JP2017105293A - 電動二輪車のセンタースタンド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行風によってスイングアームを効率的に冷却し、ひいてはモータおよび発熱機器を効果的に冷却可能な電動二輪車のセンタースタンド構造を提案する。【解決手段】電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、車体5に揺動自在に支持され、かつ後輪8を支持する中空なスイングアーム9と、スイングアーム9内に設けられ、後輪8の駆動力を生じるモータ3と、スイングアーム9内に設けられ、モータ3に電力を供給して発熱するインバータ18と、車体5に設けられ、車体5を起立状態に維持する起立状態と、収納状態との間で移動可能であり、スイングアーム9の前下方に配置されるセンタースタンド33と、センタースタンド33に設けられ、センタースタンド33が収納状態にあると、走行風をスイングアーム9へ導く導風板91と、を備えている。【選択図】 図4

Description

本発明は、電動二輪車のセンタースタンド構造に関する。
前輪と後輪との間の車体下部に、高温部材を覆うアンダーカバーと、起立、倒伏可能なメインスタンドとを備え、アンダーカバーにはメインスタンドの起立、倒伏軌跡と重なる部分より大きい開口部を有する一方、この開口部をアンダーカバー外面にほぼ連続するように閉じる開閉可能なスタンドカバーを設けた自動二輪車のセンタースタンド構造が知られている。
このセンタースタンド構造は、メインスタンド収納時にはスタンドカバーで開口部を閉じ、スタンドカバーの外面に沿って流れる走行風でリアカバー内に流れるエンジンの冷却風を吸い出し、電動ケースやマフラーを冷却する(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−116372号公報
ところで、駆動輪をモータで駆動し、走行する電動二輪車が知られている。電動二輪車は、駆動輪の駆動力を発生するモータと、モータへ電力を供給するインバータのような発熱機器とを、駆動輪を揺動自在に支持するスイングアームの内部に備えている。
つまり、電動二輪車は、モータや発熱機器を冷却するために、スイングアームを冷却する必要がある。
ところが、スイングアームは、車両の後方に配置されているため、走行風を受けにくい。
そこで、本発明は、走行風によってスイングアームを効率的に冷却し、ひいてはモータおよび発熱機器を効果的に冷却可能な電動二輪車のセンタースタンド構造を提案する。
前記の課題を解決するため本発明に係る電動二輪車のセンタースタンド構造は、車体に揺動自在に支持され、かつ駆動輪を支持する中空なスイングアームと、前記スイングアーム内に設けられ、前記駆動輪の駆動力を生じるモータと、前記スイングアーム内に設けられ、前記モータに電力を供給して発熱する発熱機器と、前記車体に設けられ、前記車体を起立状態に維持する起立状態と、収納状態との間で移動可能であり、前記スイングアームの前下方に配置されるセンタースタンドと、前記センタースタンドに設けられ、前記センタースタンドが前記収納状態にあると、走行風を前記スイングアームへ導く導風板と、を備えている。
本発明によれば、走行風によってスイングアームを効率的に冷却し、ひいてはモータおよび発熱機器を効果的に冷却可能な電動二輪車のセンタースタンド構造を提供できる。
本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の左側面図。 本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の外装等を外した状態を示す左側面図。 本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の外装等を外した状態を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンド構造の左側面図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンド構造の底面図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のスイングアームの分解斜視図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のスイングアームの側面図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンドの斜視図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンドの底面図。
以下、本発明に係る電動二輪車のセンタースタンド構造の実施の形態について、図1から図9を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の左側面図である。
図2は、本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の外装等(カバーやシート)を外した状態を示す左側面図である。
図3は、本発明の実施形態に係るセンタースタンド構造が適用される電動二輪車の外装等(カバーやシート)を外した状態を示す斜視図である。
なお、本実施形態における前後上下左右の表現は、電動二輪車1の搭乗者を基準にする。図1から図3中の実線矢印Fは電動二輪車1の前方を表し、実線矢印Rは電動二輪車1の後方を表している。
図1から図3に示すように、本実施形態に係る電動二輪車1は、燃料電池2で発電し、この電力でモータ3を駆動させて走行する電動車両であり、燃料電池二輪車である。また、電動二輪車1は、スクータ型の二輪車である。
