JP5186291B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、モータに関するものである。
従来から、筒状のステータと、ステータの内側に配置されたロータ部と、ロータ部と同軸状に圧入固定され回転可能に支持されたシャフトとを備えたモータが知られている。
上述したモータのロータ部は、複数の磁性板材が積層されたロータヨークと、ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、ロータヨークの軸方向端部に設けられ、永久磁石を保持する端面板とを備えている。端面板は、ロータヨークの軸方向に沿う端面を覆うように設けられており、永久磁石が開口部から抜けて飛散すること等を防止するためのものである。
また、例えば特許文献1の従来例に示されるように、端面板を非磁性材料により構成し、永久磁石から発生する磁束の短絡を防ぐような技術が知られている。
特開2003−134705号公報
ところで、上述した従来の端面板では、端面板とシャフトとをどのように締結するかが問題となる。
具体的には、端面板を全て非磁性材料(例えば、ステンレス)で構成することで、端面板とシャフト(例えば、鉄製)との線膨張係数の差が大きくなる。そのため、モータの駆動時においてモータが高温になった場合に、端面板とシャフトとの間にクリアランスが生じ、端面板が緩んで軸方向に抜ける虞がある。その結果、端面板とロータヨークとの間にクリアランスが生じ、永久磁石が飛散する虞がある。
また、端面板には、永久磁石の飛散、永久磁石から発生する磁束の短絡等を防止する機能を有する他、端面板に肉抜き孔等を形成することでロータ部の重量バランスを調整する機能も有している。したがって、ロータ部の回転時において、端面板がシャフトに対して確実に回り止めされている必要がある。ところが、上述したように端面板とシャフトとの線膨張係数の差により端面板が緩んだ場合に、周方向に回転するという問題がある。
そこで、回り止め加工(例えば、スプライン加工等)が施されたシャフトに、端面板を挿入してシャフトに対する回り止めを行い、軸方向はカラーで固定する構成が考えられる。しかしながら、回り止め加工を施すための加工コストが増加するととともに、カラーの板厚をある程度確保しなければならないため、モータの重量が増加するという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、永久磁石の飛散防止及びロータ部の重量バランスを、軽量及び低コストで実現することができるモータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、回転可能に支持されたシャフト(例えば、実施形態における出力軸24)と、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部(例えば、実施形態におけるロータ部22)とを備え、前記ロータ部は、ロータヨーク(例えば、実施形態におけるロータヨーク61)と、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔(例えば、実施形態における収容孔62)内に収容された永久磁石(例えば、実施形態における永久磁石63)と、前記ロータヨークの軸方向端部に設けられ、前記永久磁石を保持する端面板(例えば、実施形態における端面板70)とを備えたモータであって、前記端面板は、少なくとも前記収容孔の開口部を覆うように設けられ、非磁性材料からなる環状板(例えば、実施形態におけるマグネットプレート72)と、前記環状板を支持しつつ、前記シャフトに圧入固定され、前記シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板(例えば、実施形態におけるエンドプレート71)とで構成され、前記環状板は、前記支持板の第1端面の周縁部と前記ロータヨークとの間に挟持され、前記支持板は、前記第1端面から前記ロータヨークに向けて突出形成された凸部(例えば、実施形態における小径部78)を備え、前記凸部は、前記環状板の中央孔に挿入されるとともに、高さが前記環状板の厚さより低く形成され、前記支持板は、径方向中央部が前記ロータヨークに向けて撓み変形した状態で前記シャフトに圧入固定され、前記第1端面の周縁部により前記環状板を前記ロータヨークに向けて押圧していることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記凸部は、前記環状板の前記中央孔に圧入されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記支持板には、前記支持板の厚さ方向に沿って肉抜き部(例えば、実施形態における肉抜き孔74)が形成されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記支持板には、前記支持板の厚さ方向に沿って薄肉部(例えば、実施形態における薄肉部100)が形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、非磁性材料からなる環状板により収容孔の開口部を覆うことで、永久磁石を保持することができるため、開口部から永久磁石が抜けて飛散することを防ぐとともに、永久磁石から発生する磁束の短絡も防ぐことができる。