JPH08186114A - 配線薄膜、及び配線薄膜製造方法 - Google Patents

配線薄膜、及び配線薄膜製造方法

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JPH08186114A
JPH08186114A JP33981594A JP33981594A JPH08186114A JP H08186114 A JPH08186114 A JP H08186114A JP 33981594 A JP33981594 A JP 33981594A JP 33981594 A JP33981594 A JP 33981594A JP H08186114 A JPH08186114 A JP H08186114A
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JP
Japan
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thin film
wiring
titanium
film
aluminum
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Application number
JP33981594A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kadokura
好之 門倉
Joji Hiroishi
城司 広石
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単なプロセスにより、基板上の絶縁膜に開
けられた微細な配線孔を配線薄膜材料で充填する技術を
提供する。 【構成】 配線薄膜をスパッタリングで成膜し、基板上
に成膜された絶縁膜に設けられた配線孔4内を前記配線
薄膜で充填する際、前記配線薄膜にグレーン成長阻害剤
が添加されるようにすると、該配線薄膜6、71、9を構成
する粒子のグレーンサイズが小さくなり、移動度が増し
て、アスペクト比の大きい配線孔を埋込むことができ
る。特に、前記配線薄膜がアルミニウムを主成分とする
場合には、グレーン成長阻害剤としてチタン又はジルコ
ニウムが有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置等の電子機
器の製造に際して用いられる配線薄膜、及び配線薄膜製
造方法にかかり、特に基板上の絶縁膜に設けられた高ア
スペクト比の配線孔を充填できる配線薄膜、及び配線薄
膜製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品のうち、超LISには多層配
線膜が用いられており、半導体基板上の絶縁膜や、多層
配線膜間を絶縁する層間絶縁膜に設けられた、コンタク
トホールやヴィアホール等の配線孔を充填し、多層配線
膜と基板との電気的接続や、多層配線膜同士の電気的接
続がとられている。
【0003】このような、多層配線膜の電気的接続のた
めに、配線孔内を配線薄膜で充填する技術として、従来
は、真空容器内にガスを導入し、導入されたガスの反応
により基板上に薄膜を堆積させるCVD法が用いられてお
り、微細な配線孔を埋め込むことができる点で有効であ
るとされていた。
【0004】このCVD法では、配線孔の底部に露出した
基板等の表面で反応を起こして所望の配線薄膜材料を析
出さるガスの存在が不可欠である。従って、例えばシリ
コン基板上にTi膜やTiN膜を成長させたい場合に
は、基板表面で化学反応を起し、Tiを析出させる原料
ガスが必要となるが、そのような原料ガスはいまのとこ
ろ発見されていない。
【0005】しかしながらTi膜は、TiN/Ti/S
iのサンドイッチ構造として、特にシリコン基板を使用
した集積回路にとって必要な薄膜である。そこで一般に
は、この薄膜を成膜するために、物理的な方法であるス
パッタリング方法を用いている。
【0006】図10(a)を用い、このスパッタリング方
法により、コンタクトホール内に金属薄膜を形成する工
程を簡単に説明する。101は成膜対象のシリコン基板
