JP2017117841A - 導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置 - Google Patents

導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な導通/断線状態を得ることができる導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置を提供する【解決手段】導電回路用の紙基板30と、この紙基板表面30に形成され、端子部に接続された導電回路18Aと、この導電回路18Aに端子部を介して接続された無線送信可能な通信モジュールとを備える。導電回路用の紙基板30は、紙基板本体30Aと、紙基板本体30A上に設けられた水分遮断層30Bとを備えている。紙基板30の水分遮断層30Bのコップ吸水度は10g/m2以下となっている。【選択図】図6

Description

本発明は、導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置に係り、とりわけ良好な導通/断線状態を得ることができる導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置に関する。
シート上に導電パターンをシルク印刷し、導電パターンの端子部に導電性接着剤を介して通信モジュールのパッドを電気的に接続したシート状の検定装置が実用化されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された検定装置は、郵便物としてユーザに送付でき、受け取ったユーザが表紙を剥がすと、内側の頁には、いくつかの選択ボタンとその説明文が設けられており、説明文の内容にしたがって任意の選択ボタンを押圧すると、その情報が紙基板に埋め込まれた通信モジュールに記憶され、記憶された情報は近接無線通信でホスト装置で読み出せるようにしている。
特表2008−516248号公報
ところで、上述のように導電パターンは紙基板上に設けられているが、紙基板は一般に吸湿性があり、紙基板が湿気を含むと、紙基板上の導電パターン間のインビーダンスが低下し、お互いに導通してしまうという、問題がある。この場合は本来導通すべきでない導電パターンが導通するため、適切な導通/断線状態を保つことができない。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、良好な導通/断線状態を得ることができる導電回路用の紙基板、導電回路付紙基板およびシート状の情報記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、表面に導電回路が形成される導電回路用の紙基板において、紙基板本体と、前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とする導電回路用の紙基板である。
本発明は、前記水分遮断層は顔料層、UVコート層、またはプラスチック層のいずれかを含むことを特徴とする導電回路用の紙基板である。
本発明は、導電回路用の紙基板と、この紙基板表面に形成された導電回路とを備え、前記紙基板は、紙基板本体と、前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とする導電回路付紙基板である。
本発明は、導電回路用の紙基板と、この紙基板表面に形成され、端子部に接続された導電回路と、この導電回路に端子部を介して接続された無線送信可能な通信モジュールとを備え、前記導電回路用の紙基板は、紙基板本体と、前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とするシート状の情報記録装置である。
本発明は、前記導電回路はその一部が破断可能となっており、前記通信モジュールは導電回路の破断位置情報と、破断時刻情報を記憶するICチップを含むことを特徴とするシート状の情報記録装置である。
本発明は、前記導電回路は押圧可能な複数の選択ボタンを含み、前記通信モジュールは押圧された前記選択ボタンを特定する情報と、押圧された時刻情報を記憶するICチップを含むことを特徴とするシート状の情報記録装置である。
