JP3638678B2 - 配線孔、及び配線孔製造方法 - Google Patents

配線孔、及び配線孔製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体装置等の微細構造素子に用いられる配線孔とその配線孔を製造する方法にかかり、特に基板上の絶縁膜に設けられた高アスペクト比の微細孔が配線薄膜で充填された配線孔、及びその配線孔を製造する配線孔製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体製品のうちでも超LISには多層配線膜が用いられており、半導体基板上の絶縁膜や、多層配線膜間を絶縁する層間絶縁膜に設けられたコンタクトホールやヴィアホール等の微細孔を配線薄膜材料で充填して配線孔とし、この配線孔によって多層配線膜と基板との電気的接続や、多層配線膜同士の電気的接続がとられることが行われている。
【0003】
このような配線孔の製造には、従来は、絶縁膜に微細孔が設けられた基板を真空装置内に置いてガスを導入し、そのガスの反応によって薄膜を堆積させるCVD法が用いられており、非常に小さな微細孔を埋め込める点で有効な技術であるとされていた。
【0004】
このCVD法では、微細孔の底部に露出した基板等の表面で化学反応を起こし、所望の薄膜材料を析出させて薄膜を堆積させるガスの存在が不可欠である。従って、例えばシリコン基板上にチタン薄膜や窒化チタン薄膜を成長させたい場合には、基板表面で化学反応を起してチタンを析出させる原料ガスが必要となるが、そのような原料ガスはいまのところ発見されていない。
【0005】
しかしながら、チタン薄膜や窒化チタン薄膜は、Si/Ti/TiNのサンドイッチ構造として、特にシリコン基板を使用した集積回路にとって必要な薄膜である。
そこで一般には、これらの薄膜を製造するために、物理的な成膜方法であるスパッタリング法が用いられている。
【0006】
図11(a)を用い、このスパッタリング法によってコンタクトホール内に金属薄膜を形成する工程を簡単に説明すると、101は成膜対象のシリコン基板であり、その表面にはシリコン熱酸化膜から成る絶縁膜100が形成されている。該絶縁膜100には微細孔であるコンタクトホール105が設けられ、その底面102の下には、図示しないオーミック接続用の拡散層が設けられている。
【0007】
金属薄膜を成膜するために、このシリコン基板101をスパッタリング装置内に搬入し、金属薄膜の材料から成るターゲットに対向配置させ、真空雰囲気にした後アルゴン等のスパッタガスを導入し、前記ターゲットが置かれた電極に負電圧を印加して放電させるとスパッタガスのプラズマが発生する。
【0008】
そのプラズマ中の電離ガス分子(イオン)が前記ターゲットに入射すると該ターゲット表面から金属薄膜の材料物質であるターゲット粒子(ターゲットを構成する原子やそのクラスター。ターゲットがチタンから構成されていればチタン原子、及びそのクラスター。)が余弦則に従って種々の方向に叩き出され、前記コンタクトホール105に種々の方向から入射する。
【0009】
この場合、前記金属薄膜で埋込むべきコンタクトホール105の開口が小さく、しかもその側壁が底面102から直角に立ち上がっていると、図11(b)に示すように、種々の方向から飛来したターゲット粒子103のうち、前記シリコン基板101表面に対して斜め方向から入射してきたものは前記底面102に到達せず、前記コンタクトホール105の開口周辺の絶縁膜表面に堆積し、そこでオーバーハング106を形成してしまう。このようなオーバーハング106が形成されると、前記底面102に到達できるターゲット粒子は増々減少してしまい、前記コンタクトホール105をアルミニウム薄膜1071で埋め込めなくなり、電気的接続が確保できなくなってしまう。
【0010】
一方、近年増々要求される微細化のため、超LSIに用いられるコンタクトホール等の微細孔の開口は小さくなる一方である。このため、微細孔のアスペクト比(深さに対する開口径の比)も増々大きくなり、埋込み不良もそれだけ発生しやすくなっており、深刻な問題となっている。
【0011】
