JP2017092293A - パワー半導体モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続信頼性を高める。【解決手段】パワー半導体モジュールは、表面に配線パターンが形成された基板と、前記基板に搭載されて前記配線パターンと接続されたパワー半導体素子と、前記配線パターンと超音波溶接により接続された外部導出端子とを備えたパワー半導体モジュールであって、前記外部導出端子は、前記配線パターンと接続される基板側接続部と、外部機器と接続される外部接続部とを有し、前記基板側接続部は、板状部材からなり、前記配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、凹状又は凸状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、パワー半導体モジュール及びその製造方法に関する。
従来より、複数のパワー半導体素子を1つのパッケージにまとめたパワー半導体モジュールが知られている。近年のパワー半導体モジュールの小型化の要請により、外部導出端子と基板上の配線パターンとの接続は、ワイヤボンディングに代わり超音波溶接により行われるようになってきた。
超音波溶接には、ワイヤボンディングと同等の導電性や放熱性、長期の接続信頼性及び低コスト化が要求されているが、特に接続信頼性については、その低下を引き起こす以下の2点が問題視されている。すなわち、接続信頼性の低下の原因としては、(1)未接合部分であるボイドの発生による接合強度の低下や、(2)超音波振動による配線パターンの接合面の端部の破損や欠け等が挙げられる。そして、これら(1),(2)の課題を解決しようとする提案が知られている(下記特許文献1参照)。
特開2012−39018号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術の超音波溶接では、配線パターンに接合される端子が配線パターンに向かって凸状に湾曲形成されている。このため、超音波溶接の接合時に端子の中心部から徐々に接合が開始される。そして、超音波溶接機のホーンが端子全体を押圧する状態となったときに、端子の中心部の外側の外周部に集中荷重が掛かるため、この外周部の下方の配線パターンや基板にも集中荷重が掛かることとなる。こうなると、集中荷重の影響により配線パターンや基板にクラックが生じ易くなり、割れや破損、欠け等を誘発して接続信頼性が劣ってしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、接続信頼性を高めることができるパワー半導体モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るパワー半導体モジュールは、表面に配線パターンが形成された基板と、前記基板に搭載されて前記配線パターンと接続されたパワー半導体素子と、前記配線パターンと超音波溶接により接続された外部導出端子とを備えたパワー半導体モジュールであって、前記外部導出端子は、前記配線パターンと接続される基板側接続部と、外部機器と接続される外部接続部とを有し、前記基板側接続部は、板状部材からなり、前記配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、凹状又は凸状に形成されていることを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記基板側接続部は、その垂直断面形状が矩形凹状又は矩形凸状からなる。
本発明の他の実施形態においては、前記基板側接続部は、前記第1及び第2の当接面のいずれか一方が凹状からなる場合に、中央領域がその外周枠状領域よりも薄くなるように形成されている。
本発明の更に他の実施形態においては、前記基板側接続部は、前記第1及び第2の当接面のいずれか一方が矩形凸状からなる場合に、中央領域がその外周枠状領域よりも厚くなるように形成されている。
本発明の更に他の実施形態においては、前記基板側接続部は、少なくとも前記第1の当接面側に設けられたメッキ層を有する。
本発明に係るパワー半導体モジュールの製造方法は、表面に配線パターンが形成された基板と、前記基板に搭載されて前記配線パターンと接続されたパワー半導体素子と、前記配線パターンと超音波溶接により接続された外部導出端子とを備えたパワー半導体モジュールの製造方法であって、板状部材からなり前記配線パターンと接続される基板側接続部と、外部機器と接続される外部接続部とを有すると共に、前記基板側接続部の前記配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、中央領域がその外周枠状領域よりも薄くなる凹状又は中央領域がその外周枠状領域よりも厚くなる凸状に形成された前記外部導出端子を形成する工程と、前記配線パターン上に前記第1の当接面を対向配置して前記基板側接続部を超音波溶接により前記配線パターンに接続する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記外部導出端子を形成する工程では、少なくとも前記基板側接続部の前記第1の当接面側にメッキ層を形成する。
