以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る車両用空気吹き出し装置および車両用空調装置について説明する。図1に示す車両用空気吹き出し装置10は、車両に搭載され、車両用空調装置20の空調ケース21から出た空調風を吹出口11aから車室内に導く装置である。
車両用空調装置20は、車室内の前席の前方に配置されたインストルメントパネル1の内部に配置されている。図2に示すように、車両用空調装置20は、外殻を構成する空調ケース21を有する。この空調ケース21は、空調対象空間である車室内へ空気を導く空気通路を構成している。
空調ケース21の空気流れ最上流部には、車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口22と車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口23とが形成されると共に、各吸入口22、23を選択的に開閉する吸入口開閉ドア24が設けられている。これら内気吸入口22、外気吸入口23、および吸入口開閉ドア24は、空調ケース21内への吸入空気を内気および外気に切り替える内外気切替手段を構成している。なお、吸入口開閉ドア24は、図示しない制御装置から出力される制御信号により、その作動が制御される。
吸入口開閉ドア24の空気流れ下流側には、車室内へ空気を送風する送風手段としての送風機25が配置されている。送風機25の空気流れ下流側には、送風機25により送風された空調風を冷却する蒸発器26が配置されている。蒸発器26は、その内部を流通する冷媒と空調風とを熱交換させる熱交換器であり、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張弁等と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成するものである。
蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26にて冷却された空気を加熱するヒータコア27が配置されている。本実施形態のヒータコア27は、車両エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱する熱交換器である。また、蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26通過後の空気を、ヒータコア27を迂回して流す冷風バイパス通路28が形成されている。
ここで、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の空気流れ下流側にて混合される空調風の温度は、ヒータコア27を通過する空調風および冷風バイパス通路28を通過する空調風の風量割合によって変化する。
このため、蒸発器26の空気流れ下流側であって、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の入口側には、エアミックスドア29が配置されている。エアミックスドア29は、ヒータコア27および冷風バイパス通路28へ流入する冷風の風量割合を連続的に変化させるもので、蒸発器26およびヒータコア27と共に温度調整手段として機能する。エアミックスドア29は、制御装置から出力される制御信号によってその作動が制御される。
そして、上記各開口部30、31の空気流れ上流側には、デフロスタ/フェイス開口部30を開閉するデフロスタ/フェイスドア34、フット開口部31を開閉するフットドア35が配置されている。デフロスタ/フェイスドア34およびフットドア35は、車室内への空気の吹出状態を切り替える吹出モードドアである。
車両用空気吹き出し装置10は、インストルメントパネル内に配置され、デフロスタ/フェイス開口部30と連通することで、デフロスタ/フェイス開口部30から吹き出た空調風を車室内に導くようになっている。
続いて、図3〜図6を参照しながら、車両用空気吹き出し装置10の構成の概略について説明する。図3および図4は、フェイスモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。図5および図6は、デフロストモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。図4は、図3に表した切断面IV−IVにおける断面を表している。図6は、図5に表した切断面VI−VIにおける断面を表している。
車両用空気吹き出し装置10は、主ケーシング11と、フラップ12と、10個のルーバ251a〜255a、261a〜265aと、駆動機構14(図7参照)と、を有している。駆動機構14の詳細については、後述する。なお、図3〜図6において、車両に固定された上下、左右、前後方向との対応関係を示す。なお、以下では、上、下、右、左、前、後と単に記載するものは、車両を基準とした上、下、右、左、前、後をいう。また、本実施形態の車両を基準とした右側は、一方側の一例に相当し、車両を基準とした左側は、他方側の一例に相当する。
主ケーシング11は、デフロスタ/フェイス開口部30から出た空調風を吹出口11a(図1参照)から車室内に導く通風路Xを囲むダクトである。主ケーシング11によって囲まれる通風路Xには、フラップ12、ルーバ251a〜255a、261a〜265a等も配置される。
図4および図6に示すように、主ケーシング11は、コアンダ壁11bと、前側壁11cと、を有する無底筒形状の部材である。コアンダ壁11bは、上方に延びるにつれて緩やかに車両後方側に曲がるコアンダ面を形成する通風路X側に形成する壁である。主ケーシング11の下方端は、上述のデフロスタ/フェイス開口部30と接続され、上方端は吹出口11aとなっている。
吹出口11aは、デフロストモード、デフロストモード以外のモードの2つの吹出モードにおいて主ケーシング11から導かれた空調風を吹き出す吹出口である。ここで、デフロストモードは、フロントガラス2(図1参照)に向けて空調風を吹き出し、フロントガラス2の曇りを晴らす吹出モードである。デフロストモード以外のモードは、フェイスモードと循環風モードとを含んでいる。フェイスモードは、前席乗員の上半身に向けて空気を吹き出すモードである。循環風モードは、空調風を車室内で循環させる吹出モードである。尚、デフロストモード以外のモードとして、アッパーベントモードを含んでもよい。アッパーベントモードは、フェイスモード時よりも上方に向けて空気を吹き出し、後席乗員に送風するモードである。
吹出口11aは、車幅方向に細長く延びた形状であり、運転席の正面および助手席の正面にわたって配置されている。なお、吹出口11aの車幅方向長さおよび上面1aにおける配置場所は任意に変更可能である。
フラップ12は、通風路Xに配置される羽形状の部材である。後述する駆動機構14がフラップ12を駆動してフラップ12の傾き角(姿勢の一例に相当する)を変化させることで、デフロストモードとフェイスモードとを切り替えることができる。
フラップ12は、2枚の板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、駆動機構14が有するフラップシャフト227の長手方向の殆どの部分から、フラップシャフト227の回転中心から離れるように、延びている。これら2枚の板部材は、フラップシャフト227に固定され、フラップシャフト227を中心として互いに対称的に延びている。このように構成されたフラップ12は、フラップシャフト227と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。
ルーバ251a〜255a、261a〜265aは、通風路Xにおいて吹出口11aの長手方向に一例に並んで配置され、吹出口11aの長手方向における空調風の送風量分布を調整するために駆動機構14によって駆動される。なお、本実施形態では、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの並び方向は、車両左右方向と一致する。
