JP3642903B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品の電極配線の製造方法に関し、特に層間接続あるいは配線導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体製造装置においては素子の微細化が著しく、動作速度の高速化および高密度に素子を搭載することによる装置の多機能化が進んている。動作速度の高速化および素子搭載の高密度化を実現するには、各素子を接続する配線の多層化、微細化および低抵抗化が不可欠である。
しかし、集積度の向上およびディバイス動作速度の向上を図るためパタンサイズの微細化が進められた結果、次のような間題が生じてきている。
まず第一に、多層配線を形成するためには、素子もしくは電極配線上に形成された接続孔に金属膜を埋め込む必要がある。しかし、パタンサイズの微細化に伴って接続孔のアスペクト比が高くなる傾向にあるため、高アスペクト比の微細な径の接続孔に金属膜を的確に埋め込む必要が生じている。
【0003】
第二に、パタンサイズの微細化に伴ってディバイスの性能が向上すると、配線遅延の解決が重要となる。配線遅延を解決するためには、配線抵抗の低減が必要であるが、パタンサイズの微細化に伴って配線も細線化した結果、配線の低抵抗化が困難となっている。このため、従来使用されてきたAlにかわる低抵抗の配線材料としてCuの利用が検討されているが、Cuには加工が困難であるという問題が存在する。この問題に対しては、CMP(chemical mechanical polishing)を用いた埋め込み配線の形成法(ダマシン法)が提案されている。これは、例えば下記の刊行物、すなわち、B.Lutheretal.,Proc.VLSl Multilevel Inteconnections Conf.,Santa Clara,CA(IEEE,New York,1993)p.15.に詳細に述べられている。ここで、ダマシン法の概要を示す。
【0004】
図7はダマシン法によるCu配線の形成の工程を示す要部の断面図である。まず、同図(a)において、半導体基板上71に絶縁膜72を形成した後、リソグラフィー工程とエッチング工程により微細な配線溝73を形成する。次に、同図(b)に示すように、配線溝73を含む絶縁膜72上にスパッタ成膜法によりバリアメタル74、およびCu膜75を形成する。
しかる後、同図(c)に示すように、配線溝73内部以外のバリアメタル74およびCu膜75の不要部分はCMPにより除去する。このように低抵抗の微細配線を形成するためには、微細配線溝に金属膜を埋め込む必要がある。しかし、配線の細線化に伴って配線溝のアスペクト比も高くなった結果、高アスペクト比の配線溝に金属膜を埋め込む必要が生じている。
以上の様に、配線の多層化、微細化および低抵抗化を実現するためには、微細な高アスペクト比の孔部に的確に金属膜を埋め込む必要が生じている。
従来、接続孔や配線溝への金属膜の埋め込みにはスパッタ成膜法が用いられていた。
【0005】
図8は従来のスパッタ成膜法により形成した多層配線構造の要部の断面図を示すもので、同図に基づいてこれを説明する。素子を形成する拡散層82を含む半導体基板上81に絶縁膜83を形成した後、その拡散層82を露出すべく微細な接続孔85を形成して、この接続孔85を含む絶縁膜83上にスパッタ成膜法により金属膜84を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スパッタ成膜法はその原理上ステップカバレッジの孔アスペクト比に対する依存性が大きい。このため、スパッタ成膜法により金属膜84を形成するとき、アスペクト比の高い孔に埋めこむ際には、図8に示すようにボイド86が発生する。このボイド86は、接続不良およびそれに伴う信頼性の低下につながる。
このように、スパッタ成膜法はアスペクト比の高い接続孔や配線溝の埋め込みには用いられないという間題が生じていた。ステッブカバレッジの間題を解決するため、コリメートスパッタ法、金属フロー法および化学気相成長法(CVD法)が検討されている。コリメートスパッタ法とは、蜂の巣状の部品をスパッタのターゲットとウエハの間に設置し、コリメートの孔を通過したスパッタ粒子のみをウエハ上に堆積させることで垂直成分を増加させる技術である。
しかし、コリメートスパッタ法ではターゲットを飛び出した粒子の多くがコリメートに付着するので、生産性が低いという欠点を有している。
【0007】