本発明の他の実施形態においては、前記配線パターンに接続する工程では、凸状に形成された前記ホーンの先端面を前記基板側接続部の前記第2の当接面の中央領域に接触させ、この中央領域に荷重を掛けた状態で超音波溶接を行う。
本発明によれば、基板の配線パターンに超音波溶接により接続される外部導出端子の基板側接続部の配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、凹状又は凸状に形成されているので、溶接の際の荷重及び超音波振動のエネルギーを基板側接続部の中央領域に集中させることができ、基板側接続部の端部への集中荷重を防いでいるので、配線パターンや基板の割れや破損、欠けなどを防止することができる。これにより、接続信頼性を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係るパワー半導体モジュールを示す外観斜視図である。 同パワー半導体モジュールの等価回路図である。 同パワー半導体モジュールの外部導出端子部を示す外観斜視図である。 同外部導出端子部の負極端子を示す外観斜視図である。 図4のR矢視図である。 図4のA−A’線断面図である。 同パワー半導体モジュールの製造工程の一部を示すフローチャートである。 同製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。 同外部導出端子部における基板側接続部の当接面の変形例を示す図である。 同外部導出端子部における基板側接続部の当接面の他の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体モジュールの外部導出端子部の負極端子を示す外観斜視図である。 同パワー半導体モジュールの製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るパワー半導体モジュールの製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るパワー半導体モジュールの外部導出端子部の負極端子を示す外観斜視図である。 同パワー半導体モジュールの製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態に係るパワー半導体モジュール及びその製造方法を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパワー半導体モジュール1を示す外観斜視図である。また、図2は、パワー半導体モジュール1の等価回路図である。更に、図3は、パワー半導体モジュール1の外部導出端子部10を示す外観斜視図、図4は外部導出端子部10の負極端子12を示す外観斜視図である。また、図5は、図4のR矢視図、図6は図4のA−A’線断面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るパワー半導体モジュール1は、例えばベース基板3上に搭載されたU相、V相及びW相のパワー半導体素子である三相インバータ回路(図示せず)を搭載する。三相インバータ回路は、ベース基板3上に形成された図示しない配線パターンと接続される。
そして、このベース基板3上の三相インバータ回路及び配線パターンには、図示は省略するが、後述するゲート電極端子、コレクタ電位信号端子並びにエミッタ電位信号端子の各種端子からなる制御信号系端子部、及び図1に示すような正極端子11、負極端子12並びに交流端子13からなる外部導出端子部10がそれぞれ接続される。
このように構成されたパワー半導体モジュール1は、これらベース基板3上の三相インバータ回路、制御信号系端子部及び外部導出端子部10を、例えばインサート成形により外囲樹脂ケース2でその周囲を覆った構造を有する。なお、図示は省略するが、完成形態(完成品)のパワー半導体モジュール1においては、ベース基板3の裏面側には、例えば放熱部材が配置され、外囲樹脂ケース2の内部領域はゲル状の樹脂により封止される。
また、パワー半導体モジュール1の外囲樹脂ケース2は、図示しないカバーにより覆われている。そして、三相インバータ回路を構成する後述するIGBTチップやダイオードチップ等と制御信号系端子部及び外部導出端子部10とは、リボンワイヤや太線ワイヤ等のボンディングワイヤ(図示せず)によりモジュール内部で接続されている。
図1に示すパワー半導体モジュール1のベース基板3は、例えば矩形板状に形成され、このベース基板3の長手方向に沿って三相インバータ回路のU相素子、V相素子及びW相素子が配列されている。U相、V相及びW相の各相の素子には、制御信号系端子部及び外部導出端子部10がそれぞれ設けられている。
ベース基板3上の三相インバータ回路は、図1においては図示を省略しているが、図2に示すような等価回路により表されるチップにより構成され得る。この三相インバータ回路は、IGBTの直列回路と、これに並列なフリーホイールダイオードとを有してU相PU、V相PV及びW相PWの各相の素子により構成されている。
