JP2017103404A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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敬一 澤井
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Abstract

【課題】シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置であって、シリコン基板に対するニッケル膜の密着性が高いものを提供すること。【解決手段】この発明の半導体装置1は、シリコン基板10の片面10bに作り込まれた、V族元素を不純物として含む不純物領域12と、シリコン基板10の片面10bに、その不純物領域12を覆うように設けられたニッケル膜14とを備える。その不純物領域12のV族元素とそのニッケル膜14のニッケル元素とが化学結合している。【選択図】図1

Description

この発明は半導体装置に関し、より詳しくは、シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置に関する。
また、この発明は、そのような半導体装置を製造する半導体装置の製造方法に関する。
シリコン基板に不純物をドーピングして形成される半導体装置、例えばパワーMOSFETなどの縦型構造の半導体装置では、シリコン基板の表面だけでなく、裏面にも電極が形成されている。また、横型構造の半導体装置においても、放熱対策として、シリコン基板(シリコンウエハ)の裏面をメタライズし、チップ化後、高熱伝導の焼結型の金属ペースト剤を介してダイボンドする手法が採用されている。シリコン基板の裏面をメタライズする手法としては、装置価格やランニングコストが高いスパッタ法に代えて、めっき膜形成技術が検討されている。
めっき膜形成技術としては、例えば特許文献1(特開平6−151905号公報)に開示されているように、シリコン基板の表面及び裏面を絶縁膜で覆い、接合部分の絶縁膜を除去してシリコン層を露出させ、シリコン層を粗面にし、シリコン層の粗面上に無電解でニッケルめっき層を形成する方法が広く知られている。
また、特許文献1には、シリコン層を粗面にした後、シリコン層の粗面上に50〜300nm程度の極薄いニッケルめっき層を形成し、600〜850℃の比較的高い温度で加熱し、充分に時間をかけてニッケルを拡散させてニッケルシリサイド層(低抵抗層)を形成し、このニッケルシリサイド層上に厚膜のニッケルめっき層を形成する方法も提案されている。
特開平6−151905号公報
しかしながら、特許文献1における前者の方法では、ニッケルとシリコンとの密着性(付着強度)が十分ではなく、ニッケルめっき中、もしくはニッケルめっき形成後のピール試験で容易にニッケル皮膜の剥れが発生する、という問題がある。
また、特許文献1における後者の方法では、上述したように600〜850℃の比較的高い温度で加熱を行うことから、例えばシリコン基板の表面に既にAl配線(融点660℃)が形成されているとき、Al配線が変質(または溶融)する、という問題がある。
そこで、この発明の課題は、シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置であって、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性が高いものを提供することにある。
また、この発明の課題は、シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性を高められるとともに、上記シリコン基板に形成された要素の品質を維持できるものを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の半導体装置は、
シリコン基板の片面に作り込まれた、V族元素を不純物として含む不純物領域と、
上記シリコン基板の上記片面に、上記不純物領域を覆うように設けられたニッケル膜とを備え、
上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素とが化学結合していることを特徴とする。
ここで、「化学結合」とは、主にイオン結合を指すが、共有結合を含んでいてもよい。
また、シリコン基板の「片面」とは、例えば「裏面」を指す。
この発明の半導体装置では、シリコン基板の片面に作り込まれた、V族元素を不純物として含む不純物領域と、上記シリコン基板の上記片面に、上記不純物領域を覆うように設けられたニッケル膜とを備えている。そして、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素とが化学結合している。したがって、シリコン基板の片面に単にニッケル皮膜が形成されている場合に比して、この半導体装置では、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性が高い。