であり、該シリコン基板101表面にはシリコン熱酸化
膜100が形成されており、該シリコン熱酸化膜100
には配線孔であるコンタクトホール105が設けられ、
その底面102の下には、図示しないオーミック接続用
の拡散層が設けられている。
【0007】金属薄膜を成膜するために、このシリコン
基板101をスパッタリング装置内に搬入し、金属薄膜
の材料から成るターゲットに対向配置させ、真空状態と
した後アルゴン等のスパッタガスを導入し、前記ターゲ
ットが置かれた電極に負電圧を印加して放電させ、この
放電によってスパッタガスのプラズマが発生する。該プ
ラズマ中の電離ガス分子(イオン)が前記ターゲットに
入射すると、該ターゲット表面から金属薄膜の材料物質
であるターゲット粒子(ターゲットを構成する原子やそ
のクラスター。ターゲットがチタンから構成されていれ
ばチタン原子、及びそのクラスター。)が余弦則により
種々の方向に叩き出され、前記コンタクトホール105
に対して種々の方向から入射する。
【0008】この場合、前記金属薄膜で埋込むべきコン
タクトホール105の開口が小さく、しかもその側壁が
底面102から直角に立ち上がっていた場合には、図1
0(b)に示すように、種々の方向から飛来したターゲッ
ト粒子103のうち、シリコン基板表面に対して斜め方
向から入射してきたものは前記底面102に到達せず、
前記コンタクトホール105の開口周辺の絶縁膜に堆積
し、ここでオーバーハング106を形成してしまう。こ
のようなオーバーハング106が生じると、底面102
に到達するターゲット粒子は増々減少し、コンタクトホ
ール105をアルミニウム薄膜1071で埋込むことが
できなくなってしまう。
【0009】一方、近年増々要求される微細化のため、
用いられるコンタクトホール等の配線孔の開口は小さく
なる一方である。このため、配線孔のアスペクト比(深
さに対する開口径の比)も大きくなり、埋込み不良が増
々発生しやすくなり、深刻な問題となっている。
【0010】このような高アスペクト比の配線孔を埋込
む場合の不都合は、チタン等のバリアメタルの薄膜を形
成する際にも発生し得るが、特にアルミニウムを主成分
とする薄膜(以下、アルミニウムを主成分とする薄膜を
アルミニウム薄膜と略す。)等の配線薄膜を成膜する場
合に起しやすく、コンタクトホール底面のボトムカバレ
ッジの悪化による埋込み不良を招いていた。
【0011】そこで従来技術では、ボトムカバレッジを
向上させるために、基板を室温程度の低温状態に置いて
チタン薄膜上にアルミニウム薄膜を成膜し、次いで該ア
ルミニウム薄膜を350℃〜550℃に加熱してリフロ
ーイングを行ったり、または、低温状態でチタン薄膜上
に1stアルミニウム薄膜を成膜し、次いで基板を350
℃〜550℃の温度の高温状態にして前記1stアルミニ
ウム薄膜上に更に2ndアルミニウム薄膜を成膜し、アル
ミニウムをフローさせる等のAlフロー法が行われてい
る。
【0012】これらAlフロー法を使用すると、図10
(b)のような、穴の中に所望膜厚が確保できていないコ
ンタクトホールにも、基板表面のアルミニウム薄膜が流
れ込ませて、図10(c)に示すように、コンタクトホー
ル105内をアルミニウム薄膜1072で充填できるも
のである。
【0013】しかしながらこのAlフロー法を使用して
アスペクト比が1.0以上の配線孔を埋込む場合は、ア
ルミニウム薄膜を成膜し、フローさせるために、基板を
低温状態にし、次いで高温状態にするという2工程を必
要とし、しかもチタン薄膜上にアルミニウム薄膜を成膜
しなければならないという制約がある。
【0014】従って、このAlフロー法を行うための装
置は、図4(d)に示す成膜装置3004のように、少な
くとも、プリヒート室301と、チタン成膜室302
と、1stアルミニウム薄膜を成膜する低温Al室30
3’と、2ndアルミニウム薄膜成膜を成膜する高温Al
室304’との4つのチャンバーを必要とし、また、前
記チタン成膜室304、前記低温Al室303’、高温
Al室304’とで使用する3個のターゲット(スパッ
タ源)を必要とするため、装置が大型で高価になるとい
