JP2017143843A - ゲームプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】街づくり要素等のゲーム性を向上させるプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザからのオブジェクト合成要求を送信するステップS401に応答して、ゲーム空間情報に含まれる複数のオブジェクトの中から、2以上のオブジェクトを含み、パラメータ値を有するオブジェクト・セットを特定するステップS501と、パラメータ値に基づいて、オブジェクト・セットに対応する複数の候補オブジェクトを決定するステップS503と、複数の候補オブジェクトから1つの合成オブジェクトが選択するステップS404、候補オブジェクトに関する情報を提供するステップとS505を実行し、情報に基づいて合成オブジェクトが選択されたのに応答して、ゲーム空間情報を更新する。
【選択図】図11

Description

本発明は、ゲームプログラムに関する。
ネットワークを通じて複数のユーザに共通のゲーム空間を共有させ、ユーザアクションにより自らの領域を競って拡張させるような陣取りシミュレーションゲームが提供されている。特許文献1および2には、より優秀な施設を多く建築したプレイヤは他のプレイヤよりも有利にゲームを進めることができるようになるゲームが開示されている。
特開2014−223471号公報 国際公開第2015−046447号パンフレット
特許文献1および2に開示されているゲームでは、街づくりのような拠点強化要素は、他のプレイヤの部隊との対戦をする上で、自らの兵力を強化するなどの手段として用いられ、街づくり自体によってゲームの勝敗を決するゲームポイントが付与されるものではなかった。
本発明は、街づくり要素のゲーム性を高めることを目的とする。特に、建築する施設(オブジェクト)の戦略的な配置をユーザに促すゲームプログラムを提供することを通じて、ゲーム性を高めることを目的とする。
本発明によれば、コンピュータに、ユーザ要求(S401)に応答して、ゲーム空間情報に含まれる複数のオブジェクトの中から、2以上のオブジェクトを含み、パラメータ値を有するオブジェクト・セットを特定するステップ(S501)と、パラメータ値に基づいて、オブジェクト・セットに対応する複数の候補オブジェクトを決定するステップ(S503)と、複数の候補オブジェクトから1つの合成オブジェクトが選択されるために(S404)、候補オブジェクトに関する情報を提供するステップと(S505)、当該情報に基づいて合成オブジェクトが選択されたのに応答して、ゲーム空間情報を更新するステップ(S506)を含む方法を実行させる、ゲームプログラムが得られる。
また、本発明によれば、コンピュータに、ゲーム空間にオブジェクトが配置されることによってゲームを進行させるステップと、ゲーム空間に配置された複数のオブジェクトの中から、2以上のオブジェクトを含むオブジェクト・セットを特定し、ユーザ要求をゲームサーバに送信するステップと(S401)、ユーザ要求に応答して、オブジェクト・セットのパラメータ値に基づいて決定された候補オブジェクトに関する情報をゲームサーバから受信するステップと(S402)、オブジェクト・セットを、情報に基づいて決定される合成オブジェクトに遷移させるステップ(S405)を含む方法を実行させる、ゲームプログラムが得られる。
本発明によれば、街づくり要素のゲーム性を高めることができる。
ゲームシステム例を示す図である。 街づくりゲーム空間例を示す図である。 ユーザ端末の構成例を示す図である。 ゲームサーバの構成例を示す図である。 ユーザ管理テーブルの一例を示す図である。 オブジェクト管理テーブルの一例を示す図である。 オブジェクト合成管理テーブルの一例を示す図である。 街づくりゲーム空間の平面の一例を示す平面図である。 街づくりゲーム進行処理の一例を示すフローチャートである。 オブジェクト遷移を示すゲーム空間の一例を示す図である。 オブジェクト遷移処理例を示すフローチャートである。 第1実施例の候補オブジェクトの選択確率の決定処理のフローチャートである。 第2実施例の候補オブジェクトの選択確率の決定処理のフローチャートである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態のゲームプロ
グラムは、以下のような構成を備える。
〔項目1〕 ゲームプログラムであって、コンピュータに、
ユーザ要求(S401)に応答して、ゲーム空間情報に含まれる複数のオブジェクトの中から、2以上の前記オブジェクトを含み、パラメータ値を有するオブジェクト・セットを特定するステップ(S501)と、
前記パラメータ値に基づいて、前記オブジェクト・セットに対応する複数の候補オブジェクトを決定するステップ(S503)と、
前記複数の候補オブジェクトから1つの合成オブジェクトが決定されるために(S404)、前記候補オブジェクトに関する情報を提供するステップと(S505)、
前記情報に基づいて前記合成オブジェクトが決定されたのに応答して、ゲーム空間情報を更新するステップと(S506)
を含む方法を実行させる、ゲームプログラム。
これにより、ユーザに対し、戦略的思考の重要性を高めさせるようゲーム性を向上させ、ゲーム進行を促すインセンティブとすることができる。特に、異なるオブジェクト種別のオブジェクトから別の合成オブジェクトに遷移させることにより、ゲーム性を高めることができる。
〔項目2〕 項目1記載のゲームプログラムにおいて、
前記複数のオブジェクトのそれぞれは、ゲーム空間における1つ以上の座標情報に関連づけられて配置され、
前記パラメータ値が前記オブジェクト・セットに関連づけられる前記座標情報の数に基づく、ゲームプログラム。
〔項目3〕 項目1または2記載のゲームプログラムであって、前記方法が更に、
前記複数の候補オブジェクトに関連づけられる確率規則にしたがって、前記複数の候補オブジェクトの選択確率を決定するステップ(S504)を含み、
前記情報が前記選択確率を含み、
前記合成オブジェクトの決定において、前記合成オブジェクトが前記選択確率に基づく、ゲームプログラム。
