JP2017105604A - エレベーター制御システム及び運行状況出力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の運行線図では、運行効率を低下させる異常状態が発生した場合に、適切な情報を得ることができなかった。
【解決手段】運行状況出力装置30が備える運行状態出力部31は、エレベーター2の運行状況として、エレベーター2の運行状態を示す情報を出力する。運行効率低下異常検出部32は、エレベーター2の運行効率を低下させる異常状態が発生したことを診断する。異常状態出力処理部37は、エレベーター2の運行状況として、運行効率低下異常検出部によって検出された異常状態の発生を示す情報を出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレベーターの運行状況を管理するためのエレベーター制御システム及び運行状況出力方法に関する。
オフィスビル、マンション等には複数のエレベーターが設置され、大量の人員を輸送するためにエレベーターを群管理する運行制御が行われている。一般的な群管理システムでは、利用者がホールに設置されたボタンを操作することでホール呼びを登録し、エレベーター制御装置によって割当てられた号機の乗りかごが到着して利用者が乗った後に、行先階が登録される。
近年では、ホールで行先階を登録する行先階予約式の群管理システムが提供されている。行先階予約式とは、ホールに設置してある行先階登録装置を使用することにより、利用者がホール呼びと行先階を登録することを可能とした方式である。行先階予約式の群管理システムでは、ホール呼びが登録されると同時に行先階が登録されるので、エレベーター制御装置は、行先階をすぐに把握することができる。このため、エレベーター制御装置は、通常の群管理に比較して、最適な号機のエレベーターを利用者に割当てることができる。
エレベーターの運行状況は、保守端末又は管理センター等に表示される運行線図によって把握される。そして、保守員等は、運行線図を見ることで、エレベーター制御装置によって群管理が適正になされているかどうかを確認できる。この運行線図を出力するための技術として、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。
この特許文献1には、ドアが開放している状態および開閉途上にある間は、かご位置の表示をそれ以外の状態と区別できる表示形態とした運行線図を出力する技術が開示されている。
特開2002−68621号公報
ところで、特許文献1に開示された技術では、運行状況出力装置から得られる情報が限られていた。例えば、行先階登録装置による登録に基づいて適切に号機が割当てられても、行先階登録装置による入力情報に反してエレベーターの運行効率を低下させる異常状態が発生した場合に、この異常状態の内容を把握できる適切な情報を得られなかった。また、従来の運行線図は、エレベーターの運行状況だけを示すものであった。このため、保守員等が運行線図を見ただけでは、割当てられていない号機の乗りかごに利用者が乗車したり、割当てられた号機の乗りかごに利用者が乗車しなかったりしたような異常状態の発生を把握できなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、エレベーターの運行効率を低下させることになる異常状態が発生した場合に、適切な情報を提供できるようにすることを目的とする。
本発明は、行先階登録装置によって登録された行先階に関する情報に基づいて、号機毎にエレベーターの運行を制御するエレベーター制御装置から取り込んだ信号により、エレベーターの運行状況を出力する。
また、エレベーターの運行状況として、エレベーターの運行状態を示す情報を出力する。
そして、エレベーターの運行効率を低下させる異常状態の発生を検出し、エレベーターの運行状況として、検出された異常状態の発生を示す情報を出力する。
本発明によれば、異常状態が発生した場合には、異常状態の発生を示す情報が提供されるため、保守員等はエレベーターの運行効率が低下したことを把握しやすくなる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態例の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態例に係るホールの様子を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係るエレベーター制御システムの内部構成例を示すブロック構成図である。 本発明の一実施の形態例に係る異常状態の例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る異常状態の例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例に係る運行データテーブルの構成図である。 本発明の一実施の形態例に係るかご状態データと、呼び状態データと、待ち人数データと、登録装置利用者データの詳細を示すデータ構成図である。 本発明の一実施の形態例に係る運行状況出力装置の運行状態出力部における処理例を示すフローチャートである。 図8のステップS8に示したデータ作成・表示処理の具体例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例に係る運行線図の例である。 本発明の一実施の形態例に係るエレベーターの昇降運転を区別するための2種類のマークの表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る異常登録数診断処理部が異常登録数を診断する処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例に係る誤乗車診断処理部が誤乗車を診断し、未入力乗車診断処理部が未入力乗車を診断する処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例に係る登録者未乗車出発診断処理部が登録者未乗車を診断する処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例に係る、異常状態出力処理部から出力される異常状態を反映した運行線図の例である。
以下、本発明を実施するための形態例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[一実施の形態例]
図1は、ホールHの様子を示す説明図である。
エレベーター制御システム1は、3基のエレベーター2と、各階床に設けられる行先階登録装置3とを備え、複数のエレベーター2を群管理する群管理システムとして用いられる。エレベーター2の各号機は、「A」〜「C」の英字符号を用いた号機番号で識別可能である。エレベーター2は、2基又は4基以上であってもよい。ホールHには、各エレベーター2に対応してドア4が設けられる。ドア4は、エレベーター2の乗りかご5(後述する図3を参照)が階床に到着すると、乗りかご5のかごドアと共に開閉するホールドアである。
行先階登録装置3は、各階床のホールHの出入口付近に設けられており、利用者が行先階登録装置3に表示される行先階予約ボタンを操作することにより、1人ずつ行先階を登録することが可能である。利用者が行先階登録装置3を用いて行先階登録を行うと同時に行先呼びとホール呼び(呼び予約)が発生する。そして、エレベーター制御装置10(後述する図2を参照)により、利用者が登録した行先階に応じて割当てられたエレベーター2の号機番号が行先階登録装置3に表示される。
