JP2018080153A - モノハロゲノアミン製造用固体組成物 - Google Patents

モノハロゲノアミン製造用固体組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】製造時及び/又は保存時の発熱を抑制することができ、アルカリ剤を含有していても、モノハロゲノアミンを安全に製造できるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を提供する。【解決手段】水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)と、N−H結合及び/又はN+−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群と、を含有する、モノハロゲノアミン製造用固体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、モノハロゲノアミン製造用固体組成物、モノハロゲノアミンの製造方法、及びモノハロゲノアミン製造用キットに関する。
塩素を含む化合物は、塩素系殺菌剤として、食材、医療器具、厨房用具、日用器具、室内清掃除菌、人体や動植物の殺菌、浴槽やプールの殺菌、除菌等、広い分野の殺菌処理に利用されている。
塩素系殺菌剤として最も汎用されているのは次亜塩素酸である。一方で、有機物による分解反応で次亜塩素酸の濃度が低下し、また、pHがアルカリであることにより殺菌効果が低下する課題がある。
一方、次亜塩素酸に代わる殺菌剤として、結合塩素の一種であるモノクロラミンが知られている。
モノクロラミンは、次亜塩素酸と比較して有機物と反応しにくく効果の持続性に優れる、金属材料を腐食させにくい、残留性が高い、バイオフィルムにも作用する、といった有利な点がある。一方、高濃度における保存安定性が悪いため、一般に、使用時にその都度発生させる、いわゆる用時調製により用いられる。
モノクロラミンは、塩素又は次亜塩素酸とアンモニアとを反応させることにより得られる。
特許文献1には、塩化アンモニウム溶液と次亜塩素酸ナトリウム溶液との反応によってモノクロラミンを合成する方法において、次亜塩素酸ナトリウム溶液を、無機塩基を用いて予めアルカリ性にし、且つ、反応媒体中の塩化アンモニウムの濃度と反応媒体中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度との比を1〜1.5にする方法が記載されている。
特許文献2には、固体次亜ハロゲン化物、固体窒素源、及び、少なくとも1つの副次的な機能を有するpH調整剤を含有し、水と混合されたときに殺菌性混合物を形成する、2剤型固体組成物が開示されている。
特開2004−155651号公報 米国特許出願公開第2007/0123423号明細書
一般に、固体の次亜ハロゲン化物と固体の窒素源とが接触すると、空気中の水分により、モノハロゲノアミンの生成反応が部分的に生じ、発熱する傾向にある。特許文献2では、これらを含む固体組成物中で、無水硫酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が、乾燥剤、安定化剤等として機能することが開示されているが、十分な効果を得るには多量に使用する必要がある。
本発明は、製造時及び/又は保存時の発熱を抑制することができ、アルカリ剤を含有していても、モノハロゲノアミンを安全に製造できるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を提供する。
本発明者等は、N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物の表面の少なくとも一部を、水溶性高分子で被覆することで、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物と、N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物の前記被覆粒子とが接触しても発熱を抑制でき、アルカリ剤を含有していても、これらを含む組成物を水と混合してモノハロゲノアミンを製造する際に、白煙や刺激臭を低減できることを見出した。
本発明は、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)と、
N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群と、
を含有する、モノハロゲノアミン製造用固体組成物に関する。
また、本発明は、前記本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物と水とを混合する、モノハロゲノアミンの製造方法に関する。
また、本発明は、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)を含有する第1の組成物と、
N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を含有する第2の組成物と、
を含んで構成される、モノハロゲノアミン製造用キットに関する。
以下、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)を、(A)成分として説明する。
また、以下、N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)を、(B)成分として説明する。
また、以下、水溶性高分子(C)を、(C)成分として説明する。
また、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子を、単に被覆粒子という場合もある。更に、該被覆粒子からなる被覆粒子群を、単に被覆粒子群という場合もある。
本発明によれば、製造時及び/又は保存時の発熱を抑制することができ、アルカリ剤を含有していても、モノハロゲノアミンを安全に製造できるモノハロゲノアミン製造用固体組成物が提供される。
(B)成分である塩化アンモニウム塩粒子表面の電子顕微鏡写真 製造例2で製造した被覆粒子群の粒子表面の電子顕微鏡写真
〔モノハロゲノアミン製造用固体組成物〕
<(A)成分>
(A)成分は、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物である。
(A)成分としては、(A1)ハロゲン化イソシアヌル酸及びその塩、(A2)ハロゲン化ヒダントイン及び(A3)次亜ハロゲン酸塩から選ばれる固体化合物が挙げられる。
(A1)ハロゲン化イソシアヌル酸及びその塩としては、具体例として、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸カリウム等のジクロロイソシアヌル酸塩、トリクロロイソシアヌル酸、ブロモイソシアヌル酸ナトリウム、ブロモイソシアヌル酸カリウム等のブロモイソシアヌル酸塩、ジブロモイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、トリヨードイソシアヌル酸が挙げられる。
(A2)ハロゲン化ヒダントインとしては、具体例として、クロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、ブロモジメチルヒダントイン、ジブロモジメチルヒダントイン、ヨードジメチルヒダントイン、ジヨードジメチルヒダントイン、ブロモクロロジメチルヒダントイン、クロロヨードジメチルヒダントイン、ブロモヨードジメチルヒダントインが挙げられる。
(A3)次亜ハロゲン酸塩としては、具体例として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、塩化次亜塩素酸カルシウム、塩化次亜塩素酸マグネシウム等の次亜塩素酸塩、次亜臭素酸ナトリウム等の次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸ナトリウム等の次亜ヨウ素酸塩が挙げられる。
(A)成分は、水に溶解させた時に次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸イオンを放出する固体化合物が好ましい。(A)成分は、塩素化イソシアヌル酸及びその塩、塩素化ヒダントインまたは次亜塩素酸塩が好ましい。
(A)成分は、好ましくは、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、トリクロロイソシアヌル酸、クロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、塩化次亜塩素酸カルシウム、及び塩化次亜塩素酸マグネシウムから選ばれる化合物である。
(A)成分は、より好ましくは、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸、及び次亜塩素酸カルシウムから選ばれる化合物である。
(A)成分は、更に好ましくは次亜塩素酸カルシウムである。
(A)成分は、取扱い性の観点から、粒子であることが好ましい。(A)成分の粒子の平均粒径は、発熱(組成物の製造時及び/又は保存時の発熱をいう、以下、特記しない限り同様)抑制の観点から、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であり、反応性の観点から、好ましくは5cm以下、より好ましくは1cm以下、更に好ましくは7mm以下、より更に好ましくは5mm以下である。(A)成分の平均粒径は、光学顕微鏡で観察した、無作為に抽出した100個の粒子に基づく数平均径である。長径と短径がある場合は、長径を測定する。
<(B)成分>
(B)成分は、N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物である。