電動二輪車1は、前後に延びる車体5と、操舵輪としての前輪6と、前輪6を操舵自在に支えるステアリング機構7と、駆動輪としての後輪8と、後輪8を上下方向へ揺動自在に支えるスイングアーム9と、後輪8の駆動力を発生させるモータ3と、を備えている。
車体5は、車両の前後に延びるフレーム11と、フレーム11を覆う外装12と、フレーム11後半部の上方に配置されるシート13と、を備えている。
また、車体5は、燃料電池2と、燃料電池2で発電に使用される燃料としての水素の高圧ガスを貯蔵する燃料タンク15と、燃料電池2の電力を補助する二次電池16と、燃料電池2の出力電圧の調整と燃料電池2および二次電池16の電力の分配を制御する電力管理装置17と、電力管理装置17が出力する直流電力を三相交流電力に変換してモータ3へ出力し、モータ3を運転するインバータ18と、これらを統括的に管理する車両コントローラ19と、を備えている。
電動二輪車1のパワートレインは、燃料電池2および二次電池16を有し、車両の走行状態、燃料電池2の発電状態、二次電池16の蓄電状態によって各電池の電力を適宜に使うシステムである。また、電動二輪車1は、減速する際にモータ3で回生電力を発生させる。車両の電源である二次電池16および燃料電池2は、インバータ18に並列に接続されてモータ3へ電力を供給する。二次電池16は、電動二輪車1が減速する際にモータ3で発生する回生電力および燃料電池2が発電する電力を蓄える。
フレーム11は、複数の鋼鉄製中空管を一体に組み合わせたものである。フレーム11は、前端上部に配置されるヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21の中央部から後ろ下がりに傾斜して延びる上部ダウンフレーム22と、ヘッドパイプ21の下方に配置され、後ろ下がりに傾斜して延びる下部ダウンフレーム23と、左右一対の下部フレーム24と、左右一対の上部フレーム25と、ピボット軸26と、上ブリッジフレーム27と、下ブリッジフレーム28と、ガードフレーム29と、搭載機器保護フレーム30と、を備えている。
ヘッドパイプ21は、ステアリング機構7を操舵自在、つまり車両の左右方向へ揺動自在に支持している。
左右一対の下部フレーム24は、下部ダウンフレーム23の左右に配置され、ヘッドパイプ21の下部に接続されている。また、左右一対の下部フレーム24は、ヘッドパイプ21との接続部分から下部ダウンフレーム23に沿って略平行に、かつ後ろ下がりに傾斜して延びる前側傾斜部分と、傾斜部分の下端で後方に向かって湾曲する前側の湾曲部分と、前側の湾曲部分の後端から略水平に車体5の後方へ向かって車体5の中央部分(車両の前後方向で中央部分)に達するまで直線状に延びる直線部分と、を有している。さらに、左右一対の下部フレーム24は、直線部分の後端部から後上方に向けて湾曲する後ろ側の湾曲部分と、この後ろ側の湾曲部分の上端部から後ろ上がりに傾斜して延びる後側傾斜部分を経て上部フレーム25に接続される上下フレーム接合部と、を有している。なお、左右の下部フレーム24の間隔は、上部フレーム25の間隔よりも広い。
また、左右それぞれの下部フレーム24は、前側の湾曲部分の外側に搭乗者が足を置くフットボード31を下方から支持するフットレストブラケット31aを備えている。
車体5の左側に配置される下部フレーム24は、サイドスタンドブラケット(図示省略)を備えている。サイドスタンドブラケット(図示省略)には、電動二輪車1を左側へ傾けた状態で自立させるサイドスタンド(図示省略)が設けられている。サイドスタンド32は、電動二輪車1を自立させる起立状態と、走行の妨げとならないよう車体5に添う収納状態との間を揺動する。
左右一対の上部フレーム25は、車体5の前半部において下部フレーム24の前側の傾斜部分の上下方向の中央部に接続されている。左右一対の上部フレーム25は、下部フレーム24の前側の傾斜部分との接続部分から車体5の後方に向かって略水平に延びる水平部分と、左右一対の上部フレーム25の水平部分の後端であって、車体5の後半部、かつ後輪8の上方部分において後ろ上がりに大きく傾斜し、車体5の左右方向内側へ湾曲して後輪8の太さ(幅寸法)程度に接近する後端部と、を有している。
ピボット軸26は、車体5の後半部において左右の上部フレーム25間に架設されている。また、ピボット軸26は、上部フレーム25の下側、かつ上部フレーム25と下部フレーム24との合流部分(上下フレーム接合部)よりも後方であって、上部フレーム25の水平部分と下部フレーム24の後側傾斜部分とに接続されるブラケット26aに配置されている。
上ブリッジフレーム27は、左右の上部フレーム25の前端部に架設されている。上ブリッジフレーム27は、左右の上部フレーム25の間を実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて、左右の上部フレーム25を連結している。
下ブリッジフレーム28は、左右の下部フレーム24の前側の屈曲部分に架設されている。下ブリッジフレーム28は、左右の下部フレーム24の間を実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて、左右の下部フレーム24を連結している。
ガードフレーム29は、左右の下部フレーム24の後側の湾曲部分に架設されている。ガードフレーム29は、左右の下部フレーム24との接続部分から後下方に延びるとともに、フレーム11の内部空間を拡大するように後ろ下がりのU字形状に延びている。ガードフレーム29には、電動二輪車1を直立状態で自立させるセンタースタンド33が設けられている。センタースタンド33は、電動二輪車1を自立させる起立状態と、走行の妨げとならないよう車体5に添う収納状態との間を揺動する。