利用者は、行先階登録装置3に表示された号機番号が付されたドア4の前で、乗りかご5の到着を待つ。そして、乗りかご5が到着し、ドア4が開くと、利用者が乗りかご5に乗車する。その後、ドア4が閉じ、登録された行先階に乗りかご5が昇降する。このように利用者が登録した行先階毎に複数のエレベーター2が群管理されることにより、利用者の利便性を向上することができる。
図2は、エレベーター制御システム1の内部構成例を示すブロック構成図である。
エレベーター制御システム1は、エレベーター2の運行を制御する構成として、エレベーター制御装置10、信号処理装置20、運行状況出力装置30を備える。このエレベーター制御装置10には、信号処理装置20を介して運行状況出力装置30が接続されている。なお、エレベーター制御装置10は、信号処理装置20を介さず、運行状況出力装置30に接続されていてもよい。
エレベーター制御装置10は、行先階登録装置3によって登録された行先階に関する情報に基づいて、号機毎にエレベーター2の運行制御を行う。そして、エレベーター制御装置10は、エレベーター2からエレベーター運行に関する各種の信号を取り込み、信号処理装置20にこれらの各種信号を出力する。エレベーター制御装置10は、行先階登録装置3が操作され、行先階登録が行われたことにより新たな呼び予約信号が発生すると、適切なエレベーター2の号機を割当て、その割当て号機やそのホール近傍の予約灯等を制御する信号の処理等を行う。
信号処理装置20は、エレベーター制御装置10から入力した各種信号を記憶装置21に格納する。この信号は、エレベーター制御装置10の記憶部(不図示)に一定時間毎に格納されているデータの中から信号処理装置20が取得する必要なデータ(以下、「運行データ」と呼ぶ)を構成するものである。運行データは、後述する図6に示す運行データテーブル50によって内容が規定されるものであり、信号処理装置20が取得した各種の信号は、記憶装置21に用意された記憶媒体22に順次記憶される。また、信号処理装置20は、エレベーター制御装置10から取得する信号に時間情報を付加することにより、信号の発生日時が分かるようにしている。
信号処理装置20は、新たに呼び予約が発生する度に、利用者によって操作された行先階登録装置3から出力される行先階登録装置3の識別情報であるID信号と、付加情報とをセットにした運行データを記憶媒体22に記憶する。この付加情報には、例えば、行先階登録装置3になされた操作の発生時刻と発生階、登録された行先階、待ち人数等の情報が含まれる。
また、記憶媒体22に記憶される運行データには、例えば、利用者が行先階登録装置3を操作して行先階登録を行ったことにより、呼び予約されたときの呼び予約信号、行先階登録された登録数が含まれる。他にも、呼び予約信号に基づいてエレベーター制御装置10が号機を割当てたときの割当て号機情報、割当て号機のかごドアが開いて利用者が乗り込んだときのかご呼び登録信号等が運行データに含まれる。さらに、各号機のかご位置・走行方向・かご内荷重・ドア関係信号等を示すかご状態信号、予測かご内人数信号等の各種運転状態等も運行データに含まれる。
運行状況出力装置30は、エレベーター制御装置10が制御するエレベーター2の運行状況を出力する。具体的には、運行状況出力装置30は、記憶媒体22に記憶されている運行データを取得し、運行データに基づいて検出した様々な情報をエレベーター2の運行状況として運行状態出力部31を通じて保守員等に提供している。運行状況出力装置30は、PC端末等で実行されるアプリケーションプログラムにより各種機能が実行されるものである。本実施の形態例に係る運行状況出力装置30は、従来用いられていた運行状態出力部31に加えて、運行効率低下異常検出部32及び異常状態出力処理部37を備えている。運行状況には、エレベーター2の運行状態を示す情報の他、異常状態の発生を示す情報が含まれる。
運行状態出力部31は、エレベーター2の運行状況として、エレベーター2の運行状態を示す情報を出力する。エレベーター2の運行状態を示す情報には、詳細を後述するように運行線図等が含まれている。運行線図は、各階床に設けられた行先階登録装置3で呼び予約した利用者の待ち人数等を階床毎に表示したり、呼び予約した行先階毎に待ち人数を表示したりするために用いられる。また、運行線図は、利用者への情報提供に限らず、ビルでの出勤、退勤時等を含めたエレベーター2の運用、運行がどのような傾向を有しているか等の、保守員が行うエレベーター2の運用分析にも利用可能である。
運行効率低下異常検出部32は、エレベーター2の運行効率が低下する異常状態が発生したことを検出するために、運行状況出力装置30に追加される。運行効率低下異常検出部32が備える各診断処理部33〜36の具体例については後述する。運行効率低下異常検出部32が検出する異常状態は、異常登録数の異常状態、誤乗車の異常状態、未入力乗車の異常状態、又は登録者未乗車の異常状態のうち、少なくとも一つを含む。そして、異常状態出力処理部37は、運行効率低下異常検出部32によって検出された異常状態の発生を示す情報を出力する。異常状態の発生を示す情報は、後述する図15の丸マーク63に示すように運行線図に重畳して表示される。
そして、運行状態出力部31及び運行効率低下異常検出部32が保守員等に提供する情報は、例えば、行先階登録装置3、監視センターに設けられた保守端末のディスプレイ(後述する図5に示す表示部C5での表示)の他、プリンターから印刷される。
ここで、運行効率低下異常検出部32が発生を検出する異常状態の例について、図3と図4を参照して説明する。
図3と図4は、異常状態の例を示す説明図である。
異常状態とは、エレベーター2の運行効率を低下させる状態である。異常状態が発生すると、エレベーター制御装置10により割当てられた号機毎のエレベーター2において、想定と異なる重量がかかったり、利用者が希望する行先階に到着しなかったりし、エレベーター2の運行効率が低下する。このため、運行効率低下異常検出部32が異常状態の発生を検出し、異常状態出力処理部37が異常状態を出力することは重要となる。
以下の説明において、エレベーター制御装置10によって割当てられた号機番号Aのエレベーター2を「割当て号機A」と略記し、号機番号Bのエレベーター2を「割当て号機B」とも略記する。割当て号機A、Bの乗りかごの乗車定員はいずれも10名であるとする。
図3Aには、号機番号Aのドア4の前に2人の利用者U1、U2が立ち、号機番号Bのドア4の前に2人の利用者U3、U4が立っている様子が示される。号機番号Aには、行先階登録した2人の利用者U1、U2がエレベーター制御装置10によって割当てられる。領域A1には、2人の利用者U1、U2が行先階登録したことにより、号機番号Aに登録された行先呼びの数(以下、「行先呼び数」と呼ぶ。)が「2」であることが示される。
同様に、号機番号Bには、行先階登録した2人の利用者U3、U4がエレベーター制御装置10によって割当てられる。領域A2には、2人の利用者U3、U4が行先階登録したことにより、号機番号Bに登録された行先呼び数が「2」であることが示される。
そして、利用者によって行先階登録が行われたことにより、呼び予約が発生した階床において、各号機に登録された行先呼び数の総和は「4」である。
図3Bには、割当て号機Aに2人の利用者U1、U2が乗車し、割当て号機Bに2人の利用者U3、U4が乗車した様子が示される。この場合、領域A3に含まれる割当て号機A、B毎の乗車人数「2」と、各号機に登録された行先呼び数「2」は同じである。また、割当て号機A、Bの乗車人数の総和「4」と、行先呼び数の総和「4」は同じである。このため、図3Bには正常状態が示されている。