(B)成分としては、アンモニウム塩、第一級アミン、第二級アミン、スルファミン酸から選ばれる固体化合物が挙げられる。
(B)成分は、N−H結合を有する固体の化合物が好ましい。
(B)成分としては、アンモニウムイオン(NH )を含むアンモニウム塩(以下、無機アンモニウム塩という)と有機アンモニウムイオンを含むアンモニウム塩(以下、有機アンモニウム塩という)が挙げられる。有機アンモニウムイオンは、アンモニウムイオンの水素原子が、炭素を含む基で置換されたイオンである。(B)成分は、無機アンモニウム塩が好ましい。(B)成分は、アンモニウムイオンを含む固体アンモニウム塩が好ましい。
無機アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムが挙げられる。
有機アンモニウム塩としては、第一級アンモニウム塩、第二級アンモニウム塩が挙げられる。ここで、第一級アンモニウム塩はアンモニウムイオンの水素原子の一つが炭素を含む基で置換されたもの、第二級アンモニウム塩はアンモニウムイオンの水素原子の二つが炭素を含む基で置換されたものを言う。
(B)成分は、好ましくは、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウムから選ばれる化合物である。
(B)成分は、より好ましくは、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウムから選ばれる化合物である。
(B)成分は、更に好ましくは、塩化アンモニウムである。
(B)成分として、N−H結合を有する化合物を用いる場合、(B)成分の対イオンは、好ましくは、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、硝酸イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、シュウ酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、及びクエン酸イオンから選ばれる。
(B)成分の対イオンは、より好ましくは、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、硝酸イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、及び炭酸水素イオンから選ばれる。
(B)成分の対イオンは、更に好ましくは、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、及び炭酸水素イオンから選ばれる。
(B)成分の対イオンは、より更に好ましくは、塩化物イオンである。(B)成分は、より更に好ましくは、アンモニウムイオンと塩化物イオンとからなるアンモニウム塩、すなわち塩化アンモニウムである。
(B)成分のうち、N−H結合を有する化合物としては、第一級アミン、第二級アミン、スルファミン酸が挙げられる。ここで、第一級アミンはアンモニア(NH)の水素原子の一つが炭素を含む基で置換されたもの、第二級アミンはアンモニアの水素原子の二つが炭素を含む基で置換されたものを言う。N−H結合を有する化合物は、好ましくは、第一級アミン及びスルファミン酸から選ばれる化合物である。N−H結合を有する化合物は、より好ましくは、スルファミン酸である。
(B)成分の粒子の平均粒径は、発熱抑制の観点から、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であり、反応性の観点から、好ましくは5cm以下、より好ましくは3cm以下、更に好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である。(B)成分の粒子の平均粒径は、実施例に記載の方法で求める。
<(C)成分>
(C)成分は、水溶性高分子である。(C)成分は、水溶性被覆材として機能する。(C)成分は、(D)成分を被覆粒子に付着させる場合、水溶性結合剤としても機能する。
(C)成分としては、例えば、にかわ、ゼラチン、コラーゲンタンパク、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ファーセレラン、タマリンドガム、ペクチン、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストラン、寒天、澱粉等の天然水溶性高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン澱粉等の半合成水溶性高分子;ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン等の合成水溶性高分子等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
(C)成分は、ポリアルキレングリコール及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選ばれる1種以上が好ましく、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種以上がより好ましく、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上が更に好ましく、ポリエチレングリコールがより更に好ましい。
(C)成分の水溶性高分子は、(B)成分を水溶液中で反応させる観点から、100gの水(25℃)に1g以上溶解するものが好ましく、5g以上溶解することがより好ましく、10g以上溶解することが更に好ましく、100g以下であってもよい。溶解したかどうかは、目視で判断する。
(C)成分の水溶性高分子の融点は、(B)成分を被覆する観点から、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、製造の容易性の観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下である。
(C)成分のうち、ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上、更に好ましくは4000以上、更に好ましくは6000以上であり、好ましくは20000以下、より好ましくは13000以下、更に好ましくは10000以下である。数平均分子量は、実施例に記載の方法で求めることができる。
<被覆粒子群>
本発明の被覆粒子群は、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子からなる。尚、本発明を損なわない限り、被覆粒子群には、(C)成分で被覆されていない(B)成分や(C)成分を含有していてもよい。被覆粒子群中、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子の含有量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、好ましくは100質量%以下であり、実質100質量%が好ましい。
(B)成分の粒子を(C)成分で被覆するには、転動造粒機等を用いることが好ましい。(B)成分の粒子が(C)成分で被覆されていることは、走査型電子顕微鏡で観察することで確認できる。あるいは、(B)成分の粒子表面を被覆している(C)成分を分析することで確認できる。
被覆粒子群は、(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が、発熱を抑制する観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.25以上、そして、モノハロゲノアミンの反応率の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.5以下である。
被覆粒子群の平均粒径は、発熱抑制の観点から、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であり、反応性の観点から、好ましくは3cm以下、より好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である。被覆粒子の平均粒径は、実施例に記載の方法で求めることができる。
<組成等>
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、モノハロゲノアミンの生成率の観点から、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量(理論生成モル数)及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)の和が、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)に対して、モル比で、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.9以下、より更に好ましくは0.8以下、そして、生産性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上である。
このモル比は、[(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量(理論生成モル数)及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)の和]/[(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)]の比である。
ここで、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量(理論生成モル数)は、(A)成分の質量を(A)成分の分子量で割った値に、分子内の結合ハロゲン数を掛けた物質量として定義される。