そして、環状板と別体で設けられ、シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板をシャフトに圧入固定することで、周囲の温度に依存することなく端面板を容易に固定することができる。つまり、シャフトと同等の線膨張係数を有する環状板をシャフトに圧入固定することで、シャフトと支持板との線膨張係数の差が小さくなるため、モータ発熱時において支持板とシャフトとが緩むことがなく、端面板が緩んで抜けることを防ぐことができる。
よって、端面板によるロータヨーク及び永久磁石の保持力を向上させることができるため、環状板が緩んで軸方向に抜けることを防ぎ、永久磁石の飛散を防ぐことができる。これにより、従来のように全てが非磁性材料からなる端面板を採用するために、カラーを用いることもないので、モータの小型軽量化も図ることができる。
また、端面板によるロータヨーク及び永久磁石の保持力を向上させることで、支持板が緩んで周方向に回転することを防止することができるので、ロータ部の重量バランスが崩れることがない。そして、従来のようにシャフトに回り止め加工を施したり、非磁性材料に複雑な加工をしたりする必要もない。つまり、支持板を圧入するのみでシャフトに対する回り止めを補償することができるため、ロータ部及びシャフトの部品形状を簡略化することができ、加工コストを低減することができる。
したがって、永久磁石の飛散・磁気短絡防止及びロータ部の重量バランスを、軽量及び低コストで実現することができる。
また、支持板の凸部を環状板の中央孔に挿入した状態で、支持板の周縁部によりロータヨークとの間に環状板を挟持することで、環状板の径方向及び軸方向の移動を規制することができ、環状板により永久磁石及びロータヨークをより強固に保持することができる。
また、支持板を撓み変形させた状態でシャフトに圧入固定することで、支持板の周縁部において支持板の弾性力が環状板をロータヨークに伝わり、ロータヨーク及び永久磁石を均等に押圧することになる。そして、環状板とロータヨーク及び永久磁石との間のクリアランスがなくなり、永久磁石の端面とロータヨークの端面とが面一の状態で保持される。したがって、環状板により永久磁石及びロータヨークをより強固に保持することができ、永久磁石の軸方向の移動が規制されるため、モータのトルク脈動を低減することができる。
請求項に記載した発明によれば、支持板を環状板の中央孔に圧入することで、支持板と環状板とを組み付けて端面板を形成した状態で、シャフトに圧入することができる。したがって、組み付け時の作業性を向上させることができる。
請求項に記載した発明によれば、支持板に肉抜き部を形成することで、モータの軽量化を図ることができるため、モータの最高回転数を増加させることができ、モータ出力の向上を図ることができる。また、支持板における肉抜き部が形成された周上は、他の領域に比べて弾性力が高くなるため、支持板を撓み変形させ易くすることができる。そして、肉抜き部の形状等を調整することにより支持板の弾性力を設定することができるため、製造効率を向上させることができる。
請求項に記載した発明によれば、支持板の厚さ方向に沿って薄肉部を形成することで、モータの軽量化を図ることができるため、モータの最高回転数を増加させることができ、モータ出力の向上を図ることができる。また、支持板における薄肉部が形成された周上は、他の領域に比べて弾性力が高くなるため、支持板を撓み変形させ易くすることができる。そして、薄肉部の肉厚等を調整することにより支持板の弾性力を設定することができるため、製造効率を向上させることができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では車両用駆動モータユニットに採用したモータについて説明する。
(車両用駆動モータユニット)
図1は車両用駆動モータユニットの概略構成断面図である。
図1に示すように、車両用駆動モータユニット(以下、モータユニットという。)10は、ステータ部21及びロータ部22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の軸方向一方側に締結され、モータ23の出力軸(シャフト)24(例えば、鉄製)からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するミッションハウジング12と、モータハウジング11の軸方向他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング13とを備えている。なお、ミッションハウジング12は、モータハウジング11に締結された共用ハウジング12Aと、共用ハウジング12Aに締結されたギアハウジング12Bとで構成されている。また、モータハウジング11の内部はモータ室36が、ミッションハウジング12の内部はミッション室37が、センサハウジング13の内部はセンサ室38が、それぞれ構成されている。
