JP6696293B2 - 電動二輪車 - Google Patents

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本発明は、電動二輪車に関する。
スイングアームピボット部を車両側方からガス燃料タンクバルブに作用する外力を遮断する保護体として機能させる自動二輪車のガス燃料タンクの配置構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−228716号公報
先行技術文献に開示された自動二輪車のガス燃料タンクの配置構造は、車両の左右それぞれの側方から作用する外力に対して燃料タンクのタンクバルブを保護する一方で、車両の下方から作用する外力に対する保護が十分ではなかった。
そこで、本発明は、車両の下方から作用する外力に対して燃料タンクのタンクバルブを保護できる電動二輪車を提案する。
前記の課題を解決するため本発明に係る電動二輪車は、左右一対のピボットブラケットを含む車体フレームと、前記左右一対のピボットブラケットに揺動可能に支持されるスイングアームと、前記車体フレームに搭載される圧力容器、および前記圧力容器の後部に設けられ、かつ前記左右一対のピボットブラケットの間に配置されるタンクバルブを有する燃料タンクと、前記スイングアームに設けられ、前記タンクバルブの下方に配置されて前記タンクバルブを下方から保護する保護体と、前記保護体に設けられるセンタースタンドと、を備えている。
本発明によれば、車両の下方から作用する外力に対して燃料タンクのタンクバルブを保護できる電動二輪車を提供できる。
本発明の実施形態に係る電動二輪車の左側面図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車の外装等(カバーやシート)を外した状態を示す左側面図。 本発明の実施形態に係る電動二輪車のタンクバルブ保護構造の底面図。
以下、本発明に係る電動二輪車の実施の形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電動二輪車の左側面図である。
図2は、本発明の実施形態に係る電動二輪車の外装等(カバーやシート)を外した状態を示す左側面図である。
なお、本実施形態における前後上下左右の表現は、電動二輪車1の搭乗者を基準にする。図1および図2中の実線矢印Fは電動二輪車1の前方を表し、実線矢印Rは電動二輪車1の後方を表している。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電動二輪車1は、燃料電池2で発電し、この電力でモータ3を駆動させて走行する。また、電動二輪車1は、スクータ型の二輪車である。
電動二輪車1は、前後に延びる車体5と、操舵輪としての前輪6と、前輪6を操舵可能に支えるステアリング機構7と、駆動輪としての後輪8と、後輪8を上下方向へ揺動可能に支えるスイングアーム9と、後輪8の駆動力を発生させるモータ3と、を備えている。
車体5は、車両の前後に延びる車体フレーム11と、車体フレーム11を覆う外装12と、車体フレーム11後半部の上方に配置されるシート13と、を備えている。
また、車体5は、燃料電池2と、燃料電池2で発電に使用される燃料としての水素の高圧ガスを貯蔵する燃料タンク15と、燃料電池2の電力を補助する二次電池16と、燃料電池2の出力電圧の調整と燃料電池2および二次電池16の電力の分配を制御する電力管理装置17と、電力管理装置17が出力する直流電力を三相交流電力に変換してモータ3へ出力し、モータ3を運転するインバータ18と、これらを統括的に管理する車両コントローラ19と、を備えている。
電動二輪車1のパワートレインは、燃料電池2および二次電池16を有し、車両の走行状態、燃料電池2の発電状態、二次電池16の蓄電状態によって各電池の電力を適宜に使う。また、電動二輪車1は、減速する際にモータ3で回生電力を発生させる。車両の電源である二次電池16および燃料電池2は、インバータ18に並列に接続されてモータ3へ電力を供給する。二次電池16は、燃料電池2が発電する電力および電動二輪車1が減速する際にモータ3が発生させる回生電力を蓄える。
車体フレーム11は、複数の鋼鉄製中空管を一体に組み合わせたものである。車体フレーム11は、前端上部に配置されるヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21の中央部から後ろ下がりに傾斜して延びる上部ダウンフレーム22と、ヘッドパイプ21の下方に配置され、後ろ下がりに傾斜して延びる下部ダウンフレーム23と、左右一対の下部フレーム24と、左右一対の上部フレーム25と、ピボットブラケット26と、上ブリッジフレーム27と、下ブリッジフレーム28と、搭載機器保護フレーム30と、を備えている。
