JP2017076231A - 作業車 - Google Patents

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土居 義典
Yoshinori Doi
義典 土居
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Abstract

【課題】送信機を使用して作業車を遠隔操作する場合、常に送信機の操作をしなくても走行可能にすることを課題とする。【解決手段】GPSによる機体の地点情報として目標の終了ポイントの入力により設定した経路に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機700を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機700で作業車を遠隔操作するときは、前記設定した経路から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車とする。また、送信機700に少なくとも前進スイッチと走行を停止させる中立スイッチを設け、前進スイッチを短押し操作すると、目標の終了ポイントに向かい設定した経路に沿って自動走行する構成としたことを特徴とする作業車とする。【選択図】図22

Description

この発明は作業車に関し、特に農業機械であるトラクタに関する。
送信機(リモコン)を用いて作業車を遠隔操作する技術がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)。
特開平3−11403号公報 特開平1−196606号公報 特開2008−182913号公報
前述の公知技術は、送信機を使用して作業車(トラクタ)を遠隔操作する構成のみであり、目標地点に向かって自動走行する技術との関連性はない。即ち、送信機を使用して常にトラクタを遠隔操作しなくてはならない。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、GPSによる機体の地点情報として目標の終了ポイントの入力により設定した経路に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記設定した経路から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車としたものである。
請求項2に記載の発明では、前記送信機(700)に少なくとも前進スイッチ(703)と走行を停止させる中立スイッチ(709)を設け、前進スイッチ(703)を短押し操作すると、前記目標の終了ポイントに向かい前記設定した経路に沿って自動走行する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の作業車としたものである。
請求項3に記載の発明では、進行状況表示部(102)と、
GPSによる機体の地点情報として開始ポイントと終了ポイントの入力により直線の基準経路(MS)を設定する手段と、
前記基準経路(MS)の開始ポイント(A)を設定する基準測定開始スイッチ手段(103e)と、
前記基準経路(MS)の終了ポイント(B)を設定する基準測定終了スイッチ手段(103f)を備え、
前記基準経路(MS)に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記基準経路(MS)から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車としたものである。
請求項4に記載の発明では、進行状況表示部(102)と、
GPSによる機体の地点情報として開始ポイントと終了ポイントの入力により直線の基準経路(MS)を設定する手段と、
該基準経路(MS)と平行に目標経路(MLn,MRn…)を設定する手段と、
前記基準経路(MS)の開始ポイント(A,An…)を設定する基準測定開始スイッチ手段(103e)と、
前記基準経路(MS)の終了ポイント(B,Bn…)を設定する基準測定終了スイッチ手段(103f)を備え、
前記基準経路(MS)に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記基準経路(MS)から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車としたものである。
請求項5に記載の発明では、前記送信機(700)に少なくとも前進スイッチ(703)と走行を停止させる中立スイッチ(709)を設け、前進スイッチ(703)を短押し操作すると、前記終了ポイントに向かい前記基準経路(MS)に沿って自動走行する構成としたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の作業車としたものである。
請求項6に記載の発明では、前記送信機(700)の電源を入り状態にすると、作業車の状態を変更しない別の周波数の電波を常に発信するように構成し、作業車が自動走行中において、作業車側で前記別の周波数を受信できない場合は、作業車の走行を停止するように構成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の作業車としたものである。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、送信機(700)を使用して作業車を終了ポイントに正確に誘導できる。
請求項2記載の発明においては、送信機(700)の前進スイッチ(703)を短押し操作すると、目標の終了ポイントに向かい設定した経路に沿って自動走行できる。送信機(700)を使用して前進と停止を繰り返しながら、作業車を終了ポイントに正確に誘導できる。
請求項3記載の発明においては、送信機(700)を使用して作業車を開始ポイント(A)から終了ポイント(B)まで、基準経路(MS)に沿って正確に誘導できる。
