JP2017122176A - (メタ)アクリル樹脂組成物及び(メタ)アクリル樹脂成形体 - Google Patents

(メタ)アクリル樹脂組成物及び(メタ)アクリル樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】高い全光線透過性と熱線遮蔽性を有し、且つ、切削加工性が良好な樹脂成形体を提供できる(メタ)アクリル樹脂組成物を提供する。【解決手段】(メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子とを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、前記(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)が100,000以上30,000,000以下である、(メタ)アクリル樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル樹脂組成物及び(メタ)アクリル樹脂成形体に関する。
建造物や自動車、列車、バス等の屋根材、並びに照明装置や看板等の保護材として、太陽光や、蛍光灯・ランプ等の光源からの光に含まれる赤外線領域の光(以下、「熱線」と略する)を遮断する性質(以下、「熱線遮蔽性」と略する)を有し、可視光領域では高い全光線透過率を有する樹脂成形体が要求されている。さらに、最近では、上記の性質に加えて、切削加工時の焼き付きやカケ(バリ)の発生が抑制されていること、すなわち切削加工性が良好であること、加熱時の収縮異方性が小さいこと、屋外での使用に際して耐候性に優れていることが、樹脂成形体に要求されている。樹脂板の全光線透過率と熱線遮蔽性を向上する技術として、特許文献1〜3が知られている。
特許文献1には、無機IR吸収剤としてのセシウムタングステン酸塩と、ホスフィン系安定剤を含む透明な熱可塑性合成物質からなる熱吸収ポリマー組成物が開示されている。実施例には、セシウムタングステン酸塩を含むポリカーボネート樹脂からなるシートが開示されている。
特許文献2には、熱線遮蔽機能を有する微粒子を、分散粒子径1〜800nm、シート材1m当たり0.05g〜45gで含有する熱線遮蔽樹脂シート材が開示されている。実施例には、タングステン酸化物微粒子を含むポリカーボネート樹脂板が開示されている。
特許文献3には、酸化タングステン粒子を特定量含有した合成樹脂からなる、可視光線透過率70%以上、日射透過率65%以下である熱線遮蔽シートが開示されている。実施例には、タングステン酸化物微粒子を含み、全光線透過率が65〜90%であるポリ塩化ビニル樹脂板が開示されている。
特表2013−513708号公報 特開2006−219662号公報 特表2010−514844号公報
しかしながら、特許文献1記載のポリカーボネート樹脂板では、ポリカーボネート樹脂への無機IR吸収剤の混練と押出成形を、260〜270℃という高温で行うため、セシウムタングステン酸塩が熱分解して樹脂板の熱吸収特性や全光線透過率が低下し、黄色に変化する。また、ポリカーボネート樹脂からなる樹脂板であるため、耐候性も不十分である。
特許文献2記載のポリカーボネート樹脂板では、タングステン酸化物微粒子を0.05〜45g/m(実施例では0.0274〜0.55質量%相当)という高含有量で含むため、可視光領域の全光線透過率は十分ではない。また、ポリカーボネート樹脂からなる樹脂板であるため、耐候性も不十分である。
特許文献3に開示されているポリ塩化ビニル樹脂板では、樹脂板の厚みが高々50〜350μmの範囲内であり、樹脂板の厚みを1mm以上としたときの全光線透過率は低下する。また、ポリ塩化ビニル樹脂からなる樹脂板であるため、耐候性や加熱時の寸法変化が不十分である。
本発明の目的は、高い全光線透過性と熱線遮蔽性を有し、且つ、切削加工性が良好な樹脂成形体を提供できる(メタ)アクリル樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、以下の[1]〜[17]である。
[1](メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子とを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、
前記(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下であり、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)が100,000以上30,000,000以下である、(メタ)アクリル樹脂組成物。
[2]前記(メタ)アクリル樹脂組成物が、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を含む(メタ)アクリル重合体(P1)5質量%以上40質量%以下と、メタクリル酸メチルを含む単量体組成物(M1)60質量%以上95質量%以下とを含有する組成物(X1’)と、前記タングステン酸化物粒子と、を含有する重合性組成物(X1)の重合物であり、
前記組成物(X1’)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下である、[1]に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[3]ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)が150,000以上30,000,000以下である、[1]又は[2]に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[4]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含む、[3]に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[5]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)250,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において20%以上含む、[3]又は[4]に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[6]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)400,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において5%以上含む、[3]〜[5]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[7]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)100,000以下の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において45%以下含む、[3]〜[6]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[8]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、(メタ)アクリル重合体(P)の総質量に対し、