JPH11183938A - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

エレクトロクロミック素子

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JPH11183938A
JPH11183938A JP9364867A JP36486797A JPH11183938A JP H11183938 A JPH11183938 A JP H11183938A JP 9364867 A JP9364867 A JP 9364867A JP 36486797 A JP36486797 A JP 36486797A JP H11183938 A JPH11183938 A JP H11183938A
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JP
Japan
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group
general formula
substrate
electrochromic
compound
Prior art date
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Pending
Application number
JP9364867A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Izuru Sugiura
出 杉浦
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Publication date
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Priority to EP98961411A priority patent/EP1041425A4/en
Priority to PCT/JP1998/005737 priority patent/WO1999032926A1/ja
Publication of JPH11183938A publication Critical patent/JPH11183938A/ja
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性高分子化合物をエレクトロクロミック
物質に用いたエレクトロクロミックミラーを提供する。 【解決手段】 少なくとも一方が透明である2枚の導電
基板の間に、イオン伝導性物質層とエレクトロクロミッ
ク層を設け、このエレクトロクロミック層に特定の導電
性高分子化合物を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物、自動車、旅
客車両等の乗り物の調光窓として、または屋内で装飾
用、間仕切り用等に使用される調光ガラスとして、さら
には表示素子として、または自動車等の乗り物の防眩ミ
ラーとして使用可能なエレクトロクロミック素子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の調光ガラスなどに使用されるエレクトロクロミック素
子は、例えば、酸化タングステン(WO3 )のような無
機酸化物を透明導電膜上に真空蒸着またはスパッタリン
グ法により成膜し、これを発色剤として用いているもの
が知られている(特開昭63−18336号公報)。し
かし、これらの膜形成手段では真空下で行わなければな
らないので、その実施にコストがかかり、大面積のEC
素子を得るためには大型の真空装置が必要となる。ま
た、スパッタリング法では基板温度が高くなるため、ガ
ラス製以外の基板、例えば合成樹脂製の基板などを使用
する場合には、一定の条件を選ばなければならず、エレ
クトロクロミック素子の軽量化が難しい。また、酸化タ
ングステンを用いる場合には青色の発色しか得られない
という問題がある。そこで、本発明は、このような実状
に鑑みなされたものであり、その目的は、安価な発色剤
と簡便な工程により製造することが可能であり、かつ、
色調が可変なエレクトロクロミック素子を提供すること
にある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は発色層として特
定の導電性高分子化合物を使用し、またイオン伝導物質
層にエレクトロクロミック化合物を存在させて発色をさ
せることにより、上記問題点を解決したものである。す
なわち、本発明のエレクトロクロミック素子は、少なく
とも一方が透明である2枚の導電基板間に、下記の一般
式(2)で表されるビオロゲン構造を有する化合物を含
有するイオン伝導性物質層を設け、該イオン伝導性物質
層と導電性基板との間の少なくとも一方に、下記一般式
(1)で表される化合物を含有するエレクトロクロミッ
ク層を設けたものである。
【化3】 (式中、R1は水素または炭素数1〜5のアルキル基、
2、R3、R4及びR5はそれぞれ個別に水素または炭素
数1〜20炭化水素基または炭化水素残基を表し、それ
ぞれ同一でも異なってもよく、Ar1およびAr2はそれ
ぞれ個別に炭素数6〜20の二価の芳香族炭化水素残基
を表す。aは2以上の整数を、bおよびcは0ないし3
の整数をそれぞれ示す。)
【化4】 (式中、X- 、Y- は同一であっても異なってもよく、
それぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO4 -、BF4 -
PF6 -、CH3COO- 、CH3(C64)SO3 -から選
ばれる対アニオンを示す。)
【0004】
【発明実施の形態】以下、本発明の内容を詳しく説明す
る。本発明においては、少なくとも1枚は透明である、
2枚の導電基板が使用されるが、ここで導電基板とは電
極としての機能を果たす基板を意味する。従って、本発
明で言う導電基板には、基板自体を導電性材料で構成さ
せたものと、導電性を持たない基板の少なくとも一方の
表面に電極層を積層させた積層板が包含される。導電性
を備えているか否かに拘らず、基板自体は常温において
平滑な面を有していることが必要であるが、その面は平
面であっても、曲面であっても差し支えなく、応力で変
形するものであっても差し支えない。本発明で使用され
る導電基板の少なくとも一方は透明導電基板であり、他
方は透明であっても、不透明であっても、光を反射でき
る反射性導電基板であってもよい。なお、2枚の導電基
板をいずれも透明導電基板としたものは、表示素子や調
光ガラスに好適であり、1枚を透明導電基板、もう1枚
を不透明導電基板としたものは表示素子に好適であり、
そして1枚を透明導電基板、もう1枚を反射性導電基板
としたものはエレクトロクロミックミラーに好適であ
る。透明導電基板は、通常、透明基板上に透明電極層を
積層させた形態にある。ここで、透明とは可視光領域に
おいて10〜100%の光透過率を有することを意味す
る。また、不透明導電基板としては、(1)金属板、
(2)導電性を持たない不透明基板(透明でない各種の
プラスチック、ガラス、木材、石材等が使用可能)の一
方の面に電極層を積層させた積層体などが例示できる。
反射性導電基板としては、(1)導電性を持たない透明
又は不透明な基板上に反射性電極層を積層させた積層
体、(2)導電性を持たない透明基板の一方の面に透明
電極層を、他方の面に反射層を積層させた積層体、
(3)導電性を持たない透明基板上に反射層を、その反
射層上に透明電極層を積層させた積層体、(4)反射板
を基板とし、これに透明電極層を積層させた積層体、お
よび(5)基板自体が光反射層と電極層の両方の機能を
備えた板状体などが例示できる。上記透明基板として
は、特に限定されず、例えば、無色あるいは有色ガラ
ス、強化ガラス等が用いられる他、無色あるいは有色の
透明性樹脂が用いられる。具体的には、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミ
ド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン等が挙げられる。なお、本発明にお
ける基板は常温において平滑な面を有するものである。
上記透明電極層としては、本発明の目的を果たすもので
ある限り特に限定されないが、例えば、金、銀、クロ
ム、銅、タングステン等の金属薄膜、金属酸化物からな
る導電膜などが挙げられる。上記金属酸化物としては、
例えば、ITO(In23−SnO2)、酸化錫、酸化
銀、酸化亜鉛、酸化バナジウム等が挙げられる。電極の
膜厚は、通常100〜5,000オングストローム、好
ましくは500〜3,000オングストロームの範囲が
望ましい。また、表面抵抗(抵抗率)は、通常0.5〜
500Ω/cm2、好ましくは1〜50Ω/cm2の範囲
が望ましい。上記電極の形成方法としては特に限定され
ず、電極を構成する上記金属および金属酸化物等の種類
により、適宜公知の方法が選択できる。通常、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、ある
いはゾルゲル法等が採用される。この際、膜厚は電極面
の透明性が損なわれない範囲で選択されることは勿論で
ある。また、上記透明電極には、酸化還元能の付与、導
電性の付与、電気二重層容量の付与の目的で、部分的に
不透明な電極活性物質を付与することもできる。この
際、その付与量は電極面全体の透明性が損なわれない範
囲で選択されることは勿論である。不透明な電極活性物
質としては、例えば、銅、銀、金、白金、鉄、タングス
テン、チタン、リチウム等の金属、ポリアニリン、ポリ
チオフェン、ポリピロール、フタロシアニンなどの酸化
還元能を有する有機物、活性炭、グラファイトなどの炭
素材、V25、MnO2、NiO、Ir23などの金属
酸化物またはこれらの混合物を用いることができる。ま
た、これらを電極に結着させるために、さらに各種樹脂
を用いてもよい。この不透明な電極活性物質等を電極に
付与するには、例えば、ITO透明電極上に、活性炭素
繊維、グラファイト、アクリル樹脂等からなる組成物を
ストライプ状またはドット状等の微細パターンに形成し
たり、金(Au)薄膜状に、V25、アセチレンブラッ
ク、ブチルゴム等からなる組成物をメッシュ状に形成し