う問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解消するために創作されたもので、その目的
は、簡単なプロセスにより、コンタクトホール等の高ア
スペクト比の配線孔を配線薄膜で埋込むことができる技
術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、スパッタリングにより成膜
され、基板上に設けられた絶縁膜の有する配線孔内を埋
込むべき配線薄膜であって、グレーン成長阻害剤が添加
されたことを特徴とし、請求項2記載の発明は、請求項
1記載の配線薄膜であって、前記配線薄膜の組成はアル
ミニウムを主成分とし、前記グレーン成長阻害剤として
チタン又はジルコニウムのいずれか一方、又は両方が添
加されたことを特徴とし、請求項3記載の発明は、配線
薄膜をスパッタリングで成膜し、基板上に設けられた絶
縁膜の有する配線孔内を前記配線薄膜で埋込む配線薄膜
製造方法であって、前記スパッタリングの際に前記配線
薄膜にグレーン成長阻害剤を添加することを特徴とし、
請求項4記載の発明は、請求項3記載の配線薄膜製造方
法であって、前記配線薄膜の組成がアルミニウムを主成
分とし、前記グレーン成長阻害剤としてチタン又はジル
コニウムのいずれか一方、又は両方を用いることを特徴
とする。
【0017】
【作用】従来は、スパッタリングにより配線薄膜を成膜
して高アスペクト比の配線孔を充填する場合に、チタン
薄膜を下地として用いると埋込み特性が良好になるの
は、チタン薄膜の表面張力が低いため、その上に成膜さ
れる配線薄膜の構成物質がチタン薄膜上を動きやすいか
らであると言われていた。
【0018】しかしながら本発明の発明者は、下地のチ
タン薄膜が埋込み特性を向上させる本質的な理由は、チ
タン薄膜の表面張力の値そのものよりも、むしろチタン
薄膜上に成膜される配線薄膜のグレーンサイズが小さい
点にあることを見出した。
【0019】このことを具体的に、配線薄膜の断面のS
EM写真を用いて説明する。図5(a)〜(d)と図6(a)
〜(d)は、いずれもシリコン基板上に設けられたアルミ
ニウム配線薄膜の段面のSEM写真であり、これらの配
線薄膜は、シリコン基板上の熱酸化膜にコンタクトホー
ルを設け、該コンタクトホール内にチタン薄膜(20nm)
と窒化チタン薄膜(70nm)とから成るバリア層を成膜
し、アニール後、プレヒート及び基板加熱は行わずに前
記窒化チタン薄膜上に膜厚50nmのチタン薄膜を成膜
し、更にこのチタン薄膜上に、Al−1%Si−0.5%C
uのターゲットをスパッタして膜厚300nmの1stアル
ミニウム薄膜を成膜し、次いでこのシリコン基板を45
0℃に加熱してリフローイングを行った後、基板温度を
450℃にして前記ターゲットと同じ組成のターゲット
をスパッタし、2ndアルミニウム薄膜の成膜とリフロー
イングを行って形成したものである。
【0020】図5(a)〜(d)と図6(a)〜(d)は、コン
タクトホールのアスペクト比が相違し、図5の各写真は
アスペクト比が2、図6の各写真は、アスペクト比が
0.8である。
【0021】図5(a)〜(d)及び、図6の(a)〜(d)で
は、それぞれ1stアルミニウム薄膜成膜時の基板温度が
異なっている。その基板温度は、図5(a)と図6(a)は
室温、図5(b)と図6(b)は100℃、図5(c)と図6
(c)は250℃、図5(d)と図6(d)は300℃であ
る。
【0022】これらSEM写真を観察すると、アスペク
ト比が0.8のコンタクトホールでは、埋込み特性は良
好であるが、1stアルミニウム薄膜の成膜温度が低いほ
どアルミニウムの流動性が増している(図6(a)〜
(d))。しかし、アスペクト比が2.0のコンタクトホ
ールでは、1stアルミニウム薄膜を300℃で成膜した
場合の埋込みは不完全になっている(図5(d))。
【0023】これらの写真から、1stアルミニウム薄膜
の成膜温度T1(℃)を横軸にとり、配線薄膜のグレーン
サイズG1(μm)を縦軸にとると、両者の関係は図8のグ
ラフL1、L2、L3のようになる。
【0024】前記グラフL1は1stアルミニウム薄膜成
膜直後のグレーンサイズを示し、グラフL2は1stアル