このような高アスペクト比の微細孔を埋込む場合の不都合は、チタン等のバリアメタルの薄膜を形成する際にも発生するが、特にアルミニウムを主成分とするアルミニウム薄膜(以下、アルミニウムを主成分とする薄膜をアルミニウム薄膜と略す。)等で構成される配線薄膜を成膜する際に起こりやすく、コンタクトホール底面のボトムカバレッジが悪化し、埋め込み不良を招いていた。
【0012】
そこで従来技術では、ボトムカバレッジを向上させるために、基板表面に成膜したチタン薄膜上に室温程度の低温でアルミニウム薄膜を成膜し、次いでそのアルミニウム薄膜を350℃〜550℃の高温に加熱してリフローイングを行うアルミフロー法や、チタン薄膜上に室温程度の低温で1stアルミニウム薄膜を成膜し、次いでこの1stアルミニウム薄膜を高温にしながら(基板温度350℃〜550℃)、その表面に2ndアルミニウム薄膜を成膜することによりアルミニウムをリフローイングさせるアルミフロー法が行われている。
【0013】
これらのアルミフロー法を使用すると、図11(b)のような、微細孔内に所望膜厚が確保できていない場合にも、基板表面のアルミニウム薄膜を流し込むことができるので、図11(c)に示すようなアルミニウム薄膜1072で充填された配線孔を得ることが可能となる。
【0014】
しかしながらアルミフロー法では、基板と配線薄膜とを高温状態にするため、配線薄膜を構成するアルミニウムと基板を構成するシリコンとが相互拡散をしてしまう。そこでその防止のために、配線薄膜と基板との間に拡散防止機能を有するバリアメタル層を設けることが行われている。
【0015】
これを図12を用いて説明すると、図12(a)に示すウェハー111のシリコン基板121の表面にはシリコン熱酸化膜から成る絶縁膜120が成膜され、該絶縁膜120にはドライエッチングによってコンタクトホールである微細孔130が設けられている。
【0016】
前記ウェハー111をスパッタリング装置に搬入し、その表面にチタン薄膜123を成膜し、次いで、基板温度250℃〜300℃で反応性スパッタリングを行って、前記チタン薄膜123表面に、窒化チタン薄膜124を成膜すると、同図(b)に示すようなウェハー112が得られる。
【0017】
このウェハー112を大気に曝し(同図(c))、次いでN2ガス中で600℃に加熱するアニール処理を行って(同図(d))、前記窒化チタン薄膜124のバリア機能を向上させ、そしてその表面にチタン薄膜125を成膜すると、Si/Ti/TiN/Ti構造の同図(e)に示すウェハー116が得られる。
【0018】
前記チタン薄膜125は、表面張力が低く成膜される配線薄膜材料がその表面を動きやすいと言われており、該チタン薄膜125表面にアルミニウム薄膜(Alを主成分とする合金薄膜)127を成膜し(同図(f)に示すウェハー117)、前記アルミフロー法によりアルミニウムのリフローイングを行うと、同図(g)に示すように、前記微細孔130内がアルミニウムで充填された配線孔が得られる(ウェハー118)。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらチタン薄膜の塗れ性が高いということは、チタンと配線薄膜材料とが合金を作りやすいということであり、チタン薄膜が成膜された微細孔の埋め込み特性が良好なのは、その合金形成の力によって配線薄膜材料が微細孔内に引き込まれるからであるとも言われている。従って、アルミフロー法によって配線薄膜のリフローイングを行うと、チタン薄膜と配線薄膜とが高温に曝されて合金が形成されてしまう。この合金の抵抗値は高いので、配線薄膜の抵抗値が増大する結果、素子特性にも悪影響を与えてしまっていた。
【0020】
配線薄膜の抵抗値とリフローイング温度との関係を測定した結果を図8に示す。この図8ではシート抵抗RS(mΩ/sq)を縦軸にとり、リフローイング温度T(℃)を横軸にとり、Ti20nm/TiN70nm/Ti50nmのサンドイッチ構造のチタン薄膜表面に、Al-0.15%Ti-0.5%Cu(□)、Al-0.5%Cu(●)、Al-1%Si-0.5%Cu(■)の各組成の配線薄膜を膜厚400nmで成膜したものをサンプルにした。リフローイング温度Tが高くなると、シート抵抗値RSが上昇することがわかる。