一実施形態の半導体装置では、上記不純物領域の最外面で不純物濃度が1.0×1020atoms/cm以上であることを特徴とする。
この一実施形態の半導体装置では、上記不純物領域の最外面で不純物濃度が1.0×1020atoms/cm以上であるから、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。したがって、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性が高まる。
一実施形態の半導体装置では、上記ニッケル膜の厚さは200nmから1000nmまでの範囲内であることを特徴とする。
この一実施形態の半導体装置では、上記ニッケル膜の厚さは200nm以上であるから、上記ニッケル膜が電極として機能し、または、放熱のために有効に働く。また、上記ニッケル膜の厚さは1000nm以下であるから、上記ニッケル膜が例えばめっき法により形成されたときであっても、上記ニッケル膜自身の応力による剥がれ(上記シリコン基板からの)が発生することがない。
別の局面では、この発明の半導体装置の製造方法は、
シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
上記シリコン基板の上記片面に、V族元素を不純物として含む不純物領域を作り込んだ後、
上記シリコン基板の上記片面に、無電解ニッケルめっき法によって上記不純物領域を覆うように上記ニッケル膜を形成することによって、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素とを化学結合させることを特徴とする。
ここで、「無電解ニッケルめっき法」とは、めっき液に含まれる還元剤の酸化によって放出される電子を用いて、上記めっき液に含浸された対象物(被めっき物)に金属ニッケル皮膜を析出させる方法を指す。
この発明の半導体装置の製造方法によれば、上記発明の半導体装置が製造され得る。製造された半導体装置では、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性が高い。また、この発明の半導体装置の製造方法は、上記不純物領域を作り込んだ後、無電解ニッケルめっき法によって上記ニッケル膜を形成している。したがって、上記不純物領域を作り込んだ後、上記ニッケル膜を形成する前に、上記シリコン基板の他面(上記片面と反対側の面)の要素の形成を完了するようにすれば、従来例(特許文献1)とは異なり、上記要素が高温の加熱を受けるのを避け得る。したがって、上記シリコン基板に形成された要素の品質を維持できる。
なお、「要素」とは、例えばAlのような、比較的低融点の金属からなる電極または配線を含む。
一実施形態の半導体装置の製造方法では、上記ニッケル膜を形成した後、200℃から400℃までの範囲内の温度でアニール処理を行うことを特徴とする。
この一実施形態の半導体装置の製造方法では、上記ニッケル膜を形成した後、200℃から400℃までの範囲内の温度でアニール処理を行う。したがって、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素との間で相互に拡散が進むとともに、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。この結果、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性をさらに高めることができる。
以上より明らかなように、この発明の半導体装置では、シリコン基板に対するニッケル膜の密着性が高い。
また、この発明の半導体装置の製造方法によれば、上記シリコン基板に対する上記ニッケル膜の密着性を高められるとともに、上記シリコン基板に形成された回路の品質を維持できる。
図1(A)〜図1(F)は、この発明の一実施形態の半導体装置の製造方法のフローを示す図である。 図2(A)〜図2(F)は、この発明の別の実施形態の半導体装置の製造方法のフローを示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1(F)は、この発明の一実施形態の半導体装置(符号1で示す。)の断面構造を示している。