ミニウム薄膜成膜後に基板を450℃に昇温させ、リフ
ローイングを行った後のグレーンサイズを示し、グラフ
3は、前記リフローイング後、基板温度を450℃に
保って1stアルミニウム薄膜上に膜厚100nmの2ndア
ルミニウム薄膜の成膜、リフローイングを行った後のグ
レーンサイズである。いずれの場合も成膜温度が低いほ
ど1stアルミニウム薄膜のグレーンサイズは小さく、ま
た、1stアルミニウム薄膜のグレーンサイズが小さいほ
ど、その上に2ndアルミニウム薄膜が成膜されて形成さ
れた配線薄膜のグレーンサイズも小さくなり、1stアル
ミニウム薄膜のグレーンサイズの大小を反映したものと
なっており、グレーンサイズが小さい方が、埋込み特性
が良好になっている。
【0025】その理由を、埋込み特性が良好な図5(a)
の場合と、埋込み特性の悪い図5(d)の場合とを、それ
ぞれ模式的に図7(a)、(b)に表して説明する。
【0026】図7(a)、(b)を参照し、50は前記バリ
ア層とその上に成膜されたチタン薄膜とから成るサンド
イッチ構造の積層膜であり、該積層膜50上には、1st
アルミニウム薄膜(300nm)と2ndアルミニウム薄膜
(100nm)とで構成される配線薄膜511、512が成膜
されている。
【0027】この配線薄膜511、512の膜厚は400
nmであるから、図7(b)のように、グレーンサイズが4
00nmよりも大きくなると、配線薄膜512は断面でバ
ンブー構造を示すようになってしまい、配線薄膜512
を構成する物質の移動度は小さくなる。従って、基板を
加熱しても配線孔522を充填することは困難となる。
【0028】一方、図7(a)のように、グレーンサイズ
が400nmよりも小さければ、配線薄膜511はバンブ
ー構造にはならない。この図7(a)のような構造の場合
は、配線薄膜511を構成する物質が粒子のバウンダリ
ーを通って自由に移動ができ、そのため、加熱によるリ
フローイングが行われやすく、配線孔521は充填され
やすくなる。
【0029】以上により、高アスペクト比の配線孔を埋
込むためにはアルミニウム薄膜のグレーンサイズを小さ
くすればよいことが分る。
【0030】しかしながらアルミニウム薄膜のグレーン
サイズは、成膜温度ばかりでなく、下地の薄膜の種類で
も異なる。このグレーンサイズの下地依存性を、アルミ
ニウム薄膜をシリコン酸化膜上と、窒化チタン薄膜上
と、チタン薄膜上とに成膜した場合について説明する。
図9に、アルミニウム薄膜の成膜温度T2(℃)を横軸に
とり、グレーンサイズG2(μm)を縦軸にとって、前記各
下地膜につき、シリコン酸化膜の場合をグラフL4、窒
化チタン薄膜の場合をグラフL5、チタン薄膜の場合を
グラフL6で示す。下地がシリコン酸化膜、窒化チタ
ン、チタン薄膜の順にアルミニウム薄膜のグレーンサイ
ズは小さくなる。即ち、チタン薄膜の場合が最も小さい
ことが分る。
【0031】以上の結果を総合すると、チタン薄膜上に
アルミニウム薄膜を成膜した場合に高アスペクト比のコ
ンタクトホールを埋込むことができるのは、従来言われ
ていたように、チタン薄膜の表面張力が低いから、アル
ミニウム薄膜の構成物質が動きやすいというよりも、む
しろ、チタン薄膜がアルミニウム薄膜のグレーンの成長
を止め、グレーンサイズを小さくしているためにアルミ
ニウム薄膜の構成物質が動きやすい、ということがわか
る。
【0032】従って、スパッタリングによる配線薄膜の
成膜の際、該配線薄膜にグレーンサイズを小さくするグ
レーン成長阻害剤を添加すれば、配線薄膜のグレーンサ
イズを膜厚よりも小さくし、バンブー構造の発生を防止
でき、そのため、配線薄膜の構成物質の移動度が大きく
なって高アスペクト比の配線孔を配線薄膜で充填するこ
とが可能となる。特に、アルミニウムを主成分とする配
線薄膜には、チタンやジルコニウムがグレーン成長阻害
剤として有効なので、アルミニウムを主成分とする配線
薄膜中にチタン又はジルコニウムのいずれか一方、又は
両方を添加すると、アスペクト比の高い配線孔も充填す
ることが可能となる。
【0033】
【実施例】本発明方法の第1の実施例を図面を用いて説
明する。図1(a)を参照し、20は成膜対象のウェハー