図3Cには、図3Bと同様に、割当て号機Aに2人の利用者U1、U2が乗車し、割当て号機Bに2人の利用者U3、U4が乗車した様子が示される。しかし、利用者U1、U2のいずれかが行先階登録装置3を不正操作して複数回にわたって行先階登録したことにより、実際の利用者数よりも多くの行先呼び数が登録されている。例えば、領域A4に含まれる割当て号機Aの乗車人数「2」と、領域A4に含まれる号機番号Aに登録された行先呼び数(例えば、「5」)とが異なる。このように号機毎の乗車人数と、号機毎に登録された行先呼び数とが所定の閾値(例えば、「3」)以上異なっている場合には、行先呼び数が異常に登録された異常登録数の異常状態が発生している。異常登録数の異常状態が発生すると、利用者U1、U2以外の利用者は、号機番号Aに割当てられないため、本来乗車できるはずであった割当て号機Aに乗車できなくなる。
図4Dには、割当て号機Aに3人の利用者U1〜U3が乗車した様子が示される。割当て号機Aには、利用者U1、U2に加え、割当て号機Bに乗車するはずだった利用者U3が乗車している。このとき、割当て号機A、Bに乗車した利用者を示す領域A5に示されるように、利用者の乗車人数の総和は「4」であり、図3Aの領域A3に示されるように各号機に登録された行先呼び数の総和である「4」と等しい。しかし、割当て号機Aの乗車人数「3」と、図3Aの領域A1に含まれる号機番号Aに登録された行先呼び数「2」とが異なる。このように誤乗車の異常状態が発生すると、例えば、号機番号Aに登録された行先呼び数が乗りかご5の乗車定員と同じであった場合に、号機番号Aに割当てられていた利用者が、割当て号機Aに乗車できないことがある。
図4Eには、行先階登録装置3によって行先階登録を行っていない利用者U5が割当て号機Aに乗車した状態が示される。図4Eに示す状態は、号機番号Aに登録された行先呼び数が「2」であるのに対し、行先階登録装置3を使用していない利用者U5が割当て号機Aに乗車したため、割当て号機Aの乗車人数が「3」である。このとき、割当て号機A、Bに乗車した利用者を示す領域A6に示されるように、割当て号機A、Bに乗車した利用者の乗車人数の総和は「5」となる。このため、各号機に登録された行先呼び数の総和である「4」と、乗車人数の総和である「5」でアンマッチが発生している。このように未入力乗車の異常状態が発生すると、例えば、割当て号機Aに登録された行先呼び数が、乗りかご5の乗車定員と同じである場合に、号機番号Aに割当てられていた利用者の一部が、割当て号機Aに乗車できなくなる。
図4Fには、号機番号Aに割当てられた2人の利用者U1、U2のうち、利用者U1だけが割当て号機Aに乗車し、利用者U2が割当て号機Aに乗車していない状態が示される。割当て号機Aの乗車人数「1」と、図3Aの領域A1に含まれる号機番号Aに登録された行先呼び数「2」とが異なる。このように登録者未乗車の異常状態が発生すると、乗りかご5が空のまま昇降したり、未乗車であった利用者U2が別の乗りかご5に乗車したりすることがある。また、利用者U2が乗りかご5に乗車するためには再び行先階登録装置3により行先階登録を行わなければならないが、利用者U2が行先階登録を行わないこともある。なお、図4Dにおいても、利用者U3が号機番号Bに乗車しなかったことにより、登録者未乗車の異常状態が発生している。
図3C、図4D〜図4Fに示した様々な異常状態を検出するため、運行効率低下異常検出部32は、異常登録数診断処理部33、誤乗車診断処理部34、未入力乗車診断処理部35、登録者未乗車出発診断処理部36を備える。そして、異常状態出力処理部37は、運行効率低下異常検出部32によって検出された各種の異常状態を出力する。
異常登録数診断処理部33は、エレベーター制御装置10により割当てられた号機毎の登録数と、この号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上(過度なアンマッチ)であるか判定する。そして、異常登録数診断処理部33は、差分が所定の閾値以上である場合に、異常登録数の異常状態が発生したと診断する。上述したように異常登録数の異常状態が発生したことは、図3Cに示される。
誤乗車診断処理部34は、任意の時間帯における任意の出発階において、エレベーター制御装置10により割当てられた号機毎の登録数と、この割当てられた号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上であるか判定する。そして、誤乗車診断処理部34は、差分が所定の閾値以上であって、この時間帯及び出発階において、全体の登録数と、全体の乗車人数の総和とが一致する場合に、誤乗車の異常状態が発生したと診断する。上述したように誤乗車の異常状態が発生したことは、図4Dに示される。
未入力乗車診断処理部35は、任意の時間帯における任意の出発階において、エレベーター制御装置10により割当てられた号機毎の登録数と、この号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上であるか判定する。そして、未入力乗車診断処理部35は、差分が所定の閾値以上であって、この時間帯及び出発階において、全体の登録数と、全体の乗車人数の総和とが不一致である場合に、未入力乗車の異常状態が発生したと診断する。上述したように誤乗車の異常状態が発生したことは、図4Eに示される。
登録者未乗車出発診断処理部36は、任意の時間帯における任意の出発階において、エレベーター制御装置10により割当てられた号機毎の登録数より、この号機毎の乗車人数が少ないままでエレベーター2が出発したかを判定する。そして、登録者未乗車出発診断処理部36は、このような状態でエレベーター2が出発したと判定した場合に、登録者未乗車の異常状態が発生したことを診断する。上述したように誤乗車の異常状態が発生したことは、図4Fに示される。
異常状態出力処理部37は、運行効率低下異常検出部32による検出情報として、異常状態が発生したエレベーター2の号機に関する情報、異常状態の発生時間、異常状態の発生階のうち、少なくとも一つ以上の情報を出力する。これらの情報は、運行効率低下異常検出部32が後述する図7に示す各データから抽出したものである。異常状態出力処理部37が出力する情報は、例えば、後述する図5に示す表示部C5に表示される。
次に、エレベーター制御システム1の各装置(エレベーター制御装置10、信号処理装置20、運行状況出力装置30)を構成する計算機Cのハードウェア構成を説明する。各装置において計算機Cに必要な構成は取捨選択される。
図5は、計算機Cのハードウェア構成例を示すブロック図である。
計算機Cは、いわゆるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機Cは、バスC4にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)C1、ROM(Read Only Memory)C2、RAM(Random Access Memory)C3を備える。さらに、計算機Cは、表示部C5、操作部C6、不揮発性ストレージC7、ネットワークインタフェースC8とを備える。
CPU C1は、本実施の形態例に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM C2から読み出して実行する。RAM C3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。表示部C5は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、計算機Cで行われる処理の結果等をユーザに表示する。操作部C6には、例えば、キーボード、マウス等が用いられ、ユーザが所定の操作入力、指示を行うことが可能である。
