JP2017135272A - 電子部品の取付治具、及び、電子部品の取付方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1〜10を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
この実施形態に係る電子部品の取付方法は、図1,2に示すように、複数の電子部品2を各々一つのネジ4によって放熱器3の取付面5に取り付ける方法である。また、この実施形態に係る電子部品の取付治具は、複数の電子部品2を放熱器3の取付面5に取り付ける際に用いる治具である。
図1,2に示すように、本実施形態の電子部品ユニット1は、複数の電子部品2と、放熱器3と、を備える。
各電子部品2は、例えばパワートランジスタをはじめとする半導体パッケージ等のように通電により発熱するものである。各電子部品2には、ネジ4を挿通させるための貫通孔14が一つ形成されている。
部品本体11は、平面視矩形の板状に形成され、例えば通電により発熱する半導体素子(不図示)を樹脂内に埋設して構成されている。電子部品2の貫通孔14は、部品本体11をその板厚方向に貫通して形成されている。
複数のリード12,13は、それぞれ銅材等の導電性材料を針状に形成され、半導体素子に電気接続されている。複数のリード12,13は、それぞれ部品本体11の側部から突出し、放熱器3の取付面5に面接触する部品本体11の接触面15に沿う方向(Y軸方向)に延びている。複数のリード12,13は、部品本体11の板厚方向(Z軸方向)から見て、互いに平行している。
放熱器本体22のうち板厚方向(Z軸方向)に向く二つの主面は、例えば放熱器3の一対の取付面5,5をなしてもよいが、本実施形態では、放熱器3と電子部品2との電気的な絶縁を確実に図れるように、放熱器本体22の各主面に絶縁シート24が配されている。すなわち、本実施形態の放熱器3は絶縁シート24も備え、絶縁シート24が放熱器3の取付面5をなす。
放熱器本体22には、各主面に開口し、電子部品2の取り付けに用いるネジ4の軸部をねじ込むネジ孔25が形成されている。また、絶縁シート24には、ネジ4の軸部を挿通させる孔が形成されている。
放熱器3に取り付けられた複数の電子部品2は、図2に示すように同一の基板7に対してスルーホール実装される。このため、放熱器3に取り付けられた複数の電子部品2のリード12,13の先端部は、互いに平行している。
複数の電子部品2を放熱器3の取付面5に取り付ける際には、はじめに、図3〜6に示すように、取付治具50を用意する治具準備工程を実施する。
複数の第一位置決め部位52は、互いに間隔をあけて配された状態で治具本体51に保持され、同一の取付面5に取り付けられる複数の電子部品2に対応する。第二位置決め部位53は、治具本体51や第一位置決め部位52に設けられ、治具本体51及び複数の第一位置決め部位52を放熱器3に対して位置決めする。
治具本体51及び複数の第一位置決め部位52が第二位置決め部位53によって放熱器3に対して位置決めされた状態では、複数の第一位置決め部位52が取付面5上に配される(図7等参照)。また、各第一位置決め部位52がネジ4の回転方向において取付面5に配された各電子部品2の前側に位置する(図10参照)。
以下、本実施形態の取付治具50について具体的に説明する。
一対の保持壁部54,54のうち互いに対向する対向面56,56は、それぞれ平坦に形成され、互いに平行している。本実施形態において、各保持壁部54は板状に形成されている。各保持壁部54の板厚方向は、一対の保持壁部54,54の配列方向(X軸方向)に一致している。
これら一対の保持壁部54,54及び一対の接続壁部55,55は、一体に形成されている。
筒状に形成された治具本体51の軸方向(Z軸方向)における保持壁部54及び接続壁部55の寸法は、例えば互いに異なっていてもよいが、本実施形態では互いに等しい。
本実施形態において、複数の第一位置決め部位52は、治具本体51に一体に形成されている。各第一位置決め部位52は、第一接続壁部55Aから第二接続壁部55Bまで、一対の接続壁部55,55の配列方向に延びている。また、複数の第一位置決め部位52の配列方向の両端に位置する二つの第一位置決め部位52,52は、一対の保持壁部54,54の各対向面56,56に重ねて配されている。
治具本体51の軸方向の第一端部側の空間S1は、後述する部品配置工程において電子部品2が配される空間である(図7〜9参照)。一方、治具本体51の内側空間のうち治具本体51の軸方向の第二端部側の空間S2は、取付治具50を放熱器3に取り付けた状態において、放熱器3の放熱器本体22が収容される空間である。
複数の第一位置決め部位52は、例えば複数の電子部品2に個別に対応してもよいが、本実施形態では、一部の第一位置決め部位52が二つの電子部品2に対応している(図10参照)。
本実施形態において、突起58は、同一の取付面5に取り付けられる複数の電子部品2の第一リード12に個別に対応している。すなわち、本実施形態の取付治具50は、突起58を複数備える。
突起58の傾斜面58Bは、突起58の突出方向の先端に位置し、治具本体51の軸方向の第二端部側から第一端部側に向かうにしたがって、第二接続壁部55B側から第一接続壁部55Aに近づくように傾斜した面である。突起58の上端面58Cは、治具本体51の軸方向に直交し、治具本体51の軸方向の第一端部側に向く面である。