であり、シリコン基板2上に成膜されたシリコン熱酸化
膜である絶縁膜3にアスペクト比が2のコンタクトホー
ル4が設けられ、該コンタクトホール4の底面には、前
記シリコン基板2の表面が露出している。
【0034】このウェハー20をスパッタリング装置内
に搬入し、図1(b)のように、該ウェハー20上に、前
記シリコン基板2との接触抵抗を低下させるためのチタ
ン薄膜を成膜し、次いで、後で成膜する配線薄膜に対す
るウェット層である窒化チタン薄膜を成膜し、前記チタ
ン薄膜と前記窒化チタン薄膜とでバリア層5を形成す
る。
【0035】前記バリア層5中の窒化チタン薄膜は、後
で成膜する配線薄膜中のアルミニウム原子とシリコン基
板2中のシリコン原子との相互拡散を防止するバリア機
能を有しており、このバリア機能は酸素に触れると高ま
るため、図1(c)に示すように、前記バリア層5を形成
したウェハーを一旦大気雰囲気に置く。
【0036】次に、前記バリア層5が形成されたウェハ
ーを図4(a)に示す成膜装置3001のカセット室30
1にセットし、図示しない真空ポンプで該カセット室
3051内を真空状態にした後、搬送室306を通して
プリヒート室301に移動させ、該プリヒート室301
内で加熱して、図1(d)に示すように、大気雰囲気に置
かれたときに前記バリア層5の表面に吸着した水分や吸
着ガスのガス出しが行われる。なお、前記カセット室3
051とは別に、もう一つカセット室3052を設けてお
けば、前記カセット室3051の減圧中に他のウェハー
の搬出入が行えるので都合がよい。
【0037】前記プリヒートが終ったウェハーは、前記
搬送室306を通して高温Al室304に移動させる。
【0038】該高温Al室304は、アルミニウムを主
成分とする配線薄膜を成膜するスパッタ室であり、アル
ミニウムに0.5重量%の銅が添加され、更に、0.1
5重量%のチタンがグレーン成長阻害剤として添加され
たチタン添加ターゲット(Al−0.5%Cu−0.15%T
i)が配置されており、該高温Al室304内のウェハ
ーを450℃に加熱して、前記チタン添加ターゲットを
アルゴンプラズマでスパッタリングすると、前記バリア
層5上に成膜される配線薄膜6の組成はアルミニウムを
主成分とし、それにチタンが添加されるので、配線薄膜
を構成する粒子のグレーンサイズは小さくなり、コンタ
クトホール4内が該配線薄膜6で埋込まれたウェハー3
1が得られる。
【0039】なお、従来技術では、図4(d)に示した成
膜装置3004を用いており、図1(a)〜(d)までは上
記実施例と同様のプロセスが行われるが、前記バリア層
5上に直接配線薄膜を成膜すると前記コンタクトホール
4内を完全に埋込むことができないため、プリヒート室
で処理したウェハーは、チタン成膜室302で図11
(a)に示すように、前記バリア層5上にチタン薄膜8を
成膜し、低温Al室303’で、ウェハーを加熱せずに
Al−1%Si−0.5%Cuのターゲットをスパッタし
て、図11(b)に示すように、前記チタン薄膜8上に1
stアルミニウム層11を成膜し、次に高温Al室30
4’でウェハーを450℃に加熱してスパッタリングを
行い、2ndアルミニウム層を成膜し、前記コンタクトホ
ール4内を、1stアルミニウム層と2ndアルミニウム層
とで構成される配線薄膜12で埋込んでいた。
【0040】このように、従来技術に比べて本発明は、
従来技術で必要とされるチタン薄膜8を成膜しなくても
コンタクトホール内を配線薄膜で埋込むことができ、ま
た、低温で1stアルミニウム薄膜を成膜する工程を省略
できるので、小型の成膜装置3001を用いることが可
能となった。
【0041】次に、第1の実施例よりも高いアスペクト
比のコンタクトホールに対応できる本発明の第2の実施
例を説明する。この第2の実施例では図4(b)に示す成
膜装置3002により、図1(a)〜(d)まで、前記成膜
装置3001を使用した第1の実施例と同様にウェハー
の処理を行い、ガス出しの終了したウェハー21をプレ
ヒート室301から搬送室306を通して低温Al室3
03に搬入する。
【0042】該低温Al室303はウェハーを加熱しな
