JP2010004618A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造効率及び製造コストの低減を図った上で、シャフトに対して確実に固定することができるとともに、ロータ部の応力分布や磁気特性を均一化してモータ特性の向上を図ることができるモータを提供する。
【解決手段】出力軸24は、一対の端面板70,90のうち第1端面板90が圧入された小径部84と、ロータヨーク61が圧入され小径部84より直径が大きい中径部83とを備え、出力軸24は、小径部84と中径部83との間に、軸方向に沿って直径が変化する第1中間部81を備え、第1端面板90は、出力軸24の圧入孔93におけるロータヨーク61側の端縁部に、第1中間部81を収容可能な収容部85を備えていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータに関するものである。
従来から、筒状のステータ部と、ステータ部の内側に配置されたロータ部と、ロータ部と同軸状に圧入固定され回転可能に支持されたシャフトを備えたモータが知られている。モータは、家庭電気製品等の種々の分野で動力源として広く用いられており、近年ではハイブリッド車両や燃料電池車両等の自動車の動力源としても用いられている。
上述したモータのロータ部は、複数の磁性板材が積層されたロータヨークと、ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、ロータヨークの軸方向両端部に設けられ、ロータヨークを挟持する端面板とを備えている。また、特許文献1に示されるように、段付部を有するシャフトを有し、その大径部にロータヨークを圧入等で固定し、段付部を介して大径部より外径が縮小した小径部に端面板を圧入等で固定する構成が知られている。また、ロータヨークと端面板との間、すなわち軸方向における大径部と小径部との間には、ダンパーゴムが設けられている。
特開平5−199687号公報
ところで、モータの駆動時においてモータが高温になった場合に、シャフトとロータ部との間の線膨張係数の差等によって、ロータ部とシャフトとの間にクリアランスが生じ、ロータ部とともにシャフトが回転しなくなる虞がある。その結果、モータが故障して駆動停止状態に陥る可能性がある。
上述したハイブリッド車両では、動力源がモータ及びエンジンであるため、万が一モータが駆動停止状態に陥った場合等でも、エンジンにより車両を駆動させることが可能である。一方、燃料電池車両では、動力源がモータのみしか存在しないため、モータが駆動停止状態になると、車両自体が停止する虞がある。そのため、ロータ部をシャフトに対して確実に固定する必要がある。
しかしながら、ロータ部をシャフトに対して確実に固定するには、シャフトの外周面に回り止め加工(例えば、スプライン加工等)を施さなければならない。その結果、加工工数が増加して、モータの製造効率及び製造コストが増加するという問題がある。
これに対して、ロータ部を圧入のみで固定するには、各部材(ロータヨークや端面板)の圧入荷重を高くすることが必要になり、締め代を多く設定しなければならない。この場合には、圧入荷重が高くなり、かじり等が生じる虞があり、圧入性が悪化するという問題がある。また、高い圧入荷重で固定したロータには、残留応力が高く分布するため、磁気特性が悪化し、モータ特性が低下するという問題がある。
また、上述した線膨張係数の差等により端面板とシャフトとの間にクリアランスが生じると、端面板が緩んで軸方向に抜ける虞がある。その結果、端面板とロータヨークとの間にクリアランスが生じ、ロータヨークの収容孔から永久磁石が飛散する虞がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、製造効率及び製造コストの低減を図った上で、シャフトに対して確実に固定することができるとともに、ロータ部の応力分布や磁気特性を均一化してモータ特性の向上を図ることができるモータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、回転可能に支持されたシャフト(例えば、実施形態における出力軸24)と、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部(例えば、実施形態におけるロータ部22)と、を備え、前記ロータ部は、ロータヨーク(例えば、実施形態におけるロータヨーク61)と、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔(例えば、実施形態における収容孔62)内に収容された永久磁石(例えば、実施形態における永久磁石63)と、前記ロータヨークの軸方向両端部に設けられ、前記ロータヨークを挟持して前記収容孔内に前記永久磁石を保持する一対の端面板(例えば、実施形態における第2端面板70及び第1端面板90)とを備えたモータ(例えば、実施形態におけるモータ23)であって、前記シャフトは、前記一対の端面板のうち第1端面板が圧入された小径部(例えば、実施形態における小径部84)と、前記ロータヨークが圧入され前記小径部より直径が大きい中径部(例えば、実施形態における中径部83)とを備え、前記シャフトは、前記小径部と前記中径部との間に、軸方向に沿って直径が変化する第1中間部(例えば、実施形態における第1中間部81)を備え、前記第1端面板は、前記シャフトの圧入孔(例えば、実施形態における圧入孔93)における前記ロータヨーク側の端縁部に、前記第1中間部を収容可能な収容部(例えば、実施形態における収容部85)を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記端面板は、少なくとも前記収容孔の開口部を覆うように設けられるとともに径方向中央部に中央孔(例えば、実施形態における