JP2003334526A - 汚染土壌等の固化・不溶化方法 - Google Patents
汚染土壌等の固化・不溶化方法Info
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Abstract
質に汚染された土壌、廃棄物等を固化して、汚染物質の
不溶化を行うことにより、処理後の汚染物質の溶出量
を、長期間に亘って、土壌環境基準若しくはそれ以下に
抑えることができる汚染土壌等の固化・不溶化方法を提
供すること。 【解決手段】 700〜1000゜Cで焼成され、粉末
度4000cm2/g以上に調整した酸化マグネシウム
を、汚染土壌等に添加・混合することにより、該汚染土
壌等を固化して、汚染物質の不溶化を行う
Description
分解性化学物質等の汚染物質に汚染された土壌、廃棄物
等(本明細書において、「汚染土壌等」という。)を固
化して、汚染物質の不溶化を行うことにより、セメント
類では不可能であった処理後の汚染物質の溶出量を土壌
環境基準若しくはそれ以下に抑えることができる汚染土
壌等の固化・不溶化方法に関するものである。
技術には、大きく分けて、汚染物質の周辺地盤への拡散
・移動を防止する「封じ込め技術」と、汚染物質を除去
する「浄化技術」とがあり、浄化目標や対策工事後の土
地の利用形態等に応じて、適切な対策方法が選定されて
いる。このうち、「封じ込め技術」は、汚染土壌等にセ
メント等の固化材を添加・混合して安定化させ、処理後
の有害物質の溶出濃度を低下させるものである。一方、
「浄化技術」は、汚染土壌等を加熱等することによって
有害物質を分離・分解したり、水等を用いて汚染土壌等
から有害物質を分離・除去したり、あるいは微生物等に
よって有害物質を分離・分解させるものである。
は、「封じ込め技術」に属するものであるが、上記のと
おり、この固化・不溶化工法には、従来、主として、セ
メント類が用いられており、処理後の汚染物質の溶出量
が、汚染土壌等を埋立処分基準(土壌環境基準の概ね3
0倍)以下となるように、固化・不溶化処理を行うこと
により、汚染土壌等を管理型処分場に搬出する手段とし
て用いられてきた。
分場の枯渇や、環境省からの「リスク低減措置の一つと
して不溶化・固型化の処理」の提案等、処理後の汚染土
壌等からの汚染物質の溶出量を、土壌環境基準若しくは
それ以下に抑え、その効果を長期間に亘って持続させ、
土地の有効利用を図る技術の開発が要請されている。
固化・不溶化工法では、特に、セメント類に微量に含ま
れる六価クロムが土壌環境基準を超えて溶出するおそれ
があること、処理後の土壌が高アルカリになること、汚
染物質によっては、セメント類による固化・不溶化効果
がみられないこと、汚染物質には高アルカリ雰囲気で溶
出濃度が上昇するものが多いこと等から、処理後の汚染
土壌等からの汚染物質の溶出量を、土壌環境基準若しく
はそれ以下に抑え、その効果を長期間に亘って持続させ
ることが困難であるケースが多いのが実情であった。
いう問題点に対処するため、石膏や水砕スラグを用いる
方法が提案されているが、石膏は水中での劣化が著し
く、処理後の土壌等を長期に亘って安定な状態に保て
ず、根本的な解決策がないのが現状であった。
有する問題点に鑑み、重金属類、油、難分解性化学物質
等の汚染物質に汚染された土壌、廃棄物等を固化して、
汚染物質の不溶化を行うことにより、処理後の汚染物質
の溶出量を、長期間に亘って、土壌環境基準若しくはそ
れ以下に抑えることができる汚染土壌等の固化・不溶化
方法を提供することを目的とする。
め、本発明の汚染土壌等の固化・不溶化方法は、700
〜1000゜Cで焼成され、粉末度4000cm2/g
以上に調整した酸化マグネシウムを、汚染土壌等に添加
・混合することにより、該汚染土壌等を固化して、汚染
物質の不溶化を行うことを特徴とする。
金属類、油、難分解性化学物質等の汚染物質に汚染され
た土壌、廃棄物等を固化して、汚染物質の不溶化を行う
ことにより、処理後の汚染物質の溶出量を、長期間に亘
って、土壌環境基準若しくはそれ以下に抑えることがで
きる。土地の有効利用を図る技術の開発が要請さ
グネシウムと共に、pH調整剤を添加・混合することが
できる。
た土壌のpHを、中性域にすることができる。
共に、強度増加剤を添加・混合することができる。
た土壌の一軸圧縮強さを、例えば、基礎地盤として上部
に構造物を構築することができる程度に高めることがで
きる。
・不溶化方法の実施の形態を説明する。
は、700〜1000゜Cで焼成され、粉末度4000
cm2/g以上に調整した酸化マグネシウムを、汚染土
壌等に添加・混合することにより、この汚染土壌等を固
化して、汚染物質の不溶化を行うことを特徴とするもの
である。
は、低温焼成品と高温焼成品とがあるが、本発明の汚染
土壌等の固化・不溶化方法に用いる酸化マグネシウムに
は、汚染物質に対する良好な固化・不溶化効果を得るた