パワー半導体モジュール1には、図2に示すように、例えば三相インバータ回路のU相PUの上アームPUUの一部を構成する正極端子P1(11)と、下アームPULの一部を構成する負極端子N1(12)とが設けられている。また、U相PUの一部を構成する交流端子U(13)と、上アームPUUの一部を構成するゲート電極端子GUUと、下アームPULの一部を構成するゲート電極端子GULとが設けられている。なお、U相PUにおいては、正極端子P1(11)、負極端子N1(12)及び交流端子U(13)が外部導出端子部10を構成している。
上アームPUUのIGBTチップQUUと下アームPULのIGBTチップQULとは、直列に接続されている。また、上アームPUUのフリーホイールダイオードFWDUUは、IGBTチップQUUに並列に接続されている。更に、下アームPULのフリーホイールダイオードFWDULは、IGBTチップQULに並列に接続されている。
なお、図示は省略するが、パワー半導体モジュール1には、IGBTチップQUU,QULのコレクタ電位を取り出すためのコレクタ電位信号端子、エミッタ電位を取り出すためのエミッタ電位信号端子、及びIGBTチップの温度検出用のサーミスタに電流を供給するための給電端子も設けられている。そして、コレクタ電位信号端子及びエミッタ電位信号端子とゲート電極端子GUU,GULとが制御信号系端子部を構成している。
同様に、パワー半導体モジュール1には、三相インバータ回路のV相PVの上アームPVUの一部を構成する正極端子P2(11)と、下アームPVLの一部を構成する負極端子N2(12)とが設けられている。また、V相PVの一部を構成する交流端子V(13)と、上アームPVUの一部を構成するゲート電極端子GVUと、下アームPVLの一部を構成するゲート電極端子GVLとが設けられている。なお、V相PVにおいては、正極端子P2(11)、負極端子N2(12)及び交流端子V(13)が外部導出端子部10を構成している。
上アームPVUのIGBTチップQVUと下アームPVLのIGBTチップQVLとは、直列に接続されている。上アームPVUのフリーホイールダイオードFWDVU及び下アームPVLのフリーホイールダイオードFWDVLは、それぞれIGBTチップQVU,QVLに並列に接続されている。
また、パワー半導体モジュール1には、三相インバータ回路のW相PWの上アームPWUの一部を構成する正極端子P3(11)と、下アームPWLの一部を構成する負極端子N3(12)とが設けられている。更に、W相PWの一部を構成する交流端子W(13)と、上アームPWUの一部を構成するゲート電極端子GWUと、下アームPWLの一部を構成するゲート電極端子GWLとが設けられている。なお、W相PWにおいては、正極端子P3(11)、負極端子N3(12)及び交流端子W(13)が外部導出端子部10を構成している。
上アームPWUのIGBTチップQWUと下アームPWLのIGBTチップQWLとは、直列に接続されている。上アームPWUのフリーホイールダイオードFWDWU及び下アームPWLのフリーホイールダイオードFWDWLは、それぞれIGBTチップQWU,QWLに並列に接続されている。
なお、V相PV及びW相PWにおいても、IGBTチップQVU,QVL,QWU,QWLのコレクタ電位を取り出すためのコレクタ電位信号端子、エミッタ電位を取り出すためのエミッタ電位信号端子、及びIGBTチップの温度検出用のサーミスタに電流を供給するための給電端子もそれぞれ設けられている。そして、コレクタ電位信号端子及びエミッタ電位信号端子と、ゲート電極端子GVU,GVL及びGWU,GWLとが、それぞれV相PV及びW相PWの制御信号系端子部を構成している。
外部導出端子部10は、図3に示すように、それぞれ絶縁状態で組み合わせ配置された正極端子11、負極端子12及び交流端子13を備えて構成されている。これら正極端子11、負極端子12及び交流端子13は、形状以外はほぼ同一の構造及び構成を備えているため、以下では負極端子12を例に挙げて説明する。
図4に示すように、負極端子12は、銅やアルミニウムなどの金属母材21(図6参照)を打ち抜き/折り曲げ加工等して形成されている。負極端子12は、上方から見てクランク状の形状を有し、一方の端部側にケーブル等の外部機器と接続される外部接続部14が形成されている。また、負極端子12は、他方の端部側にベース基板3の配線パターンと超音波溶接により接続される基板側接続部15が形成され、これら外部接続部14及び基板側接続部15を繋いで連結する端子本体部16を有している。
外部接続部14は、板状に形成され、その中心部に設けられたねじ挿通孔14aを備えている。端子本体部16は、外部接続部14の主面14bよりも下がった位置に主面16aを有するように形成されている。これら外部接続部14及び端子本体部16の厚さt1は、例えば1.5mmに設定されている。そして、基板側接続部15は、同じく板状に形成され、その主面15bが端子本体部16の主面16aよりも更に下がった位置にくるように形成されている。なお、主面15bは、凹凸のない平面で、後述する超音波溶接機のホーン80との第2の当接面を構成する。
