JP2017120249A - 検出装置、および、トルクセンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検出装置21は、下側集磁リング40と、上側集磁リング30と、センサ部51と、を備える。下側集磁リング40は、グランド電位であるコラム75と導電可能に設けられる。センサ部51は、センサ素子512、センサ本体511、および、グランド端子517を有する。センサ素子512は、下側集磁リング40と上側集磁リング30との間であって、下側集磁リング40と上側集磁リング30との間の距離が最短であるセンサ配置領域に配置される。下側集磁リング40は、センサ配置領域とは異なる領域である導電可能領域にて、グランド端子517と導電可能に設けられている。これにより、静電気やノイズは、センサ本体511を経由せずにコラム75側に逃がされるので、センサの損傷や誤動作を防ぐことができる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサの損傷や誤動作を防止可能な検出装置、および、トルクセンサを提供することにある。
導電部材は、グランド電位であるグランド部材(75)と導電可能に設けられる。
対向部材は、少なくとも一部が導電部材と対向して配置される。
センサ部は、センサ素子(512、532)、センサ本体(511、531)、および、グランド端子(517、537、557)を有する。センサ素子は、導電部材と対向部材との間であって、導電部材と対向部材との間の距離が最短であるセンサ配置領域に配置される。センサ本体は、センサ素子を封止している。グランド端子は、センサ本体から突出し、グランドと接続される。
ここで、「導電可能に設けられている」とは、導電部材とグランド端子またはグランド配線部とが当接している場合、および、はんだ付けや溶接等により電気的に接続されている場合に限らず、絶縁破壊や容量結合等により静電気やノイズを伝達可能な程度の微小ギャップが導電部材とグランド端子またはグランド配線部との間に形成されている場合を含むものとする。また、静電気やノイズを伝達可能であれば、微小ギャップに別部材(例えば絶縁シートやレジストパターン等)が配置されていてもよい。導電部材とグランド部材とについても同様である。
これにより、静電気やノイズは、センサ本体を経由せずに、グランド部材に逃がされるので、センサの損傷や誤動作を防ぐことができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図8に示す。本実施形態の各図は、いずれも模式的な図であり、説明のため、スケール等は適宜変更して記載している。後述の実施形態に係る図も同様である。
図1および図2に示すように、本実施形態の検出装置21が用いられるトルクセンサ10は、例えば車両のステアリング操作を補助するための電動パワーステアリング装置80に適用される。
図1は、電動パワーステアリング装置80を備えたステアリングシステム90の全体構成を示す。
動力伝達部である減速ギア82は、モータ81の回転を減速してステアリングシャフト92に伝達する。すなわち本実施形態の電動パワーステアリング装置80は、所謂「コラムアシストタイプ」であるが、モータ81の回転をラック軸97に伝える所謂「ラックアシストタイプ」としてもよい。
ECU85は、トルクセンサ10から出力されるトルクを取得し、検出されたトルクに応じ、モータ81の駆動を制御する。
トーションバー13は、一端が入力軸921に固定ピン131で固定され、他端が出力軸922に固定ピン132で固定される。トーションバー13は、棒状の弾性部材であり、ステアリングシャフト92に加わるトルクを捩れ変位に変換する。
多極磁石15は、入力軸921に固定され、N極とS極とが周方向に交互に着磁される。本実施形態では、N極およびS極の数は、12対、計24極であるが、極対数は問わない。
第2ヨーク176は、環状部177、および、環状部177から第1ヨーク171側に突出して形成される爪178を有する。爪178は、環状部177の内縁に沿って、全周に等間隔で設けられる。
トーションバー13に捩れ変位が生じていない場合、すなわちステアリングシャフト92に操舵トルクが加わっていないとき、爪173、178の中心位置は、多極磁石15のN極とS極との境界位置と一致するように配置される。
図3に示すように、集磁リング保持部材201およびターミナル保持部材205は、樹脂等の非磁性材で形成される。集磁リング保持部材201は、径方向内側に集磁リング30、40を露出した状態で保持する環状部202、および、コネクタ79が挿抜可能に形成されているコネクタ挿入部203が一体に形成される。
