JP7072267B2 - 二酸化塩素ガスの発生放出方法、二酸化塩素ガス発生放出用キット、およびゲル状組成物 - Google Patents
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Description
本発明のある実施形態である二酸化塩素ガスの発生放出方法は、亜塩素酸塩水性液に、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤を添加して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、二酸化塩素ガスとともにガス共存剤を含む水分を放出させる方法である。本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法は、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられる亜塩素酸塩水性液は、亜塩素酸塩を含む、水を主成分(亜塩素酸塩などの溶質および/または分散質を除いた溶媒および/または分散媒中の水の含有量が50質量%以上であることをいう。以下同じ。)とする液体であって、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤を溶解および/または分散させることができる液体であって、ゲル化活性剤が添加されることにより、ゲル状組成物を形成し、形成されたゲル状組成物からその表面を経由して二酸化塩素ガスを持続的に発生させる液体である。亜塩素酸塩水性液は、ゲル化活性剤が添加されてゲル化して得られるゲル状組成物から二酸化塩素ガスを安全にかつ長時間安定して持続的に発生放出させる観点から、水溶液または水分散液であることが好ましい。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられるガス発生剤は、ゲル状組成物内のpH雰囲気を亜塩素酸塩から二酸化塩素ガスの発生に必要な弱アルカリから酸性に安定に保つことにより二酸化塩素ガスを発生させるものである。ガス発生剤はゲル化活性剤の構成要素であり、固形である。固形とは、固体であって一定の形状になっているものをいう。ガス発生剤は、二酸化塩素ガスを効率的に発生させる観点から、水溶性であることが好ましく、粒状または粉状であることが好ましい。水溶性とは水に溶解する性質をいう。ここで、ゲル状組成物内のpH雰囲気は、特に制限はないが、二酸化塩素ガスを安定に長時間持続的に生成させる観点から、2以上9以下が好ましく、3以上7以下がより好ましい。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられるガス発生調節剤は、上記ガス発生剤による亜塩素酸塩からの二酸化塩素ガスの発生を化学的作用または物理的作用によりに調節するものである。ガス発生調節剤は、ゲル化活性剤の構成要素であり、固形である。固形とは、固体であって一定の形状になっているものをいう。ガス発生調節剤は、二酸化塩素ガスの発生を効率的に調節する観点から、粒状または粉状であることが好ましい。ガス発生調節剤のうち、化学的作用により二酸化塩素ガスの発生を調節するものをガス発生化学的調節剤とよび、物理的作用により二酸化塩素ガスの発生を調節するものをガス発生物理的調節剤とよぶ。ガス発生調節剤は、二酸化塩素ガスの発生を長期に亘って安定に調節する観点から、ガス発生化学的調節剤およびガス発生物理的調節剤の少なくともいずれかを含むことが好ましく、少なくともガス発生物理的調節剤を含むことがより好ましく、ガス発生化学的調節剤およびガス発生物理的調節剤の両方を含むことがさらに好ましい。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられるガス共存剤は、亜塩素酸塩水性液の亜塩素酸塩と、ゲル化活性化剤のガス発生剤との反応により発生した二酸化塩素ガスとともに水分に含まれた状態でゲル組成物から放出される、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む化学物質である。ガス共存剤は、ゲル化活性剤の構成要素であり、固形である。固形とは、固体であって一定の形状になっているものをいう。ガス共存剤が水分に含まれた状態とは、ガス共存剤が水分に溶解された状態であっても、ガス共存剤が水分に懸濁された状態であってもよい。ガス共存剤は、二酸化塩素ガスとともに水分に含まれて放出しやすくする観点から、粒状または粉状であることに加えて水溶性であることが好ましい。ここで、水溶性とは水に溶解する性質をいう。二酸化塩素ガスとともに水分に含まれて放出されたガス共存剤は、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質に二酸化塩素ガスが接触する際に、そのアレルギー誘発物質または有害物質への二酸化塩素ガスの付着性および浸透性を高めて、そのアレルギー誘発物質または有害物質の活性を抑制することができる。これにより、上記のアレルギー誘発物質または有害物質の処理ができる。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられるゲル化剤は、水分を吸収してゲル状組成物を形成する化学物質である。ゲル化剤には、吸水性有機物および吸水性無機物が含まれる。ゲル化剤としては、吸水性有機物および吸水性無機物の少なくともいずれかを用いることができるが、ゲル化が容易な観点から、吸水性有機物が好適に用いられる。吸水性有機物としては、合成高分子であるアクリル酸系吸水性高分子など、天然高分子であるアルギン酸系吸水性高分子などが挙げられる。
