JP5872607B2 - 二酸化塩素ガスの発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、環境浄化、細菌またはウイルスなどの除菌または殺菌、屋内(室内外)、屋外または食品などの脱臭、防カビ、防腐などに使用される希薄な二酸化塩素ガスの発生方法に関する。
二酸化塩素は強い酸化力を有し、環境浄化、細菌またはウイルスなどの除菌または殺菌、家庭、病院などの屋内もしくは屋外または食品などの脱臭、防カビ、防腐などの分野において、除菌剤、殺菌剤、脱臭剤、防カビ剤、防腐剤、または漂白剤などとして広く使用されている。たとえば、国が二酸化塩素の使用を認可した用途は、温泉やスーパー銭湯などの湯の殺菌(レジオネラ菌などの殺菌)、プール水の殺菌、生食野菜の殺菌、上水への添加(鉄、マンガンなどの除去)などがある。また、二酸化塩素ガスの大気中の環境基準としては、ACGIH(米国産業衛生専門家会議)によって2001年に発表されているTLV(Threshold Limit Values、これは毎日繰り返しある物質たとえば二酸化塩素ガスに暴露したときほとんどの労働者に悪影響がみられないと思われる大気中の濃度をいう。)が重要な指標とされており、8時間におけるTWA(時間加重平均値、これはある物質たとえば二酸化塩素ガスの濃度とその持続時間との積の総和を総時間数、たとえば8時間または40時間、で割ったものをいう。)が0.1ppm(0.28mg/m3)であり、15分間におけるSTEL(短時間暴露限界値、これは労働者が作業中の任意の時間にこの値を超えて暴露してはならない15分間の時間加重平均値をいう。)が0.3ppm(0.84mg/m3)とされている。したがって、室内において二酸化塩素ガスを常時発生させる場合には、その室内における二酸化塩素ガスの濃度は、上記のTWAおよびSTEL以下にする必要がある。
上記の用途に向けて二酸化塩素ガスを発生する粉体状や粒状の組成物が種々開発されている。たとえば、特開昭61−48404号公報(特許文献1)は、亜塩素酸塩の粉体、、または亜塩素酸塩もしくは安定化二酸化塩素の水溶液を塩基性固体物質に混合または吸着させた組成物に、酸もしくはエステルの蒸気を接触させることにより、二酸化塩素を緩慢に発生させる方法を開示する。
また、特開昭63−303905号公報(特許文献2)は、亜塩素酸塩ソーダ溶液に超音波を照射することにより、空気中に飛散する亜塩素酸ソーダまたは該揮散物が空気中の炭酸ガスと反応することにより生成する二酸化塩素ガスを被処理物に接触させる防黴方法を開示する。
また、特開平6−2233985号公報(特許文献3)は、多孔性無機質担体に二酸化塩素ガスを吸着保持せしめてなる殺菌消毒剤、およびかかる殺菌消毒剤から二酸化塩素ガスを放散させる殺菌消毒方法を開示する。
さらに、特開平11−278808号公報(特許文献4)は、溶存二酸化塩素ガス、亜塩素酸塩およびpH調整剤を構成成分に有する純粋二酸化塩素液剤、かかる純粋二酸化塩素液剤および高吸水性樹脂を含有するゲル状組成物、およびかかる純粋二酸化塩素液剤またはゲル状組成物を用いて二酸化塩素ガスを継続的に発生させることを開示する。
また、特開2003−12424号公報(特許文献5)は、二酸化塩素ガスの放出量をコントロールするために、焼成骨材と、水と、溶存二酸化塩素とを含有してなる二酸化塩素組成物、かかる二酸化塩素組成物にさらにゲル化剤を含有してなる二酸化塩素組成物を開示する。
また、特開2005−29430号公報(特許文献6)は、二酸化塩素ガスの発生持続時間をさらに延ばすために、亜塩素酸塩水溶液に有機酸または無機酸とセピオライトなどの粉状のガス発生調節剤またはかかるガス発生調節剤と吸水性樹脂とを添加し、ゲル化させて二酸化塩素ガスを持続的に発生させる二酸化塩素ガスの発生方法を開示する。
特開昭61−48404号公報 特開昭63−303905号公報 特開平6−233985号公報 特開平11−278808号公報 特開2003−12424号公報 特開2005−29430号公報
特開昭61−48404号公報(特許文献1)、特開昭63−303905号公報(特許文献2)および特開平6−233985号公報(特許文献3)に開示されるような二酸化塩素ガス発生用組成物は空気中の湿分によって反応が進行し、二酸化塩素ガスを徐々に発生するのが通常である。したがって、二酸化塩素ガスの発生速度は湿分に左右されるばかりでなく、使用当初は著しく大きいが、時間的経過と共に発生量が減少する。また固形物であるので、その表面の成分のみが二酸化塩素ガスの発生に消費されるために粒子を時々かき混ぜて表面を更新する必要があり、二酸化塩素ガス濃度を一定レベルに保持するためには適時これらの組成物を交換補充しなければならない。またシリカゲルに二酸化塩素ガスを吸着させて空気で追い出す方法については、設備と手間がかかり、使用上において容易ではない。
