JP6569960B2 - 情報収集装置 - Google Patents

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本発明は、ボタンの押圧情報を、通信モジュールを介してホスト装置に無線送信可能なシート状の情報収集装置に関する。
紙などの折り畳み可能なシート材に通信機能を内蔵させて、ある限られた期間だけ外部との無線通信を行い、その期間が終了すると、廃棄することを前提した装置が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された使い捨て式自己充足型測定装置は、センサを含むデータ入力・試料採取部分とデータ取得部分とを、印字可能で折り畳み可能なシート材で密封したものである。この装置では、シート材として、紙などの安価で廃棄が容易な材料を用いることを想定している。
特表2008−516248号公報
しかしながら、紙は、容易に破損してしまうため、上述した装置のシート材として紙を用いると、長期間での使用には耐えられない。また、紙は、防水性も悪いため、水等の液体に触れないように、取扱いに注意が必要となり、いったん濡れてしまうと、使い物にならなくなるおそれがある。
例えば医療目的で、この種の装置を患者に提供する場合、治療に必要な一定期間内は、患者がこの装置を使い続けることができるように、ある程度の耐久性と防水性が必要とされるが、紙で作製すると、上述した耐久性と防水性の問題から、患者の使い方によっては、事前に想定した使用期間よりも短い期間しか使えない場合がありうる。
一方、紙よりも丈夫な樹脂(例えばプラスチック)をシート材として用いて上記の装置を作製する場合、耐久性と耐水性についての不安は解消するが、密封性が強すぎて、2枚の樹脂層によって選択ボタンを作製したときに、選択ボタンを指で強く押下しても、選択ボタンの接点導通部が接点に接触せず、ボタンとして正常に機能しないおそれがある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐久性と防水性に優れた樹脂シート材を用いた場合でも、正しく機能する選択ボタンを作製可能なシート状の情報収集装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、使用者が押圧可能な複数の選択ボタンと、
使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュールと、を備えたシート状の情報収集装置であって、
前記通信モジュールが実装される第1樹脂層と、
前記第1樹脂層に接着される第2樹脂層と、を備え、
前記第1樹脂層は、前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点と、前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターンとを有する第1面を備え、
前記第2樹脂層は、対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部を有する第2面を備え、
前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面は、前記複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部を有し、
前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられることを特徴とする情報収集装置が提供される。
空気分散部を設けたことで、選択ボタンの押下時に、対応する接点と接点導通部との間の空気の圧力が低減し、選択ボタンを強く押下しなくて済む。
空気分散部は、対応する前記接点および前記接点導通部の間の空気を前記ボタン操作部の表面から逃がす孔でもよい。
この孔は、例えば、ボタン操作部の段部に設けてもよい。
また、空気分散部は、第1面と第2面とを接着するシール剤の一部を除去して形成される、空気の流れる通気孔でもよい。
この通気孔は、シール剤の端面まで達していてもよい。
この通気孔は、非シール部同士を接続して空気を分散させるものでもよい。
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の材料は、PET(ポリエチレンテフタレート)またはPP(ポリプロピレン)を含んでいてもよい。