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位100質量%、又はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位80質量%以上100質量%未満とメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位0質量%を超えて20質量%以下を含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[9]前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−エチル、アクリル酸n−プロピル及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体である、[8]に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[10]前記(メタ)アクリル樹脂組成物がホスフィン系化合物を含有しない、[1]〜[9]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[11]前記タングステン酸化物粒子がセシウムタングステン酸化物粒子である、[1]〜[10]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
[12][1]〜[11]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物からなる(メタ)アクリル樹脂成形体。
[13]JIS K7361−1に準拠して、波長380〜780nmの範囲内で測定した全光線透過率が75%以上90%以下であり、
下記方法1で測定した、波長780〜2100nmの範囲内の熱線カット率が40%以上85%以下である、(メタ)アクリル樹脂成形体。
<方法1>
厚さ6mmのシート状の(メタ)アクリル樹脂成形体について、JIS R3106に準拠して、紫外可視近赤外分光光度計を用いて波長780〜2100nmの範囲内で分光透過率(単位:%)を測定する。次いで、得られた分光透過率の値を用いて、下記式(1)より波長780〜2100nmの熱線カット率(単位:%)を算出する。
〔熱線カット率(単位:%)〕=100−〔分光透過率(単位:%)〕 (1)。
[14]下記方法2で切削加工性を評価したときに、焼き付き及び切削面のカケが観察されない、[13]に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
<方法2>
NCルーターを用い、厚さ6mmのシート状の(メタ)アクリル樹脂成形体の試験片(縦30mm×横100mm)の表面をドリル(回転数1200rpm、送り速度150mm/min)で切削する。切削後に、前記ドリル及び前記(メタ)アクリル樹脂成形体の表面の焼き付き、及び切削面のカケの有無を観察する。
[15]前記(メタ)アクリル樹脂成形体が、(メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子を含有する(メタ)アクリル樹脂組成物からなり、
前記(メタ)アクリル重合体(P)がメタクリル酸メチルとメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であり、
前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量が150,000以上30,000,000以下である、[14]に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
[16]前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含む、[15]に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
[17]前記(メタ)アクリル樹脂組成物において、(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下である、[15]又は[16]に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
本発明によれば、高い全光線透過性と熱線遮蔽性を有し、且つ、切削加工性が良好な樹脂成形体を提供できる(メタ)アクリル樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」から選ばれる少なくとも1種を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」から選ばれる少なくとも1種を意味する。また、「単量体」は未重合の化合物を意味し、「繰り返し単位」は単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する単位を意味する。繰り返し単位は、重合反応によって直接形成された単位であってもよく、ポリマーを処理することによって該単位の一部が別の構造に変換されたものであってもよい。また、「質量%」は全体量100質量%中に含まれる所定の成分の含有量を示す。また、「(メタ)アクリル樹脂成形体」は「樹脂成形体」とも示す。
[(メタ)アクリル樹脂組成物]
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物は、(メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子とを含有する。
前記(メタ)アクリル重合体(P)の総質量を100質量部とするとき、前記タングステン酸化物粒子の量は0.003質量部以上0.02質量部以下である。該タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上であることにより、樹脂成形体の熱線遮蔽性が良好となる。また、該タングステン酸化物粒子の量が0.02質量部以下であることにより、樹脂成形体の全光線透過性が良好となる。該タングステン酸化物粒子の量は、0.0035質量%以上0.017質量%以下が好ましく、0.004質量%以上0.015質量%以下がより好ましい。
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物は、得られる樹脂成形体の熱線遮熱性、可視光領域の全光線透過率、耐候性、切削加工性、耐熱性等を損なわない範囲で、公知の離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、蛍光剤、連鎖移動剤等の各種添加剤を含有することができる。
一般的には、(メタ)アクリル樹脂組成物には、ラジカル重合開始剤の助剤として、ホスフィン系化合物が添加される。しかし、本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物及び樹脂成形体は、特に、ホスフィン系化合物を含有しないことにより、樹脂成形体の透明性や機械的強度をより良好に維持できる。また、本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物の製造において、後述する重合性組成物(X1)がホスフィン系化合物を含有しないことにより、重合性組成物の可使時間を長くすることができるため、製造現場において生産管理が行い易くなる。