特開平11−278808号公報(特許文献4)に開示されるようなゲル状組成物は、
二酸化塩素ガスを長時間継続して発生させることができるが、高吸水性樹脂の添加のみでは二酸化塩素ガスの蒸散速度の調節が難しく、たとえば温度の上昇によってその蒸散速度が大になるという問題点がある。
特開2003−12424号公報(特許文献5)および特開2005−29430号公報(特許文献6)に開示されるようなゲル状組成物は、特開平11−278808号公報(特許文献4)に開示されるようなゲル状組成物に比べて、二酸化塩素ガスの発生持続時間をさらに延ばすことができるが、環境浄化、細菌またはウイルスなどの除菌または殺菌、家庭、病院などの屋内もしくは屋外または食品などの脱臭、防カビ、防腐などの観点から、二酸化塩素ガスの発生持続時間をさらに延長させることが求められている。
本発明は、二酸化塩素ガスの発生持続時間が極めて長い二酸化塩素ガスの発生方法を提供することを目的とする。
本発明は、ある局面に従えば、アルカリ性水性液に、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、を含むゲル化活性剤を添加し、ゲル化して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを持続的に発生させる二酸化塩素ガスの発生方法である。
本発明のかかる局面に従う二酸化塩素ガスの発生方法において、上記ゲル化活性剤はガス生成促進剤をさらに含むことができる。また、上記ゲル化活性剤は、アルカリ性水性液に添加される前には、気密性容器内に封入され得る。
本発明によれば、二酸化塩素ガスの発生持続時間が極めて長い二酸化塩素ガスの発生方法を提供できる。
ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度の測定方法を示す概略図である。
[二酸化塩素ガスの発生方法]
本発明のある実施形態である二酸化塩素ガスの発生方法は、水性液に、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、を含むゲル化活性剤を添加し、ゲル化して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを持続的に発生させる方法である。本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法は、水性液に、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、を含むゲル化活性剤を添加することにより、ゲル化して得られるゲル状組成物から二酸化塩素ガスを極めて長い時間に亘って持続的に発生させることができる。ここで、ゲル化活性剤は、水性液にゲル化活性化剤を添加した後初期(たとえば0〜1時間後)の二酸化塩素ガスの生成および発生を促進させる観点から、ガス生成促進剤をさらに含むことができる。
(水性液)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において用いられる水性液は、水を主成分(水の含有量が50質量%以上であることをいう。以下同じ。)とする液体であって、亜塩素酸塩を含有しない液体であって、後述する亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、吸水性樹脂、およびガス生成促進剤を、溶解および/または分散させることができる液体であれば、特に制限はない。
水性液は、亜塩素酸塩を含んでいないため、亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、吸水性樹脂、および任意にガス生成促進剤を含むゲル化活性剤が添加される前は、二酸化塩素を発生させることがなく、長期間安定して保存できる。
水性液は、亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、吸水性樹脂、および任意にガス生成促進剤を含むゲル化活性剤を添加することにより、ゲル化して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを安全にかつ長時間安定して持続的に発生させる観点から、水または水溶液であることが好ましい。
