JP2017140095A - 管状体 - Google Patents
管状体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017140095A JP2017140095A JP2016021857A JP2016021857A JP2017140095A JP 2017140095 A JP2017140095 A JP 2017140095A JP 2016021857 A JP2016021857 A JP 2016021857A JP 2016021857 A JP2016021857 A JP 2016021857A JP 2017140095 A JP2017140095 A JP 2017140095A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prepreg
- sheet
- layer
- tape
- bias
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims abstract description 32
- 239000012783 reinforcing fiber Substances 0.000 claims description 64
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 46
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 46
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 13
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 claims description 8
- 229920001187 thermosetting polymer Polymers 0.000 claims description 8
- 238000005452 bending Methods 0.000 abstract description 9
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 16
- 229920000049 Carbon (fiber) Polymers 0.000 description 13
- 239000004917 carbon fiber Substances 0.000 description 13
- VNWKTOKETHGBQD-UHFFFAOYSA-N methane Chemical compound C VNWKTOKETHGBQD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 9
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 7
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 5
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 4
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 4
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 3
- 230000037303 wrinkles Effects 0.000 description 3
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 2
- 239000013585 weight reducing agent Substances 0.000 description 2
- ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N Boron Chemical compound [B] ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004593 Epoxy Substances 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052796 boron Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 1
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 description 1
- 239000003365 glass fiber Substances 0.000 description 1
- LNEPOXFFQSENCJ-UHFFFAOYSA-N haloperidol Chemical compound C1CC(O)(C=2C=CC(Cl)=CC=2)CCN1CCCC(=O)C1=CC=C(F)C=C1 LNEPOXFFQSENCJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 239000005011 phenolic resin Substances 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
- 238000004381 surface treatment Methods 0.000 description 1
- 229920005992 thermoplastic resin Polymers 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Abstract
Description
請求項1に係る発明の特徴構成は、
前記最内層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の内側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士を密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、
前記内側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートが、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してある内側シート体であり、
前記中間層は、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃えた第1バイアス式のプリプレグシートと、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃え、その傾斜方向が管軸線を挟んで前記第1バイアス式のプリプレグシートの強化繊維と対称に設定された状態で前記強化繊維を引き揃えている第2バイアス式のプリプレグシートとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、