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法において用いられるゲル化活性剤は、亜塩素酸塩水性液に添加することにより、ゲル状組成物を形成し、形成されたゲル状組成物から二酸化塩素ガスを安定して持続的に発生させ、二酸化塩素ガスとともにガス共存剤を含む水分を放出させるものであり、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含む。ここで、均質なゲル状組成物を形成させる観点から、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤が均一に混合されたものを含むことが好ましい。
本発明の別の実施形態である二酸化塩素ガス発生放出用キットは、亜塩素酸塩水性液を含むA剤と、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤を含むB剤と、で構成され、A剤にB剤を添加することにより、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、二酸化塩素ガスとともにガス共存剤を含む水分を放出させるキットである。本実施形態の二酸化塩素ガス発生放出用キットは、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる二酸化塩素ガスを継続的に発生放出できる。
本発明のさらに別の実施形態であるゲル状組成物は、亜塩素酸塩水性液と、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤と、を含み、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、二酸化塩素ガスとともにガス共存剤を含む水分を放出させるためのゲル状の組成物である。本実施形態のゲル状組成物は、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる二酸化塩素ガスを継続的に発生放出できる。
亜塩素酸塩水性液として、25質量%の亜塩素酸ナトリウム水溶液(ダイソー社製25%亜塩素酸ナトリウム水溶液)を純水で希釈することにより、8.7質量%の亜塩素酸ナトリウム水溶液を調製した。
比較例用ゲル化活性剤として、ガス発生剤としてのクエン酸三ナトリウム・二水和物3192gおよび無水クエン酸1596gと、ガス発生調節剤のうちガス発生化学的調節剤としての炭酸ナトリウム過酸化水素化物126gおよびガス発生物理的調節剤としてのセピオライト粉末(近江工業社製ミラクレーP-150D)1680gと、ゲル化剤としてのポリアクリル酸系吸水性高分子(三洋化成社製サンフレッシュST-500D)4326gと、を均一に混合した混合粉末を調製した。また、上記比較例用ゲル化活性剤にさらにガス共存剤としてのポリビニルピロリドン(以下、PVPともいう)を加えた実施例用ゲル化活性剤(以下、実施例用PVP含有ゲル化活性剤ともいう)として、比較例用ゲル活性化剤33.095g(すなわち、クエン酸三ナトリウム・二水和物9.672g、無水クエン酸4.84g、炭酸ナトリウム過酸化水素化物0.382g、セピオライト粉末5.091g、ポリアクリル酸系吸水性高分子13.11g、以下同じ。)と、PVP2gと、を均一に混合した混合粉末を調製した。また、上記比較例用ゲル化活性剤33.095gにさらにガス共存剤としてのデンプン(片栗粉)を加えた実施例用ゲル化活性剤(以下、実施例用デンプン含有ゲル化活性剤ともいう)として、比較例用ゲル活性化剤13.11gと、デンプン3gと、を均一に混合した混合粉末を調製した。
試験Iとして、本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉(実施例I-1および実施例I-2)、対比のための未処理のスギ花粉(比較例I-1)およびガス共存剤を含まない二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉(比較例I-2)を、それぞれ走査型電子顕微鏡(以下SEMという、SEMは島津製作所製SS-550)を用いて観察した。
SEMを用いて未処理のスギ花粉を観察した。未処理のスギ花粉のSEM写真を図2および3に示した。未処理のスギ花粉は、図2に示すように凝集しており、図3に示すように各スギ花粉の表面は凹凸が大きく互いに絡み合っていることが分かった。
