JP5001047B2 - 自動二輪車のバッテリ配置構造 - Google Patents

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本発明は、レッグシールドを有する自動二輪車のバッテリ配置構造に関する。
自動二輪車には、燃料で駆動されるエンジンを駆動源とする自動二輪車に加え、近年では、環境保護や化石燃料に代わるエネルギ資源の確保の見地から、燃料電池で発生する電気エネルギで駆動されるモータを駆動源とする燃料電池自動二輪車や、バッテリに蓄えられた電気エネルギで駆動されるモータを駆動源とする電気自動二輪車や、エンジンとモータとを備えたハイブリッド式自動二輪車が開発されている。
この種の自動二輪車は、いずれも電気エネルギを蓄えるバッテリを備えており、かかるバッテリを、車体前方に設けられたレッグシールド内に、ヘッドパイプから下方に延びる車体フレームに沿って上下に一体的に延出させて配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−56355号公報
しかし、従来の構成では、バッテリが上下に一体的に延出するため、車体バランスを調整するためにバッテリのレイアウトを変更しようとした場合、バッテリをより前側或いは後側に移動すると、レッグシールド部のカバーやバッテリ周囲の部品に当たってしまう。このため、例えば、前輪加重を増やしたい場合でも、バッテリを前輪に殆ど近づけることができなかった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、バッテリの重心位置を容易に変更可能な自動二輪車のバッテリ配置構造を提供することにある。
上述課題を解決するため、本発明は、車体の前方にレッグシールド(40B)を備え、このレッグシールド(40B)にバッテリ(80)を配置した自動二輪車のバッテリ配置構造において、前記レッグシールド(40B)内のバッテリ(80)を複数のバッテリ(81〜84)で構成し、各バッテリ(81〜84)を相互に離間して上下に配置し、前記レッグシールド(40B)には、前記複数のバッテリ(81〜84)の左右側部に、動力発生機関を冷却するラジエータ(90)を配置したことを特徴とする。この発明によれば、バッテリを複数のバッテリで構成し、各バッテリを相互に離間して上下に配置したので、各バッテリが小型化されてバッテリの配置自由度が向上し、バッテリ全体の重心位置を容易に変更することができる。また、各バッテリが上下に離間するので、バッテリ間に走行風を通過させ易くすることができる。
この場合において、前記複数のバッテリ(81〜84)のうちの最上部に位置する上側バッテリ(81)を前傾に配置し、最下部に位置する下側バッテリ(84)を後傾に配置して、前記複数のバッテリ(81〜84)全体を、車体側面視で上下のバッテリ(81,84)の略中央を車体後方に凸とする仮想屈曲線(L1)に沿わせて配置することが好ましい。この構成によれば、これらバッテリを前輪の外形に沿うように配置することが可能になり、バッテリ全体の重心位置を前輪に近づけやすくなる。
の構成によれば、レッグシールドに、バッテリおよびラジエータを効率よくレイアウトでき、また、ラジエータの冷却効率を十分に確保しつつ、レッグシールドの後方へ走行風を流すことができる。
この場合において、前記自動二輪車(1)は、燃料電池(51)で発生する電力を電源とするモータ(52)を駆動する動力発生機関(50)を有し、前記動力発生機関(50)を前記複数のバッテリ(81〜84)の後方に配置して、前記複数のバッテリ(81〜84)間を通過した走行風が前記動力発生機関(50)に至る走行風通路を確保することが好ましい。この構成によれば、走行風により燃料発電機関の冷却効率を上げることが可能になり、また、車体内の換気も促進することができる。
また、電力を調整する電圧調整器(75)を備え、前記電力調整器(75)は、車体の略中央に配置され、かつ、側面視で、前記上下に離間して配置される前記バッテリ(81〜84)の上下方向間に配置されるようにしてもよい。また、前記左右のラジエータ(90)の幅方向間に配置され、前記ラジエータ(90)に冷却水を供給するウォータポンプ(91)を備え、前記ウォータポンプ(91)は、側面視で、前記上下に離間して配置される前記バッテリ(81〜84)の上下方向間に配置されるようにしてもよい。
