JP2017111207A - エレクトロクロミック装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貼合せプロセスなしで作製可能な高性能エレクトロクロミック装置を提供する。【解決手段】支持体上11に、第1の電極層12、第1のエレクトロクロミック層13、固体電解質層14、第2のエレクトロクロミック層15、第2の電極層16をこの順に有し、更にこれらの層を覆う保護層17を有するエレクトロクロミック装置において、前記第1のエレクトロクロミック層が特定構造のラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体を含有し、前記第2のエレクトロクロミック層が金属酸化物からなるエレクトロクロミック装置。【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロクロミック装置及びその製造方法に関する。
電圧を印加することにより酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムという。この現象を利用したエレクトロクロミック装置は、エレクトロクロミズムの特徴に由来する応用が実現できるため、今日まで多くの研究がなされている。
一般に、エレクトロクロミック装置は、2つの平板状の電極のうちの何れかにエレクトロクロミック材料を含む層を形成した後、該エレクトロクロミック材料を含む層と、イオン伝導可能な電解質層とを挟みこむように2つの電極を貼り合わせて作製される。そして速い応答性を得るため、電解質層には液体状の電解質(電解液)が用いられている。
上記製法において貼合せプロセスをなくすことができれば、曲面など多様な部位に装置を形成することが可能となり、応用範囲が広がるとともに、片側の支持体が不要となるため低コストで生産できるので、貼合せプロセスなしの製法が提案されている。
しかし、支持体が片側のみであるため、電解質層の上に透明酸化物電極を直接形成する場合には電極の電気的抵抗が高くなるという問題があった。また、電解液を完全に密閉することは困難であり、電解液の漏れなどの不具合に対応するため固体状の電解質に変えると電気伝導度が低くなり、所望の発消色特性が得られないという問題があった。
これらの問題を解決するため、本発明者らは、支持体上に第1の電極、エレクトロクロミック層、絶縁性多孔質層、貫通孔を設けた第2の電極、劣化防止層を順次形成した後、電解液を前記貫通孔から電極間に充填し固体化させて電解質層を形成し、更に有機保護層を形成したエレクトロクロミック装置を提案した(特許文献1参照)。しかし、この装置は優れた発消色特性を有するものの、親水性の電解質層と疎水性の有機材料からなる有機保護層とが密着しにくいため、経時により生じた剥離部に水蒸気や酸素が侵入しやすくなり、耐久性が低下するという問題がある。また、貫通孔を有する電極を形成するため作製プロセス数が多く、生産歩留まりが低いという問題がある。
一方、本発明者は、貫通孔を形成しないエレクトロクロミック装置として、一つの支持体を有し、前記支持体上に形成した第1の電極層と、前記第1の電極層に対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層及び前記第2の電極層のいずれかと接するように設けられたエレクトロクロミック層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に充填され、かつ前記エレクトロクロミック層と接するように設けられた無機微粒子を含有する固体電解質層と、前記第2の電極層上の保護層と、を有するエレクトロクロミック装置を提案した(特許文献2参照)。しかし、この装置では作製プロセスは低減されるものの、固体電解質層上にエレクトロクロミック層又は劣化防止層を塗布形成する場合に、親水性の電解質層が塗布形成プロセスにより溶解又は破壊されやすく使用材料が限定されるという問題があった。特に、調光デバイスでは黒色の発色色彩が求められるが、その場合は第1のエレクトロクロミック層と第2のエレクトロクロミック層の混色による色彩調整が必要となるため、使用材料が限られる場合は黒色化が難しい。これは単一のエレクトロクロミック材料では可視光域で均一な光吸収を実現することが難しいためである。
本発明は、前記従来の諸問題を解決し、貼合せプロセスなしで作製可能な高性能エレクトロクロミック装置の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)の発明によって解決される。
1) 支持体上に、第1の電極層、第1のエレクトロクロミック層、固体電解質層、第2のエレクトロクロミック層、第2の電極層をこの順に有し、更に保護層を有するエレクトロクロミック装置において、前記第1のエレクトロクロミック層が下記一般式(1)で示されるラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体を含有し、前記第2のエレクトロクロミック層が金属酸化物からなることを特徴とするエレクトロクロミック装置。

[一般式(1)]
−B
但し、n=2のときmは0、n=1のときmは0又は1である。Aは下記一般式(2)で示される構造を有し、m=1のとき、R〜R15のいずれかの位置でBと結合している。Bは下記一般式(3)で示される構造を有し、m=1のとき、R16〜R21のいずれかの位置でAと結合している。また、A及びBの少なくとも1つはラジカル重合性官能基を有する。

[一般式(2)]
Figure 2017111207
[一般式(3)]
Figure 2017111207
上記式(2)及び(3)中、R〜R21は、水素原子又は一価の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記一価の有機基のうち少なくとも1つはラジカル重合性官能基である。
本発明によれば、貼合せプロセスなしで作製可能な高性能エレクトロクロミック装置を提供できる。また、透明から黒色に変化する調光装置を提供できる。
