JP2017094422A - アシストスーツ - Google Patents
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Description
これにより、アシストスーツを装着した状態において、作業者が荷吊り上げ機構により荷物を保持するのであり、この状態で荷物は荷吊り上げ機構に支持される。作業者は荷吊り上げ機構のエンド・エフェクタを手で持つことにより、荷物の位置を安定させる(荷物が振ら付かないようにする)。
本体部に備えられた駆動装置によりワイヤを巻き取ることによって、荷吊り上げ機構のエンド・エフェクタ(荷物)を上昇させることができるのであり、駆動装置によりワイヤを繰り出すことによって、荷吊り上げ機構のエンド・エフェクタ(荷物)を下降させることができる。
本発明は、アシストスーツにおいて、駆動装置にワイヤを巻き取り及び繰り出す回転体及び電動モータを備えた場合、回転体及び電動モータをコンパクトにまとめることを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、アシストスーツにおいて次のように構成することにある。
作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者を越えて前方に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下方に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ、前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる駆動装置と、
作業者に操作されることにより前記駆動装置を作動させる手動操作部とが備えられており、
前記駆動装置を前記本体部に備えて、
前記駆動装置が、左右方向の回転軸芯周りに回転自在に左右方向に配置されて前記ワイヤを巻き取り及び繰り出す回転体と、前記回転体の下側に左右方向に配置された電動モータと、前記電動モータの出力軸側の端部と前記回転体の右又は左の前記出力軸側の端部とに亘って上下方向に配置された伝動機構とを備えており、
前記電動モータの動力が前記伝動機構を介して前記回転体に伝達されて、前記回転体が巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動されるように構成している。
本発明の第1特徴によると、駆動装置において、左右方向に配置された回転体と、回転体の下側に左右方向に配置された電動モータと、電動モータの出力軸側の端部と回転体の右又は左の出力軸側の端部とに亘って上下方向に配置された伝動機構とが備えられて、回転体、電動モータ及び伝動機構が背面視(正面視)で、例えばコ字状(又は逆コ字状)にコンパクトに配置される。
電動モータが回転体の下側に位置し、伝動機構が回転体の横側に位置するので、電動モータや伝動機構と干渉することなく、ワイヤが回転体から無理なく上方に延出される。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴のアシストスーツにおいて次のように構成することにある。
前記回転体の右又は左の前記出力軸側の端部を支持する第1軸受け部を、前記伝動機構に備えて、前記伝動機構を前記本体部に連結し、
前記回転体の右又は左の前記出力軸側の反対側の端部を支持する第2軸受け部を備え、前記第2軸受け部を前記本体部に連結して、
前記第1及び第2軸受け部により、前記回転体を前記回転軸芯周りに回転自在に支持している。
左右方向の回転軸芯周りに回転自在に回転体を支持する場合、回転体の右及び左の端部を軸受け部により支持する。
この場合、本発明の第2特徴によると、回転体の右又は左の電動モータの出力軸側の反対側の端部を支持する第2軸受け部では、第2軸受け部を本体部に連結しており、第2軸受け部が本体部に支持されるように構成している。
これにより、電動モータの動力を回転体に伝達する伝動機構が、第1軸受け部の支持部材に兼用されることになって、構造の簡素化を図ることができる。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴のアシストスーツにおいて次のように構成することにある。
前記電動モータを前記伝動機構に連結することにより、前記伝動機構を介して前記電動モータを前記本体部に連結している。
前項[II]に記載のように、伝動機構を本体部に連結した状態において、本発明の第3特徴によると、電動モータを伝動機構に連結することにより、伝動機構を介して電動モータが本体部に連結されるように構成している。
これにより、電動モータの動力を回転体に伝達する伝動機構が、電動モータの支持部材に兼用されることになって、構造の簡素化を図ることができる。
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴のアシストスーツのうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
前記回転体を覆うカバーを備えている。
