JP2017095538A - トウプリプレグ、複合材料補強圧力容器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C’):塩化ビニル系共重合体。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体。
本発明に係るトウプリプレグは、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含むマトリックス樹脂組成物が強化繊維束に含浸されてなるものである。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体。
トウプリプレグの製造方法に関しては後述するが、トウプリプレグはシート状のプリプレグとは異なり、フィルム又は離型紙で表面を覆われることなく、ガラス繊維束や炭素繊維束と同様にそのまま紙管等に巻き取って製造すればよい。そして紙管等に巻かれたトウプリプレグを解舒して使用すればよい。
また、トウプリプレグは紙管に、紙管の軸方向に往復させられながら巻き取られていることが多い。このため解舒する際には、解舒されるトウプリプレグの位置が紙管の軸方向に動くため、トウプリプレグの位置を固定するためのガイドを使用する必要がある。使用されるガイドの形状は様々であるが、一般に表面に周方向の溝を有し自由回転するロール又は櫛状のものが使用される。解舒されたトウプリプレグは、ロール表面の溝又は櫛の歯を通過することでその位置が固定される。ロール又は櫛に接触する際にトウプリプレグが折りたたまれることがあるが、トウプリプレグのタックが強いと折りたたまれたまま開かなくなってしまう。また、マトリックス樹脂組成物の粘度が低すぎる等の理由によりトウプリプレグが柔らかすぎると、ロール又は櫛に接触する際のトウプリプレグの形状が変化する場合がある。トウプリプレグの形状が大きく変化してしまうと、これを巻き付け、硬化させて得られる複合材料補強圧力容器の破壊圧力や耐圧サイクル特性に悪影響を及ぼす場合がある。しかし、本発明によれば形態保持性の優れたトウプリプレグを提供することができる。本明細書において「形態保持性」とは、トウプリプレグが他のものと接触した際に形態を保持する性質をいう。例えば、「形態保持性に優れている」とは、他のものと接触したときに、形態が崩れ難いこと、又は、形態が変形しても元の形態に戻り易いことを意味し、「形態保持性に劣る」とは、他のものと接触したときに形態が崩れ易いこと、又は、変形した後に元の形態に戻り難いことを意味する。
FW工程において、一般にトウプリプレグはガイド又はいくつかのロールを通過してマンドレルへ巻き付けられる。トウプリプレグのタックが強すぎると工程中のロール表面等でトウプリプレグが強く擦過し、強化繊維束が疵付けられる場合がある。強化繊維束が疵付くと、これを用いて作製される複合材料補強圧力容器の破壊圧力や耐圧サイクル特性に悪影響を及ぼす場合がある。しかし、本発明によれば工程通過性の優れたトウプリプレグを提供することができる。本明細書において「工程通過性」とは、このようにトウプリプレグが加工される工程において、当該加工に用いる装置内を通過する際に、強化繊維束が損傷し難い性質をいう。例えば、「工程通過性に優れている」とは、加工等の工程のための装置内を通過した際に損傷が生じ難いことをいい、「工程通過性に劣る」とは、加工等の工程のための装置内を通過した際に損傷が生じ易いことをいう。
トウプリプレグのタックは、平均最大ストレス値で表すことができる。なお、ストレス値とは、プランジャーと試料の接触面に生じる引張応力を意味し、平均最大ストレス値とは、以下に述べるタック試験により得られる値である。
装置:タックテスターTA−500(株式会社ユービーエム製)
プランジャーの試料との接触面積:約3.1cm2
プランジャー押しつけ時間:10秒間
プランジャー押しつけ荷重:90,000Pa
プランジャー上昇速度:1mm/秒
測定環境温度:23℃
測定環境湿度:50%RH
手順:
(1)トウプリプレグを試料台に置き固定する。この際、プランジャーと接触するトウプリプレグの面は、当該トウプリプレグが紙管に巻かれていたときの内側面(すなわち紙管側の面)とする。
(2)プランジャーに90,000Paの荷重をかけ、トウプリプレグに10秒間押し当てる。
(3)プランジャーを1mm/秒で上昇させる。
(4)プランジャーを上昇させる間のストレス値の最大値を最大ストレス値とし、合計3回測定して、得られた最大ストレス値の平均値を平均最大ストレス値とする。
トウプリプレグのタックの強弱に影響を与える大きな因子として、トウプリプレグが含有するマトリックス樹脂組成物の粘度が挙げられる。特にトウプリプレグを使用する環境温度でのマトリックス樹脂組成物の粘度が、トウプリプレグのタックに大きな影響を与える。スプールからの解舒性やFW工程における工程通過性、及び形態保持性に優れたトウプリプレグを得るためには、マトリックス樹脂組成物の30℃における粘度が3Pa・sec以上であることが好ましく、5Pa・sec以上であることがより好ましく、また、300Pa・sec以下であることが好ましく、200Pa・sec以下であることがより好ましい。
トウプリプレグのタックの強弱に影響を与える他の大きな因子として、マトリックス樹脂組成物の含有量が挙げられる。
本発明に係るトウプリプレグに含まれるマトリックス樹脂組成物、及び、後述の本発明に係る複合材料補強圧力容器の製造方法で用いるマトリックス樹脂組成物は、下記の成分(A)〜(C)を含む。