第1の実施形態に係るエレクトロクロミック装置の一例を示す概略断面図。 第2の実施形態に係るエレクトロクロミック装置の一例を示す概略断面図。
以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、その実施の形態には次の2)〜3)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
2) 前記固体電解質層が絶縁性金属酸化物からなる微粒子を含むことを特徴とする1)に記載のエレクトロクロミック装置。
3) 支持体上に真空製膜法で第1の電極層を形成し、その上に塗布法で第1のエレクトロクロミック層を形成し、その上に電解質材料を塗布した後、固体化し、その上に真空製膜法で第2のエレクトロクロミック層及び第2の電極層を順次形成した後、保護層を形成する工程を含むことを特徴とする1)又は2)に記載のエレクトロクロミック装置の製造方法。
本発明のエレクトロクロミック装置は、支持体が一つでよいため生産性に優れ、かつ、大型の装置を容易に製造することができる。
また、貼合せプロセスなしで作製できることから、多様な部位にエレクトロクロミック装置を形成でき、エレクトロクロミック装置の適用範囲を広げることができる。
また、一般式(1)で示されるトリアリールアミン誘導体を含有する発色濃度に優れた第1のエレクトロクロミック層と、製膜が容易な金属酸化物からなる第2のエレクトロクロミック層を有するので良好な酸化還元反応が得られる。即ち、第1の電極層側に+電圧を印加すると、第1のエレクトロクロミック層が酸化反応し、第2のエレクトロクロミック層が還元反応して発色する。また電圧を逆に印加すると消色する。また、黒色など色彩特性にも優れた装置、特に黒色の調光装置を実現できる。
更に、固体電解質層に無機微粒子を含むことが好ましい。これにより第2のエレクトロクロミック層形成時の熱による電解質層のダメージを軽減できるとともに、均一な第2のエレクトロクロミック層を形成することができ、良好な酸化還元反応が得られる。
本発明のエレクトロクロミック装置の製造方法は、支持体上に真空製膜法で第1の電極層を形成し、その上に塗布法で第1のエレクトロクロミック層を形成し、その上に電解質層材料を塗布した後、固体化し、その上に真空製膜法で第2のエレクトロクロミック層及び第2の電極層を順次形成した後、保護層を形成する工程を含む。
保護層材料は有機材料、無機材料から選択することが出来、積層することが好ましい。有機材料の形成プロセスには塗布法、無機材料の形成プロセスには真空製膜法などを用いることができる。
ここで、図1、図2を参照しつつ、第1の実施形態及び第2の実施形態のエレクトロクロミック装置及びその製造方法について説明するが、本発明はこれらに限定される訳ではない。なお、各図において、同一構成部分には同一符号を付し重複した説明を省略する。
図1は、第1の実施形態に係るエレクトロクロミック装置の一例を示す概略断面図である。エレクトロクロミック装置10は、支持体11と、支持体11上に順次積層された、第1の電極層12、第1のエレクトロクロミック層13、固体電解質層14、第2のエレクトロクロミック層15、第2の電極層16、及び保護層17を有する。
エレクトロクロミック装置10の製造方法は、支持体11上に第1の電極層12、及び第1のエレクトロクロミック層13を順次積層する工程と、第1のエレクトロクロミック層13上に固体電解質層14を形成した後、硬化させ、更に第2のエレクトロクロミック層15及び第2の電極層16を積層する工程と、第2の電極層16上に保護層17を積層する工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
この例では、第1の電極層12、第2のエレクトロクロミック層15、第2の電極層16、及び保護層17は無機材料(金属酸化物など)の真空製膜法で形成し、他の層は塗布法で製膜する。真空製膜法で緻密な膜を形成することにより、電極層の導電性、無機保護層のバリア性を向上させるとともに、有機層を塗布法で製膜することにより生産性が向上する。また、真空製膜法により、第2のエレクトロクロミック層15、第2の電極層16を形成することが可能となり、塗布プロセスにより固体電解質層14を劣化させることがないので、装置の性能が向上する。
以下、第1の実施形態に係るエレクトロクロミック装置10の各構成要素について説明する。
[支持体]
支持体11は、第1の電極層12、第1のエレクトロクロミック層13、固体電解質層14、第2のエレクトロクロミック層15、第2の電極層16、及び保護層17を支持する機能を有する。
支持体11の材料としては、前記各層を支持さえできれば、周知の有機材料や無機材料をそのまま用いることができる。その例としては、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、フロートガラス、ソーダ石灰ガラス等のガラス基板などが挙げられる。また、ポリカーボネイト樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂基板を用いてもよい。更に、アルミニウム、ステンレス、チタン等の金属基板を用いてもよい。
なお、エレクトロクロミック装置10が第2の電極層16側から視認する反射型表示装置である場合は、支持体11の透明性は不要である。また、支持体11として導電性金属材料を用いる場合は、支持体11が第1の電極層12を兼ねることもできる。 また、支持体11の表面に、水蒸気バリア性、ガスバリア性、視認性を高めるために透明絶縁層、反射防止層等をコーティングしてもよい。
[電極層]
第1の電極層12及び第2の電極層16の材料としては、導電性を有する材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。しかし、調光装置として利用する場合は、光の透過性を確保する必要があるため、透明かつ導電性に優れた透明導電性材料が用いられる。これにより、透明性が得られると共に着色のコントラストをより高めることができる。