め、700〜1000゜Cで焼成された低温焼成品を用
いることが好ましい。なお、酸化マグネシウムに高温焼
成品を用いると、汚染物質に対する固化・不溶化効果が
低下することがある。また、酸化マグネシウムの粉末度
は、4000cm2/g以上のものが好ましく、400
0cm2/g未満のものを用いると、汚染物質に対する
固化・不溶化効果が低下することがある。酸化マグネシ
ウムは、特に限定されるものではないが、対象汚染土壌
1m3(有姿若しくは地山状態)に対して、50〜30
0kg添加することが望ましい。
ともできるが、以下に説明するように、助剤として、p
H調整剤や強度増加剤等を併用することができる。な
お、pH調整剤や強度増加剤等は、必要に応じて、2種
以上を併用してもよい。
は、概ね9〜11程度であり、汚染物質を土壌環境基準
若しくはそれ以下に固化・不溶化を図るには十分である
が、さらに中性域での処理が求められることがある。こ
のような場合には、助剤として、pH調整剤を用いると
効果的である。pH調整剤には、例えば、硫酸アルミニ
ウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二
鉄、塩化第二鉄、リン酸、第一リン酸ナトリウム、重過
リン酸カルシウム、過リン酸カルシウム等を用いること
ができ、これらのpH調整剤は、単独又は必要に応じて
2種以上を混合して用いることができる。
縮強さは、通常の添加量(対象汚染土壌1m3に対し
て、50〜300kg)の範囲では、概ね1N/mm2
以上となり、長期間に亘って安定を保つのに十分である
が、処理後の地盤を基礎地盤として上部に構造物を構築
するためには、さらに高い強度を要求されることがあ
る。このような場合には、助剤として、強度増加剤を用
いると効果的である。強度増加剤には、例えば、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム(特に、無水、半水のものを
用いることが好ましい)、炭酸マグネシウム、硫酸マグ
ネシウム、塩化マグネシウム、シリカ、パーライト、ゼ
オライト、製鋼スラグ等を用いることができ、これらの
強度増加剤は、単独又は必要に応じて2種以上を混合し
て用いることができる。
場合は、酸化マグネシウムと助剤の比を、質量比で2
0:80〜95:5の間で使用することが好ましい。
おいて、汚染土壌等と酸化マグネシウム(及び助剤)と
の混合は、例えば、地盤改良工事に用いられる混合機を
用いて行うことができる。混合機には、汚染土壌等を原
位置で改良する機械と、地上で改良する機械とがある。
より高い固化・不溶化効果を求める場合は、後者の地上
で改良するほうが効果的である。いずれの場合も、酸化
マグネシウム(及び助剤)は、粉体又は水を添加したス
ラリー状で適用することができる。
高く、ヘドロ状のときは、脱水機を用いることにより、
汚染土壌等の含水比を低下させることが望ましい。脱水
機としては、特に限定されるものではないが、例えば、
フィルタープレスを用いることができる。フィルタープ
レスは、濾布の間に挟まれた泥水状の土を圧力をかける
ことにより強制的に脱水し、その状態を改善するもので
ある。ところで、この泥水状の土に対して、セメント類
等の固化材を添加しておけば、脱水後に強度が発現し、
汚染物質に対して固化・不溶化が図れることは容易に推
察されるが、セメント類が濾布に対して目詰まり等の悪
影響をもたらすことから、この方法は一般には用いられ
ていない。これに対して、酸化マグネシウムは、フィル
タープレスに使用しても、濾布に悪影響をもたらすこと
なく、脱水後の処理土からの汚染物質の溶出濃度を土壌
環境基準若しくはそれ以下に固化・不溶化できる。ま
た、脱水時間の短縮にも効果がある。
法の実施例を説明する。
化方法を適用する汚染土壌4種類の汚染物質(汚染成
分)の溶出量その他の性状を示す。試料A〜Dは工場跡
地等から採取した実汚染土壌である。
成3年環境庁告示46号に従って行った。含有量試験
は、底質調査法(昭和63年環水管第127号)に従っ
て前処理した後に、溶出試験と同じ方法で測定した。試
料Aは、鉛、ヒ素及びセレンに汚染された複合汚染土壌
である。ヒ素とセレンの溶出量が、それぞれ0.25m
g/L、0.041mg/Lと、土壌環境基準(0.0
1mg/L)を超過している。鉛の溶出量は、0.00
9mg/Lと土壌環境基準以下であるが、含有量が79
0mg/kgと環境省が2001年に発表した含有量要
措置レベルである150mg/kgを超過している。ヒ
素についても要措置レベルを超過している。試料Bは、
ヒ素に汚染された汚染土壌である。ヒ素の溶出量0.3
1mg/Lは、産業廃棄物埋立処分基準である0.3m
g/Lをも超過している。試料Cは、シアンに汚染され
た汚染土壌である。シアンの土壌環境基準は「検出され
ないこと」であるが、溶出量3.1mg/Lと極めて高
