JP2017128948A - 水栓装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることを防ぐことにより流路の接続部からの漏水を防ぐと共に、施工時の作業負担を軽減することができる水栓装置を提供する。【解決手段】本発明の水栓装置1は、水又は機能水が流れる主流路8が内部に形成された水栓本体部10と、主流路8の下流側に設けられて主流路内を流れた水又は機能水を吐水する吐水口44が形成された吐水部32と、を有し、吐水口の開口断面積は、主流路の流路断面積よりも小さくなるように形成されており、吐水部には、主流路内の圧力Pが所定圧力P1以上になると、主流路を大気と連通させて主流路内の圧力を逃がす圧力逃がし手段R,46が設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、水栓装置に係り、特に、水又は機能水を吐水する水栓装置に関する。
従来から、水又は機能水を吐水する水栓装置として、例えば、特許文献1に記載されているように、殺菌に適した電解水を噴霧ノズルから噴霧吐水するものが知られている。
このような従来の水栓装置においては、例えば、洗面台の周辺等に設けられており、使用者が手指等を消毒室に挿入すると、これをセンサーが検知し、噴霧ノズルから粒径が10μm〜500μmの電解水を霧状に噴霧又は放水し、消毒室内の手指等を洗浄して消毒することができるようになっている。
特開平11−241381号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている従来の水栓装置においては、特に、噴霧ノズルの先端のノズル径が細いため、手指等が触れた場合には、噴霧ノズルの先端が容易に閉塞されてしまうという問題がある。
したがって、噴霧ノズルの先端が閉塞されると、水栓装置の水栓本体部の上流側から噴霧ノズルに至る主流路内の圧力が上昇するため、この主流路の接続部等から漏水しないように、主流路内の途中に弁等の圧力を低下させる手段が設けられるようになっている。
また、このような流路内の圧力を低下させる手段は、洗面台の下方等に設けられる場合が多いため、流路内の水について圧力を低下させるために流路外に導くには、流路内の水を外部へ導く専用流路を設けることが必要となるため、その分、水栓装置の施工時の作業負担も大きいという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることを防ぐことにより流路の接続部からの漏水を防ぐと共に、施工時の作業負担を軽減することができる水栓装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、水又は機能水を吐水する水栓装置であって、
水又は機能水が流れる主流路が内部に形成された水栓本体部と、上記主流路の下流側に設けられて上記主流路内を流れた水又は機能水を吐水する吐水口が形成された吐水部と、を有し、上記吐水口の開口断面積は、上記主流路の流路断面積よりも小さくなるように形成されており、上記吐水部には、上記主流路内の圧力が所定圧力以上になると、上記主流路を大気と連通させて上記主流路内の圧力を逃がす圧力逃がし手段が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明では、吐水部の吐水口の開口断面積が水栓本体部の主流路の流路断面積よりも小さくなるように形成されていることにより、主流路を流れた水又は機能水が吐水口を通過する際に、圧力損失が比較的大きい状態であっても、圧力逃がし手段が吐水部に設けられていることにより、主流路内の圧力が所定圧力以上になると、主流路を大気と連通させて主流路内の圧力を逃がすことができる。したがって、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることにより吐水部以外の箇所(例えば、主流路の接続部等)において漏水することを防ぐことができると共に、主流路の接続部に接続されている接続要素等が主流路内の圧力により外れてしまうことを防ぐことができる。また、圧力逃がし手段が吐水部自体に設けられていることにより、主流路内の圧力が高められた水又は機能水を外部に逃がすための手段を吐水部以外に別途設ける必要がないため、水栓装置の施工時の作業負担を軽減することができる。
本発明において、好ましくは、上記圧力逃がし手段は、上記吐水口を迂回するように上記吐水部に形成された圧力逃がし流路と、上記吐水部に設けられて上記圧力逃がし流路を開閉する逃がし弁を含む可動部と、を備え、この可動部は、上記主流路内の圧力が所定圧力以上になると、上記逃がし弁を閉弁している状態から開弁させる方向に作動させて上記圧力逃がし流路を大気と連通させる。
このように構成された本発明においては、圧力逃がし手段が、吐水口を迂回するように吐水部に形成された圧力逃がし流路と、吐水部に設けられて圧力逃がし流路を開閉する逃がし弁を含む可動部と、を備えており、この可動部が、主流路内の圧力が所定圧力以上になると、逃がし弁を閉弁している状態から開弁させて圧力逃がし流路を大気と連通させることができるため、簡易な構造によって、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることを効果的に防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、上記圧力逃がし流路は、上記吐水部において上記主流路から分岐した後、上記吐水口まで延びる上記主流路の周囲に形成されている。