第1、第2、第3、第4、第5右ルーバシャフト251、252、253、254、255の各々は、前後方向に真っ直ぐ延びる棒形状の部材である。また、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のそれぞれの前端は、前側壁11cに軸支される。第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のそれぞれの後端は、コアンダ壁11bに軸支される。そして、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255は、それぞれ、前後方向を軸として回転する。
第1右ルーバ251aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第1右ルーバシャフト251の長手方向の殆どの部分から、第1右ルーバシャフト251の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第1右ルーバシャフト251に固定され、第1右ルーバシャフト251を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第1右ルーバ251aは、第1右ルーバシャフト251と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第2右ルーバ252aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第2右ルーバシャフト252の長手方向の殆どの部分から、第2右ルーバシャフト252の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第2右ルーバシャフト252に固定され、第2右ルーバシャフト252を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第2右ルーバ252aは、第2右ルーバシャフト252と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第3右ルーバ253aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第3右ルーバシャフト253の長手方向の殆どの部分から、第3右ルーバシャフト253の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第3右ルーバシャフト253に固定され、第3右ルーバシャフト253を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第3右ルーバ253aは、第3右ルーバシャフト253と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第4右ルーバ254aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第4右ルーバシャフト254の長手方向の殆どの部分から、第4右ルーバシャフト254の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第4右ルーバシャフト254に固定され、第4右ルーバシャフト254を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第4右ルーバ254aは、第4右ルーバシャフト254と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第5右ルーバ255aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第5右ルーバシャフト255の長手方向の殆どの部分から、第5右ルーバシャフト255の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第5右ルーバシャフト255に固定され、第5右ルーバシャフト255を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第5右ルーバ255aは、第5右ルーバシャフト255と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第1、第2、第3、第4、第5左ルーバシャフト261、262、263、264、265の各々は、前後方向に真っ直ぐ延びる棒形状の部材である。また、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のそれぞれの前端は、前側壁11cに軸支される。第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のそれぞれの後端は、コアンダ壁11bに軸支される。そして、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265は、それぞれ、前後方向を軸として回転する。
第1左ルーバ261aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第1左ルーバシャフト261の長手方向の殆どの部分から、第1左ルーバシャフト261の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第1左ルーバシャフト261に固定され、第1左ルーバシャフト261を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第1左ルーバ261aは、第1左ルーバシャフト261と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第2左ルーバ262aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第2左ルーバシャフト262の長手方向の殆どの部分から、第2左ルーバシャフト262の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第2左ルーバシャフト262に固定され、第2左ルーバシャフト262を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第2左ルーバ262aは、第2左ルーバシャフト262と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第3左ルーバ263aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第3左ルーバシャフト263の長手方向の殆どの部分から、第3左ルーバシャフト263の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第3左ルーバシャフト263に固定され、第3左ルーバシャフト263を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第3左ルーバ263aは、第3左ルーバシャフト263と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第4左ルーバ264aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第4左ルーバシャフト264の長手方向の殆どの部分から、第4左ルーバシャフト264の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第4左ルーバシャフト264に固定され、第4左ルーバシャフト264を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第4左ルーバ264aは、第4左ルーバシャフト264と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第5左ルーバ265aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第5左ルーバシャフト265の長手方向の殆どの部分から、第5左ルーバシャフト265の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第5左ルーバシャフト265に固定され、第5左ルーバシャフト265を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第5左ルーバ265aは、第5左ルーバシャフト265と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
