JP2015098556A - トウプリプレグの製造方法及びトウプリプレグ - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂含有量が均一化され且つタックが高められることによりワインディング性が著しく向上したトウプリプレグを効率よく製造することができるトウプリプレグの製造方法、及びそのような製造方法によって製造されたトウプリプレグを提供する。【解決手段】トウプリプレグ1の製造方法は、トウ10を走行させつつ、第1定量ポンプ35を使用して、第1硬化剤13を第1含有率で含有し且つ25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂をトウ10に供給し、トウ10に第1樹脂を含浸させる第1工程と、第1工程の後に、トウ10を走行させつつ、第2定量ポンプ38を使用して、10Pa・s温度が40〜80℃である第2樹脂をトウ10に供給し、トウ10に第2樹脂を含浸させる第2工程と、を備え、第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、第1硬化剤13を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で第2硬化剤を含有する。【選択図】図2
Description
本発明は、トウプリプレグの製造方法及びトウプリプレグに関する。
炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維等の強化繊維及び樹脂を含む複合材料として、強化繊維を集束させた強化繊維束(トウ)に樹脂を含浸させたトウプリプレグが広く使用されている。このようなトウプリプレグの製造方法として、例えば、特許文献1には、一定速度で走行するトウに、定量ポンプを使用して樹脂を供給することで、トウプリプレグにおける樹脂含有量を均一化するものが記載されている。トウプリプレグにおける樹脂含有量を均一化することで、複合材料成形品の強度、弾性率等の物性を高め、品質を安定させることができる。
ところで、トウプリプレグを使用し、フィラメントワインディング(FW)成形により、圧力容器等を製造する場合、トウプリプレグのタック(粘着性)が低いと、ワインディングの際にトウプリプレグがスリップするおそれがある。タックが高められたシート状プリプレグの製造方法として、例えば、特許文献2には、強化繊維からなるシートに低粘度の第1樹脂を含浸させて一次プリプレグを製造した後、一次プリプレグの表面に高粘度の第2樹脂を層状に塗布するものが記載されている。
しかしながら、特許文献1記載のトウプリプレグの製造方法では、ギヤポンプ等の定量ポンプを使用するため、使用可能な樹脂粘度に制限が生じる。そのため、高粘度の樹脂については、加熱により低粘度化させる必要があるものの、高温状態が長時間継続すると樹脂が硬化剤により徐々に熱硬化し、樹脂槽及び配管内で詰まりが発生するおそれがある。したがって、特許文献1記載のトウプリプレグの製造方法において、特許文献2記載の手法を単純に採用すると、高粘度の第2樹脂を定量ポンプで供給する際に、樹脂槽及び配管内で詰まりが発生するおそれがある。
そこで、本発明は、樹脂含有量が均一化され且つタックが高められることによりワインディング性が著しく向上したトウプリプレグを効率よく製造することができるトウプリプレグの製造方法、及びそのような製造方法によって製造されたトウプリプレグを提供することを目的とする。
本発明のトウプリプレグの製造方法は、トウを走行させつつ、第1定量ポンプを使用して、第1硬化剤を第1含有率で含有し且つ25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂をトウに供給し、トウに第1樹脂を含浸させる第1工程と、第1工程の後に、トウを走行させつつ、第2定量ポンプを使用して、10Pa・s温度が40〜80℃である第2樹脂をトウに供給し、トウに第2樹脂を含浸させる第2工程と、を備え、第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、第1硬化剤を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で第2硬化剤を含有する。
本発明のトウプリプレグの製造方法は、トウを走行させつつ、定量ポンプを使用して樹脂を供給する手法を採用しているので、樹脂含有量が均一化されたトウプリプレグを得ることができる。また、25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂をトウに供給し、トウに第1樹脂を含浸させる第1工程の後に、10Pa・s温度が40〜80℃である高粘度の第2樹脂をトウに供給し、トウに第2樹脂を含浸させる第2工程を備えるので、タックが高められ、ワインディング性が著しく向上したトウプリプレグを得ることができる。さらに、第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、第1硬化剤を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で第2硬化剤を含有するので、第2樹脂をトウに供給する際、低粘度化のため加熱を行っても熱硬化が起こりにくく、トウプリプレグを効率よく製造することができる。