また、金属フロー技術はスパッタ法により孔近傍領域に堆積した金属膜を熱エネルギーによって表面エネルギーが減少する方向に移動させることにより、微細な径の孔を埋め込む技術である。この方法は、リフロー時のウエハ実温度制御および金属膜表面が触れるチャンバー内の真空度管理が重要となり、これらがプロセスの再現性および安定性を支配する重要なパラメータであるが、どちらの制御も容易ではない。また、微細な径の孔の形状や下地の材料に大きな制限が存在する。現状の金属フロー技術では、埋め込み可能な微細な径の孔のアスペクト比は2程度といわれており、埋め込み特性の向上は達成できていない。
【0008】
また、スパッタ法以外には化学気相成長法(CVD法)が検討されている。
しかし、微細な径の孔部にCVD法を用いて金属膜を形成すると、形成した膜は不純物を多く含む。その結果、得られる金属膜の抵抗が高くなるかあるいは膜密度が低下する等の欠点を有する。
また、上述した従来技術の全てに当てはまる間題として、上述した従来技術に必要な製造装置は、高真空を必要とするために高価になる。
また、近年、半導体基板は大口径化の一途を辿っており、上述した従来技術を大口径の半導体基板に適用する場合、制御性の観点から膜質や膜厚の均一性の確保が困難である。
この問題を解決するには、装置の大規模化や設計の大幅な変更が必要であり、この場合にも製造装置は高価となり、半導体装置の低コスト化が困難であった。
【0009】
高価な製造装置を必要とせずに、金属膜を形成する技術としては次のようなものがある。金属塩と酸とを有機溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布し、乾燥を行いゲル状の金属酸化膜を形成する。この金属酸化膜を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜を形成する。これは、例えば特開平3−83023号公報において詳細に記載されている。しかしながら、この方法ではアスペクト比の高い孔の底部では、有機溶媒が乾燥および加熱後も抜け切れず、その結果、金属酸化膜の焼結および金属への還元が完全には行えないといった問題があった。
【0010】
したがって、本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、微細な径の接続孔あるいは微細な幅の配線溝に的確に金属を埋め込める薄膜形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る薄膜形成方法は、有機金属を有機溶媒と酸に溶解し、溶媒を蒸発させた後の残査を、再度有機溶媒に溶解させる工程によって塗布用の金属酸化膜前駆体を製造する工程と、フィルム上に前記塗布用の金属酸化膜前駆体を塗布した後、乾燥させることにより、フィルム上に高い粘性を有する金属酸化物前駆体を形成する工程と、該金属酸化物前駆体を半導体基板上に形成した接続孔に転写する工程と、転写した金属酸化物前駆体から該フィルムを剥離する工程と、該金属酸化物前駆体を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜を形成する工程と、該接続孔内部以外の該金属膜を除去する工程を少なくとも備えたものである。
したがって、接続孔あるいは配線溝に転写する前に金属酸化物前駆体が乾燥されるので、金属への還元に支障をきたす有機溶媒が抜け、接続孔の底部においても金属への還元が完全に行われる。また、金属酸化物前駆体はゲル状の物質でありるため、高い粘性を有するため、微細な接続孔や配線溝にも的確に埋め込まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は薄膜をフィルム上に形成した状態を示す断面図、図2は多層配線板の製造工程を示す断面図である。
図1において、1はフィルム、2は金属酸化物前駆体である。本実施例では、フィルム1としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルムを使用し、金属酸化物前駆体2は銅アセチルアセトネート(copper acetylacetonates)をピリジン(pyridine)とプロピオン酸(propionic acid)に溶解し、一度溶媒を蒸発させた後、その残査を再びメタノールに溶かしたものをフィルム1上に塗布し、乾燥させることにより1μmの薄膜を形成した。
【0013】
本実施例では、金属酸化物前駆体2の乾燥は、温度150度、時間5分で行った。ここでフィルム1としてPTFEフィルムを例に挙げたが、金属酸化物前駆体が形成可能なフィルムであれば、他のフィルムでもよいことはいうまでもないことである。また、金属酸化物前駆体2として銅酸化物前駆体を例としてあげたが、ニッケル、パラジウム、コバルト等還元雰囲気下での低温加熱により金属に還元が可能なものであれば他の金属酸化物でもよい。また、金属酸化物前駆体2は、この他の有機金属の重合反応を利用して形成するかあるいは金属塩を有機溶媒に溶解し、これに酸を加えた後加熱処理して形成してもよい。