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体。
成分(A)はエポキシ樹脂であればよい。
成分(B)は、エポキシ樹脂硬化剤であればよい。エポキシ樹脂硬化剤としては、一般にエポキシ樹脂を硬化させ得るものであればどのような構造のものでもよい。例えば、アミン、酸無水物(カルボン酸無水物)、フェノール(ノボラック樹脂等)、メルカプタン、ルイス酸アミン錯体、オニウム塩、イミダゾール等が挙げられる。これらの中でも、マトリックス樹脂組成物に均一に相溶可能であること、ポットライフに優れることから、酸無水物及びルイス酸アミン錯体が好ましい。
成分(C)は粒子状の塩化ビニル系共重合体であればよい。成分(C)は、これを含むマトリックス樹脂組成物中に溶解せず、該マトリックス樹脂組成物を強化繊維束に含浸させた後も、粒子状のまま強化繊維束中に存在する。
装置:AR−G2(ティー・エー・インスツルメント社製)
使用プレート:35mmΦパラレルプレート
プレートギャップ:0.5mm
測定周波数:10rad/秒
昇温速度:2℃/分
ストレス:3000dynes/cm2。
本発明に係るトウプリプレグに含まれるマトリックス樹脂組成物、及び、後述の本発明に係る複合材料補強圧力容器の製造方法で用いるマトリックス樹脂組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、周知の各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤とは、熱可塑性エラストマー、エラストマー微粒子、コアシェル型エラストマー微粒子、希釈剤、シリカ等の無機粒子、カーボンナノチューブ等の炭素質成分、リン化合物等の難燃剤、脱泡剤等であるがこれらに限らない。
本発明のトウプリプレグは公知の製造方法で作製することができるが、中でも以下の工程(1)〜(4)を経て製造することが好ましい。
工程(1):スプールから引き出した強化繊維束に張力をかけ、(必要に応じて加熱して)拡幅する。
工程(2):拡幅された強化繊維束の少なくとも片面に、(必要に応じて加熱した)マトリックス樹脂組成物を定量(強化繊維束単位量当たり、マトリックス樹脂組成物が所定の量となるように)供給する。
工程(3):供給したマトリックス樹脂組成物を強化繊維束へ含浸させ、樹脂含浸強化繊維束とする。
工程(4):樹脂含浸強化繊維束を(必要に応じて室温程度まで冷却して)紙管等のボビンに巻き取る。
本発明に係る複合材料補強圧力容器の製造方法は、上述したマトリックス樹脂組成物を強化繊維束に含浸させる含浸工程と、マトリックス樹脂組成物が含浸した強化繊維束をライナーに巻き付けるフィラメントワインディング工程(FW工程)と、強化繊維束が巻き付いたライナーを加熱し、強化繊維束に含浸したマトリックス樹脂組成物を硬化させる硬化工程とを含む。
含浸工程は、マトリックス樹脂組成物を強化繊維束に含浸させる工程である。
巻き取り工程は、樹脂含浸強化繊維束を紙管等のボビンに巻き取る工程である。樹脂含浸強化繊維束をボビンに巻き取る方法としては特に制限されない。ボビンに巻き取られた樹脂含浸強化繊維束は、トウプリプレグとして保管される。
FW工程は、樹脂含浸強化繊維束(トウプリプレグから巻き出された樹脂含浸強化繊維束を含む)を回転するライナーに巻き付ける工程である。なお、樹脂含浸強化繊維束をライナーに巻き付けて得られたものを「圧力容器中間体」と称すことがある。
硬化工程は、圧力容器中間体を加熱し、樹脂含浸強化繊維束に含まれるマトリックス樹脂組成物を硬化させる工程である。硬化温度、硬化時間は、マトリックス樹脂組成物の配合組成に応じて決定される。加熱する方法は、真空バッグとヒーターを用いる方法、ラッピングテープを巻き付けて圧力を付与しオーブン中で加熱する方法、圧力容器内部に加圧物質を充填し内圧をかけながら加熱する方法等が用いられる。
以上のようにして得られる複合材料補強圧力容器も本発明の範疇である。つまり、本発明に係る複合材料補強圧力容器は、強化繊維束を備え、前記強化繊維束には、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C’)を含むマトリックス樹脂組成物が含浸しており、かつ、当該マトリックス樹脂組成物が硬化している強化繊維束を補強層としている。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C’):塩化ビニル系共重合体
成分(C’)は、上述の成分(C)に起因するものであり、複合材料補強圧力容器の一部となっているときには粒子状であった成分(C)が、溶解するなどして非粒子状となっており、好ましくは成分(A)と相溶している。
以上のように、本発明に係るトウプリプレグでは、前記マトリックス樹脂組成物の30℃における粘度が3Pa・s以上、300Pa・s以下であることがより好ましい。
<成分(A)>
・jER828
「製品名」jER828
「成分」ビスフェノールA型エポキシ樹脂(2官能エポキシ樹脂;ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
(エポキシ当量:189g/eq)
「供給元」三菱化学株式会社
・CY184
「製品名」アラルダイト
「成分」ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル
(エポキシ当量:158g/eq)
「供給元」ハンツマン・ジャパン株式会社。
・MX−257
「製品名」カネエースMX−257