本発明によれば、導線/断線状態を良好に保つことができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る情報収集装置の外観図。 図2は図1の情報収集装置の展開図。 図3は通信モジュール10の概略構成を示すブロック図。 図4はASIC12の内部構成の一例を示すブロック図。 図5は服薬記録カード1の元となる紙基板30を展開した図。 図6は紙基板の展開指揮を示す図。 図7は紙基板の種類を示す図。 図8は紙基板のコップ吸引量を示す図。 図9(a)(b)は紙基板に印刷された導電回路を示す図。 図10は導電回路の抵抗値を示す図。 図11(a)は導電回路付紙基板を示す図であって、図11(b)は情報記録装置を示す図。 図12は情報記録装置の総合評価を示す図。 図13は情報記録装置の抵抗値を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本実施形態は、患者が薬を服用した日時と服用後の具合を記録する情報記録装置であって、図1はその外観図である。図1の情報記録装置は、シート状の服薬記録カード1からなり、折り畳み式になっていて、展開すると図2のような情報入力面2が現れる。情報記録装置としての服薬記録カード1は後述する紙基板30と、紙基板30上に設けられた導電回路18Aと、この導電回路18Aに端子部39を介して接続された無線送信可能な通信モジュール10とを備えている(図3および図5参照)。
図1の服薬記録カード1は、患者が病院での診察を終えて、処方箋に基づいて薬の調合が終わった段階で患者に渡されるものである。この服薬記録カード1では、患者が薬を服用した後に、患者自ら選択ボタンを押圧して、体の具合を記録できるようにしている。
図2の服薬記録カード1の情報入力面2は3面構成であり、第1面2aにはスタートボタン3と取り消しボタン4が設けられ、第2面2bには患者が服用すべき薬(錠剤)5が配置され、第3面2cには患者の症状の度合いを入力するための選択ボタンが配置されている。第1面2aの裏面側が図1の「服薬記録カード1」と記載された面である。
第3面2cには、薬の効用に関連する複数の症状が記載されている。図2の例では、(1)症状1、(2)症状2、(3)症状3、(4)症状4および(5)症状5の計5種類の症状が記載され、各症状ごとに、3通りの度合い(重度、中度、軽度)から一つを選択可能になっている。患者は、まず、5種類の症状に対応する選択ボタン6a〜6eからなる第1ボタン列6のいずれかを押圧して、特定の症状を選択した後に、引き続いて、その症状の度合いに対応する選択ボタン7a〜7cからなる第2ボタン列7のいずれかを押圧する。これにより、患者は、薬を服用した後に特定の症状の度合いを入力できる。患者は、必ずしも5種類の症状のすべてに回答する必要はなく、一部の症状のみに回答してもよい。
第1ボタン列6を構成する各選択ボタン6a〜6eは図2のX方向に沿って配置され、第2ボタン列7を構成する各選択ボタンは、第1ボタン列6に略平行にY方向に沿って複数列にわたって配置されている。
なお、第3面2cに記載された症状とその度合いは、あくまで一例にすぎず、薬の種類によって任意に変更して構わない。
患者は、服薬記録カード1の使用を開始するときに、スタートボタン3を押圧する。その後、患者は、第2面2bに配置された錠剤5のケースを指で押し込んで、第2面2bの下面側から薬を取り出して、服用する。そして、服用後の症状の度合いに該当する選択ボタン6,7を押圧する。
患者が押圧したスタートボタン3、取り消しボタン4、錠剤5の各ケースおよび各選択ボタン6,7の情報は、服薬記録カード1内に内蔵された通信モジュール10に自動的に記憶される仕組みになっている。
図3は上述した無線通信可能な通信モジュール10の概略構成を示すブロック図である。図3の通信モジュール10は、紙厚よりも薄い薄膜状であり、フィルム基板11の上に実装されたICチップとしてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)12と、水晶振動子13と、ボタン電池14と、スピーカ15と、フィルム基板11の長辺に沿って形成される複数のパッド16と、フィルム基板11の外縁部に沿って形成されるアンテナパターン17と、フィルム基板11上に形成される導電パターン18とを有する。
図3は通信モジュール10の内部構成を機能化したブロック図であり、実際の各回路部品やパターンの配置やサイズ、形状、個数は任意に変更可能である。
図4はASIC12の内部構成の一例を示すブロック図である。図4のASIC12は、患者が押圧したスタートボタン3、取り消しボタン4、錠剤5の各ケースおよび各選択ボタンの情報を時刻情報とともに時系列で記憶する記憶部21と、記憶部21に押圧情報を記憶する制御を行う制御部22と、不図示のホストコンピュータとの間で無線通信を行う無線通信部23とを有する。