〔項目4〕 項目3記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が、前記候補オブジェクトに関連づけられるオブジェクト種別に少なくとも基づいて変動される(S713,S723)、ゲームプログラム。
〔項目5〕 項目4記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が更に、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるオブジェクト種別に基づく(S714,S724)、ゲームプログラム。
〔項目6〕 項目1から5のいずれか一項記載のゲームプログラムにおいて、
前記複数の候補オブジェクトを決定する前記ステップ(S503)において、前記複数の候補オブジェクトが、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるポイントに基づいて決定される、ゲームプログラム。
〔項目7〕 ゲームプログラムであって、コンピュータに、
ゲーム空間にオブジェクトが配置されることによってゲームを進行させるステップと、
前記ゲーム空間に配置された複数の前記オブジェクトの中から、2以上の前記オブジェクトを含むオブジェクト・セットを特定し、ユーザ要求をゲームサーバに送信するステップと(S401)、
前記ユーザ要求に応答して、前記オブジェクト・セットのパラメータ値に基づいて決定された候補オブジェクトに関する情報を前記ゲームサーバから受信するステップと(S402)、
前記オブジェクト・セットを、前記情報に基づいて決定される合成オブジェクトに遷移させるステップ(S405)と
を含む方法を実行させる、ゲームプログラム。
これにより、ユーザに対し、戦略的思考の重要性を高めさせるようゲーム性を向上させ、ゲーム進行を促すインセンティブとすることができる。特に、異なるオブジェクト種別のオブジェクトから別の合成オブジェクトに遷移させることにより、ゲーム性を高めることができる。
〔項目8〕 項目7記載のゲームプログラムであって、
前記ゲームを進行させる前記ステップにおいて、前記複数のオブジェクトのそれぞれが、前記ゲーム空間における1つ以上の座標情報に関連づけられ、
前記パラメータ値が前記オブジェクト・セットに関連づけられる前記座標情報の数に基づく、ゲームプログラム。
〔項目9〕 項目7または8記載のゲームプログラムであって、
複数の前記候補オブジェクトに関連づけられる確率規則にしたがって、前記複数の候補オブジェクトの選択確率が決定され、
前記情報が前記選択確率を含み、
前記合成オブジェクトの決定において、前記合成オブジェクトが前記選択確率に基づいて決定される、ゲームプログラム。
〔項目10〕 項目9記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が、前記候補オブジェクトに関連づけられるオブジェクト種別に少なくとも基づいて変動される(S713,S723)、ゲームプログラム。
〔項目11〕 項目10記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が更に、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるオブジェクト種別に基づく(S714,S724)、ゲームプログラム。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るゲームプログラムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるゲームシステム1は、複数のユーザに街づくりシミュレーションゲームを提供するものである。ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100−1〜4、およびゲームサーバ200を含む。各ユーザ端末100とゲームサーバ200は、ネットワーク2を介して接続されている。ゲームサーバ200は、ゲームに関する各種サービスを各ユーザ端末100に提供する。ネットワーク2は、インターネットや、図示しない無線基地局によって構築される無線ネットワーク(例えばWiFi(登録商標))を含んでいてもよい。
ユーザは、図2に示されるような仮想的なゲーム空間G内の平面PLに各種オブジェクトO(例えば、建物オブジェクトや道路オブジェクト。以下、「オブジェクト」または「ゲームオブジェクト」と総称することもある。)を配置することによってゲームを進行させる。ゲーム空間Gは、例えば複数の格子で構成された平面と、空や遠景等を示す背景(非図示)で構成されている。本実施形態では、複数のオブジェクトOのそれぞれが1つ以上の座標情報に関連づけられる。座標情報には格子が含まれ、複数のオブジェクトOのそれぞれが格子上に配置される。オブジェクトを配置するために必要な格子数は、建物ごとに決定されている。ユーザは、オブジェクトOをゲーム空間G内に配置することにより、ゲームポイントを取得できる。ゲームポイントは、例えばオブジェクト毎に関連付けられた「人口」Pを含む。これ以外にも、ユーザは、ゲーム内通貨としての「コイン」C1や「ダイヤモンド」C2の他、各種ゲーム内アイテムといったゲームパラメータを保有する。
図3は、各ユーザ端末100の構成例を示す。ユーザ端末100は、これに限定されないが、スマートフォンやフィーチャーフォン、PDA、タブレット型コンピュータ等の携帯端末とするのがよい。ユーザ端末100は、互いにバス接続された制御部110、記憶部120、入力部131、表示部132、通信部140を備える。ユーザ端末100は入力部131および表示部132を構成するタッチパネル130を備えることが好ましい。ユーザはタッチパネル130を介してゲーム空間G内のゲームオブジェクトを操作することができる。入力部131は、ユーザのタッチパル130に対する操作を検知して、ユーザ端末100に対して何らかの操作(主に、タッチ操作、スライド動作、スワイプ操作、及びタップ操作等の物理的接触操作)があったことを検知する。タッチパル130は、タッチセンシング部を備える液晶ディスプレイ等で構成され得る。