重合性組成物の可使時間が長くなる理由は定かでないが、ホスフィン系化合物が重合性組成物に含まれる場合、常温環境下においてもホスフィン系化合物がラジカル重合開始剤に作用して、局所的に重合が開始して、重合性組成物中にゲル化物が生成するためと推察される。即ち、重合性組成物(X1)がホスフィン系化合物を含有しないことにより、重合性組成物(X1)中におけるゲル化物の発生を抑制できると推察される。
ここで、ホスフィン系化合物とは、リン化水素(ホスフィン)の全ての有機誘導体及びそれらの塩であり、特に芳香族ホスフィン及び脂肪族/芳香族ホスフィンからなる群から選択される化合物である。具体的には、トリフェニルホスフィン(TPP)、トリアルキルフェニルホスフィン、ビスジフェニルホスフィノエタン、トリナフチルホスフィンが挙げられる。
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物を用いることにより、熱遮断性、透明性、切削加工性、耐候性に優れ、加熱時の収縮異方性の小さい樹脂成形体を得ることができる。より詳しくは、本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物を用いることにより、蛍光灯・ランプ等の光源の光や太陽光に含まれる赤外線領域の光を遮蔽し、可視光領域で高い全光線透過率を有し、加工時の焼けやバリの発生が抑制され、高い耐候性を有し、加熱時の収縮異方性の小さい樹脂成形体を得ることができる。
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物を用いて製造される樹脂成形体は、建造物、自動車、列車又はバスに使用される屋根材や、照明や看板に使用される保護材に好適に用いることができる。
((メタ)アクリル重合体(P))
本発明に係る(メタ)アクリル重合体(P)を構成する単量体成分は特に限定されるものではない。しかしながら、(メタ)アクリル重合体(P)は、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位と、必要に応じてメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位とを含有する重合体であることが好ましい。該(メタ)アクリル重合体(P)を用いることにより、樹脂成形体の熱分解性が抑制され、耐候性、成形性を良好にすることができる。該(メタ)アクリル重合体(P)は、(メタ)アクリル重合体(P)の総質量100質量%に対し、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位100質量%(ポリメタクリル酸メチル)、又はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位80質量%以上100質量%未満とメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位0質量%を超えて20質量%以下を含有することが好ましい。また、該(メタ)アクリル重合体(P)は、(メタ)アクリル重合体(P)の総質量100質量%に対し、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位100質量%(ポリメタクリル酸メチル)、又はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位90質量%以上100質量%未満とメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位0質量%を超えて10質量%以下を含有することがより好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的にはアクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸i-プロピル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸i-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノルボルニルメチル、(メタ)アクリル酸メンチル、(メタ)アクリル酸フェンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロデシル、(メタ)アクリル酸4-t-ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル等が挙げられる。これらは単独で使用又は2種以上を併用できる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−エチル、アクリル酸n−プロピル及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体は、樹脂成形体の熱分解性を抑制し、耐候性、成形性が良好となる点から好ましい。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)は、100,000以上30,000,000以下である。該重量平均分子量(Mw)が100,000以上であることにより、樹脂成形体の切削加工性や機械強度が向上する。また、該重量平均分子量(Mw)が30,000,000以下であることにより、樹脂成形体の成形性が向上する。該重量平均分子量(Mw)は150,000以上30,000,000以下が好ましく、160,000以上1,000,000以下がより好ましく、180,000以上700,000以下がさらに好ましく、200,000以上500,000以下が特に好ましい。
前記(メタ)アクリル重合体(P)は、樹脂成形体の切削加工性を良好にできる点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含むことが好ましく、45%以上含むことがより好ましく、48%以上含むことがさらに好ましい。前記範囲を満たすことにより樹脂成形体の切削加工性が良好となる理由は定かでないが、(メタ)アクリル重合体(P)の高分子量成分の割合が多くなることで、切削加工時の樹脂組成物の熱分解が起こりにくくなり、熱による焼き付きが低減すると推察される。前記範囲の上限は特に限定されないが、例えば90%以下とすれば、樹脂成形体の成形性を良好なものとすることができる。
また、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、樹脂成形体の曲げ強度や引張強度等の機械的特性を向上できる点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)250,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において20%以上含むことが好ましく、30%以上含むことがより好ましく、35%以上含むことがさらに好ましい。前記範囲の上限は特に限定されないが、例えば80%以下とすれば、樹脂成形体の成形性を良好なものとすることができる。
また、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、樹脂成形体の耐熱性(荷重たわみ温度等)を向上できる点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)400,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において5%以上含むことが好ましく、7%以上含むことがより好ましく、10%以上含むことがさらに好ましい。前記範囲の上限は特に限定されないが、例えば70%以下とすれば、樹脂成形体の成形性を良好なものとすることができる。