この半導体装置1は、シリコン基板としてのP型のシリコンウエハ10と、このシリコンウエハ10の片面である裏面10bに作り込まれた、V族元素であるP(リン)を不純物として含むN型不純物領域12と、シリコンウエハ10の裏面10bに、そのN型不純物領域12を覆うように設けられたニッケル膜14とを備えている。N型不純物領域12の最外面(つまり、裏面10b)で、P(リン)の濃度が1.0×1020atoms/cm以上(この例では、ほぼ1.0×1020atoms/cm)に設定されている。ニッケル膜14の厚さは、200nm〜1000nmまでの範囲内に設定されている。N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi(ニッケル)元素とは化学結合している。シリコンウエハ10の他面である表面10aには、この例ではAl配線13,13,…を要素として含む回路が形成されている。
この半導体装置1では、N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi元素とが化学結合しているので、シリコンウエハ10の片面に単にニッケル皮膜が形成されている場合に比して、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性が高い。また、この半導体装置1では、N型不純物領域12の最外面で、P(リン)の濃度が1.0×1020atoms/cm以上になっている。したがって、N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。したがって、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性がさらに高まっている。また、ニッケル膜14の厚さが200nm以上になっているので、ニッケル膜14が電極として機能し、または、放熱のために有効に働く。また、ニッケル膜14の厚さが1000nm以下になっているので、ニッケル膜14自身の応力による剥がれ(シリコンウエハ10からの)が発生することがない。
(第2実施形態)
図1(A)〜図1(F)は、上述の半導体装置1を製造する製造方法のフローを示している。
図1(A)に示すように、シリコン基板としてのP型のシリコンウエハ10を用意し、図1(B)に示すように、例えばCVD(化学気相成長法)を行って、シリコンウエハ10の表面10aの全域にシリコン酸化膜11を形成する(マスク形成工程)。このシリコン酸化膜11は、次工程でシリコンウエハ10の裏面10bにN型不純物を拡散する際に、表面10aにN型不純物が拡散されるのを防ぐマスクとして働く。なお、シリコン酸化膜11は、CVDではなく、例えばSOG(スピン塗布ガラス)によって形成してもよい。また、シリコン酸化膜11に代えて、または、シリコン酸化膜11に加えて、シリコン窒化膜などを形成してもよい。
次に、図1(C)に示すように、拡散炉で例えば不純物ソースとしてPOCl(オキシ塩化リン)を供給しながら、シリコンウエハ10の裏面10bの全域に、N型不純物としてV族元素であるP(リン)を拡散する(拡散工程)。これにより、シリコンウエハ10の裏面10bに作り込まれた状態に、N型不純物領域12を形成する。このとき、この拡散工程の条件(拡散の温度、時間など)を調整することによって、N型不純物領域12の最外面(つまり、裏面10b)で、Pの濃度が1.0×1020atoms/cm以上(この例では、ほぼ1.0×1020atoms/cm)になるように設定する。なお、この拡散工程の前に、シリコン酸化膜11をパターン加工しておき、シリコンウエハ10の裏面10bにN型不純物を拡散するのと同時に、シリコンウエハ10の表面10aの一部領域に、N型不純物を拡散してもよい。この拡散工程が終了したら、不要となったシリコン酸化膜11(またはシリコン窒化膜など)をウエットエッチングなどで除去する。
その後、図1(D)に示すように、シリコンウエハ10の表面10aに、この例ではAl配線13,13,…を要素として含む回路を形成する(回路形成工程)。これにより、シリコンウエハ10の表面10a側の加工を完了させる。
次に、図1(E)に示すように、シリコンウエハ10の裏面10bの全域に、無電解ニッケルめっき法によってN型不純物領域12を覆うようにニッケル膜14を形成する(裏面メタライズ工程)。これによって、N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi(ニッケル)元素とを化学結合させる。
この裏面メタライズ工程は、概ね、シリコン面(裏面10b)の洗浄、Pd(パラジウム)などの触媒付与、ニッケルめっき処理の順に行う。
ここで、シリコン面の洗浄とは、例えば、シリコンウエハ10をフッ酸を含有するエッチング液(シリコン面の自然酸化膜や有機物等の不純物を除去する)に浸漬することを含む。また、紫外線(UV)照射、酸素プラズマ処理、および/または、オゾン処理を行うことを含む。また、シリコン面の粗さを増大させるために、混酸(フッ酸、硝酸、硫酸等を含有する)処理、アルカリエッチング処理、および/または、ドライエッチング処理を行うことを含む。