中央孔76,96)を有し、非磁性材料からなる環状板(例えば、実施形態におけるマグネットプレート72,92)と、前記ロータヨークとの間に前記環状板を挟持しつつ、前記シャフトに圧入固定され、前記シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板(例えば、実施形態におけるエンドプレート71,91)とで構成され、前記支持板は、径方向中央部が前記中央孔内に向けて撓み変形した状態で前記シャフトに圧入固定され、前記支持板の第1端面の周縁部により前記環状板を前記ロータヨークに向けて押圧していることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記シャフトは、前記中径部を間に挟んで前記小径部の軸方向反対側に、前記中径部より直径が大きく形成され、前記一対の端面板のうち第2端面板が圧入された大径部(例えば、実施形態における大径部82)と、前記中径部と前記大径部との間に、軸方向に沿って直径が変化する第2中間部(例えば、実施形態における第2中間部80)とを備え、前記第1端面板における前記ロータヨーク側の端面(例えば、実施形態における端面91a)は、前記第1中間部と前記中径部との境界部より前記ロータヨーク側に配置され、前記第2端面板における前記ロータヨーク側の端面(例えば、実施形態における端面71a)は、前記第2中間部と前記中径部との境界部より前記ロータヨーク側に配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記収容部は、前記圧入孔が拡径された拡径部(例えば、実施形態における拡経部86)と、前記端縁部が面取りされた面取り部(例えば、実施形態における面取り部87)と、を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ロータヨークが圧入された中径部と第1端面板が圧入された小径部との直径を、第1中間部を介して異ならせることで、ロータヨークと小径部との間にクリアランスを有した状態となる。これにより、中径部以外の領域では、圧入荷重をかけない状態でロータヨークをシャフトに装着することができる。そして、ロータヨークが第1中間部に差し掛かった際に、ロータヨークに圧入荷重をかけることになる。したがって、ロータヨークはシャフトに対してインローさせた状態からの圧入になるため、締め代が多くてもかじることなく、安定した圧入が可能になる。また、ロータヨークの圧入ストロークを短縮させることができる。以上より、圧入性を向上させてモータの製造効率を向上させることができる。
さらに、ロータヨークを中径部に圧入するとともに、第1端面板を小径部に圧入することで、ロータヨークと第1端面板との締め代をそれぞれ最適な締め代に設定することができる。これにより、第1端面板とシャフトとの線膨張係数の差がなくなり、第1端面板とシャフトとの間にクリアランスが生じることがないため、ロータ部を圧入のみで確実に固定することができる。よって、従来のようにシャフトの外周面にスプライン加工等の回り止め加工を施すことがないため、モータの製造効率及び製造コストを低減することができる。
また、第1端面板にシャフトの第1中間部を収容可能な収容部を形成することで、端面板を圧入する際に第1中間部により圧入が規制されることがない。その結果、第1端面板をロータヨークに突き当てて、収容孔から永久磁石が飛散するのを防止することが可能になる。
請求項2に記載した発明によれば、非磁性材料からなる環状板により収容孔の開口部を覆うことで、永久磁石を保持することができるため、開口部から永久磁石が抜けて飛散することを防ぐとともに、永久磁石から発生する磁束の短絡も防ぐことができる。そして、環状板と別体で設けられ、シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板をシャフトに圧入固定することで、周囲の温度に依存することなくシャフトに対する端面板の回り止めを容易に行うことができる。つまり、シャフトと同等の線膨張係数を有する環状板をシャフトに圧入固定することで、シャフトと支持板との線膨張係数の差が小さくなるため、モータ発熱時において支持板とシャフトとが緩むことがなく、端面板が緩んで抜けることを防ぐことができる。
また、支持板を撓み変形させた状態でシャフトに圧入固定することで、支持板の周縁部において支持板の弾性力が環状板をロータヨークに伝わり、ロータヨーク及び永久磁石を均等に押圧することになる。そして、環状板とロータヨーク及び永久磁石との間のクリアランスがなくなり、永久磁石の端面とロータヨークの端面とが面一の状態で保持される。したがって、環状板により永久磁石及びロータヨークをより強固に保持することができ、永久磁石の軸方向の移動が規制されるため、モータのトルク脈動を低減することができる。
請求項3に記載した発明によれば、第1端面板におけるロータヨーク側の端面を、第1中間部と中径部との境界部よりロータヨーク側に配置するとともに、第2端面板におけるロータヨーク側の端面を、第2中間部と中径部との境界部よりロータヨーク側に配置することで、ロータヨークは確実に中径部で圧入固定されることになる。つまり、ロータヨークの公差が大きい場合でも、ロータヨークの寸法バラツキを吸収することができ、ロータヨークの端面が各中間部と中径部との境界部を乗り越えることがなくなるため、ロータヨーク全体を最適な締め代の固定領域に圧入固定することができる。したがって、ロータヨークをより強固に保持することができ、ロータヨークの軸方向への移動を防ぐことができる。また、ロータヨークの残留応力分布が対称になり、磁気特性が均一化することができ、モータ特性も向上させることができる。