請求項4記載の発明においては、送信機(700)を使用して作業車を開始ポイント(A)から終了ポイント(B)まで、基準経路(MS)に沿って正確に誘導できる。さらに、終了ポイント(B)に作業車が到着すると、基準経路(MS)と平行に設定される別の基準経路に沿って同様の走行ができる。
請求項5記載の発明においては、送信機(700)の前進スイッチ(703)を短押し操作すると、終了ポイント(B)に向かい基準経路(MS)に沿って自動走行できる。送信機(700)を使用して前進と停止を繰り返しながら、作業車を終了ポイント(B)に正確に誘導できる。
請求項6記載の発明においては、前記送信機(700)の電源を入り状態にすると、作業車の状態を変更しない別の周波数の電波を常に発信するように構成し、作業車が自動走行中において、作業車側で別の周波数を受信できない場合は、作業車の走行を停止するように構成したので、電波が届かない状態で作業車が制御不能になるのを防止できる。
トラクタの側面図 ステアリングハンドル付近の平面図 右操作部パネルの平面図 操作部のシート周辺の斜視図 トラクタで使用する情報通信の使用様態を示す図 トラクタのコントローラ構成図 (A)携帯端末のマスター画面、(B)トラクタ選択画面、(C)メニュー表示画面 選択画面表示出力処理を示すフローチャート 走行アシスト画面表示一例 作業機設定画面一例 走行アシスト制御を示すフローチャート 基準測定点設定制御を示すフローチャート (A)(B)開始ポイント設定例を示す概要説明図 (A)(B)(C)終了ポイント設定例を示す概要説明図 走行アシスト誘導制御を示すフローチャート 走行アシスト誘導状態を示す表示画面一例 (A)(B)(C)アシスト矢印表示を示す概要説明図 他の走行アシスト誘導状態を示す表示画面一例 旋回時経路選択制御を示すフローチャート 送信機の平面図 トラクタの斜視図 送信機とトラクタ側のブロック図 送信機によるトラクタ制御のフローチャート
本発明の実施形態に係るトラクタにつき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
なお、後述する各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの説明順序・表現等によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
以下の説明では、前後方向とは、トラクタ1の前後方向である。さらに言えば、前後方向とは、このトラクタ1が直進する際の進行方向であり、進行方向前方側を前後方向前側、後方側を前後方向後側という。トラクタ1の進行方向とは、トラクタ1の直進時において、トラクタ1のシート12からステアリングハンドル10に向かう方向であり、ステアリングハンドル10側が前側、シート12が後側となる。また、車幅方向とは、当該前後方向に対して水平に直交する方向である。ここでは、前後方向前側を視た状態で右側を車幅方向右側、前後方向前側を視た状態で左側を車幅方向左側という。さらに、鉛直方向とは、前後方向と車幅方向とに直交する方向である。これら前後方向、車幅方向及び鉛直方向は、互いに直交する。
図1は、農業用機械であるトラクタ1の側面図を示している。図2はステアリングハンドル10周辺の平面図を示し、図3はシート12の右側方の右操作部パネル16Rの平面図を示している。図4はシート12周辺の斜視図を示している。
トラクタ1は、機体の前後部に左右の前輪2、2と左右の後輪3、3を備え、機体の前部に搭載され、ボンネット5で覆われたエンジン6の回転動力をトランスミッションケース7内の変速装置によって適宜減速して、前記左右前輪2、2と左右後輪3、3に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン8内のハンドルポスト9にはステアリングハンドル10が支持され、その後方にはシート12が設けられている。ステアリングハンドル10の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー11が設けられている。この前後進レバー11を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。また、前後進レバー11は電気モータで動くように構成してもよい。この場合、少し前後進レバー11を操作すると、あとは自動でレバーが動く構成である。また、前後進レバー11とコンビネーションスイッチ(ウインカと前照)を一体とすることで、ステアリングハンドル10を握ったままで前後進の切り替えとウインカ作動を可能にできる。
また、ハンドルポスト9を挟んで前後進レバー11の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー13が設けられ、またステップフロア14の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル15と、左右の後輪3、3にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル17L、17Rが設けられている。この左右のブレーキペダル17L、17Rの上方に駐車ブレーキレバー18を設けている。
ステップフロア14の左コーナー部にはクラッチペダル19が設けられている構成である。また、図1と図3に示すように、ハンドルポスト9の上部には、メータパネル20を設けている。また、ハンドルポスト9の上部であって、ステアリングハンドル10の右側には、エンジン6を始動するスターターキースイッチ21を設けている。前記ハンドルポスト9右側の上部には、2輪駆動と4輪駆動を切り替える2駆4駆切替ダイヤル25を設けている。
また、副変速レバー22は前記右操作部パネル16Rの前部に設けられており、超低速、低速、中速、高速の4段変速を選択できる構成としている。この副変速レバー22の上部に主変速ボタン(増速ボタン)23と主変速ボタン(減速ボタン)24を設けている。前記増減速ボタン23、24の操作で8段変速が可能な構成としている。増減速ボタン23、24は、機体が走行しながら操作しても変速でき、機体が停車した状態で操作しても変速できる構成としている。前記副変速レバー22にはクラッチボタン22aが設けられており、このクラッチボタン22aを押した状態で副変速レバー22を操作すると、機体が走行しながら副変速の変速ができる構成としている。