使用者が押圧した前記選択ボタンの情報を取り消すための取消ボタンを備え、前記取消ボタンが押圧されると、前記取消ボタンが押圧される直前に押圧された前記選択ボタンの押圧情報を取り消す旨の情報を前記記憶部に記憶するか、あるいは前記押圧情報を前記記憶部から削除してもよい。
本発明によれば、耐久性と防水性に優れた樹脂シート材を用いた場合でも、正しく機能する選択ボタンを作製できる。
本発明の一実施形態に係る情報収集装置の外観図。 情報入力面の一例を示す図。 通信モジュール10の概略構成を示すブロック図。 ASIC12の内部構成の一例を示すブロック図。 治療経過記録カード1の元となる樹脂シート材30を展開した図。 樹脂層30bの情報入力面2の側面付近に、裏側の面まで貫通する小さな孔51aを設けた例を示す図。 図1の治療経過記録カード1の使用手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る治療経過記録カード1の製造工程を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る情報収集装置の外観図である。図1の情報収集装置は、プラスチック等の樹脂シートからなるシート状の治療経過カード1であり、折り畳み式になっていて、展開すると図2のような情報入力面2が現れる。この情報入力面2は、利用者が自らの指でボタンを選択押下する面である。
紙ではなく樹脂シートを用いることが本実施形態の特徴の一つである。これは、紙は折れたり、めくれたりしやすく、耐久性が悪いという問題がある上に、水等の液体が触れると、外形が変形して、乾いても元の形態に戻らないという防水性上の問題もあるためである。ただ、紙は材料が安価であるという利点がある。そこで、本実施形態では、紙と同様に安価な材料であるが、紙よりも耐久性と防水性に優れた樹脂シートを用いることにしたものである。
図1の治療経過記録カード1は、患者が病院や薬局等の医療機関等から直接または間接に受け取るものであり、例えば特定の病気に特化したものである。すなわち、各病気ごとに、別種類の治療経過記録カード1が設けられる。あるいは、複数の病気に共通して用いることが可能な治療経過記録カード1が設けられてもよい。
図1の治療経過記録カード1は、患者が医師や薬剤師の指導の下で、治療を行っている最中の治療経過を患者のボタン操作により逐次記録する機能と、記録した情報を医療機関等のホストコンピュータに無線で伝送する機能とを備えている。また、この治療経過記録カード1は、所定期間が経過すると、廃棄することを前提としており、部材コストをできるだけ抑えている。ただ、上述したように、樹脂シートを用いることで、紙シートを用いた場合よりも、耐久性と防水性を向上させている。樹脂シートの具体的な材料は、特に問わないが、例えば、PET(ポリエチレンテフタレート)またはPP(ポリプロピレン)を含む材料が考えられる。また、樹脂シートは、単体の材料で形成する場合だけでなく、複数の材料を用いた複合積層体でもよい。例えば、PPと紙の複合積層体、PETと紙の複合積層体など、種々の材料の組合せが考えられる。
図1の治療経過記録カード1の情報入力面2は、例えば図2に示すように、第1入力面2a、第2入力面2bおよび第3入力面2cからなる3面構成である。第1入力面2aには、例えばスタートボタン3と取り消しボタン4が設けられている。第2入力面2bには、例えば特定の病気の治療効果を判断するための基本項目に関連する項目1〜6用の選択ボタン5a,5b,5c,5d,5e,5fが設けられている。このうち、項目1用の選択ボタン5aは、例えば、3種類の状態のうち1つを選択押下するための3つのボタンに分かれている。項目2〜6用の選択ボタン5b〜5fは、それぞれ1つずつボタンからなる。
第3入力面2cには、特定の病気に罹った患者の各種症状を入力するための選択ボタンが配置されている。より具体的には、症状1〜6用の選択ボタン6a〜6fが一つずつ設けられている。患者は、症状1〜6のうち、該当する症状がある場合に、対応する選択ボタンを押下する。この他、第3入力面2cには、特定の病気の治り具合を判断するための所定の検査値用の選択ボタン6gが設けられている。この選択ボタン6gは、例えば6つのボタンからなり、患者は自分の検査値に対応する選択ボタンを押下する。
なお、ボタン操作面2を構成する第1入力面2a、第2入力面2bおよび第3入力面2c内に設けられる選択ボタン6a〜6gの種類、数および配置は任意であり、病気ごとに異なったものになりうる。以下では、情報入力面2に設けられているすべてのボタンを総称して選択ボタンと呼ぶ。