記憶部21は、患者が押圧したボタンを特定する情報と、そのボタンが押圧された時刻情報とを組にして記憶する。取り消しボタン4は、取り消しボタン4が押圧される直前に押圧されたボタンの情報を取り消すことを意図したものである。ホストコンピュータは、記憶部21に取り消しボタン4の押圧を特定する情報と、そのボタンが押圧された時刻情報とが記憶されている場合は、取り消しボタン4の直前に押圧されたボタンの情報を取り消す。
無線通信部23は、ホストコンピュータとの間で、いわゆるNFC(Near Field Communication、近接無線通信)を行って、情報の送受を行う。無線通信部23が無線通信に用いる方式や周波数帯域は特に制限されるものではなく、例えば13.56MHzの帯域でISO14443に準拠した無線方式で無線通信を行う。
NFCでは、規格上電力の送受もできるため、電池なしで通信モジュール10を駆動することも原理的には可能である。ただし、本実施形態の通信モジュール10は、スピーカ15も備えており、電力の消費量が比較的大きいため、ボタン電池14を搭載している。
ボタン電池14を搭載する以上、長期間使用すると、バッテリ切れを起こすが、本実施形態に係る服薬記録カード1は、紙製であることも多く、長期間の使用には耐えられないことから、バッテリ切れを起こしたら、服薬記録カード1自体を交換することを念頭に置いている。
次に、本実施形態に係る服薬記録カード1の具体的構造について説明する。上述した服薬記録カード1は、1枚の紙基板を縦方向に三等分して折り畳んだ三層構造であり、その表面に図2に示す情報入力面2が現れるようにしている。これをさらに横方向に三等分して折り畳むと図1に示す構造になる。以下では、大元の1枚の紙基板に形成される導電パターンについて説明する。
図5は服薬記録カード1の元となる紙基板30を展開した図である。図5の紙基板30を縦方向に三等分した折り目61で分割した各分割基板30a,30b,30cには、それぞれ異なる導電パターン18や切り欠き等が設けられる。なお、これら3つの分割基板30a〜30cは、折り目61で折り曲げ可能とされており、物理的に切り離されるものではない。
図5の中央の分割基板30bは、最下層に配置されて導電パターン18が形成される最下層基板30bである。その右側の分割基板30cは、主に切り欠き62とミシン目63が形成され、最下層基板30bの上に配置される中間層基板30cである。最下層基板30bの左側の分割基板30aは、スイッチ接点の導通/遮断を行う導電パターン38が形成され、中間層基板30cの上に配置される最上層基板30aである。
後述するように、三等分された最下層基板30bに中間層基板30cを折り畳んで熱圧着した後に、その上に最上層基板30aを折り畳んで熱圧着することにより、図2の構造が得られる。したがって、図5に示す最上層基板30aの裏面側が、図2に示す情報入力面2になる。
最下層基板30bの上に中間層基板30cを折り畳んで熱圧着する前に、最下層基板30bに通信モジュール10が接合され、その上に中間層基板30cが熱圧着される。このように、通信モジュール10は、最下層基板30bと中間層基板30cの間に挟み込まれる。これにより、最下層基板30bの表面に形成された導電パターン18と通信モジュール10は、服薬記録カード1の完成状態では、外見に現れない。同様に、最上層基板30a上の導電パターンも、中間層基板30cの上に折り畳まれて熱圧着されるため、外見に現れない。
次に、最下層基板30bの表面に形成された導電パターン18について図5を用いて説明する。図5の導電パターン18は、横方向に三等分された第1〜第3面2a〜2cからなる情報入力面2に対応した第1〜第3パターン面30b1〜30b3を有する。
第1パターン面30b1は、スタートボタン3に対応したスイッチ接点31と、取り消しボタン4に対応したスイッチ接点32とを有する。第2パターン面30b2は、錠剤5の各ケースに対応した計6つのスイッチ接点33を有する。第3パターン面30b3は、患者の症状および症状の程度を選択する各選択ボタンに対応した計15個のスイッチ接点34〜37を有する。
これらスイッチ接点31〜37のうち、錠剤5の各ケースに対応した計6つのスイッチ接点33は初期状態で導通しており、それ以外の全てのスイッチ接点31,32,34〜37は初期状態で遮断されている。