図1を参照して、温度20℃および湿度(相対湿度をいう、以下同じ)50%の恒温室内で、大きさ0.425cm2の開口部1wを有する容量200ml(胴部内径6cm、首部内径3.7cm、直胴部高さ6.4cm、肩部高さ11mm、および直首部高さ15mmの略円筒形)のプラスチック製の二酸化塩素ガス発生放出用容器1に、上記の亜塩素酸塩水性液(8.7質量%の亜塩素酸ナトリウム水溶液)122gを入れ、次いで、上記の比較例用ゲル化活性剤33.095g(すなわち、クエン酸三ナトリウム・二水和物9.672g、無水クエン酸4.84g、炭酸ナトリウム過酸化水素化物0.382g、セピオライト粉末5.091g、ポリアクリル酸系吸水性高分子13.11g、以下同じ。)を添加した。かかる添加からゲル状組成物が形成されるまでのゲル化時間は4分であった。次に、二酸化塩素ガス発生放出用容器1を、容量1000mlのビーカ2内に配置し、ビーカ2の開口部を、スギ花粉を含むスギの実10をビーカ内部側に固定したプラスチック製フィルム3で覆って、ビーカ2を静置した。このようにして、亜塩素酸塩水性液中の亜塩素酸塩とゲル化活性剤中のガス発生剤との反応により発生した二酸化塩素ガスによりスギ花粉を2.5時間処理した。SEM(島津製作所製SS-550)を用いて処理後のスギ花粉を観察した。ガス共存剤を用いない典型的な二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉のSEM写真を図4および5に示した。ガス共存剤を含まない二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉は、図4に示すように凝集しており、図5に示すように各スギ花粉の表面は凹凸が大きく互いに絡み合っていることが分かった。
上記の比較例用ゲル化活性剤33.095gに替えて、上記の実施例用PVP含有ゲル化活性剤35.095g(すなわち、クエン酸三ナトリウム・二水和物9.672g、無水クエン酸4.84g、炭酸ナトリウム過酸化水素化物0.382g、セピオライト粉末5.091g、PVP2g、ポリアクリル酸系吸水性高分子13.11g、以下同じ。)を用いたこと以外は、比較例I-1と同様にして、スギ花粉を処理した。なお、亜塩素酸塩水性液への実施例用PVP含有ゲル化活性剤の添加からゲル状組成物が形成されるまでのゲル化時間は4分であった。SEMを用いて処理後のスギ花粉を観察した。ガス共存剤としてPVPを用いた二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉のSEM写真を図6および7に示した。ガス共存剤としてPVPが共存する二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉は、図6および7に示すように互いに分離しており、各スギ花粉の表面は凹凸が小さく滑らかになっていることが分かった。このことから、ガス共存剤としてPVPを含む二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉は、その表面状態が変質して、アレルギー誘発性が低減することがわかった。
上記の比較例用ゲル化活性剤33.095gに替えて、上記の実施例用デンプン含有ゲル化活性剤36.095g(すなわち、クエン酸三ナトリウム・二水和物9.672g、無水クエン酸4.84g、炭酸ナトリウム過酸化水素化物0.382g、セピオライト粉末5.091g、デンプン3g、ポリアクリル酸系吸水性高分子13.11g、以下同じ。)を用いたこと以外は、比較例I-1と同様にして、スギ花粉を処理した。なお、亜塩素酸塩水性液への実施例用デンプン含有ゲル化活性剤の添加からゲル状組成物が形成されるまでのゲル化時間は4分であった。SEMを用いて処理後のスギ花粉を観察した。ガス共存剤としてPVPを用いた二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉のSEM写真を図8および9に示した。ガス共存剤としてデンプンが共存する二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉は、図8よび9に示すように互いに分離しており、各スギ花粉の表面は凹凸が小さく滑らかになっていることが分かった。このことから、ガス共存剤としてデンプンを含む二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉は、その表面状態が変質して、アレルギー誘発性が低減することがわかった。
実施例I-1または実施例I-2の二酸化塩素ガスの発生放出方法において、放出される二酸化塩素ガスの濃度の経時変化を以下のようにして測定した。
図10を参照して、実施例I-1と同様にして、温度19.8℃および湿度(相対湿度をいう、以下同じ)70%の恒温室内で、大きさ0.425cm2の開口部1wを有する容量200ml(胴部内径6cm、首部内径3.7cm、直胴部高さ6.4cm、肩部高さ11mm、および直首部高さ15mmの略円筒形)のプラスチック製の二酸化塩素ガス発生放出用容器1に、上記の亜塩素酸塩水性液(8.7質量%の亜塩素酸ナトリウム水溶液)122gを入れ、次いで、上記の実施例用PVP含有ゲル化活性剤35.095gを添加した。かかる添加から4分後にゲル状組成物が形成された。次に、二酸化塩素ガス発生放出用容器1を容量1000mlのビーカ2内に配置し、ビーカ2の開口部をその注ぎ口部分を残してプラスチック製フィルム3で覆った。ここで、プラスチック製フィルム3のビーカ2側の面に2cm×2cmの正方形のろ紙5(No.2、これはJIS P 3801-1995に規定する定性分析用「2種」に相当する)を、プラスチック製フィルム3で覆われていないビーカ2の注ぎ口部分からろ紙5の注ぎ口に近い一辺までの距離が2cmとなるように、配置した。その後、温度19.3℃~20.3℃で湿度(相対湿度)32%~70%の恒温室内で、内部に上記ゲル状組成物が形成された上記二酸化塩素ガス発生用容器が入ったビーカを静置して、上記の亜塩素酸塩水性液への上記の実施例用PVP含有ゲル化活性剤の添加から所定時間経過後に、ビーカの注ぎ口から北川式検知管4を挿入して、発生放出する二酸化塩素ガスの濃度を測定して、その経時変化を調べた。サンプル数は2として、平均の結果を表1~表4、および図11に示した。