【0014】
これらの方法で形成した金属酸化物前駆体2は高い粘度を有するゲル状の物質であり、またその構成粒子の大きさは原料溶液のpHを変化させることにより、0.1μm以下となる。この結果、このフィルム1上の金属酸化物前駆体2を転写することにより半導体基板に形成した場合、微細な接続孔や配線溝にも的確に金属酸化物前駆体2を埋め込むことが可能となる。
【0015】
図2に示す工程は、半導体基板上に孔が形成されたコンタクト部での実施例を示すものである。
まず同図(a)に示すように、半導体基板14上に拡散層13を形成した後に、絶縁膜15を形成し、次にリソグラフィー工程とエッチング工程により接続孔16を形成する。このとき、本実施例では、拡散層13は半導体基板14上に例えばボロンイオンを注入することにより形成した。さらに絶縁膜15は、CVD法によりSiH4とO2雰囲気でSiO2 を5000Å堆積した。
【0016】
次に、同図(b)に示すように、フィルム1上の膜厚1μmの金属酸化物前駆体2を半導体基板14上に転写する。ここで転写方法としては薄膜が形成可能な転写方法であれば如何なる方法でもよい。
さらに、同図(c)に示すように、フィルム1を剥離することにより、半導体基板14上に金属酸化物前駆体2を形成する。上述したように金属酸化物前駆体2の粘度は高く、また0.1μm以下の大きさの微細粒子から構成されるため、微細な接続孔16にも金属酸化物前駆体2の埋め込みが可能である。
【0017】
この金属酸化物前駆体2を還元雰囲気下での加熱を行うことにより、同図(d)に示すように、半導体基板14上に金属膜17を形成する。本実施例では、水素雰囲気下で500度、2時間の Furnace Annealing(FA)を行うことにより、銅酸化物前駆体の銅への還元を行った。
このとき、接続孔16に転写する前に金属酸化物前駆体2が乾燥されているので、金属の還元に支障をきたす有機溶媒が抜け、接続孔16の底部においても金属への還元が完全に行われる。このため、接続孔16が微細であっても高品質の金属膜が形成される。
なお、本実施例では、還元方法としてFAを使用したが、銅酸化物前駆体の還元が可能であれば、Rapid ThermaI Annealing(RTA)、水素を含むガスプラズマの照射等他の方法でもよいことはいうまでもない。
【0018】
次に、同図(e)に示すように、接続孔16の中の金属膜17のみを残し、それ以外の金属膜17は除去する。本実施例では、金属膜の除去にCMPを利用した。なお、接続孔16内以外の金属膜17の除去にはエッチバックを用いても本発明を実施できることはいうまでもない。
最後に、同図(f)に示すように、スパッタ法により0.5μmのAl膜を形成した後、リソグラフィー工程およびエッチング工程により第2の配線電極18を形成する。同図(f)からわかるように、本発明により微細な径の接続孔16に金属を埋め込むことが可能となるので、半導体基板14と上層配線18との層間接続が実現できることがわかる。
【0019】
図3は本発明の第2の実施の形態の製造工程を示す断面図であり、上述した図2では、拡散層上に孔を形成したが、その代わりに電極配線上に孔が形成されたコンタクト部での実施例を示す。
同図(a)において、半導体基板23上に下地である第lの絶縁膜24を形成した後に第1の電極配線25を形成し、第2の絶縁膜26を堆積した後、リソグラフィー工程とエッチング工程により接続孔27を形成する。
次に、同図(b)に示すように、フィルム1上に形成した金属酸化物前駆体2を半導体基板23上に転写した後、同図(c)に示すようにフィルム1を剥雛する。
【0020】
この金属酸化物前駆体2を還元雰囲気下で加熱することにより、同図(d)に示すように、金属膜28を形成する。
次に、同図(e)に示すように、接続孔27の中の金属膜28のみを残し、それ以外の金属膜28は除去する。
最後に、同図(f)に示すように、スパッタ法によりAl膜を形成した後、リソグラフィー工程およびエッチング工程により第2の配線電極29を形成する。
本発明においても、上述した第1の実施の形態と同様に、微細な径の接続孔27に金属を埋め込むことが可能となるので、多層配線の層間接続が実現できることがわかる。
【0021】
図4は本発明の第3の実施の形態の製造工程を示す断面図である。
同図(a)において、半導体基板34上に拡散層33を形成した後に、絶縁膜35を形成し、次にリソグラフィー工程により接続孔36を形成する。