い値を示している。因みに、平成元年環境庁告示39号
(特定地下浸透水で有害物質が検出されるとする濃度)
では、シアンの検出されるとする濃度は、0.1mg/
Lと規定している。したがって、シアンに関する土壌環
境基準は運用上0.1mg/Lと見なされている。試料
Dは、フッ素に汚染された汚染土壌である。フッ素の溶
出量2.7mg/Lは、土壌環境基準0.8mg/Lの
3倍超と極めて高い値を示している。
酸化マグネシウムを使用した。試験要領は以下のとおり
である。 (1)固化材料:粉末度4000cm2/g及び700
0cm2/gの2種類の低温焼成酸化マグネシウムを用
いた。比較材料として、一般的に地盤改良に用いられて
いる高炉セメントB種を用いた。 (2)添加・混合:事前に測定した汚染土壌の密度に対
して所定量の固化材料を計量する。汚染土壌に対して固
化材料を添加して、ソイルミキサーを用いて10分間混
合した。 (3)供試体作成:セメント系固化材による安定処理土
の試験方法(セメント協会法;CAJS L−01−1
990)に準じて供試体を作製した。供試体を型枠から
脱型後20゜Cで密封養生した。 (4)一軸圧縮試験:供試体を養生後、材令7及び28
日で土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)を行
い、一軸圧縮強度を測定した。 (5)溶出試験:一軸圧縮試験後の破壊供試体を用いて
溶出試験を行った。
れた複合汚染土壌である試料Aを、酸化マグネシウムを
用いて固化・不溶化処理した結果を表2に示す。酸化マ
グネシウムにはpH調整剤として助剤を添加したものを
固化材として用いている。
100kg/m3及び150kg/m3の両ケース(1
−1、1−2)において、鉛、ヒ素及びセレンは材令7
日の時点で土壌環境基準以下に固化・不溶化されてお
り、材令28日においてもその固化・不溶化効果が損な
われることなく維持することを確認した。比較例として
高炉セメントB種を固化材として用いた場合(1−3、
1−4)、添加量が100kg/m3ではヒ素が、添加
量が150kg/m3では鉛がそれぞれ土壌環境基準以
下に不溶化することができなかった。特に高炉セメント
B種の添加量が150kg/m3の場合、処理後の土壌
のpHが12近くまで上昇し、原土壌では土壌環境基準
以下であった鉛の溶出量が処理後に土壌環境基準を超過
する結果となり、いわゆる鉛の再溶出現象が生じてい
る。上記のように、高アルカリ雰囲気で溶出量が増加す
る物質を含む複合汚染土壌の場合、酸化マグネシウムを
用いた固化・不溶化処理は極めて高い不溶化効果を発揮
する。固化・不溶化処理は封じ込めを前提としており、
固化材料を添加・混合した後に十分締め固めるために比
較的大きな一軸圧縮強さが得られる。比較例として用い
た高炉セメントB種の場合、材令28日における一軸圧
縮強さは添加量が100kg/m3及び150kg/m
3でそれぞれ7.60N/mm2、8.21N/mm2
であった。実施例である酸化マグネシウム(助剤添加)
を用いた場合、材令28日における一軸圧縮強さは添加
量が100kg/m3及び150kg/m3でそれぞれ
3.01N/mm2、3.22N/mm2で高炉セメン
トB種と比較して約0.4倍と低いが、一般の浅層地盤
改良で求められる強度が0.5〜1N/mm2であるこ
とを考慮すると、1N/mm2以上の十分な固化強度を
有していると判断できる。
土壌である試料Bを、酸化マグネシウム(単体)を用い
て固化・不溶化処理した結果を表3に示す。
m3と一定とし、粉末度が4000cm2/g及び70
00cm2/gの両ケース(2−1、2−2)におい
て、粉末度が4000cm2/gの酸化マグネシウム
(2−1)では材令28日において土壌環境基準以下ま
でヒ素溶出量が低下しているのに対して、粉末度が70
00cm2/gの酸化マグネシウム(2−2)では材令
7日の段階で土壌環境基準以下まで固化・不溶化されて
おり、汚染土壌への添加・混合後の早い段階から高い不
溶化効果を発揮している。比較例として高炉セメントB
種を固化材として用いた場合(2−3)、添加量が15
0kg/m3でも土壌環境基準以下に不溶化することが
できなかった。上記のように、初期のヒ素溶出量が0.
31mg/Lと産業廃棄物埋立処分基準を超過している
ような汚染土壌に対しても、酸化マグネシウムを用いた
固化・不溶化処理は極めて高い効果を発揮する。また粉
末度の高い酸化マグネシウムを用いることで、高い不溶
化効果が得られることが判明した。酸化マグネシウム
(単体)を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さ
は、粉末度が4000cm2/g及び7000cm2/
gでそれぞれ0.82N/mm 2、1.10N/mm2
であり、比較例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ3.