通信部140は、ゲームサーバ200との間で各種情報の送受信を実行するための制御を行う。本実施形態では、ユーザ端末100からの要求は、所定のゲームプログラムやゲームデータをユーザ端末100に送信させる操作指示や、ゲームを進行させるための指示を含む。例えば、通信部140は、ネットワーク2を介して、ユーザIDをゲームサーバ200に送信して要求を行うことにより、当該ユーザIDに関連付けられたゲームオブジェクトに関する情報(保有する建物等のオブジェクト情報等)を受信する。
制御部110はCPU(Central Processing Unit)等を含んで構成され得る。制御部110の制御によりユーザ端末の通信部140とネットワーク2との接続を確立する。記憶部120は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)などの不揮発性記憶装置で構成される補助記憶を含む。補助記憶には、ゲームサーバ200からダウンロードしたゲームプログラム等が格納される。当該ゲームプログラムは、主記憶上に展開され制御部110によって実行される。制御部110は、ゲームプログラムによって、主に、作用受付部111、端末処理部112、タイマー部113、端末判定部114、および画像生成部115としてソフトウェアによって機能し得る。なお、主記憶上には、制御部110がゲームプログラムに従って動作している間に生成したデータや制御部110によって利用されるデータも一時的に格納される。
作用受付部111は、入力部131に対するユーザの作用を検知する。作用受付部111は、タッチパネル130や、その他のボタンを介した操作指示等、いかなる入力がなされたかを判別し、その結果を端末処理部112等の必要な要素に出力する。タッチパネル130に対する操作入力がなされた場合には、操作入力位置の位置座標情報や、タッチ操作やスライド動作などいかなる操作がなされたかを検知する。また、連続して検知されていた入力が途切れることを検知することで、タッチパネル130からユーザの接触が離れたことを検知することもできる。端末処理部112は、ユーザ端末100全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信や、ゲームの実行に必要な演算処理を行う。例えば、作用受付部111で検知された操作入力に基づいてゲームプログラムに従ったゲームを展開させ、その結果としてのゲーム画像を描画するよう、画像生成部115に指示する。また、タッチパネル130に対する操作入力に基づいて、仮想空間内におけるゲームオブジェクトを操作する。
タイマー部113はゲーム空間G内における時間の経過を計測する。特に、ゲーム空間G内に配置された各オブジェクトOについて、個別に時間を計測する機能を有する。例えば、後述するように、各オブジェクトOがゲーム空間G内に配置された時間を記憶部120に記憶させ、その後経過した時間を測定することにより、ユーザによるオブジェクトOへの次の操作を可能にする時間情報を端末判定部114に提供する。端末判定部114は、端末処理部112からの判定要求に基づいて、記憶部に記憶された各種ユーザ情報やゲーム情報を参照し、ゲーム進行に必要な各種判定を実行する。例えば、ゲーム空間G内に配置されたオブジェクトOが所定の条件を満たしているか否かを判定する。画像生成部115は、ゲームサーバ200から受信したユーザ情報や、ゲームプログラムによる演算結果、ユーザの入力部131に対する操作入力に基づいて、表示部132に表示されるゲーム空間GやゲームオブジェクトO等の画像を生成する。本実施形態では、ユーザ端末100はゲームサーバ200からユーザがゲーム空間Gに配置または遷移させたオブジェクトの種類や配置位置に関する情報を取得してゲーム空間Gの画像を生成する。また、画像生成部115は端末処理部112によるゲーム進行制御に応じて表示画像を更新する。記憶部120は、サーバからロードしたゲームプログラム、並びにゲームの進行に伴って登録/更新/削除等されるユーザ情報、オブジェクト情報およびゲーム情報を格納して、サーバと同期する。また、サーバでマスタ管理される各マスタ情報についても格納する。具体的には、ゲームサーバの記憶装置240で管理されるユーザ管理テーブル300、オブジェクト管理テーブル310、オブジェクト合成管理テーブル320等の情報を維持するように構成され得る。
図4に、ゲームサーバ200の構成を示す。ゲームサーバ200は、システム管理者等が、ユーザ(プレイヤ)に提供するゲームを制御し、管理する際に利用する情報処理装置であり、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータである。ゲームサーバ200は、各ユーザ端末にゲーム進行に必要な情報を提供するゲーム提供機能を有している。また、ユーザ端末100から各種の操作指示を受信し、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、Webページ(ゲーム画面等)、ゲームパラメータ等の各種データ、および各種通知等を送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2と通信するネットワークインターフェースである通信装置210、処理装置220、メモリ部230、記憶装置240、入力装置250、および出力装置260を備え、これらは互いにバスにより電気的に接続されている。
