JP2017133579A - ディスクブレーキ装置およびディスクブレーキ装置用ブレーキパッド - Google Patents
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Abstract
【課題】スライドピンへの負荷を低減し、制動時の剛性不足の懸念を解消することのできるディスクブレーキ装置を提供する。
【解決手段】ボディ、サポート26、およびシリンダユニット40が別体で構成され、サポート26には、ロータの回入側と回出側の双方にアーム部30が設けられ、シリンダユニット40には、第1ピストン48と第2ピストンが収容されると共に、アーム部30に対する固定を図るシリンダ取付部52が備えられているフローティング型のディスクブレーキ装置であって、インナパッド34の半径方向外側に位置する辺が当接する外周側当接部52a1,52a2をシリンダユニット40に設けたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】ボディ、サポート26、およびシリンダユニット40が別体で構成され、サポート26には、ロータの回入側と回出側の双方にアーム部30が設けられ、シリンダユニット40には、第1ピストン48と第2ピストンが収容されると共に、アーム部30に対する固定を図るシリンダ取付部52が備えられているフローティング型のディスクブレーキ装置であって、インナパッド34の半径方向外側に位置する辺が当接する外周側当接部52a1,52a2をシリンダユニット40に設けたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、ディスクブレーキ装置に係り、特に、シリンダに、第1ピストンと第2ピストンの2つのピストンを備えるフローティング型のディスクブレーキ装置、およびディスクブレーキ装置用ブレーキパッドに関する。
シリンダに、第1ピストンと第2ピストンの2つのピストンを備えるフローティング型のディスクブレーキ装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているものを挙げることができる。
特許文献1、特許文献2に開示されているディスクブレーキ装置ではいずれも、ブレーキパッドをスライドピンにより支持する構成が採られている。また、シリンダと、ディスクブレーキ装置を車両に固定するサポートとを一体形成とし、この一体構造物により制動接線力(制動トルク)を受ける構成が採られている。
上記特許文献に開示されているディスクブレーキ装置では、いずれも、ロータの外周側に配置するスライドピンにブレーキパッドを吊下する構成とし、ボディや、スライドピンを支持するヨークのブリッジ部に大きな開口部を設ける構成として、ディスクブレーキ装置全体の厚みを抑制している。このため、制動時に必要とされる剛性を確保することが難しい。また、ブレーキパッドからの制動トルクをスライドピンのみで受けることとなる。このため、高速走行からの制動時などには、スライドピンの強度不足が懸念されると共に、ブレーキパッドがスライドピンに吊られた状態で支持されているため、偏摩耗の発生も懸念される。
そこで本発明では、スライドピンへの負荷を低減し、制動時の剛性不足の懸念を解消することができ、インナ側ブレーキパッドをシリンダユニットに組付けた状態でサポートに組付けることのできるディスクブレーキ装置と、このディスクブレーキ装置に適用するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドを提供することを目的とする。
上記目的達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置は、ボディ、サポート、およびシリンダユニットが別体で構成され、前記サポートには、ロータの回入側と回出側の双方にアーム部が設けられ、前記シリンダユニットには、第1ピストンと第2ピストンが収容されると共に、前記アーム部に対する固定を図るシリンダ取付部が備えられているフローティング型のディスクブレーキ装置であって、インナ側ブレーキパッドの半径方向外側に位置する辺が当接する外周側当接部を前記シリンダユニットに設けたことを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記外周側当接部は、前記シリンダ取付部に設けられているようにすることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記外周側当接部は、前記シリンダユニットを構成するシリンダに設けられているようにすることもできる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記プレッシャプレートにおける前記ロータの半径方向内周側に位置する辺が当接する内周側当接部を有するようにすると良い。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記内周側当接部は、前記シリンダ取付部に設けられているようにすることができる。