請求項4に記載した発明によれば、端面板の圧入孔を拡径して拡径部を形成することで、シャフトの第1中間部を収容することができる。そして、圧入孔の端縁部を面取りして面取り部を形成することで、拡径部の開口縁が裾野状に広がり、面取り部とシャフトとの間には、クリアランスが生じる。この場合、圧入時にシャフトと圧入部材との間で発生する研削材も収容することができるため、研削材が飛散することを防止することができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では車両用駆動モータユニットに採用したモータについて説明する。
(車両用駆動モータユニット)
図1は車両用駆動モータユニットの概略構成断面図である。
図1に示すように、車両用駆動モータユニット(以下、モータユニットという。)10は、ステータ部21及びロータ部22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の軸方向一方側に締結され、モータ23の出力軸(シャフト)24(例えば、鉄製)からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するミッションハウジング12と、モータハウジング11の軸方向他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング13と、を備えている。なお、ミッションハウジング12は、モータハウジング11に締結された共用ハウジング12Aと、共用ハウジング12Aに締結されたギアハウジング12Bとで構成されている。また、モータハウジング11の内部はモータ室36が、ミッションハウジング12の内部はミッション室37が、センサハウジング13の内部はセンサ室38が、それぞれ構成されている。
モータハウジング11は、モータ23全体を覆うような略円筒形状で形成されている。共用ハウジング12Aは、モータハウジング11とミッションハウジング12との境界部として構成されており、モータハウジング11とミッションハウジング12との間にモータ室36とミッション室37とを仕切る仕切壁41が形成されている。この仕切壁41の径方向中央部には、仕切壁41の厚さ方向に貫通する貫通孔40が形成されている。この貫通孔40内には、モータ23の出力軸24の一端側を回転自在に支持するベアリング26が挿入されている。出力軸24の一端には、ミッションハウジング12内で動力伝達部と噛合するヘリカルギア28が固定されている。一方、モータハウジング11とセンサハウジング13との境界部のセンサハウジング13側には、モータ23の出力軸24の他端側を回転自在に支持するベアリング27が挿入されている。
なお、モータユニット10内(モータハウジング11、ミッションハウジング12、センサハウジング13)には、ベアリング26,27やモータ23等を冷却するための冷却油(不図示)が導入されており、上述したモータ23は、ステータ部21の一部が冷却油に浸漬した状態で配置されている。また、モータハウジング11とミッションハウジング12との間には、オイルポンプ(不図示)が設けられており、オイルポンプにより汲み上げられた冷却油が、図示しない油路を通ってモータユニット10内を循環可能に構成されている。そして、モータユニット10内を循環する冷却油がベアリング26,27等に供給されることでベアリング26,27等が冷却されるようになっている。
また、モータハウジング11の壁部31、ミッションハウジング12の壁部32及びセンサハウジング13の壁部33には、互いに連通するブリーザ通路35がそれぞれ形成され、ブリーザ配管39からモータユニット10内の高圧・高温の空気を排出することができるようになっている。
さらに、モータハウジング11の壁部31内で、ブリーザ通路35よりも内周側には、モータ23を冷却するためのウォータジャケット55が、モータ23におけるステータ部21の全周を覆うように設けられている。また、ステータ部21は、モータハウジング11に焼き嵌めされており、モータハウジング11の内周面に密着するように配されている。
(モータ)
本実施形態のモータ23は、インナーロータ型のモータであって、筒状のステータ部21と、ステータ部21の内側に配置された円柱状のロータ部22と、ロータ部22と同軸状に圧入固定され回転可能に支持された出力軸24と、を備えている。
ステータ部21は、磁性板材44が軸方向に積層されたものであって、径方向内側に向かって延びるティース42を備えている。このティース42には、インシュレータ(不図示)を介してコイル43が巻装されている。
図2はロータ部の側面図であり、図3は図2のA−A’線に沿う断面図である。また、図4は、図3の拡大図である。
図4に示すように、モータハウジング11内において、出力軸24は、その一端側(ミッションハウジング12側)から他端側(センサハウジング13側)に向かうにつれ、直径が段々と縮小するように形成されている。具体的に、出力軸24は、一端側に形成された大径部82(例えば、直径φ1)と、大径部82より他端側に形成され、大径部82より直径が縮小した中径部83(例えば、直径φ2)と、中径部83より他端側に形成され、中径部83より直径が縮小した小径部84(例えば、直径φ3)とで構成されている。そして、中径部83と小径部84との間には、中径部83の他端側から小径部84の他端側へ漸次直径が縮小する第1中間部81が形成されている。また、大径部82と中径部83との間には、大径部82の他端側から中径部83の他端側へ漸次直径が縮小する第2中間部80が形成されている。これら第1中間部81及び第2中間部80は、出力軸24の全周に亘って形成されており、側面視弧状に形成されている。
