JP2017156332A - 質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置 - Google Patents

質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分析者の熟練度に関係なく、複数の測定対象試料の各々に含まれる目的元素を正しく定量することができる質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置を提供する。【解決手段】プラズマイオン化部10と、質量分析部30と、全元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と試料のプラズマイオン化時に生成する化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関するイオン情報が保存された記憶部41と、代表試料のマススペクトルを取得する代表試料測定部42と、代表試料に含まれる元素を推定する含有元素推定部43と、目的元素のそれぞれについてイオン情報に基づき干渉イオンが存在しない同位体の有無を判定する干渉イオン判定部44と、測定質量電荷比決定部45と、複数の試料について選択イオンモニタリング測定を実行する全試料測定部46と、を備える誘導結合プラズマ質量分析装置及び質量分析方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導結合プラズマにより試料から原子イオンを生成して質量分析する質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置に関する。
試料に含まれる元素を分析する装置の1つに誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS:Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer)がある(例えば特許文献1)。ICP−MSは、リチウムからウランまで幅広い元素(ただし希ガス等の一部の元素を除く)についてppt(parts per trillion=1兆分の1)レベルの分析によりng/L程度の超微量元素を検出できるという特長を有しており、例えば、水道水や河川水、土壌等の環境試料に含まれる複数種類の有害金属(重金属元素)を定量したり、食品、医薬品に含まれる多種類の元素を定量したりするために用いられる。
ICP−MSは、誘導結合プラズマにより試料(主に液体試料)から原子イオンを生成するプラズマイオン化部と、生成した原子イオンを分析する質量分析部を有している。プラズマイオン化部は、試料ガスが流通する試料ガス管と、その外周に形成されたプラズマ用ガス管と、さらにその外周に形成された冷却ガス管と、該冷却ガス管の先端に巻きつけられた高周波誘導コイルとを有するプラズマトーチを備えている。アルゴンガス等のプラズマ用ガスを流しつつ、プラズマトーチの高周波誘導コイルに高周波電流を流すとプラズマトーチの先端にプラズマ(6,000〜10,000Kの高温プラズマ)が生成される。この状態で試料ガス管から試料(例えばネブライザガスにより霧化された液体試料)を導入すると、高温プラズマ中で該試料中の化合物が原子化及びイオン化され、原子イオンが生成される。生成された原子イオンは質量分析部に導かれ質量電荷比に応じて分離される。
ICP−MSでは、同一又は類似の条件で採取された複数(例えば100程度)の試料を同一条件で順に連続分析し、各試料に含まれる20〜30種類程度の目的元素を定量することが一般的である。ここで、ICP−MSにおいて複数の試料を連続して分析する手順を説明する。
まず、複数の試料のうちの1つを代表試料として選択してプラズマイオン化部に導入し、該代表試料から生成された原子イオンをスキャン測定する。これにより、代表試料のマススペクトルが得られる。
次に、分析者がそのマススペクトルを確認し、該マススペクトルにおけるマスピークの位置(質量電荷比)から代表試料に含まれる元素を推定し、その中から目的元素(例えば重金属元素)を抽出する。多くの元素には(天然)同位体が存在し、その存在比も知られている。そのため、ある元素について全ての同位体イオンの質量電荷比に対応する位置にマスピークが現れていれば当該元素が試料に含まれていると推定できる。
続いて、分析者は、全ての目的元素について、質量電荷比が異なる同位体イオンの中から、どの同位体イオン(質量電荷比)により当該元素を測定するかを決定する。このとき、同じ質量電荷比である他イオン(以下、これを「干渉イオン」と呼ぶ。)が存在しない(即ち、他のイオンのマスピークが重畳しない)同位体がある場合には該同位体を測定に用いる。ここでいう他イオン(干渉イオン)には、他元素イオン(同重体イオン)、化合物イオン(酸化物イオン、塩化物イオン、プラズマガス付加物イオン等)、及び多価イオンが含まれる。一方、目的元素の全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には、干渉イオンの数や重畳するマスピークの強度が小さい同位体を測定に用いる。
代表試料のマススペクトルに基づき、全ての目的元素についてそれぞれ測定に用いる同位体が決まると、その質量電荷比(これを「測定質量電荷比」と呼ぶ。)を用いた選択イオンモニタリング(SIM:Selected Ion Monitoring)測定により各試料に含まれる目的元素を測定し、各目的元素のマスピークの強度から当該元素を定量する。代表試料のマススペクトルに基づいて決定した測定質量電荷比を用いたSIM測定は複数の試料全てについて行われ、各試料に含まれる各目的元素が定量される。
特開2000-100374号公報