ヘッドパイプ21は、ステアリング機構7を操舵可能、つまり車両の左右方向へ揺動可能に支持している。
左右一対の下部フレーム24は、下部ダウンフレーム23の左右に配置され、ヘッドパイプ21の下部に接続されている。また、左右一対の下部フレーム24は、ヘッドパイプ21との接続部分から下部ダウンフレーム23に沿って略平行に、かつ後ろ下がりに傾斜して延びる前側傾斜部分と、傾斜部分の下端で後方に向かって湾曲する前側の湾曲部分と、前側の湾曲部分の後端から略水平に車体5の後方へ向かって車体5の中央部分(車両の前後方向で中央部分)に達するまで直線状に延びる直線部分と、を有している。なお、左右の下部フレーム24の間隔は、上部フレーム25の間隔よりも広い。
また、左右それぞれの下部フレーム24は、前側の湾曲部分の外側に搭乗者が足を置くフットボード31を下方から支持するフットレストブラケット(図示省略)を備えている。
左右一対の上部フレーム25は、車体5の前半部において下部フレーム24の前側の傾斜部分の上下方向の中央部に接続されている。左右一対の上部フレーム25は、下部フレーム24の前側の傾斜部分との接続部分から車体5の後方に向かって略水平に延びる水平部分と、左右一対の上部フレーム25の水平部分の後端であって、車体5の後半部、かつ後輪8の上方部分において後ろ上がりに大きく傾斜し、車体5の左右方向内側へ湾曲して後輪8の太さ(幅寸法)程度に接近する後端部と、を有している。
ピボットブラケット26は、上部フレーム25の水平部分と下部フレーム24の後端部との間に架設されている。ピボットブラケット26には、ピボット軸26aが設けられている。
上ブリッジフレーム27は、左右の上部フレーム25の前端部に架設されている。上ブリッジフレーム27は、左右の上部フレーム25の間を実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて、左右の上部フレーム25を連結している。
下ブリッジフレーム28は、左右の下部フレーム24の前側の屈曲部分に架設されている。下ブリッジフレーム28は、左右の下部フレーム24の間を実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて、左右の下部フレーム24を連結している。
上部ダウンフレーム22は、ヘッドパイプ21と上ブリッジフレーム27との間に架設されている。
下部ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ21の近傍にあたる左右の下部フレーム24の上部の間で実質的に車両の左右方向へ直線状に延びて架設されるブリッジフレーム34の車両の左右方向中央部に接続される上端部と、下ブリッジフレーム28の車両の左右方向中央部に接続される下端部とを有している。
搭載機器保護フレーム30は、上部フレーム25の後半部の上部に設けられている。搭載機器保護フレーム30は、燃料電池2を電動二輪車1の車体に支持している。また、搭載機器保護フレーム30は、その一部を上部フレーム25に着脱できる。
シート13は、車体フレーム11の後半部上方を覆って前後に延びている。シート13はタンデム式であり、搭乗者を着座させる前半部13aと、同乗者を着座させる後半部13bとを一体的に備えている。また、シート13は、前半部13aと後半部13bとの間に傾斜部13cを備えている。
外装12は、車体5の前半部を覆うフロントレッグシールドカバー41と、車体5の中央上部に配置されてセンタートンネル領域35などの上部フレーム25の上方を覆うフロントフレームカバー42と、車体5の後半部に配置されて機器搭載領域36などの車体5の側面のうちシート13の下方部分を覆うフレームカバー43と、車体5の底面を覆うロアカバー44と、を備えている。
フレームカバー43は、シート13とともに機器搭載領域36を囲んでいる。機器搭載領域36は、シート13、フレームカバー43およびリアフェンダ38に囲まれる閉鎖的な空間である。
ここで、左右の上部フレーム25および左右の下部フレーム24で囲まれ、ロアカバー44に覆われる空間をセンタートンネル領域35と呼び、上部フレーム25の後半部、フレームカバー43等の外装12およびシート13で囲まれる空間を機器搭載領域36と呼び、センタートンネル領域35の後方かつ機器搭載領域36の下方の空間をタイヤハウス領域37と呼ぶ。
