JP2017158408A - ロータおよびロータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1に記載のロータは、シャフトの円筒状の外周面に圧入されて端面板を固定する、円環状の内周面を有した固定部材を備えている。これにより、端面板がヨークから離間することを防止でき、永久磁石のヨークからの脱落が防止される。
また、特許文献2に記載のロータは、金型内に円板状をした複数枚の電磁鋼板を積層状態でセットし、金型側に設けられた加圧機構により、各電磁鋼板に対して積層方向に規定の圧力を加えた状態に保持し、この状態で金型内に樹脂材を充填して各電磁鋼板を積層状態で固定することにより製造されている。各電磁鋼板は、その磁石用スロットに組み込まれた永久磁石とともに樹脂材によって一体化されている。これにより、永久磁石のヨークからの脱落が防止される。
したがって、従来技術にあっては、高品質化かつ低コスト化するという点で改善の余地がある。
また、端面板が金属材料により形成される構成と比較して、端面板を軽量化することができる。したがって、軽量なロータとすることができる。
さらに、金型を用いて端面板を形成できるので、ロータを冷却する冷媒の流路を、端面板の表面に切削加工することなく形成できる。したがって、冷却効率の高いロータを低コストで得ることができる。
また、型を用いて端面板を形成できるので、ロータを冷却する冷媒の流路を、端面板の表面に切削加工することなく形成できる。したがって、冷却効率の高いロータを低コストで得ることができる。
図1は、車両用駆動モータユニットの概略構成断面図である。
図1に示すように、車両用駆動モータユニット10(以下、「モータユニット10」という。)は、ステータ21およびロータ22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の軸方向一方側に締結され、モータ23の出力軸24(シャフト)からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するミッションハウジング12と、モータハウジング11の軸方向他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング13と、を備えている。なお、ミッションハウジング12は、モータハウジング11に締結された共用ハウジング12Aと、共用ハウジング12Aに締結されたギアハウジング12Bと、により構成されている。また、モータハウジング11の内部はモータ室36が、ミッションハウジング12の内部はミッション室37が、センサハウジング13の内部はセンサ室38が、それぞれ構成されている。
モータ23は、インナーロータ型のIPMモータ(埋込磁石同期モータ)であって、筒状のステータ21と、ステータ21の内側に所定間隔を空けて配置された円柱状のロータ22と、を備えている。
ステータ21は、磁性板材44が軸方向に積層されたものであって、径方向内側に向かって延びるティース42を備えている。ティース42には、インシュレータ(不図示)を介してコイル43が巻装されている。
図2および図3に示すように、ロータ22は、回転可能に支持された出力軸24と、出力軸24に対して同軸状に圧入固定されたロータヨーク61と、を備えている。
第1端面板70は、非磁性体の金属材料、例えばSUS304やアルミニウム、銅等により円板形状に形成され、出力軸24と同軸状に配置されている。第1端面板70の径方向中央部には、軸方向に貫通する挿通孔73が形成されている。挿通孔73の内径は、出力軸24の外径と同等になっている。第1端面板70は、出力軸24の拡径部28の段差面28aに当接し、軸方向への移動が規制されている。
図4に示すように、カラー80の軸方向他方側の端面には、微細な凹凸形状を有する凹凸面85が形成されている。凹凸面85は、カラー80の外周縁に沿って一定の幅で全周に亘って形成されている。凹凸面85は、カラー80の表面にレーザー光を照射する、いわゆるレーザー加工を行うことにより形成されている。
図3および図5に示すように、第2端面板90は、樹脂材料により円環形状に形成され、出力軸24と同軸状に配置されている。第2端面板90は、カラー80よりも厚く形成されている。第2端面板90の内周面91は、カラー80の外周面81に全周に亘って密接している。第2端面板90の内周面91には、その軸方向他方側の端部から径方向の内側に向かって張り出す内フランジ部93が形成されている。内フランジ部93は、カラー80よりも軸方向他方側に位置し、軸方向一方側を向く面がカラー80の凹凸面85に対してアンカー効果により接合している。これにより、第2端面板90は、カラー80と一体化し、出力軸24と第2端面板90との間に介在するカラー80により出力軸24に対して固定されている。
この構成によれば、カラー80を出力軸24に固定することで、第2端面板90を所定の位置に配置することができる。これにより、ロータヨーク61の収容孔62内に永久磁石63を保持可能なロータ22において、その部品点数を削減して組立工数の増加を抑制することが可能となる。しかも、カラー80が出力軸24に対して固定されるので、第2端面板90を加熱することなく所定の位置に組み付けることができる。よって、第2端面板90に応力が生じて第2端面板90が反る等、変形することを防止できる。したがって、高品質化かつ低コスト化されたロータ22を提供できる。