前記外側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートが、前記バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されて形成してある外側シート体であり、
前記最外層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の外側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する外側密巻螺旋体であり、
前記内側プリプレグテープと前記外側プリプレグテープとが、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように、かつ、前記内側プリプレグテープが巻回される巻回方向と、前記外側プリプレグテープが巻回される巻回方向とが逆向きに巻回されるように、前記内側密巻螺旋体と前記外側密巻螺旋体とが構成してあり、
前記最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量である点にあり、その作用効果は次の通りである。
(1)管状体の全体的構成として、最内層、内側層、中間層、外側層、最外層という5層構造の構成を採っているので、曲げ強度や捩じり強度の高い、ドライバーシャフトとして十分なものを提供できている。
(2)最内層として、マンドレルの全長に亘って一体で巻回されるシートではなく、マンドレルの一端から順次巻回されるプリプレグテープ層を採用することによって、成形後の皺より等を解消できた。
(3)内側層として、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートを、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回してあるので、管軸線方向に沿って引き揃え配置した強化繊維によって、ヘッドに作用する打力に対する曲げ力に対する強度を大きくすることができ、折れや亀裂の発生というのを回避できる。
(4)中間層として、バイアス式に重ねて巻回されている内外のプリプレグシートにおける、軸線に対して傾斜しかつ軸線を挟んで対象に配置された強化繊維によって、左右いずれの方向からの捩じれ力に対しても、対抗力を発揮できる。
(5)外側層として、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートを、前記中間シート体の外周全長に亘って巻回してあるので、管軸線方向に沿って引き揃え配置した強化繊維によって、打力に起因するヘッドに作用する曲げ力に対する強度を大きくすることができ、折れや亀裂の発生というのを回避できる。
(6)最外層として、外側プリプレグテープを内側プリプレグテープと同様に、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈しており、内側プリプレグテープと外側プリプレグテープとを、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように巻回してあるので、左右何れの方向からの捩じり力が作用しても、いずれかのプリプレグテープの強化繊維をその捩じり力に対抗させることができ、中間層の捩じり対抗力に加えて、本構造により、捩じりに強い管状体とすることができた。
(7)最内層、内側層、中間層、外側層、最外層という構成を採っているが、径方向において、中間層を中心に、最内層と最外層は、プリプレグテープで構成してあり、内側層と外側層とは、プリプレグシートで構成するという、バランスの採れた配置構成がなされており、かつ、中間層においても、強化繊維が管軸線に対して対称に配置されたバイアス式のプリプレグシートを配置する工夫によって、ドライバーシャフトとしてバランスのよい構成を提案できたものである。
(8)最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量であるので、管状体の表面となる内外周面での樹脂量を十分に確保でき、不足による欠陥の発生を抑制できる。
以上のように、5層構造の採用と、5層それぞれに強化繊維の配置を考慮した構成によって、ドライバーシャフトとして強度の高い管状体を提供できた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープとにおけるテープ樹脂含有量が同一であり、前記内側層の内側プリプレグシートと前記外側層の外側プリプレグシートとにおけるシート樹脂含有量が同一であり、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシートの樹脂含有量は、前記テープ樹脂含有量と前記シート樹脂含有量との間の樹脂含有量を有している点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、請求項1で記載しているように、内側層の内側プリプレグシートと外側層の外側プリプレグシートとの樹脂量を、最内層の内側プリプレグテープと最外層の外側プリプレグテープの樹脂量より少なくしているので、樹脂量の増加による重量増を回避できるとともに、少なくなった樹脂量による懸念される欠陥の発生を、内側層の内側プリプレグシートは最内層と中間層に、外側層の外側プリプレグシートは最外層と中間層に隣接接触させることによって、抑制することにより有用な管状体を提供することができた。
また、中間層は2枚のプリプレグシートを重ねたものであり、かつ、強化繊維の引き揃え方向が管軸線に対して対称に傾斜させたバイアス状態であるので、最外層及び最内層と同様の樹脂量に設定すると製造時の巻回操作が難しくなる点を、樹脂量を低減することによって、製造の困難性を緩和している。
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を、前記最内層、最外層のプリプレグテープの強化繊維の弾性率及び前記内側層、外側層のプリプレグシートの強化繊維の弾性率に比べて大きくとってある点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を他の層の強化繊維の弾性率に比べて大きくしてあるので、捩じり剛性を高める機能を担っている部分の剛性を高めることができて、管状体の低トルク特性を現出するものである。一方、曲げ剛性等を担っている他の層、特に、内外シート体においては弾性率をバイアス部分程大きくはしていないので、管状体の柔らかさを演出し、軟フレックス性を出している。これによって、低トルクで軟フレックス性のゴルフ用ドライバーシャフトとして有用な管状体を提供することができた。
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、前記内側シート体と前記外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下である点にあり、その作用効果は次の通りである。
