JP6500806B2 - 車両用空気吹き出し装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空気吹き出し装置に関する。
特許文献1には、空気通路開閉用ドア等の空調機器を駆動する空調機器駆動装置が開示されている。特許文献1に記載された空調機器駆動装置の空調ユニットは、送風空気が流れる空気通路が形成された空調ケースを有する。空調ケースの空気通路には、冷風と温風との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を所望温度に調整する回転可能なエアミックスドアと、デフロスタ開口部を開閉する回転可能なデフロスタドアと、フェイス開口部を開閉する回転可能なフェイスドアと、フット開口部を開閉する回転可能なフットドアと、が設けられている。
特開2003−34125号公報
デフロスタ開口部およびフェイス開口部が共通化され、共通化された開口部を1つのドアにより開閉する車両用空気吹き出し装置が検討されている。このような車両用空気吹き出し装置は、例えば、車両用空調装置から出た空調風が通る通風路を囲むケーシングと、通風路に配置されたフラップと、通風路に並んで配置された複数個のルーバと、を備えている。例えば、デフロストモードとフェイスモードとの切り替えは、ルーバリンクと、リンク溝が形成されたリンクプレートと、を有する駆動機構を用い、フラップおよび複数個のルーバのそれぞれの傾き角を変化させることにより行われる。
しかし、駆動装置が複数個のルーバの傾き角を同時に変化させると、複数個のルーバを駆動するために必要なトルクが増大するという点においては、改善の余地がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用空気吹き出し装置において、複数のルーバを駆動するために必要なトルクを低減することができる車両用空気吹き出し装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用空気吹き出し装置(10)は、空調風を車室内に導く通風路を囲むケーシング(11)と、前記通風路において空調風の流れ方向と交わるように並んで配置された複数個のルーバ(251a〜255a、261a〜265a)と、前記複数個のルーバからそれぞれ延びる複数個の個別ルーバリンク(851〜855、861〜865)と、前記複数個の個別ルーバリンクの端部がそれぞれ移動可能に収容される複数個のガイド溝(811〜815、821〜825)が形成されたリンクプレート(808)と、前記リンクプレートを駆動するモータ(801)と、を有する駆動機構(14)と、を備えている。前記駆動機構は、前記複数個のルーバの位置または姿勢を変化させることで、空調風を第1幅に吹き出す第1モードと、空調風を前記第1幅よりも狭い第2幅に吹き出す第2モードと、を切り替える。前記複数個のガイド溝は、前記複数個のルーバの姿勢を変化させる複数個の傾斜部を有している。前記リンクプレートの駆動方向において前記複数個の傾斜部は、前記リンクプレートを駆動する際の前記モータのトルクが目標値よりも低くなるように互いにずらして配置されている。
本発明によれば、リンクプレートの駆動方向において複数個の傾斜部を互いにずらして配置しているので、ルーバリンクの端部が傾斜部に差し掛かることで増大するモータのトルクの重なり合いを低減することができる。従って、モータのトルクを目標値よりも低くなるようにすることができるので、モータの耐久性を高めることができる。
本発明によれば、車両用空気吹き出し装置において、複数のルーバを駆動するために必要なトルクを低減することができる車両用空気吹き出し装置を提供することができる。
車内における車両用空気吹き出し装置10およびその周辺の構成を示す概略図である。 車両用空調装置20の構成を示す図である。 フェイスモード時における通風路内の風流れを示す断面図である。 フェイスモード時における通風路内の風流れを示す断面図である。 デフロストモード時における通風路内の風流れを示す断面図である。 デフロストモード時における通風路内の風流れを示す断面図である。 車両用空気吹き出し装置の平面図である。 車両用空気吹き出し装置の正面図である。 フェイスモード時における主ケーシングを省略した車両用空気吹き出し装置の背面図である。 フェイスモード時およびデフロストモード時におけるルーバクランク803、基本ルーバリンク807、リンクプレート808を表す左側面図である。 フェイスモード時およびデフロストモード時におけるフラップクランク805、フラップリンク806、フラップアーム12a、フラップシャフト227を表す左側面図である。 デフロストモード時における主ケーシングおよび第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855a、第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜866aを省略した車両用空気吹き出し装置の背面図である。 リンクプレートの背面図である。 ルーバを駆動するために必要なトルクを表すグラフ図である。 他のリンクプレートの背面図である。 ルーバを駆動するために必要なトルクを表すグラフ図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る車両用空気吹き出し装置および車両用空調装置について説明する。図1に示す車両用空気吹き出し装置10は、車両に搭載され、車両用空調装置20の空調ケース21から出た空調風を吹出口11aから車室内に導く装置である。
車両用空調装置20は、車室内の前席の前方に配置されたインストルメントパネル1の内部に配置されている。図2に示すように、車両用空調装置20は、外殻を構成する空調ケース21を有する。この空調ケース21は、空調対象空間である車室内へ空気を導く空気通路を構成している。
空調ケース21の空気流れ最上流部には、車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口22と車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口23とが形成されると共に、各吸入口22、23を選択的に開閉する吸入口開閉ドア24が設けられている。これら内気吸入口22、外気吸入口23、および吸入口開閉ドア24は、空調ケース21内への吸入空気を内気および外気に切り替える内外気切替手段を構成している。なお、吸入口開閉ドア24は、図示しない制御装置から出力される制御信号により、その作動が制御される。
吸入口開閉ドア24の空気流れ下流側には、車室内へ空気を送風する送風手段としての送風機25が配置されている。送風機25の空気流れ下流側には、送風機25により送風された空調風を冷却する蒸発器26が配置されている。蒸発器26は、その内部を流通する冷媒と空調風とを熱交換させる熱交換器であり、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張弁等と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成するものである。
蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26にて冷却された空気を加熱するヒータコア27が配置されている。本実施形態のヒータコア27は、車両エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱する熱交換器である。また、蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26通過後の空気を、ヒータコア27を迂回して流す冷風バイパス通路28が形成されている。
ここで、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の空気流れ下流側にて混合される空調風の温度は、ヒータコア27を通過する空調風および冷風バイパス通路28を通過する空調風の風量割合によって変化する。
このため、蒸発器26の空気流れ下流側であって、ヒータコア27および冷風バイパス通路28の入口側には、エアミックスドア29が配置されている。エアミックスドア29は、ヒータコア27および冷風バイパス通路28へ流入する冷風の風量割合を連続的に変化させるもので、蒸発器26およびヒータコア27と共に温度調整手段として機能する。エアミックスドア29は、制御装置から出力される制御信号によってその作動が制御される。
そして、上記各開口部30、31の空気流れ上流側には、デフロスタ/フェイス開口部30を開閉するデフロスタ/フェイスドア34、フット開口部31を開閉するフットドア35が配置されている。デフロスタ/フェイスドア34およびフットドア35は、車室内への空気の吹出状態を切り替える吹出モードドアである。
車両用空気吹き出し装置10は、インストルメントパネル内に配置され、デフロスタ/フェイス開口部30と連通することで、デフロスタ/フェイス開口部30から吹き出た空調風を車室内に導くようになっている。
続いて、図3〜図6を参照しながら、車両用空気吹き出し装置10の構成の概略について説明する。
図3および図4は、フェイスモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。フェイスモードは、本発明の第2モードの一例である。
図5および図6は、デフロストモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。デフロストモードは、本発明の第1モードの一例である。