また、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)は、(B)成分の質量を(B)成分の分子量で割った値に、分子内の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子数を掛けた物質量として定義される。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(B)成分の質量に対する(A)成分の質量の質量比(A)/(B)が、モノハロゲノアミンの製造の効率の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1.5以下である。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(A)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下含有する。前記モル比や質量比を満たした上で、(A)成分の含有量がこれらの範囲にあることが好ましい。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(B)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下含有する。前記モル比や質量比を満たした上で、(B)成分の含有量がこれらの範囲にあることが好ましい。
また、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(C)成分を、発熱の抑制の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上、そして、生産性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下含有する。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物中の(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)は、発熱を抑制する観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.25以上、そして、モノハロゲノアミンの反応率の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.5以下である。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、固体のアルカリ剤(D)〔以下、(D)成分という〕を含有することが好ましい。
(D)成分としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、ケイ酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物から選ばれる固体アルカリ剤が挙げられる。
(D)成分のアルカリ金属水酸化物は、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムが挙げられ、水酸化カリウムが好ましい。
(D)成分のアルカリ土類金属水酸化物は、水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムが挙げられ、水酸化カルシウムが好ましい。また、アルカリ土類金属水酸化物としては、塩化水酸化マグネシウム、塩化水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属塩化物水酸化物が挙げられる。
(D)成分のケイ酸アルカリ金属塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムが挙げられ、ケイ酸ナトリウムが好ましい。ケイ酸ナトリウムは、メタケイ酸ナトリウムが好ましい。
(D)成分の炭酸アルカリ金属塩は、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムが挙げられ、炭酸カリウムが好ましい。
アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物は、水と反応してアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物となるため、本発明では(D)成分として使用することができる。アルカリ金属酸化物としては、酸化ナトリウム、酸化カリウムが挙げられる。アルカリ土類金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウムが挙げられる。
(D)成分は、アルカリ土類金属水酸化物が好ましく、水酸化カルシウムがより好ましい。
(D)成分は、取扱い性の観点から、粒子であることが好ましい。(D)成分の粒子の平均粒径は、発熱抑制の観点から、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上であり、モノハロゲノアミンの生産性の観点から、好ましくは1cm以下、より好ましくは1mm以下、更に好ましくは0.1mm以下、更に好ましくは50μm以下、より更に好ましくは30μm以下である。(D)成分の平均粒径の測定方法は、実施例に記載の方法で求めることができる。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物が(D)成分を含有する場合は、被覆粒子の表面に(D)成分が付着していることが、発熱の抑制及びモノハロゲノアミンの製造時の安全性の観点から好ましい。すなわち、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子の表面に(D)成分が付着している被覆粒子(以下、複合粒子という場合もある)からなる被覆粒子群(以下、複合粒子群という場合もある)を含有することが好ましい。
複合粒子群の平均粒径は、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは3cm以下、より好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である。該複合粒子群の平均粒径は、実施例に記載の方法で求めることができる。
尚、本発明を損なわない限り、複合粒子群には、(D)成分が付着していない被覆粒子、(C)成分で被覆されていない(B)成分、及び(C)成分を含有していてもよい。複合粒子群中、複合粒子の含有量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、好ましくは100質量%以下であり、実質100質量%が好ましい。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物が(D)成分を含有する場合、(D)成分に対する(B)成分の質量比(B)/(D)は、モノハロゲノアミンの反応率の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1以上、更に好ましくは1.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下である。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物が(D)成分を含有する場合、(D)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(D)は、発熱を抑制する観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、そして、モノハロゲノアミンの反応率の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.6以下である。
(D)成分を用いる場合、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)と(D)成分に由来する水酸化物イオン量(理論生成モル数)との和が、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)に対して、モル比で、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、より好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、より好ましくは1.2以上、そして、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、より好ましくは20以下、より好ましくは10以下である。
このモル比は、[(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量(理論生成モル数)及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)と(D)成分に由来する水酸化物イオン量(理論生成モル数)との和]/[(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)]の比である。
(D)成分に由来する水酸化物イオン量(理論生成モル数)は、アルカリ金属水酸化物とアルカリ土類金属水酸化物については、金属水酸化物の質量を金属水酸化物の分子量で割った値に、分子内の水酸化物イオン数を掛けた物質量として定義される。また、アルカリ金属酸化物を用いる場合は、アルカリ金属酸化物から生成するアルカリ金属水酸化物について同様に算出される物質量として定義される。また、アルカリ土類金属酸化物を用いる場合は、アルカリ土類金属酸化物から生成するアルカリ土類金属水酸化物について同様に算出される物質量として定義される。