水性液は、上記ゲル化活性剤を添加することにより、ゲル化して得られるゲル状組成物から二酸化塩素ガスを安定して長時間持続的に発生させる観点から、pHが5以上の弱酸性、中性およびアルカリ性のいずれか1つであることが好ましい。ここで、中性およびアルカリ性に加えて、pHが5以上の弱酸性を含めたのは、元来pHが7の中性である純水(蒸留水、イオン交換水など)であっても、酸性不純物および/または大気中の二酸化炭素の混入により、pHが5以上の弱酸性になる場合があるからである。さらに、水性液は、上記ゲル化活性剤を添加する前に、カビの発生を防止して長期間安定して保存できる観点から、アルカリ性であることが好ましく、防カビ効果を高めるとともに目に入っても安全である観点からpHが10以上12以下であることがより好ましい。ここで、水性液をアルカリ性にするために添加するアルカリ剤としては、特に制限はないが、酸性雰囲気下になっても二酸化塩素ガスの発生を妨げない観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましい。水酸化カリウムは、水酸化ナトリウムのように大気中の二酸化炭素と反応して重炭酸ナトリウムなどの塩を形成しない点、水酸化ナトリウムよりも、水和において濡れやすく浸透しやすく、ゲル化活性剤と混ざり合いやすく、ゲル状組成物の形成がより促進される点から、特に好ましい。
(亜塩素酸塩)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において用いられる亜塩素酸塩は、水性液および後述するpH調整剤の存在により、好ましくはpHが2〜9程度の水分存在雰囲気中、より好ましくはpHが3〜7程度の水分存在雰囲気中で、二酸化塩素ガスを生成する亜塩素酸塩である。亜塩素酸塩は、ゲル化活性化剤の構成要素であり、固体であり、たとえば、亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)、亜塩素酸カリウム(KClO2)、亜塩素酸リチウム(LiClO2)などの水素を除く第1族元素(アルカリ金属元素)の亜塩素酸塩、亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO22)、亜塩素酸ストロンチウム(Sr(ClO22)、亜塩素酸バリウム(Ba(ClO22)、亜塩素酸マグネシウム(Mg(ClO22)などの第2族元素の亜塩素酸塩などが挙げられる。これらの中で、市販されている亜塩素酸ナトリウムが入手しやすく使用上も問題がない。亜塩素酸ナトリウム塩は、市販品の86質量%品、80質量%品、79質量%品または76質量%品などが使用できる。
(ガス発生調節剤)
本実施形態の二酸化塩素化ガスの発生方法において用いられるガス発生調節剤とは、水性液および後述するpH調整剤の存在下で生成した二酸化塩素ガスをゲル状組成物から長時間持続的に発生させるための調節剤をいう。すなわち、ガス発生調節剤は、二酸化塩素ガスの生成量が多量のときはその二酸化塩素ガスの少なくとも一部を表面および/または内部に保持し、二酸化塩素ガスの生成量が少量または無いときは保持していた二酸化塩素ガスを放出することにより、二酸化塩素ガスをゲル状組成物から持続的に発生させる機能を有する。ここで、ガス発生調節剤は、ゲル化活性化剤の構成要素であり、固体である。
ガス発生調節剤は、二酸化塩素ガスの発生を効率よく分散できるものであれば材質および形状に特に制限はないが、二酸化塩素ガスを多く保持できる観点から、表面積が大きい多孔質のものが好ましく、セピオライト、モンモリロナイト、ケイソウ土、タルクおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。また、表面積を大きくする観点から、粉状、粒状および/または多孔質であることが好ましい。
上記のガス発生調節剤のうちで、二酸化塩素ガスの保持および放出に優れている観点から、セピオライトが好ましい。ここで、セピオライトは、ケイ酸マグネシウム塩の天然鉱物であって化学組成式はMg8Si1230(OH)4(OH24・8H2Oで表され、その結晶構造は繊維状で表面に多数の溝を有すると共に、内部に筒型トンネル構造のクリアランスを多数有し、非常に表面積の大きい物質である。市販品としては商品名ミラクレー(近江鉱業社製)などが挙げられる。また粉状のケイソウ土としては商品名セライト(昭和ケミカル社製)などが挙げられる。
(pH調整剤)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において用いられるpH調整剤は、ゲル状組成物内のpH雰囲気を、亜塩素酸塩から二酸化塩素ガスの生成に必要なpHに安定に保つ機能を有する。pH調整剤は、ゲル化活性化剤の構成要素であり、固体である。ここで、ゲル状組成物内のpH雰囲気は、特に制限はないが、二酸化塩素ガスを安定に長時間持続的に生成させる観点から、2以上9以下が好ましく、3以上7以下がより好ましい。