モータハウジング11は、モータ23全体を覆うような略円筒形状で形成されている。共用ハウジング12Aは、モータハウジング11とミッションハウジング12との境界部として構成されており、モータハウジング11とミッションハウジング12との間にモータ室36とミッション室37とを仕切る仕切壁41が形成されている。この仕切壁41の径方向中央部には、仕切壁41の厚さ方向に貫通する貫通孔40が形成されている。この貫通孔40内には、モータ23の出力軸24の一端を回転自在に支持するベアリング26が挿入されている。一方、モータハウジング11とセンサハウジング13との境界部のセンサハウジング13側には、モータ23の出力軸24の他端を回転自在に支持するベアリング27が挿入されている。
なお、モータユニット10内(モータハウジング11、ミッションハウジング12、センサハウジング13)には、ベアリング26,27やモータ23等を冷却するための冷却油(不図示)が導入されており、上述したモータ23は、ステータ部21の一部が冷却油に浸漬した状態で配置されている。また、モータハウジング11とミッションハウジング12との間には、オイルポンプ(不図示)が設けられており、オイルポンプにより汲み上げられた冷却油が、図示しない油路を通ってモータユニット10内を循環可能に構成されている。そして、モータユニット10内を循環する冷却油がベアリング26,27等に供給されることでベアリング26,27等が冷却されるようになっている。
また、モータハウジング11の壁部31、ミッションハウジング12の壁部32及びセンサハウジング13の壁部33には、互いに連通するブリーザ通路35がそれぞれ形成され、ブリーザ配管39からモータユニット10内の高圧・高温の空気を排出することができるようになっている。
さらに、モータハウジング11の壁部31内で、ブリーザ通路35よりも内周側には、モータ23を冷却するためのウォータジャケット55が、モータ23におけるステータ部21の全周を覆うように設けられている。また、ステータ部21は、モータハウジング11に焼き嵌めされており、モータハウジング11の内周面に密着するように配されている。
(モータ)
本実施形態のモータ23は、インナーロータ型のモータであって、筒状のステータ部21と、ステータ部21の内側に配置された円柱状のロータ部22と、ロータ部22と同軸状に固定され回転可能に支持された出力軸24とを備えている。
ステータ部21は、磁性板材44が軸方向に積層されたものであって、径方向内側に向かって延びるティース42を備えている。このティース42には、インシュレータ(不図示)を介してコイル43が巻装されている。
図2はロータ部の側面図であり、図3は図2のA−A’線に沿う断面図である。
図2,3に示すように、ロータ部22は、上述したステータ部21の内側に所定間隔を空けて配置されており、出力軸24に圧入固定されたロータヨーク61を備えている。このロータヨーク61は、出力軸24の軸方向に沿って磁性板材60が積層されたものであり、その端面61aの周縁部にはロータヨーク61の軸方向に貫通する複数(例えば、16個)の収容孔62が形成されている。これら収容孔62は、ロータヨーク61の端面61aの周縁部において、周方向に沿って等間隔に配されており、平面視で弧状や長方形状に形成されている。各収容孔62内には、ネオジウム等の希土類からなる永久磁石63が挿入されている。この永久磁石63は、軸方向に沿って複数分割されて構成されており、永久磁石63の端面がロータヨーク61の端面と面一となるように配されている。このように永久磁石63を複数に分割することで、永久磁石63に発生する渦電流損失を低減することができる。
ここで、ロータヨーク61は、その軸方向両端側に設けられた一対の端面板70により挟持されている。各端面板70は、ロータヨーク61の端面61aの周縁部に設けられたマグネットプレート(環状板)72と、マグネットプレート72を支持しつつ、出力軸24に圧入固定されたエンドプレート(支持板)71とを備えている。なお、一対の端面板70は、ともに同一の構成であるため、以下の説明では一方の端面板70について説明する。
マグネットプレート72は、径方向中央部に中央孔76を有する環状の部材であり、ロータヨーク61の端面61aにおける周縁部、つまりロータヨーク61の収容孔62の開口部を覆うように設けられている。マグネットプレート72におけるロータヨーク61に対向する端面(軸方向内側の端面)は、ロータヨーク61の端面61a及び永久磁石63の端面に当接している。つまり、マグネットプレート72は、ロータヨーク61の周縁部において、ロータヨーク61の端面61aに当接して磁性板材60の剥離を防ぐとともに、永久磁石63を保持して永久磁石63が収容孔62から抜けて飛散することを防止する機能を有する。また、マグネットプレート72は、SUS304や黄銅等の非磁性材料により構成されており、永久磁石63から発生する磁束の短絡を防ぐ機能も有している。