突起58は、例えば突起58の上端面58Cが治具本体51の軸方向の第一端部から治具本体51の外側に突出するように配されてもよい。本実施形態では、折り曲げ加工された第一リード12が治具本体51の内側に位置するように、突起58全体が治具本体51の内側に位置している。
補強壁部59は、治具本体51に一体に形成され、第二接続壁部55Bから第一接続壁部55Aに向けて治具本体51の内側に突出している。補強壁部59は、互いに隣り合う二つの第一位置決め部位52,52の間に配されている。補強壁部59は、溝部57の底部と共に放熱器3の脚部23を支持する支持面59aを有する。補強壁部59の支持面59aは、溝部57の底部と共に単一の平坦面をなす。
本実施形態において、放熱器3は、放熱器本体22の板厚方向において対称な形状に形成されている。このため、一対の取付治具50,50は同じ形状に形成されている。
一対の取付治具50,50の治具本体51のうち相互に対向する部位には、互いの取付治具50に向けて突出する係止突起61と、互いの取付治具50の係止突起61が挿入される係止孔62と、が形成されている。本実施形態において、係止孔62は、治具本体51の軸方向に貫通している。
一対の取付治具50,50を重ねて配した状態では、係止突起61が係止孔62に挿入される。これにより、一対の取付治具50,50がこれらの重ね合せ方向(Z軸方向)に直交する方向に互いにずれることを防止できる。
また、各取付治具50の第一位置決め部位52や突起58は、放熱器3の各脚部23が各取付治具50の溝部57によって放熱器本体22の幅方向(Y軸方向)から挟み込まれることで、放熱器本体22の幅方向に関して放熱器3に対して位置決めされる。
上記した治具取付工程では、例えばネジ等の固定具(不図示)によって、一対の取付治具50を互いに固定してもよい。
第一位置決め部位52は、上記した部品本体11の側面16のうち放熱器本体22の幅方向(Y軸方向)において貫通孔14から離れて位置する部分に対し、ネジ固定工程においてネジ4を回転させる方向の前側に配されている。
第二折り曲げ工程においては、押し付け具70の第一押付部71によって、第一リード12の先端部12Cを突起58の上端面58Cに押し付ける。また、押し付け具70の第二押付部72によって、第一リード12の基端部12Aを取付面5側に押し付ける。これにより、第一リード12の中間部12Bが突起58の傾斜面58Bに押し付けられる。
また、第二折り曲げ工程は、例えば後述するネジ固定工程の後に実施されてもよい。
ここで、取付治具50の第一位置決め部位52は、前述したように、ネジ4の回転方向において放熱器3の取付面5に配された電子部品2の前側に位置する。このため、電子部品2がネジ4と共に回転することはない。すなわち、複数の電子部品2は、ネジ固定工程において放熱器3に対してネジ4の回転方向に位置ずれしない。
以上により、本実施形態の電子部品の取付方法が完了する。
そして、本実施形態の取付治具50及び取付方法によれば、取付治具50を放熱器3に取り付けるだけで、複数の電子部品2を放熱器3に対して一括して位置決めして固定できるため、複数の電子部品2を放熱器3に取り付ける作業効率の向上を図ることができる。
また、突起58が治具本体51に保持されていることで、第一リード12を折り曲げるための治具を別途用意する必要もなくなるため、電子部品ユニット1の製造コスト削減を図ることができる。
次に、図11,12を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
この実施形態では、第一実施形態と比較して、取付治具の一部構成のみが異なっており、その他の構成については第一実施形態と同様である。本実施形態では、第一実施形態と同一の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
ただし、本実施形態の取付治具50Eでは、複数の第一位置決め部位52Eを含む治具分割体100Eが、治具本体51Eに対して着脱自在に保持される。
接続部101Eは、複数の第一位置決め部位52Eの配列方向に延びて形成されている。接続部101Eは、治具本体51Eの一対の接続壁部55,55の配列方向(Y軸方向)に延びる第一位置決め部位52Eの一端に接続されている。
第一位置決め部位52Eには、例えば第一実施形態と同様の溝部57(図4参照)が形成されてもよいが、本実施形態では形成されていない。
本実施形態の保持部102Eは、治具本体51Eの軸方向の第二端部に寄せた位置において、筒状に形成された治具本体51Eの内側に突出して形成されている。
一対の第一支持壁部103E,103Eは、複数の第一位置決め部位52Eの配列方向の両端に位置する二つの第一位置決め部位52E,52Eをそれぞれ治具本体51Eの軸方向から支持する。第二支持壁部104Eは、接続部101Eを治具本体51Eの軸方向から支持する。第三支持壁部105Eは、一対の接続壁部55,55の配列方向における第一位置決め部位52Eの他端の部位を治具本体51Eの軸方向から支持する。