また、(D)成分に由来する水酸化物イオン量(理論生成モル数)は、ケイ酸アルカリ金属塩と炭酸アルカリ金属塩については、該化合物が、水中で完全に解離したと仮定した場合に生じる水酸化物イオン量として定義される。例えば、メタケイ酸ナトリウムは、以下のように、1モルから2モルの水酸化物イオンが生成する化合物である。
Na2SiO3 → 2Na(+) +SiO3 (2-)
SiO3 (2-) + 2H2O ⇔ H2SiO3 + 2OH(-)
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物が(D)成分を含有する場合、(D)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは45質量%以下、更に好ましくは30質量%以下含有する。前記質量比を満たした上で、(D)成分の含有量がこれらの範囲にあることが好ましい。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、
(A)成分の粒子と、
(B)成分の粒子の表面の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子を含有し、更に該被覆粒子の表面に(D)成分の粒子が付着した構造を有する複合粒子からなる複合粒子群と、
を含有することが好ましい。
複合粒子群における、(B)/(D)、(C)/(D)、(C)/(B)の質量比は、それぞれ、前述の範囲であることが好ましい。
なお、前述の被覆粒子又は複合粒子は、造粒物であることが好ましい。造粒物の平均粒径も前記した被覆粒子群又は複合粒子群の平均粒径の範囲であることが好ましい。
一般に、固体の(A)成分と固体の(B)成分とが接触すると、空気中の水分により、モノハロゲノアミンの生成反応が部分的に生じ、発熱する傾向にある。
しかしながら、本発明では、(B)成分の表面の少なくとも一部を、(C)成分で被覆することで、この発熱を抑制することができると共に、該固体の両成分を水に溶解させたとしても、気泡、白煙、刺激臭を低減することができるため、安全にモノハロゲノアミンを製造することができる。
〔モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法〕
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物は、例えば、下記の工程(1)及び(2)を有する、モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法により製造することができる。
工程(1):(B)成分の粒子と(C)成分とを混合し、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた被覆粒子群と、(A)成分とを混合する工程
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物が(D)成分を含有する場合、該組成物は、例えば、下記の工程(1)、工程(1’)及び工程(2)を有する、モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法により製造することができる。
工程(1):(B)成分の粒子と(C)成分とを混合し、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を得る工程
工程(1’):工程(1)で得られた被覆粒子群と、(D)成分の粒子とを混合し、被覆粒子の表面に(D)成分の粒子が付着した被覆粒子(複合粒子)からなる被覆粒子群を得る工程
工程(2):工程(1’)で得られた被覆粒子群と、(A)成分とを混合する工程
なお、工程(1’)で得られた被覆粒子群は、前記の複合粒子群である。
これらのモノハロゲノアミン製造用粒子群の製造方法には、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
工程(1)では、(C)成分は、予め一部又は全部を溶融させて用いてもよいし、固体として配合して混合機内部で加熱溶融させてもよいが、予め溶融させて用いることが好ましい。
工程(1)、工程(1’)にて各成分を混合する場合の混合機としては、混合時に強い剪断を与えて大きく圧密化させることのない装置であれば良い。例えば、ドラム型ミキサー、リボンミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。
但し、本来、高剪断力を与えうる、シュギミキサー、ヘンシェルミキサーや主翼と解砕翼を備えた縦型又は横型混合機であるレディゲミキサー、ハイスピードミキサー等機においても、回転数や以下に記載するフルード数を低く設定し圧密化を抑制することで、利用することができる。
造粒時の圧密化を抑制する観点から、以下の式で定義される造粒機のフルード数を20以下に設定するのが好ましく、10以下に設定するのが好ましく、5以下がより好ましく、3以下がより好ましく、2以下が更に好ましい。
フルード数:Fr=V/(R×g)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物の円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s
尚、主翼や解砕翼を備えた縦型或いは横型造粒機においては、V及びRは主軸の値を用い、攪拌部が自転及び公転軌道を描くナウターミキサーにおいては、V及びRは自転攪拌軸の値を用いることとする。
工程(1)において、混合時の温度(混合機のジャケット温度)は、(C)成分の凝固を抑制し(A)成分の表面に(C)成分を均一に被覆する観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下である。
工程(1’)において、混合機は、工程(1)で述べた混合機と同じである。
また工程(1’)において、混合時の温度(混合機のジャケット温度)は、(C)成分の凝固を抑制し被覆粒子の表面に(D)成分を付着させる観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下である。
前記モノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法は、工程(1)又は工程(1’)の後に、更に下記工程(1'')を有することが好ましい。
工程(1''):工程(1)で得られた被覆粒子群又は工程(1’)で得られた被覆粒子群を乾燥する工程
工程(1'')において、乾燥処理は真空乾燥が好ましく、真空度は、好ましくは10kPa abs以上、より好ましくは15kPa abs以上、そして、好ましくは50kPa abs以下、より好ましくは40kPa abs以下である。
また乾燥時間は、好ましくは5時間以上、より好ましくは8時間以上、そして、好ましくは24時間以下、より好ましくは16時間以下である。
工程(2)の混合も、工程(1)、(1’)と同様の混合機を用いて行うことができる。
〔モノハロゲノアミンの製造方法〕
本発明は、前記本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物と水とを混合する、モノハロゲノアミンの製造方法を提供する。
本発明のモノハロゲノアミンの製造方法には、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物と水とを混合することで、(A)成分の水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物と、(B)成分のN−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物とが、水中で反応する。
本発明では、モノハロゲノアミン溶液の取り扱いの観点から、(A)成分と(B)成分の合計量が、水の質量に対して、0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましく0.1質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下となるように、モノハロゲノアミン製造用固体組成物を水と混合することが好ましい。これは、[(A)成分量+(B)成分量]×100/水の量で求めることができる。
(D)成分を用いる場合、水に溶解させる(A)成分、(B)成分及び(D)成分について、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)と(D)成分に由来する水酸化物イオン量(理論生成モル数)との和が、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)に対して、前述のモル比の範囲であることが好ましい。
また、本発明では、(A)成分と(B)成分とを、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)の和が、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)に対して、前述のモル比の範囲となるように用いることが好ましい。
また、前記の次亜ハロゲン酸量と少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量と各成分のイオン量は、それぞれ、水との混合に用いる(A)成分の全量、(B)成分の全量、及び(D)成分の全量に基づいて算出される。そして、それらの値に基づいて、前記モル比が算出される。例えば、(A)成分、(B)成分、及び(D)成分の仕込み量から、前記モル比を計算することができる。