このような構成とすることによれば、係合部材が無い場合でも、インナ側ブレーキパッドをシリンダユニットに保持させることが可能となる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置において前記内周側当接部は、前記サポートに設けられているようにすることもできる。このような構成とした際、内周側当接部をサポートのブリッジに設けることが可能となる。これにより、内周側当接部に制動時のトルク受けとしての役割を担わせることが可能となる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記シリンダユニットと前記インナ側ブレーキパッドとの間には、両者を係合する係合部材が設けられているようにすることができる。このような構成とすることによれば、制動解除時に、シリンダユニットの戻り動作と共にインナ側ブレーキパッドが引き戻されることとなる。よって、インナ側ブレーキパッドの引き摺りを抑制することができる。
さらに、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記インナ側ブレーキパッドと前記外周側当接部および前記内周側当接部との間に、摺動部材を介在させるようにすると良い。このような構成とすることで、インナ側ブレーキパッドのロータ軸線方向への摺動性を向上させることができる。また、インナ側ブレーキパッドを構成するプレッシャプレートや、制動時にトルク受けとなる部位の摩滅を抑制することができる。
また、上記目的を達成するためのディスクブレーキ装置用ブレーキパッドは、ディスクブレーキ装置を構成するシリンダユニットに対して、係合部材を介して係合されるディスクブレーキ装置用ブレーキパッドであって、前記ブレーキパッドを構成するプレッシャプレートには、前記係合部材を係合させるための段差部が、前記プレッシャプレートの板厚方向に向けて形成されていることを特徴とする。
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置によれば、スライドピンへの負荷を低減し、制動時の剛性不足の懸念を解消することができる。また、インナ側ブレーキパッドをシリンダユニットに組付けた状態でサポートへの組付けが可能となる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドによれば、上記特徴を有するディスクブレーキ装置に適用することができ、係合部材を係合させた際の係合部(爪)が、摩擦部材であるライニング側に突出する虞が無い。
以下、本発明のディスクブレーキ装置に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面における図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す分解斜視図であり、シリンダユニットとサポート、及びインナパッドの構成を説明するための斜視図である。また、図3は、シリンダユニット配置側の構成を示す断面図であり、図4は、図3におけるA−A断面を示す図である。さらに、図5は、インナパッドと係合部材の関係を示す斜視図である。
本実施形態に係るディスクブレーキ装置10は、ボディ12とサポート26、及びシリンダユニット40を基本とし、それぞれが別体で構成されている。
ボディ12は、詳細を後述するサポート26、およびシリンダユニット40を覆うと共に、図示しないロータの軸線方向へのスライドにより、アウタ側ブレーキパッド(以下、単にアウタパッド20と称す)をロータ74の摺動面に押し付ける役割を担うフローティング部材である。
具体的な構成としては、インナ側ボディ14とアウタ側ボディ18、およびブリッジ16を備える。インナ側ボディ14は、ボディ12を組み付けた際、ロータを基準として、サポート26やシリンダユニット40が配置される側に位置する部位である。インナ側ボディ14には、受圧部14aの他に、ガイド孔14bが設けられている。受圧部14aは、詳細を後述するシリンダユニット40に配置される第2ピストン50により、内側から押圧される部位である。また、ガイド孔14bは、詳細を後述するサポート26に対してボディ12を保持するための締結ボルト54を挿通させるための貫通孔である。
アウタ側ボディ18は、ボディ12を組み付けた際、ロータを基点として、サポート26の配置側と反対側に位置する部位である。実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、アウタ側ボディ18におけるロータとの対向面に、アウタパッド20が配置されている。
アウタパッド20は、摩擦部材であるライニング22と、ライニング22が貼付されているプレッシャプレート24とを基本として構成されており、プレッシャプレート24とアウタ側ボディ18が締結されることとなる。また、アウタ側ボディ18のロータへの対向面側には、締結ボルト54の先端を支持するピン受け部18aが設けられている。