いでスパッタリングを行うスパッタ室であり、アルミニ
ウムに0.5重量%の銅が添加され、更に、0.15重
量%のチタンがグレーン成長阻害剤として添加されたチ
タン添加ターゲットが配置されており、該チタン添加タ
ーゲットをアルゴンでスパッタし、図2(a)に示すよう
に、バリア層5上に、チタンが添加された膜厚300nm
の1stアルミニウム薄膜71を成膜し、該低温Al室3
03から前記搬送室306を通して高温Al室304に
移動させ、450℃に加熱して、該高温Al室304に
配置された前記チタン添加ターゲットと同じ組成のチタ
ン添加ターゲットをアルゴンガスでスパッタし、チタン
が添加された膜厚100nmの2ndアルミニウム薄膜を堆
積させながらリフローイングを行い、前記1stアルミニ
ウム薄膜と前記2ndアルミニウム薄膜とで配線金属薄膜
2を形成させ、該配線金属薄膜72でコンタクトホール
4内が埋込まれたウェハー32を得る。なお、前記2nd
アルミニウム薄膜にはグレーン成長阻害剤を添加しなく
ても高アスペクト比の配線孔を埋込むことができる。
【0043】また、前記第1の実施例よりもアスペクト
比の高い配線孔に対応できる本発明の第3の実施例を説
明する。この第3の実施例では、図4(c)に示す成膜装
置3003を使用して、前記第1の実施例と同様に図1
(a)〜(d)までの処理を行い、ガス出しを終了したウェ
ハー21をプレヒート室301から搬送室306を通し
てチタン成膜室301に移動させ、図3(a)に示すよう
に、バリア層5上にチタン薄膜8を成膜し、前記搬送室
306を通して高温Al室304にウェハーを移動させ
る。該高温Al室304にも前記チタン添加ターゲット
と同じ組成のターゲットが配置されており、ウェハーを
300℃に加熱して該ターゲットのスパッタリングを行
い、膜厚400nmのアルミニウム薄膜から成る配線薄膜
9を成膜してコンタクトホール4の埋込みを行いウェハ
ー33を得る。
【0044】なお、上記各実施例は配線孔がコンタクト
ホールの場合について説明したが、配線孔底面に下地配
線金属が露出したヴィアホールに対しても適用できる。
【0045】また、前記チタン添加ターゲットには銅が
添加されているが、それに限定されるものではなく、例
えば、0.5重量%の銅と1.0重量%のシリコンを添
加することも可能であるし、上記実施例のグレーン成長
阻害剤としてチタンが使用されているが、これに限定さ
れるものではない。アルミニウムを主成分とする配線薄
膜には、特にジルコニウム、又はチタンとジルコニウム
の両方をグレーン成長阻害剤に用いると効果的である。
更に、ターゲット中のグレーン成長阻害剤の割合(重量
%)も実施例の値に限定されるものではなく、例えばチ
タンをグレーン成長阻害剤として使用する場合は、ター
ゲット中でチタンが析出しない3重量%程度の濃度まで
高めることができるし、配線薄膜中のグレーン成長を効
果的に小さくできる0.1重量%程度の濃度に下げるこ
とも可能である。
【0046】更に、配線薄膜用のターゲットにグレーン
成長阻害剤を添加するのではなく、配線薄膜用のターゲ
ットとは別にグレーン成長阻害剤を主成分とするターゲ
ットを用意し、前記配線薄膜用のターゲットをスパッタ
リングする際に、前記グレーン成長阻害剤を主成分とす
るターゲットのスパッタリングも行い、成膜される配線
薄膜にグレーン成長阻害剤が添加されるようにしてもよ
いし、スパッタガス中にグレーン成長阻害剤をガス状態
で導入してもよい。
【0047】
【発明の効果】工程を付加することなく、配線薄膜をス
パッタリングにより成膜する際にグレーン成長阻害剤を
添加するだけで、アスペクト比の大きい配線孔を充填で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の工程を説明するための
【図2】本発明の第2の実施例の工程を説明するための
【図3】本発明の第3の実施例の工程を説明するための
【図4】(a)本発明の第1の実施例に用いられる成膜装
置の一例 (b)本発明の第2の実施例に用いられる成膜装置の一例 (c)本発明の第3の実施例に用いられる成膜装置の一例 (d)従来技術に用いられる成膜装置の一例