水中での(A)成分及び(B)成分のそれぞれの濃度は、モノハロゲノアミンの用途及び使用方法を考慮して決定することが好ましい。(A)成分及び(B)成分の仕込み量から計算される水中で生成するモノハロゲノアミンの理論濃度は、得られたモノハロゲノアミンを殺菌剤として使用する観点から、好ましくは100μg/L以上、より好ましくは1mg/L以上、更に好ましくは10mg/L以上、より更に好ましくは100mg/L以上、より更に好ましくは200mg/L以上、より更に好ましくは500mg/L以上、より更に好ましくは750mg/L以上、取扱い性及びモノハロゲノアミンの生成率の観点から、好ましくは100g/L以下、より好ましくは50g/L以下、更に好ましくは20g/L以下、より更に好ましくは10g/L以下、より更に好ましくは5g/L以下である。この理論濃度となる量で、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物を用いることが好ましい。
理論モノハロゲノアミン生成濃度は、(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)の和又は(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)の少ない方の値に、モノハロゲノアミン分子の分子量を掛けて、水量で割った濃度として定義される。
また、水中で、実際に生成するモノハロゲノアミンの濃度は、得られたモノハロゲノアミンを殺菌剤として使用する観点から、好ましくは100μg/L以上、より好ましくは1mg/L以上、更に好ましくは10mg/L以上、より更に好ましくは100mg/L以上、より更に好ましくは200mg/L以上、より更に好ましくは500mg/L以上、より更に好ましくは750mg/L以上、取扱い性及びモノハロゲノアミンの生成率の観点から、好ましくは100g/L以下、より好ましくは50g/L以下、更に好ましくは20g/L以下、より更に好ましくは10g/L以下、より更に好ましくは5g/L以下である。
本発明では、モノハロゲノアミンの製造の効率の観点から、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物を溶解させた水のpHが、好ましくは8以上、より好ましくは9以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは11以上、より更に好ましくは12以上、そして、好ましくは14以下、より好ましくは13以下である。このようなpHとなるように(D)成分量を調整することが好ましい。このpHは、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の全量を溶解させた水のpHであることが好ましい。また、このpHは、溶解の際の水の温度でのpHである。
本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物を溶解させる水の温度は、扱いやすさの観点から、0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましく、10℃以上がより好ましく、そして、安全性の観点から、80℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましく、50℃以下がより好ましく、40℃以下がより好ましい。また、反応中もこの温度を維持することが好ましい。本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物を溶解させる水の温度は、モノハロゲノアミンの生成率の観点から、40℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましく、10℃以下がより好ましい。
本発明のモノハロゲノアミンの製造方法は、モノクロラミンの製造方法として好適である。
本発明のモノハロゲノアミンの製造方法は、殺菌剤の製造方法として実施しても良い。
〔モノハロゲノアミン製造用キット〕
本発明は、水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)を含有する第1の組成物と、
N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性結合剤(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を含有する第2の組成物と、
を含んで構成される、モノハロゲノアミン製造用キットを提供する。
本発明のモノハロゲノアミン製造用キットには、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物及びモノハロゲノアミンの製造方法で述べた事項を適宜適用することができる。
第2の組成物の被覆粒子群は、前記した(D)成分を含有する被覆粒子群(即ち、複合粒子群)であることが好ましい。
本発明のモノハロゲノアミン製造用キットは、第1の組成物と第2の組成物と水とを混合して、モノハロゲノアミンを製造することができる。
本発明のモノハロゲノアミン製造用キットは、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の調製に用いることもできる。
第1の組成物と第2の組成物とは、誤って混合したとしても、発熱を抑制することができるため、安全に保存することができる。
本発明のモノハロゲノアミン製造用キットは、前記モル比を満たすように、各組成物中の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の含有量を調整することが好ましい。
第1の組成物における(A)成分の含有量は、前記した(B)成分とのモル比や重量比などを考慮して決定できる。第1の組成物中の(A)成分の含有量が、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
第2の組成物における(B)成分の含有量は、前記した(A)成分とのモル比や重量比などを考慮して決定できる。第2の組成物中の(B)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下である。
第2の組成物における(C)成分の含有量は、前記した(B)成分との重量比などを考慮して決定できる。第2の組成物中の(C)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
第2の組成物は、(D)成分を含有することが好ましい。組成物中の(D)成分の含有量は、前記モル比や質量比などを考慮して決定できる。
第2の組成物における(D)成分の含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。
第1、第2の組成物は、これらの組成物を分離して保持する容器に、それぞれ、収容されることが好ましい。容器の形状、大きさ、組成物の収容量などは適宜選定できる。
以下に、本発明の態様を例示する。これらの態様には、本発明のモノハロゲノアミン製造用固体組成物、モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法、モノハロゲノアミンの製造方法、及びモノハロゲノアミン製造用キットで述べた事項を適宜適用することができる。
<1>
水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)〔以下、(A)成分という〕と、
N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)〔以下、(B)成分という〕の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)〔以下、(C)成分という〕で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群と、
を含有する、モノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<2>
(A)成分が、(A1)ハロゲン化イソシアヌル酸及びその塩、(A2)ハロゲン化ヒダントイン及び(A3)次亜ハロゲン酸塩から選ばれる一種以上の固体化合物である、<1>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<3>
(A3)次亜ハロゲン酸塩が、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、塩化次亜塩素酸カルシウム、塩化次亜塩素酸マグネシウム等の次亜塩素酸塩、次亜臭素酸ナトリウム等の次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸ナトリウム等の次亜ヨウ素酸塩から選ばれる一種以上の固体化合物である、<1>又は<2>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<4>
(A)成分が、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、トリクロロイソシアヌル酸、クロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、塩化次亜塩素酸カルシウム、及び塩化次亜塩素酸マグネシウムから選ばれる一種以上の化合物である、<1>〜<3>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<5>
(A)成分が粒子である、<1>〜<4>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<6>
(A)成分の粒子の平均粒径が、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは5cm以下、より好ましくは1cm以下、更に好ましくは7mm以下、より更に好ましくは5mm以下である、<5>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<7>