図4は、図3に表した切断面IV−IVにおける断面を表している。図6は、図5に表した切断面VI−VIにおける断面を表している。
車両用空気吹き出し装置10は、主ケーシング11と、フラップ12と、10個のルーバ251a〜255a、261a〜265aと、駆動機構14(図7参照)と、を有している。駆動機構14の詳細については、後述する。なお、図3〜図6において、車両に固定された上下、左右、前後方向との対応関係を示す。なお、以下では、上、下、右、左、前、後と単に記載するものは、車両を基準とした上、下、右、左、前、後をいう。また、本実施形態の車両を基準とした右側は、一方側の一例に相当し、車両を基準とした左側は、他方側の一例に相当する。
主ケーシング11は、デフロスタ/フェイス開口部30から出た空調風を吹出口11a(図1参照)から車室内に導く通風路Xを囲むダクトである。主ケーシング11によって囲まれる通風路Xには、フラップ12、ルーバ251a〜255a、261a〜265a等も配置される。
図4および図6に示すように、主ケーシング11は、コアンダ壁11bと、前側壁11cと、を有する無底筒形状の部材である。コアンダ壁11bは、上方に延びるにつれて緩やかに車両後方側に曲がるコアンダ面を形成する通風路X側に形成する壁である。主ケーシング11の下方端は、上述のデフロスタ/フェイス開口部30と接続され、上方端は吹出口11aとなっている。
吹出口11aは、デフロストモード、デフロストモード以外のモードの2つの吹出モードにおいて主ケーシング11から導かれた空調風を吹き出す吹出口である。ここで、デフロストモードは、フロントガラス2(図1参照)に向けて空調風を吹き出し、フロントガラス2の曇りを晴らす吹出モードである。デフロストモード以外のモードは、フェイスモードと循環風モードとを含んでいる。フェイスモードは、前席乗員の上半身に向けて空気を吹き出すモードである。循環風モードは、空調風を車室内で循環させる吹出モードである。
吹出口11aは、車幅方向に細長く延びた形状であり、運転席の正面および助手席の正面にわたって配置されている。なお、吹出口11aの車幅方向長さおよび上面1aにおける配置場所は任意に変更可能である。
フラップ12は、通風路Xに配置される羽形状の部材である。後述する駆動機構14がフラップ12を駆動してフラップ12の傾き角(姿勢の一例に相当する)を変化させることで、デフロストモードとデフロストモード以外のモードとを切り替えることができる。
フラップ12は、2枚の板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、駆動機構14が有するフラップシャフト227の長手方向の殆どの部分から、フラップシャフト227の回転中心から離れるように、延びている。これら2枚の板部材は、フラップシャフト227に固定され、フラップシャフト227を中心として互いに対称的に延びている。このように構成されたフラップ12は、フラップシャフト227と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。
ルーバ251a〜255a、261a〜265aは、通風路Xにおいて吹出口11aの長手方向に一例に並んで配置され、吹出口11aの長手方向における空調風の送風量分布を調整するために駆動機構14によって駆動される。なお、本実施形態では、ルーバ251a〜255a、261a〜265aの並び方向は、車両左右方向と一致する。
第1、第2、第3、第4、第5右ルーバシャフト251、252、253、254、255の各々は、前後方向に真っ直ぐ延びる棒形状の部材である。また、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のそれぞれの前端は、前側壁11cに軸支される。第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のそれぞれの後端は、コアンダ壁11bに軸支される。そして、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255は、それぞれ、前後方向を軸として回転する。
第1右ルーバ251aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第1右ルーバシャフト251の長手方向の殆どの部分から、第1右ルーバシャフト251の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第1右ルーバシャフト251に固定され、第1右ルーバシャフト251を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第1右ルーバ251aは、第1右ルーバシャフト251と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第2右ルーバ252aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第2右ルーバシャフト252の長手方向の殆どの部分から、第2右ルーバシャフト252の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第2右ルーバシャフト252に固定され、第2右ルーバシャフト252を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第2右ルーバ252aは、第2右ルーバシャフト252と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第3右ルーバ253aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第3右ルーバシャフト253の長手方向の殆どの部分から、第3右ルーバシャフト253の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第3右ルーバシャフト253に固定され、第3右ルーバシャフト253を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第3右ルーバ253aは、第3右ルーバシャフト253と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第4右ルーバ254aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第4右ルーバシャフト254の長手方向の殆どの部分から、第4右ルーバシャフト254の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第4右ルーバシャフト254に固定され、第4右ルーバシャフト254を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第4右ルーバ254aは、第4右ルーバシャフト254と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第5右ルーバ255aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第5右ルーバシャフト255の長手方向の殆どの部分から、第5右ルーバシャフト255の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第5右ルーバシャフト255に固定され、第5右ルーバシャフト255を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第5右ルーバ255aは、第5右ルーバシャフト255と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第1、第2、第3、第4、第5左ルーバシャフト261、262、263、264、265の各々は、前後方向に真っ直ぐ延びる棒形状の部材である。また、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のそれぞれの前端は、前側壁11cに軸支される。第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のそれぞれの後端は、コアンダ壁11bに軸支される。そして、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265は、それぞれ、前後方向を軸として回転する。