錠剤5の各ケースに対応したスイッチ接点33は、ケースを押圧して錠剤5を取り出す際に物理的に破断されて、電気的導通が遮断される。それ以外のスイッチ接点31,32,34〜37は、対応するボタンを押圧したときに、情報入力面2の裏面側に設けられた円形の導電パターン38が対応するスイッチ接点に接触して、押圧している間だけ一時的に導通する。
このように、スイッチ接点31〜37の中には、初期状態で電気的に導通しているものと、電気的に遮断されているものとがある。各スイッチ接点を物理的に破断するか、各スイッチ接点に別の導電パターンを接触させることにより、スイッチ接点の状態を切り替えることができる。
図5に示す各スイッチ接点31〜37の一端は、導電パターン18を介して第1パターン面30b1上の端子部39の対応する端子に接続され、他端はいずれも導電パターン18を介して接地端子に接続されている。端子部39には、スイッチ接点の総数分の端子が設けられ、これに加えて、端子部39の両端側には接地端子が設けられている。接地端子から延びる導電パターン(以下、接地パターン18a)は、第1〜第3パターン面30b3の外縁に沿って、他の導電パターンとスイッチ接点を取り囲むように形成されている。
この接地パターン18aは、ノイズの低減を図るために、他の導電パターンよりも太く形成されている。
ここで上述した導電パターン18と接地パターン18aとにより、導電回路18Aが構成される。また導電回路18Aに端子部39が接続される。また紙基板30と、紙基板30上に形成された導電回路18Aとにより通信モジュール10が接合される前の導電回路付紙基板70が構成される。
このように、すべてのスイッチ接点が、対応する端子と接地パターン18aとの間に接続されている。したがって、いずれかのスイッチ接点の状態が変化すると、その変化した情報が、専用の端子を介して通信モジュール10に伝達されることになる。通信モジュール10内の記憶部21は、接点の状態が変化したスイッチ接点を特定する情報と、すなわち押圧された選択ボタンまたは破断位置を特定する情報、あるいは接点の状態が変化した時刻情報とを記憶する。
第3パターン面30b3上の各スイッチ接点は、X方向に沿って配置される第1ボタン列に対応する第1スイッチ接点列34と、第1ボタン列に略平行にY方向に沿って配置される複数の第2ボタン列に対応する複数の第2スイッチ接点列35〜37とにグループ分けされている。
第2スイッチ接点列35〜37のそれぞれにおける計5個のスイッチ接点の一端側はいずれも共通の端子に接続され、他端側はいずれも接地端子に接続されており、これら5個のスイッチ接点は並列接続されている。図5の例では、計5個のスイッチ接点が並列接続された第2スイッチ接点列35〜37が計3個設けられている。
並列接続された各スイッチ接点列35〜37内のどのスイッチ接点の状態が変化しても、その状態変化情報は同じ端子を介して通信モジュール10に伝達されるため、通信モジュール10では、どのスイッチ接点が変化したのかをその情報だけでは特定できない。そこで、本実施形態では、第2スイッチ接点列35〜37内のスイッチ接点の状態を変化させる前に、第1スイッチ接点列34内のスイッチ接点の状態を変化させるようにルール化することで、第2スイッチ接点列35〜37内のどのスイッチ接点の状態が変化したかを特定している。
より具体的には、まず第1スイッチ接点列34内のいずれかのスイッチ接点の状態を変化させて、このスイッチ接点のX方向位置を検出する。そして、同じX方向位置にある第2スイッチ接点列35〜37内の計3個のスイッチ接点を選択候補として決定する。次に、これら3個のスイッチ接点の中で、状態が変化したものがあれば、そのスイッチ接点の情報を通信モジュール10に伝達する。
このように、第1スイッチ接点列34内のスイッチ接点の状態変化情報と、第2スイッチ接点列35〜37内のスイッチ接点の状態変化情報とを組み合わせることで、第2スイッチ接点列35〜37内の特定のスイッチ接点の状態を正しく通信モジュール10に伝達することができる。
複数のスイッチ接点を並列接続して、一端側を共通の端子に接続することは、端子部39内の端子の総数と導電パターン18の数を削減できることから、特にパターン面積が限られている場合に有効である。第2スイッチ接点列35〜37内の複数のスイッチ接点を並列接続しても、第2スイッチ接点列35〜37と平行に配置された第1スイッチ接点列34内のスイッチ接点の状態と組み合わせることで、第2スイッチ接点列35〜37内の特定のスイッチ接点の状態を正確に特定できるため、実用上の問題は起きない。