本発明のトウプリプレグの製造方法は、第2工程では、第2樹脂を40〜100℃の温度でトウに供給することが好ましい。これによれば、室温では高粘度の第2樹脂を第2定量ポンプによって供給可能な程度に低粘度化させることができる。
本発明のトウプリプレグの製造方法は、第1工程では、第1樹脂を40℃以下の温度でトウに供給することが好ましい。これによれば、第1硬化剤を含む第1樹脂を熱硬化させないので、トウプリプレグを効率よく製造することができる。
本発明のトウプリプレグの製造方法では、トウの所定長における第2樹脂の重量は、トウの所定長における第1樹脂及び第2樹脂の総重量に対して、2〜30重量%であることが好ましく、4〜10重量%であることが更に好ましい。これによれば、トウプリプレグのタックをより高めることができると共に、トウプリプレグをFW成形し、熱硬化させた際に、硬化状態を均一化することができる。
本発明のトウプリプレグの製造方法は、第1工程では、トウの少なくとも中心部に第1樹脂を含浸させ、第2工程では、トウの表層部に第2樹脂を含浸させることが好ましい。
本発明のトウプリプレグは、トウと、トウの少なくとも中心部に含浸させられており、第1硬化剤を第1含有率で含有し且つ25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂を含む第1樹脂層と、トウの表層部に含浸させられており、10Pa・s温度が40〜80℃である第2樹脂を含む第2樹脂層と、を備え、第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、第1硬化剤を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で第2硬化剤を含有する。
本発明のトウプリプレグは、上述した理由から、樹脂含有量が均一化され且つタックが高められることによりワインディング性が著しく向上する上、効率よく製造することができる。
本発明によれば、樹脂含有量が均一化され且つタックが高められることによりワインディング性が著しく向上したトウプリプレグを効率よく製造することができるトウプリプレグの製造方法、及びそのような製造方法によって製造されたトウプリプレグを提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[トウプリプレグ]
図1に示されるように、トウプリプレグ1は、トウ10を備えている。トウ10は、複数の強化繊維14をサイジング剤によって集束させた強化繊維束であって、例えば、幅と厚さの比が10〜1000:1の範囲である扁平形状をなしている。強化繊維14としては、特に限定されず、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維等が挙げられ、特に炭素繊維の使用が好ましい。強化繊維14の直径は、例えば、1〜200μmである。強化繊維14は、例えば、10〜12000本で1つのトウ10を構成している。トウ10は、厚さ方向の中心領域に位置する中心部10aと、中心部10aの一方の側に位置する第1表層部(表層部)10bと、中心部の他方の側に位置する第2表層部10cとを含む。トウ10に対する樹脂の供給は、当該一方の側から行われる。トウプリプレグ1は、トウ10の中心部10a及び第2表層部10cに含浸させられた第1樹脂層11と、トウ10の第1表層部10bに含浸させられた第2樹脂層12とからなっている。第1樹脂層11には、微粒子状の第1硬化剤13が第1含有率で含まれている。
図1に示されるように、トウプリプレグ1は、トウ10を備えている。トウ10は、複数の強化繊維14をサイジング剤によって集束させた強化繊維束であって、例えば、幅と厚さの比が10〜1000:1の範囲である扁平形状をなしている。強化繊維14としては、特に限定されず、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維等が挙げられ、特に炭素繊維の使用が好ましい。強化繊維14の直径は、例えば、1〜200μmである。強化繊維14は、例えば、10〜12000本で1つのトウ10を構成している。トウ10は、厚さ方向の中心領域に位置する中心部10aと、中心部10aの一方の側に位置する第1表層部(表層部)10bと、中心部の他方の側に位置する第2表層部10cとを含む。トウ10に対する樹脂の供給は、当該一方の側から行われる。トウプリプレグ1は、トウ10の中心部10a及び第2表層部10cに含浸させられた第1樹脂層11と、トウ10の第1表層部10bに含浸させられた第2樹脂層12とからなっている。第1樹脂層11には、微粒子状の第1硬化剤13が第1含有率で含まれている。