ブリッジ16は、上述したインナ側ボディ14とアウタ側ボディ18とを連結するための部位であり、ロータの外周側で両者を連結するように配置されている。実施形態に係るボディ12では、ボディ12の中央側に配置したブリッジ16をメインブリッジ、ボディ12の外側に配置したブリッジ16をサイドブリッジと呼称するように分けることで、ボディの剛性と軽量化の双方を両立させている(図3参照)。ブリッジ16を設けることにより、インナ側ボディ14が受けた押圧力をアウタ側ボディ18に伝達し、ロータの摺動面へのアウタパッド20の押し付けが可能となる。
サポート26は、ディスクブレーキ装置10を図示しない車両のボディに組付けるための役割を担う。実施形態に係るサポート26は、ブリッジ28と、アーム部30,32を基本として構成されている。ブリッジ28は、ロータの回入側と回出側に向けて配置されるベース部材であり、サポート26を車両に固定するための締結孔28aが設けられている。また、ブリッジ28には、詳細を後述するインナ側ブレーキパッド(以下、単にインナパッド34と称す)を構成するプレッシャプレート38におけるロータの半径方向内周側に位置する辺が当接する内周側当接部28b1,28b2が設けられている。
アーム部30,32は、ブリッジ28におけるロータの回入側、回出側の両端部を基点として、ロータの半径方向へ延設される一対の支持部である。実施形態に係るアーム部30,32の場合、各アーム部の先端に、詳細を後述するシリンダユニット40を固定するための固定位置30a,32aが設けられている。固定位置30a,32aには、シリンダユニット40を固定する際に用いられる締結ボルト54を挿通させるための貫通孔30a1,32a1が形成されている。
対を成すアーム部30,32の間には、詳細を後述するように、シリンダユニットに支持されたインナパッド34が配置される。インナパッド34の構成も、アウタパッド20と同様に、摩擦部材であるライニング36と、プレッシャプレート38が基本とされている。
シリンダユニット40は、シリンダブロック42と、シリンダ取付部52とを有する。シリンダブロック42は、貫通形成された内筒(シリンダ44:図4参照)と、シリンダブロック42の外部からシリンダ44への作動油の供給・排出を行うためのブリーダ孔46を有する。シリンダユニット40には、第1ピストン48と第2ピストン50が備えられる。
第1ピストン48(図2参照)は、インナパッド34を押圧するためのピストンであり、ロータの配置方向へ向けて突出する。第2ピストン50は、第1ピストン48と反対側へ向けて突出し、ボディ12におけるインナ側ボディ14の内壁を押圧するピストンである。このため、第1ピストン48と第2ピストン50は、シリンダ44内に作動油が供給されると、相対的に離間する方向へと押し出されることとなる。なお、第1ピストン48と第2ピストン50は共に、開口部を突出方向に配置したカップ型の形態とされている。
シリンダ取付部52は、シリンダブロック42の外周を基点として、組付け状態においてロータ74の回入側と回出側となる方向の双方へ延設される支持部であり、シリンダ取付部52をサポート26に固定することで、シリンダブロック42の位置決めが成される。
本実施形態では図2に示すように、シリンダ取付部52に、インナパッド34を構成するプレッシャプレート38の、ロータ半径方向外周側に位置する辺が当接する外周側当接部52a1,52a2が設けられている。このような構成とすることで、制動時にインナパッド34に負荷される回転力(偶力)を外周側当接部52が受けることとなる。これにより、インナパッド34の回転を抑制することができる。よって、第1ピストン48におけるシールやブーツへの負荷(捻じれ)を抑制することができ、シールやブーツの劣化を防ぐことができる。
このような構成のボディ12、サポート26、およびシリンダユニット40は、締結ボルト54を介して組付けられる。ボディ12と締結ボルト54の間には、スリーブ56が配置され、スリーブ56の前後に配置されたブーツ58,60により保持される形態が採られる。このため、アウタパッド20を介してボディ12に入力されたトルクが締結ボルト54に負荷をかける虞が少ない。サポート26に対するシリンダユニット40の組み付けは、スリーブ56により位置決めが成されると共に、スリーブ56、シリンダ取付部52、およびサポート26を挿通させた締結ボルト54に、ピン状に形成した袋ナット62を螺合させることで成される。
袋ナット62の外形として構成されているピン62aは、アウタ側ボディ18に形成されたピン受け部18aに摺動可能に係合される。これにより、アウタパッド20を介してボディ12にトルクが入力された際、当該トルクは、袋ナット62を介してサポート26に伝達されることとなる。袋ナット62とピン受け部18aとの間には、摺動性の向上や当接時の摩滅を防ぐため、クリップ64が配置されている。