「成分」ビスフェノールA型エポキシ樹脂(2官能エポキシ樹脂。エポキシ当量:189g/eq):63質量%、及びブタジエン系コアシェル型ゴム粒子(体積平均粒径:200nm):37質量%
「供給元」株式会社カネカ。
・DY9577
「製品名」DY9577
「成分」三塩化ホウ素アミン錯体
「供給元」ハンツマン・ジャパン株式会社。
・PSL−290R
「製品名」PSL−290R(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル重合物
「供給元」株式会社カネカ
・PSL−675
「製品名」PSL−675(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル重合物
「供給元」株式会社カネカ
・PSH−24
「製品名」PSH−24(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル重合物
「供給元」株式会社カネカ
・PCH−72
「製品名」PCH−72(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物
「供給元」株式会社カネカ
・PCH−12
「製品名」PCH−12(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物
「供給元」株式会社カネカ
・PCH−843
「製品名」PCH−843(ペーストPVC)
「成分」塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物
「供給元」株式会社カネカ。
・102A
「製品名」ポラライト102A
「成分」表面アミノシラン処理カオリン
「供給元」株式会社イメリス ミネラルズ・ジャパン。
・BYK−A506
「製品名」BYK−A506
「成分」破泡性ポリシロキサン溶液
「供給元」ビックケミージャパン株式会社。
<実施例1>
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して5質量部のペースト塩化ビニル樹脂PCH−12を混合した。当該混合物を、三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチと、25質量部のアラルダイトCY184と、10質量部のDY9577と、0.3質量部のBYK−A506とを秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
強化繊維束として、フィラメント数30,000本の炭素繊維「37−800WD」(三菱レイヨンカーボンファイバーアンドコンポジッツ株式会社製、引張強度5520MPa、引張弾性率255GPa)を用いてトウプリプレグを作製した。
得られたトウプリプレグを、FW装置を用いて、容量9リットルのアルミニウム製ライナー(全長:540mm、胴部長さ:415mm、胴部外径:163mm、胴部の中央での肉厚:3mm)に巻き付けた。使用したアルミニウム製のライナーは、JIS H 4040のA6061−T6に規定されるアルミニウム素材に熱処理を施した材料からなるものである。
上記の通りに複合材料補強圧力容器を製造する際、トウプリプレグの解舒性、形態保持性、及び工程通過性のいずれも問題が生じることなく複合材料補強圧力容器を製造できた場合は「○」、少し問題はあるが凡そ安定して複合材料補強圧力容器を製造できた場合は「△」、いずれかに明らかな問題が生じた場合は「×」と評価した。結果を表2に示す。
水圧破壊試験機に複合材料補強圧力容器をセットし、複合材料補強圧力容器内に水を満たした後、昇圧速度15MPa/分で複合材料補強圧力容器に水圧を負荷し、複合材料補強圧力容器が破裂したときの水圧を記録して複合材料補強圧力容器の破壊圧力とした。結果を表3に示す。
トウプリプレグのタックは以下のタック試験で測定した。
プランジャーの試料(測定対象であるプリプレグ)との接触面積:3.131cm2
プランジャー押しつけ時間:10秒間
プランジャー押しつけ荷重:90,000Pa
プランジャー上昇速度:1mm/秒
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH
手順:
(1)トウプリプレグを試料台に置き固定する。この際、プランジャーと接触するトウプリプレグの面は当該トウプリプレグが紙管に巻かれていたときに見えていなかった面(すなわち紙管側の面)とする。
(2)プランジャーをトウプリプレグに90kPa荷重をかけて10秒間押し当てる。
(3)プランジャーを1mm/秒で上昇させる。
(4)プランジャーを上昇させる間のストレス値の最大値を最大ストレス値とし、合計5回測定して得られた最大ストレス値の平均値を平均最大ストレス値とした。結果を表1、2、3に示す。
実施例1で用いたペースト塩化ビニル樹脂PCH−12の配合量を10質量部とした以外は実施例1と同様にマトリックス樹脂組成物を調製し、トウプリプレグの作製、複合材料補強圧力容器の製造、トウプリプレグの解舒性、形態保持性、工程通過性の評価、タック試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例1で用いたペースト塩化ビニル樹脂PCH−12の配合量を15質量部とした以外は実施例1と同様にマトリックス樹脂組成物を調製し、トウプリプレグの作製、タック試験を行った。結果を表1に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