第1樹脂層11を構成する第1樹脂及び第2樹脂層12を構成する第2樹脂としては、特に限定されず、例えば、一般にトウプリプレグ用として用いられる熱硬化性樹脂が挙げられ、特にエポキシ樹脂の使用が取扱い性の点で好ましい。エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂などが好適に用いられる。
第1樹脂としては、25℃における粘度が5〜30Pa・s、好ましくは5〜15Pa・sであるものが用いられる。このように第1樹脂は、室温で低粘度であるため、室温で容易にトウ10に含浸させることができる。また、第1樹脂の粘度が10Pa・sとなる温度、すなわち10Pa・s温度は15〜40℃であることが好ましく、20〜30℃であることがさらに好ましい。10Pa・s温度を40℃以下とすることにより、配管内で詰まりを発生させることがない。
また、第1樹脂は、第1硬化剤13を第1含有率で含有している。第1硬化剤13は、第1樹脂の種類に応じて適宜選択できるが、加熱により硬化剤として機能する潜在型硬化剤が好ましい。例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等のジクロロフェニルジメチルウレア、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−アミン錯体、有機酸ヒドラジド等が挙げられ、これらの中でも特にジクロロフェニルジメチルウレアやジシアンジアミド等の潜在型硬化剤が好ましい。ジクロロフェニルジメチルウレアとしては例えば保土谷化学工業株式会社製『DCMU』を、ジシアンジアミドとしては例えば三菱化学株式会社製『DICY7』を好適に用いることができる。第1硬化剤13はこれらの硬化剤の複数種類からなっていてもよい。また、第1含有率は、第1樹脂の種類や第1硬化剤13の第1樹脂に対する硬化性に応じて適宜決定することができる。
一方、第2樹脂としては、粘度が10Pa・sとなる温度、すなわち10Pa・s温度は40〜80℃であるものが好ましく用いられ、50〜70℃であるものがより好ましく用いられる。また、第2樹脂としては、粘度がガードナー・ホルト法(ブチルカルビトール70%(樹脂)溶液での測定値)でN〜Wであるものが好ましく用いられる。ここでいうガードナー・ホルト法とは、ASTM D1545“Standard Test Method for Viscosity of Transparent Liquids by Bubble Time Method”に規定された方法をいう。このような高粘度の第2樹脂で主に構成される第2樹脂層12をトウ10の第1表層部10bに有するので、トウプリプレグ1のタックを高めることができ、ワインディングの際、スリップしにくく作業性を向上させることができる。
また、本実施形態において第2樹脂における第2硬化剤の含有率は0重量%である。即ち、第2樹脂は、第2硬化剤を含有していない。なお、第2樹脂は、本願発明の効果が奏される範囲で、第2硬化剤を含有していてもよい。第2硬化剤は、第1硬化剤13と同様に第2樹脂の種類に応じて適宜選択できるが、加熱により硬化剤として機能する潜在型硬化剤が好ましい。例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等のジクロロフェニルジメチルウレア、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−アミン錯体、有機酸ヒドラジド等が挙げられ、これらの中でも特にジクロロフェニルジメチルウレアやジシアンジアミド等の潜在型硬化剤が好ましい。ジクロロフェニルジメチルウレアとしては例えば保土谷化学工業株式会社製『DCMU』を、ジシアンジアミドとしては例えば三菱化学株式会社製『DICY7』を好適に用いることができる。
第2硬化剤はこれらの硬化剤の複数種類からなっていてもよい。第2硬化剤は、第1硬化剤13と同じ種類の硬化剤で構成されていてもよいし、異なる種類の硬化剤で構成されていてもよい。第2樹脂が第2硬化剤を含有する場合は、第2含有率を調整し、第2樹脂が第1硬化剤13を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい状態とする。例えば、第1硬化剤13と第2硬化剤が同じ種類の硬化剤で構成されている場合は、第2含有率を第1含有率よりも低くすることで、第2樹脂が第1硬化剤13を第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい状態となる。また、第1硬化剤13と第2硬化剤が異なる種類の硬化剤で構成される場合は、第2硬化剤の第2樹脂に対する硬化性が、第1硬化剤13の第2樹脂に対する硬化性よりも低くなるように、第1含有率と第2含有率を適宜調整する。第2含有率は、5重量%よりも小さい範囲とすることが好ましい。これによって、第2樹脂がより硬化しにくくなる。樹脂槽や定量ポンプの詰まりを防止するとの観点から、第2含有率はさらに小さいことが好ましく、0重量%であることが最も望ましい。
