JP2017132824A - 土壌改質材 - Google Patents

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Abstract

【課題】重金属等の溶出を抑制する効果を、産地の違いなどによるばらつきを少なくして、確実かつ十分に得ることができる土壌改質材を提供する。【解決手段】金属硫酸塩および酸化マグネシウム含有物質を含む土壌改質材であって、上記酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率が8質量%以下である土壌改質材。酸化マグネシウム含有物質について、フォルステライトの含有率を測定し、フォルステライトの含有率が8質量%以下である酸化マグネシウム含有物質を選別する工程と、選別された上記酸化マグネシウム含有物質と、金属硫酸塩を混合して、上記土壌改質材を得る工程、を含む土壌改質材の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、土壌改質材に関する。
近年、工場、事業所、産業廃棄物処理場の跡地などにおいて、土壌がカドミウム、六価クロム、シアン、水銀、セレン、鉛、ひ素、ふっ素、または、ほう素(以下、「重金属等」ともいう。)で汚染されていることが、しばしば報告されている。土壌汚染対策法においては、上述した9種類を重金属類と定めている。土壌が重金属等で汚染されると、その汚染が地下水にまで広がり、人体や穀物等にまで影響を及ぼすという安全衛生上の問題がある。また、土壌の汚染濃度が環境基準値を超える場合には、跡地をそのまま利用することができない等の問題もある。
汚染土壌中の重金属等を不溶化して、これら重金属等が土壌から溶出するのを抑制するための技術が種々提案されている。
重金属等の溶出を抑制することができる不溶化材として、特許文献1には、以下の条件(a)〜(c)をすべて満たすマグネシウム系材料からなる粉末を含むことを特徴とする不溶化材が記載されている。
(a)炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を650〜1,000℃で焼成して得た酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物を、当該焼成物の一部が水酸化マグネシウムなるように水和したものであること
(b)カルシウムの酸化物換算の含有量が3.0質量%以下であること
(c)1,000℃における強熱減量率が6〜30質量%であること
また、特許文献1には、重金属等の溶出抑制効果をより向上させる観点から、上記不溶化材が水溶性硫酸塩及び水溶性塩化物から選ばれた1種以上の添加物を含んでもよいことが記載されている。
特開2010−131517号公報
重金属等に汚染された土壌に添加することで、土壌中の重金属等を不溶化して、重金属等の溶出を抑制することができる土壌改質材において、土壌改質材に用いられる原料の品質の差異(例えば、原料の産地が異なることに起因する差異)によって、重金属等の溶出を抑制する効果にばらつきが発生する場合があった。
そこで、本発明の目的は、重金属等の溶出を抑制する効果を、産地の違いなどによるばらつきを少なくして、確実かつ十分に得ることができる土壌改質材を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、金属硫酸塩および酸化マグネシウム含有物質を含む土壌改質材であって、酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率が8質量%以下である土壌改質材によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1] 金属硫酸塩および酸化マグネシウム含有物質を含む土壌改質材であって、上記酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率が8質量%以下であることを特徴とする土壌改質材。
[2] 上記土壌改質材中、ふっ素の含有率が0.06質量%以下である前記[1]に記載の土壌改質材。
[3] 上記金属硫酸塩100質量部に対して、上記酸化マグネシウム含有物質の配合量が5〜65質量部であり、上記酸化マグネシウム含有物質中、ふっ素の含有率が0.040質量%以下であり、上記金属硫酸塩中、ふっ素の含有率が0.0070質量%以下である前記[1]又は[2]に記載の土壌改質材。
[4] 上記酸化マグネシウム含有物質が、軽焼マグネシアである前記[1]〜[3]のいずれかに記載の土壌改質材。
[5] 上記金属硫酸塩が、硫酸第一鉄である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の土壌改質材。