集磁リング保持部材201は、シールド部材206、集磁リング30、40、および、センサ部51等を保持した状態にて、コラム75に固定される。コラム75は、アルミ等の導電可能な金属で形成され、車体グランドと接続される。すなわち、コラム75の電位は、グランドであり、コラム75が「グランド部材」に対応する。本実施形態では、コラム75が、トルクセンサ10の筐体として機能している。
本実施形態では、集磁リング30、40とコラム75との間には、静電気およびノイズを伝達可能な程度の微小ギャップが形成される。換言すると、集磁リング30、40は、静電気およびノイズをコラム75に伝達可能に設けられている。
下側集磁リング40は、環状に形成される下側基部48、および、下側基部48から径方向外側に突出する2つの下側集磁部401を含む。
上側集磁部301と下側集磁部401とは、離間した状態で、対向する面が略平行となるように配置される。
2つのセンサ部51は、それぞれ、集磁部301、401の間に配置され、集磁部301、401間の磁束の変化を検出する磁気センサである。
端子515〜517は、ターミナル基板61と当接可能な箇所にて上側に折り曲げられ、ターミナル基板61の対応する接続部615、616、617と、溶接等により電気的に接続される。
電源端子516は、電源端子接続部616に接続され、ECU85に設けられる図示しないレギュレータ等である給電部と接続される。
グランド端子517は、グランド端子接続部617と接続され、ECU85を経由してグランドと接続される。
雑防素子71は、出力端子接続部615または電源端子接続部616と、グランド端子接続部617とに接続される。雑防素子71は、コンデンサやツェナーダイオード等である。
図5に示すように、センサ本体511には、センサ素子512、および、差動増幅器等の検出回路を構成する電子部品等が封止されている。センサ素子512は、ホール素子等の磁気検出素子であって、集磁部301、401間の距離が最短となる箇所に配置される。これにより、センサ素子512は、集磁リング30、40間の磁束の変化を適切に検出することができる。
この場合、センサ部51自体に静電気やノイズの対策をするか、センサ部51を静電気やノイズから保護するための保護部材を別途に設ける必要がある。
これにより、図5中に矢印Ym1のように、集められた磁束はセンサ素子512を透過する。また、矢印Ys1で示す静電気およびノイズが逃がされる経路から外れた箇所に、センサ本体511が配置される。
また、グランド端子517と下側集磁部401とが当接している場合、グランド端子517と下側集磁部401との距離は0である。したがって、当該当接箇所において下側集磁リング40とグランド端子517とが最も近接しており、当該当接箇所が下側集磁リング40とグランド端子517との距離が最短となる箇所である。
一方、下側集磁部401のグランド端子517と対応する箇所には、端子形成面513よりもターミナル基板61側に突出する逃がし部405が形成される。詳細には、図7に示すように、逃がし部405は、下側から見て、少なくとも一部がグランド端子517と重複する箇所に形成される。逃がし部405は、グランド端子517側に折り曲げられる。グランド端子517側に折り曲げて形成された折曲部406は、グランド端子517と当接する。折曲部406とグランド端子517とは、単に当接している状態であってもよいし、はんだ接合や溶接等により、導電可能に接続されていてもよい。逃がし部405を折り曲げてグランド端子517と当接させることで、ターミナル基板61との距離によらず、逃がし部405を比較的小さく形成することができる。
第2実施形態の逃がし部415についても同様である。
本実施形態では、逃がし部405とターミナル基板61とは、離間している。
本実施形態では、下側集磁リング40の集磁部401には、逃がし部405が形成され、グランド端子517と当接している。そのため、静電気エネルギは、センサ本体511を通ることなく、グランド端子517から下側集磁リング40に伝わるとともに、下側集磁リング40とコラム75との間を絶縁破壊しながら、コラム75に逃がされる。
ノイズについても、同様の経路でコラム75側に逃がされる。
これにより、センサ素子512において磁束を検出可能である状態を確保しつつ、静電気およびノイズからセンサ部51を保護することができる。
下側集磁リング40は、グランド電位であるコラム75と導電可能に設けられる。
上側集磁リング30は、少なくとも一部が下側集磁リング40と対向して配置される。