また、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、樹脂成形体の切削加工性を良好にできる点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)100,000以下の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において45%以下含むことが好ましく、30%以下含むことがより好ましく、20%以下含むことがさらに好ましい。樹脂成形体の切削加工性が良好となる理由は定かでないが、(メタ)アクリル重合体(P)の低分子量成分の割合が少なくなることで、樹脂成形体と切削加工用ドリルとの間で摩擦熱が発生しにくくなり、焼き付きが低減すると推察される。前記範囲の下限は特に限定されないが、例えば5%以上とすれば、樹脂成形体の耐熱性や機械的特性を良好なものとすることができる。
前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量やGPC分子量分布曲線におけるピーク面積は、(メタ)アクリル樹脂組成物の製造において、重合時の連載移動剤の種類や添加量、重合温度、単量体の仕込み組成等を調整することにより制御できる。
(タングステン酸化物粒子)
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物は、タングステン酸化物粒子を含有することにより、樹脂成形体の熱線遮蔽性が向上する。該タングステン酸化物粒子としては、WO(2.45≦X≦2.999)又はMWO(0.1≦Y≦0.5;2.2≦Z≦3.0;Mは、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Sn、Al及びCuからなる群から選択される少なくとも1種の元素である)で示され、且つ、六方晶の結晶構造を有する複合タングステン酸化物粒子が挙げられる。該複合タングステン酸化物粒子としては、例えば、Cs0.33WO、Rb0.33WO、K0.33WO、Ba0.33WO等が挙げられる。タングステン酸化物粒子としては、熱線遮蔽性がより向上する観点から、セシウムタングステン酸化物粒子が好ましい。タングステン酸化物粒子としては、市販品では、例えばYMDS−874(商品名、住友金属鉱山(株)製、Cs0.33WO)等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記(メタ)アクリル樹脂組成物からなる樹脂成形体中におけるタングステン酸化物粒子の分散粒子径は、1nm以上800nm以下であることが好ましく、10nm以上500nm以下であることがより好ましく、20nm以上300nm以下であることがさらに好ましい。該分散粒子径が1nm以上であることにより、赤外線領域の光を遮蔽する効果が得られるとともに、粒子の表面積が小さくなり、樹脂成形体中でタングステン酸化物粒子が再凝集することを抑制できる。また、該分散粒子径が800nm以下であることにより、樹脂成形体の可視光線透過率が向上するため視認性を保持でき、熱線遮蔽性との両立が可能となる。
タングステン酸化物粒子を(メタ)アクリル樹脂組成物中に均一分散させるために、タングステン酸化物粒子に分散剤を被覆してもよいし、(メタ)アクリル樹脂組成物中に分散剤を添加してもよい。このような分散剤としては、(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、シリコーン系樹脂やこれらの誘導体等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
これらの分散剤の中でも、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位と、メタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位とを含有する(メタ)アクリル酸系樹脂は、タングステン酸化物粒子の(メタ)アクリル樹脂組成物中への分散性をより良好にできる観点から好ましい。また、分散剤として、メタクリル酸メチルとメタクリル酸を含む単量体の共重合体、メタクリル酸メチルとアクリル酸を含む単量体の共重合体等の(メタ)アクリル酸系樹脂を用いることもできる。なお、分散剤として(メタ)アクリル重合体(P)を用いてもよい。
タングステン酸化物粒子に分散剤を被覆する方法としては、タングステン酸化物粒子と分散剤を溶媒に溶解、攪拌して分散液を調製した後、真空乾燥等の処理で溶媒を除去する方法等が挙げられる。
(原料性組成物)
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物の原料である原料性組成物としては、例えば以下に示す原料性組成物(1)又は(2)が挙げられる。原料性組成物(1)は、後述する単量体組成物(M1)と前記タングステン酸化物粒子とを含む組成物である。一方、原料性組成物(2)は、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を含む(メタ)アクリル重合体(P1)、後述する単量体組成物(M1)及びタングステン酸化物粒子を含む組成物である。前記原料性組成物としては、前記原料性組成物(2)が好ましい。前記原料性組成物が前記(メタ)アクリル重合体(P1)を含むことにより、前記原料性組成物は粘性を有する液体(以下、「シラップ」ともいう)となるため、重合時に重合収縮が起こりにくくなり、(メタ)アクリル樹脂成形体の品質を向上させることができる。
前記原料性組成物(2)中の前記(メタ)アクリル重合体(P1)の含有量は5質量%以上40質量%以下であることが好ましい。該含有量が5質量%以上であることにより、樹脂成形体を得る際の重合時間が短縮され、樹脂成形体の外観欠陥が生じにくくなる。また、該含有量が40質量%以下であることにより、前記原料性組成物(2)の粘度が適当となり、取扱い性が良好となる。
前記原料性組成物(2)を得る方法としては、例えば、単量体組成物(M1)及びタングステン酸化物粒子に(メタ)アクリル重合体(P1)を溶解させる方法、又は単量体組成物(M1)に公知のラジカル重合開始剤を添加して、その一部重合させた後、タングステン酸化物粒子を添加する方法等が挙げられる。なお、樹脂成形体に求められる特性に応じて、原料性組成物の種類を適宜選択することが好ましい。
(重合性組成物(X1))
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物は、特に、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を含む(メタ)アクリル重合体(P1)5質量%以上40質量%以下と、メタクリル酸メチルを含む単量体組成物(M1)60質量%以上95質量%以下とを含有する組成物(X1’)と、前記タングステン酸化物粒子と、を含有する重合性組成物(X1)の重合物であることが好ましい。なお、前記組成物(X1’)において、前記(メタ)アクリル重合体(P1)と前記単量体組成物(M1)との合計は100質量%である。また、前記組成物(X1’)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量は0.003質量部以上0.02質量部以下であることが好ましい。