[6] 上記金属硫酸塩100質量部に対して、400質量部以下の量の助材を含み、かつ、上記助材が、半水石膏、炭酸カルシウム、ゼオライト、ポリ塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、珪石粉末、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、およびベントナイトからなる群より選ばれる一種以上からなる前記[1]〜[5]のいずれかに記載の土壌改質材。
[7] 前記[1]〜[6]のいずれかに記載の土壌改質材を用いた、土壌の改質方法であって、上記土壌が、土壌溶出量基準値を超える量で第二種特定有害物質を含むものであり、かつ、上記土壌1mに対して、上記土壌改質材を10〜300kgの量で添加することを特徴とする土壌の改質方法。
[8] 前記[1]〜[6]のいずれかに記載の土壌改質材を製造するための方法であって、酸化マグネシウム含有物質について、フォルステライトの含有率を測定し、フォルステライトの含有率が8質量%以下である酸化マグネシウム含有物質を選別する工程と、選別された上記酸化マグネシウム含有物質と、金属硫酸塩を混合して、上記土壌改質材を得る工程、を含むことを特徴とする土壌改質材の製造方法。
本発明の土壌改質材によれば、重金属等に汚染された土壌に添加することで、土壌中の重金属等を不溶化して、重金属等の溶出を抑制する効果を、土壌改質材に用いられる原料(例えば、酸化マグネシウム含有物質である軽焼マグネシアの製造に用いられる固形原料)の産地の違いなどによるばらつきを少なくして、確実かつ十分に得ることができる。
本発明の土壌改質材は、金属硫酸塩および酸化マグネシウム含有物質を含む土壌改質材であって、酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率が8質量%以下のものである。
金属硫酸塩としては、例えば、硫酸第一鉄、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムナトリウム等が挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、経済性、安定性等の観点から、硫酸第一鉄が好ましい。
金属硫酸塩中、ふっ素の含有率は、好ましくは0.0070質量%以下、より好ましくは0.0060質量%以下、特に好ましくは0.0055質量%以下である。該含有率が0.0070質量%以下であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。
酸化マグネシウム含有物質としては、例えば、軽焼マグネシア、軽焼ドロマイトまたはその部分水和物を含むものが挙げられる。中でも、重金属等の溶出をより抑制することができ、不純物の含有量が少なく、かつ、入手の容易さの観点から、軽焼マグネシアが好ましい。
軽焼マグネシアとしては、例えば、炭酸マグネシウムと水酸化マグネシウムのいずれか一方または両方を含む固形原料を、好ましくは600〜1,300℃の温度で焼成することによって得られるものが挙げられる。
軽焼ドロマイトとしては、例えば、ドロマイトを、好ましくは850〜1,500℃の温度で焼成することによって得られるものが挙げられる。
軽焼マグネシア、軽焼ドロマイトまたはその部分水和物のブレーン比表面積は、発塵の抑制、および、スラリーで添加する場合の取り扱いの容易さの観点から、好ましくは4,000〜20,000cm/g、より好ましくは4,500〜10,000cm/g、特に好ましくは5,000〜7,000cm/gである。
軽焼マグネシア、軽焼ドロマイトまたはその部分水和物中の酸化マグネシウムの含有率は、重金属等の溶出を抑制する効果がより向上する観点から、好ましくは65質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは85質量%以上である。
軽焼マグネシアまたは軽焼ドロマイトの部分水和物は、軽焼マグネシアまたは軽焼ドロマイトを粉砕した後、当該粉砕物に水を添加して撹拌し混合するか、または、当該粉砕物を相対湿度80%以上の雰囲気下に1週間以上保持して、軽焼マグネシアを部分的に水和させることによって得ることができる。
軽焼マグネシアの、固形原料、焼成温度等の製造条件の詳細は、以下のとおりである。
固形原料としては、例えば、マグネサイト、ドロマイト、ブルーサイト、及び、海水中のマグネシウム成分を消石灰等のアルカリで沈澱させて得た水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは、塊状物でもよいし、粉粒状物でもよい。
