JP2011255827A - 燃料電池自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】空冷式の燃料電池を備え、燃料電池に供給される空気の供給量を容易に制御可能な燃料電池車両を提案する。
【解決手段】燃料電池自動二輪車1は、車両本体3の後半上部に設けられた着座シート12と、着座シート12の下方空間に配置された燃料電池2と、着座シート12に設けられるとともに着座シート12との間に隙間45を有するバックレスト46と、を備え、着座シート12は、隙間45と下方空間とを連通させる燃料電池2の吸気口47を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池が発電した電力で走行する燃料電池自動二輪車に関する。
燃料、例えば水素ガスを貯蔵する燃料タンクと、燃料と空気、より詳しくは空気中の酸素との化学反応により発電する燃料電池スタック(以下、単に燃料電池という)と、二次電池と、駆動輪を駆動させるモータと、を備えた燃料電池自動二輪車の開発が進められている。
ここで、従来の四輪車用の燃料電池システムは、数10kWという比較的に大電力を発生させるものが多く、発電にともない同等相当または出力に応じた率の熱量を発生させる。そこで、従来の四輪車用の燃料電池システムは、冷却効率の高い水冷式の冷却システムを備えた水冷式燃料電池システムを用いて構成される。また、この燃料電池システムは、大電力を発生させるために、燃料電池に大量の空気を送り込むコンプレッサを備える。
一方、空冷式燃料電池システムは、発生させる電力が数kWという比較的に小電力であるものの、発電にともない発生する熱を反応ガスとしての空気で冷却できる。すなわち、空冷式燃料電池システムは、ラジエータ、冷却水ポンプ、リザーバタンク、配管類を備えた水冷式の冷却システムを必要としない。また、空冷式燃料電池システムは、その発電量ゆえにコンプレッサを必要としない。したがって、空冷式燃料電池システムは、水冷式の冷却システムおよびコンプレッサに代え、冷却システムおよび吸気系統をファンで賄うシンプルなシステム構成を有し、冷却システムおよび吸気系統の消費電力を低く抑えることもできる。
そこで、四輪車に比べて低出力で走行可能な燃料電池自動二輪車、モータチェアのような小型電動車両などの燃料電池車両に空冷式燃料電池システムを適用した例が知られている。
例えば、空冷式燃料電池システムを備えた燃料電池自動二輪車は、車両本体の中央に配置された燃料電池と、燃料電池の前方に開口され、冷却用の空気を吸い込むダクトと、を備える。(例えば、特許文献1参照。)
特開2001−315680号公報
空冷式燃料電池システムは、反応ガスとしての空気を燃料電池に送るためにコンプレッサに比べて流量および圧力に劣るファンを用いる。このため、燃料電池の吸気系における圧力損失の低減は、空冷式燃料電池システムを備えた電池自動二輪車のシステム設計における最重要な課題の1つである。
一方、従来の空冷式燃料電池システムを備えた燃料電池自動二輪車は、着座シートの下方空間に配置された燃料電池と、燃料電池の前方に設けられた吸気ダクトと、を備え、走行風を燃料電池に直接的に導く。しかしながら、走行風を直接的に燃料電池へ導くと、燃料電池自動二輪車の走行状況によって燃料電池の発電は不安定になる。また、車両前部に設けられたカウルや、搭乗者の足によって空気ダクトに流入する走行風を乱されるので、この走行風の乱れによっても、燃料電池の発電は不安定になる。
ここで、燃料電池自動二輪車は、加速時や、上り坂の走行の際のようにモータの駆動に必要な電力を多く必要とするとき、燃料電池に供給される空気を多く必要とする。他方、減速時や、下り坂の走行の際のようにモータの駆動に必要な電力をそれほど必要としないとき、燃料電池に供給される空気を減少もしくは停止させる必要が生じる。
すなわち、燃料電池自動二輪車は、必要な発電量に応じて空気の供給量を適宜に制御し易い吸気系を備えることが望ましい。
そこで、本発明は、空冷式燃料電池システムを備え、燃料電池の吸気系における走行風の影響を抑えて必要な発電量に応じて空気の供給量を適宜に制御して燃料電池の発電を安定化する燃料電池自動二輪車を提案する。
前記の課題を解決するため本発明に係る燃料電池自動二輪車は、車体の後半上部に設けられた着座シートと、前記車体の側部に設けられ前記着座シートの下方空間を覆う左右一対のフレームカバーと、前記着座シートの下方空間に配置された燃料電池と、
前記着座シートに設けられるとともに前記着座シートとの間に隙間を有するバックレストと、を備え、前記着座シートは、前記隙間と前記下方空間とを連通させる前記燃料電池の吸気口を有することを特徴とする。