図2,3に示すように、ロータ部22は、上述したステータ部21の内側に所定間隔を空けて配置されており、出力軸24の中径部83に圧入固定されたロータヨーク61を備えている。このロータヨーク61は、出力軸24の軸方向に沿って磁性板材60が積層されたものであり、その径方向中央部にはロータヨーク61の厚さ方向に貫通する圧入孔64が形成されている。この圧入孔64の内径は、出力軸24の小径部84の外径より大きく、中径部83の外径より小さく形成されており、中径部83との締め代を有している。つまり、中径部83は、ロータヨーク61の固定領域となっている。
ロータヨーク61の端面61a,61bの周縁部には、ロータヨーク61の軸方向に貫通する複数(例えば、16個)の収容孔62が形成されている。これら収容孔62は、ロータヨーク61の端面61a,61bの周縁部において、周方向に沿って等間隔に配されており、平面視で弧状や長方形状に形成されている。各収容孔62内には、ネオジウム等の希土類からなる永久磁石63が挿入されている。この永久磁石63は、軸方向に沿って複数分割されて構成されており、永久磁石63の端面がロータヨーク61の端面61a,61bと面一となるように配されている。このように永久磁石63を複数に分割することで、永久磁石63に発生する渦電流損失を低減することができる。
ここで、図3,4に示すように、ロータヨーク61は、その軸方向両端側に設けられた第1端面板90と第2端面板70とにより挟持されている。始めに第2端面板70は、ロータヨーク61の一端側の端面61aの周縁部に設けられたマグネットプレート(環状板)72と、マグネットプレート72を支持しつつ、出力軸24の大径部82に圧入固定されたエンドプレート(支持板)71とを備えている。
マグネットプレート72は、径方向中央部に中央孔76を有する環状の部材であり、ロータヨーク61の端面61aにおける周縁部、つまりロータヨーク61の収容孔62の開口部を覆うように設けられている。マグネットプレート72におけるロータヨーク61に対向する端面(軸方向内側の端面)は、ロータヨーク61の端面61a及び永久磁石63の端面に当接している。つまり、マグネットプレート72は、ロータヨーク61の周縁部において、ロータヨーク61の端面61aに当接して磁性板材60の剥離を防ぐとともに、永久磁石63を保持して永久磁石63が収容孔62から抜けて飛散することを防止する機能を有する。また、マグネットプレート72は、SUS304や黄銅等の非磁性材料により構成されており、永久磁石63から発生する磁束の短絡を防ぐ機能も有している。
エンドプレート71は、出力軸24と同等の線膨張係数を有する構成材料、例えば鉄等からなる円板形状のものであり、その径方向中央部には、エンドプレート71の厚さ方向に貫通する圧入孔73が形成されている。この圧入孔73の内径は、出力軸24の中径部83の外径より大きく、大径部82より小さく形成されており、大径部82と締め代を有している。つまり、大径部82は、エンドプレート71の固定領域となっている。
圧入孔73の径方向外側には、エンドプレート71の周方向に沿って複数(例えば、6個)の肉抜き孔74が形成されている。この肉抜き孔74は、エンドプレート71の厚さ方向に貫通する丸孔であり、ロータ部22の軽量化を図ったり、後述するようにエンドプレート71を撓み変形させ易くしたりするためのものである。このようにエンドプレート71に肉抜き孔74を形成することで、エンドプレート71を軽量化することができるため、モータ23の最高回転数を増加させ、モータ出力の向上を図ることができる。また、エンドプレート71は非磁性材料からなるマグネットプレート72に比べ機械的強度が高いため、第2端面板70における最大応力発生位置である肉抜き孔74間のリブを、エンドプレート71に配置することができるとともに、肉抜き孔74のレイアウト性を向上させることができる。
また、エンドプレート71の外周部分には、複数(例えば、3つ)のバランス調整部65が形成されている。このバランス調整部65は、ロータ部22の組み付け後(端面板70の圧入後)にロータ部22の重量バランスの調整を行うためのものであり、ドリル等によりエンドプレート71の厚さ方向に沿って切削されている。このように、非磁性材料からなるマグネットプレート72に比べて、加工が容易なエンドプレート71によりロータ部21のバランス調整部65や肉抜き孔74を形成することで、製造効率を向上させることができるとともに、製造コストを低下させることができる。
肉抜き孔74の径方向外側、すなわちエンドプレート71の外周縁には、外周縁の角部が断面視L字形状に切り欠かれた段差部75が形成されている。この段差部75は、エンドプレート71におけるロータヨーク61に対向する端面71a(軸方向内側の端面)の外周縁が厚さ方向に切り欠かれて形成されたものであり、エンドプレート71の全周に亘って形成されている。したがって、エンドプレート71は、軸方向外側に形成された広径部77と、広径部77より外径が縮小した状態で広径部77から軸方向内側に突出形成された小径部78とで構成されている。なお、本実施形態において、小径部78の突出高さは、マグネットプレート72の厚さより低く形成されている。
エンドプレート71は、その小径部78がマグネットプレート72の中央孔76内に圧入(軽圧入)された状態で出力軸24に固定されている。つまり、マグネットプレート72の内周縁は、エンドプレート71の広径部77と小径部78との間の段差部75内に収容されており、エンドプレート71の外周縁とロータヨーク61との間でマグネットプレート72の内周縁を挟持している。これにより、第2端面板70は、エンドプレート71の肉抜き孔74に対応する領域を除いてロータヨーク61の端面61aの全面を覆うようになっている。この時、ロータヨーク61の端面61aとエンドプレート71の軸方向内側の端面71aとの間には、マグネットプレート72の厚さとエンドプレート71の段差部75の深さとの差分だけクリアランスを有している。