たりすることができる。本発明の反射性電極層は、鏡面
を有し、しかも電極として電気化学的に安定な機能を発
揮する薄膜を意味し、そのような薄膜としては、例え
ば、金、白金、タングステン、タンタル、レニウム、オ
スミウム、イリジウム、銀、ニッケル、パラジウム等の
金属膜や、白金−パラジウム、白金−ロジウム、ステン
レス等の合金膜が挙げられる。このような鏡面を備えた
薄膜の形成には、任意の方法を採用可能であって、例え
ば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法などを適宜採用することができる。反射性電極層
を設ける基板は透明であるか、不透明であるかを問わな
い。従って、反射性電極層を設ける基板としては、先に
例示した透明基板の他、透明でない各種のプラスチッ
ク、ガラス、木材、石材等が使用可能である。本発明で
言う反射板または反射層は、鏡面を有する基板又は薄膜
を意味し、例えば、銀、クロム、アルミニウム、ステン
レス等の板状体又はその薄膜を意味する。基板自体が反
射層と電極機能を兼ね備える板状体としては、上記反射
性電極層として例示したもののうち、自己支持性がある
ものが挙げられる。
【0005】次に本発明のエレクトロクロミック層につ
いて説明する。本発明のエレクトロクロミック層は、一
般式(1)で表される化合物を含有している。
【化5】 一般式(1)において、R1 は水素または炭素数1〜5
のアルキル基を示し、このアルキル基としては、メチル
基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられ
る。R1 は水素またはメチル基であることが特に好まし
い。R2 、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ個別に水
素原子、炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水
素基または炭化水素残基を示し、それぞれ同一でも異な
っても良い。この炭化水素基としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基等のアルキル基、トリル基、エチルフ
ェニル基等のアルキルフェニル基、フェニル基等のアリ
ール基、アルキルアリール基、アラルキル基などが挙げ
られ、また炭化水素残基としては、メトキシフェニル
基、エトキシフェニル基などのアルコキシフェニル基な
どが挙げられる。Ar1 およびAr2 はそれぞれ個別に
2価の芳香族炭化水素残基を示し、具体的には、フェニ
レン基(o-、m-、p-)、置換フェニレン基(置換基とし
ては、R6 と同様なものが挙げられるが、典型的にはア
ルキル置換フェニレン基等)、ビフェニレン基などが挙
げられる。aは2以上の整数であり、通常2〜500、
好ましくは5〜200の整数であり、bおよびcはそれ
ぞれ0〜3の整数である。一般式(1)で表される化合
物は、一般式(3)で表される化合物を重合反応させる
ことにより容易に得ることができる。
【化6】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、Ar1、Ar2
b、cは、一般式(1)におけるR1、R2、R3、R4
5、Ar1、Ar2、b、cと同一の基及び整数であ
る。) また、一般式(3)で表される化合物は一般に一般式
(4)で表されるアミン化合物に、一般式(5)で表さ
れる反応性酸クロライドとの反応により容易に得ること
ができる。
【化7】
【化8】 一般式(4)、(5)において、Ar1、Ar2、R1、
2、R3、R4、bおよびcは一般式(3)におけるA
1、Ar2、R1、2、R3、R4、bおよびcと同一の
基及び整数である。一般式(4)で表される化合物とし
ては、フェニレンジアミン、N−メチルフェニレンジア
ミン、N,N’−ジメチルフェニレンジアミン、N,
N,N’−トリメチルフェニレンジアミン、N−エチル
フェニレンジアミン、N,N’−ジエチルフェニレンジ
アミン、N,N,N’−トリエチルフェニレンジアミ
ン、N−フェニルフェニレンジアミン、N,N’−ジフ
ェニルフェニレンジアミン、N,N,N’−トリフェニ
ルフェニレンジアミン、N−トリルフェニレンジアミ
ン、N,N’−トリルフェニレンジアミン、N,N,
N’−トリトリルフェニレンジアミン、N−(4−アミ
ノフェニル)−N’−フェニルフェニレンジアミン、N
−(4−アミノフェニル)−N,N’−ジフェニルフェ
ニレンジアミン 、N−(4−アミノフェニル)−N,
N’,N’−トリフェニルフェニレンジアミン、N−
(4−アミノフェニル)−N’,N’−ジフェニルフェ
ニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)−N−ト
リルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)
−N−フェニル−N’−トリルフェニレンジアミン、N
−(4−アミノフェニル)−N−トリル−N’−フェニ
ルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)−
N,N’−ジトリルフェニレンジアミン 、N−(4−
アミノフェニル)−N’,N’−ジトリルフェニレンジ
アミン 、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニル
−N’,N’−ジトリルフェニレンジアミン 、N−
(4−アミノフェニル)−N,N’−ジフェニル−N’
−トリルフェニレンジアミン 、N−(4−アミノフェ
ニル)−N,N’,N’−トリトリルフェニレンジアミ
ン、N−(4−アミノフェニル)−N−メチルフェニレ
ンジアミン、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニ
ル−N’−メチルフェニレンジアミン、N−(4−アミ
ノフェニル)−N−メチル−N’−フェニルフェニレン
ジアミン、N−(4−アミノフェニル)−N,N’−ジ
メチルフェニレンジアミン 、N−(4−アミノフェニ
ル)−N’,N’−ジメチルフェニレンジアミン 、N
−(4−アミノフェニル)−N−フェニル−N’,N’
−ジメチルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェ
ニル)−N,N’−ジフェニル−N’−メチルフェニレ
ンジアミン 、N−(4−アミノフェニル)−N,
N’,N’−トリメチルフェニレンジアミン、ベンジジ
ン、N−メチルベンジジン、N,N’−ジメチルベンジ
ジン、N,N,N’−トリメチルベンジジン、N−エチ
ルベンジジン、N,N’−ジエチルベンジジン、N,
N,N’−トリエチルベンジジン、N−フェニルベンジ
ジン、N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N,N’
−トリフェニルベンジジン、N−トリルベンジジン、
N,N’−トリルベンジジン、N,N,N’−トリトリ
ルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N’−フ
ェニルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N,
N’−ジフェニルベンジジン 、N−(4−アミノフェ
ニル)−N,N’,N’−トリフェニルベンジジン、N
−(4−アミノフェニル)−N’,N’−ジフェニルベ
ンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N−トリルベ
ンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニル
−N’−トリルベンジジン、N−(4−アミノフェニ
ル)−N−トリル−N’−フェニルベンジジン、N−
(4−アミノフェニル)−N,N’−ジトリルベンジジ
ン 、N−(4−アミノフェニル)−N’,N’−ジト
リルベンジジン 、N−(4−アミノフェニル)−N−
フェニル−N’,N’−ジトリルベンジジン、N−(4
−アミノフェニル)−N,N’−ジフェニル−N’−ト
リルベンジジン 、N−(4−アミノフェニル)−N,
N’,N’−トリトリルベンジジン、N−(4−アミノ
フェニル)−N−メチルベンジジン、N−(4−アミノ
フェニル)−N−フェニル−N’−メチルベンジジン、
N−(4−アミノフェニル)−N−メチル−N’−フェ
ニルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N,
N’−ジメチルベンジジン 、N−(4−アミノフェニ
ル)−N’,N’−ジメチルベンジジン、N−(4−ア
ミノフェニル)−N−フェニル−N’,N’−ジメチル
ベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N,N’−
ジフェニル−N’−メチルベンジジン 、N−(4−ア
ミノフェニル)−N,N’,N’−トリメチルベンジジ
ン等が挙げられる。一般式(5)においてZはハロゲン
原子を表し、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等を挙げることができる。一般式(5)で表
される化合物としてはアクリル酸クロライド、メタクリ
ル酸クロライドなどを挙げることができる。本発明のエ
レクトロクロミック層は、上記一般式(1)で表される
化合物を必須に含有するが、典型的には発色層の実質的
全てが、該化合物だけで構成される。上記化合物をエレ
クトロクロミック層とするには、通常、上記導電性基板
上に上記化合物を膜状または層状に形成せしめることに
より得ることができる。膜または層に形成する方法とし
ては、特に限定されないが、一般式(1)で表される化
合物を溶媒に溶解し、その溶液を上記導電性基板に塗
布、乾燥する方法、一般式(1)で表される化合物を加
熱することにより溶融し、その溶融物を上記導電性基板
上に流延したのち冷却する方法などが挙げられ、特に前
者が好ましい。前者の方法において用いられる溶媒とし
ては、上記化合物を溶解し、塗布後揮発により除去され
うるものであれば、特に限定されないが、例えば、ジメ
チルスルフォキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
フォルムアミド、N−メチルピロリドン、γーバレロラ