処理装置220は、ゲームサーバ200全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信や、ゲームの実行に必要な演算処理を行う。例えばCPUであり、記憶装置240に格納されると共にメモリ230に展開されたプログラム等を実行することによって、必要な処理を実施する。制御部220は、当該プログラムによって、要求受付部221、サーバ処理部222、管理部223、サーバ判定部224および送信部225として機能し得る。メモリ部230は例えばDRAMなどの揮発性記憶装置であり、記憶装置240は例えばフラッシュメモリやHDDなどの不揮発性記憶装置である。なお、主記憶上には、ユーザ端末の制御部110が当該プログラムに従って動作している間に生成したデータや制御部110によって利用されるデータも一時的に格納される。記憶装置240には、ゲームプログラムやユーザの認証プログラムが格納される他、後述するように、ユーザ管理テーブル300、オブジェクト管理テーブル310、オブジェクト合成管理テーブル320といったデータベースが構築されていてもよい。入力装置250はマウスやキーボード等の情報入力機器である。出力装置260は液晶ディスプレイ等であり、サーバの管理者がコンピュータの情報をモニタリングするために用いられる。
要求受付部221は、各ユーザ端末100からの各種要求を検知する。各ユーザ端末100は、要求部113の制御により各種要求をゲームサーバ200に対して送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2、通信装置210を介して当該要求を受信し、要求受付部221が要求内容を識別して受け付ける。要求受付部221は、記憶装置240に格納される各種管理テーブルを参照し、必要に応じて管理部223が各種管理テーブルを更新することにより、必要な処理を実行する。サーバ処理部222は、サーバ200全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信や、ゲーム空間情報の更新等、ゲームの実行に必要な演算処理全般を行う。本実施形態では、候補オブジェクトが選択される選択確率を決定する。
サーバ判定部224は、ゲーム進行上のロジック判定を行う。例えば、オブジェクト・セットが特定の条件を満たすか否かを判定する。本実施の形態において特定の条件を満たすと判定された場合には、後記するように、サーバ処理部222により所定のオブジェクト・セットを遷移させるための処理を実施する。送信部226は、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラムや、ゲーム画面等のゲーム情報や、ゲームパラメータ等の各種データ、各種通知等をユーザ端末100に送信する制御を行う。送信部225は、例えば、各ユーザ端末100からオブジェクト合成要求を受け付けて、候補オブジェクトに関する情報をユーザ端末100に送信する処理を行う。
上記のユーザ端末100の機能の少なくとも一部は、ゲームサーバ200が備えるように構成されていてもよい。他方、上記のゲームサーバ200の機能の少なくとも一部も、ユーザ端末100が備えるように構成されていてもよい。すなわち、本実施形態におけるゲームプログラムが実行されるコンピュータは、上述のユーザ端末100やゲームサーバ200を含む情報処理装置等から任意に選択され得る。
図5〜図7に、ゲームサーバ200の記憶装置240および/またはユーザ端末100の記憶部120に記憶され、所定のまたは任意のタイミングで同期可能な各種テーブルを示す。具体的には、ユーザ管理テーブル300、オブジェクト管理テーブル310、オブジェクト合成管理テーブル320を示す。テーブルの構成や管理される情報は一例に過ぎず、限定的でないことが当業者によって理解される。
図5に、各ユーザが保有するゲームポイントやゲームパラメータ、オブジェクト等のユーザ情報を管理するユーザ管理テーブル300の一例を示す。ユーザ管理テーブル300は、各ユーザを識別するためのユーザ情報と、ユーザが保有するコインやダイヤの値といったゲームパラメータ値と、各ユーザが保有する建物等のオブジェクト情報が関連付けられている。なお、各オブジェクトに関する基本情報はオブジェクト管理テーブル310で管理され、本ユーザ管理テーブル300では、ユーザの保有オブジェクトに関するパラメータ値、パラメータ変動値、および建物のゲーム空間Gにおける配置位置が管理される。また、後述するように、各オブジェクトが建築中であるか、建築済であるかといった建物の状態や、当該オブジェクトがゲーム空間Gに配置されてからの経過時間、または,当該オブジェクトが建築済となってから経過した時間を示す経過時間も管理される。更に、各オブジェクトに関連づけられたゲームポイントとして保有人口が管理される。各オブジェクトの保有人口の合計値が、ユーザに関連づけられたゲームポイントとして管理される。
図6に、各オブジェクトに関連付けられた情報をマスタ管理するオブジェクト管理テーブル310の一例を示す。各オブジェクトには、オブジェクトID(非図示)、オブジェクトの種別を示すオブジェクト種別(小)(ここではオブジェクト名)およびオブジェクト種別(大)、オブジェクトを配置することにより得られる取得ポイント(PT)、オブジェクト内に保有可能な保有可能人口、並びに、生産されるコインのような取得可能なゲームポイント(ゲームパラメータの値)に関する情報が規定されている。街づくりゲームの進行上、各オブジェクトからゲームポイント(ゲームパラメータ)を取得するためには、オブジェクトを稼働させる必要があり、そのために必要なゲームパラメータとしての電力消費量も規定されている。各オブジェクトが建築中建物としてゲーム空間Gに配置されてから建築済建物に変化するまでに必要な時間としての建築時間や、各オブジェクトがコインやアイテムを生産するのに必要な準備時間がオブジェクト毎に設定される。準備時間は複数定められていてもよく、準備時間が経過する度に、コインの生産量が増加するように設定されてもよい。上記以外にも、各オブジェクトに対応するイメージ画像を関連づける情報等もオブジェクト管理テーブル310の項目として含んでもよい。
本実施形態では、平面上に所定の配置条件を満たす配置関係を有して配置された2つ以上のオブジェクトから合成オブジェクトへと遷移させるのを可能にする。該遷移のために、図7のオブジェクト合成管理テーブル320が規定される。ここでは、オブジェクト・セットの格子サイズおよびポイント範囲が規定される。これらパラメータに関連づけられるように、選定順位1〜3の各々に、合成後の候補オブジェクトおよび基礎確率が規定される。