本発明によれば、空冷式燃料電池システムを備え、燃料電池の吸気系における走行風の影響を抑えて燃料電池の発電を安定化する燃料電池自動二輪車を提案できる。
本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車を示した左側面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の外装を部分的に切り欠きもしくは除去して内部構造を示した左側面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の外装を部分的に切り欠いて示した斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の着座シートおよびバックレストを示した斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の着座シート、バックレストおよび燃料電池を示した断面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池車両の着座シートおよびバックレストと燃料電池との間の吸気の流れを示した斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの固定部を示した斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストと搭乗者との関係を示した平面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストと搭乗者との関係を示した断面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの排水の状況を示した斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの排水の状況を示した断面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの換気の状況を示した断面図。
以下、本発明に係る燃料電池自動二輪車の実施の形態について、図1から図12を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車を示した左側面図である。
図2は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の外装を部分的に切り欠きもしくは除去して内部構造を示した左側面図である。
図3は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の外装を部分的に切り欠いて示した斜視図である。
また、説明を容易にするため、燃料電池車両すなわち燃料電池自動二輪車の前方を実線矢に「F」、後方を示す実線矢に「R」を付して図示する。
図1から図3に示すように、本実施の形態に係る燃料電池自動二輪車1は、燃料電池2を備え、燃料電池2が発電する電力によって走行する。また、燃料電池自動二輪車1は、スクータ型の自動二輪車である。燃料電池自動二輪車1は、車両本体3(車体)と、操舵輪である前輪5と、前輪5を操舵するハンドル6と、駆動輪である後輪7と、後輪7を駆動させるモータ8と、を備える。
燃料電池2は、燃料となる水素ガスと酸化剤となる酸素を含んだ空気とを反応させることにより電力を取り出すことのできる発電装置であり、空冷式燃料電池システムを構成する。
車両本体3は、主構造部材であるフレーム10と、フレーム10を覆う外装11と、車両本体3の後半上部に配置させてフレーム10に固定された着座シート12と、を備える。
また、車両本体3は、燃料電池2と、燃料電池2に供給される燃料が貯蔵された燃料タンク15と、燃料電池2の電力を補助する二次電池16と、燃料電池2の出力電圧を調整するとともに燃料電池2および二次電池16の電力分配制御を行う電力管理装置17と、電力管理装置17から供給される直流電力を三相交流電力に変換してモータ8の運転制御を行うモータコントローラ18と、これらを統括的に管理して運転制御を行う車両コントローラ19と、を備える。すなわち、燃料電池自動二輪車1のパワートレインは、燃料電池2および二次電池16を有するハイブリッドシステムである。
フレーム10は、ヘッドパイプ21と、左右一対の上部ダウンフレーム22と、左右一対の下部ダウンフレーム23と、左右一対の上部フレーム24と、左右一対の下部フレーム25と、を備える。