本発明の第4特徴によると、回転体を覆うカバーを備えることによって、回転体にゴミ等が付着するのを防止することができるのであり、回転体にゴミ等が付着することによるワイヤの巻き取り不良(繰り出し不良)を少なくすることができる。
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴のアシストスーツにおいて次のように構成することにある。
前記カバーが、固定部分と、着脱自在な着脱部分とを備えており、
前記固定部分に開口部を備えて、前記ワイヤが前記開口部を通って前記回転体に巻き取り及び繰り出される請求項4に記載のアシストスーツ。
前項[IV]に記載のように、回転体を覆うカバーを備える場合、本発明の第5特徴によると、カバーに固定部分と着脱部分とを備えている。
これにより、カバーの着脱部分を取り外すことによって、回転体の掃除や回転体のメンテンス作業が容易に行えるのであり、作業性が良いものとなる。
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴のアシストスーツにおいて次のように構成することにある。
前記回転体と前記伝動機構とを、連結及び分離自在な連結部材を介して連結して、
前記着脱部分を取り外した状態で、前記回転体を前記伝動機構から取り外し自在に構成している請求項5に記載のアシストスーツ。
本発明の第6特徴によると、カバーの着脱部分を取り外して、回転体と伝動機構との連結を外すことにより、回転体を容易に取り出すことができるのであり、回転体の交換等のメンテナンス作業が容易に行えるようになって、作業性が良いものとなる。
先ず、アシストスーツの全体構成及び本体部1について説明する。
図1,2,3に示すように、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上方に延出された右及び左のアーム部2、本体部1の下部に備えられた右及び左の脚作用部3が備えられており、作業者への装着用の取付ベルト4、右及び左の肩ベルト5が備えられて、アシストスーツが構成されている。
次に、右及び左の脚作用部3について説明する。
図1,2,3に示すように、右及び左の脚作用部3は、基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等を備えている。横フレーム9に左右方向にスライド自在に基部10が支持されており、基部10の外端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
これにより、取付ベルト4の腰部への巻き付け具合により、作業者の体格に合わせるように右及び左の脚作用部3の間隔が決まるのであり、取付ベルト4により右及び左の脚作用部3の位置が決められた状態となる。
次に、右及び左のアーム部2について説明する。
図1,2,3に示すように、右及び左の縦フレーム6の上部が、作業者の右及び左の肩部を越えて斜め前方の斜め上方に延出されて、右及び左のアーム部2が構成されており、右及び左のアーム部2の上端部に、案内プーリー33が回転自在に支持されている。
前述の状態において、作業者は右手及び左手の親指により上昇及び下降操作スイッチ23,24を押し操作する。この場合、上昇及び下降操作スイッチ23,24は復帰型に構成されており、作業者が上昇及び下降操作スイッチ23,24を押し操作していると、上昇及び下降操作スイッチ23,24から信号が出力されるのであり、作業者が上昇及び下降操作スイッチ23,24の押し操作を止めると、上昇及び下降操作スイッチ23,24の信号は停止する。
例えば、床に置かれた荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者がしゃがんで床の荷物を手で持ち、次に手を下に延ばした状態で荷物を持ちながら立ち上がり、次に手で荷物を持ち上げて、荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
前述の状態において、上昇及び下降操作スイッチ23,24の押し操作に基づいて、制御装置14により右及び左の脚作用部3、駆動装置17が作動する状態について、説明する。
これにより、作業者が歩行する場合や、作業者が膝部を曲げて腰部を落とす場合(しゃがむ場合)、作業者の太腿に追従するように操作アーム12が揺動するのであり、作業者の動作が妨げられることはない。
前述のように作業者が立ち上がる際において、前述の駆動装置17のブレーキ機能により、右及び左のハンド部20(荷物)が下降することはない。
以上のようにして、荷物を高い棚やトラックの荷台等に置くと、最初の状態に戻り、次の荷物に対して同様な操作を行う。
次に、駆動装置17の全体構成、駆動装置17における電動モータ29及び伝動機構30について説明する。
図4,5,6に示すように、駆動装置17は、左右方向の回転軸芯P2周りに回転自在に左右方向に配置された4個の回転体25,26,27,28と、4個の回転体25〜28の下側に左右方向に配置された電動モータ29と、電動モータ29の出力軸29a側の端部と回転体25〜28の左の端部(電動モータ29の出力軸29a側の端部)とに亘って上下方向に配置された伝動機構30とを備えている。