pH調整剤は、特に制限はないが、二酸化塩素ガスを安定に長時間持続的に生成させる観点から、酸解離定数pKaが2.5以上の弱酸の塩、酸解離定数pKaが3.8以上の弱酸、酸性およびアルカリ性の両方の官能基を有する両性化合物、ならびにピリミジン構造を有する複素環式化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの物質が好ましい。
酸解離定数pKaが2.5以上の弱酸の塩としては、クエン酸(pKa1が2.90、pKa2が4.35、pKa3が5.69)の塩であるクエン酸ナトリウム、リンゴ酸(pKa1が3.23、pKa2が4.77)の塩であるリンゴ酸ナトリウムなどが挙げられる。ここで、クエン酸ナトリウムには、クエン酸一ナトリウム(クエン酸モノナトリウム)、クエン酸二ナトリウム(クエン酸ジナトリウム))およびクエン酸三ナトリウム(クエン酸トリナトリウム))の3種類があり、これらの中でクエン酸二ナトリウムおよびクエン酸三ナトリウムがより好ましい。また、リンゴ酸ナトリウムには、リンゴ酸一ナトリウム(リンゴ酸モノナトリウム)およびリンゴ酸二ナトリウム(リンゴ酸ジナトリウム)の2種類があり、これらの中でリンゴ酸二ナトリウムがより好ましい。
酸解離定数pKaが3.8以上の弱酸としては、コハク酸(pKa1が3.99、pKa2が5.20)、ホウ酸(pKa1が9.23、pKa2が12.74、pKa3が13.52)などが挙げられる。
両性化合物としては、酸性の官能基であるカルボキシル基(COOH基)とアルカリ性の官能基であるアミノ基(NH2基)とを有するアミノ酸などが挙げられる。アミノ酸としては、アリキル鎖を有するグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン、ヒドロキシ基(OH基)を有するセリンおよびトリオニン、アミド基(RCONH基)を有するアスパラギンおよびグルタミン、イミノ基(C=NH基またはCNHC基)を有するプロリン、フェニル基(C65基)を有するフェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン、2以上のカルボキシル基(COOH基)を有するアスパラギン酸およびグルタミン酸、2以上のアミノ基(NH2基)を有するリシンおよびアルギニンなどが挙げられる。
ピリミジン構造を有する複素環式化合物としては、バルビツール酸、オロト酸などが挙げられる。
(吸水性樹脂)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において用いられる吸水性樹脂は、水分を吸収してゲル状組成物を形成するものである。吸水性樹脂は、ゲル化活性化剤の構成要素であり、固体であり、たとえば、デンプン系吸水性樹脂、セルロース系吸水性樹脂、合成ポリマー系吸水性樹脂などが好ましく用いられる。デンプン系吸水性樹脂としてはデンプン/ポリアクリル酸系樹脂(三洋化成社製、粉末)などがあり、合成ポリマー系吸水性樹脂としては架橋ポリアクリル酸系樹脂、イソブチレン/マレイン酸系樹脂、ポパール/ポリアクリル酸塩系樹脂、ポリアクリル酸塩系樹脂などがあり、具体的にはポリアクリル酸ナトリウムなどが用いられる。
(ガス生成促進剤)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において、任意に用いられるガス生成促進剤は、水性液およびpH調整剤の存在下で亜塩素酸塩からの二酸化塩素ガスの生成を促進させるものである。ガス生成促進剤は、ゲル化活性化剤の構成要素であり、固体であれば特に制限はないが、安全性が高い観点から、食品添加物として使用される有機酸が好ましい。有機酸としては、クエン酸(pKa1が2.90、pKa2が4.35、pKa3が5.69)、リンゴ酸(pKa1が3.23、pKa2が4.77)、ギ酸(pKaが3.54)、乳酸(pKaが3.64)、酒石酸((+)体でpKa1が2.87、pKa2が3.97:メソ体でpKa1が2.95、pKa2が4.46)などのカルボン酸類などが挙げられる。
また、pH調整剤として酸解離定数pKaが2.5以上の弱酸の塩を用いている場合は、pH調整効果を高める観点から、ガス生成促進剤としてpH調整剤の共役酸を用いることが好ましい。たとえば、pH調整剤としてクエン酸塩を用いた場合はガス生成促進剤としてクエン酸を用いることが好ましく、pH調整剤としてリンゴ酸塩を用いた場合はガス生成促進剤としてリンゴ酸を用いることが好ましい。
(ゲル化活性剤)
本実施形態の二酸化塩素ガスの発生方法において用いられるゲル化活性剤は、上記水性液に添加することにより、ゲル状組成物を形成し、形成されたゲル状組成物から二酸化塩素ガスを持続的に発生させるものであり、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、を含む。また、ゲル化活性剤は、水性液へゲル化活性化剤を添加した後初期の二酸化塩素ガスの生成および発生を促進させる観点から、ガス生成促進剤をさらに含むことができる。ここで、均質なゲル状組成物を形成させる観点から、ゲル化活性剤は、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、任意にガス生成促進剤と、が十分に混合されたものを含むことが好ましい。