図8および図9を参照して、ゲーム空間G1における建物オブジェクトの「配置」に関する基本的なゲーム進行の流れについて詳細に説明する。図8は、建物オブジェクトの配置のゲームシーンにおける対戦ゲーム空間G1の一例であり、図9は、ゲーム進行処理をコンピュータに実行させるフローチャートの一例である。
最初に、「配置」の対象となる所望のオブジェクトがユーザによって適宜選択される。ゲーム・シナリオ上は、表示部132に表示されたリストからユーザが保有コインを投資して新規購入し、または空間外の保有オブジェクトを空間内に移転させて、所定位置に配置することになる。ゲーム進行を通じて、対戦ゲーム空間G1内の平面PL1に建物オブジェクトが配置される。更に、ゲーム・シナリオ上は、選択したオブジェクトをPL1に配置された道路オブジェクトRを基準にしてユーザに配置させることで、ゲームの進行性を高めるのがよい。道路オブジェクトは初期状態として配置されていてもよいし、ゲーム進行に応じてユーザが配置してもよい。
上記動作に応答して、作用受付部111がユーザによる入力部131に対する作用を検知し(S101)、作用受付部111がオブジェクトを対戦ゲーム空間内に配置させるためのオブジェクト配置要求として受け付ける(S102)。平面PL1には、オブジェクト配置要求に基づいて建築中建物BOが配置される(S103)。そして、ユーザ端末100はゲームサーバ200に対して、当該オブジェクトが対戦ゲーム空間G1内に配置されたことを示すゲーム空間情報をゲームサーバ200に送信する(S104)。ゲームサーバ200は、ユーザが配置したオブジェクトに関する情報を受信し(S201)、当該情報に基づいてユーザ管理テーブル300を更新し、次いで、ユーザ端末で維持するユーザ情報やオブジェクト情報と同期させる(S202)。
平面PL1に建築中建物BOが配置されると、タイマー部113により経過時間の計測が開始される(S105)。そして、各オブジェクトに設定された建築時間を、建築中建物の経過時間が超過し(S106)、当該建築中オブジェクトBOに対するユーザ作用(例えばタップ操作)をさらに受け付けると(S107)、建築中建物BOが建築済建物O1〜O5に変化する(S108)。次に、建築済オブジェクトにライフラインから電力が供給されているか否かが判定され(S109)、各オブジェクトが稼働される(S110)。
図8に示すように、ユーザの操作により既に、ライフラインである発電所O3が道路Rに隣接して配置されている。道路Rに沿ってライフラインが配置される場合にのみ、当該道路Rに隣接するオブジェクトに対して電力を供給することができる。ここでは、マンションO1、商店O4、消防署O5が発電所O3から供給される電力によって稼働され、公園O2は電力を必要としないものとして、道路Rに隣接していなくても稼働される。
建築済建物が稼働すると、オブジェクトに対するユーザ作用の受付を開始し、オブジェクトによるゲームパラメータの取得を可能にするよう処理される。また、建築中建物が建築済建物に変化すると、タイマー部113により各オブジェクトO1〜O5の経過時間の計測が開始される(S110)。そして、オブジェクトをゲーム空間G1内に配置することによって獲得される、該オブジェクトに関連づけられたゲームポイント(例えば人口P)が、ユーザに付与され、該ユーザに関連づけられたゲームポイントが更新される(S111)。このとき、ユーザ端末100は建築中建物が建築済建物に変化した情報を含むゲーム情報をゲームサーバ200に送信し、ゲームサーバ200はユーザが保有するオブジェクトが建築済建物に変化したことを示す情報や、建築済建物が稼働されることによって獲得されたゲームポイントに関する情報を受信する(S203)。次いで、該情報に基づいてユーザ管理テーブル300を更新し、ユーザ端末側で維持するユーザ情報やオブジェクト情報やオブジェクト情報と同期させる(S204)。
なお、建築済建物は、再度建築中建物に変化されても良い。例えば、複数の建築済建物から別の合成オブジェクトに「遷移」させる場合についても同様に図9と同様の処理ステップが適用される。具体的には、複数の建築済建物のオブジェクト・セットに対してユーザ作用を受け付ける(S101’)ことにより、合成オブジェクトへの遷移要求を受け付ける(S102’)。その結果、複数の候補オブジェクトの中から1つのオブジェクトが選択され、合成オブジェクトとして合成中建物に遷移させて配置する(S103’)。S104以降の一連の処理S104〜S111、S201〜S204が同様に適用され得る。
上記S101’〜S103’に示した、複数の建物オブジェクトを合成オブジェクトに「遷移」させる本実施形態について、図10〜図13を参照して詳細に説明する。ユーザによってゲーム空間G2の平面PL2に配置された複数の建物オブジェクトの中からオブジェクト・セットを特定し、「くじびき」要素を通じて、合成オブジェクト・セットへと遷移させる街づくりゲーム進行例について説明する。図10に、3つのオブジェクトからなるオブジェクト・セットを1つの合成オブジェクトに遷移させる例示の概略イメージを示す。図11〜図13に、このようなゲーム進行処理をコンピュータに実行させるフローチャートを示す。図11に示すステップの内の特定のステップを詳細化したものが図12(第1実施例)および図13(第2実施例)に相当する。
端末処理部112は、定期的にまたは任意のイベントのタイミングで、平面PL2に配置された複数の建物オブジェクトの中から、2以上のオブジェクトの組み合わせをオブジェクト・セットとして特定し、オブジェクト合成要求をゲームサーバ200に送信する(S401)。ユーザ端末100からのオブジェクト合成要求に応答して、ゲームサーバ200においても、ゲーム空間情報に含まれる複数のオブジェクトの中からオブジェクト・セットを特定する(S501)。ここでは、オブジェクト・セットに含まれる2以上のオブジェクトに加え、パラメータ値のような詳細情報が特定される。具体的には、図10(a)のように、空間G2の平面PL2上において、格子数1×1の戸建オブジェクトO10、格子数1×2のマンション・オブジェクトO11、および格子数1×1のコインランドリ・オブジェクトO12が格子数2×2の領域中に隣接関係を有するように配置される。これに対し、オブジェクト合成管理テーブル320を参照すると、「オブジェクト・セットの格子サイズ」として「2×2(合計4)」が規定されおり、領域の格子サイズのパラメータ値が一致する。そこで、オブジェクトO10〜O12がオブジェクト・セットとして特定される。なお、当該オブジェクト・セット特定処理は、S401においてユーザ端末の端末処理部112で実施されてもよい。また、隣接関係を有するとは、オブジェクト・セットの内、任意の2つのオブジェクトそれぞれに関連づけられた各格子の少なくとも1つ同士が隣接することを意味する。また、オブジェクト合成管理テーブル320で規定され、参照される「格子サイズ」は、平面(XY平面)上で「行(X)×列(Y)」として規定してもよいし「列×行」としても、またはその両方としてもよい。領域の形状は四角形に限定されず、格子の組み合わせからなる配置面積を有する任意のものに規定してよい。