本発明では、レッグシールドに配置されるバッテリを、複数のバッテリで構成し、各バッテリを相互に離間して上下に配置したので、バッテリの配置自由度が向上し、バッテリ全体の重心位置を容易に変更することができ、また、バッテリ間に走行風を通過させ易くすることができる。
また、複数のバッテリのうちの最上部に位置する上側バッテリを前傾に配置し、最下部に位置する下側バッテリを後傾に配置して、複数のバッテリ全体を、車体側面視で上下のバッテリの略中央を車体後方に凸とする仮想屈曲線に沿わせて配置したので、バッテリ全体の重心位置を前輪に近づけやすくなる。
また、レッグシールドには、前記複数のバッテリの左右側部に、動力発生機関を冷却するラジエータを配置したので、バッテリおよびラジエータを効率よくレイアウトでき、ラジエータの冷却効率を十分に確保しつつ、レッグシールドの後方へ走行風を流すことができる。
また、自動二輪車は、燃料電池で発生する電力を電源とするモータを駆動する動力発生機関を有し、この動力発生機関を複数のバッテリの後方に配置して、複数のバッテリ間を通過した走行風が動力発生機関に至る走行風通路を確保したので、燃料発電機関の冷却効率を上げることが可能になり、また、車体内の換気も促進することができる。
また、電力を調整する電圧調整器を備え、電力調整器は、車体の略中央に配置され、かつ、側面視で、上下に離間して配置されるバッテリの上下方向間に配置されるようにすれば、バッテリ間を通過した走行風が電圧調整器の周囲を流れ、電圧調整器を冷却することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、車体に対してのものとする。
図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車の左側面図を示し、図2は自動二輪車の正面図であり、図3〜図5は自動二輪車の前部を異なる方向から示す斜視図である。
この自動二輪車1は、車体の略中央に搭載された燃料電池51から供給される電力に基づいて車両駆動用のモータ52を駆動させて走行する燃料電池自動二輪車である。また、この自動二輪車1は、シート20の前方に略U字状に窪んだ空間(U字空間)S、つまり、乗員(運転者)が乗降する際に足をまたぐ足またぎ空間Sを有するスクータ型車両に構成されている。
この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2のヘッドパイプ3に回動自在に支持されたステアリングステム4の下端に連結された左右一対のフロントフォーク5と、ステアリングステム4の上端に連結された操舵用のハンドル6と、フロントフォーク5に回転自在に支持された前輪7と、車体フレーム2の後部に上下に揺動自在に支持されたパワーユニット8と、パワーユニット8の後端部に回転自在に支持された後輪9と、パワーユニット8と車体フレーム2との間に配設されたリヤクッション10と、車体フレーム2の略中央上部に支持されたシート20とを備えている。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から車体後方へ延びる左右一対の上部フレーム11、11と、ヘッドパイプ3から車体下方へ延びた後に屈曲して車体後方へ延びる左右一対の下部フレーム12、12とを有し、上部フレーム11、11の後端および下部フレーム12、12の後端が左右一対のピボット部13、13を介して連結される。
上部フレーム11、11は、ヘッドパイプ3から後下がりに傾斜して延びる第1傾斜部11Aと、この第1傾斜部11Aの後端から屈曲して車体後方に水平に延びる水平部11Bと、この水平部11Bの後端から後下がりに傾斜して延びる第2傾斜部11Cとを各々一体的に備えている。また、第2傾斜部11Cの前部には、後上がりに延びてシート20を支持する左右一対のシート支持フレーム14、14が接合される。そして、これら上部フレーム11の第1傾斜部11A、水平部11B、および、シート支持フレーム14によって、車体側面視で、シート20の前方に略U字状に窪んだ足またぎ空間Sが確保される。
シート支持フレーム14、14の後端には、左右一対のフレーム連結部材15、15を介して左右一対のサブフレーム16、16が連結され、サブフレーム16、16は車体下方に向けて延びて左右一対のピボット部13、13に連結される。