なお、シリコン面(裏面10b)の洗浄を行う場合、洗浄に用いられる薬液によって、シリコンウエハ10の表面10a側に形成された回路(Al配線13,13,…を含む)にダメージが入る可能性がある。そこで、このダメージ防止のために、洗浄前に、シリコンウエハ10の表面10a側を、保護フィルムもしくはレジスト塗布でカバーするのが望ましい。
Pd(パラジウム)などの触媒付与は、シリコンウエハ10を、Pdが溶解している触媒溶液中に浸漬することによって行う。触媒溶液中に溶解しているPdイオンは、シリコン面(裏面10b)に金属Pdとして吸着する。
ニッケルめっき処理は、シリコンウエハ10を、例えば、還元剤として次亜リン酸を含有している一般的な無電解ニッケルめっき液中に浸漬することによって行う。シリコン面(裏面10b)の金属Pdが触媒として働き、Pdの存在下で、シリコン面(裏面10b)に金属Niが析出する。これにより、N型不純物領域12のP元素とニッケル膜14のNi元素とが化学結合(主にイオン結合)した状態となる。したがって、シリコンウエハ10の裏面10bに単にニッケル皮膜が形成されている場合に比して、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性(付着強度)を高めることができる。
ここで、形成されるニッケル膜14の厚さは、めっき処理の条件(浸漬時間など)を調整することによって、200nm〜1000nmまでの範囲内とするのが望ましい。ニッケル膜14の厚さが200nm以上であれば、ニッケル膜14が電極として機能し、または、放熱のために有効に働く。また、ニッケル膜14の厚さが1000nm以下であれば、ニッケル膜14自身の応力による剥がれ(シリコンウエハ10からの)が発生することがない。
この後、図1(F)に示すように、200℃から400℃までの範囲内の温度、この例では300℃で、30分間のアニール処理を行う。これにより、後述のように、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性をさらに高めることができる。
このように、この製造方法では、シリコンウエハ10の裏面10bにN型不純物領域12を作り込んだ後、表面10a側の回路(Al配線13,13,…を含む)の形成を完了し、その後、無電解ニッケルめっき法によって裏面10bにニッケル膜14を形成している。このニッケルめっき後には、加熱処理としては比較的低温のアニール処理(図1(F))を行っているだけである。したがって、従来例(特許文献1)とは異なり、上記Al配線13,13,…が高温の加熱を受けるのを避け得る。したがって、シリコンウエハ10の表面10a側に形成された要素(この例では、Al配線13,13,…)の品質を維持できる。また、無電解ニッケルめっき法は、比較的低コストで実施できる。
また、この製造方法では、ニッケル膜14を形成した後、200℃から400℃までの範囲内の温度でアニール処理を行っている。したがって、N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi元素との間で相互に拡散が進むとともに、N型不純物領域12のP元素とニッケル膜14のNi元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。この結果、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性をさらに高めることができる。
また、製造された半導体装置1では、上述の拡散工程での条件設定によって、N型不純物領域12の最外面で、P(リン)の濃度が1.0×1020atoms/cm以上になっている。したがって、N型不純物領域12のP(リン)元素とニッケル膜14のNi元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。したがって、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性をさらに高めることができる。当然ながら、この密着性は、半導体装置1がチップ化された後も維持される。
次の表1は、シリコンウエハの裏面にニッケル膜を備えた半導体装置であって、様々な条件で製造されたもの(これを「供試体」と呼ぶ。)についての、テープピール試験の結果を示している。テープピール試験とは、接着テープによってニッケル膜を引き剥がそうとする試験を意味する。