実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、インナパッド34と第1ピストン48との当接面に係合部材39が介在されている(図5参照)。係合部材39は、インナパッド34を第1ピストン48に係合可能な形態であれば、その具体的構成を問うものでは無いが、例えば次のような構成とすることができる。すなわち、プレート部39aと、プレッシャプレート係合爪39b、及び第1ピストン係合爪39cを有する構成とすれば良い。プレート部39aは、プレッシャプレート38の第1ピストン48への対向面に沿って配置される板部材である。また、プレッシャプレート係合爪39bは、プレッシャプレート38に係合する爪であり、第1ピストン係合爪39cは、カップ型の体を成す第1ピストン48の内周部に係合する爪である。第1ピストン係合爪39cは、第1ピストン48の内周部に対して内周側から外周側へ向けて付勢することで、係合力を得る。このため、第1ピストン係合爪39cは、少なくとも2つ、望ましくは3つ以上の複数設ける構成とされている。
このような特徴に対応して、実施形態に係るインナパッド34を構成するプレッシャプレート38には、係合部材39におけるプレッシャプレート係合爪39bを係合させるための段差部38aが形成されている。段差部38aは、プレッシャプレート38におけるロータの半径方向外周側に位置する辺と、内周側に位置する辺の双方に設ける事で、係合部材39の係合を確実なものとすることができる。
また、段差部38aの具体的形状については限定するものでは無いが、プレッシャプレート38の外縁部に、板厚方向に向けて凹状に形成することが望ましい。このような構成とすることで、係合部材39の爪(プレッシャプレート係合爪39c)を係合させる際、爪がロータ側に突出することが無いからである。
このような構成とすることで、第1ピストン48にインナパッド34を保持させる組付け状態とすることができる。また、ディスクブレーキ装置10を組み上げた状態においては、第1ピストン48の動きにインナパッド34を追従させることができる。このため、ブレーキ開放時に、第1ピストン48の戻りと同時にインナパッド34も戻ることとなり、インナパッド34の引き摺りを抑制することができる。
また、実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、ボディ12と第2ピストン50との当接面に、シム66が介在されている。シム66は、シム板本体68と、挟持部70、および第2ピストン係合爪72とを有する。
シム板本体68は、シム本来の役割を担い、ボディ12と第2ピストン50との構成部材に硬度差がある場合であっても、ボディ12と第2ピストン50の間の面圧を改善することができる。挟持部70は、シム板本体68を基点としてボディ12側へ向けてフック状に延設された部位であり、シム板本体68と挟持部70との間にインナ側ボディ14を挟み込むことで、シム66の固定を図ることができる。また、第2ピストン係合爪72は、シム板本体68を基点として複数、第2ピストン50側へ向けて延設されている突起部である。複数の第2ピストン係合爪72により、第2ピストン50の内周部に付勢する構成としている。
このような構成とすることで、第2ピストン50の動きにボディ12を追従させることができる。このため、ブレーキ開放時に、第2ピストン50の戻りと同時にボディ12も戻ることとなり、アウタ側ボディ18に締結されているアウタパッド20の引き摺りを抑制することができる。
また、インナパッド34と外周側当接部52a1,52a2の間、およびインナパッド34と内周側当接部28b1,28b2の間には、それぞれ摺動部材52b,28cが配置されている。
このような構成のディスクブレーキ装置10では、図示しないロータの回転方向を図3に示す矢印Bの方向とした場合制動時には、まず、インナパッド34のプレッシャプレート38が、内周側当接部28b2のロータ回入側側面に当接する。そして、偶力により、プレッシャプレート38には、矢印Mで示す方向の回転モーメントが生じ、外周側当接部52a2の内周側側面と、内周側当接部28b1の外周側側面に当接する。よって、実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、制動時のインナパッド34に起因したトルクをサポート26のブリッジ28で受けることとなる。このため、フローティング型のディスクブレーキ装置10において、インナパッド34のトルクを締結ボルト54により受ける事が無くなる。また、インナパッド34をシリンダユニット40に組付けた状態で、シリンダユニット40をサポート26に組付けることができる。
また、サポート26とシリンダユニット40を別体で構成することにより、両者の構成材料を異ならせることができ、軽量化と剛性、加工の容易性、およびコストのバランスを取ることができる。例えば、サポート26をアルミにより構成し、シリンダユニット40を鋳鉄により構成するといった構造を採ることができる。
また、実施形態に係るディスクブレーキ装置10では上述したように、インナパッド34により負荷される制動トルクをサポートのブリッジ28で受ける構成とし、インナパッド34による制動トルクがアーム部30,32に負荷されない構成としている。このため、アーム部30,32がロータ74の回出側へ広がることを防ぐことができる。