08N/mm2と比較して、0.26、0.36倍であ
った。実施例1と同様に十分な固化強度を有しているこ
とが確認できた。
染土壌である試料Cを、酸化マグネシウム(単体)を用
いて固化・不溶化処理した結果を表4に示す。
m3と一定とし、粉末度が4000cm2/g及び70
00cm2/gの両ケース(3−1、3−2)におい
て、粉末度に関わらず材令7日の時点でシアンの溶出量
が土壌環境基準(0.1mg/L未満)を満足するまで
固化・不溶化されていることを確認した。比較例として
高炉セメントB種を固化材として用いた場合(3−
3)、添加量が150kg/m3でも土壌環境基準以下
に不溶化することができなかった。上記のように、初期
のシアン溶出量が3.1mg/Lと極めて高い汚染土壌
に対しても、酸化マグネシウムを用いた固化・不溶化処
理は極めて高い不溶化効果を発揮する。酸化マグネシウ
ム(単体)を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さ
は、粉末度が4000cm2/g及び7000cm2/
gでそれぞれ1.93N/mm 2、2.20N/mm2
であり、比較例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ8.
21N/mm2と比較して0.24、0.27倍であっ
た。実施例1、2と同様に十分な固化強度を有している
ことが確認できた。
染土壌である試料Dを、酸化マグネシウム(単体)を用
いて固化・不溶化処理した結果を表5に示す。
2/gと一定とし、酸化マグネシウムの添加量が100
kg/m3及び150kg/m3の両ケース(4−1、
4−2)において、添加量に関わらず材令7日の時点で
フッ素の溶出量が土壌環境基準の1/10以下となるま
で固化・不溶化されており、材令28日においてもその
固化・不溶化効果が損なわれることなく維持しているこ
とを確認した。比較例として高炉セメントB種を固化材
として用いた場合(4−3、4−4)、添加量が100
kg/m3では材令7日の時点では土壌環境基準以下に
不溶化することができなかった。また、添加量150k
g/m3では土壌環境基準以下に不溶化することはでき
たが、酸化マグネシウムを用いた実施例のように土壌環
境基準の1/10以下までフッ素の溶出量を低下させる
ことはできなかった。上記のように、本発明の汚染土壌
等の固化・不溶化方法は、フッ素汚染土壌に対しても、
極めて高い不溶化効果を発揮する。フッ素の土壌環境基
準値は2001年に新たに設定されたため、フッ素汚染
土壌に対する固化・不溶化処理の知見は少ない。一般に
六価クロム、シアン、フッ素に対するセメント類添加に
よる不溶化効果は低いとされており、このような汚染土
壌に対して酸化マグネシウムを用いた固化・不溶化処理
は極めて有効な手段である。酸化マグネシウム(単体)
を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さは、添加量
が100kg/m3及び150kg/m3でそれぞれ
2.41N/mm2、3.23N/mm2であり、比較
例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ6.48N/mm
2及び9.40N/mm2と比較して0.37、0.3
4倍であった。実施例1、2及び3と同様に十分な固化
強度を有していることが確認できた。
方法について、複数の実施例に基づいて説明したが、本
発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成
を変更することが可能である。
は、重金属類、油、難分解性化学物質等の汚染物質に汚
染された土壌、廃棄物等を十分に高い強度を有する固化
体に改質・固化して、汚染物質の不溶化を行うことによ
り、処理後の汚染物質の溶出量を、長期間に亘って、土
壌環境基準若しくはそれ以下に抑えることができる。特
に、従来のセメント類では土壌環境基準以下には固化・
不溶化できないような汚染土壌や、複数の汚染物質を含
むような複合汚染土壌に対して、特定の酸化マグネシウ
ムを用いる本発明の汚染土壌等の固化・不溶化方法は、
固化・不溶化処理の点で、極めて有効な手段であり、汚
染土壌等の処理に当たっては、従来の地盤改良技術等を
用いることが可能であることと相俟って、比較的低コス
トで汚染土壌等の固化・不溶化処理を実施することが可
能である。そして、固化・不溶化効果を長期間に亘って
維持することが可能なため、処理後の土地の有効利用を
図ることができる。
共に、pH調整剤を添加・混合することにより、酸化マ
グネシウムで処理された土壌のpHを、中性域にするこ
とができる。
共に、強度増加剤を添加・混合することにより、酸化マ
グネシウムで処理された土壌の一軸圧縮強さを、例え
ば、基礎地盤として上部に構造物を構築することができ
る程度に高めることができる。
分解性化学物質等の汚染物質に汚染された土壌、廃棄物
等(本明細書において、「汚染土壌等」という。)を固
化して、汚染物質の不溶化を行うことにより、セメント
類では不可能であった処理後の汚染物質の溶出量を土壌