患者は、治療経過記録カード1を初めて使用するときに、スタートボタン3を押圧する。その後、患者は、予め医療機関等から指示されたタイミングで、該当する選択ボタンを押下する。患者が操作を誤って、異なる選択ボタンを押下してしまった場合は、その直後に取り消しボタン4を押下することで、その直前の選択ボタンの操作を取り消すことができる。
患者が押圧したすべてのボタンの情報は、治療経過記録カード1内に内蔵された通信モジュール10に自動的に記憶される仕組みになっている。
図3は通信モジュール10の概略構成を示すブロック図である。図3の通信モジュール10は、紙厚よりも薄い薄膜状であり、フィルム基板11の上に実装されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)12と、水晶振動子13と、ボタン電池14と、スピーカ15と、フィルム基板11の長辺に沿って形成される複数の端子16と、フィルム基板11の外縁部に沿って形成されるアンテナパターン17とを有する。
図3は通信モジュール10の内部構成を機能化したブロック図であり、実際の各回路部品やパターンの配置やサイズ、形状、個数は任意に変更可能である。
図4はASIC12の内部構成の一例を示すブロック図である。図4のASIC12は、患者が押圧したスタートボタン3、取り消しボタン4、錠剤5の各ケースおよび各選択ボタンの情報を時刻情報とともに時系列で記憶する記憶部21と、記憶部21に押圧情報を記憶する制御を行う制御部22と、不図示のホストコンピュータとの間で無線通信を行う無線通信部23とを有する。
記憶部21は、制御部22の制御に基づいて、患者が押圧したボタンを特定する情報と、そのボタンが押圧された時刻情報とを組にして記憶する。
制御部22の機能が低い場合は、記憶部21にいったん記憶した情報を消去したり、上書きしたりすることができない可能性が高い。そこで、取り消しボタン4が押されると、制御部22はその直前に記憶部21に記憶した情報を消去するのではなく、その情報が誤りである旨の情報を追加で記憶する。これにより、治療経過記録カードの情報を医療機関等のホストコンピュータで読み出したときには、記憶された各情報ごとに、その情報が正しいかどうかを簡易かつ正確に判別できる。
一方、制御部22の機能が高い場合は、記憶部21にいったん記憶した情報を消去したり、上書きすることもできる可能性が高い。そこで、取り消しボタン4が押されると、制御部22はその直前に記憶部21に記憶した情報を直接消去する。よって、記憶部21内に誤った情報を記憶し続けなくて済み、記憶部21内の記憶容量を有効活用できるとともに、ホストコンピュータ側で、読み出した情報が正しいかどうかを判断しなくて済み、読み出し処理を高速化できる。
このような取り消しボタン4を設けることで、その直前に押圧した選択ボタンの情報を取り消すことができ、患者は、何度でも、ボタン操作をやり直すことができ、間違いが許されないという精神的な負担から解放される。
無線通信部23は、ホストコンピュータとの間で、いわゆるNFC(Near Field Communication、近接無線通信)やBluetooth(登録商標)等の非接触通信を行って、情報の送受を行う。無線通信部23が無線通信に用いる方式や周波数帯域は特に制限されるものではなく、例えばNFCの場合は13.56MHzの帯域でISO14443に準拠した無線方式で無線通信を行い、Bluetoothの場合は規格で定めた周波数(例えば2.4GHz)で無線通信を行う。上述した記憶部21に記憶された各種情報は、無線通信部23を介してホストコンピュータに送信される。これにより、所定の期間にわたって、患者の状態がどのように変化したかを時系列的にきめ細かくホストコンピュータ側で一元的に管理でき、特定の病気に罹った患者の治療に役立てることができる。
無線通信の方式としてNFCを採用する場合、規格上電力の送受もできるため、電池なしで通信モジュール10を駆動することも原理的には可能である。ただし、本実施形態の通信モジュール10は、スピーカ15も備えており、電力の消費量が比較的大きいため、ボタン電池14を搭載している。
ボタン電池14を搭載する以上、長期間使用すると、バッテリ切れを起こすが、本実施形態に係る治療経過記録カード1は、樹脂シート材を採用してある程度の耐久性と防水性は持たせているものの、電池を交換可能な構造は採用していないため、バッテリ切れを起こしたら、治療経過記録カード1自体を交換することを前提として、構造を簡略化している