この基板側接続部15は、例えば幅が約9mmで長さが約6mm及び厚さt2が例えば0.8mmの矩形状に形成され、図5に示すように、主面15bと反対側の裏面が、配線パターンとの第1の当接面15aを構成する。この当接面15aは、例えば凹状に形成されている。第1の当接面15aは、R矢視(平面視)で見て例えば角形の中央領域17と、その外側の外周枠状領域18とを備えて構成され、中央領域17が外周枠状領域18よりも薄くなるように形成されることで、垂直断面形状がコの字型の矩形凹状に形成されている。
基板側接続部15は、図6に示すように、例えば少なくとも第1の当接面15a側に設けられたメッキ層22を有し得る。このメッキ層22は、その厚さが2〜6μm程度のニッケル等からなる。そして、メッキ層22は、負極端子12の金属母材21と共に厚さが薄い中央領域17と外周枠状領域18とを備えた第1の当接面15aを構成する。
外部導出端子部10の正極端子11、負極端子12及び交流端子13は、それぞれこのように構成された第1の当接面15aを有する基板側接続部15を備える。このため、ベース基板3の配線パターンとの超音波溶接の際に、外周枠状領域18から接合が開始されつつ中央領域17に集中的に荷重を掛けて超音波振動のエネルギーを集中させることができる。これにより、第1の当接面15a側の基板側接続部15の端部に集中荷重が掛かることを防いで、この端部下方の配線パターンやベース基板3への集中荷重による基板割れや破損、欠け等を防止することができる。
次に、このように構成されたパワー半導体モジュール1の製造工程の一部について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、パワー半導体モジュール1の製造工程の一部を示すフローチャートである。図8は、この製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。
図7に示すように、パワー半導体モジュール1は、全体の製造工程の中で、端子形成工程(ステップS100)、超音波溶接工程(ステップS102)及び外囲樹脂ケース形成工程(ステップS104)の各工程を経た上で、最終的に完成品として製造される。以下では、上記各工程について説明する。なお、ベース基板3や三相インバータ回路、制御信号系端子部を構成する各種端子等は別途作製して準備しておく。
まず、外部導出端子部10を構成する各端子11〜13を形成する(ステップS100)。各端子11〜13は、例えば金属母材21の片面側にメッキ層22を形成し、打ち抜き/折り曲げ加工して外部接続部14、基板側接続部15及び端子本体部16を形成する。その上で、基板側接続部15を押圧加工することにより、外部接続部14及び端子本体部16よりも全体的に薄く、且つ第1の当接面15a側の中央領域17が外周枠状領域18よりも薄くされ主面15bが平面とされた基板側接続部15を形成する。
次に、ベース基板3上に、三相インバータ回路を搭載し、ワイヤボンディング等を施した上で、図8(a)に示すように、アンヴィル81上に載置されたベース基板3の配線パターン4上に、基板側接続部15を第1の当接面15aが配線パターン4と対向するように配置する。そして、図示しない超音波溶接機のホーン80の平面状の先端面82を基板側接続部15の主面15b上に当接させる。なお、第1の実施形態においては、ホーン80の先端面82は、中央領域17及び外周枠状領域18を含む第1の当接面15aよりも大きな面積を有するように構成されている。
その後、ホーン80を図中矢印Bで示す方向に押し付けながら圧力を加え、図中矢印Cで示す方向に振動させて超音波溶接を施す(ステップS102)。このとき、第1の当接面15aの外周枠状領域18のメッキ層22及び金属母材21と配線パターン4との界面において金属相互の原子結合がなされる。これと共に、中央領域17にホーン80による荷重と超音波振動のエネルギーが集中して中央領域17のメッキ層22及び金属母材21と配線パターン4とが接触しその界面における金属相互の原子結合がなされる。
これにより、図8(b)に示すように、基板側接続部15の第1の当接面15a側の端部に集中荷重が掛からずに基板側接続部15の第1の当接面15aと配線パターン4との界面全体に亘って強固な結合層23が形成される。従って、配線パターン4と接続された基板側接続部15の当接面15a側の端部下方の割れや破損、欠けなどを防止して、接続信頼性を高めることが可能となる。
こうしてベース基板3の配線パターン4に外部導出端子部10の各端子11〜13を接続したら、三相インバータ回路や制御信号系端子部及び外部導出端子部10が接続されたベース基板3やねじ挿通孔14aに挿通されるねじ止め用のボルト等の各部品を所定の金型のキャビティ内にセットする。
そして、PPS樹脂やPBT樹脂等の樹脂材料を金型のキャビティ内に射出して、外囲樹脂ケース2をインサート成形により形成する(ステップS104)。その後、成形品を金型のキャビティ内から取り出して、完成検査等を経てパワー半導体モジュール1が製造される。
以上述べたように、第1の実施形態のパワー半導体モジュール1によれば、基板側接続部15のベース基板3の配線パターン4との第1の当接面15aが、凹状となる中央領域17及び外周枠状領域18を備えている。このため、溶接の際に第1の当接面15aの端部側となる外周枠状領域18を確実に配線パターン4に接合しつつ、中央領域17に集中的に荷重を掛けて超音波振動のエネルギーを集中させて溶接を行うことができる。従って、基板側接続部15の第1の当接面15a側の端部に荷重が掛かることを防ぎ、端部下方のベース基板3の基板割れや破損、欠け等を防止して、接続信頼性を高めることができる。