下側集磁リング40は、センサ配置領域とは異なる領域である導電可能領域にて、グランド端子517と導電可能に設けられている。
上側集磁リング30は、上側基部38、および、上側集磁部301を有する。上側集磁部301は、上側基部38から突出し、下側集磁部401と対向する。
センサ配置領域は、下側集磁部401と上側集磁部301とが対向する箇所である。センサ素子512は、下側集磁部401と上側集磁部301との間の磁束を検出する。
これにより、下側集磁部401と上側集磁部301との間の磁束を適切に検出することができる。
これにより、静電気エネルギやノイズを、グランド端子517を経由して、コラム75側に適切に逃がすことができる。
これにより、トルクセンサ10は、入力軸921と出力軸922との間のトルクを適切に検出することができる。
後述の実施形態についても同様である。補足として、下側集磁リングに替えて上側集磁リングであってもよい。また、グランド端子に替えて、グランド端子接続部617やグランドパターン等であってもよい。
本発明の第2実施形態を図9および図10に示す。
本実施形態の検出装置22の下側集磁リング41には、2つの下側集磁部411が形成される。下側集磁リング41は、集磁部411の形状が異なる点を除き、上記実施形態の下側集磁リング40と同様である。
逃がし部415とグランド端子517とは、離間している。
このように構成しても、センサ本体511を経由することなく、グランド端子接続部617および下側集磁リング41を経由してコラム75側に静電気やノイズを適切に逃がすことができる。また、逃がし部415を折り曲げなくてもよいので、加工が容易となる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、下側集磁リング41が「導電部材」、下側集磁部411が「第1集磁部」に対応する。また、グランド端子接続部617が「グランド配線部」に対応する。
本発明の第3実施形態を図11および図12に示す。
本実施形態の検出装置23の下側集磁リング42には、2つの下側集磁部421が形成される。下側集磁リング42は、集磁部421の形状が異なる点を除き、上記実施形態の下側集磁リング40と同様である。
下側集磁部421は、全体がターミナル基板61側まで延びて形成される。換言すると、図12に示すように、下側集磁部421は、下側から見たとき、出力端子515、電源端子516およびグランド端子517と重複して形成される。下側集磁部421の先端部422とターミナル基板61との間には、微小ギャップLgが形成される。微小ギャップLgは、通常時、下側集磁部421とターミナル基板61とを絶縁可能であって、静電気印加時に静電気エネルギによって絶縁破壊可能な程度、または、ノイズが通過できる容量結合を形成可能な程度に形成される。また、両端に配置される出力端子515または電源端子516と、真ん中に配置されるグランド端子517との距離である端子間距離Ltは、静電気によって絶縁破壊不能な大きさに形成される。すなわち、微小ギャップLgは、端子間距離Ltと比較して十分に小さい。
先端部422とターミナル基板61との間には、微小ギャップLgが形成される。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、下側集磁リング42が「導電部材」、下側集磁部421が「第1集磁部」に対応し、グランド端子接続部617が「グランド配線部」に対応し、出力端子接続部615および電源端子接続部616が「非グランド配線部」に対応する。また、下側集磁部421とターミナル基板61とが対向する箇所が「導電可能領域」に対応する。
本発明の第4実施形態を図13〜図15に示す。
本実施形態は、第3実施形態の変形例であって、検出装置24では、下側集磁部421とターミナル基板61との間には、絶縁シート49が設けられる。絶縁シート49は、通常時において、下側集磁部421とターミナル基板61とを絶縁可能であって、静電気印加時に静電気エネルギによって絶縁破壊可能なもの、または、ノイズが通過可能な容量結合を形成可能なものである。
絶縁シート49を設けることで、下側集磁部421とターミナル基板61との間の微小ギャップLgを適切に確保することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第5実施形態を図16〜図18に示す。なお、図17等において、表面のレジスト直下層の回路パターンを一点鎖線で示す。