サブフレーム16、16には、車体後方へ延出する左右一対の後部フレーム(リヤフレーム)17、17が連結される。後部フレーム17、17には、それぞれ拘束バンド18、18が固定され、各拘束バンド18、18によって2本の燃料ボンベ22、22を左右に並べた状態で拘束して保持するボンベ保持部30が構成される。さらに、後部フレーム17、17には、燃料ボンベ22、22の側方をガードするガード部材として機能するガードパイプ19、19が取り付けられている。
左右一対のピボット部13、13には、車幅方向水平に延びるピボット軸25が支持され、このピボット軸25を介してパワーユニット8が上下に揺動自在に車体フレーム2に連結される。このパワーユニット8には、そのケーシング内にモータドライバ53および駆動源としてのモータ52等が収容される。
車体フレーム2は、上述の各フレームによって全体がクレードル型つまり籠型に形成され、この籠型の車体フレーム2で囲まれる空間(機器配置領域)には、燃料電池51を含む燃料発電機関(動力発生機関)50、この燃料発電機関50および自動二輪車1の各部を制御する電子制御装置(ECU)70を収容するECUケース71、燃料発電機関(動力発生機関)50で発電された電力を調整する電圧調整器(VCU)75、および該電力を蓄える二次電池としてのバッテリ80等が配置される。
また、この自動二輪車1は、車体が主として剛性樹脂からなる車体カバー40で覆われている。具体的には、この車体カバー40は、車体フレーム2の前部を覆うフロントカバー40Aと、左右一対のステップフロア26、26(図2、図3参照)に置かれた運転者の足の前方を覆うレッグシールド40Bと、車体フレーム2の中央部を覆うセンターカバー40Cと、車体フレーム2の下方を覆うアンダーカバー40Dとを備えている。また、この自動二輪車1は、燃料ボンベ22、22を覆うプロテクタ35を備え、このプロテクタ35が車体フレーム2の後部を覆うリヤカバーを兼用している。
次に図6を参照して燃料発電機関50の全体概要について説明する。
まず、燃料電池51は、単位電池(単位セル)を多数積層してなる周知の固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)であり、そのアノード側に燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気を供給することで、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成するものである。
この燃料電池51を含む燃料発電機関50は、燃料ボンベ22、22に充填されている高圧水素ガスを燃料電池51に供給する水素ガス供給部55と、燃料電池51に空気を供給する空気供給部58と、燃料電池51で発電に使用された後の余剰水素ガスを燃料電池51へ循環して再使用するための余剰ガス循環部61とを備える。
水素ガス供給部55は、燃料ボンベ22、22と、調圧ユニット56と、イジェクタユニット57とを有し、空気供給部58は、エアクリーナ59と、過給器60とを有している。また、余剰ガス循環部61は、加湿器62と、気液分離器63と、希釈ボックス64と、排気管65に設けられたサイレンサ66とを有している。
燃料ボンベ22、22に充填されている高圧水素ガスは、調圧ユニット56に含まれる手動弁56A、電磁遮断弁56B、第1レギュレータ56Cおよび第2レギュレータ56D等で供給圧力に調整されてイジェクタユニット57に供給される。イジェクタユニット57に供給された水素ガスは、イジェクタユニット57に含まれる熱交換器57Aで冷却される。冷却された水素ガスは、イジェクタ57Bおよび差圧レギュレータ57Cによって所定圧に調整されて燃料電池51に供給される。ここで、イジェクタ57Bは、調圧ユニット56から供給された水素ガスだけでなく、気液分離器63で気液分離された未反応水素ガスも負圧で吸い込んで燃料電池51に供給し、差圧レギュレータ57Cは、水素ガスを空気側の圧力に対して所定圧に調整して燃料電池51に供給する。
また、燃料電池51には、空気供給部58のエアクリーナ59で清浄化された空気が、過給器60により所定圧力に加圧されて供給される。より具体的には、過給器60で加圧された空気は、加湿器62で加湿され、或いは、バイパス弁58Aを開いて加湿器62をバイパスするバイパス経路R1を通って燃料電池51に供給される。なお、上記バイパス弁58Aは低温始動時等に開かれる。