【0021】
本発明は、このような従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、抵抗値の上昇を抑えてコンタクトホール等の高アスペクト比の微細孔を配線薄膜で埋め込むことができる技術を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とが成膜され、リフローイングによって前記微細孔内部が前記配線薄膜材料で埋め込まれて成る配線孔であって、前記ウェット層は、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン(TiN)薄膜で構成され、前記ウェット層の下地にバリア層を有し、該バリア層が窒化タングステン ( TiW ) 膜、タングステン ( ) 膜、モリブデン ( Mo ) 膜、タングステンシリサイド ( WSi ) 膜、モリブデンシリサイド ( MoSi ) 膜のいずれか一種類の膜から成る単層膜、又はいずれか二種類以上の膜が積層されて成る多層膜で構成されたことを特徴とする配線孔である。
請求項2記載の発明は、基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とが成膜され、リフローイングによって前記微細孔内部が前記配線薄膜材料で埋め込まれて成る配線孔であって、前記ウェット層は、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン ( TiN ) 薄膜で構成され、前記ウェット層の下地に低ストレス層を有し、該低ストレス層が反応性スパッタリング法により300℃以上600℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン薄膜で構成されたことを特徴とする配線孔である。
請求項3記載の発明は、基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とを成膜し、リフローイングによって前記微細孔内部を前記配線薄膜材料で埋め込んで配線孔を形成させる配線孔製造方法であって、反応性スパッタリング法によって300℃以上600℃以下の基板温度で窒化チタン(TiN)薄膜を成膜して低ストレス層を形成し、該低ストレス層を下地として、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で窒化チタン薄膜を成膜して前記ウェット層を形成することを特徴とする配線孔製造方法である。
【0023】
このような構成によれば、従来技術のようにチタン薄膜をウェット層として用いていないので、配線薄膜がチタン薄膜と接触することはなく、配線薄膜材料とチタンとの合金形成が防止されている。
【0024】
また、低温で成膜された窒化チタン薄膜をウェット層として用いているが、この窒化チタン薄膜の(1,1,1)配向性は反応性スパッタリングの際の成膜温度と密接な関係があることが実験により確認された。X線回折解析装置を用いたその測定結果を図9に示す。この図9から、窒化チタン薄膜の(1,1,1)面の配向性強度RI(1,1,1)(縦軸:カウント数を任意スケールで示した)は、基板温度T(横軸:℃)が室温から200℃程度までは温度の上昇に伴って強くなり、200℃付近をピークとしてそれ以上の温度になると急速に悪化していることがわかる。
【0025】
前記窒化チタン薄膜の配向性強度RI(1,1,1)が高いほど、その上に成膜される配線薄膜の膜質が向上する。また、低温で成膜するほど窒化チタン薄膜からの遊離チタンがあり、合金層を形成するので、図9の測定結果により、200℃以下の低温で成膜した窒化チタン薄膜をウェット層として用いれば、チタン薄膜を用いることなく微細孔を配線薄膜材料で埋め込んで配線孔を製造することが可能となり、また、配線薄膜の抵抗値も小さくすることができるようになることがわかる。
【0026】
また、窒化チタン薄膜は、配線薄膜と基板との相互拡散を防止するバリア機能も有しているが、窒化チタン薄膜を低温で成膜すると、その結晶構造は柱状となり、それによってバリア機能が高くなるので、ウェット層にバリア機能を持たせることが可能となる。