また、固形原料として、マグネサイト、ブルーサイトまたは水酸化マグネシウムを使用する場合の焼成温度(加熱温度)は、好ましくは600〜1,300℃、より好ましくは750〜1,100℃、特に好ましくは800〜1,000℃である。該温度が600℃以上であると、軽焼マグネシアの生成の効率がより向上する。該温度が1,300℃以下であると、重金属等の溶出を抑制する効果がより向上する。
固形原料として、ドロマイトを使用する場合の焼成温度(加熱温度)は、好ましくは600℃以上、750℃未満である。該温度が600℃以上であると、軽焼マグネシアの生成の効率がより向上する。該温度が750℃未満であると、酸化カルシウムが生成しにくいため、酸化カルシウムの生成による重金属等の溶出を抑制する効果の低下が起こりにくくなる。
焼成時間(加熱時間)は、固形原料の仕込み量や粒度等によって異なるが、通常、30分間〜5時間である。
酸化マグネシウム含有物質の配合量は、金属硫酸塩100質量部に対して、好ましくは5〜65質量部、より好ましくは10〜60質量部である。該量が5質量部以上であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。該量が65質量部以下であれば、改質後の土壌のpHが高くなって、中性領域(例えば、排出基準であるpH5.8〜8.6)を超えることを防ぐことができる。
酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率は、8質量%以下、好ましくは6質量%以下、より好ましくは4質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。該量が8質量%を超える場合、重金属等の溶出を十分に抑制することができなくなる。
酸化マグネシウム含有物質中、ふっ素の含有率は、好ましくは0.040質量%以下、より好ましくは0.038質量%以下、特に好ましくは0.035質量%以下である。該含有率が0.040質量%以下であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。
本発明の土壌改質材中、ふっ素の含有率は、好ましくは0.06質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.045質量である。該含有率が0.06質量%以下であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。また、土壌改質材からのふっ素の溶出量が小さくなるため、土壌改質材が周囲の環境に悪影響を与えることを防ぐことができる。
本発明の土壌改質材のふっ素溶出量は、好ましくは0.8mg/リットル以下、より好ましくは0.7mg/リットル以下である。該量が0.8mg/リットル以下であれば、土壌改質材が周囲の環境に悪影響を与えることを防ぐことができる。なお、ふっ素溶出量は、環境庁告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」に記載されている方法に準拠して測定することができる。
本発明の土壌改質材は、必要に応じて、半水石膏、炭酸カルシウム、ゼオライト、ポリ塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、珪石粉末、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、およびベントナイトからなる群より選ばれる一種以上からなる助材を含んでもよい。
これらは、処理の対象となる土壌に含まれている重金属等の種類を考慮して適宜選択すればよい。適宜選択された助材を含むことで、重金属等の溶出をより抑制することができる。
助材の配合量は、金属硫酸塩100質量部に対して、好ましくは400質量部以下、より好ましくは200質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下、特に好ましくは50質量部以下である。
助材中、ふっ素の含有率は、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下である。該量が0.3質量%以下であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。
本発明の土壌改質材の製造方法としては、例えば、酸化マグネシウム含有物質について、フォルステライトの含有率を測定し、フォルステライトの含有率が8質量%以下である酸化マグネシウム含有物質を選別する工程と、選別された酸化マグネシウム含有物質と、金属硫酸塩を混合して、土壌改質材を得る工程、を含む土壌改質材の製造方法が挙げられる。