次いで、サーバ判定部224は、格子サイズで特定されたオブジェクト・セットが所定のポイント条件を満たすかを判定する(S502)。判定結果が「YES」の場合に、サーバ処理部222はオブジェクト・セットに対応する複数の候補オブジェクトを決定する(S503)。具体的には、オブジェクト・セットを構成する各オブジェクトに関連づけられる「取得ポイント(PT)」(オブジェクト管理テーブル310)の合計を算出し、オブジェクト合成管理テーブル320のポイント範囲の何れに該当するかを判定する。空間G2において、オブジェクトO10〜O12の配置によって得られる「取得ポイント」の合計を、例えば45PTとして仮定する。45PTは、オブジェクト合成管理テーブル320の「ポイント範囲」の0pt〜50ptに該当し、その結果、「合成後の候補オブジェクト」として建物W01〜W03が特定される。空間G2の平面PL2の候補オブジェクトは、一例として、本店オブジェクトWO1、保養所オブジェクトWO2、および支店オブジェクトWO3である。
サーバ処理部222は、複数の候補オブジェクトの各々に関連づけられる確率規則にしたがって、各候補オブジェクトに対する選択確率を決定する(S504)。具体的には、オブジェクト合成管理テーブル320を参照すると、「合成後の候補オブジェクト」(WO1〜WO3)が「選定順位」および「基礎確率」と共に規定され、選択確率(p〜p)を算出するのに用いられる(後述)。算出の結果、空間G2の例では、本店オブジェクトWO1の選択確率p=10%、保養所オブジェクトWO2の選択確率p=30%、および支店オブジェクトWO3の選択確率p=60%となる。送信部225は、候補オブジェクトに関する情報、特に、候補オブジェクトWO1〜WO3および選択確率p,p,pの組をユーザ端末100に提供する(S505)。後記するように、候補オブジェクトに関する情報に基づいて、複数の候補オブジェクトから1つの合成オブジェクトが選択されることになる。
ユーザ端末100側において、候補オブジェクトに関する情報、特に、候補オブジェクトWO1〜WO3および選択確率p,p,pの組をゲームサーバ200から受信する。画像生成部115は、複数の候補オブジェクトを含んだ吹き出し画像を生成し、表示部132に表示して、オブジェクト・セットが合成可能であることを提示する(S402)。図10に示すように、吹き出しDは、複数の候補オブジェクトWO1〜WO3の画像以外にも、上記で算出した合成ポイント(45PT)や各選択確率p,p,p(10%,30%,60%)も含んで表示される。吹き出しD内に「合成しますか」ボタンを設け、ユーザが該ボタンをタッチにより押下することを通じて、作用受付部111がユーザ作用を受け付ける(S403)。ゲーム性を考慮して、合成によるオブジェクトの遷移処理の実行には、ユーザに、「保有ダイヤ」(ユーザ管理テーブル300)から一定額(図10の吹き出しDでは10ダイヤ)投資させ、保有ダイヤ数を減少させるのがよい。ユーザ作用の受け付けに応じて、端末処理部112は、「くじ引き」要素により、複数の候補オブジェクトWO1〜WO3の中から合成オブジェクトを選択する(S404)。選択は、選択確率p〜pに基づく加重選択とするのがよい。加重選択は、候補の各々に対し、p<p<pのように加重した選択確率を与えて入力することで、候補の1つを選択して出力するような関数であればよい。即ち、WO1よりもWO2が、WO2よりもWO3が選択され易いように選択確率を設定可能なものである。加重選択の結果、端末処理部112は、平面上のオブジェクト・セットを、選択した合成オブジェクトに遷移させる(S405)。また、画像生成部115によって合成オブジェクトが配置された空間画像が生成され、表示部132に表示される。図10(b)では、PL2において、選択確率30%の保養所オブジェクトWO2が選択され、格子数2×2の領域上のオブジェクトが保養所オブジェクトO20に遷移されたことが理解される。なお、上記S404の加重選択の処理は、端末処理部112ではなく、ゲームサーバ側のサーバ処理部222で実施されるように構成してもいずれでもよい。
以降の処理は、図9を参照して上記したとおりであり、ユーザ端末100がゲーム空間情報を送信し(S104)、これを受けて、ゲームサーバ200がゲーム空間情報を受信して更新する(S201、S202)。また、ユーザ端末100は引き続きS105以降の処理も実施する。 図12に、第1実施例として、上記S504での確率規則に従う選択確率p〜pの決定処理に関する詳細なフローチャートを示す。第1実施例の選択確率p〜pは、「基礎確率」の各値(オブジェクト管理テーブル320)が、そのまま選択確率として適用される。つまり、第1実施例の確率規則は、基礎確率をそのまま選択確率として採用するということになる。オブジェクト管理テーブル320の「基礎確率」の各値は、選定順位1では10%、選定順位2では30%、そして選定順位3では60%としているが、限定的ではなく、任意の値に設定することができる。図12のように、選定順位1の選択確率はS611〜S613の処理で決定され、同様に、選定順位2の変動後確率はS621〜S623の処理で、選定順位3の変動後確率はS631〜S633の処理で決定される。選択確率p〜pの決定処理に関する全てのステップは、端末処理部112によって実行される。具体的には、最初に選定順位=1(rank1)をセットすると(S611)、オブジェクト合成管理テーブル320を参照してrank1に対応する基礎確率(10%)を取得する(S612)。そして、基礎確率(10%)を選択確率p=10%として決定する(S613)。選定順位2,3の選択確率の算出についても同様であり、rank2の基礎確率(30%)を選択確率p=30%として決定し(S621〜S623)、rank3の基礎確率(60%)を選択確率p=60%として決定する(S631〜S633)。