クトン、ジメトキシエタン、アセトニトリル、プロピオ
ンニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、クロロホルム、トル
エン、ベンゼン、ニトロベンゼン、ジオキソラン等が挙
げられる。また、塗布法としてはキャスト、スピンコー
ト、ディップコートないのいずれの方法でもよい。乾燥
方法も常法により適宜行うことができる。かくして、電
圧を印可することで容易に酸化還元され着消色するエレ
クトロクロミック発色層が得られる。上記エレクトロク
ロミック発色層の厚さは、通常0.01μm〜50μ
m、好ましくは0.1μm〜20μmの範囲が望まし
い。
【0006】本発明のエレクトロクロミック素子におい
て用いられるイオン伝導性物質は、導電基板(以下これ
らを対向導電基板と呼ぶ)の間に設けられる。形成方法
は特に限定されず、真空注入法、大気注入法、メニスカ
ス法等によってシールされた導電基板の間に設けた間隙
に注入する方法や、スパッタリング法、蒸着法、ゾルゲ
ル法等によって導電基板の電極上にイオン伝導性物質の
層を形成した後、対向導電基板を合わせる方法やフィル
ム状のイオン導電性物質を用いて合わせガラス化する方
法等を用いることができる。このイオン伝導性物質と
は、前述したエレクトロクロミック層を着色、消色、色
変化等をさせることができるものである限り特に限定さ
れないが、通常室温で1×10-7S/cm以上のイオン
伝導度を示す物質であるものが好ましい。イオン伝導性
物質としては、特に限定されなく、液系イオン伝導性物
質、ゲル化液系イオン伝導性物質あるいは固体系イオン
伝導性物質等を用いることができる。本発明において
は、特に固体系イオン伝導性物質が望ましく、これによ
り、本発明のエレクトロクロミック素子を種々の実用性
能に優れた全固体型エレクトロクロミック素子とするこ
とができる。上記液系イオン導電性物質としては、溶媒
に塩類、酸類、アルカリ類等の支持電解質を溶解したも
の等を用いることができる。上記溶媒としては、支持電
解質を溶解できるものであれば特に限定されないが、特
に極性をするものが好ましい。具体的には水や、メタノ
ール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタ
ン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロ
ラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プ
ロピオンニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリ
ル、メトキシアセトニトリル、ジメチルアセトアミド、
メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジオキソ
ラン、スルホラン、トリメチルホスフェイト、ポリエチ
レングリコール等の有機極性溶媒が挙げられ、好ましく
は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニト
リル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジオキソラ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラ
ヒドロフラン、アジポニトリル、メトキシアセトニトリ
ル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジメ
チルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、トリメ
チルホスフェイト、ポリエチレングリコールなどの有機
極性溶媒が望ましい。これらは、使用に際して単独もし
くは混合物として使用できる。支持電解質としての塩類
は、特に限定されず、各種のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や
環状4級アンモニウム塩などがあげられ、具体的にはL
iClO4 、LiSCN、LiBF4 、LiAsF6
LiCF3 SO3 、LiPF6 、LiI、NaI、Na
SCN、NaClO4 、NaBF4 、NaAsF6 、K
SCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等
や、(CH34 NBF4 、(C254 NBF4
(n−C494 NBF4 、(C254 NBr、
(C254 NClO4 、(n−C494 NCl
4 等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウ
ム塩等、もしくはこれらの混合物が好適なものとして挙
げられる。支持電解質としての酸類は、特に限定され
ず、無機酸、有機酸などが挙げられ、具体的には硫酸、
塩酸、リン酸類、スルホン酸類、カルボン酸類などが挙
げられる。支持電解質としてのアルカリ類は、特に限定
されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウムなどが挙げられる。上記ゲル化液系イオン伝導性
物質としては、上記液系イオン伝導性物質に、さらにポ
リマーを含有させたり、ゲル化剤を含有させたりして粘
稠若しくはゲル状としたもの等を用いることができる。
上記ポリマーとしては、特に限定されず、例えばポリア
クリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポ
リアクリルアミド、セルロース、ポリエステル、ポリプ
ロピレンオキサイド、ナフィオンなどが挙げられる。上
記ゲル化剤としては、特に限定されず、オキシエチレン
メタクリレート、オキシエチレンアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、アクリルアミド、寒天、などが挙げら
れる。上記固体系イオン伝導性物質としては、室温で固
体であり、かつイオン導電性を有するものであれば特に
限定されず、ポリエチレンオキサイド、オキシエチレン
メタクリレートのポリマー、ナフィオン、ポリスチレン
スルホン酸、Li3 N、Na- β- Al23 、Sn
(HPO42 ・H2 Oなどが挙げることができ、特に
オキシアルキレンメタクリレート系化合物、オキシアル
キレンアクリレート系化合物またはウレタンアクリレー
ト系化合物を重合することによって得られる高分子化合
物等を用いた高分子固体電解質が好ましい。
【0007】高分子固体電解質の第1の例は、下記の一
般式(6)で示されるウレタンアクリレートと、先に示
した有機極性溶媒と支持電解質を含む組成物(以下組成
物Aと略す)を固化することにより得られる高分子化合
物である。
【化9】 (式中、R10およびR11は同一または異なる基であっ
て、下記の一般式(7)〜(9)から選ばれる基を示
し、R12およびR13は同一または異なる基であって、炭
素数1〜20、好ましくは2〜12の2価炭化水素残基
を示し、Yはポリエーテル単位、ポリエステル単位、ポ
リカーボネート単位またはこれらの混合単位を示す。ま
たeは1〜100、好ましくは1〜50、さらに好まし
くは1〜20の範囲の整数を示す。)
【化10】
【化11】
【化12】 一般式(7)〜(9)に於いて、R14〜R16 は同一ま
たは異なる基であって水素原子または炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、またR17 は炭素数1〜20の、好ま
しくは2〜8の2〜4価有機残基を示す。この有機残基
としては、アルキルトリル基、アルキルテトラリル基及
び下記の一般式(7)で示されるアルキレン基等の炭化
水素残基が挙げられる。
【化13】 一般式(10)に於いて、R18は炭素数1〜3のアルキ
ル基または水素を示し、fは0〜6の整数を示す。fが
2以上の場合、R18は同一でも異なっても良い。一般式
(7)で示されるアルキレン基等の炭化水素残基は、水
素原子の一部が炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアル
コキシ基又は炭素数6〜12のアリールオキシ基などの
含酸素炭化水素基で置換されていて差し支えない。一般
式(7)〜(9)に於けるR17の具体例を摘記すると、 等を好ましく挙げることができる。一般式(6)のR12
及びR13で示される2価炭化水素残基には、鎖状2価炭
化水素基、芳香族炭化水素基、含脂環炭化水素基などが
含まれるが、鎖状2価炭化水素基としては、先の一般式
(10)で示されるアルキレン基等を挙げることがで
き、芳香族炭化水素基および含脂環炭化水素基として
は、下記の一般式(11)〜(13)で示される炭化水
素基等が挙げられる。
【化14】
【化15】
【化16】 一般式(11)〜(13)に於いて、R19およびR20
同一または異なる基であって、フェニレン基、置換フェ
ニレン基(アルキル置換フェニレン基等)、シクロアル
キレン基、置換シクロアルキレン基(アルキル置換シク
ロアルキレン基等を示す。R21〜R24は同一または異な
る基であって、水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を示す。また、gは1〜5の整数を示す一般式(6)
に於けるR12およびR13の具体例は、下記の一般式(1
4)〜(20)で例示できる。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】 一般式(6)に於けるYはポリエーテル単位、ポリエス
テル単位およびポリカーボネート単位またはこれらの混
合単位を示すが、このポリエーテル単位、ポリエステル
単位、ポリカーボネート単位及びこれらの混合単位とし
ては、それぞれ下記の一般式(a)〜(d)で示される
単位を挙げることができる。
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】 一般式(a)〜(d)に於いて、R25〜R30は同一また
は異なる基であって、炭素数1〜20、好ましくは2〜
12の2価の炭化水素残基を示し、hは2〜300、好
ましくは10〜200の整数を、iは1〜300、好ま
しくは2〜200の整数を、jは1〜200、好ましく
は2〜100の整数を、kは1〜200、好ましくは2