環境基準若しくはそれ以下に抑えることができる汚染土
壌等の固化・不溶化方法に関するものである。
技術には、大きく分けて、汚染物質の周辺地盤への拡散
・移動を防止する「封じ込め技術」と、汚染物質を除去
する「浄化技術」とがあり、浄化目標や対策工事後の土
地の利用形態等に応じて、適切な対策方法が選定されて
いる。このうち、「封じ込め技術」は、汚染土壌等にセ
メント等の固化材を添加・混合して安定化させ、処理後
の有害物質の溶出濃度を低下させるものである。一方、
「浄化技術」は、汚染土壌等を加熱等することによって
有害物質を分離・分解したり、水等を用いて汚染土壌等
から有害物質を分離・除去したり、あるいは微生物等に
よって有害物質を分離・分解させるものである。
は、「封じ込め技術」に属するものであるが、上記のと
おり、この固化・不溶化工法には、従来、主として、セ
メント類が用いられており、処理後の汚染物質の溶出量
が、汚染土壌等を埋立処分基準(土壌環境基準の概ね3
0倍)以下となるように、固化・不溶化処理を行うこと
により、汚染土壌等を管理型処分場に搬出する手段とし
て用いられてきた。
分場の枯渇や、環境省からの「リスク低減措置の一つと
して不溶化・固型化の処理」の提案等、処理後の汚染土
壌等からの汚染物質の溶出量を、土壌環境基準若しくは
それ以下に抑え、その効果を長期間に亘って持続させ、
土地の有効利用を図る技術の開発が要請されている。
固化・不溶化工法では、特に、セメント類に微量に含ま
れる六価クロムが土壌環境基準を超えて溶出するおそれ
があること、処理後の土壌が高アルカリになること、汚
染物質によっては、セメント類による固化・不溶化効果
がみられないこと、汚染物質には高アルカリ雰囲気で溶
出濃度が上昇するものが多いこと等から、処理後の汚染
土壌等からの汚染物質の溶出量を、土壌環境基準若しく
はそれ以下に抑え、その効果を長期間に亘って持続させ
ることが困難であるケースが多いのが実情であった。
いう問題点に対処するため、石膏や水砕スラグを用いる
方法が提案されているが、石膏は水中での劣化が著し
く、処理後の土壌等を長期に亘って安定な状態に保て
ず、根本的な解決策がないのが現状であった。
有する問題点に鑑み、重金属類、油、難分解性化学物質
等の汚染物質に汚染された土壌、廃棄物等を固化して、
汚染物質の不溶化を行うことにより、処理後の汚染物質
の溶出量を、長期間に亘って、土壌環境基準若しくはそ
れ以下に抑えることができる汚染土壌等の固化・不溶化
方法を提供することを目的とする。
め、本発明の汚染土壌等の固化・不溶化方法は、700
〜1000゜Cで焼成され、粉末度4000cm2/g
以上に調整した酸化マグネシウムを、汚染土壌等に添加
・混合することにより、該汚染土壌等を固化して、汚染
物質の不溶化を行うことを特徴とする。
金属類、油、難分解性化学物質等の汚染物質に汚染され
た土壌、廃棄物等を固化して、汚染物質の不溶化を行う
ことにより、処理後の汚染物質の溶出量を、長期間に亘
って、土壌環境基準若しくはそれ以下に抑えることがで
きる。土地の有効利用を図る技術の開発が要請さ
グネシウムと共に、pH調整剤を添加・混合することが
できる。
た土壌のpHを、中性域にすることができる。
共に、強度増加剤を添加・混合することができる。
た土壌の一軸圧縮強さを、例えば、基礎地盤として上部
に構造物を構築することができる程度に高めることがで
きる。
た汚染土壌等の含水比を、脱水機を用いることにより低
下させることができる。この場合、脱水機として、フィ
ルタープレスを用いることができる。
染土壌等を、強制的に脱水し、その状態を改善すること
ができ、例えば、フィルタープレスに使用しても、濾布
に悪影響をもたらすことなく、脱水後の処理土からの汚
染物質の溶出濃度を土壌環境基準若しくはそれ以下に固
化・不溶化でき、脱水時間の短縮にも効果がある。
・不溶化方法の実施の形態を説明する。
は、700〜1000゜Cで焼成され、粉末度4000
cm2/g以上に調整した酸化マグネシウムを、汚染土
壌等に添加・混合することにより、この汚染土壌等を固
化して、汚染物質の不溶化を行うことを特徴とするもの
である。
は、低温焼成品と高温焼成品とがあるが、本発明の汚染
土壌等の固化・不溶化方法に用いる酸化マグネシウムに
は、汚染物質に対する良好な固化・不溶化効果を得るた
め、700〜1000゜Cで焼成された低温焼成品を用
いることが好ましい。なお、酸化マグネシウムに高温焼
成品を用いると、汚染物質に対する固化・不溶化効果が
低下することがある。また、酸化マグネシウムの粉末度
は、4000cm2/g以上のものが好ましく、400
0cm2/g未満のものを用いると、汚染物質に対する
固化・不溶化効果が低下することがある。酸化マグネシ
ウムは、特に限定されるものではないが、対象汚染土壌
1m3(有姿若しくは地山状態)に対して、50〜30
0kg添加することが望ましい。
ともできるが、以下に説明するように、助剤として、p
H調整剤や強度増加剤等を併用することができる。な
お、pH調整剤や強度増加剤等は、必要に応じて、2種
以上を併用してもよい。
は、概ね9〜11程度であり、汚染物質を土壌環境基準