ゲル化活性剤は、亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、および吸水性樹脂を含むものであれば特に制限はないが、ゲル化活性剤調製の際に、調製中間剤中の亜塩素酸塩の含有率を低減させることにより、取り扱い性および安全性を高める観点から、亜塩素酸塩とガス発生調節剤とを含むA剤と、pH調整剤と吸水性樹脂と含むB1剤と、を含むことが好ましい。すなわち、ゲル化活性剤調製の際に、亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、および吸水性樹脂などを一度に混合させてゲル化活性剤を得ることも可能であるが、上記の観点から、亜塩素酸塩およびガス発生調節剤などを混合して亜塩素酸塩とガス発生調節剤とを含む調製中間剤であるA剤と、pH調整剤および記吸水性樹脂などを混合してpH調整剤と吸水性樹脂と含む調製中間剤であるB1剤と、を得た後、かかるA剤とB1剤とを混合してゲル活性化剤を得ることが好ましい。ここで、均質なゲル化活性剤を得る観点から、A剤は亜塩素酸塩とガス発生調節剤とが十分に混合されたものを含み、B1剤はpH調整剤と吸水性樹脂とが十分に混合されたものをを含むことが、好ましい。
また、ゲル化活性剤が亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、および吸水性樹脂に加えてさらにガス生成促進剤を含む場合は、ゲル化活性剤調製の際に、調製中間剤中の亜塩素酸塩の含有率を低減させることにより、取り扱い性および安全性を高める観点から、亜塩素酸塩とガス発生調節剤とを含むA剤と、pH調整剤とガス生成促進剤と吸水性樹脂と含むB2剤と、を含むことが好ましい。すなわち、ゲル化活性剤調製の際に、亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、ガス生成促進剤、および吸水性樹脂などを一度に混合させてゲル化活性剤を得ることも可能であるが、上記の観点から、亜塩素酸塩およびガス発生調節剤などを混合して亜塩素酸塩とガス発生調節剤とを含む調製中間剤であるA剤と、pH調整剤、ガス生成促進剤および記吸水性樹脂などを混合してpH調整剤とガス生成促進剤と吸水性樹脂と含む調製中間剤であるB2剤と、を得た後、かかるA剤とB2剤とを混合してゲル活性化剤を得ることが好ましい。ここで、均質なゲル化活性剤を得る観点から、A剤は亜塩素酸塩とガス発生調節剤とが十分に混合されたものを含み、B2剤はpH調整剤とガス生成促進剤と吸水性樹脂とが十分に混合されたものをを含むことが、好ましい。
ゲル化活性剤は、水性液に添加される前には、気密性容器内に封入されていることが好ましい。水性液に添加される前においては、ゲル化活性剤は、気密性容器内に封入されていることにより、大気中からの水分の混入が防止されることから、亜塩素酸塩からの二酸化塩素の生成および発生が防止されるため、長期間安定して保存することができる。ここで、気密性容器とは、水蒸気などの気体の他におよび水分などの液体も透過しない容器をいい、たとえば、各種金属製容器、各種プラスチック製容器などが挙げられる。
[ゲル状組成物]
本発明の別の実施形態であるゲル状組成物は、亜塩素酸塩とガス発生調節剤とpH調整剤と吸水性樹脂と含むゲル化活性剤と、水性液成分と、を含み、二酸化塩素ガスを持続的に発生させる。本実施形態のゲル状組成物は、亜塩素酸塩とガス発生調節剤とpH調整剤と吸水性樹脂と含むゲル化活性剤と、水性液成分と、を含んでいるため、ゲル状組成物から二酸化塩素ガスを極めて長い時間に亘って持続的に発生させることができる。本実施形態のゲル状組成物において、初期の二酸化塩素ガスの生成および発生を促進させる観点から、ゲル化活性剤はガス生成促進剤をさらに含むことができる。
ここで、本実施形態のゲル状組成物に含まれる亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、および吸水性樹脂、および任意に含まれるガス生成促進剤、ならびにこれらを含むゲル化活性剤については、上記の二酸化塩素ガスの発生方法の実施形態において説明した亜塩素酸塩、ガス発生調節剤、pH調整剤、吸水性樹脂、およびガス生成促進剤、ならびにこれらを含むゲル化活性剤とそれぞれ同じであるため、ここでは繰り返さない。