第1左ルーバ261aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第1左ルーバシャフト261の長手方向の殆どの部分から、第1左ルーバシャフト261の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第1左ルーバシャフト261に固定され、第1左ルーバシャフト261を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第1左ルーバ261aは、第1左ルーバシャフト261と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第2左ルーバ262aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第2左ルーバシャフト262の長手方向の殆どの部分から、第2左ルーバシャフト262の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第2左ルーバシャフト262に固定され、第2左ルーバシャフト262を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第2左ルーバ262aは、第2左ルーバシャフト262と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第3左ルーバ263aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第3左ルーバシャフト263の長手方向の殆どの部分から、第3左ルーバシャフト263の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第3左ルーバシャフト263に固定され、第3左ルーバシャフト263を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第3左ルーバ263aは、第3左ルーバシャフト263と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第4左ルーバ264aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第4左ルーバシャフト264の長手方向の殆どの部分から、第4左ルーバシャフト264の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第4左ルーバシャフト264に固定され、第4左ルーバシャフト264を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第4左ルーバ264aは、第4左ルーバシャフト264と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
第5左ルーバ265aは、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、主ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、第5左ルーバシャフト265の長手方向の殆どの部分から、第5左ルーバシャフト265の回転中心から離れるように、延びている。また、これら2枚の板部材は、第5左ルーバシャフト265に固定され、第5左ルーバシャフト265を中心として互いに対称的に延びている。このように構成された第5左ルーバ265aは、第5左ルーバシャフト265と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
車両用空気吹き出し装置10の構成の概略は、以上の通りである。
フェイスモード時には、上述の制御装置が、デフロスタ/フェイスドア34を開き、フットドア35を閉じるので、空調風がデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入る。
フェイスモード時には、図3に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心から上下方向に延びている。第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、本願発明の一方側ルーバに相当する。
第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心から上下方向に延びている。第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、本願発明の他方側ルーバに相当する。そして、フェイスモード時には、図4に示すように、フラップ12は、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに60°の傾斜角で延びている。
このようなフェイスモード時には、空調ケース21のデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入った空調風は、図3に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aに導かれて、上方向に真っ直ぐ、すなわち、ルーバ251a〜255a、261a〜265aによって左右方向に曲げられることなく、進む。
そして、ルーバ251a〜255a、261a〜265aを通った空調風は、フラップ12の横を通過する。図4に示すように、フェイスモード時は、後述するデフロストモード時と比べて、フラップ12よりも後方側の流路断面積が狭い。したがって、フラップ12よりも後方側の流路に高速の気流が形成されると共に、フラップ12よりも前方側の流路に低速の気流が形成される。
高速の気流となった空調風は、コアンダ効果によってコアンダ壁11bおよびインストルメントパネル1の上面1a(図1参照)に沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aから乗員の上半身に向かって吹き出される。また、図3に示すように、空調風が左右方向に広がらずに吹き出されるので、吹出口11aから乗員の上半身に集中して空調風が吹き出される。
次に、フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時の作動について説明する。上述の制御装置は、フェイスモードからデフロストモードに切り替えるため、駆動機構14を作動させる。すると、フラップ12が、図6に示すように、左方向から見て反時計回りに15°回転する。また、図5に示すように、第1右ルーバ251a、第2右ルーバ252a、第3右ルーバ253a、第4右ルーバ254a、第5右ルーバ255aが、それぞれ、図5において時計回りに10°、20°、30°、40°、50°回転する。また、図5に示すように、第1左ルーバ261a、第2左ルーバ262a、第3左ルーバ263a、第4左ルーバ264a、第5左ルーバ265aが、それぞれ、図5において反時計回りに10°、20°、30°、40°、50°回転する。
そして、デフロストモード時には、図5に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心から、上下方向に対して、後方から見て、時計回りに10°、20°、30°、40°、50°の傾斜角で延びている。
また、デフロストモード時には、図5に示すように、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心から、上下方向に対して、後方から見て、反時計回りに10°、20°、30°、40°、50°の傾斜角で延びている。
そして、デフロストモード時には、図6に示すように、フラップ12は、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに45°の傾斜角で延びている。
また、デフロストモード時には、上述の制御装置が、デフロスタ/フェイスドア34を開き、フットドア35を閉じるので、空調風がデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入る。
このようなデフロストモード時には、空調ケース21のデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入った空調風は、図5に示すように、ルーバ251a〜255a、261a〜265aに導かれて、上方向に進むと共に左右方向に拡散されて、進む。
そして、ルーバ251a〜255a、261a〜265aを通った空調風は、フラップ12の横を通過する。図6に示すように、デフロストモード時は、フェイスモード時と比べて、フラップ12よりも後方側の流路断面積が広い。したがって、フラップ12よりも後方側の流路に高速の気流が十分形成されず、前側壁11cに沿って上向きに流れる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aからフロントガラス2に向かって吹き出される。
このようになっているので、デフロストモードにおいて、フロントガラス2の車両左右方向に広く空調風が届くので、広い範囲で窓曇りを解消することができる。
次に、図7〜図14を参照しながら、本実施形態の駆動機構14の構成について説明する。なお、図14に示したグラフでは、説明の便宜上、グラフの頂上部分(すなわち、水平部分)の横軸方向の長さと比較して、グラフの傾斜部の横軸方向の長さを誇張して長く描いている。
駆動機構14は、フラップ12およびルーバ251a〜255a、261a〜265aを駆動するための装置であり、フラップシャフト227、フラップアーム12a、サーボモータ801、モータ出力軸802、ルーバクランク803、伝達シャフト804、フラップクランク805、フラップリンク806、基本ルーバリンク807、リンクプレート808、第1右個別ルーバリンク851、第2右個別ルーバリンク852、第3右個別ルーバリンク853、第4右個別ルーバリンク854、第5右個別ルーバリンク855、第1左個別ルーバリンク861、第2左個別ルーバリンク862、第3左個別ルーバリンク863、第4左個別ルーバリンク864、第5左個別ルーバリンク865、第1右個別ルーバアーム851a、第2右個別ルーバアーム852a、第3右個別ルーバアーム853a、第4右個別ルーバアーム854a、第5右個別ルーバアーム855a、第1左個別ルーバアーム861a、第2左個別ルーバアーム862a、第3左個別ルーバアーム863a、第4左個別ルーバアーム864a、第5左個別ルーバアーム865aを有している。