前記透明導電性材料としては、例えば、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)等の無機材料などが挙げられる。これらの中でも、真空成膜により形成されたインジウム酸化物(In酸化物)、スズ酸化物(Sn酸化物)、及び亜鉛酸化物(Zn酸化物)のいずれか1つを含む無機材料が好ましい。
前記In酸化物、Sn酸化物、及びZn酸化物は、スパッタ法、蒸着法により、容易に成膜が可能であると共に、良好な透明性と電気伝導度が得られる材料である。これらの中でも、InSnO、GaZnO、SnO、In、ZnOが特に好ましい。
更に、透明性を有する銀、金、カーボンナノチューブ、金属酸化物等のネットワーク電極、又はこれらの複合層も有用である。前記ネットワーク電極とは、カーボンナノチューブや他の高導電性の非透過性材料等を微細なネットワーク状に形成して透過率を持たせた電極である。
第1の電極層12及び第2の電極層16の各々の厚みは、第1のエレクトロクロミック層13の酸化還元反応に必要な電気抵抗値が得られるように調整される。
これらの材料としてITOを用いた場合、第1の電極層12及び第2の電極層16の各々の厚みは、20〜500nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
また、調光ミラーとして利用する場合には、第1の電極層12及び第2の電極層16のいずれかが反射機能を有する構造であってもよい。その場合には、第1の電極層12及び第2の電極層16の材料として金属材料を含むことができる。前記金属材料としては、例えば、Pt、Ag、Au、Ni、Al、Ti、Cr、ロジウム、又はこれらの合金、あるいはこれらの積層構成などが挙げられる。
第1の電極層12及び第2の電極層16の作製方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
[エレクトロクロミック層]
第1のエレクトロクロミック層13は、前記一般式(1)で示されるラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体を含有する。
第1のエレクトロクロミック層13が該トリアリールアミン誘導体の重合により形成されると、繰返し駆動(酸化還元反応)特性が良好になるとともに光耐久性に優れる点で有利である。また、消色状態が透明であり、酸化反応で高濃度の着色発色性能が得られる。更に、前記トリアリールアミン誘導体と、これとは異なる他のラジカル重合性化合物を含むエレクトロクロミック材料(組成物)を架橋した架橋物を含有すると、重合物の耐溶解性及び耐久性が一層向上するので好ましい。
<<ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体>>
−一価の有機基−
前記一般式(2)及び一般式(3)における一価の有機基としては、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、アミド基、置換基を有していてもよいモノアルキルアミノカルボニル基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノカルボニル基、置換基を有していてもよいモノアリールアミノカルボニル基、置換基を有していてもよいジアリールアミノカルボニル基、スルホン酸基、置換基を有していてもよいアルコキシスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシスルホニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、スルホンアミド基、置換基を有していてもよいモノアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいモノアリールアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいジアリールアミノスルホニル基、アミノ基、置換基を有していてもよいモノアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよい複素環基などが挙げられる。
これらの中でも、安定動作及び光耐久性の点から、アルキル基、アルコキシル基、水素原子、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン基、アルケニル基、アルキニル基が特に好ましい。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。前記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。前記アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基などが挙げられる。前記複素環基としては、例えば、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、チアジアゾールなどが挙げられる。
前記置換基に更に置換される置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
−ラジカル重合性官能基−
前記ラジカル重合性官能基としては、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば特に限定されない。その例としては、下記一般式(i)で表される、1−置換エチレン官能基、下記一般式(ii)で表される、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられるが、中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が特に好ましい。
(1)1−置換エチレン官能基
Figure 2017111207
上記式中、Xは、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R100)−基〔R100は、水素、アルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。〕、又は、−S−基を表す。