第1樹脂は、第1硬化剤13を含有しているため、主に第1樹脂が含浸させられてなる第1樹脂層11には、第1硬化剤13が多く分布している。これに対して、第2樹脂は、硬化剤を含有していないため、主に第2樹脂が含浸させられてなる第2樹脂層12には、第1硬化剤13がほとんど分布していない。このように、トウプリプレグ1における第1硬化剤13の分布は不均一となっているが、FW成形品を熱硬化する際に、第1樹脂層11と第2樹脂層12における第1樹脂と第2樹脂の混合が促進されるのに伴い、第1硬化剤13の分布状態の均一化も促進される。これによって、FW成形品を熱硬化して得られる複合材料成形品(完成品)では、樹脂の硬化状態は均一化される。
トウ10の所定長における、第2樹脂の重量は、第1樹脂及び第2樹脂の総重量に対して、2〜30重量%であることが好ましく、4〜10重量%であることがより好ましい。2重量%以上とすることにより、トウプリプレグ1のタックを十分に高めることができる。また、30重量%を超えると、熱硬化する際に第1樹脂との混合状態にムラが発生し易く、硬化状態にムラができるおそれがあるため好ましくない。
[トウプリプレグの製造方法]
次に、トウプリプレグ1の製造方法について説明する。図2に示されるように、トウプリプレグ製造装置2は、繰り出し部20、樹脂含浸部30、多段式フィードローラ40及び巻き取り部50を備えている。まずトウ10は、多段式フィードローラ40が駆動されることによって、繰り出し部20においてクリール21から繰り出され、一定速度で走行し、ガイドプーリー22を介して樹脂含浸部30に送り出されるようになっている。続いて、トウ10は、樹脂含浸部30において、その全体(中心部10a、第1表層部10b及び第2表層部10c)に第1樹脂を含浸させられ(第1工程)、テンションプーリ31を経由後、その第1表層部10bに第2樹脂を含浸させられ(第2工程)、ニップロール32によって加熱加圧されるようになっている。続いて、トウ10は、巻き取り部50において、ガイドプーリー51を経由後、トウプリプレグ1としてボビン52に巻き取られる。図2では、クリール21、ボビン52は2つずつであるが、それ以上を並列に設置して複数のトウプリプレグ1を同時に製造することができる。
次に、トウプリプレグ1の製造方法について説明する。図2に示されるように、トウプリプレグ製造装置2は、繰り出し部20、樹脂含浸部30、多段式フィードローラ40及び巻き取り部50を備えている。まずトウ10は、多段式フィードローラ40が駆動されることによって、繰り出し部20においてクリール21から繰り出され、一定速度で走行し、ガイドプーリー22を介して樹脂含浸部30に送り出されるようになっている。続いて、トウ10は、樹脂含浸部30において、その全体(中心部10a、第1表層部10b及び第2表層部10c)に第1樹脂を含浸させられ(第1工程)、テンションプーリ31を経由後、その第1表層部10bに第2樹脂を含浸させられ(第2工程)、ニップロール32によって加熱加圧されるようになっている。続いて、トウ10は、巻き取り部50において、ガイドプーリー51を経由後、トウプリプレグ1としてボビン52に巻き取られる。図2では、クリール21、ボビン52は2つずつであるが、それ以上を並列に設置して複数のトウプリプレグ1を同時に製造することができる。
第1樹脂は、第1樹脂槽33に貯留されており、第1工程において、第1熱プーリー34上を一定速度で走行するトウ10に対して、第1定量ポンプ35によって一定の供給量で供給される。第2樹脂は、第2樹脂槽36に貯留されており、第2工程において、第2熱プーリー37上を一定速度で走行するトウ10に対して、第2定量ポンプ38によって一定の供給量で供給される。第1樹脂槽33及び第2樹脂槽36は、第1樹脂及び第2樹脂の可使時間を長くできるように密閉型のものが好ましく用いられる。また、第1樹脂槽33及び第2樹脂槽36は、図示しない加熱装置を有しており、これによって貯留する樹脂を加熱し、第1定量ポンプ35及び第2定量ポンプ38で使用可能な樹脂粘度にまで低粘度化させることができる。第1定量ポンプ35及び第2定量ポンプ38によって供給する際の樹脂粘度は、10Pa・s程度であることが好ましい。