前記組成物(X1’)中の(メタ)アクリル重合体(P1)の含有量の下限は、重合性組成物(X1)の重合時間が短縮でき、得られる樹脂成形体の外観が良好となる点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。一方、前記組成物(X1’)中の(メタ)アクリル重合体(P1)の含有量の上限は、重合性組成物(X1)が粘性を有することにより、製造時の取扱い性が良好となる点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。
前記組成物(X1’)中の単量体組成物(M1)の含有量の下限は、重合性組成物(X1)が粘性を有することにより、製造時の取扱い性が良好となる点から、60質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。前記組成物(X1’)中の単量体組成物(M1)の含有量の上限は、重合性組成物(X1)の重合時間が短縮でき、得られる樹脂成形体の外観が良好となる点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下がさらに好ましい。
前記(メタ)アクリル重合体(P1)を構成する単量体成分は、メタクリル酸メチルを含めば特に限定されるものではないが、上述の(メタ)アクリル重合体(P)に記載した単量体を使用することができる。前記(メタ)アクリル重合体(P1)はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を主成分として含むことができる。前記(メタ)アクリル重合体(P1)は、(メタ)アクリル重合体(P1)の総質量100質量%に対し、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位100質量%、又はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位60質量%以上100質量%未満と、上述の(メタ)アクリル重合体(P)に記載したメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位0質量%を超えて40質量%以下を含むことが好ましい。
前記単量体組成物(M1)は、メタクリル酸メチルを含めば特に限定されるものではないが、メタクリル酸メチルを主成分として含むことができる。前記単量体組成物(M1)は、例えば、メタクリル酸メチルからなる単量体組成物(メタクリル酸メチル100質量%)、又はメタクリル酸メチル80質量%以上100質量%未満と、上述の(メタ)アクリル重合体(P)に記載したメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル0質量%を超えて20質量%以下を含有する単量体組成物を用いることができる。
前記重合性組成物(X1)を重合して(メタ)アクリル樹脂組成物を得ることにより、該(メタ)アクリル樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体において、高分子量の重合体成分の含有量の割合を大きくすることができる。このため、樹脂成形体の切削加工性や機械的強度を向上できる。さらに、樹脂組成物の重合時間を短縮できるため、樹脂成形体の生産性を向上できる。また、残留応力が少ないため加熱時の収縮異方性が小さく、熱劣化による異物が発生しない。
((メタ)アクリル樹脂組成物の製造方法)
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物を得る方法としては、例えば前記重合性組成物(X1)に公知のラジカル重合開始剤を添加して、重合させる方法が挙げられる。
前記ラジカル重合開始剤の具体例としては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系重合開始剤、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート等の有機過酸化物系重合開始剤が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を併せて使用できる。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は目的に応じて適宜決めることができるが、例えば前記重合性組成物(X1)を用いる場合には、前記重合性組成物(X1)100質量部に対して、0.01質量部以上0.5質量部以下の範囲内であることが好ましい。
重合温度は特に制限されないが、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。また、重合温度は180℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましい。重合時間は、重合硬化の進行に応じて適宜決定される。
[(メタ)アクリル樹脂成形体]
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂成形体(以下、(メタ)アクリル樹脂成形体(1)とも示す)は、本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物からなる樹脂成形体である。また、本発明に係る他の(メタ)アクリル樹脂成形体(以下、(メタ)アクリル樹脂成形体(2)とも示す)は、JIS K7361−1に準拠して、波長380〜780nmの範囲内で測定した全光線透過率が75%以上90%以下であり、後述する方法で測定した、波長780〜2100nmの範囲内の熱線カット率が40%以上85%以下である樹脂成形体である。
前記(メタ)アクリル樹脂成形体の厚みは、厚い板状から薄いフィルム状まで必要に応じて任意の厚さに調整することができる。
前記(メタ)アクリル樹脂成形体(2)は、後述する切削加工性の評価において、樹脂成形体及び切削加工用ドリルの表面に、焼き付き及び切削面のカケが観察されないことが好ましい。ここで、焼き付きとは、樹脂成形体を切削加工したり、樹脂成形体の端面をダイヤモンドバイトのような研削機で研磨したりするときに、切削加工用のカッターや研磨用の刃に、樹脂組成物が焼き付くことをいう。焼き付きが発生した場合、切削加工用のカッターや研磨用の刃の寿命が短くなり、作業速度が低下する。
前記焼き付き及び切削面のカケが観察されない切削加工性の高い(メタ)アクリル樹脂成形体(2)は、例えば、(メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子を含有する(メタ)アクリル樹脂組成物からなり、前記(メタ)アクリル重合体(P)がメタクリル酸メチルとメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であり、前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量が150,000以上30,000,000以下であることにより得ることができる。
前記(メタ)アクリル重合体(P)は、GPCで測定したMw150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含むこと好ましく、45%以上含むことがより好ましく、48%以上含むことがさらに好ましい。該成分を40%以上含むことにより、樹脂成形体の切削加工性をより良好にすることができる。
