JP2017141140A - 徐放性二酸化塩素剤 - Google Patents
徐放性二酸化塩素剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017141140A JP2017141140A JP2016038119A JP2016038119A JP2017141140A JP 2017141140 A JP2017141140 A JP 2017141140A JP 2016038119 A JP2016038119 A JP 2016038119A JP 2016038119 A JP2016038119 A JP 2016038119A JP 2017141140 A JP2017141140 A JP 2017141140A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chlorine dioxide
- agent
- chlorite
- sustained release
- release chlorine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
Abstract
【課題】作業環境及び生活空間の浄化における除菌、ウィルス除去、防カビ、消臭などを目的として、過不足なく安定して二酸化塩素を発生する徐放性二酸化塩素剤を提供する事を課題とする【解決手段】有機物担体と亜塩素酸塩、アルカリ剤及び界面活性剤を混合あるいは、塗布後乾燥させて得られる徐放性二酸化塩素剤である。【選択図】なし
Description
本発明は作業環境及び生活空間の浄化における除菌、ウィルス除去、防カビ、消臭などを目的に使用される徐放性二酸化塩素剤に関する。
二酸化塩素は塩素原子上に不対電子を3個もつラジカルであり、反応性が高く、強い酸化力をもつことから、ウイルス除去、除菌、消臭、坑カビ等のはたらきを有することが知られている。しかし、二酸化塩素は非常に不安定であるため、長期の保存や運搬には不向きであり、高濃度では爆発の危険性があるなど問題が有り、その問題を解消するために種々の方法が提案されている。
安定化二酸化塩素と吸水性樹脂とからなるゲル状組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)が、ほとんど二酸化塩素ガスを発生しないなど問題が有る。それを解決するために、安定化二酸化塩素と吸水性樹脂とからなるゲル状組成物に紫外線を照射する方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、紫外線照射装置との組み合わせが必要である。
溶存二酸化塩素ガス、亜塩素酸塩及び酸性に保つpH調整剤を構成成分に有する純粋二酸化塩素剤並びに高吸水性樹脂を含有することを特徴とするゲル状組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照。)が、溶存二酸化塩素の分解により長期保存するには適さない。
亜塩素酸塩水溶液に、活性化剤と、吸水性樹脂と保水剤とを添加しゲル化させる方法(例えば、特許文献4参照。)が提案されているが、使用時に薬剤を添加する必要があり、しかも添加後の反応をコントロールできないため添加後数日は高濃度二酸化塩素ガスが発生する問題が有った。
亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを無機物担体に担持させ、空気と反応させる事により二酸化塩素を徐々に発生させる製剤技術(例えば、特許文献5参照。)が提案されている。しかし、担体が無機物粉体であるため、用途が限定的であった。
本発明は作業環境及び生活空間の浄化における除菌、ウィルス除去、防カビ、消臭などを目的として、過不足なく安定して二酸化塩素を発生する徐放性二酸化塩素剤を提供する事を課題とする。
本発明は有機物担体と亜塩素酸塩、アルカリ剤及び界面活性剤を混合あるいは、塗布後乾燥させて得られる徐放性二酸化塩素剤である。
本発明の徐放性二酸化塩素剤によれば、過不足なく安定して二酸化塩素を発生する事ができる。また、徐放性二酸化塩素剤は、空気を遮断し、密封保存すれば、長時間安定である。このため、安全かつ簡便な作業環境及び生活空間の浄化における除菌、ウィルス除去、防カビ、消臭を行う事ができる。
以下、発明を実施するための形態を説明する。本発明における徐放性二酸化剤とは、安定的に二酸化塩素を発生させる物質を指し、有機物担体に亜塩素酸塩、アルカリ剤及び界面活性剤を混合又は塗布し、乾燥させたものである。
本発明における有機物担体は、セルロース、リグニン等の天然高分子、ポリエチレン、ポリプルピレン、ポリ塩化ビニル等の合成高分子を用いる事ができる。有機物担体は水溶液中で用いるため、親水性であることが好ましい。合成高分子の様に疎水性の場合、水に対するぬれ性を向上させるため、界面活性剤の使用が好ましい。
本発明に用いる有機物担体は、成形可能であればどの様な形状でも使用可能である。粒子状、繊維状、板状、成形品等自由に選択できる。