本実施形態の検出装置25では、2つのセンサ部53が、プリント基板である1枚の基板65の同一面に実装されている点が上記実施形態と異なる。センサ部53は、上側集磁リング30の集磁部301と下側集磁リング43の下側集磁部431との間に配置され、集磁部401、431間の磁束の変化を検出する。下側集磁リング43は、下側集磁部431の形状等が上記実施形態と異なるが、その他については上記実施形態の下側集磁リング40と同様である。下側集磁部431については後述する。
外側端子群533には、出力端子535、電源端子536、および、グランド端子537が含まれる。出力端子535、グランド端子537、電源端子536は、この順で配列され、各端子間には、空ピンが配置される。本実施形態では、端子群533、534は、いずれも8本の端子からなるが、端子数はいくつであってもよい。また、端子配列は、どのようであってもよい。後述の実施形態についても同様である。
電源端子536は、基板65の素子実装面651側のレジスト659の直下の層に形成される電源パターン656と接続され、ECU85に設けられる図示しないレギュレータ等である給電部と接続される。
グランド端子537は、基板65の素子実装面651側のレジスト659の直下の層に形成されるグランドパターン657と接続され、ECU85を経由してグランドと接続される。
また、雑防素子72は、基板65の素子実装面651側に実装され、出力パターン655または電源パターン656と、グランドパターン657とに接続される。雑防素子72は、雑防素子71と同様、コンデンサやツェナーダイオード等である。
本実施形態では、上側集磁部301の先端部303は、センサ部53の先端部539よりも、基部38側である。
本実施形態では、下側集磁部431の先端部439とグランドパターン663との当接箇所が、「導電可能領域」に対応する。
上側集磁部301は、センサ部53の実装上面側に配置される。下側集磁部431は、基板65に形成される切欠部653に挿入されている。
切欠部653に下側集磁部431を挿入することで、切欠部653に挿入しない場合と比較し、上側集磁部301と下側集磁部431とを近接させることができる。これにより、上側集磁部301と下側集磁部431との間の磁束をより適切に検出することができる。
このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。また、下側集磁部431の形状が簡素であるので、加工が容易である。
本実施形態では、下側集磁リング43が「導電部材」、下側集磁部431が「第1集磁部」に対応し、上側集磁リング30が「対向部材」に対応する。
本発明の第6実施形態を図19および図20に示す。
検出装置26の上側集磁リング31には、2つの上側集磁部311が形成される。また、下側集磁リング44には、2つの下側集磁部441が形成される。集磁部311、441の形状等が異なる点を除き、集磁リング31、44の機能等は、上記実施形態と同様である。また、基板67は、配線パターンを除き、上記実施形態の基板65と同様である。
下側集磁部441の先端部449は、センサ部53の先端部539よりも基部48側である。
上側集磁部311の先端部312は、センサ部53の先端部539より基部38と反対側まで延びて形成され、基板67側に折り曲げられて基板67の素子実装面671と当接する。
本実施形態では、上側集磁部311の先端部312とグランドパターン677との当接箇所が「導電可能領域」に対応する。
本実施形態では、上側集磁リング31が「導電部材」、上側基部38が「第1基部」、上側集磁部311が「第1集磁部」に対応する。また、下側集磁リング44が「対向部材」、下側基部48が「第2基部」、下側集磁部441が「第2集磁部」に対応する。
本発明の第7実施形態を図21および図22に示す。
本実施形態の検出装置27の集磁リング31、44は第6実施形態と同様であり、基板65は第5実施形態と同様である。なお、切欠部653の最奥部には、グランドパターン663(図21〜図24では不図示。)が露出していなくてもよい。第8実施形態についても同様である。
本実施形態では、基板65において、上側集磁部311の先端部312との当接箇所には、レジスト659が形成されている。レジスト659は、静電気により絶縁破壊可能、或いは、ノイズが通過可能な容量結合を形成可能な程度のものとする。
これにより、雑防素子72を有さない場合であっても、センサ本体531を経由することなく、静電気またはノイズをコラム75側に適切に逃がすことができる。
本実施形態では、出力パターン655および電源パターン656が「非グランドパターン」に対応する。
本発明の第8実施形態を図23および図24に示す。なお、図24においては、回路パターン、および、雑防素子等の記載を省略した。