なお、上述した実施形態のパワー半導体モジュール1においては、パワー半導体素子として三相インバータ回路を採用したが、この三相インバータ回路はあくまで一例であるため、他の回路を採用するようにしてもよい。また、各端子11〜13の基板側接続部15は、例えば次のような第1の当接面15aを備えていてもよい。図9は、外部導出端子部10における基板側接続部15の第1の当接面15aの変形例を示す図である。図10は、外部導出端子部10における基板側接続部15の第1の当接面15aの他の変形例を示す図である。図9(a)及び図10(a)は第1の当接面15aの正面を示し、図9(b)及び図10(b)は基板側接続部15の断面を示している。
図9(a)及び(b)に示すように、変形例の第1の当接面15aは、円形且つ断面湾曲型の凹状の中央領域17及びその外周枠状領域18を有し得る。また、図10(a)及び(b)に示すように、他の変形例の第1の当接面15aは、矩形且つ最深部の断面がくの字型の凹状の中央領域17及びその外周枠状領域18を有し得る。なお、それぞれにおいて主面15bは平面状に構成されている。これらのように構成しても、上述したように荷重及び超音波振動のエネルギーを中央領域17に集中させて溶接することができるので、接続信頼性を高めることができる。
また、第1の実施形態においては、基板側接続部15は、その第1の当接面15a側に中央領域17及び外周枠状領域18が設けられ且つ主面15bが平面状の矩形凹状に形成されていたが、第1の当接面15a側の中央領域17を外周枠状領域18よりも厚く形成することで矩形凸状に形成するようにしても良い。この場合においても、上記と同様の作用効果を奏することが可能である。
[第2の実施形態]
図11は、本発明の第2の実施形態に係るパワー半導体モジュール1の外部導出端子部10の負極端子12を示す外観斜視図である。また、図12は、パワー半導体モジュール1の製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。なお、図12は図11の基板側接続部15AにおけるB−B‘線断面部分を含んだ溶接前の状態を示しており、配線パターンの図示は省略している。図11及び図12を含む以降の説明においては、第1の実施形態と同一の構成要素に関しては同一の参照符号を付しているので、以下では重複する説明は省略する。
図11に示すように、第2の実施形態においては、外部導出端子部10の端子の一例として挙げられた負極端子12の基板側接続部15Aが、平面状の第1の当接面15aと、中央領域17がその外周枠状領域18よりも薄くなるように形成された主面15bとを備えて構成されている。この点において、第1の当接面15a及び主面15bの構成が上下反対となる第1の実施形態の基板側接続部15とは相違している。
図12に示すように、第1の当接面15a側にはメッキ層22が形成され、主面15b側の中央領域17はホーン80の先端面82よりも大きな面積で形成されている。このように構成された基板側接続部15Aを用いても、ホーン80による超音波溶接の際に、第1の当接面15a側の端部への集中荷重を無くしつつ、主面15bの中央領域17にホーン80の先端面82を確実に当接して、この中央領域17に集中的に荷重を掛け超音波振動のエネルギーを集中させて溶接を行うことができる。これにより、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第3の実施形態]
図13は、本発明の第3の実施形態に係るパワー半導体モジュール1の製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。図13は図12と同様に溶接前の状態を配線パターンの図示を省略して示している。図13に示すように、第3の実施形態においては、ホーン80の先端形状が、凸状に突出した突出部80aを有するように形成されている。この突出部80aの先端にホーン80の先端面82が設けられている。この点において、ホーン80の先端形状が平面状の先端面82であった第1及び第2の実施形態とは相違している。
このように構成されたホーン80を用いれば、超音波溶接の際に、主面15b側の中央領域17の範囲内において、突出部80aの先端面82が中心辺りに当接するため、より集中的に荷重及び超音波振動のエネルギーを掛けて溶接を行うことができる。これにより、第1の当接面15a側の端部への集中荷重を無くし、基板割れや破損、欠けなどをより効果的に防止することができ、接続信頼性を高めることができる。
[第4の実施形態]