〜100の整数を、lは1〜300、好ましくは10〜
200の整数をそれぞれ示す。R25〜R30は、直鎖また
は分岐のアルキレン基であることが好ましく、さらに言
えば、R27はメチレン基、エチレン基、トリメチレン
基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチ
レン基、プロピレン基のいずれかであることが、R25
26およびR28〜R30はエチレン基、プロピレン基のい
ずれかであることが好ましい。また、一般式(a)〜
(d)に於いて、各単位は同一のいわゆる単独重合で
も、異なる単位の共重合でも、いずれのものでもよい。
一般式(6)で示されるウレタンアクリレートの分子量
は、通常、重量平均分子量で2,500〜30,00
0、好ましくは3,000〜20,000の範囲にあ
る。また、ウレタンアクリレート1分子中の重合官能基
数は、好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4が望
ましい。一般式(6)で示されるウレタンアクリレート
は、公知の方法により容易に製造することができ、その
製法は特に限定されるものではない。
【0008】上記した組成物Aを調製する際に使用する
有機極性溶媒(有機非水溶媒)の量は、ウレタンアクリ
レート100重量部に対して通常100〜1200重量
部、好ましくは200〜900重量部の範囲で選ばれ
る、有機非水溶媒の使用量が少なすぎると、イオン伝導
度が低下し、なく、また有機非水溶媒の使用量が多すぎ
ると、組成物Aが固化した後の機械強度が低下してしま
う場合がある。支持電解質には先に例示したもの使用で
き、その使用量は有機非水溶媒に対し0.1〜30重量
%、好ましくは1〜20重量%の範囲で選ばれる。組成
物Aは、基本的には、ウレタンアクリレートと有機非水
溶媒(有機極性溶媒)と支持電解質からなる基本成分を
固化することにより得られるが、この組成物には本発明
の目的を損なわない範囲で任意成分を必要に応じて加え
ることができ、そうした任意成分としては、例えば架橋
剤や重合開始剤(光または熱)などが挙げられる。組成
物A(後述の一般式(2)で表される構造を有する化合
物を含む)を対向させた2枚の導電基板間の所望個所に
注入するには、真空注入法や大気注入法が採用できるほ
か、導電基板基板を対向させてその周縁部をシールし、
基板間の間隙にメニスカス法によって組成物Aを注入す
る方法が採用可能である。そして、基板間に注入された
組成物Aを適宜な方法で固化させることにより、高分子
固体電解質層を形成させることができる。重合性成分ま
たは架橋性成分などが、重合(重縮合)ないしは架橋反
応によって硬化し、組成物全体が常温において実質的に
流動しない状態となることをいう。なお、この場合ネッ
トワーク状の基本構造を有する。上記第1の例の高分子
固体電解質は、組成物Aを適宜公知の方法により所望個
所に注入した後、固化することにより対向する導電性基
板の間に挟持させることができる。ここでいう固化と
は、重合性または架橋性の成分などが、重合(重縮合)
や架橋の進行にともない硬化し、組成物全体として常温
において実質的に流動しない状態となることをいう。な
お、この場合ネットワーク状の基本構造を有する。
【0009】また、上記高分子固体電解質の第2の例と
しては、下記一般式(21)で表される単官能アクリロ
イル変性ポリアルキレンオキシド、多官能アクリロイル
変性ポリアルキレンオキシド、上記有機極性溶媒、およ
び上記支持電解質を含む組性物(以下組成物Bと略す)
を固化することにより得られる高分子固体電解質が挙げ
られる。
【化28】 一般式(21)に於いて、R31、R32、R33およびR34
は、各々個別に水素または炭素数1〜5のアルキル基を
示し、そのアルキル基としては、メチル基、エチル基、
i-プロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル
基、n-ペンチル基等が挙げられ、特にR31〜R33はそれ
ぞれ水素又はメチル基であることが、R34は水素、メチ
ル基又はエチル基であることが好ましい。一般式(2
1)のmは、1以上の整数、通常1≦m≦100、好ま
しくは2≦m≦50、さらに好ましくは2≦m≦30の
範囲の整数を示す。一般式(21)で示される化合物の
具体例としては、オキシアルキレンユニットを1〜10
0個、好ましくは2〜50個、さらに好ましくは1〜2
0個の範囲で持つメトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタク
リレート、エトキシポリエチレングリコールメタクリレ
ート、エトキシポリプロピレングリコールメタクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メ
トキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキ
シポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリ
プロピレングリコールアクリレート、またはこれらの混
合物を挙げることができる。一般式(21)のmが2以
上の場合、オキシアルキレンユニットは互いに異なるい
わゆる共重合オキシアルキレンユニットを持つものでも
よく、その具体例としては、例えば、オキシエチレンユ
ニットを1〜50個、好ましくは1〜20個の範囲で持
ち、かつオキシプロピレンユニットを1〜50個、好ま
しくは1〜20個の範囲で持つところの、メトキシポリ
(エチレン・プロピレン)グリコールメタクリレート、
エトキシポリ(エチレン・プロピレン)グリコールメタ
クリレート、メトキシポリ(エチレン・プロピレン)グ
リコールアクリレート、エトキシポリ(エチレン・プロ
ピレン)グリコールアクリレート、またはこれらの混合
物が挙げられる。本発明で使用可能なアクリロイル変性
ポリアルキレンオキシドの他の例は、一般式(22)で
示される2官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシ
ド及び一般式(23)で表されるところの、3官能以上
の多官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシドなど
が挙げられる。
【化29】 (式中、R35、R3637およびR38は、各々水素また
は、1〜5の炭素原子を有するアルキル基であり、mは
1以上の整数を示す。)
【化30】 (式中、R39、R40、およびR41は、各々水素または1
〜5の炭素原子を有するアルキル基であり、pは1以上
の整数を示し、qは2〜4の整数であり、Lはq価の連
結基を示す。) 一般式(22)において、R35、R36、R37およびR38
は、各々個別に水素または炭素数1〜5のアルキル基を
示す、このアルキル基としては、メチル基、エチル基、
i-プロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル
基、n-ペンチル基等が挙げられる。特にR35〜R38はそ
れぞれ水素又はメチル基であることが好ましい。一般式
(22)中のnは、1以上の整数、通常1≦n≦10
0、好ましくは2≦n≦50、さらに好ましくは2≦n
≦30の範囲の整数を示す。一般式(22)で示される
2官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシドの具体
例は、オキシアルキレンユニットを1〜100個、好ま
しくは2〜50個、さらに好ましくは1〜20個の範囲
で持つポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、またはこれらの混合物等を挙げるこ
とができる。nが2以上の場合、オキシアルキレンユニ
ットが互いに異なるいわゆる共重合オキシアルキレンユ
ニットを持つものでもよく、その例としては、例えば、
オキシエチレンユニットを1〜50個、好ましくは1〜
20個の範囲で持ち、かつオキシプロピレンユニットを
1〜50個、好ましくは1〜20個の範囲で持つところ
の、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコールジメタク
リレート、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコールジ
アクリレート、またはこれらの混合物などが挙げられ
る。一般式(23)に於いて、R39、R40およびR
41は、各々個別に水素または炭素数1〜5のアルキル基
を示し、このアルキル基としては、メチル基、エチル
基、i-プロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチ
ル基、n-ペンチル基等が挙げられる。R39〜R41は水素
又はメチル基であることが好ましい。一般式(23)の
pは1以上の整数、通常1≦p≦100、好ましくは2
≦p≦50さらに好ましくは2≦p≦30の範囲の整数
を示し、qは連結基Lの連結数を示し、2≦q≦4の整
数を示す。連結基Lは、通常、炭素数1〜30、好まし
くは1〜20の2価、3価または4価の炭化水素基であ
る。2価炭化水素基としては、アルキレン基、アリーレ
ン基、アリールアルキレン基、アルキルアリーレン基、
またはこれらを基本骨格として有する炭化水素基などが
挙げられ、具体的には、 などが挙げられる。3価の炭化水素基としては、アルキ
ルトリル基、アリールトリル基、アリールアルキルトリ
ル基、アルキルアリールトリル基、またはこれらを基本
骨格として有する炭化水素基などが挙げられ、具体的に
などが挙げられる。また、4価の炭化水素基としては、
アルキルテトラリル基、アリールテトラリル基、アリー
ルアルキルテトラリル基、アルキルアリールテトラリル
基、またはこれらを基本骨格として有する炭化水素基な
どが挙げられ、具体的には 等が挙げられる。多官能アクリロイル変性ポリアルキレ
ンオキシドの具体例としては、オキシアルキレンユニッ
トを1〜100個、好ましくは2〜50個、さらに好ま
しくは1〜20個の範囲で持つトリメチロールプロパン
トリ(ポリエチレングリコールアクリレート)、トリメ
チロールプロパントリ(ポリエチレングリコールメタク
リレート)、トリメチロールプロパントリ(ポリプロピ