本実施形態のゲル状組成物に含まれる水性液成分とは、上記の二酸化塩素ガスの発生方法の実施形態において説明した水性液に、上記ゲル化活性剤を添加することにより、ゲル化して得られるゲル状組成物中に取り込まれた水性液成分をいう。すなわち、水溶液成分の化学的性質は、上記水性液の化学的性質を同等である。
本実施形態のゲル状組成物は、特に制限はないが、ゲル状組成物から二酸化塩素ガスを極めて長時間に亘って持続的に発生させる観点から、亜塩素酸塩が純分換算で2.5質量%〜10質量%、ガス発生調節剤が3質量%〜15質量%、pH調整剤が2質量%〜10質量%、吸水性樹脂が2.5質量%〜10質量%、ガス生成促進剤が0質量%〜5質量%、水性液成分が50質量%〜90質量%であることが好ましい。
参考例1)
容量180ml(内径5.88cm×高さ6.61cm、開口部直径3.31cm)のプラスチック容器に、水性液として純水(イオン交換水)を65g入れた。純水(イオン交換水)のpHは、pHメーターにより測定したところ、約6.5であった。水性液の内容を表1にまとめた。
一方、チャック式ポリエチレン袋に、ガス発生調節剤としてセピオライト粉末(近江鉱業社製ミラクレーP−150D)を4gと、亜塩素酸塩として純度79質量%の亜塩素酸ナトリウム粉末(関東化学社製亜塩素酸ナトリウム)を5g(純分として3.95g)とを入れた後、チャックしたチャック式ポリエチレン袋内でガス発生調節剤と亜塩素酸塩とを十分に混合させることにより、ゲル化活性剤のA剤を調製した。
また、別のチャック式ポリエチレン袋に、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水樹脂粉末(三洋化成社製サンフレッシュST−500D)を3gと、pH調整剤としてクエン酸三ナトリウム粉末(扶桑化学工業社製精製クエン酸ナトリウム)を5gと、ガス生成促進剤としてクエン酸粉末(扶桑化学工業社製精製クエン酸(結晶))を0.5gとを入れた後、チャックしたチャック式ポリエチレン袋内で吸水性樹脂とガス生成促進剤とpH調節剤とを十分に混合させることにより、ゲル化活性剤のB2剤を調製した。
次いで、A剤が入っているチャック式ポリエチレン袋にB2剤を入れて混合することにより、A剤とB2剤とを十分に混合させることによりゲル化活性剤を調製した。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.6質量%であった。ゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。
次に、水性液が入っているポリプロピレン容器に、上記ゲル化活性剤を添加混合させると、ゲル化活性剤の添加から3分後にゲル状組成物が得られた。ゲル状組成物から二酸化塩素ガスが発生し始めたことを臭いにより確認した。
次に、図1を参照して、二酸化塩素ガスが発生し始めたゲル状組成物が入ったプラスチック容器1の開口部を、直径1.5mmの開口孔1wが5個設けられている蓋で覆い、容量630ml(底外径7.5cm、口外径8.5cm、高さ15.3cm)のトールビーカ2(AGCテクノグラス社製iwakiメジャーカップ500ml)の底部に静置した後、トールビーカ2の注ぎ口以外の開口部を、ポリ塩化ビニリデンフィルム3(旭化成ケミカルズ社製サランラップ(登録商標))で覆った。
ゲル化活性剤の添加から所定時間経過後に、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を、トールビーカ2の解放された注ぎ口に北川式検知管4を挿入して測定した。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表2にまとめた。
Figure 0005872607
Figure 0005872607
参考例2)
ガス生成促進剤としてクエン酸粉末に替えてリンゴ酸(DL−リンゴ酸)粉末(扶桑化学工業社製リンゴ酸フソウ)を1g用いてゲル化活性剤を調製したこと、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末を3.5g用いたこと以外は、参考例1と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表3にまとめた。なお、水性液およびゲル化活性剤
の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、21.4質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例3)