図14は、本発明の第4の実施形態に係るパワー半導体モジュール1の外部導出端子部10の負極端子12を示す外観斜視図である。また、図15は、パワー半導体モジュール1の製造工程における超音波溶接工程を示す断面図である。なお、図15は図14の基板側接続部15BにおけるC−C‘線断面部分を含んだ溶接前の状態を示しており、配線パターンの図示は省略している。図14及び図15を含む以降の説明においては、上述した実施形態と同一の構成要素については同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図14に示すように、第4の実施形態においては、外部導出端子部10の端子の一例として挙げられた負極端子12の基板側接続部15Bが、平面状の第1の当接面15aと、中央領域17がその外周枠状領域18よりも厚くなるように形成された主面15bとを備えて構成されている。この点において、中央領域17がその外周枠状領域18よりも薄くなるように形成された第2及び第3の実施形態の基板側接続部15Aとは相違している。なお、超音波溶接機のホーン80は、第3の実施形態と同様のものが用いられる。
図15に示すように、第1の当接面15a側にはメッキ層22が形成され、主面15b側の中央領域17はホーン80の突出部80aの先端面82よりも小さな面積で形成されている。このように構成された基板側接続部15Bを用いても、ホーン80による超音波溶接の際に、中央領域17に集中的に荷重及び超音波振動のエネルギーを掛けて溶接を行い、第1の当接面15a側の端部への集中荷重を防ぐことができる。これにより、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 パワー半導体モジュール
2 外囲樹脂ケース
3 ベース基板
4 配線パターン
10 外部導出端子部
11 正極端子
12 負極端子
13 交流端子
14 外部接続部
14a ねじ挿通孔
15 基板側接続部
15a 当接面
16 端子本体部
17 中央領域
18 外周枠状領域
21 金属母材
22 メッキ層
23 結合層

Claims (8)

  1. 表面に配線パターンが形成された基板と、前記基板に搭載されて前記配線パターンと接続されたパワー半導体素子と、前記配線パターンと超音波溶接により接続された外部導出端子とを備えたパワー半導体モジュールであって、
    前記外部導出端子は、
    前記配線パターンと接続される基板側接続部と、外部機器と接続される外部接続部とを有し、
    前記基板側接続部は、板状部材からなり、前記配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、凹状又は凸状に形成されている
    ことを特徴とするパワー半導体モジュール。
  2. 前記基板側接続部は、その垂直断面形状が矩形凹状又は矩形凸状からなる
    ことを特徴とする請求項1記載のパワー半導体モジュール。
  3. 前記基板側接続部は、前記第1及び第2の当接面のいずれか一方が凹状からなる場合に、中央領域がその外周枠状領域よりも薄くなるよう形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のパワー半導体モジュール。
  4. 前記基板側接続部は、前記第1及び第2の当接面のいずれか一方が矩形凸状からなる場合に、中央領域がその外周枠状領域よりも厚くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載のパワー半導体モジュール。
  5. 前記基板側接続部は、少なくとも前記第1の当接面側に設けられたメッキ層を有する
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のパワー半導体モジュール。
  6. 表面に配線パターンが形成された基板と、前記基板に搭載されて前記配線パターンと接続されたパワー半導体素子と、前記配線パターンと超音波溶接により接続された外部導出端子とを備えたパワー半導体モジュールの製造方法であって、
    板状部材からなり前記配線パターンと接続される基板側接続部と、外部機器と接続される外部接続部とを有すると共に、前記基板側接続部の前記配線パターンとの第1の当接面及び超音波溶接機のホーンとの第2の当接面のいずれか一方が、中央領域がその外周枠状領域よりも薄くなる凹状又は中央領域がその外周枠状領域よりも厚くなる凸状に形成された前記外部導出端子を形成する工程と、
    前記配線パターン上に前記第1の当接面を対向配置して前記基板側接続部を超音波溶接により前記配線パターンに接続する工程とを備えた
    ことを特徴とするパワー半導体モジュールの製造方法。
  7. 前記外部導出端子を形成する工程では、少なくとも前記基板側接続部の前記第1の当接面側にメッキ層を形成する
    ことを特徴とする請求項6記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  8. 前記配線パターンに接続する工程では、凸状に形成された前記ホーンの先端面を前記基板側接続部の前記第2の当接面の中央領域に接触させ、この中央領域に荷重を掛けた状態で超音波溶接を行う
    ことを特徴とする請求項6又は7記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
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