レングリコールアクリレート)、トリメチロールプロパ
ントリ(ポリプロピレングリコールメタクリレート)、
テトラメチロールメタンテトラ(ポリエチレングリコー
ルアクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ(ポ
リエチレングリコールメタクリレート)、テトラメチロ
ールメタンテトラ(ポリプロピレングリコールアクリレ
ート)、テトラメチロールメタンテトラ(ポリプロピレ
ングリコールメタクリレート)、2,2−ビス[4−
(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ
ポリイソプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビ
ス[4−(メタクリロキシポリイソプロポキシ)フェニ
ル]プロパン、またはこれらの混合物等を挙げることが
できる。また、pが2以上の場合、オキシアルキレンユ
ニットが互いに異なるいわゆる共重合オキシアルキレン
ユニットを持つものでもよく、例えば、オキシエチレン
ユニットを1〜50個、好ましくは1〜20個の範囲で
持ち、かつオキシプロピレンユニットを1〜50個、好
ましくは1〜20個の範囲で持つところの、トリメチロ
ールプロパントリ(ポリ(エチレン・プロピレン)グリ
コールアクリレート)、トリメチロールプロパントリ
(ポリ(エチレン・プロピレン)グリコールメタクリレ
ート)、テトラメチロールメタンテトラ(ポリ(エチレ
ン・プロピレン)グリコールアクリレート)、テトラメ
チロールメタンテトラ(ポリ(エチレン・プロピレン)
グリコールメタクリレート)、またはこれらの混合物な
どがその具体例である。一般式(21)で表される単官
能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシドと一般式
(22)又は一般式(23)で表される多官能アクリロ
イル変性ポリアルキレンオキシドは併用することができ
る。併用する場合、単官能アクリロイル変性ポリアルキ
レンオキシド/多官能アクリロイル変性ポリアルキレン
オキシドの重量比は通常0.01/99.9〜99.9
/0.01、好ましくは1/99〜99/1、さらに好
ましくは20/80〜80/20の範囲にある。
【0010】組成物Bを調製するに際しての極性有機溶
媒の使用量は、アクリロイル変性ポリアルキレンオキシ
ドに対して通常50〜800重量%、好ましくは100
〜500重量%の範囲にあり、支持電解質の使用量は、
アクリロイル変性ポリアルキレンオキシドおよび極性有
機溶媒の重量和に対して通常1〜30重量%、好ましく
は3〜20重量%の範囲である。上記組成物Bには、必
要の応じて光重合開始剤や熱重合開始剤を添加すること
ができ、その使用量はアクリロイル変性ポリアルキレン
オキシドに対して通常0.005〜5重量%、好ましく
は0.01〜3重量%の範囲である。組成物B(一般式
(2)で表される構造を有する化合物を含む)を導電基
板間に注入するには、真空注入法や大気注入法が採用で
きるほか、導電基板どうしを対向させてその周縁部をシ
ールし、基板間の間隙にメニスカス法によって組成物B
を注入する方法が採用可能である。そして、基板間に注
入された組成物Bを適宜な方法で固化させることによ
り、高分子固体電解質層を形成させることができる。重
合性成分(単官能または多官能アクリロイル変性ポリア
ルキレンオキシド)または架橋性成分などが、重合(重
縮合)ないしは架橋反応によって硬化し、一般式(2)
で表される構造を有する化合物を含む組成物全体が常温
において実質的に流動しない状態となることをいう。な
お、この場合ネットワーク状の基本構造を有する。
【0011】次にイオン伝導性物質層に含有される一般
式(2)で表される構造を有する化合物について説明す
る。
【化31】 一般式(2)で表される構造において、X- 、Y- は対
アニオンを表し、それぞれ同一であっても異なってもよ
く、ハロゲンアニオン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、C
3COO- 、CH3(C64)SO3 -から選ばれるアニ
オンを示す。上記ハロゲンアニオンとしては、F-、C
-、Br-、I-等が挙げられる。上記一般式(2)で
表される構造、即ちビオロゲン構造を有する化合物とし
ては、エレクトロクロミック性を示すものである限り、
特に限定されなく、上記ビオロゲン構造単位そのものま
たは該構造を含む単位を繰り返し単位としたもの、また
は上記ビオロゲン構造の末端に高分子量置換基を有する
もの、高分子化合物の分子鎖の一部が上記ビオロゲン構
造を有する基により置換されたもの、等のいわゆる高分
子化合物、上記ビオロゲン構造を含む低分子化合物のい
ずれでも良い。高分子化合物のうち、上記ビオロゲン構
造を含む単位を繰り返し単位とした化合物については、
ビオロゲン構造を側鎖として有する側鎖型高分子化合物
でも、ビオロゲン構造を主鎖中に有する主鎖型高分子化
合物のどちらでも良い。該側鎖型高分子化合物における
主鎖部分の繰り返し単位としては、特に限定されなく、
例えば、炭化水素単位、含酸素炭化水素単位、含窒素炭
化水素単位、ポリシロキサン単位、またはこれらの共重
合単位などが挙げられる。一般式(2)で表される構造
を有する化合物として、具体的には、N,N’−ジヘプ
チルビピリジニウムジブロマイド、N,N’−ジヘプチ
ルビピリジニウムジクロライド、N,N’−ジヘプチル
ビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジヘプチ
ルビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,N’−
ジヘプチルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェー
ト、N,N’−ジヘキシルビピリジニウムジブロマイ
ド、N,N’−ジヘキシルビピリジニウムジクロライ
ド、N,N’−ジヘキシルビピリジニウムジパークロレ
ート、N,N’−ジヘキシルビピリジニウムジテトラフ
ロロボレート、N,N’−ジヘキシルビピリジニウムジ
ヘキサフロロホスフェート、N,N’−ジプロピルビピ
リジニウムジブロマイド、N,N’−ジプロピルビピリ
ジニウムジクロライド、N,N’−ジプロピルビピリジ
ニウムジパークロレート、N,N’−ジプロピルビピリ
ジニウムジテトラフロロボレート、N,N’−ジプロピ
ルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、N,
N’−ジベンジルビピリジニウムジブロマイド、N,
N’−ジベンジルビピリジニウムジパークロレート、
N,N’−ジベンジルビピリジニウムジテトラフロロボ
レート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジヘキサ
フロロホスフェート、N,N’−ジメタクリロイルエチ
ルビピリジニウムジブロマイド、N,N’−ジメタクリ
ロイルエチルビピリジニウムジクロライド、N,N’−
ジメタクリロイルエチルビピリジニウムジパークロレー
ト、N,N’−ジメタクリロイルエチルビピリジニウム
ジテトラフロロボレート、N,N’−ジメタクリロイル
エチルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、
N,N’−ジアクリロイルエチルビピリジニウムジブロ
マイド、N,N’−ジアクリロイルエチルビピリジニウ
ムジクロライド、N,N’−ジアクリロイルエチルビピ
リジニウムジパークロレート、N,N’−ジアクリロイ
ルエチルビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,
N’−ジアクリロイルエチルビピリジニウムジヘキサフ
ロロホスフェート、N,N’−ジメタクリロイルメチル
ビピリジニウムジブロマイド、N,N’−ジメタクリロ
イルメチルビピリジニウムジクロライド、N,N’−ジ
メタクリロイルメチルビピリジニウムジパークロレー
ト、N,N’−ジメタクリロイルメチルビピリジニウム
ジテトラフロロボレート、N,N’−ジメタクリロイル
メチルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、
N,N’−ジアクリロイルメチルビピリジニウムジブロ
マイド、N,N’−ジアクリロイルメチルビピリジニウ
ムジパークロレート、N,N’−ジアクリロイルメチル
ビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,N’−ジ
アクリロイルメチルビピリジニウムジヘキサフロロホス
フェート、N−ヘプチル−N’−メタクリロイルエチル
ビピリジニウムジブロマイド、N−ヘプチル−N’−メ
タクリロイルエチルビピリジニウムジクロライド、N−
ヘプチル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウム
ジパークロレート、N−ヘプチル−N’−メタクリロイ
ルエチルビピリジニウムジジテトラフロロボレート、
N−ヘプチル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニ
ウムジヘキサフロロホスフェート、、N−ヘプチル−
N’−メタクリロイルエチルビピリジニウムジブロマイ
ド、N−へキシル−N’−メタクリロイルエチルビピリ
ジニウムジクロライド、N−へキシル−N’−メタクリ
ロイルエチルビピリジニウムジパークロレート、N−へ
キシル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウムジ
ジテトラフロロボレート、 N−へキシル−N’−メタ
クリロイルエチルビピリジニウムジヘキサフロロホスフ
ェート、N−ベンジル−N’−メタクリロイルエチルビ
ピリジニウムジブロマイド、N−ベンジル−N’−メタ
クリロイルエチルビピリジニウムジクロライド、N−ベ
ンジル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウムジ
パークロレート、N−ベンジル−N’−メタクリロイル
エチルビピリジニウムジジテトラフロロボレート、 N
−ベンジル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウ
ムジヘキサフロロホスフェート、N−ブチル−N’−メ
タクリロイルエチルビピリジニウムジブロマイド、N−
ブチル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウムジ
クロライド、N−ブチル−N’−メタクリロイルエチル
ビピリジニウムジパークロレート、N−ブチル−N’−
メタクリロイルエチルビピリジニウムジジテトラフロロ
ボレート、 N−ブチル−N’−メタクリロイルエチル
ビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、N−プロ
ピル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニウムジブ
ロマイド、N−プロピル−N’−メタクリロイルエチル
ビピリジニウムジクロライド、N−プロピル−N’−メ
タクリロイルエチルビピリジニウムジパークロレート、
N−プロピル−N’−メタクリロイルエチルビピリジニ
ウムジジテトラフロロボレート、 N−プロピル−N’
−メタクリロイルエチルビピリジニウムジヘキサフロロ
ホスフェート、N−ヘプチル−N’−メタクリロイルメ
チルビピリジニウムジブロマイド、N−ヘプチル−N’
−メタクリロイルメチルビピリジニウムジクロライド、
N−ヘプチル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニ
ウムジパークロレート、N−ヘプチル−N’−メタクリ
ロイルメチルビピリジニウムジジテトラフロロボレー
ト、 N−ヘプチル−N’−メタクリロイルメチルビピ
リジニウムジヘキサフロロホスフェート、、N−ヘプチ
ル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウムジブロ
マイド、N−へキシル−N’−メタクリロイルメチルビ
ピリジニウムジクロライド、N−へキシル−N’−メタ
クリロイルメチルビピリジニウムジパークロレート、N
−へキシル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウ
ムジジテトラフロロボレート、 N−へキシル−N’−
メタクリロイルメチルビピリジニウムジヘキサフロロホ
スフェート、N−ベンジル−N’−メタクリロイルメチ
ルビピリジニウムジブロマイド、N−ベンジル−N’−
メタクリロイルメチルビピリジニウムジクロライド、N
−ベンジル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウ
ムジパークロレート、N−ベンジル−N’−メタクリロ
イルメチルビピリジニウムジジテトラフロロボレート、
N−ベンジル−N’−メタクリロイルメチルビピリジ
ニウムジヘキサフロロホスフェート、N−ブチル−N’
−メタクリロイルメチルビピリジニウムジブロマイド、
N−ブチル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウ
ムジクロライド、N−ブチル−N’−メタクリロイルメ
チルビピリジニウムジパークロレート、N−ブチル−
N’−メタクリロイルメチルビピリジニウムジジテトラ
フロロボレート、 N−ブチル−N’−メタクリロイル
メチルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、N
−プロピル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウ
ムジブロマイド、N−プロピル−N’−メタクリロイル
メチルビピリジニウムジクロライド、N−プロピル−
N’−メタクリロイルメチルビピリジニウムジパークロ
レート、N−プロピル−N’−メタクリロイルメチルビ
ピリジニウムジジテトラフロロボレート、 N−プロピ
ル−N’−メタクリロイルメチルビピリジニウムジヘキ
サフロロホスフェート、 N−ヘプチル−N’−メタク
リロイルフェニルビピリジニウムジブロマイド、N−ヘ
プチル−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウム
ジクロライド、N−ヘプチル−N’−メタクリロイルフ
ェニルビピリジニウムジパークロレート、N−ヘプチル
−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジジテ
トラフロロボレート、 N−ヘプチル−N’−メタクリ
ロイルフェニルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェ
ート、、N−ヘプチル−N’−メタクリロイルフェニル
ビピリジニウムジブロマイド、N−へキシル−N’−メ
タクリロイルフェニルビピリジニウムジクロライド、N
−へキシル−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニ
ウムジパークロレート、N−へキシル−N’−メタクリ
ロイルフェニルビピリジニウムジジテトラフロロボレー
ト、 N−へキシル−N’−メタクリロイルフェニルビ
ピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、N−ベンジ
ル−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジブ
ロマイド、N−ベンジル−N’−メタクリロイルフェニ
ルビピリジニウムジクロライド、N−ベンジル−N’−
メタクリロイルフェニルビピリジニウムジパークロレー
ト、N−ベンジル−N’−メタクリロイルフェニルビピ
リジニウムジジテトラフロロボレート、 N−ベンジル
−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジヘキ
サフロロホスフェート、N−ブチル−N’−メタクリロ
イルフェニルビピリジニウムジブロマイド、N−ブチル
−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジクロ
ライド、N−ブチル−N’−メタクリロイルフェニルビ
ピリジニウムジパークロレート、N−ブチル−N’−メ
タクリロイルフェニルビピリジニウムジジテトラフロロ
ボレート、 N−ブチル−N’−メタクリロイルフェニ
ルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェート、N−プ
ロピル−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウム
ジブロマイド、N−プロピル−N’−メタクリロイルフ
ェニルビピリジニウムジクロライド、N−プロピル−
N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジパーク
ロレート、N−プロピル−N’−メタクリロイルフェニ
ルビピリジニウムジジテトラフロロボレート、N−プロ
ピル−N’−メタクリロイルフェニルビピリジニウムジ
ヘキサフロロホスフェート、などが挙げられる。
【0012】また、その他の、上記ビオロゲン構造を有
する化合物としては、例えば、下記一般式(24)で表
される重合体または共重合体が挙げられる。
【化32】 一般式(24)中、mは1以上の整数、好ましくは1〜
1000の整数、nは0以上の整数、好ましくは0〜1
000の整数を示す。また、R42は炭素数1〜20、好
ましくは1〜12の2価の炭化水素残基または単なる共
有結合(即ち、上記炭化水素残基を介さずポリマー鎖に
直接ビオロゲン基が結合した形態)を示し、該炭化水素
残基としては、炭化水素基または含酸素炭化水素基が挙
げられる。上記炭化水素基としては、メチレン基,エチ
レン基,プロピレン基,テトラメチレン基,ペンタメチ
レン基,ヘキサメチレン基等の脂肪族炭化水素基,フェ
ニレン基,ビフェニレン基,ベンジリデン基等の芳香族
炭化水素基などが挙げられ、また,含酸素炭化水素基と
しては−OCH2 −基,−OCH2 CH2 −基,−OC
2 CH2 CH2 −基等の脂肪族アルコキシレン基,−
OCH2 CH2 O−基,−OCH2 CH2 CH2 O−基
等の脂肪族ジアルコキシレン基,−O(C64 )−
基,−OCH2 (C6 4 )−基等の芳香族アリーロキ
シ基,−O(C6 4 )O−基,−OCH2 (C
6 4 )O−基等の芳香族ジアリーロキシ基等が挙げら
れる。X- ,Y- はビオロゲンの対アニオンで一価の陰
イオンを示し,それぞれ同一でも異なってもよく,例え
ばF- ,Cl- ,Br- ,I- 等のハロゲンアニオンま
たはClO4 - ,BF4 - ,PF6 - ,CH3 CO
- ,CH3 (C6 4 )SO3 - 等が挙げられる。R
43,R44,R46は炭素数1〜20、好ましくは1〜12
の炭化水素基,ヘテロ原子含有置換基基,ハロゲン原子
を表し、該炭化水素基としては、例えばメチル基,エチ
ル基,プロピル基,ヘキシル基等のアルキル基,フェニ
ル基,トリル基,ベンジル基,ナフチル基等のアリール
基等が挙げられ、ヘテロ原子含有置換基としては、炭素
数1〜20、好ましくは1〜12の含酸素炭化水素基や
アミド基,アミノ基,シアノ基などが挙げられ、該含酸
素炭化水素基としては、メトキシ基,エトキシ基等のア
ルコキシル基,フェノキシ基,トリロキシ等のアリーロ
キシ基,カルボキシル基,カルボン酸エステル基などが
挙げられる。なお、一般式(24)で表される化合物が
共重合体の場合、その繰り返し単位の共重合様式は、ブ
ロック、ランダム、交互のいずれでもよい。ビオロゲン
構造を有する化合物の他の例としては、下記一般式(2
5)で表される重合体または共重合体が挙げられる。
【化33】 一般式(25)において、式中,m,nおよびX- ,Y
- は一般式(24)と同様のものを表すが、n=0であ
ることがより望ましい。R46,R48は各々一般式(2
4)のR42と同じものを表し、各々同一でも異なっても
よい。また、R47,R49は一般式(24)のR43と同じ
ものを表し、各々同一でも異なってもよい。なお、一般
式(25)で表される化合物が共重合体の場合、その繰
り返し単位の共重合様式は、ブロック、ランダム、交互
のいずれでもよい。ビオロゲン構造を有する化合物の別
の例としては、下記一般式(26)で表される重合体ま
たは共重合体が挙げられる。
【化34】 一般式(26)において、m,nおよびX- ,Y- は一