また、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、GPCで測定したMw250,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において20%以上含むことが好ましく、30%以上含むことがより好ましく、35%以上含むことがさらに好ましい。該成分を20%以上含むことにより、樹脂成形体の曲げ強度や引張強度等の機械的特性をより向上できる。
さらに、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、GPCで測定したMw400,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において5質量%以上含むことが好ましく、7%以上含むことがより好ましく、10%以上含むことがさらに好ましい。該成分を5%以上含むことにより、樹脂成形体の荷重たわみ温度等の耐熱性をより向上できる。
また、前記(メタ)アクリル重合体(P)は、GPCで測定したMw100,000以下の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において45%以下含むことが好ましく、30%以下含むことがより好ましく、20%含むこと以下がさらに好ましい。該成分を45%以下含むことにより、樹脂成形体の切削加工性を良好にできる。
前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量やGPC分子量分布曲線におけるピーク面積は、(メタ)アクリル樹脂組成物の製造において、連載移動剤の種類や添加量、重合温度、単量体の仕込み組成等を調整することで、制御することができる。
また、前記(メタ)アクリル樹脂組成物(2)において、(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対するタングステン酸化物粒子の量を0.003質量部以上0.02質量部以下の範囲内とすることによっても、良好な切削加工性を有する(メタ)アクリル樹脂成形体を得ることができる。
本発明に係る(メタ)アクリル樹脂成形体は、建造物、自動車、列車又はバスに使用する屋根材や、照明や看板に使用する保護材に好適に用いることができる。
((メタ)アクリル樹脂成形体の製造方法)
前記(メタ)アクリル樹脂成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、以下の2つの方法が挙げられる。
(1)前記重合性組成物(X1)を鋳型に注入して、公知のキャスト重合法を用いて重合させた後に、鋳型から取り出して樹脂成形体を得る方法(注型重合法)。
(2)本発明に係る(メタ)アクリル樹脂組成物のペレットを、押出成形又は射出成形等の公知の溶融成形法を用いて成形し、樹脂成形体を得る方法。
前記(1)の注型重合法では、鋳型内に前記重合性組成物(X1)を注入して重合させてシート状重合体を形成し、このシート状重合体を鋳型から剥離することで、樹脂成形体を得る。このような注型重合法は、光学用途など透明性が要求される用途において特に好ましい方法である。なお、注型重合法を用いる場合、具体的な重合方法としては、上述した(メタ)アクリル樹脂組成物の製造方法に記載した重合方法と同様の方法を用いることができる。
注型重合用の鋳型は特に限定されず、公知の鋳型を用いることができる。シート状の樹脂成形体を得るための鋳型としては、セルキャスト用の鋳型と連続キャスト用の鋳型が挙げられる。セルキャスト用の鋳型は、例えば、無機ガラス、クロムメッキ金属板、ステンレス鋼板等の2枚の板状体を所定間隔で対向配置し、その縁部にガスケットを配置して、板状体とガスケットにより密封空間を形成する構成であることができる。連続キャスト用の鋳型は、例えば、同一方向へ同一速度で走行する一対のエンドレスベルトの相対する面と、その両側辺部においてエンドレスベルトと同一速度で走行するガスケットとにより密封空間を形成する構成であることができる。
以下に本発明を、実施例を用いて説明する。以下において、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。また、実施例及び比較例で使用した化合物の略号は以下のとおりである。
MMA:メタクリル酸メチル
BA:アクリル酸n−ブチル
TPP:トリフェニルホスフィン
HPP:t−ヘキシルパーオキシピバレート(商品名、日油(株)製)
YMDS−874:タングステン酸化物粒子含有分散粉(商品名、住友金属鉱山(株)製、タングステン酸化物粒子を23.0質量%含有)
KHDS−06:六ホウ化物粒子含有分散粉(商品名、住友金属鉱山(株)製、六ホウ化物粒子を21.5質量%含有)。
<評価方法>
実施例及び比較例における評価は以下の方法により実施した。
(1)全光線透過率
JIS K7361−1に準拠して積分球式光線透過率測定装置(日本電色(株)製、商品名:NDH4000)を用い、樹脂成形体の試験片(縦50mm×横50mm)に平行光を入射して、波長380〜780nmの範囲における、全光線透過率(平衡入射光束に対する全透過光束の割合)を測定した。
(2)熱線カット率
JIS R3106に準拠して、熱線カット率を測定した。紫外可視近赤外分光光度計((株)日立ハイテクサイエンス製、商品名:UH4150)を用い、厚さ6mmのシート状の樹脂成形体の試験片(縦50mm×横50mm)を用いて、波長780〜2100nmの範囲で分光透過率(単位:%)を測定した。次いで、得られた分光透過率の値を用いて、下記式(1)より波長780〜2100nmの熱線カット率(単位:%)を算出した。
〔熱線カット率(単位:%)〕=100−〔分光透過率(単位:%)〕 (1)。
(3)熱線吸収剤の分散粒子径
シート状の樹脂成形体を、主平面に対して垂直方向に切断した。ウルトラミクロトーム(ライカ製、商品名:EM−ULTRACUTUCT)を用いて、前記切断面から、透過型電子顕微鏡用のサンプル1片を切り出した。透過型電子顕微鏡(商品名:JEM−1011、日本電子(株)製)を用いて、前記サンプルを倍率3万倍で観察した。熱線吸収剤の分散粒子が観察された場合には、任意の20個の分散粒子について、一次粒子径を測定し、その平均値を分散粒子径とした。
(4)重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)にて、(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)を測定した。(メタ)アクリル樹脂組成物をTHFに溶解した溶液を、GPC測定用のサンプルとした。GPC測定では、高速液体クロマトグラフィー測定装置(東ソー(株)製、商品名:HLC−8320型)に、分離カラム(TSK−Gel社製、商品名:SUPER HM−H)を2本直列で使用した。また検出器には示差屈折計を用いた。分離カラム温度:40℃、移動層:テトラヒドロフラン(THF)、移動層の流量:0.6ml/min、サンプル注入量:10μlの条件で測定を行った。分子量既知のポリメタクリル酸メチル数種類(Mw340〜1,950,000)を標準ポリマーとして、標準ポリマー換算分子量を求めた。
(5)(メタ)アクリル重合体(P)の組成
(メタ)アクリル樹脂組成物をアセトンに溶解(固形分濃度10質量%)した後、このアセトン溶液を、メタノール中に投入して、沈殿物を得た。この沈殿物を、濾過して取り出した後、アセトンに再度溶解(固形分濃度10質量%)した。この沈殿物のアセトン溶液を、再度メタノール中に投入して、沈殿物を得た。この操作を3回繰り返して得られた沈殿物を、(メタ)アクリル重合体(P)とした。