ここで、エンドプレート71は、マグネットプレート72の中央孔76内で上述したクリアランスを潰すように、軸方向内側に向けて撓み変形した状態で圧入固定されている。具体的には、エンドプレート71の外周縁は、広径部77と小径部78との間の段差部75によりマグネットプレート72の内周縁を挟持する一方、エンドプレート71の径方向中央部は、エンドプレート71の厚さ方向(軸方向)に沿ってロータヨーク61の端面61aに向けて撓んだ状態になっている。つまり、エンドプレート71は、軸方向内側に向けて撓み変形した板バネ状に保持されており、エンドプレート71の中央部分においてロータヨーク61の端面61aに接触している。具体的には、エンドプレート71の端面71aにおけるロータヨーク61の端面61aとの接触面は、第2中間部80と中径部83との境界部より平面視で軸方向内側に配置されており、中径部83の径方向外側でロータヨーク61の端面61aと当接している。
一方、エンドプレート71の外周縁では、エンドプレート71の弾性力がマグネットプレート72を介してロータヨーク61に伝わり、マグネットプレート72を間に挟んでロータヨーク61を軸方向内側(他端側)へ向けて押圧している。なお、ロータヨーク61の圧入荷重は、マグネットプレート72によるロータヨーク61の押圧力より大きいため、マグネットプレート72によりロータヨーク61を押圧しても、ロータヨーク61が軸方向に移動することはない。
ロータヨーク61の他端側に設けられた第1端面板90は、上述した第2端面板70と同様に、ロータヨーク61の他端側の端面61bの周縁部に設けられたマグネットプレート92と、マグネットプレート92を支持しつつ、出力軸24の小径部84に圧入固定されたエンドプレート91とを備えている。なお、第1端面板90のエンドプレート91及びマグネットプレート92は、上述した第2端面板70のエンドプレート71及びマグネットプレート72とそれぞれほぼ同様の構成であるため、同一の構成については説明を省略する。
マグネットプレート92は、上述した第2端面板70のマグネットプレート72と同様に、径方向中央部に中央孔96を有する環状の部材であり、ロータヨーク61の端面61bにおける周縁部、つまりロータヨーク61の収容孔62の開口部を覆うように設けられている。
エンドプレート91は、上述した第2端面板70のエンドプレート71と同様の構成に、その径方向中央部に形成された圧入孔93と、エンドプレート91の周方向に沿って形成された複数の肉抜き孔94とを備えている。圧入孔93の内径は、出力軸24の小径部84の外径より小さく形成されており、小径部84と締め代を有している。つまり、小径部84は、エンドプレート91の固定領域となっている。このように、上述したエンドプレート71の圧入孔73の内径、ロータヨーク61の圧入孔64の内径及びエンドプレートの91の圧入孔93の内径は、エンドプレート71、ロータヨーク61、エンドプレートの91の順に段々小さく形成されている。
また、エンドプレート91は、軸方向外側に形成された広径部97と、広径部97より外径が縮小した状態で広径部97から軸方向内側に突出形成された小径部98とで構成されている。そして、広径部97と小径部98との間には、エンドプレート91の外周縁の角部が断面視L字形状に切り欠かれた段差部95が形成されている。
ここで、エンドプレート91のロータヨーク61に対向する端面91a(軸方向内側の端面)における内周縁、すなわち圧入孔93の軸方向内側の端縁部には、収容部85が形成されている。収容部85は、圧入孔93の内周縁の角部が切欠かれて圧入孔93拡大した拡経部86と、圧入孔93の端縁部が面取りされた面取り部87とで構成されている。拡経部86は、圧入孔93の内周縁が厚さ方向に切り欠かれて形成されたものであり、エンドプレート91の全周に亘って形成されている。面取り部87は、拡経部86の開口縁、すなわち拡経部86形成後に形成される角部の稜線を跨ぐように形成されたものであり、エンドプレート91の全周に亘って形成されている。つまり、拡経部86における開口縁の稜線を跨ぐように面取り部87を形成することで、拡経部86の開口縁が裾野状に広がり、面取り部87と出力軸24との間には、クリアランスが生じる。
エンドプレート91は、上述したエンドプレート71と同様に、軸方向内側に向けて撓み変形した状態で出力軸24に圧入固定されている。そして、エンドプレート91は、軸方向内側に向けて撓み変形した板バネ状に保持されており、エンドプレート91の中央部分においてロータヨーク61の端面61bに接触している。具体的には、エンドプレート91の端面91aにおけるロータヨーク61の端面61aとの接触面は、第1中間部81と中径部83との境界部より平面視で軸方向内側に配置されており、中径部83の径方向外側でロータヨーク61の端面61bと当接している。この時、出力軸24における中径部83の他端側から小径部84と第1中間部81との境界部に至るまでの領域は、エンドプレート91に形成された収容部85内に収容された状態となっている。つまり、収容部85と第1中間部81はインロー構造となっており、第1中間部81を乗り越えて中径部83の他端側を覆うように形成されている。
一方、エンドプレート91の外周縁では、エンドプレート91の弾性力がマグネットプレート92を介してロータヨーク61に伝わり、マグネットプレート92を間に挟んでロータヨーク61を軸方向内側(一端側)へ向けて押圧している。なお、ロータヨーク61の圧入荷重は、マグネットプレート92によるロータヨーク61の押圧力より大きいため、マグネットプレート92によりロータヨーク61を押圧しても、ロータヨーク61が軸方向に移動することはない。
したがって、ロータヨーク61の軸方向両端に設けられた一対の端面板70,90は、軸方向内側に向けて互いにロータヨーク61を押圧した状態でロータヨーク61を挟持している。
(モータの製造方法)