若しくはそれ以下に固化・不溶化を図るには十分である
が、さらに中性域での処理が求められることがある。こ
のような場合には、助剤として、pH調整剤を用いると
効果的である。pH調整剤には、例えば、硫酸アルミニ
ウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二
鉄、塩化第二鉄、リン酸、第一リン酸ナトリウム、重過
リン酸カルシウム、過リン酸カルシウム等を用いること
ができ、これらのpH調整剤は、単独又は必要に応じて
2種以上を混合して用いることができる。
縮強さは、通常の添加量(対象汚染土壌1m3に対し
て、50〜300kg)の範囲では、概ね1N/mm2
以上となり、長期間に亘って安定を保つのに十分である
が、処理後の地盤を基礎地盤として上部に構造物を構築
するためには、さらに高い強度を要求されることがあ
る。このような場合には、助剤として、強度増加剤を用
いると効果的である。強度増加剤には、例えば、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム(特に、無水、半水のものを
用いることが好ましい)、炭酸マグネシウム、硫酸マグ
ネシウム、塩化マグネシウム、シリカ、パーライト、ゼ
オライト、製鋼スラグ等を用いることができ、これらの
強度増加剤は、単独又は必要に応じて2種以上を混合し
て用いることができる。
場合は、酸化マグネシウムと助剤の比を、質量比で2
0:80〜95:5の間で使用することが好ましい。
おいて、汚染土壌等と酸化マグネシウム(及び助剤)と
の混合は、例えば、地盤改良工事に用いられる混合機を
用いて行うことができる。混合機には、汚染土壌等を原
位置で改良する機械と、地上で改良する機械とがある。
より高い固化・不溶化効果を求める場合は、後者の地上
で改良するほうが効果的である。いずれの場合も、酸化
マグネシウム(及び助剤)は、粉体又は水を添加したス
ラリー状で適用することができる。
高く、ヘドロ状のときは、脱水機を用いることにより、
汚染土壌等の含水比を低下させることが望ましい。脱水
機としては、特に限定されるものではないが、例えば、
フィルタープレスを用いることができる。フィルタープ
レスは、濾布の間に挟まれた泥水状の土を圧力をかける
ことにより強制的に脱水し、その状態を改善するもので
ある。ところで、この泥水状の土に対して、セメント類
等の固化材を添加しておけば、脱水後に強度が発現し、
汚染物質に対して固化・不溶化が図れることは容易に推
察されるが、セメント類が濾布に対して目詰まり等の悪
影響をもたらすことから、この方法は一般には用いられ
ていない。これに対して、酸化マグネシウムは、フィル
タープレスに使用しても、濾布に悪影響をもたらすこと
なく、脱水後の処理土からの汚染物質の溶出濃度を土壌
環境基準若しくはそれ以下に固化・不溶化できる。ま
た、脱水時間の短縮にも効果がある。
法の実施例を説明する。
化方法を適用する汚染土壌4種類の汚染物質(汚染成
分)の溶出量その他の性状を示す。試料A〜Dは工場跡
地等から採取した実汚染土壌である。
成3年環境庁告示46号に従って行った。含有量試験
は、底質調査法(昭和63年環水管第127号)に従っ
て前処理した後に、溶出試験と同じ方法で測定した。試
料Aは、鉛、ヒ素及びセレンに汚染された複合汚染土壌
である。ヒ素とセレンの溶出量が、それぞれ0.25m
g/L、0.041mg/Lと、土壌環境基準(0.0
1mg/L)を超過している。鉛の溶出量は、0.00
9mg/Lと土壌環境基準以下であるが、含有量が79
0mg/kgと環境省が2001年に発表した含有量要
措置レベルである150mg/kgを超過している。ヒ
素についても要措置レベルを超過している。試料Bは、
ヒ素に汚染された汚染土壌である。ヒ素の溶出量0.3
1mg/Lは、産業廃棄物埋立処分基準である0.3m
g/Lをも超過している。試料Cは、シアンに汚染され
た汚染土壌である。シアンの土壌環境基準は「検出され
ないこと」であるが、溶出量3.1mg/Lと極めて高
い値を示している。因みに、平成元年環境庁告示39号
(特定地下浸透水で有害物質が検出されるとする濃度)
では、シアンの検出されるとする濃度は、0.1mg/
Lと規定している。したがって、シアンに関する土壌環
境基準は運用上0.1mg/Lと見なされている。試料
Dは、フッ素に汚染された汚染土壌である。フッ素の溶
出量2.7mg/Lは、土壌環境基準0.8mg/Lの
3倍超と極めて高い値を示している。
酸化マグネシウムを使用した。試験要領は以下のとおり
である。 (1)固化材料:粉末度4000cm2/g及び700
0cm2/gの2種類の低温焼成酸化マグネシウムを用
いた。比較材料として、一般的に地盤改良に用いられて
いる高炉セメントB種を用いた。 (2)添加・混合:事前に測定した汚染土壌の密度に対
して所定量の固化材料を計量する。汚染土壌に対して固
化材料を添加して、ソイルミキサーを用いて10分間混
合した。 (3)供試体作成:セメント系固化材による安定処理土
の試験方法(セメント協会法;CAJS L−01−1
990)に準じて供試体を作製した。供試体を型枠から