このため、燃料電池51には、アノード側に燃料ガスとして水素ガスが供給されると共に、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気が供給されて、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成する。
この燃料電池51で発電に供給された後の水素ガスは、湿潤な余剰ガスとして気液分離器63に供給され、気液分離器63で水分が分離された未反応の水素ガスが戻り経路R2を介してイジェクタ57Bに供給される。
また、燃料電池51で生成された水の一部は、燃料電池51から排出される空気(オフガス)と共に水蒸気として加湿器62内に導入され、エアクリーナ59から取り込まれて過給器60で圧縮された空気(酸化剤ガス)の加湿に供給される。
上述のように気液分離器63で抽出された水素ガスは、燃料電池51に再使用されるが、再使用を続けると不純物濃度が高くなるので、電磁弁61Aを時々開いて適宜排出する。排出された水素ガスは希釈ボックス64に導入され、加湿器62を経て希釈ボックス64に導入される燃料電池51のオフガスで希釈される。この希釈されたガスは、サイレンサ66を経由して外気に放出される。
この燃料発電機関50の運転は、電子制御装置(ECU)70により制御される。そして、燃料電池51で発電された電力は、電子制御装置70の制御の下、電圧調整器(VCU)75で電圧が調整され、モータドライバ53を介して駆動電力としてモータ52に供給され、余剰電力はバッテリ80に蓄電される。
また、電子制御装置70は、ハンドル6に設けられたスロットルグリップ6A(図2参照)の操作に応じた加速要求信号が入力され、該信号に応じてモータ52を駆動制御する。このモータ52は、燃料電池51或いはバッテリ80からの直流電流が、モータドライバ53において三相交流電流に変換された後に供給されて駆動する三相交流モータとして構成されている。
次に、燃料発電機関50等の各種部品の配置について説明する。
図1に示すように、燃料電池51は、車体フレーム2の前後方向略中央位置に斜めに配置される。そして、この燃料電池51の上方のシート20との間に、電子制御装置70を収容するECUケース71が配置され、燃料電池51の下方に、当該燃料電池51の出力側に配管接続される気液分離器63および希釈ボックス64が近接配置される。
希釈ボックス64の前部には、この希釈ボックス64に配管接続される加湿器62と加湿器62に配管接続される過給器60とが車体前方に向けて順に配置され、これら加湿器62および過給器60の上方、つまり、足またぎ空間Sとの間に電圧調整器75が配置される。
この配置構成では、比較的重量を有する部品、つまり、燃料発電機関50の一部を構成する燃料電池51、電圧調整器75、加湿器62、過給器60および電圧調整器75を、車体前後方向において、車体フレーム2の略中央領域内に集約して配置するので、レイアウト効率が向上し、かつ、各部品をつなぐ配管経路長および電子制御装置70等との配線経路長を短くすることができる。
なお、図3に示すように、電圧調整器75の前側にはイオン交換器67が配置され、このイオン交換器67は、燃料電池51で生成された水にイオン交換処理を行う。
また、燃料発電機関50の一部を構成する比較的軽量の部品であるエアクリーナ59は、図1および図3に示すように、ヘッドパイプ3の略前部に配置されて車体カバー40のフロントカバー40A内に収まる。このため、エアクリーナ59をフロントカバー40A内の空間範囲で大容量化でき、吸気効率を向上させることができる。また、希釈ボックス64の右側方(図1における紙面裏側)には、排気管65(図1には不図示)が接続され、この排気管65は車体後方に延出してその途中にサイレンサ66(図1には不図示)が連結される。また、図2に示すように、フロントカバー40Aには、エアクリーナ59を取り囲むように複数(本例では丸形2灯式)のヘッドライト42、42が配置される。
本構成では、図1および図4に示すように、車体フレーム2の前部左右に左右一対のラジエータ90、90が配置されると共に、ラジエータ90、90の近接位置である電圧調整器75の前側にウォータポンプ91が配置され、これらによって燃料発電機関50を冷却する冷却回路が構成されている。