次に、図5〜9に基づいてモータの製造方法について説明する。なお、以下の説明では、主としてロータ部を出力軸に組み付ける際の出力軸の圧入方法について説明する。図5〜9は、出力軸の圧入方法を示す工程図である。
まず、本実施形態の圧入方法に用いる治具について説明する。
図5〜9に示すように、本実施形態の治具100は、直方体形状のベース部101を備えている。ベース部101の高さは、出力軸24にロータヨーク61を圧入固定した際における出力軸24の他端からロータヨーク61の端面61bまでの距離に設定されている。ベース部101には、厚さ方向(高さ方向)に沿って貫通する収容孔102が形成されている。収容孔102は、出力軸24の圧入時に出力軸24を受け入れるものであり、その内径が少なくとも出力軸24の中径部83の外径より大きく形成されている。ベース部101の上面103は、水平方向と平行に形成されており、この上面103がロータ部22の載置面を構成している。
次に、出力軸の圧入方法について説明する。なお、本実施形態の出力軸24は、その一端側に予めヘリカルギア28が固定されており、ロータ部22の構成部材は出力軸24の他端側から圧入していく構成となっている。
まず、マグネットプレート72,92を、それぞれエンドプレート71,91に予め圧入して第2端面板70と第1端面板90とをそれぞれ形成しておく。
次に、ベース部101の上面103に、第2端面板70をセットし、出力軸24を圧入する(圧入工程)。具体的には、第2端面板70の圧入孔73と、ベース部101の収容孔102とに向けて出力軸24に圧入荷重を付与していく。出力軸24は、その一端側から他端側に向けて段々と外径が縮小するように構成されている(図5(a)中、大径部82、中径部83及び小径部84参照)。そして、第2端面板70の圧入孔73の内径は、大径部84と締め代を有するように形成されている。つまり、第2端面板70の圧入孔73の内径は、少なくとも出力軸24の小径部84の外径より大きく形成されているため、小径部84の外周面と、圧入孔73の内周面との間にはクリアランスを有していることになる。したがって、第2端面板70の軸方向外側の内周縁が出力軸24の第2中間部80に到達するまでは、出力軸24はスムーズに挿入されていく。そして、第2端面板70が出力軸24の第2中間部80に差し掛かった時点、すなわち第2端面板70の軸方向外側の内周縁のみが圧入された時点で、第2端面板70とともに出力軸24をベース部101の収容孔102から取り外す。
次に、ベース部101の上面103に、ロータヨーク61をセットする。具体的には、ロータヨーク61の端面61bを下向きにしてセットし、端面61bとベース部101の上面103とを当接させる。そして、ロータヨーク61に第2端面板70が圧入された出力軸24を圧入する。すると、ロータヨーク61の内径は、出力軸24の小径部84の外径より大きく形成されているため、小径部84の外周面と、圧入孔64及び圧入孔73の内周面との間にはクリアランスを有していることになる。したがって、出力軸24の第1中間部81が、ロータヨーク61の圧入孔64の内周縁に到達するまでは、出力軸24はスムーズに挿入されていく。
出力軸24の第1中間部81が、ロータヨーク61の圧入孔64の内周縁に到達した時点で、出力軸24をロータヨーク61に圧入するための圧入荷重F1(図5中白抜き矢印参照)を付与する。すると、出力軸24の中径部83は、ロータヨーク61の圧入孔64の締め代を潰しながら圧入孔64内に圧入されていく。そして、中径部83が圧入されていくと、出力軸24の第2中間部80に固定されている第2端面板70とロータヨーク61とが当接する。
この時、図6に示すように、第2端面板70のエンドプレート71を撓み変形させるための撓み変形荷重と、ロータヨーク61を圧入するための圧入荷重F1との合力F1’を付与する。すると、第2中間部80から第2端面板70の内周縁に伝わり、第2端面板70のエンドプレート71の軸方向内側(厚さ方向)に向けて作用する。これにより、エンドプレート71の内周縁が軸方向内側に向けて撓み、ロータヨーク61の端面61aに当接する。その後、図7に示すように、エンドプレート71が撓んだ状態のまま、圧入荷重F2(F2>F1’>F1)によりさらに出力軸24を圧入することで、第2端面板70が出力軸24の大径部82に圧入される。その後、ロータヨーク61が中径部83と第2中間部80との境界部近傍まで圧入され、この時点で出力軸24の他端がベース部101の下面に到達する。このように、ベース部101の収容孔102の高さ(深さ)を、出力軸24の他端からロータヨーク61の端面61bまでの距離に設定することよって、ロータヨーク61が出力軸24の軸方向における所定位置まで圧入された時点で圧入を停止することができる。
この時、ロータヨークの端面61bは、出力軸24の中径部83と第2中間部80との境界部より軸方向内側に配置されている。また、エンドプレート71の端面71aにおけるロータヨーク61の端面61aとの接触面が、出力軸24の中径部83と第2中間部80との境界部より軸方向内側に配置されている。このような位置関係が常に実現されるように、出力軸24の他端から各境界部までの距離寸法が、ロータヨーク61等の寸法ばらつきを考慮して設定されている。これにより、圧入時毎にロータヨーク61及び第2端面板70の軸方向の位置合わせすることがなく、容易に圧入固定することができる。以上により、出力軸24にロータヨーク61と第2端面板70とが圧入固定される。
次に、図8に示すように、ロータヨーク61及び第2端面板70が圧入固定された出力軸24を治具100から取り外し、出力軸24の他端側から第1端面板90を圧入する。具体的には、第1端面板90のエンドプレート91の中央部に、第1端面板90を出力軸24に圧入するために必要な圧入荷重F3(図8中白抜き矢印)を付与させる。なお、第1端面板90の圧入は、上述した治具100を用いて行ってもよい。つまり、第1端面板90をベース部101の上面にセットした後、第1端面板90に対してロータヨーク61及び第2端面板70が圧入固定された出力軸24を圧入してもよい。