車両用空気吹き出し装置10の構成の概略は、以上の通りである。
フェイスモード時には、上述の制御装置が、デフロスタ/フェイスドア34を開き、フットドア35を閉じるので、空調風がデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入る。
フェイスモード時には、図3に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心から上下方向に延びている。第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、本願発明の一方側ルーバに相当する。
第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心から上下方向に延びている。第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、本願発明の他方側ルーバに相当する。そして、フェイスモード時には、図4に示すように、フラップ12は、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに60°の傾斜角で延びている。
このようなフェイスモード時には、空調ケース21のデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入った空調風は、図3に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aに導かれて、上方向に真っ直ぐ、すなわち、ルーバ251a〜255a、261a〜265aによって左右方向に曲げられることなく、進む。
そして、ルーバ251a〜255a、261a〜265aを通った空調風は、フラップ12の横を通過する。図4に示すように、フェイスモード時は、後述するデフロストモード時と比べて、フラップ12よりも後方側の流路断面積が狭い。したがって、フラップ12よりも後方側の流路に高速の気流が形成されると共に、フラップ12よりも前方側の流路に低速の気流が形成される。
高速の気流となった空調風は、コアンダ効果によってコアンダ壁11bおよびインストルメントパネル1の上面1a(図1参照)に沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aから乗員の上半身に向かって吹き出される。また、図3に示すように、空調風が左右方向に広がらずに吹き出されるので、吹出口11aから乗員の上半身に集中して空調風が吹き出される。
次に、フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時の作動について説明する。上述の制御装置は、フェイスモードからデフロストモードに切り替えるため、駆動機構14を作動させる。すると、フラップ12が、図6に示すように、左方向から見て反時計回りに15°回転する。また、図5に示すように、第1右ルーバ251a、第2右ルーバ252a、第3右ルーバ253a、第4右ルーバ254a、第5右ルーバ255aが、それぞれ、図5において時計回りに10°、20°、30°、40°、50°回転する。また、図5に示すように、第1左ルーバ261a、第2左ルーバ262a、第3左ルーバ263a、第4左ルーバ264a、第5左ルーバ265aが、それぞれ、図5において反時計回りに10°、20°、30°、40°、50°回転する。
そして、デフロストモード時には、図5に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心から、上下方向に対して、後方から見て、時計回りに10°、20°、30°、40°、50°の傾斜角で延びている。
また、デフロストモード時には、図5に示すように、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心から、上下方向に対して、後方から見て、反時計回りに10°、20°、30°、40°、50°の傾斜角で延びている。
そして、デフロストモード時には、図6に示すように、フラップ12は、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに45°の傾斜角で延びている。
また、デフロストモード時には、上述の制御装置が、デフロスタ/フェイスドア34を開き、フットドア35を閉じるので、空調風がデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入る。
このようなデフロストモード時には、空調ケース21のデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入った空調風は、図5に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aに導かれて、上方向に進むと共に左右方向に拡散されて、進む。
そして、ルーバ251a〜255a、261a〜265aを通った空調風は、フラップ12の横を通過する。図6に示すように、デフロストモード時は、フェイスモード時と比べて、フラップ12よりも後方側の流路断面積が広い。したがって、フラップ12よりも後方側の流路に高速の気流が十分形成されず、前側壁11cに沿って上向きに流れる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aからフロントガラス2に向かって吹き出される。
このようになっているので、デフロストモードにおいて、フロントガラス2の車両左右方向に広く空調風が届くので、広い範囲で窓曇りを解消することができる。
次に、図7〜図12を参照しながら、本実施形態の駆動機構14の構成について説明する。駆動機構14は、フラップ12およびルーバ251a〜255a、261a〜265aを駆動するための装置であり、フラップシャフト227、フラップアーム12a、サーボモータ801、モータ出力軸802、ルーバクランク803、伝達シャフト804、フラップクランク805、フラップリンク806、基本ルーバリンク807、リンクプレート808、第1右個別ルーバリンク851、第2右個別ルーバリンク852、第3右個別ルーバリンク853、第4右個別ルーバリンク854、第5右個別ルーバリンク855、第1左個別ルーバリンク861、第2左個別ルーバリンク862、第3左個別ルーバリンク863、第4左個別ルーバリンク864、第5左個別ルーバリンク865、第1右個別ルーバアーム851a、第2右個別ルーバアーム852a、第3右個別ルーバアーム853a、第4右個別ルーバアーム854a、第5右個別ルーバアーム855a、第1左個別ルーバアーム861a、第2左個別ルーバアーム862a、第3左個別ルーバアーム863a、第4左個別ルーバアーム864a、第5左個別ルーバアーム865aを有している。
なお、図7に示すように、駆動機構14を備えた車両用空気吹き出し装置10において、主ケーシング11は、コアンダ壁11bと、前側壁11cと、左側壁11dと、右側壁11eと、有する。
フラップシャフト227は、主ケーシング11を左右方向に真っ直ぐ貫通する位置に配置され、一端が主ケーシング11の右側壁11eに軸支され、他端がフラップアーム12aに固定される棒形状の部材である。フラップシャフト227は、両端の間の部分で左側壁11dに軸支されている。
フラップアーム12aは、左側壁11dの左側に位置する板形状の部材であり、フラップシャフト227の左端に固定され、フラップシャフト227を中心とする径方向に真っ直ぐ延びると共に、フラップシャフト227を中心として互いに対称的に延びている。このように構成されたフラップアーム12aは、フラップシャフト227と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。