【0027】
このようなウェット層の下地には、窒化チタン膜、窒化タングステン膜、タングステン膜、モリブデン膜、タングステンシリサイド膜、モリブデンシリサイド膜から成る単層膜や、それらのうちから二種類以上の薄膜が積層された多層膜等の、リフローイングの際に溶融したり拡散したりしない高融点金属やその合金、それらの窒化物、シリサイド等の薄膜を用いることが可能である。
【0028】
特に、反応性スパッタリング法で成膜された窒化チタン薄膜を下地に用いる場合には、図10に示すように、成膜温度と窒化チタン薄膜の膜ストレス、及びその抵抗値との間に密接な関係があり、成膜温度T(℃)(横軸)が高いほど抵抗値ρ(μΩ・cm)(左縦軸)と膜ストレスStr(dyn/cm2)(右縦軸)が低いことが実験により確認されたので、窒化チタン薄膜を300℃以上600℃以下の高温で成膜して低ストレス層とすれば、抵抗の低い配線孔を得ることが可能となる。
なお、同図左縦軸に示したように、成膜温度成膜速度D.R.(Å/sec)は温度に依存せず略一定であり、高温で成膜してもスループットが低下することはない。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施例を図面を用いて説明する。
図1(a)を参照し、11は成膜対象のウェハーであり、シリコン基板21と、該シリコン基板21上に成膜されたシリコン熱酸化膜から成る絶縁膜20を有している。該絶縁膜20には、アスペクト比が1.0、1.8、2.0のコンタクトホールが微細孔24として設けられており、該微細孔24の底面は前記シリコン基板21の表面が露出されている。
【0030】
このウェハー11を図示しないスパッタリング装置内に搬入し、プリヒート室内で加熱してガス出しを行った後、前記シリコン基板21との接触抵抗を小さくするためのチタン薄膜3を成膜し、次いで、基板温度600℃の高温で反応性スパッタリングを行って窒化チタン薄膜を成膜して、この窒化チタン薄膜で低ストレス層4を構成した(図1(b)のウェハー12)。
【0031】
次に、このウェハー12を図2に示す成膜装置300のカセット室3051にセットし、図示しない真空ポンプを起動して前記カセット室3051内を真空状態にした後、搬送室306を通してプリヒート室301に搬入し、該プリヒート室301内で前記ウェハー12を加熱して吸着水分等のガス出しを行った後、該ウェハー12を、窒化チタン成膜室302に搬入し、該窒化チタン成膜室302内に設けられた基板ホルダー表面に載置した。
【0032】
この基板ホルダーの裏面には冷却ガスが気密に循環され、該基板ホルダー上に密着されるウェハーが冷却されるように構成されており、前記窒化チタン成膜室302内で、200℃以下の低温の基板温度を維持して反応性スパッタリングを行って、前記低ストレス層4表面に、窒化チタン薄膜から成るウェット層9を成膜した(図1(c)のウェハー13)。
【0033】
該ウェハー13を前記窒化チタン成膜室302から搬出して低温アルミ成膜室303内に搬入し、この低温アルミ成膜室303内で、基板加熱をしないでAl-0.15%Ti-0.5%Cuターゲットをスパッタし、前記ウェット層9表面に300nmの膜厚の1stアルミニウム薄膜を成膜してシード層6を形成した(図1(d)のウェハー14)。
【0034】
このシード層6は配線薄膜材料で構成されているが、前記微細孔24内は配線薄膜材料で充填されていない。そこで前記ウェハー14を高温アルミ成膜室304に搬入し、該ウェハー14を450℃に加熱しながらAl-0.5%Cuターゲットをスパッタリングして100nmの膜厚の2ndアルミニウム薄膜を成膜するとともにリフローイングを行って配線薄膜7を成膜した(図1(e)のウェハー15)。
【0035】
前記ウェハー15をカセット室3052から取り出したところ、配線薄膜7で前記微細孔24内が充填され、配線孔2が形成されているのが確認できた。この配線孔2内にはボイドは観察されなかった。
【0036】
なお、前記低ストレス層4は、基板温度を600℃として反応性スパッタリングにより成膜した窒化チタン薄膜で構成したが、成膜の際の基板温度は300℃以上600℃以下であればよいことが確認されている。