脱型後20゜Cで密封養生した。 (4)一軸圧縮試験:供試体を養生後、材令7及び28
日で土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)を行
い、一軸圧縮強度を測定した。 (5)溶出試験:一軸圧縮試験後の破壊供試体を用いて
溶出試験を行った。
れた複合汚染土壌である試料Aを、酸化マグネシウムを
用いて固化・不溶化処理した結果を表2に示す。酸化マ
グネシウムにはpH調整剤として助剤を添加したものを
固化材として用いている。
100kg/m3及び150kg/m3の両ケース(1
−1、1−2)において、鉛、ヒ素及びセレンは材令7
日の時点で土壌環境基準以下に固化・不溶化されてお
り、材令28日においてもその固化・不溶化効果が損な
われることなく維持することを確認した。比較例として
高炉セメントB種を固化材として用いた場合(1−3、
1−4)、添加量が100kg/m3ではヒ素が、添加
量が150kg/m3では鉛がそれぞれ土壌環境基準以
下に不溶化することができなかった。特に高炉セメント
B種の添加量が150kg/m3の場合、処理後の土壌
のpHが12近くまで上昇し、原土壌では土壌環境基準
以下であった鉛の溶出量が処理後に土壌環境基準を超過
する結果となり、いわゆる鉛の再溶出現象が生じてい
る。上記のように、高アルカリ雰囲気で溶出量が増加す
る物質を含む複合汚染土壌の場合、酸化マグネシウムを
用いた固化・不溶化処理は極めて高い不溶化効果を発揮
する。固化・不溶化処理は封じ込めを前提としており、
固化材料を添加・混合した後に十分締め固めるために比
較的大きな一軸圧縮強さが得られる。比較例として用い
た高炉セメントB種の場合、材令28日における一軸圧
縮強さは添加量が100kg/m3及び150kg/m
3でそれぞれ7.60N/mm2、8.21N/mm2
であった。実施例である酸化マグネシウム(助剤添加)
を用いた場合、材令28日における一軸圧縮強さは添加
量が100kg/m3及び150kg/m3でそれぞれ
3.01N/mm2、3.22N/mm2で高炉セメン
トB種と比較して約0.4倍と低いが、一般の浅層地盤
改良で求められる強度が0.5〜1N/mm2であるこ
とを考慮すると、1N/mm2以上の十分な固化強度を
有していると判断できる。
土壌である試料Bを、酸化マグネシウム(単体)を用い
て固化・不溶化処理した結果を表3に示す。
m3と一定とし、粉末度が4000cm2/g及び70
00cm2/gの両ケース(2−1、2−2)におい
て、粉末度が4000cm2/gの酸化マグネシウム
(2−1)では材令28日において土壌環境基準以下ま
でヒ素溶出量が低下しているのに対して、粉末度が70
00cm2/gの酸化マグネシウム(2−2)では材令
7日の段階で土壌環境基準以下まで固化・不溶化されて
おり、汚染土壌への添加・混合後の早い段階から高い不
溶化効果を発揮している。比較例として高炉セメントB
種を固化材として用いた場合(2−3)、添加量が15
0kg/m3でも土壌環境基準以下に不溶化することが
できなかった。上記のように、初期のヒ素溶出量が0.
31mg/Lと産業廃棄物埋立処分基準を超過している
ような汚染土壌に対しても、酸化マグネシウムを用いた
固化・不溶化処理は極めて高い効果を発揮する。また粉
末度の高い酸化マグネシウムを用いることで、高い不溶
化効果が得られることが判明した。酸化マグネシウム
(単体)を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さ
は、粉末度が4000cm2/g及び7000cm2/
gでそれぞれ0.82N/mm 2、1.10N/mm2
であり、比較例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ3.
08N/mm2と比較して、0.26、0.36倍であ
った。実施例1と同様に十分な固化強度を有しているこ
とが確認できた。
染土壌である試料Cを、酸化マグネシウム(単体)を用
いて固化・不溶化処理した結果を表4に示す。
m3と一定とし、粉末度が4000cm2/g及び70
00cm2/gの両ケース(3−1、3−2)におい
て、粉末度に関わらず材令7日の時点でシアンの溶出量
が土壌環境基準(0.1mg/L未満)を満足するまで
固化・不溶化されていることを確認した。比較例として
高炉セメントB種を固化材として用いた場合(3−
3)、添加量が150kg/m3でも土壌環境基準以下
に不溶化することができなかった。上記のように、初期
のシアン溶出量が3.1mg/Lと極めて高い汚染土壌
に対しても、酸化マグネシウムを用いた固化・不溶化処
理は極めて高い不溶化効果を発揮する。酸化マグネシウ
ム(単体)を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さ
は、粉末度が4000cm2/g及び7000cm2/
gでそれぞれ1.93N/mm 2、2.20N/mm2
であり、比較例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ8.