供試体としては、表1中に示すように、第1群として、シリコンウエハ10中のN型不純物領域12が無く(つまり、シリコンウエハ10の裏面10bにバルク(P型)が露出しており)、図1(F)のアニール処理が無い(省略された)ものを作製した。また、第2群として、シリコンウエハ10中のN型不純物領域12が有り、図1(F)のアニール処理が無いものを作製した。さらに、第3群として、シリコンウエハ10中のN型不純物領域12が有り、図1(F)のアニール処理が有る(行われた)ものを作製した。そして、これらの第1群〜第3群について、ニッケル膜14の厚さを158nm、350nm、855nm、1050nmに可変して設定した。表1中のN欄は、作製された供試体の枚数を示している。なお、表1中の「−」は、供試体の作製が割愛されたことを示している。
表1から分かるように、第1群の供試体では、ニッケル膜14の厚さが158nm、350nmというように比較的薄くても、「剥れ有り」となった。これに対して、第2群の供試体では、ニッケル膜14の厚さが158nmであれば、「剥れ無し」であった。この理由は、シリコンウエハ10の裏面10bにN型不純物領域12が有ることによって、N型不純物領域12のP元素とニッケル膜14のNi元素とが化学結合(主にイオン結合)した状態となって、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性(付着強度)が高まったからである、と考えられる。ただし、第2群の供試体であっても、ニッケル膜14の厚さが350nm、855nmというように厚くなると、「剥れ有り」となった。この理由は、ニッケル膜14の厚さが厚くなると、ニッケル膜14自身の応力によって剥がれる傾向が現れたからである、と考えられる。これに対して、第3群の供試体では、ニッケル膜14の厚さが350nm、855nm、1050nmと厚くなっても、「剥れ無し」であった。この理由は、図1(F)のアニール処理によって、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性がさらに高まったからである、と考えられる。
このように、本発明に依れば、シリコンウエハ10に対するニッケル膜14の密着性を高められることを確認できた。
(表1)テープピール試験結果
Figure 2017103404
(アニール条件;300℃、30分間)
(第3実施形態)
上の第2実施形態では、シリコンウエハ10の裏面10bのN型不純物領域12を、拡散炉でP(リン)を拡散して形成したが、これに限られるものではなく、V族元素であるP(リン)またはAs(ヒ素)をイオン注入して形成してもよい。図2(A)〜図2(F)は、そのような半導体装置の製造方法のフローを示している。
図2(A)に示すように、シリコン基板としてのP型のシリコンウエハ20を用意し、図2(B)に示すように、例えば、シリコンウエハ20の表面20aの全域にレジスト21を塗布する(レジスト形成工程)。このレジスト21は、次工程でシリコンウエハ20の裏面20bにN型不純物をイオン注入する際に、表面20aを保護するために働く。
次に、図2(C)に示すように、イオン注入装置(図示せず)によって、シリコンウエハ20の裏面20bの全域に、N型不純物としてV族元素であるP(リン)22dをイオン注入する(イオン注入工程)。また、注入されたPイオンを活性化するために、公知のアニール処理を行う。これにより、シリコンウエハ20の裏面20bに作り込まれた状態に、N型不純物領域22を形成する。このとき、このイオン注入工程の条件(ドーズ量など)を調整することによって、N型不純物領域22の最外面(つまり、裏面20b)で、P(リン)の濃度が1.0×1020atoms/cm以上(この例では、ほぼ1.0×1020atoms/cm)になるように設定する。このイオン注入工程が終了したら、不要となったレジスト21を剥離液などで除去する。
その後、図2(D)に示すように、シリコンウエハ20の表面20aに、この例ではAl配線23,23,…を要素として含む回路を形成する(回路形成工程)。これにより、シリコンウエハ20の表面20a側の加工を完了させる。
次に、図2(E)に示すように、第2実施形態におけるのと同様に、シリコンウエハ20の裏面20bの全域に、無電解ニッケルめっき法によってN型不純物領域22を覆うようにニッケル膜24を形成する(裏面メタライズ工程)。これによって、N型不純物領域22のP(リン)元素とニッケル膜24のNi元素とを化学結合させる。
これにより、シリコンウエハ20の裏面20bに単にニッケル皮膜が形成されている場合に比して、シリコンウエハ20に対するニッケル膜24の密着性(付着強度)を高めることができる。
ここで、形成されるニッケル膜24の厚さは、めっき処理の条件(浸漬時間など)を調整することによって、200nm〜1000nmまでの範囲内とするのが望ましい。ニッケル膜24の厚さが200nm以上であれば、ニッケル膜24が電極として機能し、または、放熱のために有効に働く。また、ニッケル膜24の厚さが1000nm以下であれば、ニッケル膜24自身の応力による剥がれ(シリコンウエハ20からの)が発生することがない。