1H−NMR測定装置(日本電子株式会社製、装置名:JEOL Lambda 500型)を用いて、(メタ)アクリル重合体(P)の組成を以下の手順で測定した。まず、(メタ)アクリル重合体(P)を、固形分濃度が5.0質量%になるように、NMR測定用の重クロロホルムに溶解させ、これをNMR測定用のサンプルとした。次いで、該サンプルについて、積算回数64回、測定温度80℃の条件でNMR測定を行った。得られたNMRスペクトルの積分比から、(メタ)アクリル重合体(P)を構成する各単量体単位(構造単位)の比率(モル%)を求めた。
(6)切削加工性
NCルーター(ローランド.デイー.ジー(株)製、商品名:MDX−540)を用い、厚さ6mmのシート状の樹脂成形体の試験片(縦30mm×横100mm)の表面をドリル(回転数1200rpm、送り速度150mm/min)で切削した。切削後の前記ドリル及び前記樹脂成形体の表面の状態を目視で観察して、下記の3段階で評価した。
○:焼き付き及び切削面のカケ(バリ)が観察されなかった。
△:焼き付きは観察されないが、切削面にカケ(バリ)が観察された。
×:焼き付きが観察された。
[実施例1]
(1)シラップの製造
冷却管、温度計及び攪拌機を備えた反応器(重合釜)にMMA95質量部、BA5質量部からなる混合物を供給し、窒素ガスでバブリングしながら、15分間撹拌した後、温度60℃まで攪拌しながら昇温した。次いで、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1質量部を添加し、さらに前記混合物を100℃になるまで攪拌しながら昇温した後、13分間保持した。次いで、反応器の内温が室温になるまで冷却してシラップ(A)を得た。シラップ(A)中の(メタ)アクリル重合体(P1)の含有量は27質量%であった。
(2)注型重合
前記シラップ(A)97質量部に、MMA3質量部、ホスフィン系化合物としてTPP0.015質量部、熱線吸収剤としてタングステン酸化物粒子含有分散粉YMDS−874を0.020質量部及び重合開始剤としてHPP0.12質量部を撹拌しながら添加して、溶解した。これにより、重合性組成物(X1)を得た。
対向して配置された2枚のSUS板の端部に、2枚のSUS板の空隙間隔が7.65mmとなるように塩化ビニル樹脂製ガスケットを設置して、鋳型を作製した。次いで、前記鋳型の中に、前記重合性組成物(X1)を流し込んだ後、塩化ビニル樹脂製ガスケットで封止し、76℃まで昇温して30分間保持した。その後、130℃まで昇温して30分間保持し、重合性組成物(X1)を重合させた。その後、室温まで冷却し、SUS板を取り除いて、厚さ6mmのシート状の樹脂成形体を得た。得られた樹脂成形体の評価結果を表1に示す。樹脂成形体中のタングステン酸化物粒子の含有量は、(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対して0.0046質量部であった。
また、樹脂成形体中の(メタ)アクリル重合体(P)は、MMA98.06質量%とBA1.94質量%からなる共重合体であり、重量平均分子量(Mw)は210,000であった。Mw150,000以上の成分のGPC面積比率は49%、Mw250,000以上の成分のGPC面積比率は36%、Mw400,000以上の成分のGPC面積比率は11%、Mw100,000以下の成分のGPC面積比率は11%であった。
[実施例2、3]
タングステン酸化物粒子含有分散粉の添加量を表1記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。樹脂成形体の評価結果を表1に示す。
[実施例4]
ホスフィン系化合物を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。樹脂成形体の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
熱線吸収剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。樹脂成形体の評価結果を表1に示す。得られた樹脂成形体は熱線カット率が低く、熱線遮蔽性が不十分であった。
また、樹脂成形体中の(メタ)アクリル重合体(P)は、MMA98.02質量%とBA1.98質量%からなる共重合体であり、重量平均分子量(Mw)は200,000であった。Mw150,000以上の成分のGPC面積比率は47%、Mw250,000以上の成分のGPC面積比率は34%、Mw400,000以上の成分のGPC面積比率は10%、Mw100,000以下の成分のGPC面積比率は16%であった。
[比較例2〜4]
熱線吸収剤として六ホウ化物粒子含有粒子粉KHDS−06を用いて、その添加量を表1記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。樹脂成形体の評価結果を表1に示す。比較例2及び3の樹脂成形体は熱線カット率が低く、熱線遮蔽性が不十分であった。比較例4の樹脂成形体は全光線透過率が低かった。
[比較例5]
(1)(メタ)アクリル樹脂組成物の製造
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入口の付いた容量10Lの反応容器に、MMA98質量部、BA1.5質量部、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン(和光純薬工業(株)製)0.5質量部、開始剤としてジラウロイルパーオキサイド(日油(株)製、商品名:パーロイルL)0.5質量部及び脱イオン水200質量部を仕込んだ。
反応容器内の空気を十分に窒素ガスで置換した後に、反応容器内の溶液を撹拌しながら、分散剤0.2質量部、及び硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)0.3質量部を加えた。次いで、反応容器内の溶液を窒素ガス気流中で80℃まで加熱して懸濁重合を開始した。重合発熱を確認した後、95℃に昇温してさらに30分保持して重合懸濁液を得た。
この重合懸濁液を目開き45μmのナイロン製濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄、脱水し、30℃で16時間乾燥して、(メタ)アクリル樹脂組成物を得た。(メタ)アクリル樹脂組成物中の(メタ)アクリル重合体(P)は、MMA98.50質量%とBA1.50質量%からなる共重合体であり、重量平均分子量(Mw)は110,000であった。Mw150,000以上の成分のGPC面積比率は21%、Mw250,000以上の成分のGPC面積比率は10%、Mw400,000以上の成分のGPC面積比率は1.1%、Mw100,000以下の成分のGPC面積比率は55%であった。
(2)樹脂成形体の製造
前記(メタ)アクリル樹脂組成物を用い、射出成形機(東芝機械(株)製、商品名:IS80)を用いて、厚さ6mmのシート状の樹脂成形体を得た。樹脂成形体の評価結果を表1に示す。得られた樹脂成形体は、熱線カット率が低く、切削加工性が不十分であった。
Figure 2017122176

Claims (17)

  1. (メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子とを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、