(B)成分が、アンモニウム塩、第一級アミン、第二級アミン、及びスルファミン酸から選ばれる一種以上の固体化合物である、<1>〜<6>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<8>
(B)成分が、N−H結合を有する固体の化合物である、<1>〜<7>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<9>
(B)成分が、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、及びクエン酸アンモニウムから選ばれる無機アンモニウム塩である、<1>〜<8>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<10>
(B)成分が、第一級アンモニウム塩、及び第二級アンモニウム塩から選ばれる有機アンモニウム塩である、<1>〜<8>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<11>
(B)成分が、粒子である、<1>〜<10>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<12>
(B)成分の粒子の平均粒径が、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは5cm以下、より好ましくは3cm以下、更に好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である、<11>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<13>
(C)成分が、
天然水溶性高分子、半合成水溶性高分子、及び合成水溶性高分子から選ばれる一種以上の水溶性高分子である、更に、
にかわ、ゼラチン、コラーゲンタンパク、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ファーセレラン、タマリンドガム、ペクチン、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストラン、寒天、澱粉等の天然水溶性高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン澱粉等の半合成水溶性高分子;ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン等の合成水溶性高分子から選ばれる一種以上の水溶性高分子である、
<1>〜<12>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<14>
ポリアルキレングリコールが、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールから選ばれる一種以上である、<13>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<15>
(C)成分が、ポリアルキレングリコール及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選ばれる1種以上である、更に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種以上である、更に、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である、更に、ポリエチレングリコールである、<1>〜<14>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<16>
(C)成分の水溶性高分子が、100gの水(25℃)に1g以上溶解する、更に5g以上溶解する、更に10g以上溶解する、そして、100g以下溶解する、<1>〜<15>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<17>
(C)成分の水溶性高分子の融点が、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上、そして、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下である、<1>〜<16>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<18>
(C)成分のうち、ポリアルキレングリコールの数平均分子量が、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上、更に好ましくは4000以上、更に好ましくは6000以上、そして、好ましくは20000以下、より好ましくは13000以下、更に好ましくは10000以下である、<13>〜<17>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<19>
被覆粒子群における、(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.25以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.5以下である、<1>〜<18>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<20>
被覆粒子群の平均粒径が、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは3cm以下、より好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である、<1>〜<19>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<21>
(A)成分より生成する次亜ハロゲン酸量(理論生成モル数)及び次亜ハロゲン酸イオン量(理論生成モル数)の和が、(B)成分中の少なくとも1つの水素原子が結合した窒素原子量(理論モル数)に対して、モル比で、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.9以下、より更に好ましくは0.8以下、そして、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上である、<1>〜<20>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<22>
(B)成分の質量に対する(A)成分の質量の質量比(A)/(B)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1.5以下である、<1>〜<21>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<23>
(A)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下含有する、<1>〜<22>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<24>
(B)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下含有する、<1>〜<23>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<25>
(C)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下含有する、<1>〜<24>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<26>
(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.25以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.5以下である、<1>〜<25>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<27>
さらに、固体のアルカリ剤(D)〔以下、(D)成分という〕を含有する、<1>〜<26>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<28>
(D)成分が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、ケイ酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物から選ばれる一種以上の固体アルカリ剤であり、更に、アルカリ土類金属の水酸化物である、<1>〜<27>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<29>
(D)成分が、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムから選ばれる化合物である、更に水酸化カルシウムである、<27>又は<28>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<30>
(D)成分が、粒子である、<27>〜<29>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<31>
