JP2017136995A - 車両用内装部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用内装部品は、ドアパネルと、ドアパネルに取り付けられるドアトリムと、ドアパネルとドアトリムの間に配設されて、ドアパネル又はドアトリムの一方に取り付けられる箱状のプロテクター2と、を備える。プロテクター2における、ドアパネル又はドアトリムの他方に対向する外壁2eには、車両前後方向に延在する外壁溝2hが形成されている。外壁2eにおける、外壁溝2hによって上下に隔てられた上側対向面2f及び下側対向面2gの少なくとも一方は、車両後方側の上下長さよりも車両前方側の上下長さの方が長い。
【選択図】図4
Description
例えば、特許文献1には、リブを複数有し、衝撃吸収材であるプロテクターとしての側突パッド部をドアパネル(同文献にはパネル部材と記載。)と一体的に備える自動車用ドアが開示されている。
上記構成によれば、被区分面の少なくとも一方がテーパ状に形成されていることで、被区分面に側突時に加わる荷重を偏らせやすくなり、当該被区分面を含む部位を溝内に潰しやすくなるため、側突時に衝撃吸収材に加わる衝撃を車両後方側よりも車両前方側において効果的に吸収できる。
上記構成によれば、溝の底面に取付部が形成されているため、被区分面を含む部位を側突時に溝内に潰しやすくなるため、衝撃を吸収しやすくできる。
上記構成によれば、衝撃吸収材が、車両前後方向前側のみ壁面がなく開放されていることで、車両前後方向前側が撓みやすくなり、側突時に衝撃吸収材おける車両前方側に加わる衝撃を車両後方側よりも吸収しやすくできる。
このプロテクター2は、サイドドアの剛性を高め、車両の側突時に加わる衝撃を吸収するための部材であり、本実施形態においてはドアトリム1aの基材樹脂層1aaにおけるドアパネル1b側の面に固定されている。なお、プロテクター2は、ポリプロピレン以外の合成樹脂材料から成るものでもよく、インジェクション成形ではない他の成形法によって成形されるものでもよい。
プロテクター2は、ドアトリム1aに取り付けられた状態において、車両前後方向の後側に位置して上下方向及び内外方向に延在する後壁2aと、後壁2aの下側、上側、内側及び外側の周縁から車両前後方向前側にそれぞれ延在する下壁2b、上壁2c、内壁2d及び外壁2e、並びに詳細について後述する中側取付板3を主に有して、略箱状に形成されている。なお、プロテクター2は、ドアトリム1aに取り付けられた状態において、車両前後方向前側である前端部2rに壁を有さない。そして、下壁2b、上壁2c、内壁2d及び外壁2eは、後壁2aの前方へ投影に対して全体的に外側に開くように傾斜して形成されている。
下壁2b及び上壁2cは、図5に示すように、後壁2aから前端部2rにかけて下壁2bと上壁2cの上下の間隔が広がるように、水平面(換言すると、後壁2aに垂直な面)に対して略対称に傾いて延在している。
下壁2bの後述する内壁2d側には、後壁2aに対して垂直(内壁2dに対して略平行)に延在する下側取付板2lが下方向に突出して形成されている。この下側取付板2lは、板厚方向に貫通する下側取付孔2mを有し、この下側取付孔2mに通される締結具6によって、プロテクター2の下部がドアトリム1aに固定されることとなる。また、下側取付板2l及び下壁2bの前端を接続するように、下壁2bと略垂直な向きでフランジ2nが形成されている。フランジ2nは、下側取付板2lから外壁2e側に向かうにつれて下壁2bからの突出量が小さくなるように略三角形状に形成されている。
内壁2dは、後壁2aから前端部2rにかけて上下方向及び前後方向に延在する後壁2aの垂直面に対して、ドアトリム1a側(換言すると、車両内外方向内側)に傾斜して延在している。
図5に示すように、上側対向面2fは、前端部2r側から後壁2a側にかけて上下方向の幅が狭まるようにテーパ状に延在する上辺2fa及び下辺2fbを含んで形成されている。つまり、上側対向面2fにおける車両前方側の上下の長さL1は、車両後方側の上下の長さL2よりも長い。
このため、側突時にプロテクター2に外壁5e側から加わる荷重により、上側対向面2fにおける車両前方側が内外方向に撓みやすくなり、車両前方側に加わる衝撃を吸収しやすくなる。
詳細には、下側対向面2gの上辺2gaは、水平面(換言すると、後壁2aに垂直な面)に対して、上側対向面2fの下辺2fbと対称な傾斜で延在している。また、下辺2gbにおける後壁2a側は、前端部2rに近づくに連れて上辺2gaから大きく離れる傾斜角度で形成されている。一方で、これに連続する下辺2gbにおける前端部2r側は、前端部2rに近づくに連れて上辺2gaから離れる傾斜で形成されているが、後壁2a側よりも水平面に対して小さな傾斜角度で形成されている。つまり、下側対向面2gにおける車両前方側の上下の長さL3は、車両後方側の上下の長さL4よりも長い。