サーボモータ801は、フラップ12およびルーバ251a〜255a、261a〜265aを駆動するための動力を発生するアクチュエータである。サーボモータ801は、図7、図8に示すように、主ケーシング11の前側壁11cよりも車両前方側に配置されており、図示しない構造部材により、主ケーシング11に固定されている。
モータ出力軸802は、サーボモータ801において発生した動力をサーボモータ801の外部に伝達するための出力軸であり、図7、図8に示すように、サーボモータ801から車両左側に延びている。
ルーバクランク803は、図7、図8に示すように、モータ出力軸802の車両左方側端部に固定されてサーボモータ801と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する円盤形状の部材である。また、ルーバクランク803は、基本ルーバリンク807側の面に、ルーバクランク溝803aを有している。
伝達シャフト804は、図7、図8に示すように、一端がルーバクランク803の回転中心に固定され、他端がフラップクランク805の回転中心に固定される棒形状の部材であり、左右方向に延びている。そして、伝達シャフト804は、ルーバクランク803およびフラップクランク805と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。なお、伝達シャフト804は、その両端の間において、ケーシング11に固定された図示しない保持部材によって軸支されている。
フラップクランク805は、図7、図8に示すように、伝達シャフト804の車両左方側端部に固定されてサーボモータ801と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する円盤形状の部材である。また、フラップクランク805は、フラップリンク806側の面に、フラップクランク溝805aを有している。
フラップリンク806は、図7、図8に示すように、棒状の部材であり、フラップクランク805側の面の外周付近に、突起部806aを有している。突起部806aは、本願発明の第2の突起部に相当する。突起部806aは、図示しないガイド部材により、一方向(本実施形態では、前後方向)にのみ摺動可能に支持されている。フラップリンク806の突起部806aは、フラップクランク805が回転可能な状態でフラップクランク溝805aに挿入されている。また、フラップリンク806の他端は、フラップアーム12aの端部(すなわち、フラップシャフト227から最も遠い部分)に、回転可能に取り付けられている。
基本ルーバリンク807は、図7、図8に示すように、棒状の部材であり、ルーバクランク803側の面の外周付近に、突起部807aを有している。突起部807aは、本願発明の第1の突起部に相当する。突起部807aは、図示しないガイド部材により、一方向(本実施形態では、前後方向)にのみ摺動可能に支持されている。基本ルーバリンク807の突起部807aは、ルーバクランク803が回転可能な状態でルーバクランク溝803aに挿入されている。また、基本ルーバリンク807の他端は、リンクプレート808の上端部に、回転可能に取り付けられている。
リンクプレート808は、図7〜図9に示すように、略平板形状の部材であり、前側壁11cの前側において、板面が前後方向に垂直となるように配置されている。リンクプレート808は、図示しないガイドレールによって、上下方向にのみ摺動可能に支持されている。
また、リンクプレート808の後ろ側の面には、複数本のガイド溝が形成されている。複数本のガイド溝は、第1右ガイド溝811、第2右ガイド溝812、第3右ガイド溝813、第4右ガイド溝814、第5右ガイド溝815、第1左ガイド溝821、第2左ガイド溝822、第3左ガイド溝823、第4左ガイド溝824、第5左ガイド溝825から構成される。
第1〜第5右ガイド溝811〜815は、第1〜第5左ガイド溝821〜825と左右対称に配置されている。具体的には、図9に示すように、第1〜第5右ガイド溝811〜815は、この順に、左から右へと並んで配置されており、第1〜第5左ガイド溝821〜825は、この順に、右から左へと並んで配置されている。第1〜第5右ガイド溝811〜815は、本願発明の一方側ガイド溝に相当する。第1〜第5左ガイド溝821〜825は、本願発明の他方側ガイド溝に相当する。
また、第1〜第5右ガイド溝811〜815の各々は、上方位置から下方位置に延びるにつれて左位置から右位置に段階的に変位しており、第1〜第5左ガイド溝821〜825の各々は、上方位置から下方位置に延びるにつれて右位置から左位置に段階的に変位している。
なお、第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置は、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心と、左右方向の位置が一致する。また、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置は、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心と、左右方向の位置が一致する。
第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置への変位量は、それぞれ異なっている。具体的には、第1右ガイド溝811が最も小さく、次に第2右ガイド溝812が小さく、次に第3右ガイド溝813が小さく、次に第4右ガイド溝814が小さく、第5右ガイド溝815が最も大きい。
より詳細には、第1右ガイド溝811の左位置から右位置への変位量に対する右ガイド溝812、813、814、815の左位置から右位置への変位量の比は、それぞれ、sin20°/sin10°、sin30°/sin10°、sin40°/sin10°、sin50°/sin10°である。
また、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置から左位置への変位量は、それぞれ異なっている。具体的には、第1左ガイド溝821が最も小さく、次に第2左ガイド溝822が小さく、次に第3左ガイド溝823が小さく、次に第4左ガイド溝824が小さく、第5左ガイド溝825が最も大きい。
より詳細には、第1左ガイド溝821の右位置から左位置への変位量に対する左ガイド溝822、823、824、825の右位置から左位置への変位量の比は、それぞれ、sin20°/sin10°、sin30°/sin10°、sin40°/sin10°、sin50°/sin10°である。
第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aは、図7に示すように、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のうち前側壁11cの前方側に突き出ている端部から、上方に延びた棒状の部材であり、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255と一体的に回転する。
また、図7、図9に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855は、それぞれ、第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aの上端部から前方に延びる棒形状の部材である。第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855は、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255および第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aと一体的に回転する。第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の前方側端部は、それぞれ、リンクプレート808の第1〜第5右ガイド溝811〜815内に摺動可能に収容される。
第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aは、図7に示すように、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のうち前側壁11cの前方側に突き出ている端部から、上方に延びた棒状の部材であり、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265と一体的に回転する。