上部ダウンフレーム22は、ヘッドパイプ21と上ブリッジフレーム27との間に架設されている。
下部ダウンフレーム23は、左右の下部フレーム24の上部の間で実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて架設されるヘッドパイプ近傍ブリッジフレーム34の車両の左右方向中央部に接続される上端部と、下ブリッジフレーム28の車両の左右方向中央部に接続される下端部とを有している。
搭載機器保護フレーム30は、上部フレーム25の後半部の上部に設けられている。搭載機器保護フレーム30は、燃料電池2を電動二輪車1の車体に支持している。また、搭載機器保護フレーム30は、その一部を上部フレーム25に着脱できる。
シート13は、フレーム11の後半部上方を覆って前後に延びている。シート13はタンデム式であり、搭乗者を着座させる前半部13aと、同乗者を着座させる後半部13bとを一体的に備えている。また、シート13は、前半部13aと後半部13bとの間に傾斜部13cを備えている。
ここで、左右の上部フレーム25および左右の下部フレーム24で囲まれる空間をセンタートンネル領域35と呼び、上部フレーム25の後半部、外装12およびシート13で囲まれる空間を機器搭載領域36と呼び、センタートンネル領域35の後方かつ機器搭載領域36の下方の空間をタイヤハウス領域37と呼ぶ。
センタートンネル領域35は、燃料タンク15を収容している。本実施形態に係るスクータ型の電動二輪車1では、センタートンネル領域35は、搭乗者が足を乗せる左右のフットボード31の間で、車両の前後方向に沿って配置され、フットボード31の足載せ領域を左右に分断するようにフットボード31から上方に隆起している。換言すると、センタートンネル領域35の左右には、足載せ領域となるフットボードが配置され、左右のフットボード31の間に燃料タンク15が配置されている。
機器搭載領域36は、車体5の前側から順に二次電池16、電力管理装置17、燃料電池2を収容している。機器搭載領域36は、搭載機器保護フレーム30によって前端部、中央部、後端部、および中央部から後端部に渡る側部を保護されている。
搭載機器保護フレーム30は、機器搭載領域36を囲んで機器搭載領域36に搭載される機器を保護している。搭載機器保護フレーム30は、機器搭載領域36の前端部に配置されて左右の上部フレーム25の間で上に凸のアーチ状に架設される前保護フレーム30aと、機器搭載領域36の中央部であって、上部フレーム25と下部フレーム24との合流箇所よりも後ろ側に配置されて左右の上部フレーム25の間で上に凸のアーチ状に架設される中央保護フレーム30bと、機器搭載領域36の後端部に配置されて左右それぞれの上部フレーム25が内側に湾曲する部分に接続され、この湾曲部分から後ろ斜め上方へ延びる左右一対の後保護フレーム30cと、中央保護フレーム30bの左右それぞれから後方へ延びて後保護フレーム30cの上端部に接続され、さらに車体5の後端部へ到達する左右一対の側部保護フレーム30dと、左右の側部保護フレーム30dの後端部に架設されるブラケット30eと、を備えている。左右の上部フレーム25は、前保護フレーム30aの下端が接合される箇所で屈曲して車両の後方に向かって間隔を拡げ、中央保護フレーム30bの下端が接合される箇所で屈曲して車両の後方に延びている。このため、中央保護フレーム30bは、前保護フレーム30aよりも幅が広く、高さも高い。後保護フレーム30cおよび左右一対の側部保護フレーム30dは一体化されている。また、後保護フレーム30cおよび左右一対の側部保護フレーム30dは、中央保護フレーム30bおよび上部フレーム25に着脱自在に連結されて燃料電池2を支持している。
タイヤハウス領域37には後輪8が配置されている。
機器搭載領域36とタイヤハウス領域37との間には、それぞれの領域を分断する隔壁部材としてのリアフェンダ38が設けられている。
外装12は、車体5の前半部を覆うフロントレッグシールドカバー41と、車体5の中央上部に配置されてセンタートンネル領域35などの上部フレーム25の上方を覆うフロントフレームカバー42と、車体5の後半部に配置されて機器搭載領域36などの車体5の側面のうちシート13の下方部分を覆うフレームカバー43と、を備えている。
フレームカバー43は、シート13とともに機器搭載領域36を囲んでいる。機器搭載領域36は、シート13、フレームカバー43およびリアフェンダ38に囲まれる閉鎖的な空間である。機器搭載領域36は、フレームカバー43、もしくはリアフェンダ38の適宜の箇所に設けられる通気孔(図示省略)によって、燃料電池2への空気の流れを容易、かつ確実に制御し、また冷却が必要な装置へ冷却風としての空気の流れを容易、かつ確実に制御している。なお、機器搭載領域36は、各カバーの継ぎ目などから空気が入り込むことを許容する。
ステアリング機構7は、車体5の前方に配置されて、フレーム11のヘッドパイプ21を中心に左右方向へ揺動し前輪6の操舵を可能にする。ステアリング機構7は、頂部に設けられるハンドル45と、ハンドル45と前輪6とを連結し、若干後傾して上下に延びる左右一対のフロントフォーク46と、を備えている。左右のフロントフォーク46は、弾性的に伸縮自在なテレスコピック構造を備えている。左右のフロントフォーク46の下端部には、前輪6を回転自在に支持する車軸(図示省略)が架設されている。前輪6の上方には、フロントフェンダ47が配置されている。フロントフェンダ47は、左右のフロントフォーク46の間にあって、フロントフォーク46に固定されている。