強化繊維が管軸線に沿って引き揃えてあるところから、捩じれ剛性に対してはバイアス式のシート体に比べて劣る内外シート体に比べて、先端部では1.7倍以上の断面当りの強化繊維含有量を確保し、手元部で断面当りの強化繊維含有量を1.5倍以下に設定してある。
このことによって、先端部での捩じれ剛性を高めたものにできるとともに、手元部での曲げ剛性を抑制してある。このことによって、低トルクで軟フレックスな、管状体を提供できるに至った。
請求項5に係る発明の特徴構成は、前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープにおける管軸線に対して傾斜する傾斜角が、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である点にあり、その作用効果は次の通りである。
このように、先端部での傾斜角を小さくすることによって、先端部でのトルクを低トルクにできる。
請求項6に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、バイアス式のシート体においては、強化繊維が管軸線に対して傾斜する状態にあるところから、捩じれ剛性が高くなっているが、巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%であるように設定してあるので、先端部と手元部との厚さが同じ場合に比べて、厚さの大きくなった分だけ先端部での外径が大きくなり、捩じれ剛性が更に大きくなっている。そして、手元部の厚さは先端部に比べて小さいので、先端部と手元部との厚さが同じ場合に比べて、外径が大きくならず、管状体の重量増を抑制することができる。
したがって、管状体の先端部を比較的厚く巻いて断面係数を大きくし、捩じり剛性を上げて低トルクでありながら、手元部での厚さを抑制して軽量なゴルフシャフトを得るための有用な管状体を提供することができた。
請求項7に係る発明の特徴構成は、前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層が形成されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端である管状体の所謂先端部に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層としての口巻補強体が形成されている。
二枚重ねの口巻補強体を設けることによって、この部分にドライバーシャフトに取り付ける重く大きなヘッドを取り付ける場合にも、十分な取付強度を発揮するものとなり、ゴルフ用ドライバーシャフトとして有用な管状体を提供することができた。
管状体の一例として、ゴルフシャフト、特に、軟フレックスで低トルクのドライブシャフトとして使用されるものについて、製造過程を参照しながら説明する。
図1に示すように、ゴルフクラブKは、ゴルフシャフトEと、そのゴルフシャフトEの先端に装着されるヘッドHと元側のグリップGを備えている。
マンドレルAは、図2に示すように、鋼鉄製の穏やかなテーパ外周面を有する長尺棒状材であり、表面処理を施してその硬度をHrc40以上に設定してある。先端径D1が約5mm径であり、中間位置の径D2は約13.9mm径であり、先端から中間位置までの長さL1が約990mmであるところから、(13.9−5)/2×990=4.5/1000mmの比較的大きなテーパで成形されており、更に、中間位置よりL2=250mmの長さだけ大径部の手元径D3は約14.0mmであり、中間位置から手元部までのテーパは、(14.0−13.9)/2×250=0.5/1000mmと比較すると小さなテーパに設定されている。
以上のような諸元を呈しているマンドレルAを使用して管状体を巻回製作する。
最内層1について説明する。図3に示すように、長手方向に沿って引き揃えた炭素繊維等の強化繊維cに、マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて細幅の内側プリプレグテープ8を形成する。その内側プリプレグテープ8を、マンドレルAに対して管軸線X方向に沿って螺旋状に巻回する。螺旋状に巻回する状態は、管軸線Xに対してリード角Θ1(逆方向)だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回され、マンドレルAに巻回されたその内側プリプレグテープ8の隣接する部分同士の側端が接触する密着状態である。リード角Θ1(逆方向)は、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である。
このように、内側プリプレグテープ8を螺旋状に巻回することによって最内層1の内側密着螺旋体を形成する。内側プリプレグテープ8の幅としては、3mm〜5mmで、厚みが0.1mmから0.001mmの間で選択される。表1に示すように、樹脂含有量は40%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率30トン/mm2が選択されている。
図4に示すように、内側層2を形成する内側プリプレグシート9は、管軸線Xに沿って引き揃えた強化繊維cに熱硬化性樹脂を含浸させた略台形状のシートであり、管状体の長さに相当する長さL9と先側幅d1と中間幅d2と、中間幅d2よりやや幅狭く設定された手元幅d3とが、マンドレルAの周長に略相当する幅に設定されて所定形状に裁断されたものである。プリプレグシート9をマンドレルAに1PLYだけ巻回することによって、図5に示すように内側層2を構成する。
内側プリプレグシート9としては、表1に示すように、樹脂含有量は20%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率33トン/mm2が選択されている。
図5に示すように、中間層3は所謂バイアス式のプリプレグシート10で構成してある。バイアス式のプリプレグシート10は、第1バイアス式のプリプレグシートとしての内側バイアス用プリプレグシート10Aとその内側バイアス用プリプレグシート10Aに重ねられた状態で一体となって巻回される第2バイアス式のプリプレグシートとしての外側バイアス用プリプレグシート10Bとからなる。内側バイアス用プリプレグシート10Aは、炭素繊維等の強化繊維cを管軸線Xに対してリード角Θ3だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回され、外側バイアス用プリプレグシート10Bは、炭素繊維等の強化繊維cを管軸線Xに対してリード角Θ2だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回されている。つまり、内側バイアス用プリプレグシート10Aと外側バイアス用プリプレグシート10Bの強化繊維cは、管軸線Xを挟んで対称に配置され、リード角Θ3=−45°とリード角Θ2=+45°となっている。
したがって、先端部での巻回数は4PLYであり、手元部での巻回数は2〜3PLYに設定してある。これによって、請求項6で記載するように、バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である。これによって、プリプレグの巻回数については、4PLYと2〜3PLYとの関係に限定されることはなく、上記した比率であればよい。