(D)成分の粒子の平均粒径が、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、そして、好ましくは1cm以下、より好ましくは1mm以下、更に好ましくは0.1mm以下、更に好ましくは50μm以下、より更に好ましくは30μm以下である、<30>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<32>
前記被覆粒子の表面に(D)成分が付着している、すなわち、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子の表面に(D)成分が付着している被覆粒子(以下、複合粒子という場合もある)からなる被覆粒子群(以下、複合粒子群という場合もある)を含有する、<27>〜<31>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<33>
複合粒子群の平均粒径が、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして、好ましくは3cm以下、より好ましくは8mm以下、更に好ましくは3mm以下である、<32>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<34>
(D)成分に対する(B)成分の質量比(B)/(D)が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1以上、更に好ましくは1.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下である、<27>〜<33>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<35>
(D)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(D)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、より更に好ましくは0.2以上、そして、モノハロゲノアミンの反応率の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.6以下である、<27>〜<34>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<36>
(D)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは45質量%以下、更に好ましくは30質量%以下含有する、<27>〜<35>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<37>
前記被覆粒子が造粒物である、<1>〜<36>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
<38>
下記の工程(1)及び(2)を有する、モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法。
工程(1):(B)成分の粒子と(C)成分とを混合し、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた被覆粒子群と、(A)成分とを混合する工程
<39>
工程(1)において、混合時の温度、例えば混合機のジャケット温度が、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下である、<38>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法。
<40>
下記の工程(1)、工程(1’)及び工程(2)を有する、モノハロゲノアミン製造用組成物の製造方法。
工程(1):(B)成分の粒子と(C)成分とを混合し、(B)成分の粒子の少なくとも一部が(C)成分で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を得る工程
工程(1’):工程(1)で得られた被覆粒子群と、(D)成分の粒子とを混合し、被覆粒子の表面に(D)成分の粒子が付着した被覆粒子からなる被覆粒子群を得る工程
工程(2):工程(1’)で得られた被覆粒子群と、(A)成分とを混合する工程
なお、工程(1’での被覆粒子は、前記複合粒子であり、工程(1’)で得られた被覆粒子群は、前記の複合粒子群である。
<41>
工程(1’)において、混合時の温度、例えば混合機のジャケット温度が、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下である、<40>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法。
<42>
工程(1)又は工程(1’)の後に、更に下記工程(1'')を有する、<38>〜<41>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法。
工程(1''):工程(1)で得られた被覆粒子群又は工程(1’)で得られた被覆粒子群を乾燥する工程
<43>
工程(1'')において、真空度が、好ましくは10kPa abs以上、より好ましくは15kPa abs以上、そして、好ましくは50kPa abs以下、より好ましくは40kPa abs以下である、<42>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法。
<44>
工程(1'')において、乾燥時間が、好ましくは5時間以上、より好ましくは8時間以上、そして、好ましくは24時間以下、より好ましくは16時間以下である、<42>又は<43>に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物の製造方法。
<45>
<1>〜<37>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物と水とを混合する、モノハロゲノアミンの製造方法。
<46>
(A)成分と(B)成分の合計量が、水の質量に対して、0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましく0.1質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下となるように、モノハロゲノアミン製造用固体組成物を水と混合する、<45>に記載のモノハロゲノアミンの製造方法。
<47>
(A)成分及び(B)成分の仕込み量から計算される水中で生成するモノハロゲノアミンの理論濃度が、好ましくは100μg/L以上、より好ましくは1mg/L以上、更に好ましくは10mg/L以上、より更に好ましくは100mg/L以上、より更に好ましくは200mg/L以上、より更に好ましくは500mg/L以上、より更に好ましくは750mg/L以上、そして、好ましくは100g/L以下、より好ましくは50g/L以下、更に好ましくは20g/L以下、より更に好ましくは10g/L以下、より更に好ましくは5g/L以下である、<45>又は<46>に記載のモノハロゲノアミンの製造方法。
<48>
モノハロゲノアミン製造用固体組成物を溶解させた水のpHが、好ましくは8以上、より好ましくは9以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは11以上、より更に好ましくは12以上、そして、好ましくは14以下、より好ましくは13以下である、<45>〜<47>の何れかに記載のモノハロゲノアミンの製造方法。
<49>
水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)を含有する第1の組成物と、
N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を含有する第2の組成物と、
を含んで構成される、モノハロゲノアミン製造用キット。
<50>
第1の組成物中の(A)成分の含有量が、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である、<49>記載の、モノハロゲノアミン製造用キット。
<51>
第2の組成物中の(B)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下である、<49>又は<50>に記載のモノハロゲノアミン製造用キット。
<52>
第2の組成物中の(C)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である、<49>〜<51>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用キット。
<53>
第2の組成物が、(D)成分を含有する、<49>〜<52>の何れかに記載のモノハロゲノアミン製造用キット。
<54>
第2の組成物中の(D)成分の含有量が、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である、<53>に記載のモノハロゲノアミン製造用キット。
(B)成分、被覆粒子群及び複合粒子群の平均粒径は、当該粒子をJIS Z8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて5分間振動させた後、篩分け法による篩下質量分布について50%平均径を算出し、これを平均粒径とした。具体的には、JIS Z8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの当該粒子を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した当該粒子の質量を測定し、各篩上の当該顆粒の質量割合(%)を算出した。受け皿から順に目開きの小さな篩上の当該粒子の質量割合を積算していき合計が50%となる粒径を平均粒径とした。