また、図7、図9に示すように、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865は、それぞれ、第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aの上端部から前方に延びる棒形状の部材である。第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865は、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265および第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aと一体的に回転する。第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の前方側端部は、それぞれ、リンクプレート808の第1〜第5左ガイド溝821〜825内に摺動可能に収容される。
本実施形態の車両用空気吹き出し装置10の構成は、以上の通りである。なお、図7〜図9は、フェイスモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。
以下、車両用空気吹き出し装置10の作動について説明する。
図10(a)〜図10(d)の左側の列は、ルーバクランク803と、基本ルーバリンク807と、リンクプレート808と、の動きを表している。図10(a)〜図10(d)の右側の列は、フラップクランク805と、フラップリンク806と、フラップアーム12aと、の動きを表している。図10(a)〜図10(d)の左右の図は、互いに同じタイミングの状態を表している。
また、図10(a)〜図10(d)の左側の列に表した第1〜4のモードM1〜M4は、各モードにおいて基本ルーバリンク807の突起部807aがルーバクランク溝803aの内部で配置される位置を表している。図10(a)〜図10(d)の左側の列に表した第1〜4のモードM1〜M4は、各モードにおいてフラップクリンク806の突起部806aがフラップクランク溝805aの内部で配置される位置を表している。
ルーバクランク803は、基本ルーバリンク807側の面に、ルーバクランク溝803aを有する。一方で、基本ルーバリンク807は、ルーバクランク803側の面の外周付近に、突起部807aを有する。突起部807aは、図示しないガイド部材により、前後方向にのみ摺動可能に支持されている。
ルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸は、ルーバクランク803の中心から一定ではない。言い換えれば、 ルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸と、ルーバクランク803の中心と、の間の距離は、少なくとも2種類を有する。
フェイスモード時には、図10(a)に示すように、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に短い。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も下側に配置された状態になっている。このとき、図9に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の上記他端は、それぞれ、第1〜第5右ガイド溝811〜815の上方位置(すなわち、左位置)にある。また、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の上記他端は、それぞれ、第1〜第5左ガイド溝821〜825の上方位置(すなわち、右位置)にある。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
フラップクランク805は、フラップリンク806側の面に、フラップクランク溝805aを有する。一方で、フラップリンク806は、フラップクランク805側の面の外周付近に、突起部806aを有する。突起部806aは、図示しないガイド部材により、前後方向にのみ摺動可能に支持されている。
フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸は、フラップクランク805の中心から一定ではない。言い換えれば、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離は、少なくとも2種類を有する。
フェイスモード時には、図10(a)に示すように、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に長い。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から60°傾いた状態になっている。また、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から60°傾いた状態になっている。
図11に示す表において、第1のモードは、図10(a)の状態(すなわち、フェイスモード)に相当する。
フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時において、制御装置は、サーボモータ801を作動させる。すると、モータ出力軸802が、サーボモータ801と同期して、左右方向を軸として、左から見て反時計回り方向に回転する。ルーバクランク803、伝達シャフト804、フラップクランク805もモータ出力軸802と同期して同様に回転する。
ルーバクランク803が90°回転し、図10(a)の状態が図10(b)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に短いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も下側に配置されたままの状態になる。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
一方で、フラップクランク805が90°回転し、図10(a)の状態が図10(b)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に短くなる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から45°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から45°傾いた状態になる。
図11に示す表において、第2のモードは、図10(b)の状態(すなわち、第1の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに90°回転し、図10(b)の状態が図10(c)の状態になると、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に長くなる。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が引き上げられて最も上側に配置された状態になる。このとき、図12に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の上記他端は、それぞれ、第1〜第5右ガイド溝811〜815の下方位置(すなわち、右位置)に変位する。また、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の上記他端は、それぞれ、第1〜第5左ガイド溝821〜825の下方位置(すなわち、左位置)に変位する。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾く。このように、リンクプレート808は、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角を規制する。