センタートンネル領域35は、燃料タンク15を収容している。センタートンネル領域35は、搭乗者が足を乗せる左右のフットボード31の間で、車両の前後方向に沿って配置されている。また、センタートンネル領域35は、フットボード31の足載せ領域を左右に分断するようにフットボード31から上方に隆起している。換言すると、センタートンネル領域35の左右には、足載せ領域となるフットボードが配置され、左右のフットボード31の間に燃料タンク15が配置されている。
機器搭載領域36は、車体5の前側から順に二次電池16、電力管理装置17、燃料電池2を収容している。機器搭載領域36は、搭載機器保護フレーム30によって前端部、中央部、後端部、および中央部から後端部に渡る側部を保護されている。
タイヤハウス領域37には後輪8が配置されている。
機器搭載領域36とタイヤハウス領域37との間には、それぞれの領域を分断する隔壁部材としてのリアフェンダ38が設けられている。
ステアリング機構7は、車体5の前方に配置されて、車体フレーム11のヘッドパイプ21を中心に左右方向へ揺動し前輪6の操舵を可能にする。ステアリング機構7は、頂部に設けられるハンドル45と、ハンドル45と前輪6とを連結し、若干後傾して上下に延びる左右一対のフロントフォーク46と、を備えている。左右のフロントフォーク46は、弾性的に伸縮可能なテレスコピック構造を備えている。左右のフロントフォーク46の下端部には、前輪6を回転可能に支持する車軸(図示省略)が架設されている。前輪6の上方には、フロントフェンダ47が配置されている。フロントフェンダ47は、左右のフロントフォーク46の間にあって、フロントフォーク46に支持されている。
前輪6は、左右のフロントフォーク46の下端部に架設されている車軸の周りに回転可能な従動輪である。
スイングアーム9は、車体5の左右へ延びている回転中心としてのピボット軸26aの周りに上下方向へ揺動する。スイングアーム9は、車体5の左右で前後方向に延びる一対のアーム部の間に後輪8を回転可能に支持している。車体フレーム11とスイングアーム9との間には、リアサスペンション48が架設されている。リアサスペンション48の上端部は、上部フレーム25の後端部に揺動可能に支持されている。リアサスペンション48の下端部は、スイングアーム9の後端部に揺動可能に取り付けられている。リアサスペンション48は、スイングアーム9の揺動を緩衝する。
また、スイングアーム9は、後輪8を回転駆動させるモータ3と、燃料電池2から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ3へ供給するインバータ18と、を収容している。
モータ3は、燃料電池2または二次電池16から供給される電力によって後輪8を回転駆動する。モータ3は、スイングアーム9の後部に収容され、かつ後輪8の車軸と同軸に配置されている。モータ3はスイングアーム9に一体的に組み付けられてユニットスイング式スイングアームを構成している。
インバータ18は、スイングアーム9の前部に収容され、かつピボット軸26aとモータ3との間に配置されている。
後輪8は、モータ3から駆動力が伝達される車軸(図示省略)によって支えられる駆動輪である。
燃料電池2は、燃料と酸化剤とを反応させて発電する。燃料電池2は、燃料として例えば水素ガスを使用し、酸化剤として空気中の酸素を使用して発電し、空気を用いて冷却する空冷式燃料電池システムである。
燃料電池2は、機器搭載領域36の後半側に配置されている。さらに具体的には、燃料電池2は、シート13の前半部13aと後半部13bとの間の傾斜部から後半部13bの下方に渡って配置されている。つまり、車両の側面視で、燃料電池2は、同乗者を着座させるシート13の後半部13bと後輪8やスイングアーム9との間に配置されている。
燃料電池2の後方には、排気ダクト52が設けられている。燃料電池2のファンは、余剰ガスを燃料電池スタックから吸い出して排気ダクト52へ排気する。排気ダクト52の前端部は、燃料電池2の箱体(詳細には、排気シャッタの枠体)に気密に接続されている。排気ダクト52は、車体5の後端で後下方と後上方に向かって開口される排気口52a、52bを有している。排気ダクト52は、燃料電池2のファンから吐出される排気(余剰ガス)を、排気口52a、52bへ導いて車体5の後方へ排出する。
排気ダクト52の排気口52bは、燃料電池2の排気面(背面)よりも上方であって、望ましくは排気ダクト52の後方上端部に配置されている。排気口52bの上縁部は、燃料電池2の排気口よりも高い位置に配置されている。排気ダクト52は、燃料電池2の排気面(背面)よりも上方に配置される排気口52bを有することによって、未反応の水素ガスを含む湿潤な余剰ガスを排気口52bに導いて車体5から確実に排気することができる。