エンドプレート71は、出力軸24と同等の線膨張係数を有する材料(例えば、鉄製)からなる円板形状のものであり、その径方向中央部には、エンドプレート71の厚さ方向に貫通する圧入孔73が形成されている。圧入孔73の径方向外側には、エンドプレート71の周方向に沿って複数(例えば、6個)の肉抜き孔(肉抜き部)74が形成されている。
この肉抜き孔74は、エンドプレート71の厚さ方向に貫通する丸孔であり、ロータ部22の軽量化を図ったり、後述するようにエンドプレート71を撓み変形させ易くしたりするためのものである。このようにエンドプレート71に肉抜き孔74を形成することで、エンドプレート71を軽量化することができるため、モータ23の最高回転数を増加させ、モータ出力の向上を図ることができる。また、エンドプレート71は非磁性材料からなるマグネットプレート72に比べ機械的強度が高いため、端面板70における最大応力発生位置である肉抜き孔74間のリブを、エンドプレート71に配置することができるとともに、肉抜き孔74のレイアウト性を向上させることができる。
また、エンドプレート71の外周部分には、複数(例えば、3つ)のバランス調整部65が形成されている。このバランス調整部65は、ロータ部22の組み付け後(端面板70の圧入後)にロータ部22の重量バランスの調整を行うためのものであり、ドリル等によりエンドプレート71の厚さ方向に沿って切削されている。このように、非磁性材料からなるマグネットプレート72に比べて、加工が容易なエンドプレート71によりロータ部21のバランス調整部65や肉抜き孔74を形成することで、製造効率を向上させることができるとともに、製造コストを低下させることができる。
肉抜き孔74の径方向外側、すなわちエンドプレート71の外周縁には、外周縁の角部が断面視L字形状に切り欠かれた段差部(第1端面)75が形成されている。この段差部75は、エンドプレート71におけるロータヨーク61に対向する端面(軸方向内側の端面)の外周縁が厚さ方向に切り欠かれて形成されたものであり、エンドプレート71の全周に亘って形成されている。したがって、エンドプレート71は、軸方向外側に形成された広径部77と、広径部77より外径が縮小した状態で広径部77から軸方向内側に突出形成された小径部(凸部)78とで構成されている。なお、本実施形態において、小径部78の突出高さは、マグネットプレート72の厚さより低く形成されている。
エンドプレート71は、その小径部78がマグネットプレート72の中央孔76内に圧入(軽圧入)された状態で出力軸24に固定されている。つまり、マグネットプレート72の内周縁は、エンドプレート71の段差部75内に収容されており、エンドプレート71の外周縁とロータヨーク61との間でマグネットプレート72の内周縁を挟持している。これにより、端面板70は、エンドプレート71の肉抜き孔74に対応する領域を除いてロータヨーク61の端面61aの全面を覆うようになっている。この時、ロータヨーク61の端面61aとエンドプレート71の軸方向内側の端面71aとの間には、マグネットプレート72の厚さとエンドプレート71の段差部75の深さとの差分だけクリアランス79を有している。
ここで、エンドプレート71は、マグネットプレート72の中央孔76内で上述したクリアランス79を潰すように、軸方向内側に向けて撓み変形した状態で圧入固定されている。具体的には、エンドプレート71の外周縁は、広径部77と小径部78との間の段差部75によりマグネットプレート72の内周縁を挟持する一方、エンドプレート71の径方向中央部は、エンドプレート71の厚さ方向(軸方向)に沿ってロータヨーク61の端面61aに向けて撓んだ状態になっている。つまり、エンドプレート71は、軸方向内側に向けて撓み変形した板バネ状に保持されており、エンドプレート71の中央部分においてロータヨーク61の端面61aに接触している。一方、エンドプレート71の外周縁では、エンドプレート71の弾性力がマグネットプレート72を介してロータヨーク61に伝わり、マグネットプレート72を間に挟んでロータヨーク61を軸方向内側へ向けて押圧している。
したがって、ロータヨーク61の軸方向両端に設けられた一対の端面板70は、軸方向内側に向けて互いにロータヨーク61を押圧した状態でロータヨーク61を挟持している。なお、ロータヨーク61の圧入荷重F1は、マグネットプレート72によるロータヨーク61の押圧力F2より大きいため、マグネットプレート72によりロータヨーク61を押圧しても、ロータヨーク61が軸方向に移動することはない。
このように、本実施形態は、端面板70が、収容孔62の開口部を覆うように設けられ、非磁性材料からなるマグネットプレート72と、マグネットプレート72の内周縁を挟持しつつ、出力軸24に圧入固定され、出力軸24と同等の線膨張係数を有するエンドプレート71とを備える構成とした。