前記一般式(i)におけるアリーレン基としては、例えば、置換基を有してもよいフェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。アルケニレン基としては、例えば、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基などが挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
前記一般式(i)で表される1−置換エチレン官能基の具体例としては、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基などが挙げられる。
(2)1,1−置換エチレン官能基
Figure 2017111207
上記式中、Yは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR101基〔R101は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又はCONR102103(R102及びR103は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。)〕を表す。また、Xは、前記一般式(i)のXと同一の置換基、単結合、又はアルキレン基を表す。ただし、Y及びXの少なくとも一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、芳香族環である。
前記一般式(ii)におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基などが挙げられる。
前記一般式(ii)で表される1,1−置換エチレン官能基の具体例としては、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基などが挙げられる。
なお、これらX、X、Yに係る置換基に更に置換される置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体としては、以下の一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物が好適である。式中のR27〜R88は、いずれも一価の有機基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、そのうち少なくとも1つはラジカル重合性官能基である。前記一価の有機基及びラジカル重合性官能基としては、前記一般式(1)と同じものが挙げられる。
[一般式1−1]
Figure 2017111207
[一般式1−2]
Figure 2017111207
[一般式1−3]
Figure 2017111207
前記一般式(1)、及び前記一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物の具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<例示化合物1>
Figure 2017111207
<例示化合物2>
Figure 2017111207
<例示化合物3>
Figure 2017111207
<例示化合物4>
Figure 2017111207
<例示化合物5>
Figure 2017111207
<例示化合物6>
Figure 2017111207
<例示化合物7>
Figure 2017111207
<例示化合物8>
Figure 2017111207
<例示化合物9>
Figure 2017111207
<例示化合物10>
Figure 2017111207
<例示化合物11>
Figure 2017111207
<例示化合物12>
Figure 2017111207
<例示化合物13>
Figure 2017111207
<例示化合物14>
Figure 2017111207
<例示化合物15>
Figure 2017111207
<例示化合物16>
Figure 2017111207
<例示化合物17>
Figure 2017111207
<例示化合物18>
Figure 2017111207
<例示化合物19>
Figure 2017111207
<例示化合物20>
Figure 2017111207
<例示化合物21>
Figure 2017111207
<例示化合物22>
Figure 2017111207
<例示化合物23>
Figure 2017111207
<例示化合物24>
Figure 2017111207
<例示化合物25>
Figure 2017111207
<例示化合物26>
Figure 2017111207
<例示化合物27>
Figure 2017111207
<例示化合物28>
Figure 2017111207
<例示化合物29>
Figure 2017111207
<例示化合物30>
Figure 2017111207
<例示化合物31>
Figure 2017111207
<例示化合物32>
Figure 2017111207
<例示化合物33>
Figure 2017111207
<例示化合物34>
Figure 2017111207
<例示化合物35>
Figure 2017111207
<例示化合物36>
Figure 2017111207
<例示化合物37>
Figure 2017111207
<例示化合物38>
Figure 2017111207
<例示化合物39>
Figure 2017111207
<例示化合物40>
Figure 2017111207
<<他のラジカル重合性化合物>>
他のラジカル重合性化合物は、前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体とは異なる化合物であって、少なくとも1つのラジカル重合性官能基を有する。