本実施形態の検出装置28は、センサ部55の端子配列、および、上側集磁リング32の上側集磁部321の形状が異なっている。
センサ部55は、センサ本体531、第1端子群553、および、第2端子群554を有する。本実施形態では、入力軸921側(すなわち図24の紙面手前側)から見て、センサ本体531の右側を第1端子群553とし、左側を第2端子群554とする。
本実施形態では、上側集磁リング32の上側集磁部321の先端部329、および、下側集磁リング44の下側集磁部441の先端部449は、いずれもセンサ本体531の先端部539よりも基部38、48側である。
上側集磁部321には、グランド端子557と対応する箇所にて、幅方向に突出する突出部323が形成される。突出部323は、基板65側に折り曲げられて、グランド端子557と当接する。突出部323とグランド端子557とは、単に当接していてもよいし、はんだ接合等により、導電可能に接続されていてもよい。
これにより、上記実施形態と同様、静電気およびノイズは、センサ本体531を通ることなく、グランド端子557から上側集磁リング32に伝わり、コラム75側に逃がされる。また、突出部323が比較的小さく形成可能であるので、上側集磁リング32の形成に必要な材料の使用量を抑えることができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、上側集磁リング32が「導電部材」、上側基部38が「第1基部」、上側集磁部321が「第1集磁部」に対応する。
(ア)集磁リング
第1実施形態〜第4実施形態では、下側集磁リングを経由してコラム側に静電気またはノイズを逃がすように構成した。他の実施形態では、上側集磁リングと下側集磁リングとを入れ替え、上側集磁リングを経由してコラム側に静電気またはノイズを逃がすように構成してもよい。換言すると、静電気またはを逃がすための構成を、上側集磁リングに設けてもよい。この場合、上側集磁リングが「導電部材」、下側集磁リングが「対向部材」に対応する。
第6実施形態および第7実施形態では、上側集磁部の先端部は、センサ部の基部と反対側に延びて形成される。他の実施形態では、上側集磁部の先端部は、例えば端子形成部に隣接する側等、基板におけるセンサ部の外側のいずれの領域にて、グランドパターンと導電可能となるようにしてもよい。
第8実施形態では、センサ部の両側に突出部を形成する。他の実施形態では、センサ部ごとに1つのグランド端子に対応して突出部が形成されていればよい。
第1実施形態等では、グランド端子が、出力端子と電源端子との間となるように配列される。他の実施形態では、グランド端子は、出力端子と電源端子との間以外の箇所に設けられていてもよく、端子配列はどのようであってもよい。
上記実施形態では、センサ素子は、集磁部間の磁束を検出するものである。他の実施形態では、センサ素子は、磁束以外の電磁気信号を検出するものであってもよい。上記実施形態では、1つのセンサ部に設けられるセンサ素子の数は、1または2である。他の実施形態では、1つのセンサ部に3つ以上のセンサ素子を設けてもよい。
また、上記実施形態において、「導電可能に当接している」箇所は、絶縁破壊や容量結合等により静電気やノイズを伝達可能な程度の微小ギャップが形成されていてもよい。また、静電気やノイズを伝達可能であれば、例えば絶縁シートやレジストパターン等の別部材が微小ギャップに設けられていてもよい。
第5実施形態〜第8実施形態では、センサ部は、基板に実装され、下側集磁部が基板に形成される切欠部に挿入される。切欠部は、集磁リングの基部側に開口している。他の実施形態では、切欠部は、基部側に開口していなくてもよい。換言すると、切欠部は、センサ部の形状に応じた孔部とし、基板実装面と反対側から下側集磁部を挿入するようにしてもよい。また、基板に切欠部を形成しなくてもよい。
(エ)グランド部材
上記実施形態では、グランド部材は、コラムである。他の実施形態では、静電気またはノイズが逃がされるグランド部材は、コラムに限らず、例えば検出装置の筐体等、どのような部材であってもよい。
上記実施形態の検出装置は、トルクセンサに適用される。他の実施形態では、検出装置をトルクセンサ以外に適用してもよい。また、上記実施形態では、トルクセンサは、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、トルクセンサを電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
21〜28・・・検出装置
30・・・上側集磁リング(対向部材)
31、32・・・上側集磁リング(導電部材)
40〜43・・・下側集磁リング(導電部材)
44・・・下側集磁リング(対向部材)