本発明に使用される亜塩素酸塩は、具体的には亜塩素酸のアルカリ金属塩である。亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸リチウムなどを例示する事ができる。このうち、亜塩素酸ナトリウムが経済性、実用性から最も好ましい。徐放性二酸化塩素剤中の亜塩素酸塩濃度は、1重量%以上20重量%以下、さらに好ましくは5重量%以上15重量%以下である。
本発明に使用されるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどが例示される。経済性及び徐放性二酸化塩素剤の安定性から水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明における徐放性二酸化塩素剤中のアルカリ剤量は、亜塩素酸塩(mol)に対し、0.1当量以上0.7当量以下が好ましい。更に好ましくは、0.1当量以上0.3当量以下である。0.1当量未満では、担持された亜塩素酸塩が分解され、徐放性二酸化塩素剤の保存安定性が低下する。また0.7以上では、保存安定性は向上するが、二酸化塩素の発生が阻害される。
本発明における徐放性二酸化塩素剤中のアルカリ剤量は、亜塩素酸塩(mol)に対し、0.1当量以上0.7当量以下が好ましい。更に好ましくは、0.1当量以上0.3当量以下である。0.1当量未満では、担持された亜塩素酸塩が分解され、徐放性二酸化塩素剤の保存安定性が低下する。また0.7以上では、保存安定性は向上するが、二酸化塩素の発生が阻害される。
本発明に使用される界面活性剤は、疎水表面を持つ合成高分子を担体として用いる際、合成高分子表面の水に対するぬれ性改善を目的としている。
親水表面を持つ高分子の場合、亜塩素酸塩の分解抑制も兼ねている。
本発明に用いられる界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系系面活性剤を用いる事ができる。
ぬれ性向上と亜塩素酸塩の安定性を考慮すると、カチオン系界面活性剤が好ましい。
親水表面を持つ高分子の場合、亜塩素酸塩の分解抑制も兼ねている。
本発明に用いられる界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系系面活性剤を用いる事ができる。
ぬれ性向上と亜塩素酸塩の安定性を考慮すると、カチオン系界面活性剤が好ましい。
本発明の徐放性二酸化塩素剤を乾燥させる際、残留水分量は非常に重要である。徐放性二酸化塩素剤の残留水分量が高いと亜塩素酸塩の分解が促進され、二酸化塩素の発生が見られなくなる。徐放性二酸化塩素剤の残留水分量としては、10重量%以下が好ましい。更に好ましくは5重量%以下である。
本発明における徐放性二酸化塩素剤の製造方法としては、有機物担体と亜塩素酸塩、アルカリ剤及び界面活性剤を混合又は塗布後乾燥させる方法や、有機担体と界面活性剤及びアルカリ剤を混合後、亜塩素酸塩を混合し、乾燥させる方法などがあげられる。また、以上の方法を繰り返し、亜塩素酸塩高含量の徐放性二酸化塩素剤を得る事も可能である。乾燥方法は特に限定されないが、真空乾燥機、流動乾燥機、棚段乾燥機、回転式乾燥機等が例示される。
以下、さらに実施例を用いて具体的に説明する。
ポリ塩化ビニルの破砕物(平均粒径1mm)に20%亜塩素酸ナトリウム、20%水酸化ナトリウム水溶液、1%カチオン系界面活性剤を表1に示した比率で混合し、A〜Dの徐放性二酸化塩素剤を得た。
徐放性二酸化塩素剤A〜Dをアルミパックに詰め、熱圧着で密封した後、温度30℃、湿度50%で6ヶ月保存した前後で、亜塩素酸ナトリウム濃度をヨウ素滴定法で測定した。測定結果を表2に示した。
次に、徐放性二酸化塩素剤A〜D20gを300mlガラス製充填塔(直径50×高さ150mm)に入れ、室温で空気に接触させ、出口の二酸化塩素濃度を1立方メートルの容器に導入し、二酸化塩素センサーで10分間測定した。二酸化塩素ガス発生量を表3に示した。
Claims (4)
- 有機物担体と亜塩素酸塩、アルカリ剤及び界面活性剤を混合あるいは、塗布後、乾燥させて得られる徐放性二酸化塩素剤。
- 有機物担体が天然高分子及び合成高分子である請求項1記載の徐放性二酸化塩素剤。
- 有機物担体の形状が粒子状、繊維状及び成形品である請求項1記載の徐放性二酸化塩素剤。
- 乾燥後の水分含量が10%以下である請求項1記載の徐放性二酸化塩素剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016038119A JP2017141140A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | 徐放性二酸化塩素剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016038119A JP2017141140A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | 徐放性二酸化塩素剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017141140A true JP2017141140A (ja) | 2017-08-17 |
Family