その例としては、1官能、2官能、又は3官能以上のラジカル重合性化合物、機能性モノマー、ラジカル重合性オリゴマーなどが挙げられる。これらの中でも、2官能以上のラジカル重合性化合物が特に好ましい。
他のラジカル重合性化合物におけるラジカル重合性官能基としては、前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体におけるラジカル重合性官能基と同様であるが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が特に好ましい。
前記1官能のラジカル重合性化合物としては、例えば、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、セチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンモノマーなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記2官能のラジカル重合性化合物としては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記3官能以上のラジカル重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
なお、上記において、EO変性はエチレンオキシ変性を、PO変性はプロピレンオキシ変性を、ECH変性はエピクロロヒドリン変性を指す。
前記機能性モノマーとしては、例えば、オクタフルオロペンチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチルアクリレートなどのフッ素原子を置換したもの、特公平5−60503号公報、特公平6−45770号公報に記載のシロキサン繰り返し単位が20〜70のアクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、メタクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、アクリロイルポリジメチルシロキサンプロピル、アクリロイルポリジメチルシロキサンブチル、ジアクリロイルポリジメチルシロキサンジエチルなどのポリシロキサン基を有するビニルモノマー、アクリレート及びメタクリレートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、ポリエステルアクリレート系オリゴマーなどが挙げられる。
架橋物を形成する点からは、前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体と前記他のラジカル重合性化合物の少なくとも一方が、ラジカル重合性官能基を2つ以上有していることが好ましい。
前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体の含有量は、エレクトロクロミック組成物の全量に対して、10〜100質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましい。前記含有量が10質量%以上であれば、エレクトロクロミック層のエレクトロクロミック機能が充分に発現し、加電圧による繰り返し使用での耐久性が良好であり、発色感度が良好である。また、前記含有量が100質量%でもエレクトロクロミック機能は発現し、この場合、最も厚みに対する発色感度が高い。しかし、電荷の授受に必要であるイオン液体との相溶性が低くなる場合があり、加電圧による繰り返し使用での耐久性の低下などによる電気特性の劣化が現れる。使用されるプロセスによって要求される電気特性が異なるため一概には言えないが、発色感度と繰り返し耐久性の両特性のバランスを考慮すると、30〜90質量%がより好ましい。
<<重合開始剤>>
前記エレクトロクロミック組成物は、前記ラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体と前記他のラジカル重合性化合物との架橋反応を効率よく進行させるため、必要に応じて重合開始剤を含有することが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられるが、これらの中でも、重合効率の点から光重合開始剤が好ましい。
前記熱重合開始剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、クメンヒドロペルオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤;アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤などが挙げられる。これらは1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアセトフェノン系又はケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
その他の光重合開始剤としては、例えば、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
なお、光重合促進効果を有する化合物を単独で用いたり、前記光重合開始剤と併用したりすることもできる。このような化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
第1のエレクトロクロミック層13は、組成物を溶媒に溶解して塗布製膜した後、光や熱により重合させてエレクトロクロミック層を形成することが好ましい。塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、ノズルコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法等の各種印刷法などが挙げられる。
第2のエレクトロクロミック層15には、還元発色機能を有する金属酸化物を用いる。具体的には、WO、V、MoO、Nb、TiOなどの無機エレクトロクロミック材料が挙げられる。特に着色効率(電荷量あたりの着色濃度)の点でWOが好ましい。