このように構成された本発明においては、圧力逃がし流路が、吐水部において主流路から分岐した後、吐水口まで延びる主流路の周囲に形成されていることにより、吐水部の狭い限られたスペース内に圧力逃がし流路を十分に確保することができる。したがって、主流路内の圧力が所定圧力未満のときには、逃がし弁が圧力逃がし流路を確実に閉鎖して、主流路内の水又は機能水を吐水口のみから吐水することができる一方、主流路内の圧力が所定圧力以上になると、主流路内の水又は機能水を吐水口から吐水すると同時に、逃がし弁が圧力逃がし流路を速やかに開放し、瞬時に圧力逃がし流路を大気と連通させて主流路から圧力逃がし流路へ分岐させた水又は機能水を速やかに吐水部の外部へ排出させることができる。よって、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることをより効果的に防ぐことができる。また、吐水部の狭い限られたスペース内に圧力逃がし流路を十分に確保することができるため、吐水部全体が占有するスペースを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記圧力逃がし手段は、さらに、上記吐水部に固定されてその内部に上記可動部を軸方向に摺動可能に保持する固定部を備え、この固定部は、上記可動部の周囲に上記圧力逃がし流路を形成し、上記可動部の下流側端部には上記吐水口が形成され、上記固定部の下流側端部は、上記可動部が最も下流側に移動したときの上記吐水口よりも下流側に延びるように形成されている。
このように構成された本発明においては、圧力逃がし手段が、さらに、吐水部に固定されてその内部に可動部を軸方向に摺動可能に保持する固定部を備えており、この固定部が、可動部の周囲に圧力逃がし流路を形成し、可動部の下流側端部には吐水口が形成されており、固定部の下流側端部が、可動部が最も下流側に移動したときの吐水口よりも下流側に延びるように形成されていることにより、例えば、使用者の悪戯等によって固定部の下流側端部が塞がれたりした場合であっても、吐水部に可動部の可動領域を十分に確保することができる。したがって、主流路内の圧力が所定圧力以上になっても、可動部が逃がし弁を閉弁している状態から開弁させて確実に圧力逃がし流路を大気と連通させることができる。よって、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることをさらにより効果的に防ぐことができる。
本発明の水栓装置によれば、水栓本体部の主流路内の圧力が過度に高まることを防ぐことにより流路の接続部からの漏水を防ぐと共に、施工時の作業負担を軽減することができる。
本発明の一実施形態による機能水用水栓装置が適用されたキッチンシンクを斜め上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態による機能水用水栓装置の基本構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態による機能水用水栓装置を斜め上方から見た斜視図であり、その吐水部の部分を分解した分解斜視図ある。 本発明の一実施形態による機能水用水栓装置のスパウトの上方部分を示す部分側面断面図である。 図4に示す本発明の一実施形態による機能水用水栓装置における吐水部について部分的に拡大した部分拡大側面断面図であり、逃がし弁が閉弁している状態を示す。 図5と同様な本発明の一実施形態による機能水用水栓装置における吐水部について部分的に拡大した部分拡大側面断面図であり、逃がし弁が開弁している状態を示す。 本発明の一実施形態による機能水用水栓装置において実行される制御フローの一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による機能水用水栓装置において実行される制御フローの変形例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置が適用されたキッチンシンクを斜め上方から見た斜視図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1は、電解水等からなる、いわゆる、「機能水」をキッチンシンク2内に吐水するための吐水装置であり、キッチンシンク2のカウンタ4に設けられた通常水を吐水する通常水用水栓装置6に隣接して設けられている。
ここで、本明細書中で用いられる「通常水」という用語については、一般的な水道水(都市水)等の水を意味しており、電解水と区別するために用いられている。
また、本実施形態による機能水用水栓装置1において用いられる機能水としては、電解水以外にも、所定の処理によって除菌機能を通常水に対して付加した種々の「除菌水」を含むものとする。また、本明細書中で用いられる「除菌」という用語については、菌を除去して減らしたり、菌を殺して減らしたりする、いわゆる、「菌を減らす」という意味に留まらず、菌を減らさないまでも、菌の増殖を抑制する意味も含む。
つぎに、図2は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置の基本構成を概略的に示すブロック図である。
まず、図1及び図2に示すように、本実施形態の機能水用水栓装置1は、機能水が流れる主流路である機能水路8が内部に形成されたスパウト10を水栓本体部として備えている。
つぎに、図2に示すように、機能水用水栓装置1は、カウンタ4の内部に設けられて機能水を機能水路8に供給する供給手段である電解槽12を備えており、スパウト10の機能水路8の上流側の機能水路は、カウンタ4の内部の電解槽12まで延びている。
また、図2に示すように、機能水用水栓装置1の電解槽12の上流側の通水路14には、その上流側から順に、止水栓16、フィルタ18、定流量弁20、電磁弁22、調圧弁24、及び逆止弁26がそれぞれ設けられている。
さらに、図2に示すように、本実施形態の機能水用水栓装置1は、AC電源28と、カウンタ4の内部に設けられてAC電源28からの供給される電力により電磁弁22や電解槽12等の動作を制御する制御部であるコントローラ30とを備えている。