第1樹脂は室温で低粘度であるため、第1工程では40℃以下の温度で、第1定量ポンプ35によって供給することができる。ここでいう温度とは、走行するトウ10に対して第1定量ポンプ35によって供給される際の温度をいう。第1樹脂は第1硬化剤13を含むものの、この温度範囲であれば、熱硬化が起こりにくく、第1樹脂槽33及び第1定量ポンプ35の配管内で詰まりを発生させることがないため、トウプリプレグ1を効率よく製造することができる。第2樹脂は室温では高粘度であるが、第2工程では40〜100℃の温度に加熱されることで、第2定量ポンプ38によって好適に供給することができる。加熱温度は、第2樹脂の種類によって適宜設定することができる。第2樹脂は、硬化剤を含まないので、このような加熱を行っても熱硬化せず、第2樹脂槽36及び第2定量ポンプ38の配管内で詰まりを発生させることがないため、トウプリプレグ1を効率よく製造することができる。
第1熱プーリー34は、第1樹脂の硬化温度より30℃低い温度を上限として加熱されている。これによって、トウ10に第1樹脂を含浸させ易くすると共に、トウ10を均一な厚さに扁平化することができる。同じく、第2熱プーリー37は、第2樹脂の硬化温度より30℃低い温度を上限として加熱されている。これによって、トウ10に第2樹脂を含浸させ易くすると共に、トウ10を均一な厚さに扁平化することができる。具体的には、第1熱プーリー34及び第2熱プーリー37の加熱温度はそれぞれ、15〜150℃とすることが好ましく、15〜90℃とすることがより好ましい。
第1定量ポンプ35及び第2定量ポンプ38は、それぞれ扁平ノズル35a,38aを備え、これを介して樹脂を供給する。扁平ノズル35a,38aを介することによって、樹脂を扁平なトウ10の幅全体に引き伸ばした状態で供給することができる。扁平ノズル35a,38aは、図示しない加熱装置を有していてもよい。これによって樹脂を加熱し、トウ10に含浸させ易くすることができる。第1定量ポンプ35及び第2定量ポンプ38としては、例えば、ギヤポンプ、ロータリーポンプ、ブランジャーポンプ、モーノポンプ、渦巻きポンプ、カスケードポンプ、ミッドランドポンプ、ダイヤフラムポンプ等が挙げられる。
ニップロール32は、トウ10を加熱加圧し、樹脂の均一含浸を促進させる。本実施形態ではニップロール32の加熱温度は60℃となっている。多段式フィードローラ40は、複数のローラを一定速度で回転させ、走行するトウ10の定速フィードを行う。トウ10の速度は、5〜200m/minであることが好ましく、5〜150m/minであることがさらに好ましい。5m/min未満では生産性が悪く、また200m/minを超えると糸切れ及び毛羽が発生し易くなる。巻き取り部50は、ボビン52を備え、トウプリプレグ1をボビン52に巻き取る。
本実施形態のトウプリプレグ1の製造方法は、トウ10を走行させつつ、まず第1定量ポンプ35によって、第1硬化剤13を含有する第1樹脂をトウ10に供給し、トウ10に第1樹脂を含浸させる第1工程を備える。第1樹脂は、25℃における粘度が5〜30Pa・sである。このため、トウ10の全体(中心部10a、第1表層部10b及び第2表層部10c)に第1樹脂が室温で含浸され、樹脂含有量が均一化される。また、同様にトウ10を走行させつつ、第2定量ポンプ38によって、硬化剤を含有しない第2樹脂をトウ10に供給し、トウ10の第1表層部10bに第2樹脂を含浸させる第2工程を備えるので、トウプリプレグ1の樹脂含有量が均一化された状態が維持される。更に、第2樹脂は、10Pa・s温度が40〜80℃である。このような第2樹脂がトウ10の第1表層部10bに含浸させられるので、トウプリプレグ1のタックを高めることができる。加えて、第2樹脂は、硬化剤を含有しないので、第2工程でトウ10に供給する際、低粘度化のために加熱を行っても、熱硬化することがない。したがって、第2樹脂槽36及び第2定量ポンプ38の配管内で詰まりが発生しにくく、トウプリプレグ1を効率よく製造することができる。
また、第2樹脂は室温では高粘度であるが、第2工程では40〜100℃の温度に加熱されるので、第2定量ポンプ38によって好適に供給することができる。ここでいう温度とは、走行するトウ10に対して第2定量ポンプ38によって供給される際の温度をいう。一方、第1樹脂は室温で低粘度であるため、第1工程では加熱せず40℃以下の温度で第1定量ポンプ35によって供給することができる。第1樹脂は第1硬化剤13を含むものの、これによれば、熱硬化することがないため、第1樹脂槽33及び第1定量ポンプ35の配管内で詰まりが発生しにくく、トウプリプレグ1を効率よく製造することができる。