【0037】
次に、本発明の第2の実施例を説明する。この第2の実施例では前記低ストレス層4は設けられておらず、該低ストレス層に替え、250℃〜300℃の基板温度での反応性スパッタリングによって成膜された窒化チタン薄膜がバリア層4'として前記チタン薄膜3上に形成されており、その他は、上記第1の実施例と同じ条件のプロセスによって、図1(b)に示したウェハー12'が形成されている。
【0038】
そのウェハー12'を大気中に曝し(図3(f))、次いで、窒素ガス中で600℃のアニールを行って(図3(g))、前記バリア層4'のバリア性を高めた後、その表面に前記第1の実施例と同じ低温での反応性スパッタリングを行って窒化チタン薄膜を成膜し、この窒化チタン薄膜をウェット層9とした(図1(c)のウェハー13')。そして前記第1の実施例と同じ条件で1stアルミニウム薄膜を成膜してシード層6を形成し(図1(d)のウェハー14')、次いで、このウェハー14'を450℃に加熱して2ndアルミニウム薄膜を成膜し、リフローイングを行ったところ、前記第1の実施例と同様に、前記微細孔24内が前記配線薄膜7で充填された配線孔2を有するウェハー15'が得られた(図1(e))。このウェハー15'の配線孔2内にもボイドは観察されなかった。
なお、このウェハー15'の前記チタン薄膜3、前記バリア層4'、前記ウェット層9の膜厚は、それぞれ20nm、70nm、50nmであった。
【0039】
前記低温で成膜した窒化チタン薄膜に替え、チタン薄膜を成膜してウェット層とし、その表面に前記配線薄膜7の成膜を行った他は前記第2の実施例と同様の条件で製造したウェハーを比較例として用意した。また、前記第2の実施例でウェット層9を成膜せず、前記バリア層4'表面に直接前記配線薄膜7を成膜した他は同様の条件で製造したウェハーも比較例としてを用意した。
【0040】
チタン薄膜表面に前記配線薄膜7を成膜した比較例のウェハーの断面SEM写真を図4(a)〜(d)に示す(同図(a)〜(d)で観察できるコンタクトホールのアスペクト比は、それぞれ2.0、1.8、1.8、1.0である)。また、前記バリア層4'表面に前記配線薄膜7を直接成膜した比較例のウェハーの断面SEM写真を図5(a)〜(d)に示す(アスペクト比はそれぞれ2.0、1.8、1.8、1.0)。
【0041】
上述した本発明の第2の実施例のウェハー15'の断面SEM写真を図6(a)〜(d)に示す(アスペクト比はそれぞれ2.0、1.8、1.8、1.0)。この図6(a)〜(d)によれば、本発明では前記チタン薄膜を用いた場合(図4(a)〜(d))と同様に、各アスペクト比のコンタクトホールの埋め込みは完了し、ボイドのない配線孔が形成されていることが観察できる。それに対し、図5(a)〜(d)によってわかるように、ウェット層を設けなかった場合は高アスペクト比の配線孔内にボイドが発生しており、埋め込み特性は不十分であることが観察できる。
【0042】
図4〜図6に用いた各ウェハー表面の配線薄膜のシート抵抗を測定した。その結果をそれぞれ図7の点P1〜P3に示す。前記ウェット層9にチタン薄膜を用いたものはシート抵抗値が増大しているが(点P1)、前記低温成膜の窒化チタン薄膜をウェット層9に用いた場合には、抵抗値の増加が抑えられていることがわかる(点P3)。
【0043】
なお、上記各実施例では、Al-0.15%Ti-0.5%Cuターゲットを用い、スパッタリングとリフローイングによって配線孔内を埋め込んだが、Al-1%Si-0.5%Cuターゲットや添加物を含まないAlターゲットを用いた場合でも、低温で成膜された窒化チタン薄膜上に配線薄膜を成膜すれば、上記各実施例と同様に配線薄膜の抵抗値の上昇は抑えられ、また、ボイドの発生のない配線孔が得られることが確認されている。
【0044】
また、前記ウェット層9の下地に形成するバリア層には、窒化タングステン膜、タングステン膜、モリブデン膜、タングステンシリサイド膜、モリブデンシリサイド膜のいずれか一種類の膜から成る単層膜や、いずれか二種類以上の膜が積層されて成る多層膜を用いた場合でも、同様の良好な埋め込み特性が得られている。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、チタン薄膜と配線薄膜とが直接接触しないので、配線薄膜の抵抗値が上昇することが抑制され、配線薄膜や配線孔の抵抗の上昇を抑えることができる。