バイアス用プリプレグシート10A、10Bとしては、表1に示すように、樹脂含有量は25%、強化繊維cはPAN系炭素繊維であり弾性率46トン/mm2が選択されている。
この外側層4においては、ゴルフシャフトとしての軟フレックス性を担保する観点より、外側プリプレグシート11としては、表1に示すように、樹脂含有量は20%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率33トン/mm2が選択されて、比較的曲り良いゴルフシャフトとしている。
そして、中間層3と内側層2及び外側層4を比較すると、中間層3を構成するバイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、内側層2を構成する内側シート体と外側層4を構成する外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下に設定されている。
このように、外側プリプレグテープ12を螺旋状に巻回することによって最外層5の外側密着螺旋体を形成する。
外側プリプレグテープ12の幅としては、3mm〜5mmで、厚みが0.1mmから0.001mmの間で選択され、表1に示すように、樹脂含有量は40%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率30トン/mm2が選択されている。
強化繊維cとしては、炭素繊維以外にガラス繊維及びボロン繊維等が使用でき、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用可能である。含浸させる樹脂としては、熱可塑性樹脂も使用できる。
三角形状プリプレグシート13と長方形状プリプレグシート14とを上下に重ね合わせて、外側密巻螺旋体の先端部に巻回し、図1に示すように、ゴルフのドライバーシャフト用ヘッドHを取り付ける際の補強取付座を形成している。
三角形状プリプレグシート13と長方形状プリプレグシート14としては、表1に示すように、樹脂含有量は37%、強化繊維はピッチ系炭素繊維であり弾性率10トン/mm2が選択されている。
これによって、強化繊維が管軸線に沿って引き揃えてあるところから、捩じれ剛性に対してはバイアス式のシート体に比べて劣る内外シート体に比べて、先端部では1.7倍以上の強化繊維含有比率を確保し、手元部で強化繊維含有比率を1.5倍以下に設定してあることによって、更に、捩じれ剛性を高めたものにできる。このことによって、管状体の重量を軽量化でき、管状体を低トルクにできる。
(1)本管状体としては、主としてゴルフシャフトについて説明してきたが、釣り竿、自転車フレーム等に利用してもよい。
2 内側層
3 中間層
4 外側層
5 最外層
6 口巻補強層
8 内側プリプレグテープ
9 内側プリプレグシート
10 バイアス式のプリプレグシート
10A 第1バイアス式のプリプレグシート
10B 第2バイアス式のプリプレグシート
11 外側プリプレグシート
12 外側プリプレグテープ
13 三角形状プリプレグシート
14 長方形状プリプレグシート
Claims (7)
- 最内層、内側層、中間層、外側層、最外層とを備え、熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグテープ及びプリプレグシートをマンドレルに巻回して成形された管状体であって、
前記最内層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の内側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士を密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、
前記内側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートが、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してある内側シート体であり、
前記中間層は、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃えた第1バイアス式のプリプレグシートと、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃え、その傾斜方向が管軸線を挟んで前記第1バイアス式のプリプレグシートの強化繊維と対称に設定された状態で前記強化繊維を引き揃えている第2バイアス式のプリプレグシートとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、
前記外側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートが、前記バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されて形成してある外側シート体であり、
前記最外層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の外側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する外側密巻螺旋体であり、
前記内側プリプレグテープと前記外側プリプレグテープとが、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように、かつ、前記内側プリプレグテープが巻回される巻回方向と、前記外側プリプレグテープが巻回される巻回方向とが逆向きに巻回されるように、前記内側密巻螺旋体と前記外側密巻螺旋体とが構成してあり、
前記最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量である管状体。 - 前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープとにおけるテープ樹脂含有量が同一であり、前記内側層の内側プリプレグシートと前記外側層の外側プリプレグシートとにおけるシート樹脂含有量が同一であり、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシートの樹脂含有量は、前記テープ樹脂含有量と前記シート樹脂含有量との間の樹脂含有量を有している請求項1記載の管状体。
- 前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を、前記最内層、最外層のプリプレグテープの強化繊維の弾性率及び前記内側層、外側層のプリプレグシートの強化繊維の弾性率に比べて大きくとってある請求項1又は2記載の管状体。