次に、同図(b)に示すように、フィルム1上に形成した金属酸化物前駆体2を半導体基板34上に転写した後、同図(c)に示すように、フィルム1を剥離することにより、金属酸化物前駆体2を接続孔36へ埋め込む。
さらに、同図(d)に示すように、この金属酸化物前駆体2を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜37を形成する。
最後に、同図(e)に示すように、リソグラフィー工程とエッチング工程により配線電極38を形成する。第1の実施例では、接続孔以外の金属を全て除去したが、本発明では接続孔以外の金属を配線用としても加工することを特徴とするものであり、接続孔と同時に配線導体を形成することができる。なお、本実施例では拡散層33上に接続孔36を形成したが、配線電極上に接続孔を形成してもよい。
【0022】
図5は本発明の第4の実施の形態の工程を示す断面図であり、ここでは半導体基板上の絶縁膜に配線溝が形成された部分での実施例を示すものである。
まず、同図(a)に示すように、半導体基板43上に絶縁膜44を形成する。本実施例では、絶縁膜44としては、CVD法によりSiH4とO2雰囲気でSiO2 を5000Å堆積した。次にリソグラフィー工程およびエッチング工程により配線溝45を形成した。
【0023】
次に、同図(b)に示すように、バリアメタル46を堆積する。本実施例では、スパッタ成膜法によりTiNを200Å堆積した。
しかる後、同図(c)に示すように、フィルム1上の膜厚1μmの金属酸化物43上に転写する。
さらに、同図(d)に示すように、フィルム1を剥離することにより、半導体基板43上に金属酸化物前駆体2を形成する。上述したように、金属酸化物前駆体2の粘度は高く、また0.1μm以下の大きさの微細粒子から構成されるため、微細な配線溝45にも的確に金属酸化物前駆体2を埋め込むことができる。
【0024】
この金属酸化物前駆体2を還元雰囲気下での加熱を行うことにより、同図(e)に示すように、半導体基板上に金属膜47を形成する。
最後、同図(f)に示すように、配線溝45内部のバリアメタル46および金属膜47のみを残し、それ以外の余分なバリアメタル46および金属膜47を除去する。本実施例では金属膜の除去にCMPを利用した。なお、配線溝45内部以外のバリアメタル46および金属膜47の除去にはエッチバックを用いても本発明を実施できることはいうまでもない。本発明の実施により、同図(f)に示すように、微細な幅の配線の形成が可能であることがわかる。
【0025】
図6は本発明の第5の実施の形態の工程を示す断面図であり、この第5の実施の形態では、その一部が半導体基板に達している配線溝内に金属膜を形成した場合を示すものである。
まず同図(a)において、半導体基板53上に拡散層54を形成した後に、第1の絶縁膜55、エッチングストップ層56、第2の絶縁膜57を形成し、次にリソグラフィー工程およびエッチングにより配線溝58を形成した後、さらにリソグラフィー工程およびエッチングを繰り返すことにより、配線溝の一部に拡散層54への接続孔59を同時に形成する。このとき、本実施例では、絶縁膜55、57としては、CVD法によりSiH4とO2雰囲気でSiO2 を5000Å堆積させた。また、エッチングストップ層56には1000ÅのSiNを用いた。
【0026】
次に、同図(b)に示すように、バリアメタル60を堆積する。
しかる後、同図(c)に示すように、フィルム1上の金属酸化物前駆体2を半導体基板53上に転写する。
さらに、同図(d)に示すように、フィルム1を剥離することにより、半導体基板53上に金属酸化物前駆体2を形成する。
この金属酸化物前駆体2を還元雰囲気下での加熱を行うことにより、同図(e)に示すように、半導体基板上に金属膜61を形成する。
【0027】
最後に、同図(f)に示すように、配線溝58内部のバリアメタル60および金属膜61のみを残し、それ以外の余分なバリアメタル60および金属膜61を除去する。本発明の実施により、同図(f)に示すように、微細な幅の配線および層間接続が同時に形成できることがわかる。
本実施例では、配線溝の一部の接続孔が拡散層に到達した例を示したが、配線溝の一部の接続孔が到達し露出する部分が、下層の電極配線でもよい。
【0028】
以上の全ての実施例では、フィルム上にあらかじめ金属酸化膜前駆体を形成した後、半導体基板上に転写する方法を用いた。この方法では、半導体基板への転写を行う前に金属酸化膜前駆体の乾燥を行うため、半導体基板上に直接金属酸化膜前駆体を形成する際に間題となった微細な径の孔の底部では、有機溶媒が抜けきらないという問題は生じない。したがって、本方法によれば、微細な径の孔の底部にも、高品質の金属膜の形成が可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金属膜の形成を、有機溶液の塗布による金属酸化物前駆体の形成後、転写を用いて金属酸化膜を半導体基板に形成し、次に金属酸化物前駆体の還元という手法を用いているため、簡易な工程によって行うことが可能である。