なお、図7に示すように、駆動機構14を備えた車両用空気吹き出し装置10において、主ケーシング11は、コアンダ壁11bと、前側壁11cと、左側壁11dと、右側壁11eと、有する。
フラップシャフト227は、主ケーシング11を左右方向に真っ直ぐ貫通する位置に配置され、一端が主ケーシング11の右側壁11eに軸支され、他端がフラップアーム12aに固定される棒形状の部材である。フラップシャフト227は、両端の間の部分で左側壁11dに軸支されている。
フラップアーム12aは、左側壁11dの左側に位置する板形状の部材であり、フラップシャフト227の左端に固定され、フラップシャフト227を中心とする径方向に真っ直ぐ延びると共に、フラップシャフト227を中心として互いに対称的に延びている。このように構成されたフラップアーム12aは、フラップシャフト227と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。
サーボモータ801は、フラップ12およびルーバ251a〜255a、261a〜265aを駆動するための動力を発生するアクチュエータである。サーボモータ801は、図7、図8に示すように、主ケーシング11の前側壁11cよりも車両前方側に配置されており、図示しない構造部材により、主ケーシング11に固定されている。
モータ出力軸802は、サーボモータ801において発生した動力をサーボモータ801の外部に伝達するための出力軸であり、図7、図8に示すように、サーボモータ801から車両左側に延びている。
ルーバクランク803は、図7、図8に示すように、モータ出力軸802の車両左方側端部に固定されてサーボモータ801と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する円盤形状の部材である。また、ルーバクランク803は、基本ルーバリンク807側の面の外周付近に、突起部803aを有している。
伝達シャフト804は、図7、図8に示すように、一端がルーバクランク803の回転中心に固定され、他端がフラップクランク805の回転中心に固定される棒形状の部材であり、左右方向に延びている。そして、伝達シャフト804は、ルーバクランク803およびフラップクランク805と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。なお、伝達シャフト804は、その両端の間において、ケーシング11に固定された図示しない保持部材によって軸支されている。
フラップクランク805は、図7、図8に示すように、伝達シャフト804の車両左方側端部に固定されてサーボモータ801と同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する円盤形状の部材である。また、フラップクランク805は、フラップリンク806側の面の外周付近に、突起部805aを有している。なお、フラップクランク805の回転中心軸から突起部805aまでの距離は、ルーバクランク803の回転中心から突起部803aまでの距離よりも短い。
フラップリンク806は、図7、図8に示すように、棒状の部材であり、その一端には穴が空けられており、当該穴にフラップクランク805の突起部805aが回転可能に挿入される。また、フラップリンク806の他端は、フラップアーム12aの端部(すなわち、フラップシャフト227から最も遠い部分)に、回転可能に取り付けられている。
基本ルーバリンク807は、図7、図8に示すように、棒状の部材であり、その一端には穴が空けられており、当該穴にルーバクランク803の突起部803aが回転可能に挿入される。また、基本ルーバリンク807の他端は、リンクプレート808の上端部に、回転可能に取り付けられている。基本ルーバリンク807の位置は、本願発明の基準位置の一例に相当する。
リンクプレート808は、図7〜図9に示すように、略平板形状の部材であり、前側壁11cの前側において、板面が前後方向に垂直となるように配置されている。リンクプレート808は、図示しないガイドレールによって、上下方向にのみ摺動可能に支持されている。本実施形態における上とは、リンクプレート808が複数個のルーバ251a〜255a、261a〜265aを広げるように駆動される際の前端側であり、本実施形態における下とは、リンクプレート808がルーバ251a〜255a、261a〜265aを広げるように駆動される際の後端側である。
また、リンクプレート808の後ろ側の面には、複数本のガイド溝が形成されている。複数本のガイド溝は、第1右ガイド溝811、第2右ガイド溝812、第3右ガイド溝813、第4右ガイド溝814、第5右ガイド溝815、第1左ガイド溝821、第2左ガイド溝822、第3左ガイド溝823、第4左ガイド溝824、第5左ガイド溝825から構成される。
第1〜第5右ガイド溝811〜815は、第1〜第5左ガイド溝821〜825と左右対称に配置されている。具体的には、図9に示すように、第1〜第5右ガイド溝811〜815は、この順に、左から右へと並んで配置されており、第1〜第5左ガイド溝821〜825は、この順に、右から左へと並んで配置されている。第1〜第5右ガイド溝811〜815は、本願発明の一方側ガイド溝に相当する。第1〜第5左ガイド溝821〜825は、本願発明の他方側ガイド溝に相当する。
また、第1〜第5右ガイド溝811〜815の各々は、上方位置から下方位置に延びるにつれて左位置から右位置に段階的に変位しており、第1〜第5左ガイド溝821〜825の各々は、上方位置から下方位置に延びるにつれて右位置から左位置に段階的に変位している。
なお、第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置は、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255の回転中心と、左右方向の位置が一致する。また、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置は、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265の回転中心と、左右方向の位置が一致する。
第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置への変位量は、それぞれ異なっている。具体的には、第1右ガイド溝811が最も小さく、次に第2右ガイド溝812が小さく、次に第3右ガイド溝813が小さく、次に第4右ガイド溝814が小さく、第5右ガイド溝815が最も大きい。
より詳細には、図13に示すように、第1右ガイド溝811の左位置から右位置への変位量に対する右ガイド溝812、813、814、815の左位置から右位置への変位量の比は、それぞれ、sin20°/sin10°、sin30°/sin10°、sin40°/sin10°、sin50°/sin10°である。
また、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置から左位置への変位量は、それぞれ異なっている。具体的には、第1左ガイド溝821が最も小さく、次に第2左ガイド溝822が小さく、次に第3左ガイド溝823が小さく、次に第4左ガイド溝824が小さく、第5左ガイド溝825が最も大きい。
より詳細には、図13に示すように、第1左ガイド溝821の右位置から左位置への変位量に対する左ガイド溝822、823、824、825の右位置から左位置への変位量の比は、それぞれ、sin20°/sin10°、sin30°/sin10°、sin40°/sin10°、sin50°/sin10°である。
第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aは、図7に示すように、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255のうち前側壁11cの前方側に突き出ている端部から、上方に延びた棒状の部材であり、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255と一体的に回転する。
また、図7、図9に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855は、それぞれ、第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aの上端部から前方に延びる棒形状の部材である。第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855は、それぞれ、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255および第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855aと一体的に回転する。第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の前方側端部は、それぞれ、リンクプレート808の第1〜第5右ガイド溝811〜815内に摺動可能に収容される。
第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aは、図7に示すように、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265のうち前側壁11cの前方側に突き出ている端部から、上方に延びた棒状の部材であり、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265と一体的に回転する。