燃料タンク15は高圧圧縮水素貯蔵システムである。燃料タンク15は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の圧力容器55と、燃料充填口56を有する燃料充填用継手57と、遮断弁(図示省略)とレギュレータ(図示省略)とを一体的に有する燃料元弁(図示省略)と、を備えている。
燃料元弁は、圧力容器55の後方側でドーム状の鏡板の頂部に設けられているタンクバルブ59に内蔵されている。燃料元弁の遮断弁は、電磁弁を用いた開閉弁である。タンクバルブ59は、左右のピボットブラケット26に挟まれる空間に配置されている。また、タンクバルブ59は、後述するスイングアーム9のピボット部73に挟まれる空間に配置されている。
圧力容器55は、燃料電池2の燃料としての水素ガスを貯蔵する。燃料タンク15は、例えば約70MPaの水素ガスを貯蔵する。圧力容器55は、円筒形状の胴部と、胴部の前後の端面に設けられるドーム状の鏡板と、を有している。圧力容器55は、円筒胴の中心線を車体5の前後方向へ沿わせてセンタートンネル領域35内に配置されている。圧力容器55は、一対の上部フレーム25、一対の下部フレーム24、下ブリッジフレーム28、およびピボットブラケット26に周囲を囲まれて、電動二輪車1の転倒や衝突による負荷に対して堅牢に保護されている。詳細には、左右一対の下部フレーム24の前側の湾曲部分の下縁と直線部分の下縁とが、側面視で圧力容器55の下端縁よりも下方に配置されている。また、圧力容器55は、ロアカバー44に覆い隠され、飛び石や泥はねから保護されている。
また、圧力容器55は、車体5の一方側の側部に配置される上部フレーム25、例えば車体5の右側に配置される上部フレーム25と、車体5の他方側の側部に配置される下部フレーム24、例えば車体5の左側に配置される下部フレーム24との間に架設されるクランプバンド61によってセンタートンネル領域35に支持されている。詳細には、圧力容器55は、右側の上部フレーム25と左側の下部フレーム24との間に架設される下クランプバンド(クランプバンド61の下半部)に載置され、上クランプバンド(クランプバンド61の上半部)で締め付けられ、挟み込まれて保持されている。なお、クランプバンド61は、車体5の左側に配置される上部フレーム25と、車体5の右側に配置される下部フレーム24との間に架設されていても良い。
燃料充填用継手57は、センタートンネル領域35の外側、詳しくは後ろ上方であって、機器搭載領域36の前端部に配置されている。燃料充填用継手57は、シート13の前端部に設けられる燃料充填口用リッド62によって覆い隠されている。燃料充填口用リッド62は、ヒンジ機構(図示省略)を介してシート13に支持されており、揺動することで開閉できる。燃料充填用継手57は、燃料としての水素の高圧ガスを燃料タンク15に導き入れる入口としての燃料充填口56を有している。
燃料充填口56は、燃料充填用継手57の頂部に配置されている。また、燃料充填口56は、車体5の左上方を向いている。燃料タンク15に燃料を充填する際、燃料充填口用リッド62を開放した状態において、燃料充填口56の上方は、雰囲気に開放されている。したがって、高圧ガス(燃料、水素ガス)を燃料タンク15に充填する際、仮に高圧ガス(燃料、水素ガス)が漏洩しても、漏洩燃料は滞留することなく電動二輪車1の上方へ拡散する。
二次電池16は、箱状のリチウムイオン電池である。二次電池16は、機器搭載領域36の前端部であって、圧力容器55の後半部、つまり円筒胴の後半部、および後方側の鏡板とシート13の前半部13aとの間に配置されている。
なお、電動二輪車1は、二次電池16の他に、メータ類(図示省略)、ランプ類(図示省略)用の電源として、例えば12V系の電力を供給する第2二次電池(図示省略)を備えている。第2二次電池は、ヘッドパイプ21の周囲、例えば、ヘッドパイプ21の右側の側方に配置されている。
また、仮に燃料充填口56から燃料としての水素ガスが漏洩しても、空気より軽い水素ガスは上昇して、車内に滞留することなく車外に拡散する。また、仮に燃料元弁から燃料としての水素ガスが漏洩しても、水素ガスはタイヤハウス領域37に向かって移動して、車内に滞留することなく車外に拡散する。
電力管理装置17は、機器搭載領域36内で二次電池16と燃料電池2との間に配置され、車体フレーム11に固定されている。なお、電力管理装置17は二次電池16と同じ防水ケース内に配置されていても良い。