不揮発性ストレージC7としては、例えば、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージC7には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、計算機Cを機能させるためのプログラムが記録されている。ネットワークインタフェースC8には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、端子が接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを送受信することが可能である。
図6は、運行データテーブル50の構成図である。既に説明したように運行データテーブル50は、運行データの内容を規定するために用いられるものであり、記憶媒体22に格納される。
運行データの内容を規定する運行データテーブル50は、収集日時データ51、かご状態データ52、呼び状態データ53、待ち人数データ54、登録装置利用者データ55、呼び割当て評価値データ56、パラメータデータ57等により構成される。
収集日時データ51には、運行データを収集した日付が含まれる。
かご状態データ52は、割当て号機のかご状態を示す。かご状態データ52には、信号処理装置20がエレベーター2のかご状態を取得した時刻と、各号機に付された号機番号と、かごの移動方向と、かご位置を示す階床と、かご内荷重又はかご内人数とが記憶される。他にも、かご状態データ52には、戸開信号、戸閉信号、開ボタン操作信号、閉ボタン操作信号、リオープン作動信号、光電装置からの信号等から信号処理装置20が取得した号機に関するドア状態等が記憶されている。
呼び状態データ53には、呼び予約の発生時刻、方向別階床毎の呼び割当て状況と、乗り込み階毎の新規の呼び予約状況と、呼び継続時間又は乗り込み完了時刻等が呼び種毎に記憶されている。
待ち人数データ54には、呼び予約発生階と行先階別の待ち人数が増減した時点の時刻が呼び種毎に記憶されている。
登録装置利用者データ55には、行先階登録装置3を操作した利用者に関連するデータが格納されている。
呼び割当て評価値データ56及びパラメータデータ57には、予め設定した異常状態が発生した場合に、異常状態が発生した時点における詳細データと、発生した異常状態とが順次記憶される。呼び割当て評価値とは、新規に発生したホール呼び、及びこのホール呼びと同時に発生した行先呼びに対してエレベーター制御装置10が適切な乗りかご5を割当てるために用いられる値である。
図7は、図6に示したかご状態データ52と、呼び状態データ53と、待ち人数データ54と、登録装置利用者データ55の詳細を示すデータ構成図である。
かご状態データ52は、かご状態時刻52a、号機番号52b、方向52c、階床52d、かご内荷重52e、ドア状態52fの各フィールドにより構成される。
かご状態時刻52aには、エレベーター制御装置10が乗りかご5の状態を取得した時刻が格納される。
号機番号52bには、エレベーター2の各号機に付された番号が格納される。
方向52cには、乗りかご5の移動方向が格納される。
階床52dには、乗りかご5のかご位置が格納される。
かご内荷重52eには、乗りかご5にかかる利用者の荷重、又は乗りかご5に乗車した利用者の人数が格納される。
ドア状態52fには、エレベーター2の号機毎に取得される戸開信号、戸閉信号、開ボタン操作信号、閉ボタン操作信号、リオープン作動信号、光電装置からの信号等といった号機のドア状態が格納される。
呼び状態データ53は、呼び予約発生時刻53a、号機番号53b、呼び種53c、方向53d、階床53e、呼び継続時間53fの各フィールドにより構成される。号機番号53b、方向53d、階床53eに格納されるデータは、上述したかご状態データ52の号機番号52b、方向52c、階床52dに格納されるデータと同じである。
呼び予約発生時刻53aには、行先階登録装置3により呼び予約が発生した時刻が格納される。
号機番号53bには、行先階登録により割当てられた号機番号が格納される。
呼び種53cには、利用者が、車椅子利用者、一般利用者、VIP(Very Important Person)等のいずれであるかを判別するための呼び種が格納される。
呼び継続時間53fには、呼び登録が継続する時間が格納される。
待ち人数データ54は、待ち人数増減発生時刻54a、呼び種54b、発生階54c、行先階54d、待ち人数54e、スペア54fの各フィールドにより構成される。
待ち人数増減発生時刻54aには、号機毎に待ち人数の増減が発生したときの時刻が格納される。
呼び種54bに格納されるデータには、上述した呼び状態データ53の呼び種53cに格納されるデータと同じデータが格納される。
発生階54cには、呼び予約が発生した発生階が格納される。
行先階54dには、呼び予約によって行先階登録された行先階が格納される。
待ち人数54eには、号機毎の待ち人数が格納される。
スペア54fは、格納すべき情報が増えたときに用いられる予備領域であり、現在は使用されていない。
登録装置利用者データ55は、呼び予約発生時刻55a、呼び種55b、登録装置ID55c、発生階55d、行先階55e、割当て除外条件55f、割当て号機55g、スペア55hの各フィールドにより構成される。
呼び予約発生時刻55aには、呼び状態データ53に格納される呼び予約発生時刻53aと同じデータが格納される。
また、呼び種55b、発生階55d、行先階55e、スペア55hには、上述した待ち人数データ54の呼び種54b、発生階54c、行先階54d、スペア54fと同じデータが格納される。
登録装置ID55cには、呼び予約に使用された行先階登録装置3に対応して付与される登録装置IDが格納される。登録装置IDは、階床毎に設置される複数台の行先階登録装置3を識別するためのものであり、各階床の行先階登録装置3にそれぞれ対応させて、例えば「1」〜「10」のように簡略化した数値が割当てられる。
割当て除外条件55fには、ある号機のエレベーター2に対する割当てを禁止又は制限する割当て除外条件が格納される。割当て除外条件55fは、例えば、発生階と割当て階が同じで、かつ登録時刻が近い複数の呼びに対して割当て号機が異なっている場合の原因解析に用いられる。他には、呼び予約発生に対して先に到着する号機があるにも拘わらず後に到着する号機が割当てられた場合等、平常時とは異なる割当てが行われた場合の原因解析にも割当て除外条件55fが用いられる。
割当て号機55gには、行先階の呼び予約後にエレベーター制御装置10によって割当てられたエレベーター2の号機番号が格納される。
なお、発生階55dは、行先階登録装置3と関連付けて使用される。発生階55dにより、各階床のホールに設置される行先階登録装置3の設置位置や台数が異なっても呼び予約が発生した階床を把握できる。
このように運行データテーブル50は、少なくとも呼び予約発生時刻55aと、呼び予約に使用された行先階登録装置3の登録装置ID55cと、割当て号機55gとのデータを格納できるように構成される。このような運行データテーブル50を使用することによって、運行状態出力部31が保守員等に情報提供することが可能となると共に、新たに追加された運行効率低下異常検出部32によって運行効率が低下した異常状態の発生を検知することが可能となる。
以下に、運行状態出力部31が提供する運行線図を作成する処理について説明する。その後、新たに追加した異常登録数診断処理部33、誤乗車診断処理部34、未入力乗車診断処理部35、登録者未乗車出発診断処理部36、及び異常状態出力処理部37がエレベーター2の運行効率を低下させる異常状態の発生を検知する処理について説明する。
図8は、運行状況出力装置30の運行状態出力部31における処理例を示すフローチャートである。ここでは、運行状態出力部31が運行線図を作成する処理について説明する。
始めに、運行状況出力装置30は、図2に示した記憶媒体22に格納してあるデータファイルを指定し、運行データを取り込む(S1)。