【図5】(a)アスペクト比2.0のコンタクトホールに室
温と450度で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSE
M写真 (b)アスペクト比2.0のコンタクトホールに100℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
真 (c)アスペクト比2.0のコンタクトホールに250℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
真 (d)アスペクト比2.0のコンタクトホールに300℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
【図6】(a)アスペクト比0.8のコンタクトホールに室
温と450度で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSE
M写真 (b)アスペクト比0.8のコンタクトホールに100℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
真 (c)アスペクト比0.8のコンタクトホールに250℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
真 (d)アスペクト比0.8のコンタクトホールに300℃と
450℃で成膜したアルミニウム薄膜の断面のSEM写
【図7】(a)グレーンサイズの小さい配線薄膜の構造を
説明するための図 (b)グレーンサイズの大きい配線薄膜の構造を説明する
ための図
【図8】1stアルミニウム薄膜の成膜温度とグレーンサ
イズの関係を示す図
【図9】アルミニウム薄膜のグレーンサイズの下地依存
性を説明するための図
【図10】従来技術の工程を説明するための図
【図11】従来技術で高アスペクト比のコンタクトホー
ルを埋込む場合の工程を説明するための図
【符号の説明】
2……基板 3……絶縁膜 4……配線孔 6、71、9……グレーン成長阻害剤が添加された配線
薄膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタリングにより成膜され、基板上に
    設けられた絶縁膜の有する配線孔を埋込むべき配線薄膜
    であって、 グレーン成長阻害剤が添加されたことを特徴とする配線
    薄膜。
  2. 【請求項2】前記配線薄膜の組成はアルミニウムを主成
    分とし、 前記グレーン成長阻害剤としてチタン又はジルコニウム
    のいずれか一方、又は両方が添加されたことを特徴とす
    る請求項1記載の配線薄膜。
  3. 【請求項3】配線薄膜をスパッタリングで成膜し、基板
    上に設けられた絶縁膜の有する配線孔内を前記配線薄膜
    で埋込む配線薄膜製造方法であって、 前記スパッタリングの際に前記配線薄膜にグレーン成長
    阻害剤を添加することを特徴とする配線薄膜製造方法。
  4. 【請求項4】前記配線薄膜の組成はアルミニウムを主成
    分とし、 前記グレーン成長阻害剤としてチタン又はジルコニウム
    のいずれか一方、又は両方を用いることを特徴とする請
    求項3記載の配線薄膜製造方法。
JP33981594A 1994-12-29 1994-12-29 配線薄膜、及び配線薄膜製造方法 Pending JPH08186114A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147970A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Dainippon Printing Co Ltd 多層配線基板およびその製造方法
JP2022542276A (ja) * 2019-08-02 2022-09-30 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド Dramを処理する方法

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