前輪6は、左右のフロントフォーク46の下端部に架設されている車軸の周りに回転自在な従動輪である。
スイングアーム9は、車体5の左右へ延びている回転中心としてのピボット軸26の周りに上下方向へ揺動する。スイングアーム9は、車体5の左右で前後方向に延びる一対のアーム部の間に後輪8を回転自在に支持している。フレーム11とスイングアーム9との間には、リアサスペンション48が架設されている。リアサスペンション48の上端部は、上部フレーム25の後端部に揺動自在に支持されている。リアサスペンション48の下端部は、スイングアーム9の後端部に揺動自在に取り付けられている。リアサスペンション48は、スイングアーム9の揺動を緩衝する。
またスイングアーム9は、後輪8を回転駆動させるモータ3と、燃料電池2から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ3へ供給するインバータ18と、を収容している。
モータ3は、燃料電池2または二次電池16から供給される電力によって後輪8を回転駆動させる。モータ3は、スイングアーム9の後部に収容されて、後輪8の車軸と同軸に配置されている。モータ3はスイングアーム9に一体的に組み付けられてユニットスイング式スイングアームを構成している。
インバータ18は、スイングアーム9の前部に収容されて、ピボット軸26とモータ3との間に配置されている。
後輪8は、モータ3から駆動力が伝達される車軸(図示省略)によって支えられる駆動輪である。
燃料電池2は、燃料と酸化剤とを反応させて発電する。燃料電池2は、燃料として高圧ガス、例えば水素ガスを使用し、酸化剤として空気中の酸素を使用して発電し、空気を用いて冷却する空冷式燃料電池システムである。
燃料電池2は、機器搭載領域36の後半側に配置されている。さらに具体的には、燃料電池2は、シート13の前半部13aと後半部13bとの間の傾斜部から後半部13bの下方に渡って配置されている。つまり、車両の側面視で、燃料電池2は、同乗者を着座させるシート13の後半部13bと後輪8やスイングアーム9との間に配置されている。
燃料電池2は、車体5の前後方向に延びる長辺を有する直方体形状であって、吸気口2aが配置される正面を前斜め下方へ向け、排気口2bが配置される背面を後ろ斜め上方へ向ける姿勢で機器搭載領域36に配置されている。つまり、燃料電池2は、前方側が後方側よりも下方に位置する前傾姿勢でフレーム11に固定されている。詳細には、燃料電池2の上部は搭載機器保護フレーム30に固定され、燃料電池2の下部は上部フレーム25に固定されている。
燃料電池2は、正面側から背面側へ向かって連結される扁平な複数のモジュールを含んでいる。具体的には、燃料電池2は、正面側から順に積層状態に重ねられて連結されるフィルタ(図示省略)、吸気シャッタ(図示省略)、燃料電池スタック(図示省略)、ファン(図示省略)、排気シャッタ(図示省略)を有している。燃料電池2の天面には、燃料電池用制御部(図示省略)が設けられている。
吸気シャッタは、開閉自在な空気の吸気口2aを有し、吸気口2aを開閉して燃料電池スタックへの空気の導入量を制御することができるとともに、吸気口2aを閉じて燃料電池2内で空気を循環させる循環経路を形成することができる。排気シャッタは、開閉自在な空気の排気口2bを有し、排気口2bを閉じて燃料電池2内で空気を循環させる循環経路を形成することができる。換言すると、燃料電池2は、正面に開閉可能な吸気口2aを有し、背面に開閉可能な排気口2bを有し、吸気口2aと排気口2bを閉じることで燃料電池2内の空気を循環させることができる。
燃料電池スタックは、吸気口から吸い込まれる空気に含まれる酸素と燃料タンク15から供給される水素とを電気化学反応させて発電し、発電後に湿潤な余剰ガスを生成する。
ファンは、機器搭載領域36内の空気を吸気口から燃料電池2内に吸い込むための吸込負圧を発生させる一方で、燃料電池スタックから余剰ガスを吸い出して排気口から排気する。ファンが流動させる空気の流れは、燃料電池スタックで発電に用いられる他に、燃料電池2の冷却に利用される。
燃料電池2の後方には、排気ダクト52が設けられている。燃料電池2のファンは、余剰ガスを燃料電池スタックから吸い出して排気ダクト52へ排気する。排気ダクト52の前端部は、燃料電池2の箱体(詳細には、排気シャッタの枠体)に気密に接続されている。排気ダクト52は、車体5の後端で後下方と後上方に向かって開口される排気口52aを有している。排気ダクト52は、燃料電池2のファンから吐出される排気(余剰ガス)を、排気口52aへ導いて車体5の後方へ排出する。
排気ダクト52の排気口52aは、燃料電池2の排気面(背面)よりも上方であって、望ましくは排気ダクト52の後方上端部に配置されている。詳細には、燃料電池2の排気口よりも高い位置に排気口52aの上縁部が配置されている。排気ダクト52は、燃料電池2の排気面(背面)よりも上方に配置される排気口52aを有することによって、未反応の水素ガスを含む湿潤な余剰ガスを排気口52aに導いて車体5から確実に排気することができる。
燃料タンク15は高圧圧縮水素貯蔵システムである。燃料タンク15は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の、あるいはアルミライナ製複合容器である圧力容器55と、燃料充填口56を有する燃料充填用継手57と、燃料充填元弁58と、遮断弁(図示省略)とレギュレータ(図示省略)とを一体的に有する燃料供給元弁59と、を備えている。