電動二輪車1は、二次電池16、電力管理装置17、および燃料電池2を上述のように配置することによって、電気的な接続関係が隣り合う装置を極力近接する位置に配置することが可能であり、装置間の配線長を短く、配線に係る重量を軽くすることができる。
車両コントローラ19は、電動二輪車1内で比較的に高所となるヘッドパイプ21の周囲、例えば、12V系の電力を供給する第2二次電池の反対側にあたるヘッドパイプ21の左側の側方に配置されている。
次いで、電動二輪車1のタンクバルブ保護構造について詳しく説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る電動二輪車のタンクバルブ保護構造の底面図である。
図2に加え、図3に示すように、本実施形態に係る電動二輪車1は、左右一対のピボットブラケット26を含む車体フレーム11と、左右一対のピボットブラケット26に揺動可能に支持されるスイングアーム9と、車体フレーム11に搭載される圧力容器55、および圧力容器55の後部に設けられ、かつ左右一対のピボットブラケット26の間に配置されるタンクバルブ59を有する燃料タンク15と、スイングアーム9に設けられ、タンクバルブ59の下方に配置されてタンクバルブ59を下方から保護する保護体63と、を備えている。
そして、左右一対のピボットブラケット26は、圧力容器55の左右それぞれの側方に配置されている。また、ピボットブラケット26は、上部フレーム25と下部フレーム24との間に架設される帯状、より具体的には後方へ傾く平行四辺形の側面形状を有している。
ピボットブラケット26は、圧力容器55の後部の左右それぞれの側方に配置され、車体5の側方から作用する外力から燃料タンク15を保護している。
また、ピボットブラケット26は、車体5の幅方向(左右方向)に厚みを有している。ピボットブラケット26の後ろ側の辺部には、スイングアーム9を差し込むピボット凹部67が設けられている。
ピボット凹部67は、圧力容器55の左右それぞれの側方であって、ピボットブラケット26の後ろ側の辺部の上下方向における中央部に配置されている。ピボット凹部67は、スイングアーム9の揺動範囲に支障のない開口幅を有している。ピボット軸26aは、車体5の幅方向(左右方向)にピボット凹部67およびスイングアーム9の先端部を貫き通され、スイングアーム9を揺動可能に支持している。換言すると、スイングアーム9のピボット中心は、タンクバルブ59よりも前側に配置されており、タンクバルブ59の側方にはスイングアーム9のピボット部73が配置されている。ピボット部73がより車両の前方に配置されるこの配置によって、駆動力の変化に伴うスイングアーム9の揺動による車両の走行性能への影響を抑制することができる。
クロスメンバー71は、左右のピボットブラケット26の下端部の後方側の角部の間に架設されている。クロスメンバー71は、後ろ斜め下方に突出し、U字形、あるいは門形に湾曲している。クロスメンバー71は、タンクバルブ59の真下を経て左右一対のピボットブラケット26に架設されている。なお、本発明に係る実施形態では、クロスメンバー71が左右のピボットブラケット26にボルトで着脱可能に固定される態様を示しているが、クロスメンバー71は、左右のピボットブラケット26に溶接などの接合方法で一体的に設けられていても良い。また、クロスメンバー71を左右のピボットブラケット26に着脱可能に設けることによって、圧力容器55およびタンクバルブ59を車体5へ搭載する作業はより容易になる。
スイングアーム9は、圧力容器55の左右それぞれの側方で左右一対のピボットブラケット26のそれぞれに連結されるピボット部73と、後輪8を回転可能に支える左右一対の後ろアーム部75、76と、を備えている。
ピボット部73は、平面視において前方へ開放するコ字形状であって、タンクバルブ59の左右それぞれの側方を経てピボットブラケット26に至る左右一対の前アーム部78と、タンクバルブ59の後方に配置されて左右一対の前アーム部78を連結する連結部79と、を備えている。
前アーム部78は、前端部にピボット軸26aを通す孔(図示省略)を有し、前端部を頂点に連結部79へ向かって上下方向に拡がる三角形状、あるいは扇形状の板体である。
連結部79は、左右の前アーム部78を繋ぐ箱体である。連結部79の内部空間は、車体5側から後ろアーム部75内のインバータ18およびモータ3へ配線される電力線や信号線の配線経路の一部に用いられている。