51、53、55・・・センサ部
511、531・・・センサ本体 512、532・・・センサ素子
517、537、557・・・グランド端子
75・・・コラム(グランド部材)
Claims (13)
- グランド電位であるグランド部材(75)と導電可能に設けられる導電部材(31、32、40〜43)と、
少なくとも一部が前記導電部材と対向して配置される対向部材(30、44)と、
前記導電部材と前記対向部材との間であって、前記導電部材と前記対向部材との間の距離が最短であるセンサ配置領域に配置されるセンサ素子(512、532)、前記センサ素子を封止しているセンサ本体(511、531)、および、前記センサ本体から突出し、グランドと接続されるグランド端子(517、537、557)を有するセンサ部(51、53、55)と、
を備え、
前記導電部材は、前記センサ配置領域とは異なる領域である導電可能領域にて、前記グランド端子または前記グランド端子と接続されるグランド配線部(617、657、663、677)と、導電可能に設けられている検出装置。 - 前記導電部材は、第1基部(38、48)、および、前記第1基部から突出して形成される第1集磁部(311、321、401、411、421、431)を有し、
前記対向部材は、第2基部(38、48)、および、前記第2基部から突出し前記第1集磁部と対向する第2集磁部(301、441)を有し、
前記センサ配置領域は、前記第1集磁部と前記第2集磁部とが対向する箇所であって、
前記センサ素子は、前記第1集磁部と前記第2集磁部との間の磁束を検出する請求項1に記載の検出装置。 - 前記第1集磁部(401、411)には、前記第1基部と反対側に突出する逃がし部(405、415)が形成される請求項2に記載の検出装置。
- 前記逃がし部(405)は、先端が前記グランド端子側に折れ曲がっており、前記グランド端子と導電可能に設けられている請求項3に記載の検出装置。
- 前記逃がし部(415)は、前記第1基部と反対側に延びて形成され、先端部(416)にて前記グランド配線部(617)と導電可能に設けられている請求項3に記載の検出装置。
- 前記センサ部は、前記センサ本体から突出し、前記グランド端子とは別途に設けられる非グランド端子(515、516)をさらに有し、
前記第1集磁部(421)は、当該第1集磁部側から見て、前記グランド端子および前記非グランド端子を、それぞれ少なくとも一部を覆うように形成され、先端部(422)にて、前記グランド配線部および前記非グランド端子と接続される非グランド配線部を含むターミナル基板(61)と導電可能に設けられ、
前記先端部と前記ターミナル基板との間には、微小ギャップが形成されている請求項2に記載の検出装置。 - 前記微小ギャップには、絶縁シート(49)が設けられる請求項6に記載の検出装置。
- 前記センサ部(53、55)は、前記グランド配線部であるグランドパターン(663、657、677)が設けられる基板(65、67)に表面実装されており、
前記第1集磁部または前記第2集磁部の一方(301、311、321)が、前記センサ部の実装上面側に配置されており、
前記第1集磁部または前記第2集磁部の他方(431、441)が、前記基板に形成される切欠部(653)に挿入されている請求項2に記載の検出装置。 - 前記第1集磁部(431)は、前記切欠部に挿入され、当該切欠部の内部にて前記グランドパターン(663)と導電可能に設けられる請求項8に記載の検出装置。
- 前記センサ部の実装上面側に配置される前記第1集磁部(311)は、前記センサ部の外側の領域まで延び、先端部(312)が前記基板側に折れ曲がって形成され、前記先端部にて、前記グランドパターン(657、677)と導電可能に設けられる請求項8に記載の検出装置。
- 前記先端部は、前記基板(65)の前記センサ部が実装される側の面(651)のレジスト(659)の直下の層に形成される前記グランドパターン(657)、および、前記グランドパターン以外の非グランドパターン(655、656)と導電可能に設けられる請求項10に記載の検出装置。
- 前記センサ部の実装上面側に配置される前記第1集磁部(321)の突出部(323)は、前記グランド端子(557)と導電可能に設けられる請求項8に記載の検出装置。
- 請求項2〜12のいずれか一項に記載の検出装置(21〜28)を備えるトルクセンサであって、
前記センサ素子は、第1の軸(921)と第2の軸(922)との間に加わるトルクに応じた磁束を検出するものであるトルクセンサ。
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