また、トウプリプレグ1の所定長における、第2樹脂の重量は、第1樹脂及び第2樹脂の総重量に対して、2〜30重量%であることが好ましく、4〜10重量%であることがさらに好ましい。2重量%以上とすることにより、ワインディング性を高めることができ、4重量%以上とすることにより、ワインディング性をさらに高めることができる。また、30重量%以下とすることにより、第2樹脂に硬化剤が含まれていなくても、加熱硬化時に第一樹脂と均一に混ざり合い、均質な硬化物を得ることができる。
また、得られたトウプリプレグ1の樹脂含量は22〜35重量%であることが好ましく、25〜30重量%であることがさらに好ましい。樹脂含量が22重量%未満では、含浸不足による強度低下の可能性があり、また、35重量%以上では、製品重量が重くなってしまう。
上述した製造方法によって製造されたトウプリプレグ1は、上述した理由から、樹脂含有量が均一化されるとともに、タックを高めることができ、更に、製造時に第1樹脂槽33、第2樹脂槽36、第1定量ポンプ35及び第2定量ポンプ38の配管内での詰まりを発生させにくいため、効率よく製造することができる。
[実施例]
[実施例]
トウ10として東レ(株)製炭素繊維『トレカ(登録商標)糸』品番T700SC−12000、第1樹脂及び第2樹脂として表1に示されるものを用い、図1に示される製造工程によってトウプリプレグ1を製造し、実施例1〜3とした。
なお、ここで用いた原料は以下に示す通りである。
(1)エポキシ樹脂
YD128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YD128(新日鉄住金化学株式会社製)
YDF170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YDF170(新日鉄住金化学株式会社製)
YH434L:アミン型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YH434(新日鉄住金化学株式会社製)
YD134:ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YD134(新日鉄住金化学株式会社製)
(2)硬化剤
DICY:ジシアンジアミド DICY7(三菱化学株式会社製)
DCMU:ジクロロフェニルジメチル尿素DCMU(保土谷化学工業株式会社製)
[実施例1]
(1)エポキシ樹脂
YD128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YD128(新日鉄住金化学株式会社製)
YDF170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YDF170(新日鉄住金化学株式会社製)
YH434L:アミン型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YH434(新日鉄住金化学株式会社製)
YD134:ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エポトート(登録商標)」YD134(新日鉄住金化学株式会社製)
(2)硬化剤
DICY:ジシアンジアミド DICY7(三菱化学株式会社製)
DCMU:ジクロロフェニルジメチル尿素DCMU(保土谷化学工業株式会社製)
[実施例1]
82重量部のYD128、10重量部のYDF170、6重量部のDICYおよび3重量部のDCMUを混合して得られた第1樹脂101重量部をトウ10の全体(中心部10a、第1表層部10b及び第2表層部10c)に含浸させたのち、5重量部の第2樹脂(YD134)をトウの第1表層部1bに含浸させることにより、トウプリプレグ1を得た。得られたトウプリプレグ1中の樹脂含量は29重量%であった。
第1樹脂の25℃における粘度は10Pa・sであった。また、第1樹脂が10Pa・sとなる温度は25℃であった。第1樹脂のトウ10への供給温度は30℃であった。
第2樹脂の粘度は、ガードナー・ホルト法(ブチルカルビトール70%(樹脂)溶液での測定値)でP〜Uであった。また、第2樹脂が10Pa・sとなる温度は60℃であった。第2樹脂の加熱温度は80℃とした。第2樹脂のトウ10への供給温度は80℃であった。
[実施例2および3]
[実施例2および3]
各原料の配合割合、各物性および供給温度を表1中の値に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
[評価]
[評価]
いずれの実施例および比較例においても第1樹脂槽33および第1定量ポンプ35の配管内において詰まりは発生しなかった。また、いずれの実施例においても第2樹脂槽36及び第2定量ポンプ38の配管内において詰まりは発生しなかった。
得られたトウプリプレグ1を、FW装置を用いて、内容積2.1リットルのアルミライナー(材質A6061−T6)上に所定の巻きパターンでワインディングした。実施例1のトウプリプレグはワインディング作業性が良好(評価:○)であった。実施例2のトウプリプレグはワインディング作業性がさらに良好(評価:◎)であった。第2樹脂の量が少ない実施例3では、若干のスリップが発生したため、プログラミング通りの巻きパターンとはならなかった(ワインディング作業性評価:△)。