伝動ケース31と蓋部32の上部に、伝動軸34が回転自在に支持されており、伝動軸34が伝動ケース31と蓋部32から右及び左側に突出している。伝動軸34に第3ギヤ43が固定されており、第3ギヤ43が第2ギヤ42と咬合している。
次に、駆動装置17における回転体25〜28の支持構造について説明する。
図4,5,6に示すように、半円筒状の支持部材36(カバーに相当)(カバーの固定部分に相当)が備えられている。支持部材36の左の端部(電動モータ29の出力軸29a側の端部)に、半円状のフランジ部36a(第1軸受け部に相当)が備えられて、フランジ部36aが伝動ケース31の上部に連結されている。これにより、支持部材36のフランジ部36aが、伝動ケース31(伝動機構30)を介して支持板7(本体部1)に連結された状態となっている。
電動モータ29に電磁ブレーキ(図示せず)が備えられている。電動モータ29の作動時に電磁ブレーキは解除状態となり、電動モータ29の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは制動状態となる。
次に、駆動装置17における回転体25〜28について説明する。
図8及び図9に示すように、回転体25〜28は合成樹脂により円柱状に構成されて、中央部に断面四角状の取付孔44が開口されている。回転体25〜28の右の横側面に、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの取付部46が備えられており、回転体25〜28の外周面の右の部分において、取付部46につながる溝部47が備えられている。
次に、駆動装置17における回転体25〜28において、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの巻き取りの状態について説明する。
図10に示すように、ワイヤ18,19のアウター18b,19bの端部18c,19cが、回転体25〜28の外周面に対向する位置で、且つ、回転体25〜28の外周面における溝部49の回転軸芯P2方向での範囲Wの中央部に対向する位置W1に配置されている。
これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の左の部分48に達するまで、回転体25〜28が回転したことが角度センサー35により検出されると、電動モータ29が自動的に停止する。
次に、駆動装置17における回転体25〜28において、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの繰り出しの状態について説明する。
図12に示すように、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の左の部分48に達するまで、回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動された状態において、回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されると(図7の紙面時計方向)、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部49(回転体25〜28の左の部分48)から順に出ていき、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28から繰り出される。
これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部47に達するまで、回転体25〜28が回転したことが角度センサー35により検出されると、電動モータ29が自動的に停止する。
次に、駆動装置17における回転体25〜28と支持部材36及びカバー部材45との関係について説明する。
図4及び図7に示すように、支持部材36及びカバー部材45の内面は円筒状となっており、支持部材36及びカバー部材45の内面が回転体25〜28の外周面に接近した状態となっている。
これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部49に入った状態で、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部49に埋没した状態となる。
これにより、図5に示すように、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部49に入った状態において、支持部材36及びカバー部材45の内面がワイヤ18,19のインナー18a,19aに接触することはない。
図4,5,6に示す構造に対して、以下に示すように構成してもよい。
4個の回転体25〜28の下側に、電動モータ29の出力軸29aが右に向くように、電動モータ29を左右方向に配置して、電動モータ29の出力軸29a側の端部と回転体25〜28の右の端部(電動モータ29の出力軸29a側の端部)とに亘って、上下方向に伝動機構30を備える。
前述のように構成すると、支持部材36の右の端部にフランジ部36aが備えられ、支持部材36の左の端部に脚部36bが備えられる。