また、図2に示すように、本実施形態の機能水用水栓装置1は、スパウト10の先端部付近に設けられて機能水路8から供給された機能水を吐水する吐水部32(詳細は後述する)と、この吐水部32から吐水された機能水に光を照射する光照射手段である第1のLED34と、機能水用水栓装置1の通常の吐水操作を手動で開始させるためのスイッチ36と、このスイッチ36が手動操作されると点灯して使用者に報知する第2のLED38とを備えている。
まず、止水栓16は、水道等の給水源(図示せず)から通水路14への通常水の流入を遮断する弁であり、また、フィルタ18は、通常水に混ざり込んだ異物などを取り除くためのストレーナであり、さらに、定流量弁20は、通水路14内の通常水の流量を一定に保つ弁である。
また、電磁弁22は、コントローラ30の制御によって通水路8を開閉することにより、定流量弁20を通過した通水路14の通常水を通水状態と止水状態のいずれか一方に切り替えることができるようになっている。すなわち、この電磁弁22は、実質的には、機能水路8を開閉する開閉弁として機能するようになっている。
例えば、コントローラ30の制御によって電磁弁22が開弁している場合には、通水路14内の通常水が通水状態となり、調圧弁24において通水路14内の水圧が、吐水部32において噴霧吐水(いわゆる、「ミスト吐水」等とも呼ぶ。)を行うのに適した所望の圧力になるように調整されるようになっている。
さらに、逆止弁26は、水の逆流を防止する弁である。
つぎに、電解槽12は、通電されることにより、通常水を電気分解して電解水を生成する。
なお、図2に示す本実施形態の機能水用水栓装置1においては、単一の電解槽12を備えた形態について説明しているが、電解槽については、2つ以上の複数の電解槽を適用してもよい。
また、電解槽12において生成される電解水としては、電気分解によって得られる除菌機能を有する水であれば何でもよいが、代表的なものとしては、次亜塩素酸を含有する電解水が挙げられる。
一般的には、上水又は中水は塩素イオンを含有するため、電気分解により遊離塩素が生成される。この遊離塩素は、酸性では次亜塩素酸(HClO)として存在し、この形態ではアルカリ性での存在形態である次亜塩素酸イオン(ClO-)と比較して約10倍殺菌力が強い。また、中性でもその中間程度の強力な殺菌力が得られる。
したがって、連続式電気分解槽で電気分解された水は、強力な殺菌力を有する殺菌水となっている。
さらに、一般的に利用されている上水又は中水は、塩素イオンを含有しているが、塩素イオン濃度が低い地域で利用する場合や、強力な殺菌作用が必要な場合には、食塩などの塩化物を添加することで塩素イオンを補うことができるようになっている。
塩素発生に用いられる電極としては、導電性基材に塩素発生用触媒を担持したものか、塩素発生用触媒からなる導電性材料が利用される。塩素発生用触媒の種類により、例えば、フェライト等の鉄系電極、パラジウム系電極、ルテニウム系電極、イリジウム系電極、白金系電極、ルテニウム−スズ系電極、パラジウム−白金系電極、イリジウム−白金系電極、ルテニウム−白金系電極、イリジウム−白金−タンタル系電極等がある。導電性基材に塩素発生用触媒を担持したものは、構造を担う基材部を安価なチタン、ステンレス等の材料で構成できるので、製造コスト上有利である。
また、塩素以外に、ハロゲンイオンを含有する水を電気分解することによって得られる次亜ハロゲン酸であってもよい。
その他の電解水としては、電極として銀を利用することで得られる銀イオン水を挙げることもできる。銀イオンは、細菌の細胞膜にある酵素に吸着し、酵素の作用を阻害するため、細菌が生命維持できなくなると言われている。接触する基材表面をコートする作用もあり、細菌が基材表面で繁殖しにくくなる。銀イオンは、基材表面をコートして、細菌の付着を防ぐことができ、かつ殺菌力を有しているため、基材表面での細菌の増殖を効果的に抑制できるようになっている。その際、排水トラップの置換率を高める洗浄方法と組み合わせることで、長期間、排水口のぬめりや匂いを抑制することが可能となる。
その他、特に電気分解用の電極として二酸化鉛(β型)を用いることにより、陽極側で酸素の発生と共に高濃度のオゾンを発生させるオゾン水など、様々な種類の電解水を好適に用いることが可能である。
さらに、電解水以外の除菌水としては、各種の除菌成分を溶解させた水溶液が挙げられる。溶解される除菌成分としては、固体、液体、又は気体のいずれかを用いてもよい。液体の除菌成分を用いる場合には、例えば、エタノールや、イソプロパノールなどのアルコール類や、過酸化水素などを適用すればよい。
また、気体の除菌成分を用いる場合には、例えば、オゾンを微細気泡として水中に溶解させることでオゾン水を作り出せばよい。
さらに、固体の除菌成分を用いる場合には、例えば次亜塩素酸ナトリウムなどを適用すればよい。
つぎに、コントローラ30は、AC電源28からの電力によって作動すると共に、AC電源28の電力について、プッシュ式のスイッチ36、第1のLED34、第2のLED38、電磁弁22及び電解槽12のそれぞれに供給する制御を行うことができるようになっている。
具体的には、コントローラ30は、例えば、利用者によるスイッチ36の押圧操作に対応するスイッチ信号を取得し、このスイッチ信号に基づいて、第1のLED34及び第2のLED38に対する制御、電磁弁22に対する制御、及び電解槽12に対する制御を行うことができるようになっている。
すなわち、コントローラ30は、第1のLED34及び第2のLED38のそれぞれの点灯/消灯を切り替える制御、電磁弁22の開閉を切り替える制御、及び、電解槽12による電解水の生成の実行/停止を切り替える制御を行うことができるようになっている。
また、詳細は後述するが、特に、機能水路8内に機能水を保持するために電磁弁22を閉弁させた後、経過時間Tが所定時間T0以上に達したときに、機能水路8内の機能水を入れ替えるために電磁弁22を開弁させて吐水部32からの機能水の詳細は後述する定期吐水を実行する際には、コントローラ30の制御により第1のLED34を点滅させることができるようになっている。