図5は治療経過記録カード1の元となる樹脂シート材30を展開した図である。図5樹脂シート材30は、縦方向に延びる中央の折り目61で折り畳み可能な2つの樹脂層30a,30bで構成されている。この折り目61の両側の各樹脂層30a,30bには、それぞれ異なる接点や接点導通部38等が設けられている。なお、これら2つの樹脂層30a,30bは、物理的に切り離されるものではない。
図5の樹脂層30aは、上層に配置されるものであり、樹脂層30aには、各選択ボタンに対応する接点導通部38が形成されている。樹脂層30bは、下層に配置されるものであり、樹脂層30bには、各接点導通部38に接触可能な接点31,32,33a〜33h,34a〜34lが形成されている。この他、樹脂装置30bには、通信モジュール10の各端子が接続される端子部19と、これら端子部19および接点間を導通する導電パターン18とが形成されている。図5では、導電パターン18の一部の図示を省略しているが、各導電パターン18は、対応する端子部19と接点とを導通するように延在されている。
後述するように、樹脂層30bでは、各接点および導電パターン18が形成されて、端子部19の位置に合わせて通信モジュール10が実装された後に、ほぼ全面がシール剤53でコーティングされる。そして、折り目61を境目にして、樹脂層30bの上に樹脂層30aを重ねて熱圧着することで、両層が強固に接着されて、図2のような外形になる。
図2の情報入力面2は、樹脂層30aの図5に示した面の反対側の面である。このように、樹脂層30a,30bで通信モジュール10は覆われて外見に現れなくなることから、外部からの衝撃に対する耐性が高くなる。
なお、樹脂層30bの図5に示した面の反対側の面に情報入力面2を設けてもよい。以下では、樹脂層30bにおける接点等が形成される面を第1面、樹脂層30aにおける接点導通部38が形成される面を第2面、情報入力面2を第3面と呼ぶ。
上述したように、各選択ボタンは、樹脂層30aの接点導通部38と樹脂層30bの対応する接点とで構成されている。選択ボタンを押下していないときは、対応する接点導通部38と接点とは物理的に離隔されており、選択ボタンを押下している間だけ、接点が接点導通部38に接触し、接点に接続された導電パターン18に電流が流れて、この電流を通信モジュール10で検知して、どの選択ボタンがいつ押されたかという情報が記憶部21に記憶される。
樹脂層30a,30bは、紙に比べてはるかに密封性が高いことから、樹脂層30a,30b同士を接着したときに、接点導通部38と対応する接点との間に存在する空気の逃げ道がないとすると、選択ボタンを押下したときに、対応する接点導通部38と接点との間の空気がどこにも抜けられず、結果として、接点導通部38と対応する接点とが接触しないおそれがある。接点導通部38と対応する接点とを無理に接触させようとして、選択ボタンを強い力で押すと、接点導通部38と接点との間の空気の圧力が高まって、樹脂層30a,30bの接着が部分的に剥がれるおそれもある。また、選択ボタンを強い力で押すことを患者に強要するのも著しく使い勝手を悪くする。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、樹脂層30bにシール剤53をコーティングする際に、接点と接点導通部の間の空気を分散させて空気の圧力を低減させる空気分散部51を設けている。この空気分散部51は、接点の周囲から樹脂層30bの端部まで延びる通気孔と、隣接する他の接点の周囲に空気を逃がす通気孔とを有する。
また、空気分散部51を設ける代わりに、各接点の周囲に設けられるシール剤53が存在しない領域(以下、非シール部)52同士を互いに接触させて、接点の周囲の空気を分散させてもよい。
接点と接点導通部38の周囲の空気は、上述した空気分散部51を介して樹脂層30bの外部に逃がさなくても、接点と接点導通部38の周囲の空気の圧力が下がるだけでも、選択ボタンを押下したときに、接点導通部と接点とを接触させることができる。
以下に、図5の樹脂層30bのパターン面に形成された空気分散部51について詳細に説明する。樹脂層30bのパターン面には、スタートボタン3に対応する接点31と、取り消しボタン4に対応する接点32と、選択ボタン5aに対応する接点33a〜33cと、選択ボタン5b〜5fのそれぞれに対応する接点33d〜33hと、選択ボタン6a〜6fのそれぞれに対応する接点34a〜3fと、選択ボタン6gに対応する接点34g〜34lとが設けられている。