詳述すると、ウォータポンプ91は、燃料電池51の周囲に設けられた冷却通路を流れる冷却水をラジエータ90に供給し、各ラジエータ90は、供給された冷却水を走行風との間で熱交換させて冷却し、冷却された冷却水を燃料電池51の冷却通路に戻す。
このラジエータ90、90は、図3および図4に示すように、上下方向に延びる略矩形形状を有する左右対称形状を有し、その上部を下部より車体前側に前傾させ、かつ、車体幅方向内向きに傾けた姿勢で配置されており、図1に示すように、車体カバー40のレッグシールド40Bで覆われ、或いは、レッグシールド40Bがボックス形状の場合はレッグシールド40B内に収容される。
この配置により、ラジエータ90、90は、図2に示すように、車体前方から見た場合に前輪7を支持するフロントフォーク5の左右に位置する。このため、車体前方からの走行風が前輪7およびフロントフォーク5で妨げられることなくラジエータ90、90を通過し、ラジエータ90、90の熱交換効率を実質的に向上でき、十分な熱交換率を確保可能なラジエータ90、90を小型化することが可能になる。
また、各ラジエータ90、90には、図4に示すように、その背面側にファン90A、90Aが取り付けられ、各ファン90A、90Aを駆動することによってラジエータ90、90に室外空気を強制的に通過させ、冷却水との熱交換(冷却)を強制実行することが可能である。なお、図4中、符号92は、ラジエータ90、90のリザーバタンクであり、このリザーバタンク92は、ヘッドパイプ3の後部に取り付けられている。
次にバッテリ80の配置について説明する。バッテリ80は、図1および図3に示すように、車体前部のレッグシールド40B内において、左右一対のラジエータ90、90の間に形成される車体幅方向中央空間内に収容され、本構成では、別体で構成された複数(本例では2個)のバッテリで構成されている。以下、バッテリ80の一方を第1バッテリ(上側バッテリ)81と表記し、他方を第2バッテリ(下側バッテリ)82と表記する。
図3に示すように、第1バッテリ81および第2バッテリ82は、車体幅方向に延出する略直方体形状に形成されており、車体上下方向に離間させて配置される。より具体的には、第1バッテリ81は、ヘッドパイプ3近傍にて下部フレーム12、12間に固定され、かつ、図1に示すように、その上部を下部よりも車体前側に前傾した前傾姿勢で配置される。
また、第2バッテリ82は、図1および図3に示すように、下部フレーム12、12の屈曲部12A、12A近傍にて下部フレーム12、12間に固定され、かつ、その上部を下部よりも車体後側に後傾させた後傾姿勢で配置される。
すなわち、第1バッテリ81および第2バッテリ82は、図1に示すように、車体側面視で、上下のバッテリ81、82の略中央を車体後方に凸とする仮想屈曲線L1(図1中、一点鎖線で示す)に沿わせて配置されている。
このように、本実施形態では、第1バッテリ81を前傾姿勢で配置することによって、前傾させずに配置する場合よりもその重心位置を車体前寄りにすることができる。また、同様に、第2バッテリ82を後傾姿勢で配置することによっても、後傾させずに配置する場合よりもその重心位置を車体前寄りにすることができる。このため、第1バッテリ81の前傾角度および第2バッテリ82後傾角度の調整によって、これらバッテリ81、82からなるバッテリ80の重心位置を容易に前後に調整することができる。
一方、従来の上下一体の一個のバッテリを使用した構成では、車体フレーム2に沿って延出するバッテリを傾ける場合、車体フレーム2やこのバッテリの周囲の部品との干渉を避けるためにその傾斜角度に制限がある。
従って、本構成では、バッテリ80を複数のバッテリ81、82で構成し、かつ、バッテリ81、82を相互に離間して上下に配置したので、従来に比して、一つ一つのバッテリ81、82を小型化してバッテリ80の配置自由度を向上させることができ、バッテリ80全体の重心位置を前輪7に近づけるといった設計変更を容易に行うことができる。また、従来に比して、バッテリ81、82の傾き角度を格段に広い範囲で調整することができ、バッテリ80全体の重心位置を容易に変更することができ、かつ、重心位置の調整範囲を広くすることができる。