(C)成分の数平均分子量は、溶媒として水/エタノールを用いて、ポリスチレンを標準としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値である。
(D)成分の平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−920)を用いて、下記条件で測定した値である。
溶媒:エタノール
屈折率:1.2
循環速度:4
循環:3min
〔配合成分〕
実施例、比較例で用いた成分は以下のものである。
(A)成分
・次亜塩素酸カルシウム:東ソー(株) トヨクロン-PTGIII、有効塩素70.5%、平均粒径3mm
次亜塩素酸カルシウムの有効塩素の測定は、HACH社ポケット残留塩素計で行った。
(B)成分
・塩化アンモニウム:ソーダニッカ(株) 塩化アンモニウム、平均粒径1.136mm
(C)成分
・PEG:ポリエチレングリコール、花王(株) K-PEG6000LA(融点66℃、数平均分子量8500、100gの水(25℃)に20g以上溶解)
PEGの融点は、以下の方法で測定した。
<PEGの融点の測定方法>
融解した試料をガラス毛管(内径1.0mm、長さ50mm、試料高さ10mm)に入れ、10℃以下で24時間静置する。その後、1分間に1℃の速度で昇温を続け、試料が溶解し完全に透明になったときの温度を融点とした。
(D)成分
・水酸化カルシウム:和光純薬工業(株) 試薬特級 水酸化カルシウム、平均粒径20μm
〔評価方法〕
(1)安定性
モノハロゲノアミン製造用固体組成物を製造する際の発熱を観察して安定性を評価した。安定性は、成分の混合時に撹拌することで加速試験を行った。
具体的には、100mLポリプロピレン製カップに、各物質を各項目に記載の重量測り取り、ガラス製の棒を用いて、60回/分の速度で、表記載の時間撹拌し、組成物の温度を測定し、混合前の原料温度と比較した。
(2)モノクロラミン製造時の挙動
1L(直径11cmの円形、深さ15cm)のビーカーに、イオン交換水500g(25℃)を入れ、次に実施例では組成物を5.59g、比較例では組成物を5g、入れて、該容器を手で揺すって(10往復/分の速度で左右30〜40°の傾き)混合し、モノクロラミンを製造した。JIS K0400-33-10:1999に記載のモノクロロアミン体結合塩素の定量を行い、モノクロラミンの生成を確認した。容器を揺すって混合する際の気泡、白煙、刺激臭を観察した。
*気泡
A:気泡が生じない
B:極わずかに気泡が生じる
C:わずかに気泡が生じる
D:少し気泡が生じる
E:激しく気泡が生じる
*白煙
A:白煙が生じない
B:極わずかに白煙が生じる
C:わずかに白煙が生じる
D:少し白煙が生じる
E:激しく白煙が生じる
*刺激臭
A:刺激臭が生じない
B:極わずかに刺激臭が生じる
C:わずかに刺激臭が生じる
D:少し刺激臭が生じる
E:激しい刺激臭がある
製造例1(被覆粒子群の製造)
ハイスピードミキサーに、塩化アンモニウム225gを入れて、ジャケット温度80℃、アジテータ撹拌周速4m/sで撹拌しながら、融点以上の温度で溶融したPEG75gを入れて、1分間撹拌し、表面の少なくとも一部がPEGで被覆された塩化アンモニウムの被覆粒子群を得た。得られた被覆粒子群の平均粒径は1.149mmであった。
製造例2(複合粒子群の製造)
ハイスピードミキサーに、塩化アンモニウム157.5gを入れて、ジャケット温度80℃、アジテータ撹拌周速4m/sで撹拌しながら、融点以上の温度で溶融したPEG52.5gを入れて、30秒間撹拌し、表面の少なくとも一部がPEGで被覆された塩化アンモニウムの被覆粒子群を得た。そこに、水酸化カルシウム90.0gを入れて、ジャケット温度80℃、アジテータ撹拌周速4m/sで1分間撹拌し、一晩減圧乾燥することで、表面の少なくとも一部がPEGと水酸化カルシウムで被覆された塩化アンモニウムの複合粒子群を得た。得られた複合粒子群の平均粒径は、平均粒径は1.157mmであった。
また製造例2の複合粒子群について、電子顕微鏡(SEM)にて(B)成分の表面と複合粒子群の表面を観察することにより、複合粒子群が、(B)成分を被覆した(C)成分に(D)成分が付着した粒子構造となっていることを確認した。被覆前の(B)成分の表面構造の写真を図1に、複合粒子群の表面構造の写真を図2に示す。
実施例1
次亜塩素酸カルシウム0.450gと、製造例1で得られた、表面の少なくとも一部がPEGで被覆された塩化アンモニウムの被覆粒子群0.467gとを混合し、15分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度24℃に対して、混合後の組成物の温度は25℃であった。組成物の組成と安定性の結果を表1に示した。
尚、実施例1の組成物を用いて前記の方法でモノクロラミンを製造したところ、気泡、白煙、刺激臭において、問題はなかった。
比較例1
次亜塩素酸カルシウム0.450gと塩化アンモニウム0.350gとを混合し、15分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度24℃に対して、組成物の温度は29℃であった。組成物の組成と安定性の結果を表1に示した。
実施例2
次亜塩素酸カルシウム2.25gと、製造例1で得られた、表面の少なくとも一部がPEGで被覆された塩化アンモニウムの被覆粒子群2.34gと、水酸化カルシウム1.00gとを混合し、1分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度23℃に対して、組成物の温度は28℃であった。さらに10分間撹拌したが、組成物の温度は28℃であった。組成物の組成と、安定性及びモノクロラミン製造時の挙動の結果を表2に示した。表中、モノクロラミン製造時のpHは、モノハロゲノアミン製造用固体組成物を、水に溶解させたときのpHである(以下同様)。
実施例3
次亜塩素酸カルシウム2.25gと、製造例2で得られた、表面の少なくとも一部がPEGと水酸化カルシウムで被覆された塩化アンモニウムの複合粒子群3.34gとを混合し、1分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度23℃に対して、組成物の温度は24℃であった。さらに10分間撹拌したが、組成物の温度は27℃であった。組成物の組成と、安定性及びモノクロラミン製造時の挙動の結果を表2に示した。
比較例2
次亜塩素酸カルシウム2.25gと塩化アンモニウム1.75gと水酸化カルシウム1.00gとを混合し、室温(23℃)で1分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度23℃に対して、組成物の温度は53℃であった。組成物の組成と、安定性及びモノクロラミン製造時の挙動の結果を表2に示した。
比較例3
次亜塩素酸カルシウム2.25gと塩化アンモニウム1.75gと水酸化カルシウム1.00gとPEG 0.59gとを混合し、室温(23℃)で1分間撹拌して固体混合物であるモノハロゲノアミン製造用固体組成物を調製した。混合前の原料温度23℃に対して、組成物の温度は45℃であった。組成物の組成と安定性の結果を表2に示した。

Claims (9)

  1. 水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)〔以下、(A)成分という〕と、
    N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)〔以下、(B)成分という〕の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群と、
    を含有する、モノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  2. さらに、固体のアルカリ剤(D)〔以下、(D)成分という〕を含有する、請求項1記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  3. 前記被覆粒子の表面に(D)成分が付着している、請求項2記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  4. (D)成分が、アルカリ土類金属の水酸化物である、請求項2又は3に記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  5. 前記被覆粒子が造粒物である、請求項1〜4のいずれか1項記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  6. (B)成分が、N−H結合を有する固体の化合物である、請求項1〜5の何れか1項記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  7. (A)成分が、(A1)ハロゲン化イソシアヌル酸及びその塩、(A2)ハロゲン化ヒダントイン及び(A3)次亜ハロゲン酸塩から選ばれる一種以上の固体化合物である、請求項1〜6の何れか1項記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物。
  8. 請求項1〜7いずれか記載のモノハロゲノアミン製造用固体組成物と水とを混合する、モノハロゲノアミンの製造方法。
  9. 水に溶解させた時に次亜ハロゲン酸及び/又は次亜ハロゲン酸イオンを放出する固体化合物(A)を含有する第1の組成物と、
    N−H結合及び/又はN−H結合を有する固体化合物(B)の粒子の少なくとも一部が、水溶性高分子(C)で被覆された被覆粒子からなる被覆粒子群を含有する第2の組成物と、
    を含んで構成される、モノハロゲノアミン製造用キット。
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