また、図7、図9に示すように、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865は、それぞれ、第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aの上端部から前方に延びる棒形状の部材である。第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865は、それぞれ、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265および第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865aと一体的に回転する。第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の前方側端部は、それぞれ、リンクプレート808の第1〜第5左ガイド溝821〜825内に摺動可能に収容される。
本実施形態の車両用空気吹き出し装置10の構成は、以上の通りである。なお、図7〜図9は、フェイスモード時における車両用空気吹き出し装置10の状態を表している。
以下、車両用空気吹き出し装置10の作動について説明する。
フェイスモード時には、図10(a)に示すように、ルーバクランク803の突起部803aが下の位置にあり、その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が下側に配置された状態になっている。このとき、図9に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の上記他端は、それぞれ、第1〜第5右ガイド溝811〜815の上方位置(すなわち、左位置)にある。また、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の上記他端は、それぞれ、第1〜第5左ガイド溝821〜825の上方位置(すなわち、右位置)にある。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、上下方向に平行に延びている。
また、フェイスモード時には、図11(a)に示すように、フラップクランク805の突起部805aがフラップシャフト227に近い位置にあり、その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から60°傾いた状態になっている。また、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から60°傾いた状態になっている。
フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時において、制御装置は、サーボモータ801を作動させる。すると、モータ出力軸802が、サーボモータ801と同期して、左右方向を軸として、左から見て反時計回り方向に180°回転する。ルーバクランク803、伝達シャフト804、フラップクランク805もモータ出力軸802と同期して同様に回転する。
すると、ルーバクランク803が図10(a)の状態から図10(b)の状態に180°回転し、ルーバクランク803の突起部803aが上の位置に移動する。その結果、基本ルーバリンク807によってリンクプレート808が引き上げられて上側に配置された状態になる。このとき、図12に示すように、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の上記他端は、それぞれ、第1〜第5右ガイド溝811〜815の下方位置(すなわち、右位置)に変位する。また、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の上記他端は、それぞれ、第1〜第5左ガイド溝821〜825の下方位置(すなわち、左位置)に変位する。したがって、第1〜第5右ルーバ251a〜255aは、それぞれ、空調風の下流側が右方向に10°、20°、30°、40°、50°傾き、第1〜第5左ルーバ261a〜265aは、それぞれ、空調風の下流側が左方向に10°、20°、30°、40°、50°傾く。このように、リンクプレート808は、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aの傾き角を規制する。
また、フラップクランク805が図11(a)の状態から図11(b)の状態に180°回転し、フラップクランク805の突起部805aが図11(a)の状態よりもフラップシャフト227から遠い位置に移動する。その結果、フラップリンク806によってフラップアーム12aが上下方向から45°傾いた状態になる。この結果、フラップ12もフラップアーム12aと同様に、上下方向から45°傾いた状態になる。
この結果、フェイスモードからデフロストモードへの切り替えが完了した後のデフロストモード時には、ルーバ251a〜255a、261a〜265aおよびフラップ12の位置および姿勢は、図5および図6に関して前述した通りとなる。
ここで、図13に示すように、第1右ガイド溝811が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲(すなわち、摺動範囲)は、第1右摺動範囲811aである。第2右ガイド溝812が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第2右摺動範囲812aである。第3右ガイド溝813が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第3右摺動範囲813aである。第4右ガイド溝814が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第4右摺動範囲814aである。第5右ガイド溝815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第5右摺動範囲815aである。第1〜第5右摺動範囲811a〜815aは、互いにずれており、異なる長さを有する。
また、第1左ガイド溝821が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲(すなわち、摺動範囲)は、第1左摺動範囲821aである。第2左ガイド溝822が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第2左摺動範囲822aである。第3左ガイド溝823が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第3左摺動範囲823aである。第4左ガイド溝824が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第4左摺動範囲824aである。第5左ガイド溝825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向の範囲は、第5左摺動範囲825aである。第1〜第5左摺動範囲811a〜815aは、互いにずれており、異なる長さを有する。
第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、内側から外側へ向かって下へ傾斜する方向に延びている。具体的には、第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、上下方向に対して、後側からみて反時計回りに45°の傾斜角で延びている。そのため、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の前方側端部のそれぞれが、第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置へ変位する傾斜部を摺動するときの抵抗のピーク値は、同じである。言い換えれば、図14に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値Tは、互いに同じであり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5右ルーバ251a〜255aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
また、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、内側から外側へ向かって下へ傾斜する方向に延びている。具体的には、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、上下方向に対して、後側からみて時計回りに45°の傾斜角で延びている。そのため、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の前方側端部のそれぞれが、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置から左位置へ変位する傾斜部を摺動するときの抵抗のピーク値は、同じである。言い換えれば、図14に示すように、第1〜第5左ルーバ261a〜265aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値Tは、互いに同じであり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5左ルーバ261a〜265aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