この構成によれば、非磁性材料からなるマグネットプレート72によりロータヨーク61の収容孔62の開口部を覆うことで、永久磁石63を保持することができるため、収容孔62から永久磁石63が抜けて飛散することを防ぐとともに、永久磁石63から発生する磁束の短絡も防ぐことができる。そして、マグネットプレート72と別体で設けられ、出力軸24と同等の線膨張係数を有するエンドプレート71を出力軸24に圧入固定することで、周囲の温度に依存することなく端面板70を容易に固定することができる。つまり、出力軸24と同等の線膨張係数を有するエンドプレート71を出力軸24に圧入固定することで、出力軸24とエンドプレート71との線膨張係数の差が小さくなるため、モータ発熱時においてエンドプレート71と出力軸24とが緩むことがなく、端面板70が緩んで抜けることを防ぐことができる。
よって、端面板70によるロータヨーク61及び永久磁石63の保持力を向上させることができるため、マグネットプレート72が緩んで軸方向に抜けることを防ぎ、永久磁石63の飛散を防ぐことができる。これにより、従来のように全てが非磁性材料からなる端面板を採用するために、カラーを用いることもないので、モータの小型軽量化も図ることができる。
また、端面板70によるロータヨーク61及び永久磁石63の保持力を向上させることで、エンドプレート71が緩んで周方向に回転することを防止することができるので、ロータ部22の重量バランスが崩れることがない。そして、従来のように出力軸に回り止め加工を施したり、非磁性材料に複雑な加工をしたりする必要がない。具体的には、エンドプレート71に形成された丸孔(圧入孔73)に、出力軸24やマグネットプレート72を圧入するのみで出力軸24に対する回り止めを補償することができるため、ロータ部22や出力軸24の部品形状を簡略化することができ、加工コストを低減することができる。
したがって、永久磁石63の飛散・磁気短絡防止及びロータ部22の重量バランスを、軽量及び低コストで実現することができる。
ここで、エンドプレート71の小径部78を圧入した状態で、エンドプレート71の周縁部によりロータヨーク61との間にマグネットプレート72を挟持することで、マグネットプレート72の径方向及び軸方向の移動を規制することができ、マグネットプレート72により永久磁石63及びロータヨーク61をより強固に保持することができる。
また、エンドプレート71を撓み変形させた状態で出力軸24に圧入固定することで、エンドプレート71の周縁部においてエンドプレート71の弾性力がマグネットプレート72を介してロータヨーク61に伝わり、ロータヨーク61及び永久磁石63を均等に押圧することになる。したがって、一対の端面板70によりロータヨーク61を軸方向内側に向けて押圧した状態で挟持することになり、永久磁石63及びロータヨーク61をより強固に保持することができる。そして、マグネットプレート72とロータヨーク61及び永久磁石63との間のクリアランスがなくなり、永久磁石63の端面とロータヨーク61の端面61aとが面一の状態で保持される。これにより、永久磁石63の軸方向の移動が規制されるため、モータ23のトルク脈動を低減することができる。
また、永久磁石63をロータヨーク61の端面61aより突出させることがないため、ネオジウム磁石等の高価な材料を用いることによるコスト増加を抑えることができる。さらに、永久磁石63とマグネットプレート72との間にクリアランスがなくなるため、冷却油が飛散しても両者間に侵入し難くなり、永久磁石63の劣化を抑えることができる。
さらに、エンドプレート71をマグネットプレート72の内側に軽圧入することで、エンドプレート71とマグネットプレート72とを組み付けて端面板70を形成した状態で、出力軸24に圧入することができる。したがって、組み付け時の作業性を向上させることができる。また、非磁性材料の使用量を削減することができるため、材料コストも低減することができる。
また、エンドプレート71における肉抜き孔74が形成された周上は、他の領域(エンドプレート71の外周縁や内周縁)に比べて弾性力が高くなるため、エンドプレート71を撓み変形させ易くすることができる。そして、肉抜き孔74の形状等を調整することによりエンドプレート71の弾性力を設定することができるため、製造効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では上述した第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
図4は、本発明の第2実施形態におけるロータ部の断面図である。
図4に示すように、本実施形態の端面板170は、上述した第1実施形態におけるエンドプレート71の肉抜き孔74(図3参照)に代えて、エンドプレート171の内周部と外周部との間に、内周部と外周部の肉厚より薄く形成された薄肉部100が形成されている点で第1実施形態と相違している。
薄肉部100は、エンドプレート171の小径部78、すなわちエンドプレート171における圧入孔73とマグネットプレート72の中央孔76との間に形成されており、エンドプレート171の厚さ方向両側から肉厚が縮小している。また、薄肉部100は、エンドプレート171の周方向における全周に亘って形成されている。
このように、本実施形態によれば、エンドプレート171に薄肉部100を形成することで、モータ23の軽量化を図ることができるため、モータ23の最高回転数を増加させ、モータ出力の向上を図ることができる。