一方で、フラップクランク805がさらに90°回転し、図10(b)の状態が図10(c)の状態になっても、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に短いままである。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から45°傾いたままの状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から45°傾いたままの状態になる。
この結果、フェイスモードからデフロストモードへの切り替えが完了した後のデフロストモード時には、ルーバ251a〜255a、261a〜265aおよびフラップ12の位置および姿勢は、図5および図6に関して前述した通りとなる。
図11に示す表において、第3のモードは、図10(c)の状態(すなわち、デフロストモード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに90°回転し、図10(c)の状態が図10(d)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に長いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も上側に配置されたままの状態になる。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾いている。
一方で、フラップクランク805がさらに90°回転し、図10(c)の状態が図10(d)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に長くなる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から60°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から60°傾いた状態になる。
図10において、基本ルーバリンク807がルーバクランク803のM1からM2に繋がれている場合は、本発明のルーバ不変保持領域において繋がれていることに相当する。基本ルーバリンク807がルーバクランク803のM2からM3に繋がれている場合は、本発明のルーバ変化保持領域において繋がれていることに相当する。基本ルーバリンク807がルーバクランク803のM3からM4に繋がれている場合は、本発明のルーバ不変保持領域において繋がれていることに相当する。基本ルーバリンク807がルーバクランク803のM4からM1に繋がれている場合は、本発明のルーバ変化保持領域において繋がれていることに相当する。
従って、ルーバクランク803には、サーボモータ801による回転駆動に伴ってルーバクランク803の回転中心から基本ルーバリンク807が繋がれた部分までの距離が変化しないルーバ不変保持領域と、サーボモータ801による回転駆動に伴ってルーバクランク803の回転中心から基本ルーバリンク807が繋がれた部分までの距離が変化するルーバ変化保持領域と、が設けられている。
図10において、フラップリンク806がフラップクランク805のM1からM2に繋がれている場合は、本発明のフラップ変化保持領域において繋がれていることに相当する。フラップリンク806がフラップクランク805のM2からM3に繋がれている場合は、本発明のフラップ不変保持領域において繋がれていることに相当する。フラップリンク806がフラップクランク805のM3からM4に繋がれている場合は、本発明のフラップ変化保持領域において繋がれていることに相当する。フラップリンク806がフラップクランク805のM4からM1に繋がれている場合は、本発明のフラップ不変保持領域において繋がれていることに相当する。
従って、フラップクランク805には、サーボモータ801による回転駆動に伴ってフラップクランク805の回転中心からフラップリンク806が繋がれた部分までの距離が変化しないフラップ不変保持領域と、サーボモータ801による回転駆動に伴ってフラップクランク805の回転中心からフラップリンク806が繋がれた部分までの距離が変化するフラップ変化保持領域と、が設けられている。
図11に示す表において、第4のモードは、図10(d)の状態(すなわち、第2の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803およびフラップクランク805がさらに90°回転すると、図10(d)の状態が図10(a)の状態に戻る。
このように、吹出モードが第1のモードから第2のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化しない。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化しない。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
一方で、吹出モードが第1のモードから第2のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化する。そのため、フラップ12の傾き角が変化する。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
また、吹出モードが第2のモードから第3のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化する。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化する。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
一方で、吹出モードが第1のモードから第2のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化しない。そのため、フラップ12の傾き角が変化しない。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
また、吹出モードが第3のモードから第4のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化しない。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化しない。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
一方で、吹出モードが第3のモードから第4のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化する。そのため、フラップ12の傾き角が変化する。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
本実施形態に係る車両用空気吹き出し装置10によれば、ルーバクランク803の中心と基本ルーバリンク807の突起部807aとの間の距離およびフラップクランク805の中心とフラップリンク806の突起部806aとの間の距離のいずれか一方が複数種類にわたって変化するときには、ルーバクランク803の中心と基本ルーバリンク807の突起部807aとの間の距離およびフラップクランク805の中心とフラップリンク806の突起部806aとの間の距離のいずれか他方は、同種類のままで変化しない。言い換えれば、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角のいずれか一方が変化するときには、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角のいずれか他方は変化しない。そのため、サーボモータ801に発生する負荷を低減することができ、ルーバ251a〜255a、261a〜265aおよびフラップ12を駆動するために必要なトルクを低減することができる。
また、図11に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角の組み合わせにより、種々のモード(図10および図11の例では、4つの吹出モード)を実現することができる。
次に、図13および図14を参照しながら、本実施形態の他の駆動機構14の構成について説明する。