あるいは、図9および図13に示すように、第1〜第5右ガイド溝811〜815が第1〜第5左ガイド溝821〜825と左右対称に配置されている場合には、図14に示すように、第1右ルーバ251aおよび第1左ルーバ261a、第2右ルーバ252aおよび第2左ルーバ262a、第3右ルーバ253aおよび第3左ルーバ263a、第4右ルーバ254aおよび第4左ルーバ264a、ならびに第5右ルーバ255aおよび第5左ルーバ265aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値Tは、互いに同じであり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、内側から外側へ向かって順に上から配置されている。また、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部は、それぞれ、内側から外側へ向かって順に上から配置されている。言い換えれば、 第1右摺動範囲811aおよび第1左摺動範囲821aは、第2〜第5右摺動範囲812a〜815aおよび第2〜第5左摺動範囲822a〜825aよりも上に配置されている。第2右摺動範囲812aおよび第2左摺動範囲822aは、第3〜第5右摺動範囲813a〜815aおよび第3〜第5左摺動範囲823a〜825aよりも上に配置されている。第3右摺動範囲813aおよび第3左摺動範囲823aは、第4〜第5右摺動範囲814a〜815aおよび第4〜第5左摺動範囲824a〜825aよりも上に配置されている。第4右摺動範囲814aおよび第4左摺動範囲824aは、第5右摺動範囲815aおよび第5左摺動範囲825aよりも上に配置されている。
そのため、フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時には、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aのうちで、内側(すなわち、リンクプレート808の中央側)に配置されたルーバから順に傾いた状態へ遷移する。すなわち、フェイスモードからデフロストモードへの切り替え時には、第1右ルーバ251aおよび第1左ルーバ261aは、第2〜第5右ルーバ252a〜255aおよび第2〜第5左ルーバ262a〜265aよりも先に傾いた状態へ遷移する。第2右ルーバ252aおよび第2左ルーバ262aは、第3〜第5右ルーバ253a〜255aおよび第3〜第5左ルーバ263a〜265aよりも先に傾いた状態へ遷移する。第3右ルーバ253aおよび第3左ルーバ263aは、第4〜第5右ルーバ254a〜255aおよび第4〜第5左ルーバ264a〜265aよりも先に傾いた状態へ遷移する。第4右ルーバ254aおよび第4左ルーバ264aは、第5右ルーバ255aおよび第5左ルーバ265aよりも先に傾いた状態へ遷移する。
なお、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aが駆動する順序は、左右の同じ番号のルーバが同時に傾いた状態へ遷移することには限定されず、左右の同じ番号のルーバが互いにずれたタイミングで傾いた状態へ遷移してもよい。すなわち、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのうちで、最も左側に配置された第1右ルーバ251aから最も右側に配置された第5右ルーバ255aへ向かって順に各ルーバが傾いた状態へ遷移すれば、その各ルーバの駆動形態は、本実施形態に包含される。また、第1〜第5左ルーバ261a〜265aのうちで、最も右側に配置された第1左ルーバ261aから最も左側に配置された第5左ルーバ265aへ向かって順に各ルーバが傾いた状態へ遷移すれば、その各ルーバの駆動形態は、本実施形態に包含される。
本実施形態において、デフロストモードからフェイスモードに切り替える場合は、上述のフェイスモードからデフロストモードに切り替える場合と同様にサーボモータ801を作動させて、モータ出力軸802を同じ方向に180°回転させればよい。このようにすることで、図10(b)および図11(b)の状態から図10(a)および図11(a)の状態にそれぞれ戻る。つまり、デフロストモードからフェイスモードへの切り替え時には、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのうちで、外側に配置されたルーバから順に上下方向に平行に延びた状態へ遷移する。また、第1〜第5左ルーバ261a〜265aのうちで、外側に配置されたルーバから順に上下方向に平行に延びた状態へ遷移する。
このように、本実施形態の駆動機構14は、単一のリンクプレート808を動かすだけで、すべてのルーバ251a〜255a、261a〜265aの姿勢を変化させてフェイスモードとデフロストモードの切り替えを行うことができる。そして、第1〜第5右摺動範囲811a〜815aが互いにずれ、第1〜第5左摺動範囲821a〜825aが互いにずれているため、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するために必要なトルクを低減することができる。これにより、サーボモータ801を小型化することができ、車両用空気吹き出し装置10を小型化することができる。また、駆動可能なルーバの数を増やすことができる。さらに、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aが駆動する順序を内側から外側へ、あるいは外側から内側へ規定することで、各ルーバ同士が互いに接触することを抑えることができる。そのため、各ルーバ同士の距離を短くすることができ、車両用空気吹き出し装置10を小型化することができる。
前述したように、第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置への変位量811c,812c,813c,814c,815cの比は、811c:812c:813c:814c:815c=sin10°:sin20°:sin30°:sin40°:sin50°である。第1〜第5左ガイド溝821〜825の左位置から右位置への変位量821c,822c,823c,824c,825cの比は、821c:822c:823c:824c:825c=sin10°:sin20°:sin30°:sin40°:sin50°である。また、第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部のそれぞれの傾斜角は同じであり、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部のそれぞれの傾斜角は同じである。
そのため、図14に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間は、最も左側に配置された第1右ルーバ251aを駆動するときの時間が最も短く、第5右ルーバ255aへ向かって順に長くなる。また、第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間は、最も右側に配置された第1左ルーバ261aを駆動するときの時間が最も短く、第5左ルーバ265aへ向かって順に長くなる。
例えば、第1右ルーバ251aおよび第1左ルーバ261aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間t1は、約0.3秒間程度である。例えば、第2右ルーバ252aおよび第2左ルーバ262aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間t2は、約0.5秒間程度である。例えば、第3右ルーバ253aおよび第3左ルーバ263aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間t3は、約1秒間程度である。例えば、第4右ルーバ254aおよび第4左ルーバ264aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間t4は、約1.3秒間程度である。例えば、第5右ルーバ255aおよび第5左ルーバ265aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間t5は、約1.7秒間程度である。なお、これらのトルクのピーク値の時間は、一例であり、前述した時間には限定されない。
これにより、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aのすべてのルーバを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の時間を短縮することができる。
なお、本実施形態では、一方側基準位置および他方側基準位置は一致しており、第1右ルーバ251aと第1左ルーバ261aの間において、第1右ルーバ251aおよび第1左ルーバ261aの両方から等距離の位置である。
また、本実施形態において、基本動力伝達部はモータ出力軸802を有する。また、ルーバ動力伝達部は、ルーバクランク803、基本ルーバリンク807、リンクプレート808、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865、第1〜第5右個別ルーバアーム851a〜855a、第1〜第5左個別ルーバアーム861a〜865a、第1〜第5右ルーバシャフト251〜255、第1〜第5左ルーバシャフト261〜265、を有する。また、フラップ動力伝達部は、伝達シャフト804、フラップクランク805、フラップリンク806を有する。
また、図14に示したグラフ図では、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクは、隣同士において重なっている。このとき、重なったトルクの合計値が目標値Tshよりも低い場合には、その各ルーバの駆動形態は、本実施形態に包含される。
次に、図15および図16を参照しながら、本実施形態の他の駆動機構14の構成について説明する。なお、図16に示したグラフでは、説明の便宜上、グラフの頂上部分(すなわち、水平部分)の横軸方向の長さと比較して、グラフの傾斜部の横軸方向の長さを誇張して長く描いている。
図15および図16に関して説明する駆動機構14においては、図7〜図14に関して前述した駆動機構14に対して、リンクプレート808の第1〜第5右ガイド溝811〜815および第1〜第5左ガイド溝821〜825の形状が異なる。
具体的には、図15に示すように、第1〜第5右摺動範囲811a〜815aは、互いにずれており、同じ長さを有する。また、第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部は、上下方向に対して、互いに異なる傾斜角で延びている。第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置への変位量811c,812c,813c,814c,815cの比は、811c:812c:813c:814c:815c=sin10°:sin20°:sin30°:sin40°:sin50°である。第1〜第5右摺動範囲811a〜815aが互いに同じ長さを有するため、第1〜第5右ガイド溝811〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角は、後側からみて反時計回りに、最も左側に配置された第1右ガイド溝811から最も右側に配置された第5右ガイド溝815へ向かって順に大きくなる。
つまり、第1右ガイド溝811が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角811bは、第2〜第5右ガイド溝812〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角812b〜815bよりも小さい。第2右ガイド溝812が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角812bは、第3〜第5右ガイド溝813〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角813b〜815bよりも小さい。第3右ガイド溝813が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角813bは、第4〜第5右ガイド溝814〜815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角814b〜815bよりも小さい。第4右ガイド溝814が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角814bは、第5右ガイド溝815が左位置から右位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角815bよりも小さい。
そのため、第1〜第5右個別ルーバリンク851〜855の前方側端部のそれぞれが、第1〜第5右ガイド溝811〜815の左位置から右位置へ変位する傾斜部を摺動するときの抵抗のピーク値は、互いに異なる。言い換えれば、図16に示すように、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値は、互いに異なり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5右ルーバ251a〜255aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
具体的には、第1右ルーバ251aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T1は、第2〜第5右ルーバ252a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T2〜T5よりも低い。第2右ルーバ252aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T2は、第3〜第5右ルーバ253a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T3〜T5よりも低い。第3右ルーバ253aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T3は、第4〜第5右ルーバ253a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T4〜T5よりも低い。第4右ルーバ254aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T4は、第5右ルーバ255aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T5よりも低い。
また、図15に示すように、第1〜第5左摺動範囲821a〜825aは、互いにずれており、同じ長さを有する。また、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部は、上下方向に対して、互いに異なる傾斜角で延びている。第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置から左位置への変位量821c,822c,823c,824c,825cの比は、821c:822c:823c:824c:825c=sin10°:sin20°:sin30°:sin40°:sin50°である。第1〜第5左摺動範囲821a〜825aが互いに同じ長さを有するため、第1〜第5左ガイド溝821〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角は、後側からみて時計回りに、最も右側に配置された第1左ガイド溝821から最も左側に配置された第5左ガイド溝825へ向かって順に大きくなる。
つまり、第1左ガイド溝821が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角821bは、第2〜第5左ガイド溝822〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角822b〜825bよりも小さい。第2左ガイド溝822が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角822bは、第3〜第5左ガイド溝823〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角823b〜825bよりも小さい。第3左ガイド溝823が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角823bは、第4〜第5左ガイド溝824〜825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角824b〜825bよりも小さい。第4左ガイド溝824が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角824bは、第5左ガイド溝825が右位置から左位置へ変位する傾斜部の上下方向に対する傾斜角825bよりも小さい。
そのため、第1〜第5左個別ルーバリンク861〜865の前方側端部のそれぞれが、第1〜第5左ガイド溝821〜825の右位置から左位置へ変位する傾斜部を摺動するときの抵抗のピーク値は、互いに異なる。言い換えれば、図16に示すように、第1〜第5左ルーバ261a〜265aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値は、互いに異なり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5左ルーバ261a〜265aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
具体的には、第1左ルーバ261aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T1は、第2〜第5左ルーバ262a〜265aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T2〜T5よりも低い。第2左ルーバ262aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T2は、第3〜第5左ルーバ263a〜265aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T3〜T5よりも低い。第3左ルーバ263aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T3は、第4〜第5左ルーバ263a〜265aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T4〜T5よりも低い。第4左ルーバ264aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T4は、第5左ルーバ265aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値T5よりも低い。
あるいは、図9および図15に示すように、第1〜第5右ガイド溝811〜815が第1〜第5左ガイド溝821〜825と左右対称に配置されている場合には、図16に示すように、第1右ルーバ251aおよび第1左ルーバ261a、第2右ルーバ252aおよび第2左ルーバ262a、第3右ルーバ253aおよび第3左ルーバ263a、第4右ルーバ254aおよび第4左ルーバ264a、ならびに第5右ルーバ255aおよび第5左ルーバ265aを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクのピーク値Tは、互いに同じであり、トルクの目標値Tshよりも低い。例えば、トルクの目標値Tshは、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを同時に駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値である。
本実施形態によれば、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するために必要なトルクを低減することができるとともに、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aのすべてのルーバを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値の合計を抑えることができる。また、車両用空気吹き出し装置10の小型化および駆動可能なルーバの数については、図7〜図14に関して前述した駆動機構14と同じ効果が得られる。
なお、第1〜第5右ルーバ251a〜255aおよび第1〜第5左ルーバ261a〜265aを駆動するときに必要なサーボモータ801のトルクのピーク値のそれぞれの時間tは、互いに同じであり、例えば約約1.7秒間程度である。なお、これらのトルクのピーク値の時間は、一例であり、前述した時間には限定されない。
また、図16に示したグラフ図では、第1〜第5右ルーバ251a〜255aのそれぞれを駆動するために必要なサーボモータ801のトルクは、隣同士において重なっている。このとき、重なったトルクの合計値が目標値Tshよりも低い場合には、その各ルーバの駆動形態は、本実施形態に包含される。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記実施形態では、ルーバの数は全部で10個であったが、右ルーバが少なくとも1個あり、かつ、左ルーバが少なくとも1個あれば、ルーバの総数はどのようになっていてもよい。
(変形例2)
上記実施形態では、駆動機構は単一のアクチュエータとしてサーボモータ801を用いている。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、駆動機構は、ルーバ1つにつき1つのアクチュエータを備えていてもよい。
(変形例3)
上記実施形態では、デフロストモード以外のモードとしてフェイスモード及び循環風モードを例示しているが、デフロストモード以外のモードはフェイスモード及び循環風モード以外のモード、例えば、アッパーベントモードであってもよい。アッパーベントモードは、フェイスモード時よりも上方に向けて空気を吹き出し、後席乗員に送風するモードである。
(変形例4)
上記実施形態では、フラップ12は、デフロストモード時には、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して、左側から見て時計回りに45°の傾斜角で延びる姿勢に制御されている。しかし、デフロストモードにおけるフラップ12の姿勢は、必ずしもこのようなものに限られない。例えば、フラップ12は、デフロストモード時には、フラップシャフト227の回転中心から、上下方向に対して0°の傾斜角で延びる姿勢に制御されていてもよいし、左側から見て時計回りに0°より大きく45°未満の傾斜角で延びる姿勢に制御されていてもよい。
(変形例5)
上記実施形態では、モータ出力軸802からルーバクランク803に動力が伝達されてルーバクランク803が回転し、ルーバクランク803の回転に応じて基本ルーバリンク807が変位することでリンクプレート808が上下に移動するようになっている。しかし、リンクプレート808の上下移動は、別の機構で実現されていてもよい。例えば、リンクプレート808の前方側の面に歯が形成され、このリンクプレート808の歯と噛み合う平歯車が配置され、この平歯車にモータ出力軸802から動力が伝達されるようになっていてもよい。このようになっていることで、モータ出力軸802の正回転、逆回転に応じてリンクプレート808が上下に移動する。
11:ケーシング
12:フラップ
14:駆動機構
20:車両用空調装置
251a〜255a、261a〜265a:ルーバ
801:モータ
808:リンクプレート
811〜815、821〜825:ガイド溝
851〜855、861〜865:個別ルーバリンク

Claims (5)

  1. 車両用空気吹き出し装置であって、
    空調風を車室内に導く通風路を囲むケーシング(11)と、
    前記通風路において空調風の流れ方向と交わるように並んで配置された複数個のルーバ(251a〜255a、261a〜265a)と、
    前記複数個のルーバからそれぞれ延びる複数個の個別ルーバリンク(851〜855、861〜865)と、前記複数個の個別ルーバリンクの端部がそれぞれ移動可能に収容される複数個のガイド溝(811〜815、821〜825)が形成されたリンクプレート(808)と、前記リンクプレートを駆動するモータ(801)と、を有する駆動機構(14)と、を備え、
    前記駆動機構は、
    前記複数個のルーバの位置または姿勢を変化させることで、空調風を第1幅に吹き出す第1モードと、空調風を前記第1幅よりも狭い第2幅に吹き出す第2モードと、を切り替え、
    前記複数個のガイド溝は、前記複数個のルーバの姿勢を変化させる複数個の傾斜部を有し、
    前記リンクプレートの駆動方向において前記複数個の傾斜部は、前記リンクプレートを駆動する際の前記モータのトルクが目標値よりも低くなるように互いにずらして配置されている車両用空気吹き出し装置。
  2. 前記複数個の傾斜部のそれぞれは、前記リンクプレートの中央側から前記リンクプレートの外側へ向かって、前記リンクプレートが前記複数個のルーバを広げるように駆動する際の後端側へ傾斜するように延びている請求項1記載の車両用空気吹き出し装置。
  3. 前記複数個のルーバは、
    基準位置(807)よりも前記複数個のルーバの並び方向の一方側に配置された複数個の一方側ルーバ(251a〜255a)と、
    前記基準位置よりも前記複数個のルーバの並び方向の他方側に配置された複数個の他方側ルーバ(261a〜265a)と、を有し、
    前記複数個のガイド溝は、
    前記複数個の一方側ルーバからそれぞれ延びる複数個の一方側個別ルーバリンク(851〜855)の端部が収容される複数個の一方側ガイド溝(811〜815)と、
    前記複数個の他方側ルーバからそれぞれ延びる複数個の他方側個別ルーバリンク(861〜865)の端部が収容される複数個の他方側ガイド溝(821〜825)と、を有し、
    前記複数個の一方側ガイド溝の前記複数個の傾斜部は、前記中央側から前記外側へ向かって順に、前記リンクプレートが前記複数個のルーバを広げるように駆動する際の前端側から配置され、
    前記複数個の他方側ガイド溝の前記複数個の傾斜部は、前記中央側から前記外側へ向かって順に、前記リンクプレートが前記複数個のルーバを広げるように駆動する際の前端側から配置されている請求項2記載の車両用空気吹き出し装置。
  4. 前記複数個のルーバは、
    基準位置(807)よりも前記複数個のルーバの並び方向の一方側に配置された複数個の一方側ルーバ(251a〜255a)と、
    前記基準位置よりも前記複数個のルーバの並び方向の他方側に配置された複数個の他方側ルーバ(261a〜265a)と、を有し、
    前記駆動機構が前記第2モードから前記第1モードに切り替えるときに、前記複数個の一方側ルーバは、前記中央側から前記外側へ向かって順に駆動を開始すると共に、前記複数個の他方側ルーバは、前記中央側から前記外側へ向かって順に駆動を開始し、
    前記駆動機構が前記第1モードから前記第2モードに切り替えるときに、前記複数個の一方側ルーバは、前記外側から前記中央側へ向かって順に駆動を開始すると共に、前記複数個の他方側ルーバは、前記外側から前記中央側へ向かって順に駆動を開始する請求項2記載の車両用空気吹き出し装置。
  5. 前記複数個の一方側ルーバは、前記姿勢が変化したときに互いの接触を回避可能な位置に配置され、
    前記複数個の他方側ルーバは、前記姿勢が変化したときに互いの接触を回避可能な位置に配置された請求項3または4に記載の車両用空気吹き出し装置。
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