第2のエレクトロクロミック層15は真空製膜法で固体電解質上に形成する。作製方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
前記エレクトロクロミック層13及び15の厚みは特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2〜5.0μmが好ましい。厚みが0.2μm以上であれば、発色濃度が得難くなることはなく、5.0μm以下であれば、製造コストが増大したり、着色によって視認性が低下したりすることはない。
[固体電解質層]
固体電解質層14は、光又は熱硬化型樹脂中に電解質を保持した膜として形成される。
前記硬化型樹脂、電解質、及び無機微粒子などを混合した溶液を第1のエレクトロクロミック層13上に塗布した後、光又は熱により硬化させることが好ましい。しかし、予め多孔質の無機微粒子層を形成した後、硬化型樹脂や電解質を混合した溶液を無機微粒子層に浸透するように塗布し、光又は熱で硬化させることもできる。
前記電解液としては、イオン液体等の液体電解質、又は固体電解質を溶媒に溶解した溶液が用いられるが、電解質としてLiイオンを混合することが好ましい。金属酸化物エレクトロクロミック材料の酸化還元反応にはL又はHが寄与するためである。
電解質の材料としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類、アルカリ類の支持塩を用いることができる。具体的には、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiCFCOO、KCl、NaClO、NaCl、NaBF、NaSCN、KBF、Mg(ClO、Mg(BFなどが挙げられる。
前記イオン性液体には特に制限はなく、一般的に研究・報告されている物質を適宜用いることができる。
有機のイオン性液体には、室温を含む幅広い温度領域で液体状態を示すものがあり、カチオン成分とアニオン成分からなる。
前記カチオン成分としては、例えば、N,N−ジメチルイミダゾール塩、N,N−メチルエチルイミダゾール塩、N,N−メチルプロピルイミダゾール塩等のイミダゾール誘導体;N,N−ジメチルピリジニウム塩、N,N−メチルプロピルピリジニウム塩等のピリジニウム誘導体等の芳香族系の塩;トリメチルプロピルアンモニウム塩、トリメチルヘキシルアンモニウム塩、トリエチルヘキシルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム等の脂肪族4級アンモニウム系化合物などが挙げられる。
前記アニオン成分としては、大気中の安定性の面でフッ素を含んだ化合物が好ましく、例えば、BF 、CFSO 、PF 、(CFSO、B(CNなどが挙げられる。
これらのカチオン成分とアニオン成分を組み合わせて処方したイオン性液体を用いることができる。
前記固体電解質を溶解させる溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類やそれらの混合溶媒等を用いることができる。
前記硬化型樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂などの一般的な材料が挙げられるが、電解質との相溶性の高い材料が好ましい。
このような材料としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエチレングリコールの誘導体が挙げられる。また、前記硬化型樹脂として光硬化可能な樹脂を用いることが好ましい。熱重合や溶剤を蒸発させて薄膜化する方法に比べて、低温かつ短時間で素子を製造できるためである。
前記無機微粒子としては、多孔質層を形成して電解質と硬化樹脂を保持することができる材料であれば特に限定されないが、エレクトロクロミック反応の安定性、視認性の点から、絶縁性、透明性、耐久性が高い材料が好ましい。具体的には、シリコン、アルミニウム、チタン、亜鉛、錫等の酸化物又は硫化物、あるいはそれらの混合物が挙げられるが、特に絶縁性金属酸化物からなる微粒子が好ましい。
前記無機微粒子の大きさ(平均粒径)には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜10μmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。
[保護層]
保護層17は、第2の電極層16の上面を覆うように形成される。また、必要に応じて各層の側面を覆うように形成してもよい。例えば紫外線硬化性や熱硬化性の絶縁性樹脂等を、第1の電極層12、第1のエレクトロクロミック層13、固体電解質層14、第2のエレクトロクロミック層15の各側面、並びに第2の電極層16の側面及び上面を覆うように塗布し、その後、硬化させることにより形成できる。更に保護層17は、硬化性樹脂と無機材料との積層構造とすることが好ましい。これにより、酸素や水に対するバリア性が向上する。
前記無機材料としては、絶縁性、透明性、耐久性が高い材料が好ましく、具体例としては、シリコン、アルミニウム、チタン、亜鉛、錫などの酸化物又は硫化物、あるいはこれらの混合物などが挙げられる。 これらの膜はスパッタ法や蒸着法などの真空製膜プロセスで容易に形成することができる。
保護層17の厚みには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、0.5〜10μmが好ましい。
<第2の実施形態のエレクトロクロミック装置>
図2は、第2の実施形態に係るエレクトロクロミック装置の一例を示す概略断面図である。
第2の実施形態のエレクトロクロミック装置20は、支持体11が支持体101に置換された点、及び保護層17が無機保護層17−1、有機保護層17−2の積層構成になっている点で第1の実施形態のエレクトロクロミック装置10(図1参照)と相違する。