上述のとおり、従来、各目的元素について測定に用いる同位体を分析者自身が決定していた。同位体を決定する際、干渉イオンのうち、同重体の有無は比較的容易に判断することができるが、化合物イオンや多価イオンについては、熟練した分析者でなければ試料のイオン化時に生成しうるそれらイオンを把握することが難しい。そのため、分析者の熟練度によって測定に用いる同位体が異なり定量結果にばらつきが生じる場合があるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、分析者の熟練度に関係なく、複数の測定対象試料の各々に含まれる目的元素を正しく定量することができる質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、誘導結合プラズマによって前記測定対象試料をプラズマイオン化するプラズマイオン化部と、該プラズマイオン化部において生成したイオンを質量分離して検出する質量分析部とを備えた誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて、複数の測定対象試料のそれぞれについて、予め決められた1乃至複数の目的元素を測定する質量分析方法であって、
前記複数の測定対象試料のうちの1つである代表試料を前記プラズマイオン化部においてプラズマイオン化し、前記質量分析部においてスキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、
前記代表試料のマススペクトルのマスピークの位置から、該代表試料に含まれる元素の種類を推定し、
前記推定された元素のうちの前記目的元素のそれぞれについて、前記目的元素を含む、前記測定対象試料に含まれていることが想定される全ての元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と、前記測定対象試料のプラズマイオン化時に生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関する情報であるイオン情報に基づき当該目的元素の1価のイオンと同じ質量電荷比を有する別のイオンである干渉イオンが存在しない同位体の有無を判定し、
前記干渉イオンが存在しない同位体がある場合にはその中からマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を当該目的元素の測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には該干渉イオンに対応する元素である干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記イオン情報に基づき該干渉イオンのマスピークの強度を求め、該強度を差し引いたマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、
前記複数の測定対象試料を順に前記プラズマイオン化部に導入し、各試料について前記測定質量電荷比を用いた選択イオンモニタリング測定を実行する
ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために成された本発明の第2の態様は、複数の測定対象試料のそれぞれについて、予め決められた1乃至複数の目的元素を測定するために用いられる誘導結合プラズマ質量分析装置であって、
a) 誘導結合プラズマによって前記測定対象試料をプラズマイオン化するプラズマイオン化部と、
b) 前記プラズマイオン化部において生成したイオンを質量分離して検出する質量分析部と、
c) 前記目的元素を含む、前記測定対象試料に含まれていることが想定される全ての元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と、前記測定対象試料のプラズマイオン化時に生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関する情報であるイオン情報が保存された記憶部と、
d) 前記複数の測定対象試料のうちの1つである代表試料を前記プラズマイオン化部においてプラズマイオン化し、前記質量分析部においてスキャン測定を行ってマススペクトルを取得する代表試料測定部と、
e) 前記代表試料のマススペクトルのマスピークの位置から、該代表試料に含まれる元素の種類を推定する含有元素推定部と、
f) 前記推定された元素のうちの前記目的元素のそれぞれについて、前記イオン情報に基づき当該目的元素の1価のイオンと同じ質量電荷比を有する別のイオンである干渉イオンが存在しない同位体の有無を判定する干渉イオン判定部と、
g) 前記干渉イオンが存在しない同位体がある場合にはその中からマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を当該目的元素の測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には該干渉イオンに対応する元素である干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記イオン情報に基づき該干渉イオンのマスピークの強度を求め、該強度を差し引いたマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定する測定質量電荷比決定部と、
h) 前記複数の測定対象試料を順に前記プラズマイオン化部に導入し、各試料について前記測定質量電荷比を用いた選択イオンモニタリング測定を実行する全試料測定部と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置では、測定対象試料に含まれていることが想定される全ての元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と、測定対象試料のプラズマイオン化時に生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関する情報であるイオン情報を用いる。測定対象試料のプラズマイオン化時に生成されることが予想される化合物イオンには、例えば、酸化物イオン、塩化物イオン、及びアルゴン付加イオンが含まれる。化合物イオンの質量電荷比に関する情報は、該化合物イオンの質量電荷比そのものであってもよく、あるいは干渉イオンの質量電荷比と干渉元素の1価のイオンの質量電荷比の差(例えば酸化物イオンの場合は16)であってもよい。後者の情報を各元素の同位体イオンの質量電荷比と組み合わせると、より少ない情報量で全ての元素から生成される化合物イオンの質量電荷比を求めることができる。
