JP2017079801A - 非発酵ビールテイスト飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、シクロデキストリン及びソーマチンからなる群より選択される1種以上のマスキング素材を含有することを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。
[2] シクロデキストリンの含有量が100〜5000ppmである、前記[1]の非発酵ビールテイスト飲料。
[3] 前記シクロデキストリンが、γ−シクロデキストリンである、前記[1]又は[2]の非発酵ビールテイスト飲料。
[4] ソーマチンの含有量が0.5〜10ppmである、前記[1]の非発酵ビールテイスト飲料。
[5] プロシアニジン類を含有する、前記[1]〜[4]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[6] 高分子糖の含有量が8g/L以上である、前記[1]〜[5]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[7] 甘味料、酸味料、カラメル、及びアルコールからなる群より選択される1種以上を含有する、前記[1]〜[6]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[8] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上となるように、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料とし、
マスキング素材としてシクロデキストリン及びソーマチンからなる群より選択される1種以上を原料とすることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
以下の実施例等において、飲料中の総ポリフェノール含有量は、次のようにして測定した。
まず、10mLのサンプルを入れた2本の25mL容の共栓付丸底試験管(ブランク用試験管及び測定用試験管)にそれぞれ8mLのCMC(カルボキシメチルセルロース)溶液を当該試験管の内壁を伝わらせながら添加した後、4回緩やかに撹拌した。次いで、測定用試験管に0.5mLのクエン酸第二鉄アンモニウム溶液(0.35gのクエン酸第二鉄アンモニウムを10mLのイオン交換水に溶解させた溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。その後、両方の試験管にそれぞれ0.5mLのアンモニア溶液(28容量%のアンモニア水とイオン交換水を1:1(容量比)で混合した溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。さらに、ブランク用試験管に6.5mLのイオン交換水を入れ、測定用試験管に6.0mLのイオン交換水を入れ、両方の試験管をそれぞれ4回緩やかに撹拌した後、10分間静置した。これらの試験管内の溶液の600nmの吸光度(A600)を測定し、得られた測定値から下記式に従い、サンプルの総ポリフェノール濃度を求めた。
[総ポリフェノール濃度(ppm)]=([測定用試験管内溶液のA600]−[ブランク用試験管内溶液のA600])×820
麦芽を用いない非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料へのポリフェノール添加の影響を調べた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノール(製品名:アップルフェノンSH、アサヒフードアンドヘルスケア社製)を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が表1に記載の量である6種類の非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料を得た。ホップは、Barth−Haas GroupのCO2 Hop Extractを用い、得られた非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料には、ホップ由来のポリフェノールが2ppm含有されていた。
麦芽を用いない非発酵アルコールビールテイスト飲料へのポリフェノール添加の影響を調べた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、0.010gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.02gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、900mLになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、液温が15℃になるまで冷却し、42gの原料用アルコールと適量の水を添加して1Lに調整した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が表2に記載の量である6種類の非発酵アルコールビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用い、得られた非発酵アルコールビールテイスト飲料には、ホップ由来のポリフェノールが6ppm含有されていた。
麦芽を用いた非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料へのポリフェノール添加の影響を調べた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、33.3gの麦糖化液(濾過後エキス分(不揮発性成分)15質量%のもの)、0.018gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が表3に記載の量である6種類の非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用い、得られた非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料には、ホップ及び麦由来のポリフェノールが30ppm含有されていた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及び表4に記載の後キレ改善剤候補素材を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである10種類の非発酵ノンアルコールビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。ネオテームは「ミラスィー200」(DSP五協フード&ケミカル社製)を、ソーマチンは「ネオサンマルクDC」(三栄源社製)を、α−シクロデキストリンは「CAVAMAX(R) W6(α)」(シクロケム社製)を、β−シクロデキストリンは「CAVAMAX(R) W7(β)」(シクロケム社製)を、γ−シクロデキストリンは「CAVAMAX(R) W8(γ)」(シクロケム社製)を、クラスターデキストリンは日本食品化工社製のものを、ニゲロオリゴ糖は「テイストオリゴ」(日本食品化工社製)を、ステビアは「レバウディオJ−100」又は「バウディオIM」(守田化学社製)を、それぞれ用いた。これらのうち、ニゲロオリゴ糖は高甘味度甘味料で現れる後味の苦味を改善する効果を有することが知られている。
γ−シクロデキストリンの含有量と後味改善効果について調べた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及びγ−シクロデキストリンを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmであり、γ−シクロデキストリン濃度が表5に記載の濃度である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを、γ−シクロデキストリンは実施例1で用いたものと同種のものを、それぞれ用いた。
ソーマチンの含有量と後味改善効果について調べた。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.5gのクエン酸ナトリウム、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及びソーマチンを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加した。次いで、清澄化のために、この1Lに調整した溶液に対して珪藻土濾過及びフィルター濾過を行った。清澄化後の溶液に対して液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmであり、ソーマチン濃度が表6に記載の濃度である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを、ソーマチンは実施例1で用いたものと同種のものを、それぞれ用いた。
Claims (8)
- ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、シクロデキストリン及びソーマチンからなる群より選択される1種以上のマスキング素材を含有することを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。
- シクロデキストリンの含有量が100〜5000ppmである、請求項1に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- 前記シクロデキストリンが、γ−シクロデキストリンである、請求項1又は2に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- ソーマチンの含有量が0.5〜10ppmである、請求項1に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- プロシアニジン類を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- 高分子糖の含有量が8g/L以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- 甘味料、酸味料、カラメル、及びアルコールからなる群より選択される1種以上を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- ポリフェノールの総含有量が100ppm以上となるように、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料とし、
マスキング素材としてシクロデキストリン及びソーマチンからなる群より選択される1種以上を原料とすることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
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