次に、運行状況出力装置30は、運行データの表示形式(指定時間帯全表示、指定状況発生時表示)を選択する。運行状況出力装置30は、選択した運行データの表示形式に基づいて、運行状況を分析し、作図する。また、運行状況出力装置30は、運行状況の分析及び作図対象となる号機や呼び種(例えば、一般用、車椅子用、VIP用)を選択したり、診断・分析リストを選択したりする(S2)。
ステップS2にて選択される指定時間帯全表示とは、例えば、9時〜12時の範囲を指定時間帯とするか、その他の時間の範囲を指定時間帯とするかを選択し、指定時間帯におけるエレベーター2だけを表示対象とする表示形式である。指定状況発生時表示とは、例えば30秒以上の待ち時間が発生した号機番号のエレベーター2だけを表示対象とする表示形式である。また、診断・分析リストとは、例えば混雑度、荷重、開ボタン状態等の運行状況を表すことにより、エレベーター2の運行状況を診断し、分析することを可能とするためのリストである。
ステップS2における各種の選択は、予め設定されたプログラムにより運行状況出力装置30が自動的に動作して行ってもよいし、運行状況出力装置30に接続される操作部C6を操作する保守員等により入力されてもよい。そして、必要最小限度の情報だけが選択表示される。このような選択により、例えば、指定号機を1つにしたり、呼び種を一般用のみに限定したりして、情報過多で見づらい運行線図を見易くし、保守員等が運行状況を分析しやすくなる。
次に、運行状況出力装置30は、診断・分析リストを出力するか否かを判定する(S3)。運行状況出力装置30は、診断・分析リストを出力しないと判定した場合(S3のNO)、ステップS6に移行する。
一方、運行状況出力装置30は、診断・分析リストを出力すると判定した場合(S3のYES)、ステップS2で入力された内容に基づいて運行データを時系列で分析する(S4)。運行状況出力装置30は、運行データの時系列分析が終了すると、ステップS2で選択された診断・分析リストを表示部C5のディスプレイや、不図示のプリンター等へ出力する(S5)。そして、運行状況出力装置30は、運行線図の出力要否を判定し(S6)、運行線図を出力しないと判定した場合(S6のNO)、本処理を終了する。
一方、運行状況出力装置30は、運行線図を出力する場合は(S6のYES)、ステップS2で入力された条件に基づいて、表示項目(分析ルール)を選択する(S7)。この表示項目には、例えば、長待ちホール呼び、予約変更、混雑時通過、戸開等が含まれる。長待ちホール呼びとは、行先階登録が行われたホールにおいて、所定時間以上にわたり利用者が待たされていることを示し、予約変更とはエレベーター制御装置10によって一旦割当てられた号機が変更されたことを示す。また、混雑時通過とは、乗車人数が乗りかご5の乗車定員に達したときに途中階に停止することなく通過したことを示し、戸開とは、かごドアを含むドア4が開いたことを示す。これらの条件を適宜選択することにより、運行線図に表示される情報が簡素化され、保守員等が運行線図を読み取り易くなる。
ステップS7の後、運行状況出力装置30は、後述する図8に示すように、運行状況の詳細な内容を示すデータの作成処理と表示処理を行い(S8)、ディスプレイやプリンター等へ運行状況(例えば、運行線図)を出力する。
最後に、運行状況出力装置30は、ステップS2で指定された時間帯の全てのデータに関して、ステップS8のデータ作成・表示処理が終了したかどうかを判定する(S9)。運行状況出力装置30は、データ作成・表示処理が終了していないと判定した場合(S9のNO)、ステップS8へ戻ってデータの作成・表示処理を継続する。一方、運行状況出力装置30は、データ作成・表示処理が終了したと判定した場合(S9のYES)、本処理を終了とする。
図9は、図8のステップS8に示したデータ作成・表示処理の具体例を示すフローチャートである。
始めに、運行状況出力装置30は、図8のステップS7で選択された表示項目(分析ルール)に対する運行線図の表示様式(かご内混雑度の百分率表示又は人数表示、待ち人数又は行先階別待ち人数の表示等)を指定する(S11)。次に、運行状況出力装置30は、図7に示したステップS4で作成したデータのうち、ステップS2で選択された指定時間帯±5分のデータをRAMC3に設けた作図用ワークエリアへ移送する(S12)。すなわち、運行状況出力装置30は、指定時間帯の前後のデータを取得する。ここで、指定時間帯とは、例えば、運行線図として出力可能な1画面分の時間帯のことであり、後述する図10、図15に示すような時間帯(9:00:00〜9:01:10の範囲)である。運行状況出力装置30が指定時間帯±5分のデータをRAM C3に移送するのは、指定時間帯において1画面のデータを用いて作成される運行線図において、指定時間帯の始めと終わりの線分のつながりを表示部C5のディスプレイに表示可能とするためである。
次に、運行状況出力装置30は、指定時間帯の運行線図を無条件で全て表示するか否かを判定する(S13)。無条件とは、例えば、保守員等からの指定条件、指定時間帯等がないことである。運行状況出力装置30は、無条件が指定されていると判定した場合(S13のYES)、1日分の運行線図を出力するので、ステップS15へ進む。
一方、運行状況出力装置30は、条件が指定されていると判定した場合(S13のNO)、図8のステップS2、S7で選択された条件に該当する状況が指定時間帯に含まれるか否かを判定する(S14)。
運行状況出力装置30は、指定時間帯に指定条件に該当する状況を含むと判定した場合(S14のYES)、運行状況を表示するための表示用グラフィックデータ(例えば、運行線図)を作成する。そして、運行状況出力装置30は、表示用グラフィックデータをディスプレイに表示し、又はプリンターに出力した後(S15)、本処理を終了する。ステップS15において、後述する図12〜図14で示される各診断処理部が診断した異常状態の発生を示す情報が取り込まれ、異常状態の発生を示す情報が反映された運行線図が表示され、又は出力される。
一方、運行状況出力装置30は、指定時間帯に指定条件に該当する状況を含まないと判定した場合(S14のNO)、運行状況を出力することなく本処理を終了する。その後、運行状況出力装置30は、図8のステップS9に移る。
図10は、運行線図の例である。
図11は、エレベーター2の昇降運転を区別するための2種類のマークの表示例を示す説明図である。
図10に示す運行線図には、指定時間帯(9:00:00〜9:01:10)における2基のエレベーター2の号機A,Bの運行状況が示される。この運行線図は、保守員等にとって号機毎にエレベーター2がどのように運行したかを運行分析したり、エレベーター2の運行状況を説明するために用いられる。この運行線図で示されるビルは、地階であるB1階、1階、2階、3階、4階を含む。1階は基準階であり、4階は食堂階である。
エレベーター2の昇降運転は、図11に示すように上昇マークM1、下降マークM2によって識別可能である。
上昇マークM1は、エレベーター2の上昇運転を示す記号である。上昇マークM1には、行先階M11、反転U字M12、待ち人数の累計M13、登録装置ID M14が含まれる。
行先階M11は、行先階登録装置3により登録された行先階を示す。
反転U字M12は、エレベーター2(乗りかご5)が上昇することを示す。
累計M13は、行先階登録装置3が設置された階床において、この行先階登録装置3を使用して乗りかご5の到着を待つ利用者の累計を示す。
登録装置ID M14は、利用者により使用された行先階登録装置3を識別するための登録装置IDを示す。
そして、上昇マークM1の行先階M11は反転U字M12の上側に配置され、累計M13は反転U字M12の内側に配置され、登録装置ID M14は、反転U字M12の下側に配置される。