測定対象試料の測定時には、まず、複数の測定対象試料のうちの1つである代表試料についてスキャン測定を行い、該代表試料のマススペクトルを取得する。このマススペクトルには、該代表試料に含まれる元素の1価のイオンの質量電荷比に対応する位置にピークが現れ、また該元素に複数の同位体が存在する場合はそれら複数の同位体の質量電荷比に対応する位置にそれぞれピークが現れる。これによりマスピークの位置から代表試料に含まれる元素の種類が推定される。
代表試料のマススペクトルの目的元素のマスピークには、同重体イオン、他元素の化合物イオン、あるいは他元素又は化合物の多価イオン(干渉イオン)のマスピークが重畳している可能性がある。そこで、複数の同位体が存在する目的元素のそれぞれについて、イオン情報に基づき各同位体イオンに干渉イオンが存在するか否かを判定する。そして、干渉イオンがない同位体が存在する場合には、その中からマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を当該元素の測定に使用する質量電荷比(測定質量電荷比)に決定する。一方、全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には、前記イオン情報に含まれる他元素の同位体存在比と、化合物イオン及び多価イオンの生成確率に基づいて各同位体のマスピークに重畳している干渉イオンのマスピークの強度(干渉強度)を求め、測定質量電荷比に位置するマスピークの強度(実測強度)から干渉イオンのマスピークの強度分を差し引いた強度(即ち目的元素の純粋なマスピークの強度)が最も大きい同位体の質量電荷比を測定質量電荷比に決定する。
以上のようにして各目的元素の測定質量電荷比が決定すると、該測定質量電荷比を用いた選択イオンモニタリング(SIM)測定により複数の測定対象試料に含まれる各目的元素を測定する。
このように、本発明に係る質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置では、代表試料のマススペクトルを取得した後、予め用意されたイオン情報に基づいて干渉イオンの有無を判定し、続いて最適な測定質量電荷比を決定する。そのため、分析者の熟練度に関係なく最適な測定質量電荷比を用いたSIM測定を行うことができ、測定対象試料に含まれる各目的元素を正しく定量することができる。
本発明に係る質量分析方法では、
前記目的元素の測定質量電荷比について干渉イオンが存在する場合に、該干渉イオンに対応する別の1価のイオンの質量電荷比についても選択イオンモニタリング測定を行い、
前記イオン情報に基づいて、前記干渉イオンに対応する別の1価のイオンの検出強度から該干渉イオンの検出強度を推定し、目的元素の質量電荷比のイオンのマスピークの強度から前記干渉イオンのマスピークの強度を差し引いた強度である補正強度を求める
ことが好ましい。
ここで、上記干渉イオンに対応する別の1価のイオンとは、干渉イオンが化合物イオンである場合には当該化合物を構成する元素の1価の原子イオンであり、干渉イオンが1価の原子イオンである場合には該原子イオンから生成される1価の化合物イオンをいう。
上記のように干渉イオンに対応する干渉元素の1価のイオンの質量電荷比についても選択イオンモニタリング測定を行い、当該干渉イオンの検出強度を推定して、目的元素の質量電荷比のイオンのマスピークの実測強度から干渉イオン分を差し引いた補正強度を求めることにより、分析者の手を煩わせることなく実測強度を自動的に補正して目的元素のみに由来するマスピークの強度を容易に得ることができる。
ところで、測定する複数の測定対象試料が同一又は類似の条件で採取された場合でも、それらに含まれる元素の種類が必ずしも完全に同じであるとは限らない。つまり、代表試料に含まれる元素の種類と、それ以外の測定対象試料に含まれる元素の種類が異なる(特に代表試料に含まれない元素が含まれている)場合があり、その元素(あるいはその元素の化合物や多価イオン)が想定外の干渉を生じさせることがある。具体的には、前記測定質量電荷比を決定した時に干渉イオンがない質量電荷比として決定したにも関わらず何らかの干渉イオンが存在する場合、当該干渉イオンが想定外の干渉イオンとなる。また、前記測定質量電荷比を決定したときに考慮した干渉イオンと異なる種類の干渉イオンが存在する場合、これも想定外の干渉イオンとなる。
そこで、本発明に係る質量分析方法では、
前記代表試料以外の測定対象試料についてもスキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、
各測定対象試料について、取得したマススペクトルと前記イオン情報に基づき、前記目的元素のそれぞれについて、前記測定質量電荷比決定部による質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在するか否かを判定し、
前記目的元素のうちの少なくとも1つについて前記想定されなかった干渉イオンが存在する場合に、当該測定対象試料について再測定を促す情報を分析者に提示する
ことが好ましい。
この態様の質量分析装置では、各測定対象試料について、取得したマススペクトルに基づき、取得したマススペクトルと前記イオン情報に基づき、前記目的元素のそれぞれについて、前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在するか否かを判定する。このとき、想定外の干渉イオンが存在しないと判定されれば、当該測定対象試料について各目的成分に対応する測定質量電荷比がいずれも妥当であり、選択イオンモニタリング測定により取得したイオン強度から信頼度の高い定量結果が得られることを担保できる。一方、想定外の干渉イオンが存在すると判定された場合、その干渉イオンの存在により定量結果に誤差が生じる可能性がある。そこで、上記態様の質量分析方法では、この場合に分析者に再測定を促すことで目的成分を誤って定量することを防ぐことができる。
前記再測定を促す情報を提示する方法としては、画面出力、音声出力等、種々の方法を採ることができる。
また、上記態様の質量分析方法は、さらに