つぎに、図2〜図6を参照して、本実施形態の機能水用水栓装置1のスパウト10及び吐水部32の内部構造について、具体的に説明する。
まず、図3は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置を斜め上方から見た斜視図であり、その吐水部の部分を分解した分解斜視図あり、図4は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置のスパウトの上方部分を示す部分側面断面図である。
図3及び図4に示すように、スパウト10は、キッチンシンク2のカウンタ4に固定された下端部から鉛直方向上方に所定距離だけほぼ円筒状に延びるように形成され、その後、先端部に設けられたスイッチ36までキッチンシンク2側に向かって水平方向に所定距離だけ突出してするように形成されている。
また、図4に示すように、スパウト10の内部には、機能水路8を形成する管部材40が設けられ、この管部材40の下流側には、管部材40と吐水部32とを接続する接続部材42が設けられている。この接続部材42の内部には、管部材40内の機能水路8と吐水部32とを連通させる機能水路8が形成されている。
さらに、図4に示すように、管部材40は、概ねスパウト10内の形状に沿うように、その下端側(下流側)の電解槽12(図2参照)から鉛直方向上方に所定距離延びた後、キッチンシンク2側に向かって湾曲する湾曲部40aを経て、その上端部40bの先端部が接続部材42まで延びている。
ここで、図4に示すように、管部材40の上端部40の高さ位置H1は、吐水部32の吐水口44の高さ位置H2よりも上方に位置しており、機能水路8において、その下流側の電解槽12から吐水部32の吐水口44までの間の区間のうちの一部の流路の高さ位置H1が吐水口44の高さ位置H2よりも高い位置に位置決めされている。
これにより、本実施形態の機能水用水栓装置1においては、電磁弁22(図2参照)が閉弁して吐水口44からの機能水の吐水が終了された後においても、電磁弁22から吐水口44までの流路8,14内の少なくとも一部に機能水が保持されるようになっている。
また、図3及び図4に示すように、吐水部32は、スイッチ36の後方側の接続部材42に取り付けられており、詳細は後述する逃がし弁46が内蔵されている。
さらに、第1のLED34は、接続部材42における吐水部32に近接して設けられており、第2のLED38は、スイッチ36に設けられている。
つぎに、図3〜図6を参照して、本実施形態の機能水用水栓装置1の吐水部32の詳細について説明する。
図5は、図4に示す本発明の一実施形態による機能水用水栓装置における吐水部について部分的に拡大した部分拡大側面断面図であり、逃がし弁が閉弁している状態を示す。
また、図6は、図5と同様な本発明の一実施形態による機能水用水栓装置における吐水部について部分的に拡大した部分拡大側面断面図であり、逃がし弁が開弁している状態を示す。
図3及び図5に示すように、吐水部32は、接続部材42に固定された円筒状の外側固定部材48と、この外側円筒部材48内に同心状に設けられて接続部材42に固定された内側固定部材50とを備えている。
また、図3及び図5に示すように、吐水部32は、内側固定部材50内に軸方向に摺動可能に設けられた可動部材52を備えている。この可動部材52は、概ね円筒状に形成された円筒部54と、この円筒部54の上方側の外周面から外側に突出するように形成されてシール部材56を保持する突起部58とを備えている。
図6に示すように、これらのシール部材56及び可動部材52の突起部58は、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になると、吐水部32の上流側の機能水路8を大気と連通させて機能水路8内の圧力を逃がす圧力逃がし手段の可動部の一部である逃がし弁46として機能するようになっている。
ちなみに、内側固定部材50は、シール部材56及び可動部材52の突起部58からなる逃がし弁46を軸方向に摺動可能に保持する圧力逃がし手段の固定部として機能するようになっている。
さらに、図3、図5及び図6に示すように、吐水部32の上流側の機能水路8の圧力Pが所定圧力P1(例えば、P1=0.2[MPa])以上になると、逃がし弁46を閉弁している状態から開弁させる方向に作動させて、機能水路8内の圧力を逃がす圧力逃がし手段の可動部として、可動部材52の円筒部54の外周側には、圧縮コイルばね60が配置されている。この圧縮コイルばね60は、シール部材56が接続部材42の内部の機能水路8の下流側端部の流出口42aを閉鎖する方向に付勢力F1(図5参照)で可動部材52の突起部58を常時付勢するようになっている。
ここで、図5に示すように、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1未満(P<P1)であるときには、この水圧Pによる可動部材52を下流側に押圧する押圧力F2が圧縮コイルばね60の付勢力F1を下回るため(F2<F1)、可動部材52及びシール部材56が内側固定部材50に対して下流側に摺動することなく、シール部材56が流出口42aを閉鎖している状態が維持されるようになっている。
一方、図6に示すように、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になると、この水圧Pによる可動部材52を下流側に押圧する押圧力F2が圧縮コイルばね60の付勢力F1以上となるため(F2≧F1)、可動部材52及びシール部材56が内側固定部材50に対して下流側に摺動し、シール部材56が流出口42aを開放するようになっている。
なお、本実施形態の機能水用水栓装置1においては、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になると、吐水部32の上流側の機能水路8を大気と連通させて機能水路8内の圧力を逃がす圧力逃がし手段の可動部として、圧縮コイルばね60を採用した形態について説明するが、このような形態に限られず、他の形態についても適用可能である。