また、インナパッド34に生ずる回転モーメントを外周側当接部52a2と、内周側当接部28b1で受けることで、インナパッド34の回転を抑制することで、第1ピストン48が回転する事を抑制することができ、第1ピストンを構成するシールへの負荷を小さくすることができる。
また、アウタパッド20のトルクは、ボディ12を介してピン長の短い袋ナット62を介してサポート26に伝達される。よって、アウタパッド20側においても、トルクを受けるピン62a(袋ナット62)の強度不足を懸念する必要性が無い。
このため、実施形態に係るディスクブレーキ装置10によれば、締結ボルト54への負荷を低減し、制動時の強度不足の懸念を解消することができる。
また、上記実施形態では、第1ピストン48、および第2ピストン50の稼働について、シリンダ44内に作動油を供給することで成される旨記載した。しかしながら、第1ピストン48と第2ピストン50の稼働は、油圧以外の形式により行うようにしても良い。このような構成とすることで、油圧ユニットが使用できない環境下においても、発明に係るディスクブレーキ装置を適用することが可能となり、より汎用性を向上させることが可能となるからである。
油圧以外の作動形式の具体的な一例として、モータギヤユニットを用いた電力による稼働機構の採用を挙げることができる。
実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、シリンダユニット40が、固定部材であるサポート26に固定されている。このため、稼働部であるボディにモータを搭載する場合に比べ、ボディ12の重量を軽くすることができ、モータとして、出力が小さく、小型軽量なものを採用することができる。よって、ディスクブレーキ装置全体の軽量化を図ることができる。
また、上記実施形態では、サポート26に対するシリンダユニット40の固定について、ボディ12を保持する締結ボルト54により共締めする構成とする旨記載した。しかしながら、締結ボルト54とは別の固定手段によりサポート26に対してシリンダユニット40を固定するようにしても良い。
次に、図6を参照して、第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置について説明する。本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aも、その殆どの構成は、上述した第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10と同様である。よって、その構成を同一とする箇所には、第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略することとする。
第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10との相違点としては、第1の実施形態ではサポート26に設けていた内周側当接部28b1,28b2(図3参照)をシリンダユニット40を構成するシリンダ取付部52に設ける構成としている点である。
すなわち、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aでは、インナパッド34のプレッシャプレート38に耳部38bを形成し、この耳部38bを挟み込むように、外周側当接部52a1,52a2と、内周側当接部52c1,52c2を配置する構成としている。また、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10Aは、トルク受け面を外周側当接部52a1,52a2のロータ回入側側面(ロータの回転方向によって異なる)としている。このため、プレッシャプレート38の側面と外周側当接部52a1,52a2におけるロータ回入側側面との隙間が、プレッシャプレート38の側面と内周側当接部52c1,52c2におけるロータ回入側側面との隙間よりも小さくなるように構成されている。また、プレッシャプレート38の側面と外周側当接部52a1,52a2におけるロータ回入側側面との隙間は、耳部38bの端面とサポート26のアーム部32との隙間よりも小さくなるように構成されている。
このような構成のディスクブレーキ装置10Aでは、ロータの回転方向を矢印Bの方向とした場合の制動時に、外周側当接部52a1のロータ回入側側面に当接して制動トルクを受けることとなる。ここで、トルク受け面がインナパッド34の重心点よりも高い場合、インナパッド34に作用する回転モーメントは、矢印Mの方向に働くこととなる。よって、回転モーメントは、内周側当接部52c2の外周側側面と、外周側当接部52a1の内周側側面により受けることとなる。
このような構成のディスクブレーキ装置10Aであっても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図7を参照して、第3の実施形態に係るディスクブレーキ装置について説明する。本実施形態に係るディスクブレーキ装置は、第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10をベースとして、シリンダユニット40の構成を変更したものである。よって、図7には、その特徴的な構成であるシリンダユニット40と、これに係合するインナパッド34を示すこととする。