21N/mm2と比較して0.24、0.27倍であっ
た。実施例1、2と同様に十分な固化強度を有している
ことが確認できた。
染土壌である試料Dを、酸化マグネシウム(単体)を用
いて固化・不溶化処理した結果を表5に示す。
2/gと一定とし、酸化マグネシウムの添加量が100
kg/m3及び150kg/m3の両ケース(4−1、
4−2)において、添加量に関わらず材令7日の時点で
フッ素の溶出量が土壌環境基準の1/10以下となるま
で固化・不溶化されており、材令28日においてもその
固化・不溶化効果が損なわれることなく維持しているこ
とを確認した。比較例として高炉セメントB種を固化材
として用いた場合(4−3、4−4)、添加量が100
kg/m3では材令7日の時点では土壌環境基準以下に
不溶化することができなかった。また、添加量150k
g/m3では土壌環境基準以下に不溶化することはでき
たが、酸化マグネシウムを用いた実施例のように土壌環
境基準の1/10以下までフッ素の溶出量を低下させる
ことはできなかった。上記のように、本発明の汚染土壌
等の固化・不溶化方法は、フッ素汚染土壌に対しても、
極めて高い不溶化効果を発揮する。フッ素の土壌環境基
準値は2001年に新たに設定されたため、フッ素汚染
土壌に対する固化・不溶化処理の知見は少ない。一般に
六価クロム、シアン、フッ素に対するセメント類添加に
よる不溶化効果は低いとされており、このような汚染土
壌に対して酸化マグネシウムを用いた固化・不溶化処理
は極めて有効な手段である。酸化マグネシウム(単体)
を用いた場合の材令28日での一軸圧縮強さは、添加量
が100kg/m3及び150kg/m3でそれぞれ
2.41N/mm2、3.23N/mm2であり、比較
例の高炉セメントB種の一軸圧縮強さ6.48N/mm
2及び9.40N/mm2と比較して0.37、0.3
4倍であった。実施例1、2及び3と同様に十分な固化
強度を有していることが確認できた。
方法について、複数の実施例に基づいて説明したが、本
発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成
を変更することが可能である。
は、重金属類、油、難分解性化学物質等の汚染物質に汚
染された土壌、廃棄物等を十分に高い強度を有する固化
体に改質・固化して、汚染物質の不溶化を行うことによ
り、処理後の汚染物質の溶出量を、長期間に亘って、土
壌環境基準若しくはそれ以下に抑えることができる。特
に、従来のセメント類では土壌環境基準以下には固化・
不溶化できないような汚染土壌や、複数の汚染物質を含
むような複合汚染土壌に対して、特定の酸化マグネシウ
ムを用いる本発明の汚染土壌等の固化・不溶化方法は、
固化・不溶化処理の点で、極めて有効な手段であり、汚
染土壌等の処理に当たっては、従来の地盤改良技術等を
用いることが可能であることと相俟って、比較的低コス
トで汚染土壌等の固化・不溶化処理を実施することが可
能である。そして、固化・不溶化効果を長期間に亘って
維持することが可能なため、処理後の土地の有効利用を
図ることができる。
共に、pH調整剤を添加・混合することにより、酸化マ
グネシウムで処理された土壌のpHを、中性域にするこ
とができる。
共に、強度増加剤を添加・混合することにより、酸化マ
グネシウムで処理された土壌の一軸圧縮強さを、例え
ば、基礎地盤として上部に構造物を構築することができ
る程度に高めることができる。
た汚染土壌等の含水比を、脱水機、例えば、フィルター
プレスを用いて低下させることにより、含水比が高く、
ヘドロ状の汚染土壌等を、強制的に脱水し、その状態を
改善することができ、例えば、フィルタープレスに使用
しても、濾布に悪影響をもたらすことなく、脱水後の処
理土からの汚染物質の溶出濃度を土壌環境基準若しくは
それ以下に固化・不溶化でき、脱水時間の短縮にも効果
がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 700〜1000゜Cで焼成され、粉末
度4000cm2/g以上に調整した酸化マグネシウム
を、汚染土壌等に添加・混合することにより、該汚染土
壌等を固化して、汚染物質の不溶化を行うことを特徴と
する汚染土壌等の固化・不溶化方法。 - 【請求項2】 汚染土壌等に、酸化マグネシウムと共
に、pH調整剤を添加・混合することを特徴とする請求
項1記載の汚染土壌等の固化・不溶化方法。 - 【請求項3】 汚染土壌等に、酸化マグネシウムと共
に、強度増加剤を添加・混合することを特徴とする請求
項1又は2記載の汚染土壌等の固化・不溶化方法。
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