例えば、他の形態として、圧縮コイルばね60の代わりに、ゴム材料等からなる弾性部材を採用して可動部材52の突起部58に取り付けて、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になると、この弾性部材自体が弾性変形することにより、可動部材52及びシール部材56を内側固定部材50に対して摺動させることができるようにしてもよい。
つぎに、図3、図5及び図6に示すように、可動部材52の内部には、圧力逃がし手段の可動部の一部であるノズル部材62が同心状に設けられており、このノズル部材62は、内側固定部材50に対して可動部材52と一体的に摺動可能となっている。
また、ノズル部材62を中心軸線A1に沿って貫くノズル孔64は、可動部材52の下端部(下流側端部)に形成される吐水口44と連通するようになっている。
さらに、図4〜図6に示すように、吐水口44の開口断面積は、その上流側のノズル孔64、並びに、接続部材42及び管部材40の各機能水路8の流路断面積よりも小さくなるように形成されている。これにより、電磁弁22が閉弁して吐水口44からの機能水の吐水が終了された後、機能水路8の電磁弁22から吐水口44までの流路内に圧力損失を生じさせて、機能水を確実に保持することができるようになっている。
ここで、図5に示すように、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1未満(P<P1)であり、シール部材56が流出口42aを閉鎖している状態では、接続部材42の機能水路8内の機能水は、可動部材52の内部の機能水路8、及びノズル部材62のノズル孔64を経て単一の吐水口44から吐水される流れf1を形成するようになっている。
一方、図6に示すように、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)となり、シール部材56が流出口42aを開放している状態の吐水部32の内部には、接続部材42の機能水路8から可動部材52の内部の機能水路8及びノズル部材62のノズル孔64を経て単一の吐水口44に至る主流路Mが形成されると共に、流出口42aにおいて接続部材42の内部の機能水路8から分岐した後、主流路Mを迂回するように主流路Mの周囲に形成される圧力逃がし流路Rが圧力逃がし手段として形成されるようになっている。
したがって、図6に示すように、接続部材42の機能水路8内の機能水は、可動部材52の内部の機能水路8、及びノズル部材62のノズル孔64を経て単一の吐水口44から吐水される主流路Mの流れ(主流)f1を形成すると同時に、流出口42aにおいて接続部材42の内部の機能水路8から圧力逃がし流路Rに分流される流れ(分流)f2を形成するようになっている。
また、図3及び図6に示すように、圧力逃がし手段の固定部である内側固定部材50には、その軸方向に延びる複数のリブ66が周方向に間隔を置いて配列されており、これらの隣接するリブ66同士の間、及び、リブ66と圧縮コイルばね60の側面との間においても、圧力逃がし流路Rが形成されている。これらの圧力逃がし流路Rは、シール部材56及び可動部材52の突起部58からなる逃がし弁46が接続部材42の機能水路8の下流側端部の流出口42aを開閉することにより、開閉されるようになっている。
さらに、図6に示すように、内側固定部材50の下端部(下流側端部)には、圧力逃がし流路Rの複数の流出口50a,50b,50cが形成されており、圧力逃がし流路Rは、これらの流出口50a,50b,50cによって大気開放されている。
したがって、接続部材42の内部の機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1以上(P≧P1)となり、逃がし弁46によって圧力逃がし流路Rが開放されると、吐水部32の上流側の機能水路8は、圧力逃がし流路R及び流出口50a,50b,50cを介して大気と連通されるため、圧力逃がし流路R内の流れf2の機能水が、流出口50a,50b,50cから吐水部32の外部へ排出され、吐水部32の上流側の機能水路8内の圧力を低下させることができるようになっている。
つぎに、図6に示すように、内側固定部材50の下端部(下流側端部)は、可動部材54が最も軸方向下方側(最も下流側)に移動した状態であっても、可動部材54の下端部(下流側端部)よりも下方(下流側)に位置しており、吐水口44の位置よりも下流側に延びるように形成されている。
したがって、万一、使用者の悪戯等によって内側固定部材50の下端部の流出口50a等が塞がれたりした場合であっても、吐水部32に可動部材54の可動領域を十分に確保することができるようになっている。よって、吐水部32の上流側の機能水路8内の圧力Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になっても、可動部材54が逃がし弁46を閉弁している状態から開弁させて確実に圧力逃がし流路Rを大気と連通させることができ、機能水路8内の機能水を圧力逃がし流路Rから外部へ排出することができるようになっている。
つぎに、図2及び図7を参照して、本実施形態による機能水用水栓装置1によって実行される機能水の吐水制御に関する制御内容について説明する。
まず、図7は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置において行われる制御フローの一例を示すフローチャートである。
まず、本実施形態の機能水用水栓装置1においては、除菌機能を有する電解水である機能水を吐水部32の吐水口44から噴霧吐水させることにより、キッチンシンク2内やその排水口(図示せず)等を洗浄して清潔に保つようにしている。