左側の後ろアーム部75は、インバータ18とモータ3とを収容している。左側の後ろアーム部75は、ピボット部73に一体の内側半体83と、内側半体83に組み合わさってインバータ18とモータ3とを収容する空間を閉じるケース85と、を備えている。
右側の後ろアーム部76は、ピボット部73の右側面(詳細には、連結部79の右側面)にボルトなどの締結部材(図示省略)によって固定されている。
保護体63は、スイングアーム9のピボット部73の下面に設けられている。詳細には、保護体63は、ピボット部73の左右の前アーム部78、および連結部79に跨がって拡がる板体であり、タンクバルブ59の下方に配置されている。保護体63は、左右の前アーム部78および連結部79に囲まれた空間の下面を閉じて、車体5の下方から飛来する飛び石や泥はねがタンクバルブ59に到達することを妨げている。保護体63は、スイングアーム9に一体成形されていても良いし、スイングアーム9の下面に設けられるねじ穴(図示省略)にボルトなどの締結部品(図示省略)で固定されていても良い。保護体63は、左右の前アーム部78、および連結部79を連結して左右の前アーム部78の剛性を向上させる。
保護体63およびスイングアーム9の少なくともいずれか一方には、左右の前アーム部78、連結部79、および保護体63で囲まれる空間に溜まる水分をスイングアームの下方へ流出させる水抜き穴87が設けられている。
保護体63の前端部63aは、タンクバルブ59よりも前方に配置されており、外装12のロアカバー44に重なってロアカバー44の上側に入り込んでいる。保護体63の前端部63aは、飛び石や泥はねが外装12内に入り込むことを防ぐことができる程度において、ロアカバー44に重なることなく、外装12に近接していても良い。また、保護体63の前端部63aは、スイングアーム9の揺動範囲全域で外装12のロアカバー44に重なって内側に入り込んでいても良いし、飛び石や泥はねが外装12内に入り込むことを防ぐことができる程度において、ロアカバー44に重なることなく、外装12に近接した状態になっても良い。保護体63および外装12のロアカバー44は協働してタンクバルブ59および圧力容器55を含む燃料タンク15を飛び石や泥はねから保護している。保護体63は、外装12同様に樹脂成形品であっても良いし、耐食性の高い金属、または合金の成形品であっても良い。
保護体63には、センタースタンド65が設けられている。センタースタンド65は、電動二輪車1を直立状態で自立させる。センタースタンド65は、電動二輪車1を自立させる起立位置と、走行の妨げとならないよう倒れてスイングアーム9に添う収納位置との間で揺動する。
センタースタンド65は、保護体63の底面に設けられるセンタースタンドブラケット89によって揺動可能に支持されている。
センタースタンドブラケット89は、一対あってセンタースタンド65の揺動軸のそれぞれの端部を支えている。センタースタンドブラケット89は、保護体63の底面から下方に突出している。センタースタンド65は、収納位置で、左右の前アーム部78の間に位置するセンタースタンドブラケット89から連結部79の下方を通過して後方に延び、左右の後ろアーム部75、76の下方に達している。センタースタンド65自体も下方からの衝撃荷重に対する保護部材の役割を担っている。
本実施形態に係る電動二輪車1は、スイングアーム9に設けられ、タンクバルブ59の下方に配置されてタンクバルブ59を下方から保護する保護体63を備えているため、車体5の下方からの飛び石や泥はねなど車両の下方から作用する外力に対してタンクバルブ59をより確実に保護できる。なお、電動二輪車1は、左右のピボットブラケット26およびスイングアーム9のピボット部73によってタンクバルブ59の左右それぞれの側方を保護しているため、左右のピボットブラケット26、スイングアーム9、および保護体63によってタンクバルブ59の左右それぞれの側方、および下方の3方向を保護している。
また、本実施形態に係る電動二輪車1は、スイングアーム9に設けられ、タンクバルブ59の下方に配置されてタンクバルブ59を下方から保護する保護体63を備えているため、車体5の下方からの飛び石や泥はねなど車両の下方から作用する外力に対してタンクバルブ59に繋がる配管(図示省略、高圧ガスの充填用配管、および燃料電池2への供給用配管を含む)や配線(電磁弁駆動用配線を含む)をより確実に保護できる。
さらに、本実施形態に係る電動二輪車1は、スイングアーム9に設けられ、タンクバルブ59の下方に配置されてタンクバルブ59を下方から保護する保護体63を備えているため、保護体63でスイングアーム9を補強することができる。