治具分割体100Eを治具本体51Eに取り付けた状態では、複数の第一位置決め部位52Eや突起58Eが、治具本体51Eに対して第一実施形態と同様の位置に配される。
また、本実施形態において、治具本体51Eの第三支持壁部105Eは、第一実施形態の補強壁部59(図4参照)と同様に、放熱器3の脚部23を支持する役割を果たす。
また、本実施形態の取付治具50Eによれば、電子部品2や放熱器3の種類(形状や大きさ)に応じた治具本体51Eや治具分割体100Eを用意しておくことで、電子部品2と放熱器3との様々な組み合わせに対応した多種類の取付治具50Eを構成することが可能となる。例えば、同一の放熱器3に対して異なる種類の電子部品2を取り付ける場合、同一の治具本体51Eに対して治具分割体100Eのみ交換すればよい。
また、本実施形態の取付治具50Eによれば、電子部品2と放熱器3との組み合わせ毎に異なる取付治具を用意する場合と比較して、治具本体51Eや治具分割体100Eの種類の数を少なく設定できるため、取付治具50Eのコスト削減も図ることができる。
また、取付治具は、例えば突起を備えなくてもよい。
上記した構成の取付治具50Fは、放熱器本体22の幅方向(Y軸方向)の寸法が異なる複数種類の放熱器3に取り付けることができる。すなわち、取付治具50Fの汎用性向上を図ることができる。
第一位置決め部位52Fに複数の溝部57A,57Bを形成する構成は、第一実施形態の取付治具50に限らず、第二実施形態の取付治具50Eにも適用可能である。
3 放熱器
4 ネジ
5 取付面
11 部品本体
12 第一リード
13 第二リード
50,50E,50F 取付治具
51,51E 治具本体
52,52E,51F 第一位置決め部位
53,53E 第二位置決め部位
54 保持壁部
57,57A,57B 溝部
Claims (6)
- 複数の電子部品を、各々一つのネジによって放熱器の取付面に取り付ける際に用いる電子部品の取付治具であって、
治具本体と、
互いに間隔をあけて配された状態で前記治具本体に保持され、複数の前記電子部品に対応する複数の第一位置決め部位と、
前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位の少なくとも一方に設けられ、前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位を前記放熱器に対して位置決めする第二位置決め部位と、を備え、
前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位が前記第二位置決め部位によって前記放熱器に対して位置決めされた状態で、複数の前記第一位置決め部位が、前記取付面上に配され、かつ、各第一位置決め部位が前記ネジの回転方向において前記取付面に配された各電子部品の前側に位置する電子部品の取付治具。 - 前記治具本体に保持され、前記電子部品のリードに折り曲げ加工を施すための突起を備える請求項1に記載の電子部品の取付治具。
- 複数の前記第一位置決め部位を含む治具分割体が、前記治具本体に対して着脱自在に保持される請求項1又は請求項2に記載の電子部品の取付治具。
- 複数の電子部品を、各々一つのネジによって放熱器の取付面に取り付ける電子部品の取付方法であって、
治具本体と、互いに間隔をあけて配された状態で前記治具本体に保持され、複数の前記電子部品に対応する複数の第一位置決め部位と、前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位の少なくとも一方に設けられ、前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位を前記放熱器に対して位置決めする第二位置決め部位と、を備える取付治具を用意する治具準備工程と、
前記取付治具を前記放熱器に取り付けることで、前記第二位置決め部位によって前記治具本体及び複数の前記第一位置決め部位を前記放熱器に対して位置決めし、複数の前記第一位置決め部位を前記取付面上に配する治具取付工程と、
複数の前記電子部品を前記取付面に配する部品配置工程と、
複数の前記電子部品を各々一つの前記ネジによって前記放熱器に固定するネジ固定工程と、
を備え、
前記部品配置工程において、前記取付治具の各第一位置決め部位が前記ネジの回転方向において前記取付面に配された各電子部品の前側に位置する電子部品の取付方法。 - 前記放熱器が、互いに逆に向く一対の前記取付面を備え、
前記治具準備工程において、各取付面に対応する一対の前記取付治具を用意し、
前記治具取付工程において、前記放熱器を一対の前記取付治具の間に挟み込む請求項4に記載の電子部品の取付方法。 - 前記治具準備工程において、前記治具本体に保持され、前記電子部品のリードに折り曲げ加工を施すための突起を備える前記取付治具を用意し、
前記治具取付工程において、前記取付治具を前記放熱器に取り付けることで、前記突起を前記取付面上に配し、
前記部品配置工程において、前記電子部品を前記取付面に配する際に前記リードを前記突起に押し当てることで、前記リードに折り曲げ加工を施す請求項4又は請求項5に記載の電子部品の取付方法。
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