図13に、第2実施例として、上記S504での確率規則に従う選択確率p〜pの決定処理に関する詳細なフローチャートを示す。第2実施例の確率規則は、候補オブジェクトに関連づけられたオブジェクト種別に少なくとも基づいて、「基礎確率」の各値(オブジェクト管理テーブル320)を変動させて選択確率p〜pとするものである。図13のように、選定順位1の変動後確率はS611〜S612およびS713〜S715の処理で算出され、選定順位2の変動後確率はS621〜S622およびS723〜S725の処理で算出され、選定順位3の変動後確率はS631およびS733の処理で算出される。S611〜S612、S621〜S622、およびS631は第1実施例と同様のため説明を省略する。
選定順位1の変動後確率の算出について説明する。rank1に対応する基礎確率(10%)を取得すると(S611,S612)、rank1に対応する候補オブジェクト(本店オブジェクトWO1)について、オブジェクト管理テーブル310を参照してそのオブジェクト種別(大)を特定する(S713)。そして、当該オブジェクト種別(大)と同一のオブジェクト種別(大)を有する、オブジェクト・セットの中のオブジェクトについて、その格子数nを特定する(S714)。例えば、rank1の候補オブジェクトである本店オブジェクトWO1のオブジェクト種別(大)が商業施設であるとする。また、オブジェクト・セットを構成する戸建オブジェクトO10、マンション・オブジェクトO11、コインランドリ・オブジェクトO12のオブジェクト種別(大)が、それぞれ住宅、住宅、商業施設であるとする。この場合、コインランドリ・オブジェクトO12も本店オブジェクトWO1と同じくオブジェクト種別(大)を商業施設とするため、nとしてその格子数1(1×1)をセットする。そこで、rank1に対応する基礎確率(10%)およびn(1マス)を用いて、次の式からrank1の選択確率を変動する(S715)。即ち、
変動後確率p=rank1の基礎確率×{(n/オブジェクト・セットの格子数)+0.75}
を算出する。具体的には、p=10%×(1/4+0.75)=10%となる。上記数式のとおり、変動後確率は基礎確率に対し、{(n/オブジェクト・セットの格子数)+0.75}を乗じることで調整したものである。(n/オブジェクト・セットの格子数)は、オブジェクト・セットにおいて、候補オブジェクトと同じオブジェクト種別(大)を有するオブジェクトの割合、即ち占有率である。占有率が高いほど、基礎確率が高く評価されるべきとの考察に基づき、占有率のパラメータを計算に適用している。また、占有率に0.75を加えているのは、占有率が50%(0.5)のときに、基礎確率を(0.5+0.75)≒1.5倍に調整するためである。なお、ここでの2乗計算は、調整値による影響の度合を考慮したものである。上記数式は一例に過ぎず、限定的でないことは言うまでもない。
次に、選定順位2の変動後確率の算出について説明する。この例では、rank2の基礎確率は30%であり(S621,S622)、保養所オブジェクトWO2のオブジェクト種別(大)が公共施設であるとすると(S723)、選定順位1のS714と同様にしてn=0と決定される(S724)。そこで、基礎確率(30%)およびn(0マス)を用いて、次の式からrank2の選択確率を変動させる(S725)。なお、変動後確率pの計算と同様、調整値として{(n/オブジェクト・セットの格子数)+0.75}を適用している。即ち、
変動後確率p=(rank2の基礎確率−p/2)×{(n/オブジェクト・セットの格子数)+0.75}
を算出する。この例では、p=(30−10/2)%×(0/4+0.75)≒14%となる。
最後に、選定順位3の変動後確率の算出について説明する。次の式からrank3の選択確率を変動させる(S733)。即ち、
変動後確率p=100%−p−p
を計算する。この例では、p=100%−10%−14%=76%となる。
本実施形態では、ユーザ作用に応じて、候補オブジェクトの中から動的に合成オブジェクトを決定して遷移させるという「くじびき」要素を導入し、くじを引くまで何が当選するか分らないというゲームのエンタテイメント性を高める。当選確率を画面表示することで、更にエンタテイメント性を高める。当選確率は、上記実施例1のように、候補オブジェクトの選択確率を10%,30%,60%と固定的としてもよい。代替として、当選確率は、実施例2のように、オブジェクト・セットの配置状況に応じて、10%,14%,76%と動的に決定され、エンタテイメント性を更に高めるように構成してもよい。
オブジェクト合成管理テーブル320は、ゲームプログラムを配信し運用する会社によって自由な値に設定することができる。特に、基礎確率の値をどのように設定するかは、「くじびき」要素の導入を通じたゲームのエンタテイメント性を考慮する上で重要となる。また、「くじびき」は、ユーザ課金を伴うことも想定されるため、ビジネス上の観点でも基礎確率値の設定は重要となる。更に、本実施形態のゲームプログラムでは、オブジェクト・セットを合成オブジェクトへ遷移可能とすることにより、ユーザに対し、戦略的思考の重要性を高めさせるようゲーム性を向上させる。これは、ユーザにゲーム進行を促すインセンティブとなる。更に、合成オブジェクトを通常のゲーム進行だけではユーザに提供されない特別なオブジェクトに設定することにより、ユーザにオブジェクト・セットの遷移処理によるゲーム進行を促すインセンティブにもなる。