また、本実施形態による機能水用水栓装置1によって実行される機能水の吐水制御においては、「通常吐水モード」と「定期吐水モード」の2つの吐水モードが実行される。
例えば、「通常吐水モード」は、図2及び図7に示すように、使用者がスイッチ36を押圧操作すると、このスイッチ36から送信された信号をコントローラ30が受信し、電磁弁22を所定時間開弁させて、吐水部32の吐水口44から機能水の噴霧吐水を行う通常の吐水モードである。
一方、「定期吐水モード」は、前回、電磁弁22が閉弁して吐水モードが終了した後、スイッチ36の操作を行わずに、ある程度長い時間(例えば、8時間)経過したときに、吐水部32の吐水口44から機能水の噴霧吐水を定期的に行う吐水モードである。
つぎに、図7を参照して、これらの通常吐水モードと定期吐水モードのそれぞれについて具体的に説明する。
まず、図7に示すように、ステップS1において、コントローラ30は、前回の吐水制御で電磁弁22が閉弁した後に、この電磁弁22を閉弁させた状態で経過時間Tが所定時間T0(例えば、T0=8時間)以上経過している(T≧T0)か否かを判定する。
その結果、経過時間Tが所定時間T0(例えば、T0=8時間)以上経過していない場合(ステップS1:NO)には、ステップS2に進む。
つぎに、ステップS2において、コントローラ30は、通常吐水モードによる機能水の吐水操作が使用者によって行われたか否かを判定する。具体的には、使用者がスイッチ36を押圧操作した否かが判定される。その結果、使用者がスイッチ36を押圧操作したものと判定された場合(ステップS2:YES)には、ステップS3に進む。
そして、ステップS3において、コントローラ30は、電磁弁22を開弁させると共に、AC電源26から供給される電力から電解槽12に対して所定の電圧を印加させて、電解槽12の通電を開始させる。そして、通電した電解槽12において電解水である機能水を生成させて、吐水部32の吐水口44から機能水を通常的に噴霧吐水させる通常吐水モードによる機能水の通常吐水を実行し、ステップS4に進む。
つぎに、ステップS4において、コントローラ30は、電磁弁22が開弁して通常吐水モードによる機能水の通常吐水が開始されてから第1の所定時間T1(例えば、T1=10秒)が経過したか否かを判定する。その結果、第1の所定時間T1が経過しているものと判定された場合(ステップS4:YES)には、ステップS5に進み、コントローラ30は、電磁弁22を閉弁させることにより吐水部32からの噴霧吐水を終了すると共に、電解槽12への通電を停止して電解槽12での電解水の生成を終了する。これにより、通常吐水モードによる機能水の通常吐水が終了する。
つぎに、再び、ステップS1において、経過時間Tが所定時間T0(例えば、T0=8時間)以上経過している場合(ステップS1:YES)には、ステップS6に進む。
ステップS6において、コントローラ30は、機能水路8内の機能水を入れ替えるために、電磁弁22を開弁させると共に、AC電源26から供給される電力から電解槽12に対して所定の電圧V1(例えば、V1=20[V])を印加させて、電解槽12の通電を開始させる。そして、通電した電解槽12において電解水である機能水を生成させて、吐水部32の吐水口44から機能水を定期的に噴霧吐水させる定期吐水モードによる機能水の定期吐水を実行する。
同時に、コントローラ30の制御により第1のLED34が点滅し、吐水口44からキッチンシンク2内に吐水される機能水に対して、第1のLED34からLED光が照射される。
つぎに、ステップS7において、コントローラ30は、電磁弁22が開弁して定期吐水モードによる機能水の定期吐水が開始されてから第1の所定時間T1(例えば、T1=10秒)よりも長い第2の所定時間T2(例えば、T2=30秒)が経過したか否かを判定する。その結果、第2の所定時間T2(例えば、T2=30秒)が経過しているものと判定された場合(ステップS7:YES)には、ステップS8に進み、コントローラ30は、電磁弁22を閉弁させることにより吐水部32からの噴霧吐水を終了すると共に、電解槽12への通電を停止して電解槽12での電解水の生成を終了する。これにより、定期吐水モードによる機能水の定期吐水が終了する。
つぎに、図2及び図8を参照して、本実施形態による機能水用水栓装置1によって実行される機能水の吐水制御に関する制御内容の変形例について説明する。
図8は、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置において実行される制御フローの変形例を示すフローチャートである。
なお、図8において、図7に示す本発明の一実施形態による機能水用水栓装置において行われる制御フローの一例を示すフローチャートと同一のステップについては、同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
すなわち、図8に示すように、本実施形態による機能水用水栓装置1によって実行される機能水の吐水制御に関する制御内容の変形例においては、ステップS1〜S5及びステップS8の部分が、図7に示すステップS1〜S5及びステップS8の部分と共通し、図8に示すステップS1後のステップS106〜S109が、図7に示すステップS6,S7と異なっている。
図2及び図8に示すように、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1において実行される制御フローの変形例では、ステップS1において、経過時間Tが所定時間T0(例えば、T0=8時間)以上経過している場合(ステップS1:YES)には、ステップS106に進む。
このステップ106においては、コントローラ30は、機能水路8内の機能水を入れ替えるために、電磁弁22を開弁させると共に、AC電源26から供給される電力から電解槽12に対して通常吐水時の所定の電圧V1(例えば、V1=20[V])よりも高い所定の電圧V2(例えば、V2=30[V]>V1)を印加させて、電解槽12の通電を開始させる。そして、通電した電解槽12において電解水である機能水を生成させて、吐水部32の吐水口44から機能水を定期的に噴霧吐水させる定期吐水モードによる機能水の定期吐水を実行する。