水性液として純水に替えて純水1l(リットル)に水酸化ナトリウムを0.4gを溶解させた濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を55g用いたこと、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末を3.5g用いたこと、およびガス生成促進剤としてクエン酸粉末に替えてリンゴ酸粉末を2g用いたこと以外は、参考例1と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表4にまとめた。なお、水性液および
ゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、20.3質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例4)
ガス生成促進剤としてリンゴ酸粉末を1g用いたこと以外は、実施例3と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表5にまとめた。なお、水性液およびゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、21.4質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例5)
水性液として濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を52g用いたこと、ガス生成促進剤としてリンゴ酸粉末に替えてクエン酸粉末を1.7g用いたこと、およびpH調整剤としてクエン酸ナトリウム粉末を3.6g用いたこと以外は、実施例3と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表6にまとめた。なお、水性液およびゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.2質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例6)
水性液として濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を104g用いたこと、ガス発生調節剤としてセピオライト粉末を8g用いたこと、亜塩素酸塩として79質量%の亜塩素酸ナトリウム粉末を10g(純分として7.9g)用いたこと、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末を7.0g用いたこと、ガス生成促進剤としてクエン酸粉末を3.4g用いたこと、およびpH調整剤としてクエン酸ナトリウム粉末を7.2g用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表7にまとめた。なお、水性液およびゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.2質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例7)
水性液として濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を130g用いたこと、ガス発生調節剤としてセピオライト粉末を12g用いたこと、亜塩素酸塩として79質量%の亜塩素酸ナトリウム粉末を15g(純分として11.85g)用いたこと、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末を11.0g用いたこと、ガス生成促進剤としてクエン酸粉末を4.5g用いたこと、およびpH調整剤としてクエン酸ナトリウム粉末を10.2g用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表8にまとめた。なお、水性液およびゲル化活性剤の内容を表1にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.5質量%であった。
Figure 0005872607
(実施例8)
水性液として純水1l(リットル)に水酸化カリウムを0.56gを溶解させた濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を55g用いたこと以外は、実施例3と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、20.3質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表10にまとめた。
Figure 0005872607
Figure 0005872607
(実施例9)