この後、図2(F)に示すように、第2実施形態におけるのと同様に、200℃から400℃までの範囲内の温度、この例では300℃で、30分間のアニール処理を行う。これにより、シリコンウエハ20に対するニッケル膜24の密着性をさらに高めることができる。
このように、この製造方法では、シリコンウエハ20の裏面20bにN型不純物領域22を作り込んだ後、表面20a側の回路(Al配線23,23,…を含む)の形成を完了し、その後、無電解ニッケルめっき法によって裏面20bにニッケル膜24を形成している。このニッケルめっき後には、加熱処理としては比較的低温のアニール処理(図2(F))を行っているだけである。したがって、従来例(特許文献1)とは異なり、上記Al配線23,23,…が高温の加熱を受けるのを避け得る。したがって、シリコンウエハ20の表面20a側に形成された要素(この例では、Al配線23,23,…)の品質を維持できる。また、無電解ニッケルめっき法は、比較的低コストで実施できる。
また、この製造方法では、ニッケル膜24を形成した後、200℃から400℃までの範囲内の温度でアニール処理を行っている。したがって、N型不純物領域22のP(リン)元素とニッケル膜24のNi元素との間で相互に拡散が進むとともに、N型不純物領域22のP元素とニッケル膜24のNi元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。この結果、シリコンウエハ20に対するニッケル膜24の密着性をさらに高めることができる。
また、製造された半導体装置2では、上述のイオン注入工程での条件設定によって、N型不純物領域22の最外面で、P(リン)の濃度が1.0×1020atoms/cm以上になっている。したがって、N型不純物領域22のP元素とニッケル膜24のNi元素との間の単位面積当たりの結合力が大きくなる。したがって、シリコンウエハ20に対するニッケル膜24の密着性をさらに高めることができる。当然ながら、この密着性は、半導体装置2がチップ化された後も維持される。
なお、上述の各実施形態では、シリコン基板としてのシリコンウエハは、P型であるとしたが、これに限られるものではない。シリコン基板としてのシリコンウエハは、N型(例えば、比較的高純度であるN型)であっても良い。
また、N型不純物領域12,22をなすV族元素はP(リン)であるとしたが、これに限られるものではない。N型不純物領域12,22をなすV族元素は、例えばAs(ヒ素)であってもよい。
また、第2、第3実施形態では、いずれも、ニッケルめっき後にアニール処理(図1(F)、図2(F))を行ったが、これに限られるものではない。ニッケルめっき後のアニール処理は省略されてもよい。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1,2 半導体装置
10,20 シリコンウエハ
12,22 N型不純物領域
13,23 Al配線
14,24 ニッケル膜

Claims (5)

  1. シリコン基板の片面に作り込まれた、V族元素を不純物として含む不純物領域と、
    上記シリコン基板の上記片面に、上記不純物領域を覆うように設けられたニッケル膜とを備え、
    上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素とが化学結合していることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記不純物領域の最外面で不純物濃度が1.0×1020atoms/cm以上であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置において、
    上記ニッケル膜の厚さは200nmから1000nmまでの範囲内であることを特徴とする半導体装置。
  4. シリコン基板の片面にニッケル膜を備えた半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
    上記シリコン基板の上記片面に、V族元素を不純物として含む不純物領域を作り込んだ後、
    上記シリコン基板の上記片面に、無電解ニッケルめっき法によって上記不純物領域を覆うように上記ニッケル膜を形成することによって、上記不純物領域のV族元素と上記ニッケル膜のニッケル元素とを化学結合させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記ニッケル膜を形成した後、200℃から400℃までの範囲内の温度でアニール処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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