また、窒化チタン薄膜の抵抗値が下がるので、配線孔の抵抗を下げることができる。
更に、窒化チタン薄膜のバリア機能が高められているので、大気に曝したりN2アニールを行う工程を省略することができ、プロセス数を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(e):本発明の一実施例の配線孔を説明するための工程図
【図2】 本発明方法に用いることができる成膜装置の一例を示す図
【図3】 (f)、(g):図1に示した工程に付加できる工程を示した工程図
【図4】 (a)〜(d):配線孔内のチタン薄膜上に成膜された配線金属薄膜の断面SEM写真
【図5】 (a)〜(d):配線孔内の高温成膜された窒化チタン薄膜上に成膜された配線金属薄膜の断面SEM写真
【図6】 (a)〜(d):本発明の一実施例の配線孔内の配線金属薄膜の断面SEM写真
【図7】 配線薄膜の下地膜と配線薄膜のシート抵抗の関係を示す図
【図8】 配線薄膜の成膜温度と抵抗値の関係を示す図
【図9】 窒化チタン薄膜を反応性スパッタリングによって成膜する際の成膜温度と(1,1,1)配向性強度との関係を示す図
【図10】 窒化チタン薄膜を反応性スパッタリングによって成膜する際の膜ストレス、抵抗値、及び成膜速度と成膜温度との関係を示す図
【図11】 (a)〜(c):オーバーハングの形成と配線孔の埋め込みを説明するための図
【図12】 (a)〜(g):従来技術の配線孔の埋め込みを説明するための工程図
【符号の説明】
2……配線孔 4……低ストレス層 7……配線薄膜 9……ウェット層
20……絶縁膜 21……基板 24……微細孔

Claims (3)

  1. 基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とが成膜され、リフローイングによって前記微細孔内部が前記配線薄膜材料で埋め込まれて成る配線孔であって、
    前記ウェット層は、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン(TiN)薄膜で構成され、前記ウェット層の下地にバリア層を有し、該バリア層が窒化タングステン ( TiW ) 膜、タングステン ( ) 膜、モリブデン ( Mo ) 膜、タングステンシリサイド ( WSi ) 膜、モリブデンシリサイド ( MoSi ) 膜のいずれか一種類の膜から成る単層膜、又はいずれか二種類以上の膜が積層されて成る多層膜で構成されたことを特徴とする配線孔。
  2. 基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とが成膜され、リフローイングによって前記微細孔内部が前記配線薄膜材料で埋め込まれて成る配線孔であって、
    前記ウェット層は、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン ( TiN ) 薄膜で構成され、前記ウェット層の下地に低ストレス層を有し、該低ストレス層が反応性スパッタリング法により300℃以上600℃以下の基板温度で成膜された窒化チタン薄膜で構成されたことを特徴とする配線孔。
  3. 基板上の絶縁膜に設けられた微細孔内にウェット層と配線薄膜とを成膜し、リフローイングによって前記微細孔内部を前記配線薄膜材料で埋め込んで配線孔を形成させる配線孔製造方法であって、
    反応性スパッタリング法によって300℃以上600℃以下の基板温度で窒化チタン(TiN)薄膜を成膜して低ストレス層を形成し、
    該低ストレス層を下地として、反応性スパッタリング法によって200℃以下の基板温度で窒化チタン薄膜を成膜して前記ウェット層を形成することを特徴とする配線孔製造方法。
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