下降マークM2は、エレベーター2の下降運転を示す記号である。下降マークM2には、行先階M21、U字M22、待ち人数の累計M23、登録装置ID M24が含まれる。
行先階M21、待ち人数の累計M23、登録装置ID M24は、上昇マークM1の行先階M11、待ち人数の累計M13、登録装置ID M14と同じ内容を示す。
U字M22は、エレベーター2(乗りかご5)が下降することを示す。
そして、下降マークM2の行先階M21は、U字M22の下側に配置され、累計M23はU字M22の内側に配置され、登録装置ID M24は、U字M22の上側に配置される。
再び、図10に戻って運行線図の説明を続ける。
三角マーク60a、60bは、乗りかご5に乗り込んだ利用者により開ボタン操作が行われ、かごドアを含むドア4が開状態になったことを示す。
数値表示部61a〜61cは、号機毎のかご内混雑度を示す。かご内混雑度は、乗車定員に対する乗車した利用者人数の比による百分率表示で示される。
四角マーク62aは、割当て号機Bのドア4が開いて利用者が乗りかご5に乗り込んだときに登録されたかご呼びを示す。この例では、4階にかご呼びが登録されている。
二重四角マーク62b、62cは、割当て号機Aのドア4が開いて利用者が乗りかご5に乗り込んだときに登録されたかご呼びを示す。この例では、2階と3階にかご呼びが登録されている。
そして、B1階で発生した呼び予約の様子を領域70に示し、1階で発生した呼び予約の様子を領域71に示し、2階で発生した呼び予約の様子を領域72に示し、4階で発生した呼び予約の様子を領域73に示す。
始めに、領域70に示すように、B1階のホールで1人目の利用者が、利用者発生時刻9:00:01に行先階登録装置3を使用して行先階である2階への行先階予約ボタンを操作したとする。この場合、図10の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:01の交わる付近には、予め設定した表示方式に従って、エレベーター2の上昇運転を示す上昇マークM1が表示される。この上昇マークM1には、待ち人数の累計「1」、登録装置ID「1」、行先階「2FL」が表示される。
次に、B1階のホールで2人目の利用者が、利用者発生時刻9:00:04に行先階登録装置3を使用して行先階である3階への行先階予約ボタンを操作したとする。この時点では、先の1人目に対する割当て号機Aが2階付近にあり、まだB1階に到着していない。このため、図10の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:04の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「2」、登録装置ID「1」、行先階「3FL」が表示される。
次に、B1階のホールで3人目の利用者が、利用者発生時刻9:00:08に行先階登録装置3を使用して行先階である2階への行先階予約ボタンを操作したとする。この場合、図10の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:08の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「3」、登録装置ID「1」、行先階「2FL」が表示される。
次に、B1階のホールで4人目の利用者が、利用者発生時刻9:00:10に行先階登録装置3を使用して行先階である2階への行先階予約ボタンを操作したとする。この場合、図10の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:10の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「4」、登録装置ID「1」、行先階「2FL」が表示される。
そして、B1階のホールで5人目の利用者が、利用者発生時刻9:00:16に行先階登録装置3を使用して行先階である3階への行先階予約ボタンを操作したとする。この時点では、先の4人目に対する割当て号機AがB1階に到着していない。このため、5人目の呼び予約に対して、図10の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:16の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「5」、登録装置ID「1」、行先階「3FL」が表示される。
その後、時刻9:00:20で割当て号機AがB1階に到着し、かごドアを含むドア4が開き、三角マーク60aで示される開ボタン操作によりドア4が開状態であるときに5人の利用者が割当て号機Aに乗車する。図10では、時刻9:00:30にB1階を出発した割当て号機Aのかご内混雑度が「50」%であることが示される。
割当て号機Aは、その後の時刻9:00:50で2階に到着し、B1階で乗車した3人の利用者が行先階である2階で降車する。このため、時刻9:01:00に2階を出発した割当て号機Aのかご内混雑度が「20」%であることが示される。
一方、時刻9:00:00より前に、地下1階で割当て号機Aに乗車する利用者とは異なる、1階で割当て号機Bに乗車する利用者が行先階登録装置3を使用して、行先階である4階への行先階予約ボタンを操作したとする。このため、時刻9:00:00の時点で割当て号機Bが上昇中である。
ここで、1階のホールには、登録装置ID「2」により特定される行先階登録装置3が設置されている。このため、領域71に示すように、図10の縦軸に示す1階と、横軸の時刻9:00:00の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「10」、登録装置ID「2」、行先階「4FL」が表示される。そして、時刻9:00:08に割当て号機Bは、1階に到着し、かごドアを含むドア4が開き、三角マーク60bで示される開ボタン操作によりドア4が開状態であるときに10人の利用者が割当て号機Bに乗車する。図10では、時刻9:00:30に1階を出発した割当て号機Bのかご内混雑度が「100」%であることが示される。すなわち、割当て号機Bには、乗車定員である10人の利用者が1階で乗車している。
そして、領域73に示すように、割当て号機Bの到着階である4階のホールには、登録装置ID「5」により特定される行先階登録装置3が設置されている。このため、図10の縦軸に示す4階と、横軸の時刻9:01:00の交わる付近に表示される下降マークM2には、待ち人数の累計「5」、登録装置ID「5」、行先階「B1F」が表示される。4階にいるこれらの利用者は、割当て号機Bの行先階である4階で全ての利用者が降りた後、下降運転となる割当て号機Bに乗車する。
なお、2階には、領域72に示すように、登録装置ID「3」により特定される行先階登録装置3を使用して、行先階である4階への行先階予約ボタンを操作した利用者がいる。このため、図10の縦軸に示す2階と、横軸の時刻9:00:16の交わる付近に表示される上昇マークM1には、乗り込み人数「1」、行先階「4FL」、登録装置ID「2」が表示される。2階で登録された呼び予約に対しては、割当て号機Bが乗車率「100」%であるために通過し、割当て号機Aが乗車率「50」%であるために2階に到着し、割当て号機Aに利用者が乗り込んだことが容易に分かる。
運行状態出力部31は、図10に示す運行線図を出力することにより、運行線図を目視した利用者は、自分の予約状況や、割当てられた号機の位置情報、待ち人数等を知ることができる。また、管理者が運行状態出力部31から出力された運行線図を確認することで、ビルでの出勤、退勤時等を含めたエレベーター2の運用、運行がどのような傾向を有しているかを分析することが可能となる。