さらに、第2端面板90が金属材料により形成される構成と比較して、第2端面板90を軽量化することができる。したがって、軽量なロータ22とすることができる。
凹凸面85は、カラー80をブラスト加工することにより形成されていてもよい。この方法によれば、ブラスト加工によりカラー80の表面に微細な凹凸が形成されるので、固定部材の表面に容易に凹凸面85を形成できる。したがって、上述した作用効果を奏するロータ22を容易に製造することができる。
図6は、実施形態の第1変形例に係るカラーを軸方向の他方側から見た斜視図である。図7は、実施形態の第1変形例に係るロータの縦断面図である。
図3から図5に示す実施形態では、第2端面板90は、カラー80の凹凸面85に接合している。これに対して、図6および図7に示す実施形態の第1変形例では、第2端面板190は、カラー180の凹部186(固定部材凹部)に入り込んで接合している点で、実施形態と異なっている。なお、図3に示す実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する(以下の変形例についても同様)。
図8は、実施形態の第2変形例に係るカラーおよび第2端面板を軸方向の他方側から見た斜視図である。
図8に示す実施形態の第2変形例では、第2端面板90の外周部にリング部材95が固定されている点で、図5に示す実施形態と異なっている。
図9は、実施形態の第3変形例に係るロータの縦断面図である。
図9に示す実施形態の第3変形例では、第2端面板90の軸方向他方側の端面に補強板96(剛性部材)が接合されている点で、図3に示す実施形態と異なっている。
図10は、実施形態の第4変形例に係るカラーおよび第2端面板を軸方向から見た平面図である。
図10に示す実施形態の第4変形例では、第2端面板90に複数(図示の例では18個)の重り配置孔97(端面板凹部)が形成されている点で、図5に示す実施形態と異なっている。
また、型を用いて第2端面板90を形成できるので、上述した実施形態と同様に、第2端面板90に冷媒の流路(溝部)を形成する場合に、第2端面板90の表面に切削加工することなく形成できる。したがって、冷却効率の高いロータ22を低コストで得ることができる。
例えば、上記実施形態においては、凹凸面85がカラー80の軸方向他方側の端面に形成されているが、カラー80の外周面81に跨って形成されていてもよい。
Claims (12)
- 回転可能に支持されたシャフトと、
前記シャフトに対して同軸状に固定されたヨークと、
前記ヨークの端面に開口するとともに軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、
前記ヨークの前記端面に対向配置され、前記収容孔内に前記永久磁石を保持する端面板と、
前記シャフトに固定されるとともに、前記端面板と一体化された状態で前記シャフトに対して固定される固定部材と、
を備えることを特徴とするロータ。 - 前記固定部材の表面は、凹凸面となっており、
前記端面板は、前記凹凸面に接合された状態で固定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のロータ。 - 前記固定部材には、前記端面板が入り込む固定部材凹部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のロータ。 - 前記端面板は、樹脂材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のロータ。 - 前記端面板は、環状に形成され、
前記端面板の外周部には、非磁性体の金属材料により形成された環状のリング部材が固定されている、
ことを特徴とする請求項4に記載のロータ。 - 前記端面板の表面には、非磁性体の金属材料により形成された剛性部材が接合されている、
ことを特徴とする請求項4または5に記載のロータ。 - 前記端面板は、非磁性体の金属材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のロータ。 - 前記端面板には、前記シャフトの周方向に並んで配置された複数の端面板凹部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のロータ。 - 請求項2に記載のロータの製造方法であって、
固定部材をレーザー加工することにより前記凹凸面を形成する、
ことを特徴とするロータの製造方法。 - 請求項2に記載のロータの製造方法であって、
固定部材をブラスト加工することにより前記凹凸面を形成する、
ことを特徴とするロータの製造方法。 - 請求項2に記載のロータの製造方法であって、
固定部材を放電加工することにより前記凹凸面を形成する、
ことを特徴とするロータの製造方法。 - 請求項2に記載のロータの製造方法であって、
固定部材をローレット加工することにより前記凹凸面を形成する、
ことを特徴とするロータの製造方法。
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