実施例用PVP含有ゲル化活性剤35.095gに替えて実施例用デンプン含有ゲル化活性剤36.095gを用いたこと以外は、実施例II-2と同様にして、上記の亜塩素酸塩水性液に上記の実施例用デンプン含有ゲル化活性剤を添加した。かかる添加から4分後にゲル状組成物が形成された。上記添加から所定時間経過後に、ビーカの注ぎ口から北川式検知管4を挿入して、発生放出する二酸化塩素ガスの濃度を測定して、その経時変化を調べた。サンプル数は2として、その平均の結果を表1~表4、および図11に示した。また、上記の二酸化塩素ガスの濃度の経時変化の測定後、すなわち、2283時間経過後、実施例II-1と同様に配置されたろ紙に白い粉末状の付着物質が確認された。かかる付着物質は、ゲル状組成物から二酸化塩素ガスとともに放出されたデンプンと考えられる。なぜなら、ゲル化活性剤としてガス共存剤であるデンプンを含有しない比較例用ゲル化活性剤を用いた対比試験においては、ろ紙上に付着物が確認されなかったからである。
試験IIIとして、本実施形態の二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉(実施例III-1およびIII-2)、対比のための未処理のスギ花粉(比較例III-1)およびガス共存剤を含まない二酸化塩素ガスの発生放出方法により発生させた二酸化塩素ガスにより処理したスギ花粉(比較例III-2)が含まれる空気に、5人のパネラー(A、B、C、DおよびE。ここでA、BおよびCは女性、DおよびEは男性)が目および鼻を接触させたときのアレルギー症状の発生の有無およびその程度を評価した。
比較例I-1の未処理のスギ花粉1gを容量1000mlのビーカの底に配置し、ビーカの開口部をその注ぎ口部分を残してプラスチック製フィルムで覆い、上記5人のパネラーがビーカの注ぎ口からビーカ内の空気を1秒間嗅いだときのアレルギー症状の発生の有無およびその程度を以下の基準により評価した。すなわち、目および/または鼻に全く違和感を感じないものを0、目および/または鼻にわずかに違和感を感じるものを1、目および/または鼻に違和感を感じる(たとえば目および/または鼻がムズムズする)ものを2、目および/または鼻がかゆく感じるものを3、涙および/または鼻水が少量出るものを4、涙および/または鼻水が多量出るものを5とした。結果を表5に示した。
比較例I-2のガス共存剤を含まない二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉1gを用いたこと以外は、比較例III-1と同様にして、アレルギー症状の発生の有無およびその程度を評価した。結果を表5に示した。
実施例I-1のガス共存剤としてPVPを含む二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉1gを用いたこと以外は、比較例III-1と同様にして、アレルギー症状の発生の有無およびその程度を評価した。結果を表5に示した。
実施例I-2のガス共存剤としてデンプンを含む二酸化塩素ガスにより処理されたスギ花粉1gを用いたこと以外は、比較例III-1と同様にして、アレルギー症状の発生の有無およびその程度を評価した。結果を表5に示した。
Claims (3)
- 亜塩素酸塩水性液に、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤を添加して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、前記二酸化塩素ガスとともに前記ガス共存剤を含む水分を放出させる二酸化塩素ガスの発生放出方法であって、
前記ガス共存剤は、ポリビニルピロリドンおよびデンプンの少なくともいずれかを含む二酸化塩素ガスの発生放出方法。 - 亜塩素酸塩水性液を含むA剤と、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤を含むB剤と、で構成され、前記A剤に前記B剤を添加することにより、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、前記二酸化塩素ガスとともに前記ガス共存剤を含む水分を放出させる二酸化塩素ガス発生放出用キットであって、
前記ガス共存剤は、ポリビニルピロリドンおよびデンプンの少なくともいずれかを含む二酸化塩素ガス発生放出用キット。 - 亜塩素酸塩水性液と、ガス発生剤、ガス発生調節剤、カルボニル基および水酸基の少なくともいずれかを1以上含む固形のガス共存剤、ならびにゲル化剤を含むゲル化活性剤と、を含み、二酸化塩素ガスを持続的に発生させ、前記二酸化塩素ガスとともに前記ガス共存剤を含む水分を放出させるためのゲル状組成物であって、
前記ガス共存剤は、ポリビニルピロリドンおよびデンプンの少なくともいずれかを含むゲル状組成物。
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