圧力容器55は、燃料電池2の燃料としての水素ガスを貯蔵するアルミライナ製複合容器である。燃料タンク15は、例えば約70MPaの水素ガスを貯蔵する。圧力容器55は、円筒形状の胴部と、胴部の前後の端面にドーム状の鏡板と、を有している。圧力容器55は、円筒胴の中心線を車体5の前後方向へ沿わせてセンタートンネル領域35内に配置されている。圧力容器55は、一対の上部フレーム25、一対の下部フレーム24、下ブリッジフレーム28、およびガードフレーム29に周囲を囲まれて、電動二輪車1の転倒や衝突による負荷に対して堅牢に保護されている。
また、圧力容器55は、車体5の一方側の側部に配置される上部フレーム25、例えば車体5の右側に配置される上部フレーム25と、車体5の他方側の側部に配置される下部フレーム24、例えば車体5の左側に配置される下部フレーム24との間に架設されるクランプバンド61によってセンタートンネル領域35に支持されている。詳細には、圧力容器55は、右側の上部フレーム25と左側の下部フレーム24との間に架設される下クランプバンド(クランプバンド61の下半部)に載置され、上クランプバンド(クランプバンド61の上半部)で締め付け挟持されている。なお、クランプバンド61は、車体5の左側に配置される上部フレーム25と、車体5の右側に配置される下部フレーム24との間に架設されていても良い。
燃料充填用継手57は、センタートンネル領域35の外側、詳しくは後ろ上方であって、機器搭載領域36の前端部に配置されている。燃料充填用継手57は、二次電池16よりも上方、あるいは真上に配置されている。燃料充填用継手57は、搭載機器保護フレーム30の前保護フレーム30aの上部と中央保護フレーム30bの上部との間に架設される継手用ブラケット30fに固定されている。燃料充填用継手57は、燃料充填時に設備側の継手を車体の上方、かつ左側から差し込めるよう、車体5の上方、かつやや左側に向かって延びている。燃料充填用継手57は、シート13の前端部に設けられる燃料充填口用リッド62によって覆い隠されている。燃料充填口用リッド62は、ヒンジ機構(図示省略)を介してシート13に支持されており、揺動することで開閉できる。燃料充填用継手57は、燃料としての水素の高圧ガスを燃料タンク15に導き入れる入口としての燃料充填口56を有している。
燃料充填口56は、燃料充填用継手57の頂部に配置されている。また、燃料充填口56は、車体5の左上方を向いている。燃料タンク15に燃料を充填する際、燃料充填口用リッド62を開放した状態において、燃料充填口56の上方は、雰囲気に開放されている。したがって、高圧ガス(燃料、水素ガス)を燃料タンク15に充填する際、仮に高圧ガス(燃料、水素ガス)が漏洩しても、漏洩燃料は滞留することなく電動二輪車1の上方へ拡散する。
燃料充填元弁58および燃料供給元弁59は、一体化されて圧力容器55の後方側の鏡板の頂部に設けられているタンクバルブ63に内蔵されている。燃料供給元弁59の遮断弁は、電磁弁を用いた開閉弁である。タンクバルブ63は、ガードフレーム29で囲まれた空間に配置されている。
二次電池16は、箱状のリチウムイオン電池である。二次電池16は、機器搭載領域36の前端部であって、圧力容器55の後半部、つまり円筒胴の後半部、および後方側の鏡板とシート13の前半部13aとの間に配置されている。
なお、電動二輪車1は、二次電池16の他に、メータ類(図示省略)、ランプ類(図示省略)用の電源として、例えば12V系の電力を供給する第2二次電池(図示省略)を備えている。第2二次電池は、ヘッドパイプ21の周囲、例えば、ヘッドパイプ21の右側の側方に配置されている。
また、仮に燃料充填口56から燃料としての水素ガスが漏洩しても、空気より軽い水素ガスは上昇して、車内に滞留することなく車外に拡散する。また、仮に燃料充填元弁58または燃料供給元弁59から燃料としての水素ガスが漏洩しても、水素ガスはタイヤハウス領域37に向かって移動して、車内に滞留することなく車外に拡散する。
電力管理装置17は、機器搭載領域36内で二次電池16と燃料電池2との間に配置され、フレーム11に固定されている。なお、電力管理装置17は二次電池16と同じ防水ケース内に配置されていても良い。
電動二輪車1は、二次電池16、電力管理装置17、および燃料電池2を上述のように配置することによって、電気的な接続関係が隣り合う装置を極力近接する位置に配置することが可能であり、装置間の配線長を短く、配線に係る重量を軽くすることができる。
車両コントローラ19は、電動二輪車1内で比較的に高所となるヘッドパイプ21の周囲、例えば、12V系の電力を供給する第2二次電池の反対側にあたるヘッドパイプ21の左側の側方に配置されている。
次いで、電動二輪車1のセンタースタンド構造69について詳しく説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンド構造の左側面図である。
図5は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンド構造の底面図である。
図6は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のスイングアームの分解斜視図である。
図7は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のスイングアームの側面図である。なお、図7は、カバーの図示が省略されている。
図8は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンドの斜視図である。
図9は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のセンタースタンドの底面図である。