ユーザが街づくりゲームを進行させ、街(各オブジェクト)を発展させると、オブジェクトの所定のパラメータの値(人口Pやレベルなど)が上限値に達してしまい、これ以上の発展が見込めないものと想定される。つまり、ユーザに対し、ゲームの進行を停止させることにも繋がり兼ねない。そこで、上述したような合成オブジェクトに遷移させるゲームプログラムを組み込み、上限値に達したオブジェクトを新規な合成オブジェクトに遷移させて新たにパラメータ値を与え直すことによって、街づくりゲームを継続的に活性化させることが可能となる。2つ以上のオブジェクトを合成オブジェクトに遷移させるという概念は、街づくりゲーム以外の多様なゲームに適用可能であることは言うまでもない。
加えて、上記とは逆に、1つのオブジェクトを複数の分割オブジェクトに遷移させるゲームプログラムを提供することも勿論可能である。すなわち、オブジェクト分割管理テーブル(非図示)によって、1つのオブジェクトが有する所定のパラメータの値(人口Pやレベルなど)に応じた分割オプションを提供するゲームプログラムも提供可能である。
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
1…ゲームシステム、2…ネットワーク、100…ユーザ端末、110…制御部、120…記憶部、130…タッチパネル、140…通信部、200…ゲームサーバ、210…通信装置、220…処理装置、230…メモリ部、240…記憶装置、250入力装置、260…出力装置、300…ユーザ管理テーブル、310…オブジェクト管理テーブル、320…オブジェクト合成管理テーブルG,G1,G2…ゲーム空間、PL,PL1,PL2…平面

Claims (11)

  1. ゲームプログラムであって、コンピュータに、
    ユーザ要求に応答して、ゲーム空間情報に含まれる複数のオブジェクトの中から、2以上の前記オブジェクトを含み、パラメータ値を有するオブジェクト・セットを特定するステップと、
    前記パラメータ値に基づいて、前記オブジェクト・セットに対応する複数の候補オブジェクトを決定するステップと、
    前記複数の候補オブジェクトから1つの合成オブジェクトが決定されるために、前記候補オブジェクトに関する情報を提供するステップと、
    前記情報に基づいて前記合成オブジェクトが決定されたのに応答して、ゲーム空間情報を更新するステップと
    を含む方法を実行させる、ゲームプログラム。
  2. 請求項1記載のゲームプログラムにおいて、
    前記複数のオブジェクトのそれぞれは、ゲーム空間における1つ以上の座標情報に関連づけられて配置され、
    前記パラメータ値が前記オブジェクト・セットに関連づけられる前記座標情報の数に基づく、ゲームプログラム。
  3. 請求項1または2記載のゲームプログラムであって、前記方法が更に、
    前記複数の候補オブジェクトに関連づけられる確率規則にしたがって、前記複数の候補オブジェクトの選択確率を決定するステップを含み、
    前記情報が前記選択確率を含み、
    前記合成オブジェクトの決定において、前記合成オブジェクトが前記選択確率に基づく、ゲームプログラム。
  4. 請求項3記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が、前記候補オブジェクトに関連づけられるオブジェクト種別に少なくとも基づいて変動される、ゲームプログラム。
  5. 請求項4記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が更に、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるオブジェクト種別に基づく、ゲームプログラム。
  6. 請求項1から5のいずれか一項記載のゲームプログラムにおいて、
    前記複数の候補オブジェクトを決定する前記ステップにおいて、前記複数の候補オブジェクトが、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるポイントに基づいて決定される、ゲームプログラム。
  7. ゲームプログラムであって、コンピュータに、
    ゲーム空間にオブジェクトが配置されることによってゲームを進行させるステップと、
    前記ゲーム空間に配置された複数の前記オブジェクトの中から、2以上の前記オブジェクトを含むオブジェクト・セットを特定し、ユーザ要求をゲームサーバに送信するステップと、
    前記ユーザ要求に応答して、前記オブジェクト・セットのパラメータ値に基づいて決定された候補オブジェクトに関する情報を前記ゲームサーバから受信するステップと、
    前記オブジェクト・セットを、前記情報に基づいて決定される合成オブジェクトに遷移させるステップと
    を含む方法を実行させる、ゲームプログラム。
  8. 請求項7記載のゲームプログラムであって、
    前記ゲームを進行させる前記ステップにおいて、前記複数のオブジェクトのそれぞれが、前記ゲーム空間における1つ以上の座標情報に関連づけられ、
    前記パラメータ値が前記オブジェクト・セットに関連づけられる前記座標情報の数に基づく、ゲームプログラム。
  9. 請求項7または8記載のゲームプログラムであって、
    複数の前記候補オブジェクトに関連づけられる確率規則にしたがって、前記複数の候補オブジェクトの選択確率が決定され、
    前記情報が前記選択確率を含み、
    前記合成オブジェクトの決定において、前記合成オブジェクトが前記選択確率に基づいて決定される、ゲームプログラム。
  10. 請求項9記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が、前記候補オブジェクトに関連づけられるオブジェクト種別に少なくとも基づいて変動される、ゲームプログラム。
  11. 請求項10記載のゲームプログラムにおいて、前記確率規則が更に、前記オブジェクト・セットを構成する前記2以上のオブジェクトの各々に関連づけられるオブジェクト種別に基づく、ゲームプログラム。
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