本実施形態では、第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10ではシリンダ取付部52に設けていた外周側当接部52a1,52a2を、シリンダブロック42に設ける構成としている。具体的には、シリンダブロック42の上部円周部をインナパッド34の配置方向へ突出させ、この突出部に外周側当接部42a1,42a2を設けている。内周側当接部は、上述した第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置10と同様に、サポート26に設けるようにすると良い。
このような構成のディスクブレーキ装置であっても、上記第1、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
10,10A………ディスクブレーキ装置、12………ボディ、14………インナ側ボディ、14a………受圧部、14b………ガイド孔、16………ブリッジ、18………アウタ側ボディ、18a………ピン受け部、20………アウタパッド、22………ライニング、24………プレッシャプレート、26………サポート、28………ブリッジ、28a………締結孔、28b1,28b2………内周側当接部、28c………摺動部材、30………アーム部、30a………固定位置、30a1………貫通孔、32………アーム部、32a………固定位置、32a1………貫通孔、34………インナパッド、36………ライニング、38………プレッシャプレート、38a………段差部、38b………耳部、39………係合部材、39a………プレート部、39b………プレッシャプレート係合爪、39c………第1ピストン係合爪、40………シリンダユニット、42………シリンダブロック、42a1,42a2………外周側当接部、44………シリンダ、46………ブリーダ孔、48………第1ピストン、50………第2ピストン、52………シリンダ取付部、52a1,52a2………外周側当接部、52b………摺動部材、52c1,52c2………内周側当接部、54………締結ボルト、56………スリーブ、58………ブーツ、60………ブーツ、62………袋ナット、62a………ピン、64………クリップ、66………シム、68………シム板本体、70………挟持部、72………第2ピストン係合爪。
Claims (9)
- ボディ、サポート、およびシリンダユニットが別体で構成され、前記サポートには、ロータの回入側と回出側の双方にアーム部が設けられ、前記シリンダユニットには、第1ピストンと第2ピストンが収容されると共に、前記アーム部に対する固定を図るシリンダ取付部が備えられているフローティング型のディスクブレーキ装置であって、
インナ側ブレーキパッドの半径方向外側に位置する辺が当接する外周側当接部を前記シリンダユニットに設けたことを特徴とするディスクブレーキ装置。 - 前記外周側当接部は、前記シリンダ取付部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記外周側当接部は、前記シリンダユニットを構成するシリンダに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記プレッシャプレートにおける前記ロータの半径方向内周側に位置する辺が当接する内周側当接部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記内周側当接部は、前記シリンダ取付部に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記内周側当接部は、前記サポートに設けられていることを特徴とする請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記シリンダユニットと前記インナ側ブレーキパッドとの間には、両者を係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置。
- 前記インナ側ブレーキパッドと前記外周側当接部および前記内周側当接部との間に、摺動部材を介在させたことを特徴とする請求項5または6、または請求項5または6を含む請求項7に記載のディスクブレーキ装置。
- ディスクブレーキ装置を構成するシリンダユニットに対して、係合部材を介して係合されるディスクブレーキ装置用ブレーキパッドであって、
前記ブレーキパッドを構成するプレッシャプレートには、前記係合部材を係合させるための段差部が、前記プレッシャプレートの板厚方向に向けて形成されていることを特徴とするディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
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