図13および図14に関して説明する駆動機構14においては、図7〜図12に関して前述した駆動機構14に対して、フラップクランク溝805aの形状が異なる。具体的には、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離は、少なくとも3種類を有する。
なお、図13および図14においては、説明の便宜上、図10に表した駆動機構14に対して、基本ルーバリンク807、リンクプレート808、フラップリンク806、フラップアーム12a、およびフラップシャフト227を省略している。
フェイスモード時には、図13(a)に示すように、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に短い。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も下側に配置された状態になっている。この結果、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
また、フェイスモード時には、図13(a)に示すように、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に長い。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から60°傾いた状態になっている。また、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から60°傾いた状態になっている。図14に示す表において、第1のモードは、図13(a)の状態(すなわち、フェイスモード)に相当する。
フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時において、制御装置は、サーボモータ801を作動させる。すると、モータ出力軸802が、サーボモータ801と同期して、左右方向を軸として、左から見て反時計回り方向に回転する。ルーバクランク803、伝達シャフト804、フラップクランク805もモータ出力軸802と同期して同様に回転する。
ルーバクランク803が60°回転し、図13(a)の状態が図13(b)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に短いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も下側に配置されたままの状態になる。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
一方で、フラップクランク805が60°回転し、図13(a)の状態が図13(b)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に中程度になる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から55°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から55°傾いた状態になる。図14に示す表において、第2のモードは、図13(b)の状態(すなわち、第1の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに60°回転し、図13(b)の状態が図13(c)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に短いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が最も下側に配置されたままの状態になる。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
一方で、フラップクランク805がさらに60°回転し、図13(b)の状態が図13(c)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に短くなる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から45°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から45°傾いた状態になる。図14に示す表において、第3のモードは、図13(c)の状態(すなわち、第2の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに60°回転し、図13(c)の状態が図13(d)の状態になると、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に長くなる。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が引き上げられて最も上側に配置された状態になる。この結果、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾く。
一方で、フラップクランク805がさらに60°回転し、図13(c)の状態が図13(d)の状態になっても、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に短いままである。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から45°傾いたままの状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から45°傾いたままの状態になる。図14に示す表において、第4のモードは、図13(d)の状態(すなわち、デフロストモード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに60°回転し、図13(d)の状態が図13(e)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に長いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が引き上げられて最も上側に配置されたままの状態になる。この結果、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾いたままの状態になる。
一方で、フラップクランク805がさらに60°回転し、図13(d)の状態が図13(e)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に中程度になる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から55°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から55°傾いた状態になる。
この結果、フェイスモードからデフロストモードへの切り替えが完了した後のデフロストモード時には、ルーバ251a〜255a、261a〜265aおよびフラップ12の位置および姿勢は、図5および図6に関して前述した通りとなる。図14に示す表において、第5のモードは、図13(e)の状態(すなわち、第3の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803がさらに60°回転し、図13(e)の状態が図13(f)の状態になっても、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、相対的に長いままである。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が引き上げられて最も上側に配置されたままの状態になる。この結果、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾いたままの状態になる。
一方で、フラップクランク805がさらに60°回転し、図13(e)の状態が図13(f)の状態になると、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、相対的に長くなる。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から60°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から60°傾いた状態になる。
図14に示す表において、第6のモードは、図13(f)の状態(すなわち、第4の別モード)に相当する。
続いて、ルーバクランク803およびフラップクランク805がさらに60°回転すると、図13(f)の状態が図13(a)の状態に戻る。
このように、吹出モードが第1のモードから第2のモードへ切り替わり、さらに第2のモードから第3のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化しない。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化しない。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
一方で、吹出モードが第1のモードから第2のモードへ切り替わり、さらに第2のモードから第3のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化する。そのため、フラップ12の傾き角が変化する。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
また、吹出モードが第3のモードから第4のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化する。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化する。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
一方で、吹出モードが第3のモードから第4のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化しない。そのため、フラップ12の傾き角が変化しない。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
続いて、吹出モードが第4のモードから第5のモードへ切り替わり、さらに第5のモードから第6のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化しない。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化しない。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
一方で、吹出モードが第4のモードから第5のモードへ切り替わり、さらに第5のモードから第6のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化する。そのため、フラップ12の傾き角が変化する。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
続いて、吹出モードが第6のモードから第1のモードへ切り替わるときには、ルーバクランク803の中心と、基本ルーバリンク807の突起部807aと、の間の距離は、変化する。そのため、リンクプレート808の上下方向の位置、ならびに第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角は、変化する。そのため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するためのトルクが必要となり、サーボモータ801に負荷が発生する。
一方で、吹出モードが第6のモードから第1のモードへ切り替わるときには、フラップクランク805の中心と、フラップリンク806の突起部806aと、の間の距離は、変化しない。そのため、フラップ12の傾き角が変化しない。そのため、フラップ12を駆動するためのトルクは必要なく、サーボモータ801には負荷が発生しない。
本実施形態に係る車両用空気吹き出し装置10によれば、ルーバクランク803の中心と基本ルーバリンク807の突起部807aとの間の距離およびフラップクランク805の中心とフラップリンク806の突起部806aとの間の距離のいずれか一方が複数種類にわたって変化するときには、ルーバクランク803の中心と基本ルーバリンク807の突起部807aとの間の距離およびフラップクランク805の中心とフラップリンク806の突起部806aとの間の距離のいずれか他方は、同種類のままで変化しない。言い換えれば、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角のいずれか一方が変化するときには、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角のいずれか他方は変化しない。そのため、サーボモータ801に発生する負荷を低減することができ、ルーバ251a〜255a、261a〜265aおよびフラップ12を駆動するために必要なトルクを低減することができる。
また、図14に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの傾き角およびフラップ12の傾き角の組み合わせにより、種々のモード(図13および図14の例では、6つの吹出モード)を実現することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記実施形態では、ルーバの数は全部で10個であったが、右ルーバが少なくとも1個あり、かつ、左ルーバが少なくとも1個あれば、ルーバの総数はどのようになっていてもよい。
(変形例2)
上記実施形態では、駆動機構は単一のアクチュエータとしてサーボモータ801を用いている。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、駆動機構は、ルーバ1つにつき1つのアクチュエータを備えていてもよい。
(変形例3)
上記実施形態では、フラップ12は、デフロストモード時には、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに45°の傾斜角で延びる姿勢に制御されている。しかし、デフロストモードにおけるフラップ12の姿勢は、必ずしもこのようなものに限られない。例えば、フラップ12は、デフロストモード時には、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して0°の傾斜角で延びる姿勢に制御されていてもよいし、左側から見て時計回りに0°より大きく45°未満の傾斜角で延びる姿勢に制御されていてもよい。
上記実施形態では、ルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸と、ルーバクランク803の中心と、の間の距離が2種類を有し、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離が2種類を有する場合、およびルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸と、ルーバクランク803の中心と、の間の距離が2種類を有し、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離が3種類を有する場合を例に挙げた。但し、これらの距離の種類は、これだけには限定されない。例えば、ルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸と、ルーバクランク803の中心と、の間の距離が3種類を有し、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離が2種類を有していてもよい。また、例えば、ルーバクランク溝803aの幅方向における中心軸と、ルーバクランク803の中心と、の間の距離が3種類を有し、フラップクランク溝805aの幅方向における中心軸と、フラップクランク805の中心と、の間の距離が3種類を有していてもよい。この場合には、9つの吹出モードを実現することができる。