接点31,32の周囲にはそれぞれ別個の空気分散部51が設けられ、これらの空気分散部51は樹脂層30bの端部にまで達している。
接点33a〜33cの周囲は空気分散部51によりつながっており、また、接点33cの周囲にある空気分散部51は樹脂層30bの端部にまで達している。
接点33c,33f,33g,33hの周囲にある非シール部52は互いにつながっており、空気を分散させて、空気の圧力を下げられるようにしている。
同様に、接点33a,33d,33eの周囲にある非シール部52と、接点34d〜33fの周囲にある非シール部52と、接点34a〜34cの周囲にある非シール部52と、接点34g〜34lの周囲にある非シール部52とは、それぞれつながっており、かつ空気分散部51を介して非シール部52内の空気を樹脂層30bの外部に逃がせるようにしている。
なお、接点と接点導通部38の周囲の空気を逃がすための空気分散部51の具体的な形態は、上述した孔51aや非シール部52には限定されない。例えば、図6は樹脂層30bの情報入力面2、すなわち図5に示した面の反対側の面に設けられる各選択ボタンのボタン部50の側面付近に、裏側の面まで貫通する小さな孔51aを設けた例を示す図である。
図6では、情報入力面2に、各選択ボタンに対応づけて、ボタン操作面51bと、このボタン操作面51bの端部に設けられる段部51cとを設け、段部51cに孔51aを設けている。段部51cに孔51aを設ける理由は、ボタン操作面51bは選択ボタンの押下時に人間の指が触れることから、指で孔51aを塞ぐおそれがあるためである。
図6のような孔51aを設ければ、選択ボタンが押下されたときに、対応する接点と接点導通部の間にある空気が孔51aを介して情報入力面2の表面側に抜けるため、接点と接点導通部を確実に接触させることができる。
図6の孔51aを設ける位置は、必ずしも選択ボタンの側面付近には限定されない。この孔51aは、選択ボタンの押下時に、対応する接点と接点導通部の間の空気を外部に逃がすためのものであるため、接点と接点導通部の間の空気に接している場所であれば、基本的にはどこに設けてもよい。ただし、上述したように、ボタン操作面51bなどの人間の指で塞がれる可能性のある場所に孔を設けるのは望ましくない。
また、図6のような孔51aと図5に示した空気分散部51を両方とも備えてもよいし、選択ボタンごとに、孔51aと空気分散部51の少なくとも一方を設けるようにしてもよい。
図5に示す各接点の一端は導電パターン18aを介して接地端子に接続され、各接点の他端は導電パターン18を介して端子部に接続されている。端子部19には、接点の総数分の端子が設けられ、これに加えて、端子部19の両端側には接地端子が設けられている。接地端子から延びる導電パターン(以下、接地パターン)18aは、樹脂層3bのパターン面の外縁に沿って、他の導電パターンと接点を取り囲むように形成されている。この接地パターン18aは、ノイズの低減を図るために、他の導電パターンよりも太く形成されている。
このように、すべての接点が、対応する端子と接地パターン18aとの間に接続されている。したがって、いずれかの接点の状態が変化すると、その変化した情報が、専用の端子を介して通信モジュール10に伝達されることになる。通信モジュール10内の記憶部21は、接点の状態が変化した接点を特定する情報と、接点の状態が変化した時刻情報とを記憶する。
図7は図1の治療経過記録カード1の使用手順の一例を示すフローチャートである。まず、病院の医師または医療関係者は、処方箋に従って所定の薬が組み込まれた治療経過記録カード1を、ホストコンピュータに接続されたリーダにかざして、治療経過記録カード1を初期化した後に、治療経過記録カード1内の記憶部21に患者を特定する情報を記憶する(ステップS1)。
その後、治療経過記録カード1を患者に手渡すか、あるいは郵送等にて患者に送付する(ステップS2)。治療経過記録カード1を受け取った患者は、治療経過記録カード1を開いて、最初にボタン選択を行う前に、スタートボタン3を押圧する(ステップS3)。
その後、所定のタイミングで、該当する選択ボタンを押圧する(ステップS4)。所定のタイミングとは、病気ごとに、あるいは患者ごとに異なる可能性があるが、例えば医師から処方された薬剤を服用する直前や服用してから所定時間経過後である。