次に、運行効率低下異常検出部32の各部が行う異常状態の検出処理について、図12〜図14を参照して説明する。図12〜図14に示す各処理は、例えば、運行状況出力装置30が信号処理装置20から運行データを取得するタイミングで、連続して、又は並行して運行効率低下異常検出部32の各部により実行される。ただし、図12〜図14に示す各処理は、運行効率低下異常検出部32の各部により一定時間毎に実行されてもよい。
図12は、異常登録数診断処理部33が異常登録数を診断する処理例を示すフローチャートである。
始めに、異常登録数診断処理部33は、エレベーター2がドア4を戸閉して出発するか否かを判定する(S21)。エレベーター2が出発しなければ(S21のNO)、異常登録数診断処理部33は、本処理を終了する。
一方、エレベーター2が出発する場合(S21のYES)、異常登録数診断処理部33は、エレベーター2が出発するタイミングを捉えて、行先階登録装置3により当該号機に登録された行先呼び数と、当該号機に乗車した利用者の乗車人数とを比較する(S22)。以下の説明において、出発するエレベーター2の号機を「当該号機」と呼ぶ。また、利用者が行先階登録装置3を操作して行先階登録を行うことで、割当てられた当該号機において行先呼びが登録される。このように当該号機に登録された行先呼びの数を「行先呼び数」と呼ぶ。
当該号機に登録された行先呼び数と、乗車人数との差が所定の閾値(例えば、「3」)未満である場合(S22のNO)、異常登録数の異常状態は発生していないため、異常登録数診断処理部33は、本処理を終了する。閾値を設定する理由としては、乗車人数はかごの荷重センサーによって計測される場合が多く、利用者の性別、体系によって判定する人数に誤差が生じる場合が存在するためである。但し、荷重センサーでなく、かご内に利用者人数を計測するセンサーを設置し正確に利用者の人数を検出する場合、本閾値を「1」とすれば良い。一方、当該号機に登録された行先呼び数と、乗車人数との差が所定の閾値以上である場合(S22のYES)、行先呼び数と、乗車人数が過度なアンマッチとなっている。例えば、図3Cに示したように、登録数が5人に対して乗車人数が2人である場合、異常登録数診断処理部33は、異常登録数の異常状態が発生したと診断し(S23)、本処理を終了する。
図13は、誤乗車診断処理部34が誤乗車を診断し、未入力乗車診断処理部35が未入力乗車を診断する処理例を示すフローチャートである。
始めに、誤乗車診断処理部34は、エレベーター2がドア4を戸閉して出発するか否かを判定する(S31)。エレベーター2が出発しなければ(S31のNO)、誤乗車診断処理部34は、本処理を終了する。
一方、エレベーター2が出発する場合(S31のYES)、誤乗車診断処理部34は、エレベーター2が出発するタイミングを捉えて、当該号機に登録された行先呼び数よりも乗車人数の方が多くなっているか否かを判定する(S32)。当該号機に登録された行先呼び数が乗車人数以下である場合(S32のNO)、誤乗車診断処理部34は本処理を終了する。
当該号機に登録された行先呼び数よりも乗車人数の方が多い場合(S32のYES)、誤乗車診断処理部34は、他の号機も含めて、呼び予約発生回数と、乗車人数の総和とが等しいか否かを判定する(S33)。ここで、行先階登録装置3により登録された行先階の呼び予約が発生した階における行先呼び数を「呼び予約発生回数」と呼ぶ。
呼び予約発生回数と、乗車人数の総和とが等しい場合(S33のYES)、誤乗車診断処理部34は、誤乗車が発生したと診断し(S34)、本処理を終了する。誤乗車は、他号機に割当てられた利用者の一部が、当該号機に乗り込んだことによりアンマッチが発生している場合に判定される異常状態である。誤乗車の例は、上述した図4Dに示している。
一方、呼び予約発生回数と、乗車人数の総和に差が発生している場合(S33のNO)、未入力乗車診断処理部35は、未入力乗車が発生したと診断し(S35)、本処理を終了する。未入力乗車は、行先階登録装置3を使用せず、行先階登録を行っていない未入力者が乗り込んだことによりアンマッチが発生している場合に判定される異常状態である。未入力乗車の例は、上述した図4Eに示している。
なお、ステップS31〜S33までの処理は、誤乗車診断処理部34が行うものとして説明したが、未入力乗車診断処理部35が行ってもよい。
図14は、登録者未乗車出発診断処理部36が登録者未乗車を診断する処理例を示すフローチャートである。
始めに、登録者未乗車出発診断処理部36は、エレベーター2がドア4を戸閉して出発するか否かを判定する(S41)。エレベーター2が出発しなければ(S41のNO)、登録者未乗車出発診断処理部36は、本処理を終了する。
一方、エレベーター2が出発する場合(S41のYES)、登録者未乗車出発診断処理部36は、エレベーター2が出発するタイミングを捉えて、当該号機に登録された行先呼びがあるか否かを判定する(S42)。当該号機に登録された行先呼びがない場合(S42のNO)、登録者未乗車出発診断処理部36は、本処理を終了する。
一方、当該号機に登録された行先呼びがある場合(S42のYES)、登録者未乗車出発診断処理部36は、当該号機に乗車人数があるか否かを判定する(S43)。当該号機に乗車人数がある場合(S43のYES)、登録者未乗車出発診断処理部36は、本処理を終了する。
一方、当該号機に乗車人数がない場合(S43のNO)、登録者未乗車出発診断処理部36は、登録者未乗車が発生したと診断し(S44)、本処理を終了する。登録者未乗車の例は、上述した図4Fに示している。
そして、運行効率低下異常検出部32は、各診断処理部のいずれかによって異常状態の発生が診断されると、例えば、号機情報、発生時間、発生階、及び発生した異常状態の種別を含む異常状態の発生を示す情報をパラメータデータ57に記憶する。そして、運行状況出力装置30は、パラメータデータ57から取得した異常状態の発生を示す情報を運行線図に反映して出力する。
図15は、異常状態出力処理部37から出力される異常状態を反映した運行線図の例を示す。
運行状態出力部31が出力する運行線図において、領域70に示すように、図15の縦軸に示すB1階と、横軸の時刻9:00:16の交わる付近に表示される上昇マークM1には、待ち人数の累計「5」、登録装置ID「1」、行先階「3FL」が表示される。
その後、時刻9:00:20に割当て号機AがB1階に到着し、異常判定の発生がなければ時刻9:00:30に割当て号機AがB1階を出発したことが示される。ここで、かご内混雑度は、百分率表示であれば「50」%、人数表示であれば「5」人で表される。
しかし、時刻9:00:30の時点では、呼び予約の登録数が「5」であるのに対して、乗車人数が「2」である。この場合、異常登録数診断処理部33が、図12のステップS23に示す処理により、異常登録数の発生を判定し、所定情報をパラメータデータ57に記憶させる。そして、異常状態出力処理部37が出力する運行線図には、異常判定情報が優先して反映される。異常判定情報は、例えば、かご内混雑度を人数表示とした場合に、時刻9:00:30に丸マーク63が付与された状態で「2」と表示される。丸マーク63は、太い実線で表示されるため、保守員等が丸マーク63の存在に気付きやすくなっている。
以上説明した一実施の形態例に係るエレベーター制御システム1によれば、エレベーターの運行状況2として、エレベーター2の運行状態を示す情報と共に、運行効率低下異常検出部32によって検出された異常状態の発生を示す情報が保守員等に出力される。
ここで、エレベーター制御装置10によって割当てられた号機毎の登録数と、割当てられた号機毎の乗車人数とに過度なアンマッチが発生していれば、異常登録数診断処理部33が異常登録数の異常状態が発生したことを診断する。そして、異常状態出力処理部37は、パラメータデータ57を含む運行データを出力することで、運行状況出力装置30が発生した異常状態の情報を反映した運行線図を保守員等に提供することが可能となる。