図1に加え、図4から図9に示すように、本実施形態に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、スイングアーム9に収容される熱源、例えばモータ3およびインバータ18の冷却に関する。
ここで先ず、スイングアーム9は、前端部にあってピボット軸26を介してフレーム11に支えられるピボット部72と、ピボット部72のいずれか一方の側方、ここでは左側方から後方へ延びて後輪8の左側方に到達するアーム73と、アーム73の左側面を覆うカバー75と、ピボット部72のいずれか他方の側方、ここでは右側方から後方へ延びて後輪8の右側方に到達するアーム76と、を備えている。
ピボット部72は、ピボット軸26に揺動自在に支持されている。ピボット部72は、フレーム11の幅方向に延び、フレーム11の内側の幅いっぱいに拡がっている。ピボット部72は、側面視においてピボット軸26が挿し通される部位を頂点にして下方へ拡がる三角形状あるいは扇形状の箱体、つまり中空体である。ピボット部72の内部空間は、インバータ18への配線経路に用いられている。
左側のアーム73とカバー75とは、モータ3およびインバータ18を収容する駆動ユニット収容部であり、ピボット部72から後方へ延びて後輪8を支持する中空なアーム部77である。つまり、スイングアーム9は、モータ3およびインバータ18を後輪8の左側に収容している。アーム73とカバー75とは、車体5の上下方向に沿って前後に延びる分割面で分割され、組み合わされている。
アーム73は、ピボット部72に一体で成形されている。アーム73は、後輪8の側面(ここでは左側面)を臨む内側の壁面を有して車体5の左側へ開く空間を区画している。アーム73は、この空間内にモータ3およびインバータ18を収容している。
アーム73内の空間の後端部には、モータ3を収容するモータ室78が区画されている。モータ室78よりも前側、つまりモータ室78よりもピボット部72に近い側の空間には、インバータ18を収容するインバータ室79が区画されている。モータ室78およびインバータ室79は、カバー75によって閉じられて外気の流入を制限されている。
モータ室78は、モータ3の外周を環状に囲んでいる。
インバータ室79を区画する壁面のうち、インバータ18を取り付ける壁面は、後輪8を臨む壁の内側の面であって、平坦な面である。この壁面は、後輪8の車軸(あるいは回転中心線)に直交している。アーム73の平坦な壁面とインバータ18との間には放熱グリス(図示省略)が埋められており、インバータ18とアーム73との熱的な接続が図られている。
さらに、スイングアーム9は、左側のアーム73の底面81に複数の放熱フィン82を備えている。
複数の放熱フィン82は、アーム73の底面81の全域、つまりインバータ室79からモータ室78の底面全域に渡って設けられている。複数の放熱フィン82は、底面81から下方へ向かって突出している。複数の放熱フィン82は、車両の前後方向、つまり駆動ユニット収容部の長手方向に延びており、車両の左右方向、つまり駆動ユニット収容部の幅方向に並んでいる。放熱フィン82は、アーム73に一体整形されている。
カバー75は、アーム73に着脱自在に装着されて駆動ユニット収容部を塞ぐ蓋の役割を担っている。
なお、駆動ユニット収容部は、車体5の右側に配置されていても良く、この場合、駆動ユニット収容部は、右側のアーム76とカバー75との組合せになって左右の関係が逆転する。
右側のアーム76は、ボルトなどの締結部材(図示省略)によってピボット部72に固定されている。
センタースタンド構造69は、車体5に揺動自在に支持され、かつ後輪8を支持する中空なスイングアーム9と、スイングアーム9内に設けられ、後輪8の駆動力を生じるモータ3と、スイングアーム9内に設けられ、モータ3に電力を供給して発熱する発熱機器としてのインバータ18と、車体5に設けられ、車体5を起立状態に維持する起立状態(図2)と、収納状態(図1、図4)との間で移動可能であり、スイングアーム9の前下方に配置されるセンタースタンド33と、センタースタンド33に設けられ、センタースタンド33が収納状態にあると、走行風をスイングアーム9へ導く導風板91と、を備えている。
モータ3およびインバータ18は、アーム部77、つまり左側のアーム73とカバー75とが区画する駆動ユニット収容部に収容されている。
モータ3は、アーム73内のモータ室78に固定される環状の固定子95と、固定子95の中心部に配置される円盤状の回転子96と、回転子96の中心を貫くモータ軸97と、を備えている。モータ3は、回転駆動によって発熱する。
モータ軸97は、回転子96に回転一体に固定されている。モータ軸97の一方の端部は、アーム73と後輪8との間に設けられる減速機(図示省略)に連結されて支持されている。モータ軸97の他方の端部は、カバー75に設けられるベアリング(図示省略)によって回転自在に支持されている。モータ軸97の他方の端部は、カバー75を貫通してカバー75の外側に到達している。モータ軸97の他方の端部は、カバー75に固定されるキャップ98に覆い隠されている。
インバータ18は、インバータ回路101と、インバータ回路101を制御する制御回路102と、を備えている。インバータ18は、燃料電池2または二次電池16から供給される直流電力を三相交流電力に変換してモータ3へ出力し、モータ3を運転する。インバータ18は、電力変換にともなって発熱する発熱機器である。
車体5を覆う外装12は、フットボード31の下方に設けられるフットボードロアカバー115と、フレーム11の底部を覆うアンダーカバー116と、アンダーカバー116の後方に設けられるリアロアフェンダーカバー117と、を含んでいる。