このように、第1の実施形態に係る服薬記録カード1は、スタートボタン3や各種の選択ボタンの他に、直前のボタン操作を取り消すための取り消しボタン4を具備するため、ボタンの誤操作による誤った情報が取消情報なく通信モジュール10に伝達されるおそれがなくなり、通信モジュール10およびホストコンピュータに伝達される情報の信頼性が向上する。
ところで、上述のように情報記録としての服薬記録カード1は紙基板30と、紙基板30上に設けられた導電回路18Aと、導電回路18Aに端子部39を介して接続された通信モジュール10とを備えている(図5参照)。このうち、紙基板30は導電回路18Aの装置/断線状態を良好に保つことができるよう、下記のような構造をもつ。
すなわち、図6に示すように、紙基板30はその上に形成された導電回路18A間のインピーダンスが過度に低下して導通/断線状態が不良とならないよう、紙製の紙基板本体30Aと、この紙基板本体30Aの導電回路18A側の面に設けられた水分遮断層30Bとを有する。
また紙基材本体30Aの導電回路18Aと反対側の面に、更に水分遮断層30Bを設けてもよいが、この導電回路18Aと反対側の面には必ずしも水分遮断層30Bを設ける必要はない。
また水分遮断層30Bは、コップ吸収度が10g/m以下となっており、顔料層、UVコート層、またはプラスチック層からなる。このうち顔料層は、通常の紙メーカーが出している顔料塗工紙の顔料層からなり、クレーや炭酸カルシウムなどの白色顔料を含む。この場合、紙基板本体30Aが吸水しても、顔料層が水分遮断層となり、水分の影響を抑えることができる。
またUVコート層は紙基板本体30A上に塗布されたUV硬化樹脂に形成される。UV硬化樹脂の塗工方法は、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷などの方法が考えられる。
またプラスチック層は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの樹脂を紙基板本体30Aに押し出して形成されるが、この場合、樹脂の種類は問わない。
上述のように、紙基板30に設けられる通信モジュール10は、紙基板30に通信モジュール10と貼り合わせる一体型となっているが、通信モジュール10が独立し、使用時に紙基板30と接続され、使用後に紙基板30から分離することのできる、分離型であってもよい。
<紙基板の準備>
次に紙基板30の具体的実施例について述べる。
まず、図7示すように実施例1〜4および比較例1〜5の紙基板30を準備した。
このうち実施例は、アクリル系UV硬化樹脂を紙基板本体30A上にスクリーン印刷により塗布し、UV照射して塗膜を形成させた。
比較例3では、紙基板本体30Aに耐水処理が施されている。
次に各紙基板30の水分遮断層30B側のコップ吸水量をJIS規格P8140紙及び板紙−吸水度試験方法−コップ法により測定した。測定結果を図8に示す。
<紙基板の抵抗値評価>
次に紙基板の抵抗値を以下のように評価した。
紙基板にコ字状の導電回路18Aを印刷した。
この場合、導電回路の導線幅0.5mm、線間隔3.0mm、長さ30cmとした(図9(a)参照)。
導電回路18Aの開口側の両先端にテスターをあてた。このとき、導電回路18Aは導通しており、抵抗値が100kΩ以下であることを確認した。
次に、導電回路18Aの一部、長さ5mmを切り取り切取部18Bを形成し、テスターをあてて、導通していないこと、すなわち断線していることを確認した(図9(b)参照)。
ここで、「導通していない」とは、テスターでoverレンジであること、すなわち数値では100MΩ以上を指す。
次に図9(b)に示す導電回路18Aが設けられた紙基板30からなる導電回路付紙基板70を、25℃75%RH環境に3時間入れ、取り出した直後に導電回路18Aの抵抗値をテスターにて測定した。その結果を図10に示す。
<情報記録装置の抵抗評価>
次に紙基板30と、導電回路18Aと、通信モジュール10とからなる情報記録装置1を準備し、その抵抗値を評価した。
まず図11(a)に示すように、紙基板30に導電回路18Aを印刷して、導電回路付紙基材70を作製した。このとき、導電回路18Aの導線幅0.5mm、間隔3.5mm・4.5mm・5.5mm、長さ20cmであった。
次にテスターを導電回路18Aにあて、すべての線が導通していること、すなわち抵抗値が100KΩ以下であることを確認した。次に、導電回路18Aのモジュール装着部分にHS剤をスクリーン印刷により印刷し、通信モジュール10をヒートシールにて装着した。このようにして情報記録装置1を得た。