また、エンドプレート171における薄肉部100が形成された周上は、他の領域(エンドプレート171の内周縁及び外周縁)に比べて弾性力が高くなるため、エンドプレート171を撓み変形させ易くすることができる。そして、薄肉部100の肉厚等を調整することによりエンドプレート171の弾性力を設定することができるため、製造効率を向上させることができる。
なお、薄肉部100は、上述したようにエンドプレート171の周方向における全周に形成してもよく、周方向に沿って断続的、すなわち間隔を空けて複数の薄肉部を形成するような構成でもよい。
また、図5に示すように、端面板270のエンドプレート271に、上述した薄肉部100と肉抜き孔74とを同時に形成するような構成にしてもよい。この構成によれば、エンドプレート271に肉抜き孔74と薄肉部100との双方が形成されているため、よりモータ23の軽量化を図ることができるとともに、よりエンドプレート271の弾性力の調整が容易になる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や形状などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
本実施形態では、図3に示すように、エンドプレート71の小径部78の高さを、マグネットプレート72の厚さより浅く形成することで、エンドプレート71を撓み変形させた状態で圧入したが、エンドプレート71の小径部78の高さを、マグネットプレート72の厚さと同等に形成することも可能である。具体的には、図6に示すように、マグネットプレート172の厚さを、エンドプレート71の段差部75の深さと同等に形成することも可能である。この場合、エンドプレート71とロータヨーク61の端面61aとが全面で当接することになる。
また、本実施形態では、エンドプレートの凸部が、広径部より外径が縮小して突出形成された小径部である場合について説明したが(図3参照)、これに限らず適宜設計変更が可能である。例えば、エンドプレートの軸方向内側の端面からマグネットプレートの内周縁に望むように、複数の凸部を突出形成するような構成や、環状の凸部を形成する構成も可能である。
また、本実施形態では、本発明の端面板構造を車両駆動用モータユニットに採用した場合について説明したが、これに限られることはない。
本発明の実施形態におけるモータユニットの概略構成断面図である。 本発明の実施形態におけるロータ部の平面図である。 図2のA−A’線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態におけるロータ部の断面図である。 本発明の他の構成におけるロータ部の断面図である。 本発明の他の構成におけるロータ部の平面図である。
符号の説明
22…ロータ部 23…モータ 24…出力軸(シャフト) 61…ロータヨーク 62…収容孔 63…永久磁石 70,170,270…端面板 71,171,172…エンドプレート(支持板) 71a…端面(第1端面) 72,172…マグネットプレート(環状板) 74…肉抜き孔(肉抜き部) 76…中央孔 78…凸部(小径部)

Claims (4)

  1. 回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部とを備え、
    前記ロータ部は、ロータヨークと、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、前記ロータヨークの軸方向端部に設けられ、前記永久磁石を保持する端面板とを備えたモータであって、
    前記端面板は、
    少なくとも前記収容孔の開口部を覆うように設けられ、非磁性材料からなる環状板と、
    前記環状板を支持しつつ、前記シャフトに圧入固定され、前記シャフトと同等の線膨張係数を有する支持板とで構成され
    前記環状板は、前記支持板の第1端面の周縁部と前記ロータヨークとの間に挟持され、
    前記支持板は、前記第1端面から前記ロータヨークに向けて突出形成された凸部を備え、
    前記凸部は、前記環状板の中央孔に挿入されるとともに、高さが前記環状板の厚さより低く形成され、
    前記支持板は、径方向中央部が前記ロータヨークに向けて撓み変形した状態で前記シャフトに圧入固定され、前記第1端面の周縁部により前記環状板を前記ロータヨークに向けて押圧していることを特徴とするモータ。
  2. 前記凸部は、前記環状板の前記中央孔に圧入されていることを特徴とする請求項2または請求項記載のモータ。
  3. 前記支持板には、前記支持板の厚さ方向に沿って肉抜き部が形成されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のモータ。
  4. 前記支持板には、前記支持板の厚さ方向に沿って薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項ないし請求項の何れか1項に記載のモータ。
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