支持体101は光学レンズ基板である。支持体101は各層を形成する面が曲面となっているため、従来のような電解液を挟んで2枚の支持体を貼り合わせる方法では、各層の形成は極めて難しい。一方、本実施形態では、前述した貼合せプロセスを有しない製造方法により、支持体の層形成面が平面の場合と同様に各層を積層形成できる。なお、支持体101は、メガネ等であっても構わない。
上記第2の実施形態のエレクトロクロミック装置20は、第1の実施形態の場合の効果に加えて、更に下記の効果を奏する。
(1)各層を形成する面が曲面である支持体を用いることができるため、支持体として光学レンズやメガネ等の曲面を有する光学素子を選定できる。
(2)光学レンズやメガネ等の光学素子を用いることにより、容易に調光可能なエレクトロクロミック装置(電気的に調光可能な光学デバイス)を実現できる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
<<第1の電極層、及び第1のエレクトロクロミック層の形成>>
支持体11(40mm×40mm、厚み0.7mmのガラス基板)上の20mm×20mmの領域、及び引き出し部分にメタルマスクを施した後、スパッタ法によりITO膜を厚み100nmに製膜して、第1の電極層12を形成した。
次いで、第1の電極層12であるITO膜の表面に、(a)下記構造式Aで示される化合物、(b)ポリエチレングリコールジアクリレート(KAYARAD PEG400DA、日本化薬社製)、(c)光重合開始剤(IRGACURE 184、BASF社製)、(d)テトラヒドロフランを、a:b:c:d=10:5:0.25:85(質量比)となるように混合した溶液をスピンコート法で塗布した後、UV60℃のアニール処理を1分間行い、紫外線照射により硬化させて、有機高分子材料からなる第1のエレクトロクロミック層13を形成した。膜厚は1.3μmであった。
[構造式A]
Figure 2017111207
<<固体電解質層の形成>>
電解質として(a)過塩素酸リチウム、溶媒として(b)ポリエチレングリコール(分子量200)と(c)炭酸プロピレン、紫外線硬化材として(d)ウレタン接着剤(LOCTITE(登録商標)3301、ヘンケル社製)を、a:b:c:d=1.4:3:8:10(質量比)となるように混合して電解液を得た。この電解液に、SiOナノ粒子の30質量%メチルエチルケトン分散液(オルガノシリカゾル、日産化学工業社製、10〜15nm標準タイプ)を10質量%混合し、第1のエレクトロクロミック層13の表面にスピンコート法により塗布し、60℃のホットプレート上で1分間乾燥させた後、紫外線照射により硬化させて固体電解質層14を形成した。
<<第2のエレクトロクロミック層、第2の電極層の形成>>
続いて、固体電解質層14上に、真空蒸着法によりWO膜を400nmの平均厚みで成膜して、第2のエレクトロクロミック層15を形成し、更にその上に、第1の電極層12として形成したITO膜と重なる20mm×20mmの領域、及び、第1の電極層12とは異なる領域にメタルマスクを施した後、スパッタ法によりITO膜を厚み100nmに製膜して、第2の電極層16を作製した。なお、第1の電極層12とは異なる領域に形成したITO膜は、第2の電極層16の引き出し部分である。作製した第2の電極層16のシート抵抗は約100Ω/□であった。
<<保護層の形成>>
第2の電極層16の上に、紫外線硬化接着剤(KAYARAD R−604、日本化薬社製)に光重合開始剤(IRGACURE 184、BASF社製)を5質量%添加した塗布液をスピンコート法により塗布した。次いで、紫外線照射により硬化させて平均厚み3μmの保護層17を形成した。

以上により、図1に示す構造のエレクトロクロミック装置10を得た。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Aのエレクトロクロミック化合物に由来する青緑発色及びWOの発色に由来する青発色が確認された。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
実施例2
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
<<電解質の充填と固体化>>
電解質として(a)1−エチル−3−メチルイミダゾリウムの(FSON−塩、(b)過塩素酸リチウム、(c)ポリエチレングリコールジアクリレート(KAYARAD PEG400DA、日本化薬社製)、(d)光重合開始剤(IRGACURE 184、BASF社製)、(e)SiOナノ粒子の40質量%メタノール分散液(オルガノシリカゾル、日産化学工業社製、10〜15nm標準タイプ)を、a:b:c:d:e=2:1:3:0.15:10(質量比)となるように混合した。得られた溶液を、第1のエレクトロクロミック層13の表面にスピンコート法で塗布し、60℃のホットプレート上で1分間乾燥させた後、紫外線照射により硬化させて固体電解質層14を形成した。
上記した点以外は実施例1と同様にして、図1に示すエレクトロクロミック装置10を作製した。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Aのエレクトロクロミック化合物に由来する青緑発色及びWOの発色に由来する青発色が確認された。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
実施例3
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
<<第1のエレクトロクロミック層の形成>>
第1の電極層12であるITO膜の表面に、(a)下記構造式Bで表される化合物、(b)ポリエチレングリコールジアクリレート(KAYARAD PEG400DA、日本化薬社製)、(c)光重合開始剤(IRGACURE 184、BASF社製)、(d)テトラヒドロフランを、a:b:c:d=10:5:0.25:85(質量比)となるように混合した。得られた溶液をスピンコート法で塗布した後、UV60℃のアニール処理を1分間行い、紫外線照射により硬化させて有機高分子材料からなる第1のエレクトロクロミック層13を形成した。膜厚は1.3μmであった。