jER828とペースト塩化ビニル樹脂PCH−72とを1:1の比で混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、jER828、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表1、2、3に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
jER828とペースト塩化ビニル樹脂PCH−72とを1:1の比で混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、jER828、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して10質量部のペースト塩化ビニル樹脂PCH−72を混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して5質量部のペースト塩化ビニル樹脂PCH−843を混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2、3に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して10質量部のペースト塩化ビニル樹脂PCH−843を混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して10質量部のペースト塩化ビニル樹脂PSL−290Rを混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して10質量部のペースト塩化ビニル樹脂PSL−675を混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して10質量部のペースト塩化ビニル樹脂PSH−24を混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
ガラスフラスコにカネエースMX−257、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
ガラスフラスコにjER828、DY9577、及びBYK−A506を表2に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(マトリックス樹脂組成物の調製)
75質量部のカネエースMX−257に対して5質量部のポラライト102Aを混合した。当該混合物を三本ロールミルを使用してさらに混合して、マスターバッチとした。ガラスフラスコにマスターバッチ、CY184、DY9577、及びBYK−A506を表3に示す量になるように秤量し、ウォーターバスを用いて40℃〜50℃程度に加温しながら均一になるまで撹拌し、マトリックス樹脂組成物を得た。
実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
Claims (9)
- 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含むマトリックス樹脂組成物が強化繊維束に含浸されてなるトウプリプレグ。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体 - 前記マトリックス樹脂組成物の30℃における粘度が3Pa・s以上、300Pa・s以下である請求項1に記載のトウプリプレグ。
- 前記成分(B)が三塩化ホウ素アミン錯体である請求項1又は2に記載のトウプリプレグ。
- 前記成分(B)の配合量が、前記成分(A)100質量部に対して5質量部以上、20質量部以下であり、かつ、前記成分(C)の配合量が、前記成分(A)100質量部に対して1質量部以上、30質量部以下である請求項1から3のいずれか1項に記載のトウプリプレグ。
- 前記成分(C)は、常温で粒子状であり、常温より高い温度で、且つ、前記マトリックス樹脂組成物の硬化温度より低い温度で、前記成分(A)と相溶するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のトウプリプレグ。
- 前記強化繊維束が炭素繊維束である、請求項1から4のいずれか1項に記載のトウプリプレグ。
- 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C’)を含むマトリックス樹脂組成物が含浸しており、かつ、当該マトリックス樹脂組成物が硬化している強化繊維束を補強層とした複合材料補強圧力容器。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C’):塩化ビニル系共重合体 - 前記強化繊維束が、金属ライナー又は樹脂ライナーに巻き付いている、請求項7に記載の複合材料補強圧力容器。
- 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含むマトリックス樹脂組成物を強化繊維束に含浸させる含浸工程と、
マトリックス樹脂組成物が含浸した強化繊維束をライナーに巻き付けるフィラメントワインディング工程と、
強化繊維束が巻き付いたライナーを加熱し、強化繊維束に含浸したマトリックス樹脂組成物を硬化させる硬化工程とを含む、複合材料補強圧力容器の製造方法。
成分(A):エポキシ樹脂
成分(B):エポキシ樹脂硬化剤
成分(C):粒子状の塩化ビニル系共重合体
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