ID=59628275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016038119A Pending JP2017141140A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | 徐放性二酸化塩素剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017141140A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112811758A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 山西大学 | 一种秸秆碳复合材料及其制备方法和应用 |
CN112841215A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-05-28 | 唐山市紫淳科技有限公司 | 一种固载二氧化氯空气消毒颗粒及其制备方法和应用 |
-
2016
- 2016-02-12 JP JP2016038119A patent/JP2017141140A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112841215A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-05-28 | 唐山市紫淳科技有限公司 | 一种固载二氧化氯空气消毒颗粒及其制备方法和应用 |
CN112841215B (zh) * | 2020-12-30 | 2022-02-25 | 唐山市紫淳科技有限公司 | 一种固载二氧化氯空气消毒颗粒及其制备方法和应用 |
CN112811758A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 山西大学 | 一种秸秆碳复合材料及其制备方法和应用 |
CN112811758B (zh) * | 2020-12-31 | 2022-05-31 | 山西大学 | 一种秸秆碳复合材料及其制备方法和应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5928458B2 (ja) | 二酸化塩素剤及び二酸化塩素の発生方法 | |
JP5605744B2 (ja) | 安定化二酸化塩素剤および二酸化塩素の安定した発生方法 | |
KR102008823B1 (ko) | 서방형 이산화염소 발생제형 및 이를 이용한 서방형 이산화염소 발생팩 | |
TWI635042B (zh) | 以照射可見光而產生二氧化氯之組成物 | |
JP6212018B2 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法、二酸化塩素ガス発生用キットおよびゲル状組成物 | |
CN111466406A (zh) | 一种接触式二元二氧化氯缓释凝胶及制备方法 | |
JP6304239B2 (ja) | 二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤 | |
JP6475303B1 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法、二酸化塩素ガス発生用キットおよびゲル状組成物 | |
CN102669176A (zh) | 一种缓释型二氧化氯固体消毒剂 | |
JP2009524572A (ja) | 二酸化塩素を含有する増粘流体組成物 | |
JP5438458B2 (ja) | ゲル状二酸化塩素系殺菌消臭剤 | |
CN112136827A (zh) | 一种缓释二氧化氯固态凝胶及其制备方法和应用 | |
WO2019058892A1 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法、液性組成物、ゲル状組成物、及び二酸化塩素ガス発生キット | |
JP2017110091A (ja) | 二酸化塩素含有ゲル状組成物 | |
JP2017141140A (ja) | 徐放性二酸化塩素剤 | |
JP5872607B2 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法 | |
TWI672264B (zh) | 二氧化氯氣體的產生方法、液性組成物、凝膠狀組成物及二氧化氯氣體產生套組 | |
CN113812419A (zh) | 一种二氧化氯泡腾消毒锭片 | |
JP6433007B1 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法、液性組成物、ゲル状組成物、及び二酸化塩素ガス発生キット | |
CN111547683A (zh) | 净化用试剂、装置和方法 | |
JP7072267B2 (ja) | 二酸化塩素ガスの発生放出方法、二酸化塩素ガス発生放出用キット、およびゲル状組成物 | |
JP6586652B1 (ja) | 二酸化塩素発生紛体及び二酸化塩素発生剤 | |
JPH0436086B2 (ja) | ||
JP2011132048A (ja) | 二酸化塩素ガスの発生方法 | |
JP2019059648A (ja) | 二酸化塩素ガス発生剤 |