次に、FW成形品を硬化炉内で130℃にて2時間保持し、熱硬化させた。熱硬化により得られた完成品である容器について、水圧によるバースト試験を行い、破壊圧力(バースト圧力)を測定した。実施例1〜3の破壊圧力は、それぞれ85、87および76MPaであった。
[比較例]
[比較例]
実施例1において、第2樹脂を上塗りする前のものを製造し、比較例とした。つまり、比較例のトウプリプレグ1、トウ10の全体(中心部10a、第1表層部10b及び第2表層部10c)に第1樹脂が含浸され、第1樹脂層11のみからなり、第2樹脂層12を有さない。実施例1と同様に、得られたトウプリプレグ1を、FW装置を用いて、内容積2.1リットルのアルミライナー(材質A6061−T6)上に所定の巻きパターンでワインディングしたところ、ヘリカル巻きの際、トウプリプレグ1がスリップしてしまい、うまくワインディングすることができなかった(ワインディング作業性評価:×)。
表1から明らかなように、実施例1〜3では、トウ10の第1表層部10bに高粘度の第2樹脂が含浸させられた第2樹脂層12を有するので、トウプリプレグ1のタックを高めることができ、ワインディングの際、スリップしにくく作業性を向上させることができた。またこれに伴い、FW成形品を硬化させて得られた複合材料成形品(完成品)の品質を向上させることができた。加えて、高粘度の第2樹脂は、硬化剤を含まないので、第2工程でトウ10に供給する際、低粘度化のために加熱を行っても、第2樹脂槽36及び第2定量ポンプ38の配管内において詰まりが発生しなかった。更に、実施例1〜3では、まずトウ10に低粘度の第1樹脂を含浸させる第1工程を備えため、トウ10の内部まで第1樹脂が含浸され、樹脂含有量が均一化されたトウプリプレグ1を製造することができた。また、第2樹脂についても、同じ手法によって供給する第2工程を備えるので、樹脂含有量が均一化された状態を維持することができた。
1…トウプリプレグ、10…トウ、10a…中心部、10b…第1表層部(表層部)、10c…第2表層部、11…第1樹脂層、12…第2樹脂層、13…第1硬化剤、14…強化繊維、35…第1定量ポンプ、38…第2定量ポンプ。
Claims (7)
- トウを走行させつつ、第1定量ポンプを使用して、第1硬化剤を第1含有率で含有し且つ25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂を前記トウに供給し、前記トウに前記第1樹脂を含浸させる第1工程と、
前記第1工程の後に、前記トウを走行させつつ、第2定量ポンプを使用して、10Pa・s温度が40〜80℃である第2樹脂を前記トウに供給し、前記トウに前記第2樹脂を含浸させる第2工程と、を備え、
前記第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、前記第1硬化剤を前記第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で前記第2硬化剤を含有する、トウプリプレグの製造方法。 - 前記第2工程では、前記第2樹脂を40〜100℃の温度で前記トウに供給する、請求項1記載のトウプリプレグの製造方法。
- 前記第1工程では、前記第1樹脂を40℃以下の温度で前記トウに供給する、請求項1又は2記載のトウプリプレグの製造方法。
- 前記トウの所定長における前記第2樹脂の重量は、前記トウの前記所定長における前記第1樹脂及び前記第2樹脂の総重量の2〜30重量%である、請求項1〜3のいずれか一項記載のトウプリプレグの製造方法。
- 前記トウの所定長における前記第2樹脂の重量は、前記トウの前記所定長における前記第1樹脂及び前記第2樹脂の総重量の4〜10重量%である、請求項4記載のトウプリプレグの製造方法。
- 前記第1工程では、前記トウの少なくとも中心部に前記第1樹脂を含浸させ、
前記第2工程では、前記トウの表層部に前記第2樹脂を含浸させる、請求項1〜5のいずれか一項記載のトウプリプレグの製造方法。 - トウと、
前記トウの少なくとも中心部に含浸させられており、第1硬化剤を第1含有率で含有し且つ25℃における粘度が5〜30Pa・sである第1樹脂を含む第1樹脂層と、
前記トウの表層部に含浸させられており、10Pa・s温度が40〜80℃である第2樹脂を含む第2樹脂層と、を備え、
前記第2樹脂は、第2硬化剤の含有率が0重量%であるか、前記第1硬化剤を前記第1含有率で含有する場合よりも硬化しにくい第2含有率で前記第2硬化剤を含有する、トウプリプレグ。
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