その後、医療機関から指定された期間が経過した後、あるいは患者の次の診療時に、治療経過記録カード1を医療機関に手持ちまたは送付する(ステップS5)。そして、医療機関の医師または医療関係者は、患者から治療経過記録カード1を受け取って、ホストコンピュータに接続されたリーダにかざして、治療経過記録カード1の記憶部21に記憶された情報をホストコンピュータに読み込んで、画面に表示する(ステップS7)。例えば、医師は、画面に表示された治療経過記録カード1に記憶された情報を見ながら、患者の状態を確認して、患者の診察を行う(ステップS8)。
このように、治療経過記録カード1は、特定の病気に罹った患者の状態を時系列的に逐一記憶しているため、医師は、患者の記憶に頼らずに、患者の症状を正確かつ具体的に時系列的に把握でき、患者の治療を的確に行うことができ、誤診も防止できる。
図8は第1の実施形態に係る治療経過記録カード1の製造工程を説明する図である。以下、図8を用いて上述した第1の実施形態に係る治療経過記録カード1の製造工程を説明する。まず、図5に示す樹脂層30aの裏面側に所定の文字情報(例えば、図1や図2の表面の文字情報など)を印刷する(ステップS11)。次に、図5に示す樹脂層30aに接点導通部を形成するとともに、樹脂層30bに接点、端子部19および導通パターン18を形成する(ステップS12)。これらは、例えば導電性カーボン、酸化銅または銀などを用いてシルク印刷により形成される。
次に、樹脂層30b内の非シール部と空気分散部51の場所を除いたほぼ全面に、異方導電性接着剤を塗布する(ステップS13)。この異方導電性接着剤は、一方向(X方向)のみに導電性を持っており、端子部19の各端子上や導電パターン上に塗布されても、異なる端子同士や導電パターン同士が短絡するおそれはない。
なお、端子部19の上のみに導電性接着テープを貼付して、他の部分には非導電性の接着剤を塗布してもよい。これら接着剤または接着テープの基本材料は、エポキシ系樹脂またはアクリル系樹脂であり、導電材料の粒子を配合したものである。
次に、樹脂シート材30の外形を金型で抜いて整形するとともに、樹脂層30a,30bの境界部分と、各樹脂層を3分割したボタン操作面2a〜第3面2cの境界部分とに、罫線加工により折り目61をつける(ステップS14)。
次に、樹脂層30bのパターン面上に、通信モジュール10を実装する(ステップS15)。ここでは、通信モジュール10の端子16と第1パターン面上の端子部19とを位置合わせして、上述した異方導電性接着剤または導電性テープを介して両者を熱圧着する。
次に、樹脂層30bが樹脂層30aの上になるように折り目61で折り曲げて両樹脂層を貼り合わせて、ローラにて熱圧着する(ステップS16)。以上の工程を経て、図2に示す治療経過記録カード1が完成する。その後、ボタン操作面2a〜第3面2cの折り目で折り曲げて図1の形態にする。
このように、本実施形態に係る治療経過記録カード1は、耐久性と防水性を持たせるべく樹脂シート材を用いて作製し、かつ、選択ボタンの押下時に、選択ボタンの接点と接点導通部とが確実に接触するように、接点と接点導通部との間の空気の圧力を下げるための空気分散手段51を設けるため、選択ボタンの操作が容易になり、かつ紙製のカードで問題となった耐久性と防水性の問題も解消できる。
(その他の変形例)
上述した本実施形態における各種ボタンの配置および数、各ボタンに対応した接点の配置および数、各接点に接続される接点導通部38の形態、端子部19の端子の数等は一例であり、情報収集装置の使用目的に応じて、任意に変更して構わない。
第1および第2の実施形態に係る情報収集装置は、種々の病気の治療に適用可能である。また、その用途も、必ずしも医療目的でなくてもなく、アンケート収集など、何らかの情報を記録して、記録した情報を無線通信でホストコンピュータに送信可能なものであれば、どのような用途に用いてもよい。
本実施形態に係る情報収集装置の組立構造は、図1〜図6に示したものに限定されない。また、通信モジュール10は、必ずしも電池駆動型でなくてもよく、NFCで受信した電力を蓄積して、その蓄積電力で無線通信を行うバッテリレスにしてもよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 治療経過記録カード、2 情報入力面、2a 第1入力面、2b 第2入力面、2c 第3入力面、3 スタートボタン、4 取り消しボタン、5a〜5f、6a〜6g
選択ボタン、10 通信モジュール、11 フィルム基板、12 ASIC、13 水晶振動子、14 ボタン電池、15 スピーカ、16 端子、17 アンテナパターン、21 記憶部、22 制御部、23 無線通信部、30 樹脂シート材、30a,30b