般式(24)と同様のものを表すが、n=0であること
がより望ましい。R50は一般式(24)のR42と同じも
のを表し、R51,R52,R53は一般式(24)のR43
同じものを表し、各々同一でも異なってもよい。なお、
一般式(26)で表される化合物が共重合体の場合、そ
の繰り返し単位の共重合様式は、ブロック、ランダム、
交互のいずれでもよい。さらに別の例としては、下記一
般式(27)で表される重合体が挙げられる。
【化35】 一般式(27)において、pは0以上の整数を示し、好
ましくは0〜20であり、qは1〜1000の整数を示
す。また、R54は一般式(24)のR42と同じものを示
す。さらに、ビオロゲン構造を有する化合物の例として
は、下記一般式(28)で表される重合体または共重合
体が挙げられる。
【化36】 一般式(28)において、rは1以上の整数を示し、好
ましくは1〜1000である。R55は一般式(21)の
42と同じものを示し、R56は一般式(24)のR35
同じものを示す。
【0013】本発明において用いられる上記ビオロゲン
構造を有する化合物について、その代表例を上記一般式
(24)〜(28)で例示したが、それら一般式に包含
される化合物と、包含されないが本発明で使用可能な化
合物との具体例を摘記すれば、次の通りである。具体例
を表す式に於いて、Prはプロピル基を示す。
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】 一般式(2)で表される構造を有する化合物のイオン伝
導性物質層中における含有量としては、特に限定されな
いが、通常、通常0.00001〜50wt%、好まし
くは、0.0001〜30%、さらに好ましくは0.0
01〜10%程度が望ましい。また、必要であれば、さ
らにイオン伝導性物質層中に、イオン発色を助長する化
合物をドープさせることができる。
【0014】本発明のエレクトロクロミック素子は、上
記の通り、少なくとも一方が透明である2枚の導電基
板、上記基板間に設けられたイオン伝導性物質層と、こ
のイオン伝導性物質層と上記導電基板のうちの一方また
は両方との間に設けたエレクトロクロミック発色層とで
構成され、上記のエレクトロクロミック発色層が、一般
式(1)で表される化合物を含有し、イオン伝導性物質
層が一般式(2)で表される構造を有する化合物を含有
していることを特徴とするが、その基本構成について次
に説明する。本発明に係るエレクトロクロミック素子の
代表的な構成例は図1に示される。図1に例示されるエ
レクトロクロミック素子は、透明基板1の一方の面に透
明電極層2を形成した透明導電性基板上にエレクトロク
ロミック膜をさらに形成した第一の基板と、透明基板6
の一方の面に透明電極層7を形成した透明導電性基板か
らなる第二の基板とを、第一の基板上のエレクトロクロ
ミック膜と第二の基板上の透明電極とを内側にして対向
させ、ここにイオン伝導性物質を挟持させてなるもので
ある。もちろん、上記図1において各電極間に電圧を印
加することによりエレクトロクロミック現象による発色
・消色を起こすことができる。電圧印加手段としては公
知のものを利用することができる。本発明のエレクトロ
クロミック素子を構成する各膜および層の形成方法とし
ては、特に限定されるものではなく、各膜および層を前
述の製法に従い順次作成する方法ができる。例えば、図
1に示す構成のエレクトロクロミック素子の場合、透明
基板1上に前述の方法により透明電極層2を順次形成
し、透明導電基板1+2を得る。次に前述の方法により
エレクトロクロミック層3を形成し、基板1+2+3を
得る(基板A)。別に、基板7上に前述の方法により透
明電極層6を形成し、基板6+7(基板B)を得る。続
いて、基板Aと基板Bを1〜1000μm程度の間隔で
対向させ、注入口を除いた周囲をシール材5でシール
し、注入口付きの空セルを作成する。イオン伝導性物質
またはその前駆体(通常液状)および一般式(2)で表
される構造を有する化合物を前述の方法で注入してイオ
ン伝導性物質層4を形成し、エレクトロクロミック素子
を得ることができる。上記基板AとBを対向させる際、
間隔を一定に確保するためにスペーサーを用いることが
できる。スペーサーとしては特に限定されないが、ガラ
ス、ポリマー等で構成されるビーズまたはシートを用い
ることができる。スペーサーは、対向する導電基板の間
隙に挿入したり、導電基板の電極上に樹脂等の絶縁物で
構成される突起状物を形成する方法等より設けることが
できる。また、イオン導電性物質層4を形成する方法
は、例えば上記固体系イオン導電性物質の前駆体および
一般式(2)で表される構造を有する化合物等を対向す
る導電基板の間隙に注入し、その後硬化させる方法等に
より形成することができる。硬化方法としては、特に限
定されないが、光による方法、熱による方法、経時的に
硬化する反応液を注入直前に混合した後、直ちに注入し
硬化させる方法等が挙げられる。なお、注入口は適宜に
封止すればよい。また、他の方法としては、透明基板1
上に前述の方法により透明電極層2を順次形成し、透明
導電基板1+2を得る。次に前述の方法によりエレクト
ロクロミック層を形成し、基板1+2+3を得る。続い
て、基板1+2+3上に一般式(2)で表される構造を
有する化合物を含有するイオン導電性物質層4を形成
し、基板1+2+3+4を得る(基板A)。別に、基板
7上に前述の方法により透明電極層6を形成し、基板6
+7(基板B)を得る。ついで、基板Aと基板Bを1〜
1000μm程度の間隔で基板Aのイオン伝導性物質が
基板Bの透明電極層と密着するように対向させ、周囲を
シール材5でシールする方法が挙げられる。また、本発
明のエレクトロクロミック素子の代表的な構成例につい
ては、前述の図1に示されているとおりであるが、本発
明のエレクトロクロミック素子は、これらの構成に何ら
限定されるものではなく、さらに他の構成要件を具備し
てもよい。他の構成要件としては、例えば、紫外線反射
層や紫外線吸収層などの紫外線カット層、全体もしくは
各膜層の表面保護を目的とするオーバーコート層、防眩
ミラーとして使用するための反射板などが挙げられ、上
記紫外線カット層としては、透明基板1の外界側もしく
は透明電極層側、透明基板7の外界側もしくは透明電極
層側、オーバーコート層としては、透明基板1の外界側
や透明基板7の外界側、反射板としては透明基板1の外
界側や透明基板7の外界側または導電性の反射板であれ
ば透明電極2または透明電極6の代わりに設置すること
が好適な態様として挙げられる。例えば、図2に示すよ
うなエレクトロクロミックミラーは、1枚の透明基板1
の一方の面に透明電極層2を、もう一方の面に反射層7
を形成させること以外は、図1に示すエレクトロクロミ
ック素子の場合と同様の手順で製造することにより得ら
れる。
【0015】
【発明の効果】本発明のエレクトロクロミック素子は、
特定の化合物を含有するエレクトロクロミック層を用い
ること、および特定の化合物を含有するイオン伝導性物
質層により、応答速度が速く、十分な耐久性やメモリー
性を有する。本発明のエレクトロクロミック素子は、特
定の化合物を含有するエレクトロクロミック層及び特定
のイオン伝導性物質層を用いるため、比較的容易にかつ
安価に製造することができ、また、係る化合物の仕様を
変更することにより着色濃度が容易に調節できるという
優れた特徴を有する。イオン伝導性物質層として固体電
解質を用いることが容易であり、したがって、電解質溶
液が飛び散ることがなく、大型で安全性が高いエレクト
ロクロミック素子を作ることができる。以上のことか
ら、本発明のエレクトロクロミック素子は、建物や自動
車等の乗り物用に代表される調光窓や、装飾用、間仕切
り用などの他、自動車用防眩ミラー等に好適に使用する
ことができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明は実施例に制限されるものではない。 実施例1(1)エレクトロクロミック化合物の合成と製膜 ベンジジンと3当量のエチルクロライドとの反応で得ら
れたN,N,N’−トリエチルベンジジンに、5.37
g(20mmol)を50mlの塩化メチレンに溶か
し、トリエチルアミン存在下で、メタクリル酸クロライ
ド2.30g(22mmol)の塩化メチレン20ml
溶液を滴下した。反応後、反応溶液を水洗し、硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を留去して6.34g(18
mmol)のN−メタクリロイル−N,N’,N’−ト
リエチルベンジジン(式(29))を得た。
【化52】 このエレクトロクロミック化合物を重合開始剤AIBN
2wt%とともにクロロホルムに溶解させ10wt%溶
液とし、透明電極としてITOのついたガラス基板のI
TO上にスピンコートにより塗布した。ホットプレート
上で加熱して、クロロホルムを留去させた後、高圧水銀
灯による紫外線を照射して重合架橋膜とした。(膜厚約
5μm)(基板A)なお、このエレクトロクロミック層
における重合体の繰り返し単位数(一般式(1)におけ
るaに相当)は約20であった。 (2)ビオロゲン化合物の合成 ビピリジル3.12g(20mmol)をフラスコ中で
100mlのアセトニトリルに溶解させ、ここにn-ヘプ
チルブロマイド7.16g(40mmol)を加えた。
アセトニトリルの還留温度で12時間反応させ、析出し
た固体を濾別、乾燥してN,N’−ジヘプチルビピリジ
ニウムジブロマイド8.74g(17mmol)を得
た。(3)エレクトロクロミック素子の作製 透明電極としてITO被覆されたガラス基板(基板B)
のITOの周辺部に、電解質前駆体溶液の注入口の部分
を除いてエポキシ系接着剤を線状に塗布し、この上に基
板Aを、エレクトロクロミック層と基板BのITO層と
が向かい合うように重ね合わせ、加圧しながら接着剤を
硬化させ、注入口付き空セルを作製した。他方で、メト
キシポリエチレングリコールモノメタクリレート(新中
村化学工業株式会社製 MEO4)[オキシエチレンユ
ニット数4] 1.0g、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート(新中村化学工業株式会社製 9G)[オ
キシエチレンユニット数9]0.02g、γ−ブチロラ
クトン 4.0gの混合溶液に、過塩素酸リチウム0.