第1端面板90を圧入すると、まずマグネットプレート92の端面がロータヨーク61の端面61bの外周縁に当接する。そして、この状態でさらにエンドプレート91に圧入荷重F4(F1>F4>F3)を付与すると、エンドプレート91の内周縁は軸方向内側に向けて撓み変形し、ロータヨーク61の端面61bに当接する。
この時、図9に示すように、エンドプレート91の内周縁に形成された収容部85が、中径部83と小径部84との間に形成された第1中間部81を収容することになる。これにより、エンドプレート91の端面91aとロータヨーク61の端面61bとの間のクリアランスが潰れる。その結果、出力軸24の第1中間部81とエンドプレート91の収容部85とがインロー構造となり、エンドプレート91の端面91aとロータヨーク61の端面61bとが、出力軸24の中径部83と第1中間部81との境界部より中径部83側で当接することになる。なお、エンドプレート91の撓み変形に起因したマグネットプレート92によるロータヨーク61の押圧力F5は、ロータヨーク61の圧入荷重F1よりも小さいので、第1端面板90の圧入中にロータヨーク61が軸方向に移動することはない。
以上により、出力軸24にロータ部22が圧入固定される。
このように、非磁性材料からなるマグネットプレート72,92によりロータヨーク61の収容孔62の開口部を覆うことで、永久磁石63を保持することができるため、収容孔62から永久磁石63が抜けて飛散することを防ぐとともに、永久磁石63から発生する磁束の短絡も防ぐことができる。そして、マグネットプレート72,92と別体で設けられ、出力軸24と同等の線膨張係数を有するエンドプレート71,91を出力軸24に圧入固定することで、周囲の温度に依存することなく出力軸24に対する端面板70,90の回り止めを容易に行うことができる。つまり、出力軸24と同等の線膨張係数を有するエンドプレート71,91を出力軸24に圧入固定することで、出力軸24とエンドプレート71,91との線膨張係数の差を小さくすることができる。そのため、モータ発熱時においてエンドプレート71と出力軸24とが緩むことがなく、端面板70が緩んで抜けることを防ぐことができる。
また、エンドプレート71,91を撓み変形させた状態で出力軸24に圧入固定することで、エンドプレート71,91の周縁部においてエンドプレート71,91の弾性力がマグネットプレート72,92を介してロータヨーク61に伝わり、ロータヨーク61及び永久磁石63を均等に押圧することになる。したがって、一対の端面板70,90によりロータヨーク61を軸方向内側に向けて押圧した状態で挟持することになり、永久磁石63及びロータヨーク61をより強固に保持することができる。そして、マグネットプレート72,92とロータヨーク61及び永久磁石63との間のクリアランスがなくなり、永久磁石63の端面とロータヨーク61の端面61aとが面一の状態で保持される。これにより、永久磁石63の軸方向の移動が規制されるため、モータ23のトルク脈動を低減することができる。
特に、本実施形態では、第1端面板90のエンドプレート91の内周縁に、出力軸24の第1中間部81を収容する収容部85を形成する構成とした。
この構成によれば、ロータヨーク61が圧入された中径部83と第1端面板90が圧入された小径部84との直径を、第1中間部81を介して異ならせることで、ロータヨーク61と小径部84との間にクリアランスを有した状態となる。これにより、中径部83以外の領域では、圧入荷重をかけない状態でロータヨーク61を出力軸24に装着することができる。そして、ロータヨーク61が第1中間部81に差し掛かった際に、ロータヨーク61に圧入荷重F1をかけることになる。したがって、ロータヨーク61は出力軸24に対してインローさせた状態からの圧入になるため、締め代が多くてもかじることなく、安定した圧入が可能になる。また、ロータヨーク61の圧入ストロークを短縮させることができる。さらに、圧入性を向上させてモータ23の製造効率を向上させることができる。
以上より、従来のように出力軸24の外周面にスプライン加工等の回り止め加工を施すことがないため、モータ23の製造効率及び製造コストを低減することができる。
また、第1端面板90に出力軸24の第1中間部81を収容可能な収容部85を形成することで、第1端面板90を圧入する際に第1中間部81により圧入が規制されることがない。その結果、第1端面板90をロータヨーク61に突き当てて、収容孔62から永久磁石63が飛散するのを防止することが可能になる。
さらに、第1端面板90(エンドプレート91)におけるロータヨーク61側の端面91aを、第1中間部80と中径部83との境界部より軸方向内側に配置するとともに、第2端面板70(エンドプレート71)におけるロータヨーク61側の端面71aを、第2中間部80と中径部83との境界部より軸方向内側に配置することで、ロータヨーク61は確実に中径部83で圧入固定されることになる。つまり、ロータヨーク61の公差が大きい場合でも、ロータヨーク61の寸法バラツキを吸収することができ、ロータヨーク61の端面61a,61bが各中間部80,81と中径部80との境界部を乗り越えることがなくなるため、ロータヨーク61全体を最適な締め代の固定領域に圧入固定することができる。したがって、ロータヨーク61をより強固に保持することができ、ロータヨーク61の軸方向への移動を防ぐことができる。また、ロータヨーク61の残留応力分布が対称になり、磁気特性が均一化することができ、モータ特性を向上させることができる。
