅)によって決まる。製造する溶接H形鋼のスペックにより、接続材23の長さを変更すればよいが、フレーム22における接続位置を工夫してブラシ7,7間の距離を調整できるようにすることが好ましい。
例えば、図5に示すように、フレーム22の帯板状部材22a上にフレーム22と接続材23を連結するためのボルト25(25a〜25d)を複数配置し、ウエブ材4aまたはフランジ材4bの幅に合わせて使用するボルト25(25a〜25d)を変更することによって、接続材23の長さを変えなくてもブラシ7,7間の距離を調整できる。
具体的には、図5(a)に示すように、ブラシ7,7間の距離が短い場合(ウエブ材4aまたはフランジ材4bが幅狭の場合)、ボルト25a,25bに接続材23の端部(フック23b)を掛けて固定し、図4(b)に示すように、ブラシ7,7間の距離が長い場合(ウエブ材4aまたはフランジ材4bが幅広の場合)、ボルト25c,25dに接続材23の端部(フック23b)を掛けて固定し、図4(c)に示すように、ブラシ7,7間の距離が中程度の場合(ウエブ材4aまたはフランジ材4bが幅中の場合)、ボルト25a,25dまたはボルト25b,25cに接続材23の端部(フック23b)を掛けて固定すればよい。このように、ウエブ材4aまたはフランジ材4bの幅に合わせて使用するボルト25を変更すれば、接続材23の長さを変えなくてもブラシ7,7間の距離を調整できる。なお、図5においては、ブラシ7,7を省略してある。
このような構成のバリ除去装置20を使用する場合、溶接H形鋼の製造ライン稼働時には、図2に示すように、接続材23によって、一対のフレーム22,22を繋ぐ。この場合、フランジ材4bを挟んで配置されている帯板状部材22a,22aに設けられたボルト(図示略)に、接続材23の両端部のフック23b,23b(図4参照)を掛ける。このようにして一対のフレーム22,22を接続材23によって繋ぐことにより、ブラシ7,7間の距離をフランジ材4bの幅に合わせて一定に保持して、ブラシ7,7を、製造ライン上を搬送されるフランジ材4bの側端部に接触させることで、当該側端部に発生しているバリを擦り取って除去する。その際、フランジ材4bが、その進行方向Aに対して垂直方向(フランジ材4bの幅方向)にずれて、ずれた方向の側にある一方のブラシ7がフランジ材4bによって同方向に押し出されて、一方のフレーム22ともに回動移動しても、他方のフレーム22は接続材23によって一方のフレーム22に繋がれているので、反対側にある他方のブラシ7は一方のブラシ7に追随し他方のフレーム22とともに回動移動する。
このため、フランジ材4bの両側にあるブラシ7,7間の距離が一定となるので、フランジ材4bの両側端部にブラシ7,7が接触しない状態はなくなり、確実に接触する。しがって、溶接H形鋼の製造の際に生成するバリをブラシ7,7により確実に除去することができる。
また、接続材23によって一対のフレーム22,22が繋がれると、ブラシ7,7間の距離が一定に保持されるが、フレーム22,22が接続材23によって強固に繋がれてブラシ7,7間の距離が常に一定であると、フランジ材4bがブラシ7,7に接触する際に、当該ブラシ7,7がフランジ材4bから衝撃を受けて、当該ブラシ7,7やフレーム22,22等が破損し易くなるが、接続材23がその弾性部材23aによって弾性的に伸張可能である場合、前記衝撃を弾性部材23aによって吸収できるため、ブラシ7,7やフレーム22,22等の破損、つまりバリ除去装置自体の破損のリスクを減少させることができる。
一方、溶接H形鋼の製造ライン非稼働時には、図3に示すように、接続材23を一方のフレーム22から取り外して、支持部21に係止する。
すなわち、図3において、フランジ材4bを挟んで左方を一方、右方を他方とすると、上下一対の接続材23,23のうち上側の接続材23の一端部を他方のフレーム22の上側の帯板状部材22aから取り外すとともに、下側の接続材23の一端部を一方のフレーム22の下側の帯板状部材22aから取り外したうえで、上側の接続材23の一端部を一方の支持部21に係止するとともに、下側の接続材23の一端部を他方の支持部21に係止する。接続材23の両端部には、図4に示すように、リング状のフック23b,23bが設けられているので、図3に示すように、接続材23の一端部に設けられたフック23b(図3では図示を省略している。)をフレーム22に設けられたボルトから取り外したうえで、フレーム22を、支持部21を支点として矢印B方向に回動させ、さらに、接続材23を支持部21側に向けて、当該接続材23のフック23bを支持部21にボルトに掛けることで、接続材23を支持部21に係止する。