このため、側突時にプロテクター2に外壁5e側から加わる荷重により、下側対向面2gにおける車両前方側が内外方向に撓みやすくなり、車両前方側に加わる衝撃を吸収しやすくなる。
この中側取付板3は、板厚方向に貫通する中側取付孔3aを有し、この中側取付孔3aに通される締結具6によって、ドアトリム1aのドアパネル1b側に突出するように形成された凸部4に固定される。
詳細には、プロテクター2をインジェクション成形する際には、後壁2a側を形成する側にある不図示の金型と、前端部2r側を形成する側にある不図示の金型とを用いる。この場合に、プロテクター2の車両前後方向の剛性の調整を、金型の深さを変更し、後壁2aの厚みの大小を調整することによって容易に行うことが可能となる。
さらには、リブ2pが、金型が配置されて形成される開放側である前端部2r側に露出するように形成されているため、金型の形状を変更することで、リブ2pの形状を容易に変更することができる。したがって、リブ2pの形状を変更することによって、例えば、格子状の他、トラス状等の幾何学状に変更することによって、剛性の調整を容易に行うことができる。
次に、変形例に係る衝撃吸収材としてのプロテクター5について、図7を参照して説明する。ここで、図7は、変形例に係るプロテクター5を示す斜視図である。なお、以下の本変形例の説明においては、上記実施形態と同じものについては、同じ名称・符号として説明を省略し、相違点を明確にする。
また、上側対向面5fにおける後側の後辺5fcの長さL2a、及び下側対向面5gにおける後側の後辺5gcの長さL4aは、上側対向面5fにおける前側の前辺5fdの長さL1a及び下側対向面5gにおける前側の前辺5gdの長さL3aよりも短く形成されている。
また、プロテクターの任意の部分に、軽量化のために肉抜き孔を形成してもよい。
1a ドアトリム
1aa 基材樹脂層
1ab 表皮樹脂層
1b ドアパネル
1c ドアポケット
2 プロテクター(衝撃吸収材)
2a 後壁
2b 下壁
2c 上壁
2d 内壁
2e 外壁
2f 上側対向面(被区分面)
2fa 上辺
2fb 下辺
2fc 上側突出部
2g 下側対向面(被区分面)
2ga 上辺
2gb 下辺
2gc 下側突出部
2h 外壁溝(溝)
2ha 底面
2i 上側取付板
2j 上側取付孔
2k フランジ
2l 下側取付板
2m 下側取付孔
2n フランジ
2p リブ
2r 前端部
3 中側取付板
3a 中側取付孔(取付部)
3b リブ
4 凸部
5 プロテクター(衝撃吸収材)
5e 外壁
5f 上側対向面(被区分面)
5fa 上側突出部
5fc 後辺
5fd 前辺
5g 下側対向面(被区分面)
5ga 下側突出部
5gc 後辺
5gd 前辺
6 締結具
Claims (4)
- ドアパネルと、該ドアパネルに取り付けられるドアトリムと、前記ドアパネルと前記ドアトリムの間に配設されて、前記ドアパネル又は前記ドアトリムの一方に取り付けられる箱状の衝撃吸収材と、を備える車両用内装部品であって、
前記衝撃吸収材における、前記ドアパネル又は前記ドアトリムの他方に対向する対向面には、車両前後方向に延在する溝が形成されており、
前記対向面における、前記溝によって上下に隔てられた被区分面の少なくとも一方は、車両後方側の上下長さよりも車両前方側の上下長さの方が長いことを特徴とする車両用内装部品。 - 前記被区分面の少なくとも一方は、車両前方側から車両後方側にかけて上下方向の長さが狭まるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用内装部品。
- 前記衝撃吸収材は、前記ドアパネル又は前記ドアトリムの一方に取り付けられる取付部を備え、
該取付部は、前記溝の底面から延在する部位に形成されており、
前記被区分面は、前記取付部よりも前記ドアパネル又は前記ドアトリムの他方側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用内装部品。 - 前記衝撃吸収材は、車両前後方向前側のみ壁面がなく開放されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用内装部品。
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