ある目的元素について前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在すると判定された場合に、当該測定対象試料のマススペクトルと前記イオン情報に基づいて、当該目的元素の測定に用いる新たな質量電荷比である変更質量電荷比を決定して分析者に提示する
ことが好ましい。
また、上記態様の質量分析方法では、
前記変更質量電荷比を提示するとともに、当該測定対象試料のマススペクトルにおける当該変更質量電荷比のマスピークの強度に基づいて当該目的元素を定量し、その定量値を仮定量値として提示する
ように構成することもできる。
本発明に係る質量分析方法あるいは誘導結合プラズマ質量分析装置を用いることにより、分析者の熟練度に関係なく、複数の測定対象試料の各々に含まれる目的元素を正しく定量することができる。
本発明に係る誘導結合プラズマ質量分析装置の一実施例の要部構成図。 本実施例において用いられるイオン情報の一例。 本発明に係る質量分析方法の一実施例の実施例における手順を説明するフローチャート。 カドミウムのマススペクトル。 カドミウムのマススペクトルに、干渉イオンのマススペクトルを重畳したマススペクトル。 干渉イオンのマスピーク強度を推定する方法を説明する図。 想定外の干渉イオンが存在した場合の画面表示の一例。
本発明に係る質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置の実施例について、以下、図面を参照して説明する。
図1は本実施例の誘導結合プラズマ質量分析装置の要部構成図である。この誘導結合プラズマ質量分析装置は、大きく分けて、プラズマイオン化部10、質量分析部30、及び制御部40で構成される。
プラズマイオン化部10は、試料ガスが流通する試料ガス管と、該試料ガス管の外周に形成されたプラズマガス管と、さらにその外周に形成された冷却ガス管とが内部に形成されたプラズマトーチ20と、試料ガス管に液体試料を導入するオートサンプラ11、試料ガス管にネブライザガスを供給して液体試料を霧化するネブライザガス供給源12、プラズマガス(アルゴンガス)供給源13、及び冷却ガス管に冷却ガスを供給する冷却ガス供給源(図示なし)を備えている。
質量分析部30は、プラズマトーチ20の先端に対向する入口にスキマーが形成された第1真空室31、該第1真空室31との間にスキマーが形成され内部に四重極マスフィルタ321が配置された第2真空室32、及び該四重極マスフィルタ321により分離されたイオンを検出する検出器331が配置された第3真空室33を備えている。
制御部40は、記憶部41のほか、機能ブロックとして、代表試料測定部42、含有元素推定部43、干渉イオン判定部44、測定質量電荷比決定部45、全試料測定部46、マスピーク照合部47、補正強度算出部48、元素定量部49、再測定提示部50、変更質量電荷比提示部51、及び仮定量値提示部52を有している。制御部40の実体はパーソナルコンピュータであり、CPUにより所定のプログラム(質量分析用プログラム)を実行することにより上記各機能ブロックが具現化される。また、制御部40にはキーボードやマウスといった入力部60、及び液晶ディスプレイ等の表示部70が接続されている。
記憶部41には、全元素の同位体イオンの質量電荷比及び(天然)存在比、各種試料をプラズマイオン化したときに生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及びその生成確率に関する情報である、イオン情報が保存されている。ここでいう化合物イオンには、例えば酸化物イオン、水酸化物イオン、塩化物イオン、プラズマガス(アルゴンガス)付加イオンが含まれる。イオン情報の一例として、カドミウムの同位体イオンの質量電荷比及び天然存在比をテーブル形式で表したものを図2に示す。他の元素や化合物イオン及び多価イオンについても同様の情報が保存されている。ただし、化合物イオンや多価イオンについては、存在比に代えて生成確率(1価のイオンに対する生成確率)が保存されている。なお、ここではテーブル形式としたが、他の形式(例えばスペクトルデータ)のイオン情報を用いてもよい。
また、記憶部41には、定量の対象である複数の元素(目的元素)について、標準試料を用いた予備測定により作成された検量線(マスピークの強度を含有量と対応付けたもの)、及びその検出下限値(マスピークの強度と含有量の関係が線形を維持する、マスピーク強度の下限値)、並びに該下限値を所定数倍(例えば2倍)した閾値が保存されている。各機能ブロックの動作は後述する。
次に、本実施例の誘導結合プラズマ質量分析装置を用いた試料の分析方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。ここでは、オートサンプラ11に収容された10個の液体試料を分析する場合を例に挙げて説明する。
まず、代表試料測定部42が、10個の液体試料のうちの1つである代表試料についてスキャン測定を行う。具体的には、代表試料をオートサンプラ11からプラズマトーチ20に導入し、プラズマトーチ20で原子化及びイオン化した後、質量分析部30の四重極マスフィルタ321を通過させるイオンの質量電荷比を走査し、該四重極マスフィルタ321を通過したイオンを検出器331で検出する。検出器331からの出力データは制御部40に送られ、該出力データに基づき作成されるマススペクトルデータとともに記憶部41に保存される(ステップS1)。
代表試料のマススペクトルデータが記憶部41に保存されると、含有元素推定部43は、該マススペクトルデータに含まれるマスピークの位置情報(質量電荷比)から含有元素を推定する(ステップS2)。具体的には、代表試料のマススペクトルにおけるマスピークの質量電荷比を、記憶部41に保存されているイオン情報(各元素の同位体イオンの質量電荷比)と照合し、ある元素について天然同位体の質量電荷比に相当するピークが全て現れていれば、当該元素が含まれていると推定する。含有元素推定部43は、例えば、カドミウム(Cd)の8種類の天然同位体(質量電荷比106, 108, 110, 111, 112, 113, 114, 116)に対応する位置に全てマスピークが存在していれば、代表試料にカドミウムが含まれていると推定する。含有元素推定部43は、他の元素(目的元素以外の元素を含む)についても同様に推定する。
代表試料に含まれている元素の推定を完了すると、次に、干渉イオン判定部44が、各目的元素(ここではカドミウム)をどの同位体(の質量電荷比)のマスピーク強度により定量するかを決定する。目的元素がカドミウムである場合、干渉イオン判定部44は、上記8種類の天然同位体のそれぞれについて、記憶部41に保存されたイオン情報(各元素の同位体イオン、化合物イオン、及び多価イオンの質量電荷比)と照合し、同重イオン(当該同位体と同じ質量電荷比である別のイオン)が存在するか否かを判定する(ステップS3)。
カドミウムの同重体イオン(同一質量を有する別の元素イオン)には、錫(Sn)の同位体イオン(質量電荷比112, 114, 116)及びインジウム(In)の同位体イオン(質量電荷比113)があり、これらが干渉イオンとなりうる。また、モリブデンの酸化物イオン(質量電荷比108, 110, 111, 112, 113, 114, 116)も干渉イオンとなりうる。図4にカドミウムのマススペクトルを、図5(a)〜(c)に錫、インジウム、モリブデン酸化物のマススペクトルをそれぞれカドミウムのマススペクトルに重畳したマススペクトルを示す。
ここではカドミウムに対する干渉イオンの候補の例として上記3種類の元素由来のイオン(錫及びインジウムの同位体イオン、並びにモリブデンの酸化物イオン)を挙げたが、実測のマススペクトルデータにおいて、質量電荷比115の位置にマスピークが存在しなければインジウムが代表試料に含まれていないことが分かり、また、質量電荷比118, 120の位置にマスピークが存在しなければ錫が代表試料に含まれていないことが分かるため(従って、含有元素推定部43により推定される元素に含まれないため)、これらは干渉イオンから除外される。本実施例では、上記3種類の元素由来のイオンが干渉イオン候補として事前に想定されており、代表試料について取得したマススペクトルデータにおいて質量電荷比115, 118, 120の位置にマスピークがない場合について説明する。この場合、カドミウムに対する干渉イオンはモリブデン酸化物イオンのみである。
カドミウムの同位体について順に干渉イオン(モリブデン酸化物イオン)の存在を確認すると、質量電荷比106の同位体には干渉イオンがないことが分かる(図5(c)参照)。従って、干渉イオン判定部44は、質量電荷比106の同位体イオンには干渉イオンがないと判定する(ステップS3でNO)。
すると、測定質量電荷比決定部45は、その同位体イオンのマスピーク強度が記憶部41に保存されているカドミウムの閾値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。上述のとおり、この閾値は各目的元素の検量線の線形領域の下限値(検出下限値)を考慮した強度値である。つまり、測定質量電荷比決定部45は、当該同位体イオンによりカドミウムを正しく定量できるか否かを判定し、該同位体イオンのマスピーク強度が閾値以上であれば(ステップS4でYES)、その質量電荷比を後述の選択イオンモニタリング(SIM)測定において用いる質量電荷比(測定質量電荷比)に決定する。このとき、マスピークの強度が閾値を超える同位体イオンが複数ある場合には、その中でマスピークの強度が最も大きい同位体イオンの質量電荷比を測定質量電荷比に決定する(ステップS6)。
一方、干渉イオン判定部44が全ての同位体イオンに干渉イオンが存在すると判定した場合(ステップS3でYES)、あるいは干渉イオンがない同位体イオンのマスピーク強度が上記閾値に満たない場合(ステップS4でNO)、測定質量電荷比決定部45は、それぞれの同位体イオンについて、当該同位体イオンのマスピークに重畳する干渉イオンのマスピークの強度を求める。
具体的な一例として、上記カドミウムの同位体イオン(質量電荷比106)のマスピーク強度が閾値に満たない場合を想定する。残りの同位体イオンには全てモリブデン酸化物イオンのマスピークが重畳している。各同位体イオンのマスピークに重畳するモリブデン酸化物イオンの強度は、モリブデンの同位体イオン(≠酸化物イオン)のマスピーク強度に、モリブデン酸化物イオンの生成確率を乗じたものとして求めることができる。一方、(本実施例では代表試料に含まれていないため推定不要であるが、)錫及びインジウムについては、それらの同位体イオンのマスピークがカドミウムの同位体イオンのマスピークに重畳しており、その強度を直接測定することができない。そこで、錫及びインジウムの化合物イオン(例えば酸化物イオン)のマスピーク強度を該化合物イオンの生成確率で除すことにより、錫及びインジウムの同位体イオンのマスピーク強度を推定する。
測定質量電荷比決定部45は、上記のようにして推定した干渉イオンのマスピーク強度を実測マスピーク強度から差し引いた補正強度を同位体イオン間で比較し、その中で補正強度が最も大きいマスピークに対応する同位体イオンの質量電荷比を測定質量電荷比に決定する(ステップS6)。本実施例では(質量電荷比106のイオンのマスピーク強度が上記閾値に満たない場合)、図5(c)に示すスペクトルにおいて各同位体イオンの補正強度を相互に比較し、その中で最も補正強度が大きい質量電荷比114がカドミウムの測定質量電荷比が114に決定される。このように、測定質量電荷比決定部45は、代表試料に含まれる全ての目的元素について、順に測定質量電荷比を決定する(ステップS7)。このとき、代表試料を複数用意し、同時に測定してマススペクトルを取得したり、測定を複数回行ってマススペクトルを取得したりしてもよい。この場合、各目的元素について、測定質量電荷比として複数の候補が挙げられる場合もある。また、代表試料が1つの場合であっても、マスピークの強度(又は補正強度)が大きい順に複数の質量電荷比を測定質量電荷比としてもよい。
全ての目的元素について測定質量電荷比を決定した後、全試料測定部46が、オートサンプラ11から全ての試料を順に導入し、各試料をスキャン測定及びSIM測定する(ステップS8)。目的元素の測定質量電荷比として、通常は、ステップS7で決定されたイオンをそのまま指定してSIM測定するが、それ以外にもユーザが希望する測定質量電荷比を追加で設定してもよい。このとき、目的元素の測定質量電荷比が、干渉イオンの影響を含むものである場合、当該干渉イオンに対応する別の1価のイオン(1価のイオンの全てに同重体イオンが存在する場合には1価の化合物イオン)の質量電荷比についてもSIM測定を行う。本実施例の場合、質量電荷比114のモリブデン酸化イオンに対応する、質量電荷比98(=114−16)のモリブデンの同位体の1価のイオンについてもSIM測定を行う。各試料について、スキャン測定により得られたマススペクトル、及びSIM測定により得られた各目的元素の測定質量電荷比等のイオンの強度データはそれぞれ記憶部41に保存される。