樹脂層、31,32,33a〜33h,34a〜34l 接点、38 接点導通部、51 空気分散部、51a 孔、51b ボタン操作面、51c 段部、52 非シール部

Claims (5)

  1. 使用者が押圧可能な複数の選択ボタンと、
    使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュールと、を備えたシート状の情報収集装置であって、
    前記通信モジュールが実装される第1樹脂層と、
    前記第1樹脂層に接着される第2樹脂層と、を備え、
    前記第1樹脂層は、前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点と、前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターンとを有する第1面を備え、
    前記第2樹脂層は、対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部を有する第2面を備え、
    前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面は、前記複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部を有し、
    前記複数のボタン操作部は、人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有し、
    前記操作面の反対側の面と前記段部とで形成される空間に配置され、かつ前記複数の接点と前記複数の接点導通部とを取り囲むように配置され、かつ前記複数の接点とこれら複数の接点に対向配置される前記複数の接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ、
    前記空気分散部は、任意の接点と対応する接点導通部とを接触させる際に、当該接触箇所付近の空気を前記空間内に分散させて当該接触箇所の圧力を下げられるように、前記複数の接点及び前記複数の接点導通部が並ぶ方向に略同一の幅で延びて前記複数の接点及び前記複数の接点導通部の周囲を取り囲む前記空間に配置される、情報収集装置。
  2. 前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を有する樹脂シートを備え、
    前記空気分散部は、前記樹脂シートを前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層の境界で折り曲げて重ね合わせたときに前記操作面の反対側の面と前記段部とで囲まれる空間に配置される、請求項1に記載の情報収集装置。
  3. 前記空気分散部の周囲で前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を接着するシール剤を備え、
    前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで囲まれる複数の空間同士で空気を分散しあう非シール部を有する、請求項1または2に記載の情報収集装置。
  4. 前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の材料は、PET(ポリエチレンテフタレート)またはPP(ポリプロピレン)を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報収集装置。
  5. 使用者が押圧した前記選択ボタンの情報を取り消すための取消ボタンを備え、
    前記通信モジュールは、ICチップと、このICチップに電源電圧を供給するボタン電池と、を有し、
    前記ICチップは、
    押圧された前記選択ボタンを特定する情報と、押圧された時刻情報とを時系列で記憶する記憶部と、
    前記記憶部に情報を記憶する制御を行う制御部と、
    前記ホスト装置との間で近接無線通信を行う無線通信部と、を有し、
    前記制御部は、前記取消ボタンが押圧されると、前記取消ボタンが押圧される直前に押圧された前記選択ボタンの押圧情報を取り消す旨の情報を前記記憶部に記憶するか、あるいは前記押圧情報を前記記憶部から削除することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報収集装置。
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