水性液として濃度0.01mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約12)を104g用いたこと、ガス発生調節剤としてセピオライト粉末を8g用いたこと、亜塩素酸塩として79質量%の亜塩素酸ナトリウム粉末を10g(純分として7.9g)用いたこと、吸水性樹脂としてポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末を7.0g用いたこと、ガス生成促進剤としてクエン酸粉末を3.4g用いたこと、およびpH調整剤としてクエン酸ナトリウム粉末を7.2g用いたこと以外は、実施例8と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.2質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表11にまとめた。
Figure 0005872607
(実施例10)
水性液として純水1l(リットル)に水酸化カリウムを0.17gを溶解させた濃度0.003mol/lのアルカリ性水溶液(pHが約11.5)を52g用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.2質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表12にまとめた。
Figure 0005872607
(実施例11)
ガス生成促進剤を用いなかったこと以外は、実施例3と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。本実施例では、ガス生成促進剤を用いなかったため、実施例3のB2剤に替えて、B2剤からガス生成促進剤が抜かれたB1剤を調製して用いた。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.6質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表13にまとめた。
Figure 0005872607
(実施例12)
ガス生成促進剤を用いなかったこと以外は、実施例8と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。本実施例では、ガス生成促進剤を用いなかったため、実施例8のB2剤に替えて、B2剤からガス生成促進剤が抜かれたB剤を調製して用いた。水性液へのゲル化活性剤の添加から5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、22.6質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表14にまとめた。
Figure 0005872607
(実施例13)
ガス生成促進剤としてリンゴ酸粉末を0.5g用いたこと、および混合に際してミキサーを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、ゲル状組成物を形成し、ゲル状組成物から発生した二酸化塩素ガスの濃度を測定した。水性液へのゲル化活性剤の添加から3.5分後にゲル状組成物が得られた。水性液およびゲル化活性剤の内容を表9にまとめた。ゲル化活性剤に対する亜塩素酸塩の純分の含有率は、17.7質量%であった。また、経過した時間(hr)、そのときの大気の温度(℃)および相対湿度(%)、ならびに二酸化塩素(ClO2)ガス濃度(ppm)を、それぞれ表15にまとめた。
Figure 0005872607
上記表1〜表15を参照して、本参考例(参考例1〜参考例2)および本実施例(実施例〜実施例13)の二酸化塩素ガス発生方法およびゲル状組成物によれば、水性液へのゲル化活性剤の添加から、720時間(30日)経過後から2160時間(90日)経過後までの極めて長い時間に亘って持続的に二酸化塩素ガスを発生させることができた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
1 ゲル状組成物が入ったポリスチレン容器、1w 開口孔、2 トールビーカ、3 ポリ塩化ビニリデンフィルム、4 北川式検知管。

Claims (3)

  1. アルカリ性水性液に、亜塩素酸塩と、ガス発生調節剤と、pH調整剤と、吸水性樹脂と、を含むゲル化活性剤を添加し、ゲル化して得られるゲル状組成物から、二酸化塩素ガスを持続的に発生させる二酸化塩素ガスの発生方法。
  2. 前記ゲル化活性剤は、ガス生成促進剤をさらに含む請求項1に記載の二酸化塩素ガスの発生方法。
  3. 前記ゲル化活性剤は、前記アルカリ性水性液に添加される前には、気密性容器内に封入されている請求項1または2に記載の二酸化塩素ガスの発生方法。
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