また、微細な接続孔、あるいは配線溝に、ボイドの発生なく金属の埋め込みが可能なため、配線の多層配線化、微細化、高密度化および信頼性の向上が可能である。
さらに、半導体基板へ転写を行う前に、フィルム上で金属酸化物前駆体の乾燥を行うため、微細な孔の底部にも充分に乾燥を行った金属酸化物前駆体を形成できるため、微細な孔の中でも高品質の金属膜の形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る薄膜形成方法における薄膜の形成した状態の要部を示す断面図である。
【図2】 本発明に係る薄膜形成方法の製造工程を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る第2の実施の形態の薄膜形成方法の製造工程を示す断面図である。
【図4】 本発明に係る第3の実施の形態の薄膜形成方法の製造工程を示す断面図である。
【図5】 本発明に係る第4の実施の形態の薄膜形成方法の製造工程を示す断面図である。
【図6】 本発明に係る第5の実施の形態の薄膜形成方法の製造工程を示す断面図である。
【図7】 従来の薄膜形成方法の第1の例の製造工程を示す断面図である。
【図8】 従来の薄膜形成方法の第2の例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1……フィルム、2……金属酸化物前駆体、13,33,54……拡散層、14,23,34,43,53,……半導体基板、15,24,26,35,44,55,57……絶縁膜、16,27,36,59……接続孔、17,28,37,47,61……金属膜、18,25,29,38……配線電極、45,58……配線溝。
Claims (3)
- 電極配線の形成において、有機金属を有機溶媒と酸に溶解し、溶媒を蒸発させた後の残査を、再度有機溶媒に溶解させる工程によって塗布用の金属酸化膜前駆体を製造する工程と、フィルム上に前記塗布用の金属酸化膜前駆体を塗布した後、乾燥させることにより、フィルム上に高い粘性を有する金属酸化物前駆体を形成する工程と、該金属酸化物前駆体を半導体基板上に形成した接続孔に転写する工程と、転写した金属酸化物前駆体から該フィルムを剥離する工程と、該金属酸化物前駆体を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜を形成する工程と、該接続孔内部以外の該金属膜を除去する工程を少なくとも備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
- 電極配線の形成において、有機金属を有機溶媒と酸に溶解し、溶媒を蒸発させた後の残査を、再度有機溶媒に溶解させる工程によって塗布用の金属酸化膜前駆体を製造する工程と、フィルム上に前記塗布用の金属酸化膜前駆体を塗布した後、乾燥させることにより、フィルム上に高い粘性を有する金属酸化物前駆体を形成する工程と、該金属酸化物前駆体を半導体基板上に形成した接続孔に転写する工程と、転写した金属酸化物前駆体から該フィルムを剥離する工程と、該金属酸化物前駆体を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜を形成する工程と、次に該金属膜をリソグラフィーおよびエッチングにより加工する工程を少なくとも備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
- 電極配線の形成において、有機金属を有機溶媒と酸に溶解し、溶媒を蒸発させた後の残査を、再度有機溶媒に溶解させる工程によって塗布用の金属酸化膜前駆体を製造する工程と、フィルム上に前記塗布用の金属酸化膜前駆体を塗布した後、乾燥させることにより、フィルム上に高い粘性を有する金属酸化物前駆体を形成する工程と、該金属酸化物前駆体を半導体基板上に形成した配線溝に転写する工程と、転写した金属酸化物前駆体から該フィルムを剥離する工程と、該金属酸化物前駆体を還元雰囲気下で加熱することにより金属膜を形成する工程と、該配線溝内部以外の該金属膜を除去する工程を少なくとも備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
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