このとき、機能水の定期吐水が開始された初期段階において、通常吐水時の機能水の濃度C0(例えば、C0=3ppm)よりも高い第1の濃度である濃度C1(例えば、C1=4ppm)の機能水が吐水部32の吐水口44から噴霧吐水される。
同時に、コントローラ30の制御により第1のLED34が点滅し、吐水口44からキッチンシンク2内に吐水される機能水に対して、第1のLED34からLED光が照射される。
つぎに、図2及び図8に示すように、ステップ107において、コントローラ30は、電磁弁22が開弁して定期吐水モードによる機能水の定期吐水が開始されてから第2の所定時間T2(例えば、T2=30秒)が経過したか否かを判定する。その結果、第2の所定時間T2(例えば、T2=30秒)が経過しているものと判定された場合(ステップS107:YES)には、ステップS108に進む。
このステップS108においては、コントローラ30は、電磁弁22を開弁させると共に、AC電源26から供給される電力から電解槽12に対して印加させる電圧V3(例えば、V3=10[V])を所定の電圧V2(例えば、V2=30[V])よりも低い電圧に変更して、電解槽12を通電させる。
これにより、機能水の定期吐水が開始された初期段階における定期吐水の濃度C1よりも低い第2の濃度である濃度C2(例えば、C2=2ppm)の機能水が吐水部32の吐水口44から噴霧吐水される。
つぎに、ステップS109において、コントローラ30は、電磁弁22が開弁して定期吐水モードによる機能水の定期吐水が開始されてから第3の所定時間T3(例えば、T3=30秒)が経過したか否かを判定する。その結果、第3の所定時間T3(例えば、T3=30秒)が経過しているものと判定された場合(ステップS109:YES)には、ステップS8に進み、電磁弁22を閉弁させることにより吐水部32からの噴霧吐水を終了すると共に、電解槽12への通電を停止して電解槽12での電解水の生成を終了する。これにより、定期吐水モードによる機能水の定期吐水が終了する。
なお、本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1では、図8に示す制御フローの変形例において実行される定期吐水モードで調整する機能水の濃度について、電解槽12に印加する電圧を調整する例について説明しているが、機能水の添加量を調整することによって、機能水の濃度を調整するようにしてもよい。
つぎに、上述した本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1の作用(動作)について説明する。
上述した本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1によれば、吐水部32の吐水口44の開口断面積がその上流側のノズル孔64、並びに、接続部材42及び管部材40の各機能水路8の流路断面積よりも小さくなるように形成されており、水栓本体部であるスパウト10の機能水路8の流路断面積よりも小さくなるように形成されている。これにより、機能水路8を流れた機能水が吐水口44を通過する際に、圧力損失が比較的大きい状態であっても、圧力逃がし流路Rや逃がし弁46等の圧力逃がし手段が吐水部32に設けられているため、機能水路8内の圧力(水圧)Pが所定圧力P1(例えば、P1=0.2[MPa])以上になると、機能水路8を大気と連通させて機能水路8内の圧力を逃がすことができる。
したがって、スパウト10の機能水路8内の圧力が過度に高まることにより、例えば、接続部材42と管部材40とが接続される機能水路8の接続部等、吐水部32以外の箇所において漏水することを防ぐことができると共に、管部材40の機能水路8の接続部に接続されている接続要素である接続部材42等が機能水路8内の圧力により外れてしまうことを防ぐことができる。
また、圧力逃がし流路Rや逃がし弁46等の圧力逃がし手段が吐水部32自体に設けられていることにより、機能水路8内の圧力が高められた機能水を外部に逃がすための手段を吐水部32以外に別途設ける必要がないため、機能水用水栓装置1の施工時の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態による機能水用水栓装置1によれば、圧力逃がし手段が、吐水口44を迂回するように吐水部32に形成された圧力逃がし流路Rと、吐水部32に設けられて圧力逃がし流路Rを開閉する逃がし弁46を含む可動部である可動部材52、シール部材56及び圧縮コイルばね60とを備えており、これらが、機能水路8内の圧力が所定圧力P1(例えば、P1=0.2[MPa])以上になると、逃がし弁46を閉弁している状態から開弁させて圧力逃がし流路Rを大気と連通させることができるため、簡易な構造によって、スパウト10の機能水路8内の圧力が過度に高まることを効果的に防ぐことができる。
さらに、本実施形態による機能水用水栓装置1によれば、図6に示すように、圧力逃がし流路Rが、吐水部32において主流路である機能水路8から分岐した後、吐水口44まで延びる主流路Mの周囲に形成されていることにより、吐水部32の狭い限られたスペース内に圧力逃がし流路Rを十分に確保することができる。
したがって、図5に示すように、主流路である機能水路8内の圧力が所定圧力P1(例えば、P1=0.2[MPa])未満のときには、逃がし弁46が圧力逃がし流路Rを確実に閉鎖して、機能水路8内の機能水を吐水口44のみから吐水することができる。
一方、図6に示すように、機能水路8内の圧力が所定圧力P1(例えば、P1=0.2[MPa])以上になると、主流路M内の主流f1の機能水を吐水口44から吐水すると同時に、逃がし弁46が圧力逃がし流路Rを速やかに開放し、瞬時に圧力逃がし流路Rを大気と連通させて主流路である機能水路8から圧力逃がし流路Rへ分岐させた分流f2の機能水を速やかに吐水部32の流出口50a,50b,50cから外部へ排出させることができる。