酸化マグネシウム含有物質を選別する工程において、重金属等の溶出をより抑制する観点から、酸化マグネシウム含有物質のふっ素の含有率を測定し、フォルステライトの含有率が8質量%以下で、かつ、ふっ素の含有率が0.040質量%以下である酸化マグネシウム含有物質を選別してもよい。
また、重金属等の溶出をより抑制する観点から、土壌改質材を得る工程の前に、金属硫酸塩について、ふっ素の含有率を測定し、ふっ素の含有率が0.0070質量%以下である金属硫酸塩を選別する工程を設けてもよい。
なお、該製造方法において、選別の指標となる、酸化マグネシウム含有物質中のフォルステライト等の含有率や、金属硫酸塩中のふっ素の含有率の好ましい範囲は、上述した本発明の土壌改質材に含まれる、酸化マグネシウム含有物質中のフォルステライト等の含有率や、金属硫酸塩中のふっ素の含有率の好ましい範囲と同じである。
本発明の土壌改質材を用いた土壌の改質方法は、重金属等に汚染された土壌に土壌改質材を添加することで行われる。処理の対象となる重金属等に汚染された土壌とは、土壌溶出量基準値を超える量で第二種特定有害物質を含むものである。
ここで、第二種特定有害物質とは、カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、ひ素及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物であり、その土壌溶出量基準値は、各々、0.01mg/リットル以下、0.05mg/リットル以下、検出されないこと、0.0005mg/リットル以下、0.01mg/リットル以下、0.01mg/リットル以下、0.01mg/リットル以下、0.8mg/リットル以下、1mg/リットル以下である。
土壌改質材の添加量は、対象となる土壌の性状、施工条件、改質処理後の土壌に求められる重金属等の溶出量の上限値(基準値)等によっても異なるが、改質処理の対象となる土壌1mに対して、好ましくは10〜300kg、より好ましくは20〜200kg、特に好ましくは25〜100kgである。該量が10kg以上であれば、重金属等の溶出をより抑制することができる。該量が300kg以下であれば、コストの増大を防ぐことができる。
土壌改質材の添加方法としては、対象となる土壌に土壌改質材を粉体のまま添加し、混合するドライ添加や、土壌改質材に水を加えてスラリーとし、該スラリーを添加し、混合するスラリー添加が挙げられる。スラリー添加の場合の水/土壌改質材の質量比は、好ましくは0.6〜1.5、より好ましくは0.8〜1.2である。
改質処理を行った後の土壌のpHは、処理後の土壌の用途が制限されない等の観点から、好ましくは5.8〜8.6、より好ましくは5.8〜8.0、特に好ましくは5.8〜7.5である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)金属硫酸塩A:硫酸第一鉄一水塩(食品添加用、国産化学社製)
(2)金属硫酸塩B:硫酸第一鉄一水塩(食品添加用、国産化学社製)
(3)金属硫酸塩C:硫酸アルミニウム13〜17水塩(特級試薬、関東化学社製)
(4)酸化マグネシウム含有物質a:軽焼マグネシアを粉砕したもの(酸化マグネシウムの含有率:93質量%、ブレーン比表面積:6,120cm/g)
(5)酸化マグネシウム含有物質b:軽焼マグネシアを粉砕したもの(酸化マグネシウムの含有率:93質量%、ブレーン比表面積:6,280cm/g)
(6)酸化マグネシウム含有物質c:軽焼マグネシアを粉砕したもの(酸化マグネシウムの含有率:75質量%、ブレーン比表面積:6,430cm/g)
(7)助材1:炭酸カルシウム(石灰石粉末、ブレーン比表面積:4,000cm/g、炭酸カルシウムの含有率:98.4質量%、有燐興業社製)
(8)助材2:ゼオライト(奥多摩工業社製、商品名「タマライト」)
(9)助材3:ポリ塩化アルミニウム(大明化学工業社製 商品名「粉末パック」)
(10)助材4:水酸化アルミニウム(試薬、関東科学社製 鹿1級)
(11)土壌A〜E:重金属等を含む土壌(各土壌に含まれる重金属等の種類や、溶出量等の詳細は、表5に記載した。)
各使用材料のふっ素含有率を、特開2010−44034号公報に記載の方法(具体的には、測定対象物に、反応促進剤であるWO微粉末を混合して加熱するにあたり、キャリアーガスとして非加湿の空気を用いて1,050℃で加熱し、発生したフッ化物を、吸収液である酢酸ナトリウム水溶液に捕集し、この水溶液中のふっ素の量を、イオンクロマトグラフ法で定量する方法)に準拠して測定した。