次に通信モジュール10を、1分毎に断線確認を行うよう起動し、初期状態で各線が導通していることを確認した。
次に導電回路18Aの各グループについて1本ずつ、導電回路18Aを長さ5mm切り取り、断線させ切取部18Bを形成した。
次に通信モジュール10にて、上記の導線回路18Aが断線状態を示していることを確認した。
次に情報記録装置1を25℃75%RH環境に1日入れ、取り出して回路の状態を確認した。
保存中に、断線部分が、断線状態として記録されていれば○、導通状態として記録されていれば×とし、総合評価は〇であれば合格、×が1つでもあれば不合格とした。この情報記録装置の抵抗評価を図12に示す。
図12に示すように、実施例1−4で用いた紙基板30は高温度下でも抵抗を保ち、実際の導通テストにおいても良好な結果を示した。
一方、比較例1−5で用いた紙基板30は、高温度下では導通状態が示され、導通テストでは間違った結果を示した。
これら抵抗評価の結果をグラフ化すると、図13に示すようになる。
図13に示すように、紙基板30の水分遮断層30B側のコップ吸水量が10g/m以下の場合、紙基板30は適切な抵抗値を示すこと、すなわち適切な導通/断線状態を示すことがわかった。
1 服薬記録カード、2 情報入力面、3 スタートボタン、4 取り消しボタン、5
薬(錠剤)、6(6a〜6e) 選択ボタン、7(7a〜7c) 選択ボタン、10 通信モジュール、11 フィルム基板、12 ASIC、13 水晶振動子、14 ボタン電池、15 スピーカ、16 パッド、17 アンテナパターン、18 導電パターン、18A 導電回路、18a 接地パターン、30 紙基板、30A 紙基板本体、30B 水分遮断層、30a,30b,30c 分割基板、30b1 第1パターン面、30b2 第2パターン面、30b3 第3パターン面、31〜37 スイッチ接点、39 端子部、40 苦痛度記録カード、41 スタートボタン、42 選択ボタン、43 服用記録ボタン、44 停止ボタン、45 選択ボタン、46 スタートボタン、47 選択ボタン、51〜57 スイッチ接点、61,64 折り目、62 孔(切り欠き)、63 ミシン目、70 導電回路付紙基板

Claims (6)

  1. 表面に導電回路が形成される導電回路用の紙基板において、
    紙基板本体と、
    前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、
    前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とする導電回路用の紙基板。
  2. 前記水分遮断層は顔料層、UVコート層、またはプラスチック層のいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の導電回路用の紙基板。
  3. 導電回路用の紙基板と、
    この紙基板表面に形成された導電回路とを備え、
    前記紙基板は、
    紙基板本体と、
    前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、
    前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とする導電回路付紙基板。
  4. 導電回路用の紙基板と、
    この紙基板表面に形成され、端子部に接続された導電回路と、この導電回路に端子部を介して接続された無線送信可能な通信モジュールとを備え、
    前記導電回路用の紙基板は、
    紙基板本体と、
    前記紙基板本体の導電回路側の面に設けられた水分遮断層とを備え、
    前記紙基板の水分遮断層側のコップ吸収度が10g/m以下であることを特徴とするシート状の情報記録装置。
  5. 前記導電回路はその一部が破断可能となっており、
    前記通信モジュールは導電回路の破断位置情報と、破断時刻情報を記憶するICチップを含むことを特徴とする請求項4記載のシート状の情報記録装置。
  6. 前記導電回路は押圧可能な複数の選択ボタンを含み、
    前記通信モジュールは押圧された前記選択ボタンを特定する情報と、押圧された時刻情報を記憶するICチップを含むことを特徴とする請求項4記載のシート状の情報記録装置。
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