    前記(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下であり、
    ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)が100,000以上30,000,000以下である、(メタ)アクリル樹脂組成物。
  2. 前記(メタ)アクリル樹脂組成物が、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を含む(メタ)アクリル重合体(P1)5質量%以上40質量%以下と、メタクリル酸メチルを含む単量体組成物(M1)60質量%以上95質量%以下とを含有する組成物(X1’)と、前記タングステン酸化物粒子と、を含有する重合性組成物(X1)の重合物であり、
    前記組成物(X1’)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下である、請求項1に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  3. ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量(Mw)が150,000以上30,000,000以下である、請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  4. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含む、請求項3に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  5. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)250,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において20%以上含む、請求項3又は4に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  6. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)400,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において5%以上含む、請求項3〜5のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  7. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)100,000以下の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において45%以下含む、請求項3〜6のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  8. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、(メタ)アクリル重合体(P)の総質量に対し、メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位100質量%、又はメタクリル酸メチル由来の繰り返し単位80質量%以上100質量%未満とメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の繰り返し単位0質量%を超えて20質量%以下を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  9. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−エチル、アクリル酸n−プロピル及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体である、請求項8に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  10. 前記(メタ)アクリル樹脂組成物がホスフィン系化合物を含有しない、請求項1〜9のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  11. 前記タングステン酸化物粒子がセシウムタングステン酸化物粒子である、請求項1〜10のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物からなる(メタ)アクリル樹脂成形体。
  13. JIS K7361−1に準拠して、波長380〜780nmの範囲内で測定した全光線透過率が75%以上90%以下であり、
    下記方法1で測定した、波長780〜2100nmの範囲内の熱線カット率が40%以上85%以下である、(メタ)アクリル樹脂成形体。
    <方法1>
    厚さ6mmのシート状の(メタ)アクリル樹脂成形体について、JIS R3106に準拠して、紫外可視近赤外分光光度計を用いて波長780〜2100nmの範囲内で分光透過率(単位:%)を測定する。次いで、得られた分光透過率の値を用いて、下記式(1)より波長780〜2100nmの熱線カット率(単位:%)を算出する。
    〔熱線カット率(単位:%)〕=100−〔分光透過率(単位:%)〕 (1)
  14. 下記方法2で切削加工性を評価したときに、焼き付き及び切削面のカケが観察されない、請求項13に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
    <方法2>
    NCルーターを用い、厚さ6mmのシート状の(メタ)アクリル樹脂成形体の試験片(縦30mm×横100mm)の表面をドリル(回転数1200rpm、送り速度150mm/min)で切削する。切削後に、前記ドリル及び前記(メタ)アクリル樹脂成形体の表面の焼き付き、及び切削面のカケの有無を観察する。
  15. 前記(メタ)アクリル樹脂成形体が、(メタ)アクリル重合体(P)とタングステン酸化物粒子を含有する(メタ)アクリル樹脂組成物からなり、
    前記(メタ)アクリル重合体(P)がメタクリル酸メチルとメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であり、
    前記(メタ)アクリル重合体(P)の重量平均分子量が150,000以上30,000,000以下である、請求項14に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
  16. 前記(メタ)アクリル重合体(P)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)150,000以上の成分を、GPC分子量分布曲線におけるピーク面積において40%以上含む、請求項15に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
  17. 前記(メタ)アクリル樹脂組成物において、(メタ)アクリル重合体(P)100質量部に対する前記タングステン酸化物粒子の量が0.003質量部以上0.02質量部以下である、請求項15又は16に記載の(メタ)アクリル樹脂成形体。
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