上記した点以外は、実施例2と同様にして、図1に示すエレクトロクロミック装置10を作製した。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
[構造式B]
Figure 2017111207
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Bのエレクトロクロミック化合物に由来する黄色発色及びWOの発色に由来する青発色が確認され、黒色となった。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
実施例4
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
実施例3における構造式Bで表される化合物を、下記構造式Cで表される化合物に変えた点以外は、実施例3と同様にして、図1に示すエレクトロクロミック装置10を作製した。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
[構造式C]
Figure 2017111207
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Cのエレクトロクロミック化合物に由来するシアン発色及びWOの発色に由来する青発色が確認された。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
実施例5
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
実施例3における構造式Bで表される化合物を、下記構造式Dで表される化合物に変えた点以外は、実施例3と同様にして、図1に示すエレクトロクロミック装置10を作製した。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
[構造式D]
Figure 2017111207
「MeO」はメトキシ基を表す。
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Dのエレクトロクロミック化合物に由来するシアン発色及びWOの発色に由来する青発色が確認された。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
実施例6
<図1に示すエレクトロクロミック装置10の作製>
実施例3における構造式Bで表される化合物を、下記構造式Eで表される化合物に変えた点以外は、実施例3と同様にして、図1に示すエレクトロクロミック装置10を作製した。このエレクトロクロミック装置10は、調光ガラス装置として使用できる。
[構造式E]
Figure 2017111207
<<発消色駆動>>
作製したエレクトロクロミック装置10の発消色を確認した。即ち、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、+2Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分に、上記構造式Eのエレクトロクロミック化合物に由来する橙発色及びWOの発色に由来する青発色が確認された。
更に、第1の電極層12の引き出し部分と第2の電極層16の引き出し部分との間に、−1Vの電圧を3秒間印加したところ、第1の電極層12と第2の電極層16の重なった部分の色素が消色し、透明になることが確認された。
10 エレクトロクロミック装置
11 支持体
12 第1の電極層
13 第1のエレクトロクロミック層
14 固体電解質層
15 第2のエレクトロクロミック層
16 第2の電極層
17 保護層
17−1 無機保護層
17−2 有機保護層
20 エレクトロクロミック装置
101 支持体(光学レンズ基板)
特開2014−112183号公報 特開2015−132778号公報

Claims (3)

  1. 支持体上に、第1の電極層、第1のエレクトロクロミック層、固体電解質層、第2のエレクトロクロミック層、第2の電極層をこの順に有し、更に保護層を有するエレクトロクロミック装置において、前記第1のエレクトロクロミック層が下記一般式(1)で示されるラジカル重合性官能基を有するトリアリールアミン誘導体を含有し、前記第2のエレクトロクロミック層が金属酸化物からなることを特徴とするエレクトロクロミック装置。

    [一般式(1)]
    −B
    但し、n=2のときmは0、n=1のときmは0又は1である。Aは下記一般式(2)で示される構造を有し、m=1のとき、R〜R15のいずれかの位置でBと結合している。Bは下記一般式(3)で示される構造を有し、m=1のとき、R16〜R21のいずれかの位置でAと結合している。また、A及びBの少なくとも1つはラジカル重合性官能基を有する。

    [一般式(2)]
    Figure 2017111207
    [一般式(3)]
    Figure 2017111207
    但し、上記式(2)及び(3)中、R〜R21は、水素原子又は一価の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記一価の有機基のうち少なくとも1つはラジカル重合性官能基である。
  2. 前記固体電解質層が絶縁性金属酸化物からなる微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
  3. 支持体上に真空製膜法で第1の電極層を形成し、その上に塗布法で第1のエレクトロクロミック層を形成し、その上に電解質材料を塗布した後、固体化し、その上に真空製膜法で第2のエレクトロクロミック層及び第2の電極層を順次形成した後、保護層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトロクロミック装置の製造方法。
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