さらにまた、本実施形態に係る電動二輪車1は、保護体63の前端部63aが外装12に近接し、または外装12に重なって内側に入り込んでいるため、スイングアーム9の揺動にともない保護体63が移動しても、前輪6の接地点から見た外装12と保護体63との隙間の発生あるいは拡大を抑制して車体5の下方からの飛び石や泥はねなどがタンクバルブ59に到達することを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る電動二輪車1は、スイングアーム9のピボット中心がタンクバルブ59よりも前側に配置されているため、スイングアーム9の揺動にともない保護体63が移動しても、燃料タンク15の後端部に配置されるタンクバルブ59の下方を保護体63で確実に保護することができる。
さらに、本実施形態に係る電動二輪車1は、保護体63に設けられるセンタースタンド65を備えているため、車体フレーム11にセンタースタンド65を組み付ける必要がなく、スイングアーム9を車体5に取り付ける前に、事前にセンタースタンド65をスイングアーム9に取り付けておくことが可能になり、車両全体の組立性を向上させることができる。
ところで、スイングアーム9に内燃機関を一体化した、所謂ユニットスイング型の自動二輪車の場合、センタースタンドブラケット89およびセンタースタンド65をスイングアーム9に設けると、センタースタンド65で自立した状態で内燃機関をアイドリングさせると、自動二輪車が内燃機関の振動で徐々に移動してしまうことがある。他方、本実施形態に係る電動二輪車1は、モータ3で走行するため、センタースタンド65で自立した状態でアイドリングによる振動を生じず、安定して自立することもできる。
したがって、本発明に係る電動二輪車1は、車両の下方から作用する外力から燃料タンク15のタンクバルブ59を確実に保護できる。
なお、本実施形態に係る電動二輪車1はスクータ型であるが、これに限られず、タンクバルブ59がピボット軸26aの近傍に配置されていれば他の形式の車体、例えばモータサイクル型(バックボーンタイプ)の車両であっても適用できる。
1…電動二輪車、2…燃料電池、3…モータ、5…車体、6…前輪、7…ステアリング機構、8…後輪、9…スイングアーム、11…車体フレーム、12…外装、13…シート、13a…前半部、13b…後半部、13c…傾斜部、15…燃料タンク、16…二次電池、17…電力管理装置、18…インバータ、19…車両コントローラ、21…ヘッドパイプ、22…上部ダウンフレーム、23…下部ダウンフレーム、24…下部フレーム、25…上部フレーム、26…ピボットブラケット、26a…ピボット軸、27…上ブリッジフレーム、28…下ブリッジフレーム、30…搭載機器保護フレーム、31…フットボード、34…ブリッジフレーム、35…センタートンネル領域、36…機器搭載領域、38…リアフェンダ、37…タイヤハウス領域、41…フロントレッグシールドカバー、42…フロントフレームカバー、43…フレームカバー、44…ロアカバー、45…ハンドル、46…フロントフォーク、47…フロントフェンダ、48…リアサスペンション、52…排気ダクト、52a、52b…排気口、55…圧力容器、56…燃料充填口、57…燃料充填用継手、59…タンクバルブ、61…クランプバンド、62…燃料充填口用リッド、63…保護体、63a…前端部、65…センタースタンド、67…ピボット凹部、71…クロスメンバー、73…ピボット部、75、76…アーム部、78…前アーム部、79…連結部、83…内側半体、85…ケース、87…水抜き穴、89…センタースタンドブラケット。

Claims (3)

  1. 左右一対のピボットブラケットを含む車体フレームと、
    前記左右一対のピボットブラケットに揺動可能に支持されるスイングアームと、
    前記車体フレームに搭載される圧力容器、および前記圧力容器の後部に設けられ、かつ前記左右一対のピボットブラケットの間に配置されるタンクバルブを有する燃料タンクと、
    前記スイングアームに設けられ、前記タンクバルブの下方に配置されて前記タンクバルブを下方から保護する保護体と、
    前記保護体に設けられるセンタースタンドと、を備える電動二輪車。
  2. 前記車体フレームを覆う外装を備え、
    前記保護体の前端部は、前記外装に近接し、または前記外装に重なって内側に入り込んでいる請求項1に記載の電動二輪車。
  3. 前記スイングアームのピボット中心は、前記タンクバルブよりも前側に配置されている請求項1または2に記載の電動二輪車。
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