また、エンドプレート91の内周縁の角部を切り欠いて拡経部86を形成することで、出力軸24の第1中間部81を収容することができる。そして、拡経部86の稜線を跨ぐように面取り部87を形成することで、拡経部86の開口縁が裾野状に広がり、面取り部87と出力軸24との間には、クリアランスが生じる。これにより、圧入時において、このクリアランス内に出力軸24と圧入部材との間で発生する研削材が収容されることになり、研削材が飛散することを防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や形状などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
本実施形態では、図3に示すように、出力軸24の他端側のみからロータ部22を圧入する場合について説明したが、出力軸24の両端側からロータヨーク61を挟持するように一対の端面板70,90を圧入する構成も可能である。具体的には、図10に示すように、中径部83を挟んで両端側に中径部83より外径が小さい小径部84を形成する。そして、第2端面板70におけるエンドプレート171の圧入孔73にも、第1端面板90の収容部85と同様の構成の収容部185を形成する。
さらに、本実施形態では、第2端面板とロータヨークとを順に出力軸に圧入する場合について説明したが、第2端面板70とロータヨーク61とを一括して圧入する構成も可能である。具体的には、図5に示すように、治具100のベース部101上にロータヨーク61と第2端面板70を積層してセットし、この状態で出力軸24に圧入荷重を付与することで、ロータヨーク61及び第2端面板70が一括して圧入固定される。
また、本実施形態では、出力軸に大径部、中径部及び小径部を形成し、一端側から他端側へ向かうにつれ3段階で外径が小さくなるように構成したが、出力軸の他端側に小径部より外径の小さい領域を形成してもよい。つまり、第1端面板の固定領域のみを小径部として形成してもよい。この場合、第1端面板の圧入ストロークも短縮することができ、より圧入性を向上させることができる。
また、本実施形態では、本発明のモータを車両用駆動モータユニットに採用した場合について説明したが、これに限られることはない。
本発明の実施形態におけるモータユニットの概略構成断面図である。 本発明の実施形態におけるロータ部の平面図である。 図2のA−A’線に沿う断面図である。 図3の要部拡大図である。 出力軸の圧入方法を示す工程図である。 出力軸の圧入方法を示す工程図である。 出力軸の圧入方法を示す工程図である。 出力軸の圧入方法を示す工程図である。 出力軸の圧入方法を示す工程図である。 本発明の他の構成を示す図2のA−A’線に相当する断面図である。
符号の説明
22…ロータ部 23…モータ 24…出力軸(シャフト) 61…ロータヨーク 62…収容孔 63…永久磁石 70…第2端面板(端面板) 71,91…エンドプレート(支持板) 72,92…マグネットプレート(環状板) 78,98…小径部(凸部)80…第1中間部 81…第2中間部 82…大径部 83…中径部 84…大径部 85…収容部 86…拡経部 87…面取り部 90…第1端面板

Claims (4)

  1. 回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部と、を備え、
    前記ロータ部は、ロータヨークと、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、前記ロータヨークの軸方向両端部に設けられ、前記ロータヨークを挟持して前記収容孔内に前記永久磁石を保持する一対の端面板とを備えたモータであって、
    前記シャフトは、前記一対の端面板のうち第1端面板が圧入された小径部と、前記ロータヨークが圧入され前記小径部より直径が大きい中径部とを備え、
    前記シャフトは、前記小径部と前記中径部との間に、軸方向に沿って直径が変化する第1中間部を備え、
    前記第1端面板は、前記シャフトの圧入孔における前記ロータヨーク側の端縁部に、前記第1中間部を収容可能な収容部を備えていることを特徴とするモータ。
  2. 前記端面板は、少なくとも前記収容孔の開口部を覆うように設けられるとともに径方向中央部に中央孔を有し、非磁性材料からなる環状板と、前記ロータヨークとの間に前記環状板を挟持しつつ、前記シャフトに圧入固定され、前記シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板とで構成され、
    前記支持板は、径方向中央部が前記中央孔内に向けて撓み変形した状態で前記シャフトに圧入固定され、前記支持板の第1端面の周縁部により前記環状板を前記ロータヨークに向けて押圧していることを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記シャフトは、前記中径部を間に挟んで前記小径部の軸方向反対側に、前記中径部より直径が大きく形成され、前記一対の端面板のうち第2端面板が圧入された大径部と、前記中径部と前記大径部との間に、軸方向に沿って直径が変化する第2中間部とを備え、
    前記第1端面板における前記ロータヨーク側の端面は、前記第1中間部と前記中径部との境界部より前記ロータヨーク側に配置され、
    前記第2端面板における前記ロータヨーク側の端面は、前記第2中間部と前記中径部との境界部より前記ロータヨーク側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモータ。
  4. 前記収容部は、前記圧入孔が拡径された拡径部と、前記端縁部が面取りされた面取り部と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のモータ。
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