4g、(2)で合成したN,N‘−ジヘプチルビピリジ
ニウムジブロマイド0.1gを添加し、均一溶液とし
た。暗室内で、上記均一溶液に光重合開始剤である1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン(メルク社製、商品名「ダイ
キュア−1116」)0.02gを添加して得られた均
一溶液を脱気後、上述のようにして作成した空セルの注
入口より電解質前駆体として注入した。注入口をエポキ
シ系接着剤で封止した後、透明基板B側から蛍光灯の光
を当てて電解質前駆体を硬化させ、固体型電解質を得
た。このようにして前述の図1の構成の全固体型エレク
トロクロミック素子を得た。素子は組み立てた時点では
着色しておらず、透過率は約80%であった。また、電
圧を印加すると応答性に優れ、良好なエレクトロクロミ
ック特性を示した。例えば、1.5Vの電圧を印加する
と着色し、10秒後633nmの波長の光の透過率約1
0%となった。
【0017】実施例2(1)エレクトロクロミック化合物の合成 500mlの3つ口フラスコにジフェニルアミン25.
4g(150mmol)、セシウムフロライド22.8
g(150mmol)を秤り取り、フラスコ内を窒素置
換して、ジメチルスルフォキシド250ml加えて撹拌
した。1−フロロ−4−ニトロベンゼン21.3g(1
50mmol)加えてオイルバスで120℃に加熱し、
24時間撹拌を継続した。反応溶液を氷水に注ぎ固体を
析出させ、得られた固体を酢酸より再結晶させて式(3
0)で表される化合物29.5g(102mmol)を
得た。
【化53】 上記のようにして得られた化合物(30)のうち15.
0g(52mmol)を、500ml3つ口フラスコに
移し、ジメチルフォルムアミド200ml、5%パラジ
ウム/カーボン1.5gを加えて、常圧で水素を供給し
た。室温で12時間撹拌を続けた後、パラジウムカーボ
ンを濾過して除き、反応溶液を氷水に注いで固体を析出
させた。得られた白色固体を減圧乾燥させ、式(31)
で示される化合物12.5g(48mmol)を得た。
【化54】 化合物(31)12.5g(48mmol)を500m
lの3つ口フラスコに移し、ベンゼン250ml、トリ
エチルアミン10mlを加えて、氷冷下で撹拌した。メ
タクリル酸クロライド6.3g(60mmol)/ベン
ゼン20ml溶液を滴下した。反応溶液を1NHCl水
溶液で2回、水で2回、1NNaOH水溶液で2回それ
ぞれ洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し
て13.4g(41mmol)の化合物(32)を得
た。
【化55】 このエレクトロクロミック化合物を重合開始剤AIBN
2wt%とともに塩化メチレンに溶解させ10wt%溶
液とし、片方に反射板としてアルミニウム、もう一方に
透明電極としてITOのついたガラス基板のITO上に
スピンコートにより塗布した。ホットプレート上で加熱
して、クロロホルムを留去させた後、高圧水銀灯による
紫外線を照射して重合架橋膜とした。(膜厚約7μm)
(基板A’)なお、このエレクトロクロミック層におけ
る重合体の繰り返し単位数(一般式(1)におけるaに
相当)は約20であった。(2)防眩ミラーの作製 一方、透明導電性基板として、透明電極層としてSnO
2被覆されたガラス基板を用い、これを基板B’とし、
該SnO2の周辺部に、電解質前駆体溶液の注入口の部
分を除いてエポキシ系接着剤を線状に塗布し、この上
に、基板A’をエレクトロクロミック層と透明電極層と
が向き合うように重ね合わせ、加圧しながら接着剤を硬
化させ、注入口付き空セルを作製した。他方で、メトキ
シポリエチレングリコールモノメタクリレート(新中村
化学工業株式会社製 MEO4)[オキシエチレンユニ
ット数4] 1.0g、ポリエチレングリコールジメタ
クリレート(新中村化学工業株式会社製 9G)[オキ
シエチレンユニット数9]0.02g、γ−ブチロラク
トン 4.0gの混合溶液に、過塩素酸リチウム0.4
gを添加し、均一溶液とした。暗室内で、上記均一溶液
に光重合開始剤である1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン
(メルク社製、商品名「ダイキュア−1116」)0.
02gを添加して得られた均一溶液を脱気後、上述のよ
うにして作成した空セルの注入口より電解質前駆体とし
て注入した。注入口をエポキシ系接着剤で封止した後、
透明基板B側から蛍光灯の光を当てて電解質前駆体を硬
化させ、固体型電解質を得た。このようにして前述の図
2の構成の全固体型エレクトロクロミックミラーを得
た。このエレクトロクロミックミラーは組み立てた時点
では着色しておらず、反射率は約75%であった。ま
た、電圧を印加すると応答性に優れ、良好なエレクトロ
クロミック特性を示し、1.5Vの電圧を印加すると着
色し、反射率約10%となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレクトロクロミック素子の構成の一
例を示す断面図である。
【図2】本発明のエレクトロクロミックミラーの構成の
一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明電極層 3 エレクトロクロミック層 4 イオン伝導性物質層 5 シール材 6 透明電極層 7 透明基板 8 導電アルミニウム板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明である2枚の導電
    基板間に、下記の一般式(2)で表されるビオロゲン構
    造を有する化合物を含有するイオン伝導性物質層を設け
    ると共に、該イオン伝導性物質層と導電性基板との間の
    少なくとも一方に、下記一般式(1)で表される化合物
    を含有するエレクトロクロミック層を設けたことを特徴
    とするエレクトロクロミック素子。 【化1】 (式中、R1は水素または炭素数1〜5のアルキル基、
    2、R3、R4及びR5はそれぞれ個別に水素または炭素
    数1〜20炭化水素基または炭化水素残基を表し、それ
    ぞれ同一でも異なってもよく、Ar1およびAr2はそれ
    ぞれ個別に炭素数6〜20の二価の芳香族炭化水素残基
    を表す。aは2以上の整数を、bおよびcは0ないし3
    の整数をそれぞれ示す。) 【化2】 (式中、X- 、Y- は同一であっても異なってもよく、
    それぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO4 -、BF4 -
    PF6 -、CH3COO- 、CH3(C64)SO3 -から選
    ばれる対アニオンを示す。)
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