しかも、本構成では、上方に配置される第1バッテリ81を前傾姿勢にし、下方に配置される第2バッテリ82を後傾姿勢にし、これらバッテリ81、82を、車体後方に凸とする仮想屈曲線L1に沿わせた配置したので、バッテリ81、82を前輪7の外形に沿うように配置することが可能になる。
このため、従来の上下一体の一個のバッテリを使用する場合に比して、第1バッテリ81および第2バッテリ82からなるバッテリ80を、前輪7により近接させて配置することができ、バッテリ80全体の重心位置をより前輪7に近づけることができる。これにより、この自動二輪車1の前輪加重を増やしたい場合に、バッテリ80の重心位置をより前寄りに変更することによって容易に実現が可能である。
さらに、本構成では、第1バッテリ81および第2バッテリ82を上下に離間して配置したので、図3に車体前方からの走行風の流れを矢印Wで示すように、これらバッテリ81、82間を通過した走行風がバッテリ81、82間を通過し、図4および図5に矢印Wで示すように、バッテリ81、82間を通過した走行風が、電圧調整器75の周囲および過給器60の周囲を流れた後に、燃料電池51の側方を通り抜けて車体後方に排出される。これによって、燃料発電機関50を構成する各部品を冷却する走行風通路を確保することができ、走行風により燃料発電機関50の冷却効率を上げることが可能になり、また、車体内の換気も促進することができる。
また、上述したように、本構成では、上方の第1バッテリ81を前傾姿勢にし、下方の第2バッテリ82を後傾姿勢にしているので、図3に示すように、各バッテリ81、82に向かう走行風をバッテリ81、82間の間隙に向けて案内することができ、かかる間隙を含む走行風通路を流れる風量を増すことができる。特に本構成の場合には、第1バッテリ81および第2バッテリ82間の間隙の後方に、熱影響を避けたい電圧調整器75を配置しているので、この電圧調整器75をより確実に空冷することができる。
さらに、本構成では、上記第1バッテリ81および第2バッテリ82からなるバッテリ80の左右側部に、同様にレッグシールド40Bに収容される左右一対のラジエータ90、90を配置しているので、レッグシールド40Bにこれら部品を効率良くレイアウトできると共に、ラジエータ90、90の冷却効率を十分に確保しつつ、レッグシールド40B後方の燃料発電機関50に向けて走行風を十分に流すことができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、上述の実施形態では、バッテリ80を2個のバッテリ81、82で構成する場合について説明したが、これに限らず、バッテリ80を3個以上のバッテリで構成してもよい。
図7はバッテリ80を3個のバッテリ81、82、83で構成した場合を示す。この自動二輪車1では、バッテリ80として、最上部に位置する第1バッテリ(上側バッテリ)81と、最下部に位置する第2バッテリ(下側バッテリ)82と、これらバッテリ81、82の略中間に位置する第3バッテリ(中間バッテリ)83とを備えている。また、これらバッテリ81〜83は、上下のバッテリ81、82の略中央を車体後方に凸とする仮想屈曲線L1に沿って配置される。
この構成によれば、一つ一つのバッテリ81〜83がより小型化され、中間位置に配置される第3バッテリ83等の配置位置を変更することによっても、バッテリ80の重心位置を調整可能である。また、燃料発電機関50への走行風通路を、第1バッテリ81と第3バッテリ83の間、第3バッテリ83と第2バッテリ82の間とに分岐させて確保することができる。
また、図8はバッテリ80を4個のバッテリ81、82、83、84で構成した場合を示す。この自動二輪車1では、上部に位置する第1バッテリ(上側バッテリ)81と、最下部に位置する第2バッテリ(下側バッテリ)82と、これらバッテリ81、82間に離間して配置される第3バッテリ(中間バッテリ)83と第4バッテリ(中間バッテリ)84とを備えている。また、これらバッテリ81〜84についても、仮想屈曲線L1に沿って配置される。
この構成によれば、一つ一つのバッテリ81〜84が更に小型化され、各バッテリ81〜84の配置位置や傾きの調整によってバッテリ80の重心位置を調整することができる。また、燃料発電機関50への走行風通路を、各バッテリ81〜84の間の複数経路に分岐させて確保することができる。