また、誤乗車診断処理部34は、号機毎の登録数と号機毎の乗車人数とにアンマッチが発生しており、かつ、登録数と乗車人数の総和は一致していれば、誤乗車の異常状態が発生したことを診断する。そして、異常状態出力処理部37が誤乗車の異常状態の発生を出力する。
また、未入力乗車診断処理部35は、号機毎の登録数と号機毎の乗車人数とにアンマッチが発生しており、かつ、登録数と乗車人数の総和は一致していなければ、未入力乗車の異常状態が発生したことを診断する。そして、異常状態出力処理部37が未入力乗車の異常状態の発生を出力する。
また、登録者未乗車出発診断処理部36は、行先階登録された号機に利用者が乗車していなければ、登録者未乗車の異常状態が発生したことを診断する。そして、異常状態出力処理部37が登録者未乗車の異常状態の発生を出力する。
いずれの場合も、異常状態出力処理部37は、運行効率低下異常検出部32が検出した異常状態の発生を示す情報を出力するため、図15に示した運行線図のように異常状態の発生を保守員等に示すことができる。そして、保守員等は、異常状態の発生の有無と、運行効率を低下させることになる異常状態の内容とを知ることができ、速やかに異常状態が発生した原因を解明することができる。
なお、運行効率低下異常検出部32は、上述した異常登録数診断処理部33、誤乗車診断処理部34、未入力乗車診断処理部35、登録者未乗車出発診断処理部36の全てを有することが望ましい。しかし、運行効率低下異常検出部32は、異常登録数診断処理部33、誤乗車診断処理部34、未入力乗車診断処理部35、登録者未乗車出発診断処理部36のうちの少なくとも一つを有する構成としてもよい。
また、異常状態出力処理部37は検出した異常状態の種類に応じて、様々な形状のマーク、着色、点滅等で運行線図に異常状態を示してもよい。例えば、図15に示した丸マーク63において、乗車人数「2」の表示色を他のマーク及び他の数値の色から変えることで、丸マーク63を表示しなくても異常状態の発生を示すことができる。そして、保守員等は、発生した異常状態を判別しやすくなる。また、異常状態出力処理部37が出力する情報は、運行線図に限らない。例えば、異常状態の内容を示すテキストを時系列で出力してもよい。
また、運行状況出力装置30が出力する運行線図は、ある時間範囲におけるエレベーター2の過去の運行状況を示すものの他、エレベーター2の現在の運行状況を示すものであってもよい。
なお、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態例の構成の一部を他の実施の形態例の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態例の構成に他の実施の形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…エレベーター制御システム、2…エレベーター、3…行先階登録装置、10…エレベーター制御装置、30…運行状況出力装置、31…運行状態出力部、32…運行効率低下異常検出部、33…異常登録数診断処理部、34…誤乗車診断処理部、35…未入力乗車診断処理部、36…登録者未乗車出発診断処理部、37…異常状態出力処理部、50…運行データテーブル

Claims (8)

  1. 行先階登録装置によって登録された行先階に関する情報に基づいて、号機毎にエレベーターの運行を制御するエレベーター制御装置と、
    前記エレベーター制御装置が制御する前記エレベーターの運行状況を出力する運行状況出力装置と、を備え、
    前記運行状況出力装置は、
    前記エレベーターの運行状況として、前記エレベーターの運行状態を示す情報を出力する運行状態出力部と、
    前記エレベーターの運行効率を低下させる異常状態が発生したことを検出する運行効率低下異常検出部と、
    前記エレベーターの運行状況として、前記運行効率低下異常検出部によって検出された前記異常状態の発生を示す情報を出力する異常状態出力処理部と、を備える
    エレベーター制御システム。
  2. 前記運行効率低下異常検出部が検出する前記異常状態は、異常登録数の異常状態、誤乗車の異常状態、未入力乗車の異常状態、又は登録者未乗車の異常状態のうち、少なくとも一つを含む
    請求項1に記載のエレベーター制御システム。
  3. 前記運行効率低下異常検出部は、前記エレベーター制御装置により割当てられた前記号機毎の登録数と、前記エレベーター制御装置によって割当てられた前記号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上である場合に、前記異常登録数の異常状態が発生したことを診断する異常登録数診断処理部を備える
    請求項2に記載のエレベーター制御システム。
  4. 前記運行効率低下異常検出部は、任意の時間帯における任意の出発階において、前記エレベーター制御装置により割当てられた前記号機毎の登録数と、前記エレベーター制御装置によって割当てられた前記号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上であって、かつ、前記時間帯及び前記出発階において、全体の登録数と、全体の乗車人数の総和とが一致することによって前記誤乗車の異常状態が発生したことを診断する誤乗車診断処理部を備える
    請求項2に記載のエレベーター制御システム。
  5. 前記運行効率低下異常検出部は、任意の時間帯における任意の出発階において、前記エレベーター制御装置により割当てられた前記号機毎の登録数と、前記エレベーター制御装置によって割当てられた前記号機毎の乗車人数との差分が、所定の閾値以上であって、かつ、前記時間帯及び前記出発階において、全体の登録数と、全体の乗車人数の総和とが不一致であることによって前記未入力乗車の異常状態が発生したことを診断する未入力乗車診断処理部を備える
    請求項2に記載のエレベーター制御システム。
  6. 前記運行効率低下異常検出部は、任意の時間帯における任意の出発階において、前記エレベーター制御装置により割当てられた前記号機毎の登録数より、前記エレベーター制御装置によって割当てられた前記号機毎の乗車人数が少ないままで前記エレベーターが出発したことによって前記登録者未乗車の異常状態が発生したことを診断する登録者未乗車出発診断処理部を備える
    請求項2に記載のエレベーター制御システム。
  7. 前記異常状態出力処理部が出力する前記異常状態の発生を示す情報には、前記異常状態が発生した前記エレベーターの号機に関する情報、前記異常状態の発生時間、前記異常状態の発生階のうち、少なくとも一つ以上が含まれる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のエレベーター制御システム。
  8. 行先階登録装置によって登録された行先階に関する情報に基づいて、号機毎にエレベーターの運行を制御するエレベーター制御装置から取り込んだ信号により、前記エレベーターの運行状況を出力するステップと、
    前記エレベーターの運行状況として、前記エレベーターの運行状態を示す情報を出力するステップと、
    前記エレベーターの運行効率を低下させる異常状態が発生したことを検出するステップと、
    前記エレベーターの運行状況として、検出された前記異常状態の発生を示す情報を出力するステップと、を含む
    運行状況出力方法。
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