また、各使用材料のふっ素の溶出量を、環境庁告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」に記載されている方法に準拠して測定した。
さらに、酸化マグネシウム含有物質a〜cのフォルステライト含有率を、粉末X線回折装置を用いた検量線法によって測定した。
各々の結果を表1〜3に示す。
Figure 2017132824
Figure 2017132824
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[実施例1]
上記材料を表4に示す配合で混合して、土壌改質材を得た。得られた土壌改質材のふっ素含有率およびふっ素溶出量を、使用材料と同様にして測定した。また、ふっ素溶出量測定用の検液のpHを、pHメーター(堀場製作所社製、商品名「F−52」)およびpH電極(堀場製作所社製、商品名「9615−10D」)を用いて測定した。
次いで、表6に示す添加量の土壌改質材と、表5〜6に示す土壌1mを、ホバートミキサを用いて3分間混合した。得られた混合物に対して、20℃の条件下で7日間の封緘養生を行った。養生後の土壌に対して、環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」に記載されている方法に準拠して、重金属等(鉛)の溶出試験を行い、重金属等(鉛)の溶出量を測定した。また、重金属等(鉛)溶出量測定用の検液のpHを、ふっ素溶出量測定用の検液のpHと同様にして測定した。
[実施例2〜6]
実施例1と同様にして、土壌改質材のふっ素含有率等の測定、及び、養生後の土壌の重金属等の溶出量等の測定を行った。
[比較例1]
実施例1と同様にして、土壌改質材を作製し、得られた土壌改質材のふっ素含有率等の測定を行った。
各々の結果を表4、6に示す。
Figure 2017132824
Figure 2017132824
Figure 2017132824
表6から、本発明の土壌改質材(実施例1〜6)によれば、土壌の重金属等の溶出量を環境基準値以下に抑えうることがわかる。
一方、表4から、比較例1の土壌改質材のふっ素溶出量が、環境基準値を超えていることがわかる。

Claims (8)

  1. 金属硫酸塩および酸化マグネシウム含有物質を含む土壌改質材であって、
    上記酸化マグネシウム含有物質中、フォルステライトの含有率が8質量%以下であることを特徴とする土壌改質材。
  2. 上記土壌改質材中、ふっ素の含有率が0.06質量%以下である請求項1に記載の土壌改質材。
  3. 上記金属硫酸塩100質量部に対して、上記酸化マグネシウム含有物質の配合量が5〜65質量部であり、上記酸化マグネシウム含有物質中、ふっ素の含有率が0.040質量%以下であり、上記金属硫酸塩中、ふっ素の含有率が0.0070質量%以下である請求項1又は2に記載の土壌改質材。
  4. 上記酸化マグネシウム含有物質が、軽焼マグネシアである請求項1〜3のいずれか1項に記載の土壌改質材。
  5. 上記金属硫酸塩が、硫酸第一鉄である請求項1〜4のいずれか1項に記載の土壌改質材。
  6. 上記金属硫酸塩100質量部に対して、400質量部以下の量の助材を含み、かつ、上記助材が、半水石膏、炭酸カルシウム、ゼオライト、ポリ塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、珪石粉末、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、およびベントナイトからなる群より選ばれる一種以上からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の土壌改質材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の土壌改質材を用いた、土壌の改質方法であって、上記土壌が、土壌溶出量基準値を超える量で第二種特定有害物質を含むものであり、かつ、上記土壌1mに対して、上記土壌改質材を10〜300kgの量で添加することを特徴とする土壌の改質方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の土壌改質材を製造するための方法であって、
    酸化マグネシウム含有物質について、フォルステライトの含有率を測定し、フォルステライトの含有率が8質量%以下である酸化マグネシウム含有物質を選別する工程と、
    選別された上記酸化マグネシウム含有物質と、金属硫酸塩を混合して、上記土壌改質材を得る工程、
    を含むことを特徴とする土壌改質材の製造方法。
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