全ての試料についてスキャン測定及びSIM測定を完了すると、元素定量部49は、記憶部41に保存されている各目的元素の検量線を読み出し、SIM測定により得た質量電荷比114のイオンの強度からカドミウムを定量する(ステップS9)。ただし、本実施例では、上述の通りカドミウムのマスピークに干渉イオンであるモリブデン酸化物イオンのマスピークが重畳している。そのため、上記定量を行う前に、補正強度算出部48が、モリブデンの1価イオンのマスピーク強度に酸化物イオンの生成確率を乗じた値を求め、実測のマスピーク強度からその値(干渉イオンのマスピーク強度)を差し引いた補正強度を求めた後に、元素定量部49が該補正強度からカドミウムを定量する。他の目的元素についても上記同様に定量する。このとき、各目的元素に複数の測定質量電荷比が設定されている場合は、それぞれの測定質量電荷比で当該目的元素を定量する。
次に、想定外干渉イオン判定部47は、各試料について得たマススペクトルにおける、各目的元素の測定質量電荷比のマスピークに、上記ステップS2からステップS7において確認した干渉イオン以外の干渉イオン(想定外の干渉イオン)のマスピークが重畳していないかを確認する(ステップS10)。本実施例では、カドミウムの測定質量電荷比114のマスピークに、干渉イオンとして既に考慮しているモリブデン酸化物イオン以外のイオンのマスピークが重畳していないかを確認する。そして、モリブデン酸化物イオン以外のイオンが存在している場合、そのイオンが「想定外の干渉イオン」となる。
上記想定外の干渉イオンの確認は、次のようにして行う。上述のとおり、カドミウムの測定質量電荷比114を決定する際に、質量電荷比115の位置にマスピークが存在しないことからインジウムの1価イオンが含まれていないことを、質量電荷比118, 120の位置にマスピークが存在しないことから錫の1価イオンが含まれていないことを、それぞれ確認した。ここでも同様に、質量電荷比115, 118, 120の位置にマスピークが存在するか否かを確認し、代表試料のマスピーク同様にこの位置にマスピークが存在しないことが確認されれば当該試料にも錫及びインジウムが含まれていないことが分かる。また、生成する可能性がある化合物イオンにより増加する質量数(増加質量数。例えば塩化物イオンの場合35, 37)を測定質量電荷比114から減じた位置(質量電荷比)の近傍に別の元素の同位体の存在比に対応する強度のマスピークパターンが現れていなければ、想定外の化合物イオンも含まれていないことが分かる。
いずれの目的元素にも想定外の干渉イオンが存在しないことを確認すると、引き続き、上記ステップS2からステップS7において確認した干渉イオンのマスピーク強度を差し引いた目的元素のマスピークの強度が当該元素の検量線の検出下限値以上であるかを確認する。本実施例では、カドミウムの測定質量電荷比114のマスピークの強度から干渉イオンであるモリブデン酸化物イオンのマスピークの強度(これは質量電荷比98に現れるモリブデンの1価イオンのマスピーク強度に酸化物の生成確率を乗じた値として求められる)を差し引いた強度(補正強度)が、上記検出下限値以上であるかを確認する。
一方、質量電荷比115の位置にマスピークが存在する場合にはインジウム(想定外の干渉イオン)が、質量電荷比118, 120の位置にマスピークが存在する場合には錫(想定外の干渉イオン)が含まれている可能性がある。また、化合物イオンの増加質量数を差し引いた領域に特定の元素の同位体パターンが現れている場合、該元素の化合物イオン(想定外の干渉イオン)が含まれている可能性がある(ステップS10でNO)。この場合、SIM測定により得た質量電荷比114のマスピークに該想定外の干渉イオンのマスピークが重畳しており、そのまま定量すると誤りが生じる可能性がある。そこで、これを分析者に知らせるべく、再測定提示部50は、当該試料(例えば試料X)について、目的元素(カドミウム)に関する想定外の干渉イオンが含まれている可能性があり再測定を行うことが好ましい旨のメッセージを表示部70に表示する(ステップS11、図7)。各試料について、全ての試料の各目的元素について想定外の干渉イオンの有無の確認が終了するまでステップS9からS11までの工程を繰り返す(ステップS12)。
ステップS11では、上記メッセージを表示するとともに、変更質量電荷比提示部51が、当該試料について、代表試料について行った上記ステップS2からステップS7と同様の手順により新たな測定質量電荷比(変更質量電荷比)を決定し(例えば112)、上記メッセージとともに推奨される測定質量電荷比として表示部70に表示する(図7)。分析者は、想定外の干渉イオンが発見された目的元素について、この変更質量電荷比を用いた再測定(SIM測定)を行うことにより、該目的元素を定量することができる。あるいは、上述のステップS1に戻り、当該試料を代表試料として上記各ステップを実行してもよい(ただし、想定外の干渉イオンが発見された試料が1つのみである場合は、当該試料について目的元素の測定質量電荷比を決定しSIM測定を行うのみでよい)。
さらに、仮定量値提示部52は、当該試料について得たマススペクトルから該変更質量電荷比を用いて仮の定量値を求め、その値を仮定量値として表示部70に表示する(図7)。“仮”定量値としたのは、該定量値がマススペクトルのマスピークの強度から得られた定量値であり、SIM測定により得たマスピークの強度(測定質量電荷比のイオンを必要十分な時間、測定して得た強度)から求められる定量値に比べると定量精度が低いためである。それでも、マススペクトルにおけるマスピーク強度が検出下限値よりも十分に大きい場合や目的元素の厳密な定量値を必要としない場合には、この仮定量値をそのまま目的元素の定量値として使用することも可能である。
また、各目的元素に対して複数の測定質量電荷比が設定されている場合、そのうちの一部に想定外の干渉イオンが存在する場合がある。そこで、複数の測定質量電荷比で定量値が算出されているときは、どの測定質量電荷比で算出された定量値を用いるのが適しているかを併せて表示するようにしてもよい。
上記実施例の質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置では、代表試料のマススペクトルを取得した後、予め記憶部41に保存されたイオン情報に基づいて干渉イオン判定部が干渉イオンの有無を判定し、続いて測定質量電荷比決定部が最適な測定質量電荷比を決定する。そのため、分析者の熟練度に関係なく最適な測定質量電荷比を用いたSIM測定を行うことができ、各試料に含まれる各目的元素を正しく定量することができる。
また、干渉イオンに対応する干渉元素の1価のイオンの質量電荷比についても選択イオンモニタリング測定を行い、当該干渉イオンの検出強度を推定して目的元素の質量電荷比のイオンのマスピークの強度から干渉イオン分を差し引いた補正強度を求める。そのため、分析者の手を煩わせることなく実測強度を自動的に補正して、目的元素のみに由来するマスピークの強度を容易に取得して定量することができる。
さらに、本実施例の質量分析方法及び誘導結合プラズマ質量分析装置では、各試料について取得したマススペクトルとイオン情報を用いて想定外の干渉イオンの有無等を確認し、想定外の干渉イオンが存在する場合には分析者に再測定を促すため、目的元素の定量結果に誤りが生じることを防ぐことができる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。上記実施例では理解を容易にするためにカドミウムについてのみ説明したが、他の元素についても同様に定量することができる。また、干渉イオンの例として、インジウム、錫、モリブデン酸化物のみを挙げたが、これら以外の元素のイオンや、塩化物イオン、水酸化物イオン、多価イオン等、生成し得る他の化合物イオン等を適宜、干渉イオンとして考慮に加え、上記同様の手順で干渉イオンの有無を判定する等の処理を行うことができる。また、上記実施例では、質量分析部30において四重極マスフィルタを用いたが、他の多重極マスフィルタ等を用いることもできる。
11…オートサンプラ
12…ネブライザガス供給源
13…プラズマガス供給源
20…プラズマトーチ
31…第1真空室
32…第2真空室
321…四重極マスフィルタ
33…第3真空室
331…検出器
40…制御部
41…記憶部
42…代表試料測定部
43…含有元素推定部
44…干渉イオン判定部
45…測定質量電荷比決定部
46…全試料測定部
47…マスピーク照合部
48…補正強度算出部
49…元素定量部
50…再測定提示部
51…変更質量電荷比提示部
52…仮定量値提示部
60…入力部
70…表示部

Claims (10)

  1. 誘導結合プラズマによって前記測定対象試料をプラズマイオン化するプラズマイオン化部と、該プラズマイオン化部において生成したイオンを質量分離して検出する質量分析部とを備えた誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて、複数の測定対象試料のそれぞれについて、予め決められた1乃至複数の目的元素を測定する方法であって、
    前記複数の測定対象試料のうちの1つである代表試料を前記プラズマイオン化部においてプラズマイオン化し、前記質量分析部においてスキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、
    前記代表試料のマススペクトルのマスピークの位置から、該代表試料に含まれる元素の種類を推定し、
    前記推定された元素のうちの前記目的元素のそれぞれについて、前記目的元素を含む、前記測定対象試料に含まれていることが想定される全ての元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と、前記測定対象試料のプラズマイオン化時に生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関する情報であるイオン情報に基づき当該目的元素の1価のイオンと同じ質量電荷比を有する別のイオンである干渉イオンが存在しない同位体の有無を判定し、
    前記干渉イオンが存在しない同位体がある場合にはその中からマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を当該目的元素の測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には該干渉イオンに対応する元素である干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記イオン情報に基づき該干渉イオンのマスピークの強度を求め、該強度を差し引いたマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、
    前記複数の測定対象試料を順に前記プラズマイオン化部に導入し、各試料について前記測定質量電荷比を用いた選択イオンモニタリング測定を実行する
    ことを特徴とする質量分析方法。
  2. 前記目的元素の測定質量電荷比について干渉イオンが存在する場合に、該干渉イオンに対応する干渉元素の1価のイオンの質量電荷比についても選択イオンモニタリング測定を行い、
    前記イオン情報に基づいて前記干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記干渉イオンの検出強度を推定し、目的元素の質量電荷比のイオンのマスピークの強度から前記干渉イオンのマスピークの強度を差し引いた強度である補正強度を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の質量分析方法。
  3. 前記代表試料以外の測定対象試料についてもスキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、