なお、接続材23を係止する対象は支持部21に限ることはない。例えば、バリ除去装置20の近傍にある製造ライン中の架台等の固定部に接続材23を係止してもよい。
このように、フレーム22を矢印B方向に回動させるに伴って、当該フレーム22とともにブラシ7も回動移動することで、当該フレーム22とともにブラシ7が製造ラインから離れ、そのうえで、接続材23を支持部21に係止することによって、当該ブラシ7を製造ラインから退避させて、この退避位置に保持できる。したがって、ブラシ7やフレーム22等を含むバリ除去装置20のメンテナンス性も向上する。
なお、本実施の形態では、溶接H形鋼の製造ラインにおいて、フランジ材4bの搬送ラインに、1つのバリ除去装置20を設置したが、当該バリ除去装置20をフランジ材の搬送ラインの複数の箇所に設置してもよいし、さらに、当該バリ除去装置20をウエブ材4aの搬送ライン中に1つまたは複数設置してもよい。このような場合でも、バリ除去装置20は、ウエブ材4aとフランジ材4bを溶接する工程の手前側に設置する必要がある。
次に本発明の実施例について説明する。
バリの除去状況を把握するために、製造ライン上のフランジ材4bの通過箇所近傍に本発明に係るバリ除去装置20を設置し、バリが実際に除去できているか確認した。
ブラシ7には、金属製のストレート型ブラシ(毛が直線状のもの)とツイスト型ブラシ(毛束をねじった状態のもの)を使用した。いずれのブラシの場合も、バリ除去装置20の下方に落下したバリが多数確認され、特にツイスト型ブラシの場合は太いヒゲ状のバリも多く見られた。
そこで、客観的にその効果を判断するため、バリ除去後のフランジ材4bを使用して溶接H形鋼を製造しその溶接H形鋼に発生した疵の発生率を数カ月に渡り追跡調査した。ここで、ブラシはツイスト型ブラシを使用した。
本発明に係るバリ除去装置20を導入する前の5ヶ月の平均疵発生率は6.69%/月であったのに対し、本発明に係るバリ除去装置20を導入後の2ヶ月の平均疵発生率は2.41%/月であった。その後、同じバリ除去装置をさらに2機導入し、ライン上に計3機のバリ除去装置を導入したところ、さらに疵発生率は低下し、疵発生率1.92%/月まで低下した。
これより、本発明に係るバリ除去装置20により確実にバリが除去され、小さな押し込み疵が発生し難くなり、疵発生率が低下したものと考えられる。
4a ウエブ材
4b フランジ材
7 ブラシ
14 溶接H形鋼
20 バリ除教装置
21 支持部
22 フレーム
23 接続材
23a 弾性部材
23b フック

Claims (4)

  1. ウエブ材とフランジ材を溶接して溶接H形鋼を製造する際に、前記ウエブ材または前記フランジ材の両側端部のバリを除去するバリ除去装置であって、
    支持部と、
    前記ウエブ材または前記フランジ材の幅方向の両側にそれぞれ配置されるとともに、前記支持部に、前記ウエブ材または前記フランジ材に対して接離する方向に回動可能に連結された一対のフレームと、
    このフレームに取り付けられて、前記ウエブ材または前記フランジ材の両側端部を擦るためのブラシと、
    一対の前記フレームを繋いで、ブラシ間の距離を一定に保持する接続材と、を備えたことを特徴するバリ除去装置。
  2. 前記接続材は、弾性的に伸張可能であることを特徴とする請求項1に記載のバリ除去装置。
  3. 前記接続材は、一方の前記フレームから取り外し可能となっているとともに、前記支持部に係止可能となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のバリ除去装置。
  4. 請求項3に記載のバリ除去装置の使用方法であって、溶接H形鋼の製造ライン稼働時には、前記接続材によって、一対の前記フレームを繋ぎ、
    溶接H形鋼の製造ライン非稼働時には、前記接続材を一方の前記フレームから取り外して、前記支持部またはその他の固定部に係止することを特徴とするバリ除去装置の使用方法。
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