ヘッドパイプ21は、車両本体3の前端部にフォーク式のフロントフォーク27を軸支する。
上部ダウンフレーム22は、ヘッドパイプ21の上部に接続され、車両本体3の後下方に向かって傾斜して延びる長尺な筒状のフレームである。
下部ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21の下部からほぼ真下に向かって延びる長尺な筒状のフレームである。
上部フレーム24は、車両本体3の前半部において下部ダウンフレーム23の下端から上部ダウンフレーム22の下端を経て車両本体3の後方に延び、車両本体3の後半部において車両本体3の後上方に滑らかに傾斜して延びる長尺な筒状のフレームである。上部フレーム24の後半部は、着座シート12の下方に位置するとともにピボット28を備える。
下部フレーム25は、下部ダウンフレーム23の下端から車両本体3の下方に向かって延び、車両本体3の下端に達する位置において車両本体3の後方に向かって屈曲して車両本体3の後方に延び、さらに車両本体3の中央部分に達する位置で後上方に向かって屈曲して車両本体3の後上方に延びて上部フレーム24に接続された長尺な筒状のフレームである。左右それぞれの下部フレーム25は、前側の屈曲部分の近傍に搭乗者用のフットレスト29を備える。車両本体3の左側に位置された下部フレーム25は、サイドスタンドブラケット30を備える。サイドスタンドブラケット30は、燃料電池自動二輪車1を左傾状態で自立させるサイドスタンド31を揺動自在に支持する。
また、フレーム10は、左右の下部フレーム25の後側の屈曲部分に架設されたガードフレーム33を備える。ガードフレーム33は、燃料電池自動二輪車1を自立させるセンタースタンド34を揺動自在に支持する。
このように構成されたフレーム10によって、車両本体3は、左右の上部フレーム24および左右の下部フレーム25に囲まれたセンタートンネル領域35に保持された燃料タンク15を備える。
また、車両本体3は、着座シート12および外装11に覆われた着座シート12の下方空間である機器搭載領域36に燃料電池2、二次電池16、電力管理装置17およびモータコントローラ18を備える。機器搭載領域36は、車両本体3の前方から後方に向かって二次電池16、電力管理装置17、燃料電池2の順に搭載機器を収容する。モータコントローラ18は、電力管理装置17の側方、例えば車両本体3の左側に併設される。
さらに、車両本体3は、センタートンネル領域35の後方かつ機器搭載領域36の下方に後輪7が配置されたタイヤハウス領域37を有する。車両本体3は、機器搭載領域36とタイヤハウス領域37との間にそれぞれの領域を区画する隔壁部材39を備える。
外装11は、車両本体3の前半部を覆うフロントレッグシールドカバー41と、車両本体3の中央上部に配置されて上部フレーム24の上方を覆うフロントフレームカバー42と、車両本体3の側部に設けられ着座シート12の下方空間である機器搭載領域36を覆う左右一対のフレームカバー43と、を備える。
フレームカバー43は、着座シート12とともに燃料電池2、二次電池16、電力管理装置17およびモータコントローラ18が収容された機器搭載領域36を区画する。機器搭載領域36は、着座シート12、フレームカバー43および隔壁部材39に囲まれた密閉的な空間である。
着座シート12は、車両本体3の後半上部に設けられる。着座シート12は、タンデム式であり、前半の搭乗者用座部12aと、後半の同乗者用座部12bと、を一体的に備える。同乗者用座部12bは搭乗者用座部12aに比べて上方に配置される。
また、着座シート12は、着座シート12との間に隙間45を有するバックレスト46を備えるとともに、隙間45と機器搭載領域36とを連通させる燃料電池2の吸気口47を有する。バックレスト46は搭乗者用座部12aと同乗者用座部12bとの間に配置され、これに対応させて吸気口47も搭乗者用座部12aと同乗者用座部12bとの間に配置される。
燃料電池2は、同乗者用座部12bの下方に配置される。燃料電池2は、扁平な立方体形状に構成され、反応ガスである酸素を含んだ空気の導入口を有する吸気面2aを車両本体3の前上方に指向させて固定される。また、燃料電池2は、吸気面2aの反対側、すなわち後下方側にファン49を備える。ファン49は、吸気面2aから機器搭載領域36内の空気を吸い込む。吸気面2aは、搭乗者用座部12aと同乗者用座部12bとの間、すなわちバックレスト46を指向する。これにより、燃料電池2は、吸気面2aと着座シート12の底板との間に比較的に大きな空間を確保できるとともに、吸気口47から機器搭載領域36に導かれた空気を効率的に吸い込むことができる。
一方、燃料電池2は、ファン49の排気を排気ダクト51へ導く排気口52を有する。燃料電池2は、燃料タンク15から供給される水素ガスと空気に含まれる酸素とを反応させて発電し、湿潤な余剰ガスを排気口52から排気ダクト51へ排気する。この発電の過程において、燃料電池2は空気によって冷却される。
排気ダクト51は、燃料電池2の後方に配置されて排気口52に連通される。排気ダクト51は、車両本体3の後端に開口された排気口53へ燃料電池2の排気を導く。排気口53は、燃料電池2の排気口52と排気ダクト51との連通位置よりも上方に配置される。排気ダクト51は、燃料電池2の排気口52の連通位置よりも上方に配置された排気口53を有することで、未反応の水素ガスを含む湿潤な余剰ガスを確実に車両本体3から排気する。
燃料タンク15は、燃料電池2の燃料である水素ガスを貯蔵する。燃料タンク15は、例えば35MPa級の高圧圧縮水素貯蔵システムである。燃料タンク15は、円筒形状の貯蔵タンクであり、その長手軸方向を車両本体3の前後に指向させて車両本体3の略中央下部に区画されたセンタートンネル領域35に配置される。すなわち、燃料タンク15は、その周囲を左右の上部フレーム24および左右の下部フレーム25によって囲まれ、燃料電池自動二輪車1の衝突などのアクシデントに対して堅牢に保護される。また、燃料タンク15は、下部フレーム25に設けられたフットレスト29に挟まれる。
また、燃料タンク15は、車両本体3の一方側の側部に配置された上部フレーム24、例えば車両本体3の右側に配置された上部フレーム24および車両本体3の他方側の側部に配置された下部フレーム25、例えば車両本体3の左側に配置された下部フレーム25の間に架設されたクランプバンド55によってセンタートンネル領域35に固定される。なお、車両本体3の左側に配置された上部フレーム24および車両本体3の右側に配置された下部フレーム25の間にクランプバンド55を架設しても良い。
二次電池16は、箱状のリチウムイオン電池で構成される。二次電池16は、機器搭載領域36の前側、すなわち搭乗者用座部12aの下方に配置されるとともに、燃料タンク15の後側鏡板の上方に配置され、燃料電池自動二輪車1の仮想的な水平面に略直立される。
ここで、燃料電池自動二輪車1は、二次電池16の他にメータ類(図示省略)、ランプ類(図示省略)用の電源として12V系の電力を供給する二次電池56を備える。二次電池56は、燃料タンク15の側方、例えば車両本体3の右側方に配置される。
電力管理装置17は、二次電池16と燃料電池2との間に後傾させて固定される。電力管理装置17に並設されたモータコントローラ18も、電力管理装置17と同様に、二次電池16と燃料電池2との間に後傾させて保持される。
モータコントローラ18は、電力管理装置17に並設される。具体的には、モータコントローラ18は車両本体3の左側に配置され、電力管理装置17は車両本体3の右側に配置される。モータコントローラ18は、車両本体3の下方に向けて冷却フィン57を有する。
車両コントローラ19は、下部フレーム25の前端部に設けられる。
前輪5は、フロントフォーク27に回動自在に軸支される。フロントフォーク27は、弾性的に伸縮自在なテレスコピック構造に構成されるとともに、前輪5の上方にフロントフェンダ58を保持する。
ハンドル6は、フロントフォーク27の上端部に接続される。前輪5、フロントフォーク27、およびハンドル6は、ヘッドパイプ21周りに揺動自在に軸支されたステアリング機構59である。
後輪7は、上部フレーム24のピボット28に揺動自在に軸支されたスイングアーム60に回動自在に軸支される。スイングアーム60は、リアサスペンション62を介してフレーム10に弾性的に支持される。
モータ8は、後輪7を駆動させる燃料電池自動二輪車1の原動機である。モータ8は、スイングアーム60に一体的に設けられ、ユニットスイング式スイングアームを構成する。モータ8は、減速機(図示省略)を介して後輪7に接続される。モータ8が発生させた駆動力は、減速機を介して後輪7に伝達される。
このように構成された燃料電池自動二輪車1は、搭乗者用座部12aに着座する搭乗者の体およびバックレスト46によって隙間45への走行風の流入を防ぐ。これによって、燃料電池2のファン49は、隙間45から吸気口47を経て機器搭載領域36に導かれ燃料電池2に供給される空気の流れを容易かつ確実に制御する。なお、機器搭載領域36は、完全な気密空間である必要はなく、隙間45から機器搭載領域36に流入する空気の流れを乱さない場所に開口を有しても良い。
次に、燃料電池自動二輪車1の着座シート12およびバックレスト46についてより詳しく説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の着座シートおよびバックレストを示した斜視図である。
図5は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車の着座シート、バックレストおよび燃料電池を示した断面図である。
図6は、本発明の実施形態に係る燃料電池車両の着座シートおよびバックレストと燃料電池との間の吸気の流れを示した斜視図である。
図4から図6に示すように、燃料電池自動二輪車1のバックレスト46は、搭乗者用座部12aと同乗者用座部12bとの間に設けられるとともに搭乗者用座部12a側よりも同乗者用座部12b側の方が大きく開かれた隙間45の開口縁45aを形成する。搭乗者用座部12aよりも同乗者用座部12bの方が上方に位置されるため、開口縁45aは後上がりに傾斜した形状を有する。
また、バックレスト46は、隙間45を隔てて着座シート12に対向された底板65と、底板65に設けられたクッション部66と、底板65に設けられた吸気管68と、を備える。
吸気管68は、バックレスト46を着座シート12に固定する保持部としても機能するものであり、着座シート12の吸気口47に嵌め込まれ着座シート12の稜線よりもバックレスト46側に延びる。吸気管68は燃料電池2の吸気面2aに指向させて延び、開口縁45aから隙間45に導かれた空気を燃料電池2の吸気面2aに導く(図4から図6に示した実線矢)。
吸気管68は、底板65と一体に成形された管であり、吸気口47に嵌め込まれ着座シート12下方の機器搭載領域36に連通された先端側の開口部68aと、隙間45に連通された底板65側の根本部分の開口部68bと、を有する。開口部68aは、着座シート12を表裏から挟み込んでバックレスト46全体を固定する一対の鍔部69、71を備える。開口部68bは、管壁を周方向へ部分的に除去して形成された複数の開口を有し、この開口によってバックレスト46の支持剛性および支持強度を確保する壁部分を備える。
図7は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの固定部を示した斜視図である。
図7に示すように、燃料電池自動二輪車1のバックレスト46は、吸気管68の開口部68aの先端に嵌め込める固定環72を備える。固定環72は、開口部68aの先端に嵌め込まれて鍔部69となる部材である。バックレスト46は、固定環72の嵌め込み前に開口部68aを吸気口47に嵌め込まれ、この後に開口部68aの先端に固定環72を嵌め込まれて固定される。
図8は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストと搭乗者との関係を示した平面図である。
図9は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストと搭乗者との関係を示した断面図である。
図8および図9に示すように、本実施形態に係る燃料電池自動二輪車1によれば、着座シート12とバックレスト46との隙間45の開口縁45aを車両の左右方向および後方に向けて開口させており、バックレスト46によって隙間45に流れ込む走行風Wの影響を抑制できるだけでなく、走行時には必ず搭乗者用座部12aに着座する搭乗者Hによっても隙間45に流れ込む走行風Wの影響を抑制できる。また、燃料電池2に吸い込まれる吸気の流れは、開口縁45aを介して隙間45から吸気管68を通り、さらに機器搭載領域36に流入してから燃料電池に至るので、バックレスト46および搭乗者Rの後部に発生する渦流の影響も抑制される。
一方、開口縁45aから隙間45、吸気管68および機器搭載領域36に至る燃料電池2の吸気流路は、特に吸気管68および機器搭載領域36において燃料電池2の吸気面2aに向かって吸気を直線的に流し込むため、圧力損失を極力小さくできる。
すなわち、本実施形態に係る燃料電池自動二輪車1は、走行風Wおよび吸気系の圧力損失の影響を極力排除し、ファン49の作動によって必要な発電量に応じて燃料電池2を適宜、容易に制御できる。
図10は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの排水の状況を示した斜視図である。
図11は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの排水の状況を示した断面図である。
図10および図11に示すように、着座シート12とバックレスト46との隙間45の開口縁45aは後上がりの形状を有するため、降雨などによって着座シート12が濡れると着座シート12に付着した水分は開口縁45aから隙間45に侵入する。しかしながら、本実施形態に係る燃料電池自動二輪車1によれば、吸気口47からバックレスト46へ延びた吸気管68によって隙間45に侵入した水分を機器搭載領域36に侵入させることなく開口縁45aの搭乗者用座部12a近傍から排水できる(図10および図11中に示した実線矢)。
図12は、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車のバックレストの換気の状況を示した断面図である。
図12に示すように、本実施形態に係る燃料電池自動二輪車1によれば、万一、燃料電池2、燃料タンク15、燃料タンク15と燃料電池2との中継配管などから水素ガスが漏洩しても、この漏洩した水素ガスを機器搭載領域36から吸気管68および隙間45を経て車体の外部へ容易に排気できる。機器搭載領域36は完全に気密な空間では無いものの、停車時においては機器搭載領域36内に漏洩した水素ガスを強制的に排気させる空気の流れを生じさせることは困難であるが、燃料電池自動二輪車1は、機器搭載領域36の上方を覆う着座シート12に吸気口47を有するので、水素ガスを容易に排気できる(図12中に示した実線矢)。
したがって、本発明の実施形態に係る燃料電池自動二輪車1によれば、空冷式燃料電池システムを備え、燃料電池2の吸気系における走行風の影響を抑えて燃料電池2の発電を安定化する。
1 燃料電池自動二輪車
2 燃料電池
2a 吸気面
3 車両本体
5 前輪
6 ハンドル
7 後輪
8 モータ
10 フレーム
11 外装
12 着座シート
12a 搭乗者用座部
12b 同乗者用座部
15 燃料タンク
16 二次電池
17 電力管理装置
18 モータコントローラ
19 車両コントローラ
21 ヘッドパイプ
22 上部ダウンフレーム
23 下部ダウンフレーム
24 上部フレーム
25 下部フレーム
27 フロントフォーク
28 ピボット
29 フットレスト
30 サイドスタンドブラケット
31 サイドスタンド
33 ガードフレーム
34 センタースタンド
35 センタートンネル領域
36 機器搭載領域
37 タイヤハウス領域
39 隔壁部材
41 フロントレッグシールドカバー
42 フロントフレームカバー
43 フレームカバー
45 隙間
45a 開口縁
46 バックレスト
47 吸気口
49 ファン
51 排気ダクト
52 排気口
53 排気口
55 クランプバンド
56 二次電池
57 冷却フィン
58 フロントフェンダ
59 ステアリング機構
60 スイングアーム
62 リアサスペンション
65 底板
66 クッション部
68 吸気管
68a 開口部
68b 開口部
69、71 鍔部
72 固定環

Claims (5)

  1. 車体の後半上部に設けられた着座シートと、
    前記車体の側部に設けられ前記着座シートの下方空間を覆う左右一対のフレームカバーと、
    前記着座シートの下方空間に配置された燃料電池と、
    前記着座シートに設けられるとともに前記着座シートとの間に隙間を有するバックレストと、を備え、
    前記着座シートは、前記隙間と前記下方空間とを連通させる前記燃料電池の吸気口を有することを特徴とする燃料電池自動二輪車。
  2. 前記着座シートは、搭乗者用座部と同乗者用座部を備え、
    前記バックレストは前記搭乗者用座部と前記同乗者用座部との間に配置されるとともに前記搭乗者用座部側よりも前記同乗者用座部側の方が大きく開かれた前記隙間の開口縁を形成することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池自動二輪車。
  3. 前記吸気口に嵌め込まれ前記着座シートの稜線よりも前記バックレスト側に延びた吸気管を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池自動二輪車。
  4. 前記吸気管は前記バックレストの底板と一体に成形されたことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池自動二輪車。
  5. 前記バックレストは前記吸気管によって前記着座シートに固定されたことを特徴とする請求項3または4に記載の燃料電池自動二輪車。
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