なお、図8に示す例では、中間バッテリである第3バッテリ83と第4バッテリ84との間の間隙を大きく確保し、電圧調整器75への走行風通路を比較的大きめに確保した場合を示している。
また、上述の実施形態では、燃料電池自動二輪車のバッテリ配置構造に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、ガソリンエンジン等の内燃機関を駆動源とする自動二輪車、バッテリに蓄えられた電気エネルギで駆動されるモータを駆動源とする電気自動車、および、内燃機関とモータとを備えたハイブリッド式自動二輪車等のバッテリを備えた自動二輪車のバッテリ配置構造に広く適用することができる。
本実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車の正面図である。 自動二輪車の前部を左側から見た斜視図である。 自動二輪車の前部を上方から見た斜視図である。 自動二輪車の前部を右側から見た斜視図である。 燃料発電機関の全体概要を説明するためのブロック図である。 変形例に係る自動二輪車の左側面図である。 変形例に係る自動二輪車の左側面図である。
符号の説明
1 自動二輪車
2 車体フレーム
8 パワーユニット
20 シート
22 燃料ボンベ
30 ボンベ保持部
35 プロテクタ
40 車体カバー
40A フロントカバー
40B レッグシールド
40C センターカバー
40D アンダーカバー
50 燃料発電機関(動力発生機関)
51 燃料電池
52 モータ(車両用駆動モータ)
55 水素ガス供給部
58 空気供給部
61 余剰ガス循環部
70 電子制御装置
75 電圧調整器
80 バッテリ
81 第1バッテリ(上側バッテリ)
82 第2バッテリ(下側バッテリ)
83 第3バッテリ(中間バッテリ)
84 第4バッテリ(中間バッテリ)
90 ラジエータ
L1 仮想屈曲線

Claims (5)

  1. 車体の前方にレッグシールド(40B)を備え、このレッグシールド(40B)にバッテリ(80)を配置した自動二輪車のバッテリ配置構造において、
    前記レッグシールド(40B)内のバッテリ(80)を複数のバッテリ(81〜84)で構成し、各バッテリ(81〜84)を相互に離間して上下に配置し
    前記レッグシールド(40B)には、前記複数のバッテリ(81〜84)の左右側部に、動力発生機関を冷却するラジエータ(90)を配置したことを特徴とする自動二輪車のバッテリ配置構造。
  2. 前記複数のバッテリ(81〜84)のうちの最上部に位置する上側バッテリ(81)を前傾に配置し、最下部に位置する下側バッテリ(84)を後傾に配置して、前記複数のバッテリ(81〜84)全体を、車体側面視で上下のバッテリ(81,84)の略中央を車体後方に凸とする仮想屈曲線(L1)に沿わせて配置したことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のバッテリ配置構造。
  3. 前記自動二輪車(1)は、燃料電池(51)で発生する電力を電源とするモータ(52)を駆動する動力発生機関(50)を有し、前記動力発生機関(50)を前記複数のバッテリ(81〜84)の後方に配置して、前記複数のバッテリ(81〜84)間を通過した走行風が前記動力発生機関(50)に至る走行風通路を確保したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車のバッテリ配置構造。
  4. 電力を調整する電圧調整器(75)を備え、
    前記電圧調整器(75)は、車体の略中央に配置され、かつ、側面視で、前記上下に離間して配置される前記バッテリ(81〜84)の上下方向間に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動二輪車のバッテリ配置構造。
  5. 前記左右のラジエータ(90)の幅方向間に配置され、前記ラジエータ(90)に冷却水を供給するウォータポンプ(91)を備え、
    前記ウォータポンプ(91)は、側面視で、前記上下に離間して配置される前記バッテリ(81〜84)の上下方向間に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の自動二輪車のバッテリ配置構造。
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