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]において、電動モータ29の脚部29cを廃止して、電動モータ29が伝動機構30を介してのみ支持板7(本体部1)に連結されるように構成してもよい。
図1,2,3に示す右のハンド部20に対して、1本のワイヤ18及び1個の回転体25を備え、左のハンド部20に対して、1本のワイヤ18及び1個の回転体28を備えるように構成してもよい。
図5に示す構造に対して、以下に示すように構成してもよい。
図13に示すように、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの外径D1に対して回転体25〜28の溝部49の深さを、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの外径D1の約1/2に設定する。
回転体25〜28の外周面と支持部材36及びカバー部材45の内面との間隔W2を、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの外径D1よりも小さく、且つワイヤ18,19のインナー18a,19aの外径D1の1/2よりも大きなものに設定する。
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、右及び左のアーム部2を廃止して、1本のアーム部2を備えてもよい。
前述のように構成した場合、1本のアーム部2から2本のワイヤ18を延出して、2本のワイヤ18の一方に右のハンド部20を備え、2本のワイヤ18の他方に左のハンド部20を備える。
又は、1本のアーム部2から1本のワイヤ18を延出し、1本のワイヤ18の端部を二股状に分岐させて、分岐部分の一方に右のハンド部20を備え、分岐部分の他方に左のハンド部20を備える。
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第5別形態]において、右及び左の脚作用部3を備えないように構成してもよい。バッテリー16を、支持板15ではなく横フレーム9の後面に連結するように構成してもよい。
2 アーム部
17 駆動装置
18,19 ワイヤ
20 ハンド部
23,24 手動操作部
25,26,27,28 回転体
29 電動モータ
29a 電動モータの出力軸
30 伝動機構
36 カバー、固定部分
36a 第1軸受け部
36b 第2軸受け部
36c 固定部分の開口部
40 連結部材
45 カバー、着脱部分
P2 回転軸芯
Claims (6)
- 作業者の背中部に取り付けられる本体部と、前記本体部から作業者を越えて前方に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下方に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とが備えられ、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ、前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる駆動装置と、
作業者に操作されることにより前記駆動装置を作動させる手動操作部とが備えられており、
前記駆動装置を前記本体部に備えて、
前記駆動装置が、左右方向の回転軸芯周りに回転自在に左右方向に配置されて前記ワイヤを巻き取り及び繰り出す回転体と、前記回転体の下側に左右方向に配置された電動モータと、前記電動モータの出力軸側の端部と前記回転体の右又は左の前記出力軸側の端部とに亘って上下方向に配置された伝動機構とを備えており、
前記電動モータの動力が前記伝動機構を介して前記回転体に伝達されて、前記回転体が巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動されるように構成しているアシストスーツ。 - 前記回転体の右又は左の前記出力軸側の端部を支持する第1軸受け部を、前記伝動機構に備えて、前記伝動機構を前記本体部に連結し、
前記回転体の右又は左の前記出力軸側の反対側の端部を支持する第2軸受け部を備え、前記第2軸受け部を前記本体部に連結して、
前記第1及び第2軸受け部により、前記回転体を前記回転軸芯周りに回転自在に支持している請求項1に記載のアシストスーツ。 - 前記電動モータを前記伝動機構に連結することにより、前記伝動機構を介して前記電動モータを前記本体部に連結している請求項2に記載のアシストスーツ。
- 前記回転体を覆うカバーを備えている請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のアシストスーツ。
- 前記カバーが、固定部分と、着脱自在な着脱部分とを備えており、
前記固定部分に開口部を備えて、前記ワイヤが前記開口部を通って前記回転体に巻き取り及び繰り出される請求項4に記載のアシストスーツ。 - 前記回転体と前記伝動機構とを、連結及び分離自在な連結部材を介して連結して、
前記着脱部分を取り外した状態で、前記回転体を前記伝動機構から取り外し自在に構成している請求項5に記載のアシストスーツ。
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