- 前記バイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、前記内側シート体と前記外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下である請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の管状体。
- 前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープにおける管軸線に対して傾斜する傾斜角が、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の管状体。
- 前記バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の管状体。
- 前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層が形成されている請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の管状体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016021857A JP6644982B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | 管状体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016021857A JP6644982B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | 管状体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017140095A true JP2017140095A (ja) | 2017-08-17 |
JP6644982B2 JP6644982B2 (ja) | 2020-02-12 |
Family
ID=59626884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016021857A Active JP6644982B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | 管状体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6644982B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031936A (ja) * | 2018-08-30 | 2020-03-05 | 住友ゴム工業株式会社 | 繊維強化プラスチック成形物及びその製造方法 |
-
2016
- 2016-02-08 JP JP2016021857A patent/JP6644982B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031936A (ja) * | 2018-08-30 | 2020-03-05 | 住友ゴム工業株式会社 | 繊維強化プラスチック成形物及びその製造方法 |
JP7218517B2 (ja) | 2018-08-30 | 2023-02-07 | 住友ゴム工業株式会社 | 繊維強化プラスチック成形物及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6644982B2 (ja) | 2020-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5080886B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP6324995B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト及びこれを用いたゴルフクラブ | |
JP5798949B2 (ja) | 角パイプ | |
JP5577280B2 (ja) | 管状体 | |
JP2003024489A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP6375704B2 (ja) | ゴルフクラブ及びシャフト | |
JP2005270515A (ja) | 繊維強化複合材料製管状体 | |
JP3546350B2 (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
JP2017140095A (ja) | 管状体 | |
JP5133109B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP2004081230A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP2011245139A (ja) | ゴルフクラブ用シャフト及びゴルフクラブ | |
JP4533063B2 (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP2009219652A (ja) | ゴルフクラブのシャフト | |
JP5426909B2 (ja) | 管状体 | |
JPH11155986A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP2007117306A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP5832221B2 (ja) | 釣り竿 | |
JP5303513B2 (ja) | ゴルフクラブ用シャフト | |
JP2964438B2 (ja) | ゴルフクラブシャフトの製造方法、ゴルフクラブシャフト素材及びゴルフクラブシャフト | |
JP4997154B2 (ja) | ゴルフクラブシャフトとその製造方法 | |
JP2005176960A (ja) | ゴルフクラブシャフト | |
JP3692691B2 (ja) | 繊維強化プラスチック製管状体 | |
JP6559408B2 (ja) | ゴルフシャフトシリーズ及びゴルフシャフトシリーズの製造方法 | |
JP5542612B2 (ja) | ゴルフクラブ用シャフトセット及びアイアンセット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20160219 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190201 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20190610 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191115 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6644982 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |