JP2000100374A - Icp−ms分析装置 - Google Patents

Icp−ms分析装置

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JP2000100374A
JP2000100374A JP10269153A JP26915398A JP2000100374A JP 2000100374 A JP2000100374 A JP 2000100374A JP 10269153 A JP10269153 A JP 10269153A JP 26915398 A JP26915398 A JP 26915398A JP 2000100374 A JP2000100374 A JP 2000100374A
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JP
Japan
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carrier gas
sample
plasma
chamber
carrier
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JP10269153A
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English (en)
Inventor
Koji Okada
幸治 岡田
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定元素に応じてキャリアガスの分子イオン
の妨害による分析下限の悪化が生じない最適なキャリア
ガスを選択する。 【解決手段】 キャリアガスボンベ1a、ならびに1b
の各々に接続されているスプレーチェンバ2a、2bに
内蔵されているネブライザ14a、14bでキャリアガ
スが噴射され、同じく各ネブライザに導かれている溶液
試料13が霧吹きの原理で霧化され、異なったキャリア
ガスによる試料エアロゾルが作られる。これらの試料エ
アロゾルはキャリアガスと共にチェンバ切り換えバルブ
3に導かれ、このチェンバ切り換えバルブ3は測定元素
に応じてキャリアガスを選択し、スプレーチェンバ2a
または2bのいずれかの試料エアロゾル+キャリアガス
をプラズマトーチ4へ導入する。そしてプラズマトーチ
4では他のクーラントガス、プラズマガスとともに測定
元素に適したプラズマ炎9が得られ、試料のイオン化、
そして質量分析が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料をICPによ
りイオン化して質量分析を行うICP−MS分析装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−
MS)は多くの元素について超微量レベルの分析ができ
ること、同位体比の測定ができることから安定同位体を
使った同位体希釈質量分析が可能である、等の特徴をも
ち近年その利用範囲が拡大しつつある。
【0003】従来からICP−MS分析装置として図2
に示す構成のものがある。このICP−MS分析装置で
は、溶液試料13がキャリアガスボンベ1からのキャリ
アガス(例えばアルゴンガス)のスプレーチェンバ2内
への送入によって吸引され、ネブライザ14で霧化され
た試料エアロゾルがキャリアガスと共にプラズマトーチ
4内に導入される。プラズマトーチ4ではその先端部外
周に設置した誘導コイル6に高周波電源8およびマッチ
ングボックス7によって高周波電力をかけることによっ
て放電が行われキャリアガスによるプラズマ炎9が得ら
れる。この高温プラズマによって霧化された試料はイオ
ン化され、生成されたイオンが質量分析装置15のイオ
ン導入部10の差圧排気、イオンレンズの働きによって
試料イオンは四重極マスアナライザ11に取り入れられ
質量分離が行われる。そして質量分離をおこなった試料
中の特定元素をエレクトロンマルチプライアといったイ
オン検出器12で検出する。
【0004】ところで、前述のキャリアガスはスプレー
チェンバ2内のネブライザ14で吸い上げた溶液試料を
エアロゾルとしてプラズマ炎9内に導入するためのガス
であってキャリアガスは試料の導入効率およびプラズマ
の安定化に影響し、その結果、測定感度や精度に最も大
きい効果をもつ。従来法ではこのキャリアガスとして希
ガスが用いられてきた。希ガス元素は化学的にきわめて
不活性で、元素相互また他元素と容易に化合せず安定で
ある。希ガスの中でもアルゴンガスは放電が容易で比較
的放電維持に大きな電力を要せず、また地球上における
存在比が大きいことによりキャリアガスとして用いられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のICP−MS分
析装置は以上のように構成されているが、特に質量分析
部分に四重極マスアナライザを用いている通常のICP
−MS分析装置ではその分解能の限界から、測定イオン
スペクトルと質量対電荷比が同じ値をもつ同重体や分子
イオン、多価イオンによるスペクトルとが重なり合って
検出限界の低下を来し、質量分析では同位体の数が限ら
れ測定スペクトル選択の自由度も少ないこともあって問
題となってきた。即ち、アルゴンガスをキャリアガスと
して使用すると、アルゴン分子による高周波アルゴンプ
ラズマを生成させることになるため、たとえばCaやF
e等の元素の質量分析を行う際にはアルゴンに起因する
Ar:40、ArO:56の分子イオンによるスペクト
ルはCa:40やFe:56の元素のイオンと質量が近
く、スペクトルが重なり合い、分子イオンによるスペク
トルが妨害となって目的のCaやFeのスペクトルの定
量・定性を正確に行うことができず、結果としてCaや
Feの微量測定に限界を与えていた。
【0006】このために、たとえばCaやFe等の元素
の質量分析には妨害イオンを含まない最適なキャリアガ
スとして窒素ガスを用いることが考えられるが、このよ
うに分析すべき元素に応じて用いるキャリアガスを選択
し、その都度キャリアガスボンベを交換するのは甚だ面
倒な作業であった。また、当然のことながら分析中に分
析元素に応じてキャリアガスを切り換えることも不可能
であった。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、キャリアガスボンベを交換することな
く、しかも分析中にあっても分析元素に最適なキャリア
ガスを選択できるICP−MS分析装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のICP−MS分析装置は、特定のキャリア
ガスが送入されるスプレーチェンバを複数個設け、各々
のスプレーチェンバをチェンバ切り換えバルブを介して
プラズマトーチと接続したものである。これによって複
数個のスプレーチェンバとそれらのスプレーチェンバか
らプラズマトーチへ試料エアロゾルとキャリアガスの導
入を切り換えるチェンバ切り換えバルブは協働して、分
析元素に最適なキャリアガスを選択できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のICP−MS分析
装置の一実施例を図1により説明する。図1において、
1aはスプレーチェンバ2a用のキャリアガスボンベで
あって例えばアルゴンガスが貯蔵されており、1bは他
のスプレーチェンバ2b用のキャリアガスボンベであっ
て例えば窒素ガスが貯蔵されている。そして各々のスプ
レーチェンバ2a、2bに内蔵するネブライザ14a、
14bにキャリアガスを供給する。3はプラズマトーチ
4とスプレーチェンバ2a、2bとの接続を選択できる
チェンバ切り換えバルブである。4は放電によりプラズ
マ炎9を点灯する放電管プラズマトーチであり、構造は
同軸三重管となっており、外側より順にクーラントガ
ス、プラズマガスが流され、それらはガスコントローラ
5で制御される。プラズマトーチ4の先端部外周には誘
導コイル6が配設され、高周波電源8およびマッチング
ボックス7により高周波電力がかけられる。質量分析装
置15本体はイオン導入部10、四重極マスアナライザ
11そしてイオン検出器12からなる。なお13は測定
される溶液試料であってスプレーチェンバ2a、2bに
内蔵する各々のネブライザ14a、14bに接続されて
いる。
【0010】次に、図1のICP−MS分析装置の動作
を説明する。キャリアガスボンベ1a、ならびに1bの
各々に接続されているスプレーチェンバ2a、2bに内
蔵されているネブライザ14a、14bでキャリアガス
が噴射され、同じく各ネブライザ14a、14bに導か
れている溶液試料13が霧吹きの原理で霧化され、異な
ったキャリアガスによる試料エアロゾルが作られる。こ
れらの試料エアロゾルはキャリアガスと共にチェンバ切
り換えバルブ3に導かれ、このチェンバ切り換えバルブ
3は測定対象元素に応じてキャリアガスを選択し、スプ
レーチェンバ2aまたは2bのいずれかの試料エアロゾ
ル+キャリアガスをプラズマトーチ4へ導入する。そし
てプラズマトーチ4では他のクーラントガス、プラズマ
ガスとともに測定対象元素に適したプラズマ炎9が誘導
コイル6、マッチングボックス7、そして高周波電源8
による高周波電磁界によって得られ、試料のイオン化が
行われる。なお、質量分析装置15における動作は従来
と同様である。
【0011】プラズマを点灯したままでキャリアガス種
を切り換えようとするとき、単にチェンバ切り換えバル
ブ3を切り換えただけではプラズマは消灯、または不安
定となってしまう。プラズマを点灯したままでキャリア
ガスの変更をスムーズに移行させるためには、誘導コイ
ル6に高周波電力を供給する高周波電源8と誘導コイル
6との間に介装され、両者のインピーダンスを整合する
ためのマッチングボックス7において、誘導コイル6に
直列に接続されたコンデンサ(図示せず)の容量と、並
列に接続されたコンデンサ(図示せず)の容量とを共に
最適容量値に自動プログラム調整を行うことによって、
誘導コイル6に供給する高周波電力を局所的に集束させ
たり供給効率を向上させてプラズマの点灯を確実に維持
し、かつ安定にすることができる。またさらには、プラ
ズマトーチ4に接続供給される各ガス供給路、すなわち
クーラントガス供給路、プラズマガス供給路、そしてチ
ェンバ切り換えバルブ3から接続されている試料エアロ
ゾル+キャリアガス供給路16のそれぞれの途中に電磁
マスフローを配設し、これらをガスコントローラ5によ
って制御し、たとえばキャリアガスの流量変化に応じて
プラズマガスの流量を増減させるなど、すべてのガス供
給量が最適となるよう自動プログラム調整を行うことに
よってキャリアガス種の変更に際してもプラズマの点灯
は確実に保たれかつ安定となる。
【0012】
【発明の効果】本発明のICP−MS分析装置は前記の
ように構成されており、試料を霧化するスプレーチェン
バを複数個備えると共に、それぞれに異なるキャリアガ
スを導入し、これらスプレーチェンバとプラズマトーチ
をチェンバ切り換えバルブで切り換えて測定元素に応じ
て用いるキャリアガスを選択できるようにしたので、例
えばAr、ArOなどの分子イオンが妨害となるCaや
Fe元素を分析する場合キャリアガスをアルゴンガスか
ら窒素ガスに切り換えることによって分析下限を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のICP−MS分析装置の一実施例を
示す図である。
【図2】 従来のICP−MS分析装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1a…キャリアガスボンベ 1b…キャリアガスボンベ 2a…スプレーチェンバ 2b…スプレーチェンバ 3……チェンバ切り換えバルブ 4……プラズマトーチ 6……誘導コイル 9……プラズマ炎

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析用溶液試料をキャリアガスと共にス
    プレーチェンバ内に送入してネブライザで霧化し、霧化
    された試料をプラズマトーチに導入してイオン化させる
    とともに質量分析装置によって試料の質量スペクトルを
    測定するICP−MS分析装置において、特定のキャリ
    アガスが送入されるスプレーチェンバを複数個設け、各
    々のスプレーチェンバをチェンバ切り換えバルブを介し
    てプラズマトーチと接続したことを特徴とするICP−
    MS分析装置。
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