フットボードロアカバー115は、フットボード31の外縁部に沿って前後に延びている。
アンダーカバー116は、燃料タンク15、および左右の下部フレーム24を下側から覆っている。
リアロアフェンダーカバー117は、フレームカバー43の下方に、左右一対に設けられてタイヤハウス領域37の前端部に配置され、ピボット軸26に支えられるスイングアーム9の前端部を左右から挟んで保護している。
センタースタンド33は、車体5に対して略垂直に起立し、車体5を自立させる起立状体と、車体5に対して略水平に倒れ、車体5の走行を許す収納状態との間で揺動する。
センタースタンド33は、互いに溶接される複数の管状の部材を有している。センタースタンド33は、揺動中心となる前端パイプ121と、左右一対のレッグ部122、123と、左右のレッグ部122、123の間に架設されるクロスメンバー部125と、を備えている。
また、センタースタンド33は、左側部に設けられ、踏み付け操作に使用される踏み付けアーム126と、踏み付けアーム126に設けられる第二導風板127と、を備えている。
前端パイプ121は、ガードフレーム29によって回転自在に支持されている。詳細には、前端パイプ121は、ガードフレーム29の後下部に車両の左右方向に沿って配置される軸(図示省略)によって回転自在に支持されている。
左右のレッグ部122、123は、前端パイプ121の左右それぞれの端部から左右それぞれの方向へ間隔を拡げるように延びる一対の管である。レッグ部122、123のそれぞれの自由端部には、接地片129が設けられている。
クロスメンバー部125は、車体5の幅方向へ延びる管であり、左右のレッグ部122、123に架設されている。クロスメンバー部125は複数あっても良い。本実施形態では、クロスメンバー部125は、左右のレッグ部122、123の全長を三分割するように、2箇所に架設されている(クロスメンバー部125a、125b)。前端パイプ121から最も遠いクロスメンバー部125bより後ろ側には、左右の接地片129、左右のレッグ部122、123、およびクロスメンバー部125bを連結する補強板131が設けられている。
踏み付けアーム126は、センタースタンド33を収納した際、走行の邪魔にならない範囲で車体5の左側方へ突出し、スイングアーム9のアーム73の左側面よりも左側へ突出している。踏み付けアーム126は、左のレッグ部122の自由端近くに接続され、センタースタンド33の収納状態において左のレッグ部122の後端部からスイングアーム9のアーム73の左側前方を上方へ向かって延びている。踏み付けアーム126の自由端部には踏み付け板132が設けられている。
導風板91は、クロスメンバー部125に設けられている。導風板91は、クロスメンバー部125が複数ある場合(クロスメンバー部125a、125b)には、いずれかのクロスメンバー部125だけに設けられていても良いし、全てのクロスメンバー部125に設けられていても良い。また、導風板91は、一つのクロスメンバー部125に複数設けられていても良い。本実施形態に係るクロスメンバー部125は、左右のレッグ部122、123の根元に近いクロスメンバー部125aに一つの導風板91aを備え、左右のレッグ部122、123の自由端部に近いクロスメンバー部125bに複数、具体的には二つの導風板91b、91cを備えている。
導風板91は、収納状態においてクロスメンバー部125から前下方に延びている。導風板91の前縁部92は、スイングアーム9前方の外装12よりも下方に突出し、車体5の下方に流れる走行風をスイングアーム9へ向けて後上方へ偏向させる。つまり、導風板91は、スイングアーム9へ向かって上下方向に傾けられている。
また、導風板91は、走行風をスイングアーム9のアーム73へ向かって偏向するよう、車体5の幅方向へも傾いていても良い。走行風をスイングアーム9のアーム73へ偏向させるために、導風板91に偏向板133が設けられていても良い。センタースタンド構造69は、導風板91によって走行風をスイングアーム9のアーム73に当てて、発熱機器としてのインバータ18や、発熱するモータ3を効率的に冷却する。
なお、センタースタンド構造69は、導風板91を左右のレッグ部122、123の少なくとも一方からクロスメンバー部125に跨がせ、溶接などの固定方法で両方に固定することによって、センタースタンド33自体の補強にも資する。
第二導風板127は、複数設けられていても良い。本実施形態に係るセンタースタンド構造69は、踏み付けアーム126に3つの第二導風板127a、127b、127cを備えている。
第二導風板127は、収納状態において踏み付けアーム126から左前方に延びている。第二導風板127の前縁部128は、スイングアーム9前方の外装12よりも左方に突出し、車体5の左方に流れる走行風をスイングアーム9へ向けて右後方へ偏向させる。つまり、第二導風板127は、スイングアーム9へ向かって左右方向に傾けられている。
また、第二導風板127は、走行風をスイングアーム9のアーム73へ向かって偏向するよう、車体3の上下方向へも傾いている。走行風をスイングアーム9のアーム73へ偏向させるために、第二導風板127に第二偏向板135が設けられていても良い。センタースタンド構造69は、導風板91および第二導風板127によって走行風をスイングアーム9のアーム73に当てて、発熱機器としてのインバータ18や、発熱するモータ3を効率的に冷却する。特に、第二導風板127は、スイングアーム9の左側面よりも左側へ延びる踏み付けアーム126に設けられているため、アーム73の左側面へも走行風を偏向させることができる。