よって、スパウト10の機能水路8内の圧力が過度に高まることをより効果的に防ぐことができる。また、吐水部32の狭い限られたスペース内に圧力逃がし流路Rを十分に確保することができるため、吐水部32全体が占有するスペースを抑制することができる。
ことができる。
また、本実施形態による機能水用水栓装置1によれば、圧力逃がし手段の固定部として、シール部材56及び可動部材52の突起部58からなる逃がし弁46を軸方向に摺動可能に保持する内側固定部材50を備えており、この内側固定部材50には、その軸方向に延びる複数のリブ66が周方向に間隔を置いて配列されており、これらの隣接するリブ66同士の間、及び、リブ66と圧縮コイルばね60の側面との間においても、圧力逃がし流路Rが形成されている。
また、内側固定部材50の下端部(下流側端部)は、可動部材54が最も軸方向下方側(最も下流側)に移動した状態であっても、可動部材54の下端部(下流側端部)よりも下方(下流側)に位置しており、吐水口44の位置よりも下流側に延びるように形成されている。
したがって、万一、使用者の悪戯等によって内側固定部材50の下端部の流出口50a等が塞がれたりした場合であっても、吐水部32に可動部材54の可動領域を十分に確保することができる。
よって、吐水部32の上流側の機能水路8内の圧力Pが所定圧力P1以上(P≧P1)になっても、可動部材54が逃がし弁46を閉弁している状態から開弁させて確実に圧力逃がし流路Rを大気と連通させることができ、機能水路8内の機能水を圧力逃がし流路Rから外部へ排出することができる。この結果、スパウト10の機能水路8内の圧力が過度に高まることをさらにより効果的に防ぐことができる。
なお、上述した本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1においては、例として、通常水を吐水する通常水用水栓装置6の水栓本体に対して、キッチンシンク2のカウンタ4に独立に設けられた機能水吐水専用の水栓装置の形態として説明したが、このような形態に限られず、単一のスパウトからなる水栓本体の内部に通常水を吐水するため通水路と機能水を吐水するための機能水路の2つの流路を設けた水栓装置の形態であってもよい。
また、上述した本発明の一実施形態による機能水用水栓装置1においては、スパウト10の内部に機能水路8を形成する管部材40を設け、吐水部32から機能水を吐水する形態について説明したが、このような形態に限られず、機能水路8の代わりに通常水が流れる通水路とし、吐水部32から通常水を吐水する通常水用水栓装置に対しても適用可能である。
1 機能水用水栓装置
2 キッチンシンク
4 カウンタ
6 通常水用水栓装置
8 機能水路(主流路)
10 スパウト(水栓本体部)
12 電解槽
14 通水路
16 止水栓
18 フィルタ
20 定流量弁
22 電磁弁
24 調圧弁
26 逆止弁
28 AC電源
30 コントローラ
32 吐水部
34 第1のLED
36 スイッチ
38 第2のLED
40 管部材
40a 管部材の湾曲部
40b 管部材の上端部
42 接続部材(接続要素)
42a 流出口
44 吐水口
46 逃がし弁(圧力逃がし手段)
48 外側固定部材
50 内側固定部材(固定部)
50a 流出口
50b 流出口
50c 流出口
52 可動部材(可動部)
54 可動部材の円筒部
56 シール部材(可動部、逃がし弁)
58 可動部材の突起部(可動部、逃がし弁)
60 圧縮コイルばね(可動部)
62 ノズル部材
64 ノズル孔
66 リブ
A1 ノズル部材の中心軸線
C0 通常吐水時の機能水の濃度
C1 定期吐水時の濃度
C2 定期吐水時の濃度
F1 押圧力
f1 機能水の流れ(主流)
f2 機能水の流れ(分流)
F2 付勢力
H1 管部材の上端部の高さ位置
H2 吐水口の高さ位置
M 主流路
P 機能水路内の圧力
P1 機能水路内の圧力
R 圧力逃がし流路(圧力逃がし手段)
T 経過時間
T1 第1の経過時間
T2 第2の経過時間

Claims (4)

  1. 水又は機能水を吐水する水栓装置であって、
    水又は機能水が流れる主流路が内部に形成された水栓本体部と、
    上記主流路の下流側に設けられて上記主流路内を流れた水又は機能水を吐水する吐水口が形成された吐水部と、を有し、
    上記吐水口の開口断面積は、上記主流路の流路断面積よりも小さくなるように形成されており、上記吐水部には、上記主流路内の圧力が所定圧力以上になると、上記主流路を大気と連通させて上記主流路内の圧力を逃がす圧力逃がし手段が設けられていることを特徴とする水栓装置。
  2. 上記圧力逃がし手段は、上記吐水口を迂回するように上記吐水部に形成された圧力逃がし流路と、上記吐水部に設けられて上記圧力逃がし流路を開閉する逃がし弁を含む可動部と、を備え、この可動部は、上記主流路内の圧力が所定圧力以上になると、上記逃がし弁を閉弁している状態から開弁させる方向に作動させて上記圧力逃がし流路を大気と連通させる請求項1記載の水栓装置。
  3. 上記圧力逃がし流路は、上記吐水部において上記主流路から分岐した後、上記吐水口まで延びる上記主流路の周囲に形成されている請求項2記載の水栓装置。
  4. 上記圧力逃がし手段は、さらに、上記吐水部に固定されてその内部に上記可動部を軸方向に摺動可能に保持する固定部を備え、この固定部は、上記可動部の周囲に上記圧力逃がし流路を形成し、上記可動部の下流側端部には上記吐水口が形成され、上記固定部の下流側端部は、上記可動部が最も下流側に移動したときの上記吐水口よりも下流側に延びるように形成されている請求項2又は3に記載の機能水用水栓装置。
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