    各測定対象試料について、取得したマススペクトルと前記イオン情報に基づき、前記目的元素のそれぞれについて、前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在するか否かを判定し、
    前記目的元素のうちの少なくとも1つについて前記想定されなかった干渉イオンが存在する場合に、当該測定対象試料について再測定を促す情報を分析者に提示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の質量分析方法。
  4. ある目的元素について前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在すると判定された場合に、当該測定対象試料のマススペクトルと前記イオン情報に基づいて、当該目的元素の測定に用いる新たな質量電荷比である変更質量電荷比を決定して分析者に提示する
    ことを特徴とする請求項3に記載の質量分析方法。
  5. 前記変更質量電荷比を提示するとともに、当該測定対象試料のマススペクトルにおける当該変更質量電荷比のマスピークの強度に基づいて当該目的元素を定量し、その定量値を仮定量値として提示する
    ことを特徴とする請求項4に記載の質量分析方法。
  6. 複数の測定対象試料のそれぞれについて、予め決められた1乃至複数の目的元素を測定するために用いられる誘導結合プラズマ質量分析装置であって、
    a) 誘導結合プラズマによって前記測定対象試料をプラズマイオン化するプラズマイオン化部と、
    b) 前記プラズマイオン化部において生成したイオンを質量分離して検出する質量分析部と、
    c) 前記目的元素を含む、前記測定対象試料に含まれていることが想定される全ての元素の同位体イオンの質量電荷比及び存在比と、前記測定対象試料のプラズマイオン化時に生成することが想定される化合物イオン及び多価イオンの質量電荷比及び生成確率に関する情報であるイオン情報が保存された記憶部と、
    d) 前記複数の測定対象試料のうちの1つである代表試料を前記プラズマイオン化部においてプラズマイオン化し、前記質量分析部においてスキャン測定を行ってマススペクトルを取得する代表試料測定部と、
    e) 前記代表試料のマススペクトルのマスピークの位置から、該代表試料に含まれる元素の種類を推定する含有元素推定部と、
    f) 前記推定された元素のうちの前記目的元素のそれぞれについて、前記イオン情報に基づき当該目的元素の1価のイオンと同じ質量電荷比を有する別のイオンである干渉イオンが存在しない同位体の有無を判定する干渉イオン判定部と、
    g) 前記干渉イオンが存在しない同位体がある場合にはその中からマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を当該目的元素の測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定し、全ての同位体に干渉イオンが存在する場合には該干渉イオンに対応する元素である干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記イオン情報に基づき該干渉イオンのマスピークの強度を求め、該強度を差し引いたマスピークの強度が最も大きい同位体の質量電荷比を測定に用いる質量電荷比である測定質量電荷比に決定する測定質量電荷比決定部と、
    h) 前記複数の測定対象試料を順に前記プラズマイオン化部に導入し、各試料について前記測定質量電荷比を用いた選択イオンモニタリング測定を実行する全試料測定部と、
    を備えることを特徴とする誘導結合プラズマ質量分析装置。
  7. 前記全試料測定部は、
    前記目的元素の測定質量電荷比について干渉イオンが存在する場合に、該干渉イオンに対応する干渉元素の1価のイオンの質量電荷比についても選択イオンモニタリング測定を行い、
    さらに、
    i) 前記イオン情報に基づいて前記干渉元素の1価のイオンの検出強度から前記干渉イオンの検出強度を推定し、目的元素の質量電荷比のイオンのマスピークの強度から前記干渉イオンのマスピークの強度を差し引いた強度である補正強度を求める補正強度算出部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の誘導結合プラズマ質量分析装置。
  8. 前記全試料測定部は、前記代表試料以外の測定対象試料についてもスキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、
    さらに、
    j) 各測定対象試料について、取得したマススペクトルと前記イオン情報に基づき、前記目的元素のそれぞれについて、前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在するか否かを判定する想定外干渉イオン判定部と、
    k) 前記目的元素のうちの少なくとも1つについて前記想定されなかった干渉イオンが存在する場合に、当該測定対象試料について再測定を促す情報を分析者に提示する再測定提示部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の誘導結合プラズマ質量分析装置。
  9. l) ある目的元素について前記測定質量電荷比の決定時に想定されなかった干渉イオンが存在すると判定された場合に、当該測定対象試料のマススペクトルと前記イオン情報に基づいて、当該目的元素の測定に用いる新たな質量電荷比である変更質量電荷比を決定して分析者に提示する変更質量電荷比提示部
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の誘導結合プラズマ質量分析装置。
  10. m) 前記変更質量電荷比を提示するとともに、当該測定対象試料のマススペクトルにおける当該変更質量電荷比のマスピークの強度に基づいて当該目的元素を定量し、その定量値を仮定量値として提示する仮定量値提示部
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の誘導結合プラズマ質量分析装置。
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