なお、センタースタンド構造69は、第二導風板127を踏み付けアーム126から左のレッグ部122に跨がせ、溶接などの固定方法で両方に固定することによって、センタースタンド33自体の補強にも資する。
本実施形態に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、センタースタンド33に導風板91を設けることによって、走行風をスイングアーム9へ効果的に当ててモータ3やインバータ18を冷却することができる。
また、本実施形態に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、導風板91を車体5の幅方向へ延びるクロスメンバー部125に設けることによって、より広範囲から走行風を集めるようにして、大流量の走行風をスイングアーム9へ偏向することができる。
さらに、本実施形態に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、導風板91の前縁部92をスイングアーム9前方の外装12よりも下方に突出させることで、車体5の下方に流れる走行風をスイングアーム9へ向けて偏向させることができる。
さらにまた、本実施形態に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、踏み付けアーム126に第二導風板127を備えることで、スイングアーム9の側面を効果的に冷却できる。
したがって、本発明に係る電動二輪車1のセンタースタンド構造69は、走行風によってスイングアーム9を効率的に冷却し、ひいてはモータ3および発熱機器としてのインバータ18を効果的に冷却できる。
1…燃料電池二輪車、2…燃料電池、2a…吸気口、2b…排気口、3…モータ、5…車体、6…前輪、7…ステアリング機構、8…後輪、9…スイングアーム、11…フレーム、12…外装、13…シート、13a…前方部、13b…後方部、15…燃料タンク、16…二次電池、17…電力管理装置、18…インバータ、19…車両コントローラ、21…ヘッドパイプ、22…上部ダウンフレーム、23…下部ダウンフレーム、24…下部フレーム、25…上部フレーム、26…ピボット軸、26a…ブラケット、27…上ブリッジフレーム、28…下ブリッジフレーム、29…ガードフレーム、30…搭載機器保護フレーム、30a…前保護フレーム、30b…中央保護フレーム、30c…後保護フレーム、30d…側部保護フレーム、30e…ブラケット、30f…継手用ブラケット、31…フットボード、31a…フットレストブラケット、33…センタースタンド、34…ヘッドパイプ近傍ブリッジフレーム、35…センタートンネル領域、36…機器搭載領域、37…タイヤハウス領域、38…リアフェンダ、41…フロントレッグシールドカバー、42…フロントフレームカバー、43…フレームカバー、45…ハンドル、46…フロントフォーク、47…フロントフェンダ、48…リアサスペンション、52…排気ダクト、52a…排気口、55…圧力容器、56…燃料充填口、57…燃料充填用継手、58…燃料充填元弁、59…燃料供給元弁、61…クランプバンド、62…燃料充填口用リッド、63…タンクバルブ、69…センタースタンド構造、72…ピボット部、73…アーム、75…カバー、76…アーム、77…アーム部、78…モータ室、79…インバータ室、81…底面、82…放熱フィン、91、91a、91b、91c…導風板、92…前縁部、95…固定子、96…回転子、97…モータ軸、98…キャップ、101…インバータ回路、102…制御回路、115…フットボードロアカバー、116…アンダーカバー、117…リアロアフェンダーカバー、121…前端パイプ、122、123…レッグ部、125、125a、125b…クロスメンバー部、126…踏み付けアーム、127、127a、127b、127c…第二導風板、128…前縁部、129…接地片、131…補強板、132…踏み付け板、133…偏向板、135…第二偏向板。

Claims (4)

  1. 車体に揺動自在に支持され、かつ駆動輪を支持する中空なスイングアームと、
    前記スイングアーム内に設けられ、前記駆動輪の駆動力を生じるモータと、
    前記スイングアーム内に設けられ、前記モータに電力を供給して発熱する発熱機器と、
    前記車体に設けられ、前記車体を起立状態に維持する起立状態と、収納状態との間で移動可能であり、前記スイングアームの前下方に配置されるセンタースタンドと、
    前記センタースタンドに設けられ、前記センタースタンドが前記収納状態にあると、走行風を前記スイングアームへ導く導風板と、を備える電動二輪車のセンタースタンド構造。
  2. 前記センタースタンドは、左右一対のレッグ部と、前記左右のレッグ部の間に架設されるクロスメンバー部と、を備え
    前記導風板は、前記クロスメンバー部に設けられている請求項1に記載の電動二輪車のセンタースタンド構造。
  3. 前記車体は、前記スイングアームの前方を覆う外装を備え、
    前記導風板の前縁部は、前記スイングアーム前方の前記外装よりも下方に突出し、前記車体の下方に流れる走行風を前記スイングアームへ向けて後上方へ偏向させる請求項1または2に記載の電動二輪車のセンタースタンド構造。
  4. 前記スイングアームは、前記モータおよび前記発熱機器を前記駆動輪の左側に収容し、
    前記センタースタンドは、左側部に設けられ、踏み付け操作に使用される踏み付けアームを備え、
    前記アームに設けられる第二導風板を備える請求項1から3のいずれか1項に記載の電動二輪車のセンタースタンド構造。
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