前記副変速レバー22の後側には作業機26を昇降する作業機昇降レバー27が設けられており、この作業機昇降レバー27の右側には、PTO軸28の駆動を入り切りするPTO入切スイッチ29が設けられている。図1に示すように、作業機26はトラクタ本機の後部に装着するものであり、圃場を耕すロータリや肥料を散布する施肥機などがある。図1に示す作業機26はロータリ耕耘装置である。駆動しない作業機としてはプラウなどがある。
前記PTO入切スイッチ29は、押して右に回すとPTO軸28が回転し、再び押すと自動的に左に回転してPTO軸28の回転が停止する構成である。PTO入切スイッチ29の後側には外部油圧取り出しレバー30が設けられている。図4に示すように、シート12の左側であって、シート支持フロア14aには前記PTO軸28の回転数を切り替えるPTO軸変速レバー31が設けられている。これにより、PTO軸変速レバー31は他の複数のレバーと別の場所に配置されているので、誤操作を防止できる。このPTO軸変速レバー31は、PTO軸28周辺の機体外部に配置してもよい。
上記トラクタで使用する情報通信端末の使用態様を図5に示す。
トラクタはGPSアンテナを内蔵した情報通信端末90を車両に搭載しており、該情報通信端末90により、基地局91と無線通信が可能であり、該基地局91はトラクタの製造メーカなどが担当するサーバー管理者と通信可能である。
さらにサーバー管理者はトラクタのユーザ、トラクタの製造メーカの営業所等にある端末と通信可能な構成である。
トラクタ内には車両の基礎情報として車両管理情報、車両運転情報、作業機基礎運転情報があり、これらは前記情報管理端末90に情報収集される構成である。ここで情報通信端末90にはGPSアンテナ又はモジュール、通信アンテナ又はモジュール、G(加速度)センサ、メモリー、電池などが配置されている。なお、前記車両管理情報の中には、例えば機種、型式、号機などの車両特定番号、車アワメータ情報である稼働時間、GPSが提供する位置情報が含まれ、前記車両運転情報の中には、例えばエンジンオイル圧力、エンジン冷却水温、瞬間燃費、燃料残量、3P位置情報、走行変速位置、車両車速情報、PTO回転数、エンジン回転数などがあり、前記作業機基礎運転情報の中には、例えば機種、型式、号機などの車両特定番号、作業機がロータリ耕耘装置である場合の耕耘幅情報・耕深情報など、作業機が薬液散布装置である場合の農薬散布量(単位面積当たりの散布量)・農薬タンク残量・散布幅情報・収穫量情報などがある。
そして、前記情報管理端末90は、上記トラクタから入手する情報を収集してデータの分析・加工を行い、当該情報としては、車両運転情報、稼働時間の収集、燃費の収集、故障情報などの車両情報、作業機毎の稼働情報、作業機消費財(例えば、使用する肥料など)情報、作業運転経路情報、作業機毎の車速情報などの農業機械特有情報がある。また前記データの分析・加工により、メンテナンス時期案内、燃費を節約するためのエコノミーな運転推奨案内など情報を提供することができる。前記メンテナンス時期案内は、故障修理の迅速対応、消耗部品時期案内などであり、前記燃費を節約するためのエコノミーな運転推奨案内は、圃場毎の土壌情報等の提供である。
図6に本実施例のトラクタの車内LANシステムと、情報管理端末90及び外部装置としての携帯端末92のシステムの構成図を示す。
即ち、トラクタの制御装置100にはエンジンECU93、作業機昇降系ECU94、走行系ECU95があり、互いにCAN2(Controller Area Network)で接続している。またトラクタは携帯端末92と情報通信端末90と外部通信ユニット96を備えており、情報通信端末90に対して近距離無線通信手段(例えばBlue tooth(登録商標))を介して携帯端末92に通信可能に構成している。また、情報通信端末90にはハードディスク97が接続している。携帯端末92は、タブレットPC、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどが用いられ、後述の走行アシスト制御に関するプログラムを備え、画面による表示と共に当該制御を司る。
また、タッチパネル操作部を有する携帯端末92と前記情報通信端末90と外部通信ユニット96は互いにCAN1で接続している。またCAN1は作業機昇降系ECU94を介してトラクタ各制御系に接続され、更に外部接続カプラを介して作業機ECU98と接続しており、作業機ECU98Aは作業機がロータリ耕耘装置26の例を示す。作業機ECU98Bは、薬剤散布作業機の一例を示し、ブーム伸縮位置、ブーム角度、薬液の液圧、液流量、液残量などの入力により液圧調整、ノズル切換え、ブーム伸縮、ブーム開閉などを行う電磁ソレノイドを作動できる構成になっている。なお、作業機を薬剤散布装置(図示せず)に交換すると、作業機ECU98Bへの接続となる。
次に、携帯端末92の構成例について説明する。図7に示すように、該携帯端末92には、表示画面に選択された機種及び型式における各種データ等の表記とともにタッチ式各種スイッチ群表示に切り替わるよう構成されている。そして、その表示一例を図8のフローチャートに従い説明する。
まず該携帯端末92の図外電源スイッチをONすると共にトラクタ本機の電源スイッチ(キースイッチ)をONする(ステップ101〜ステップ103)。すると携帯端末92は利用機械例えば、トラクタ、田植機又はコンバイン等の機種及び夫々の型式区分を選択できるマスター画面A(図7(A))が表示され、例えばトラクタを選択すると、当該選択されたトラクタの前記車両管理情報等が表示される表示画面Bに切り替わり(同図(B))、「作業実績」、「燃料使用量・燃費」、「走行距離・作業時間」、「作業分析」、「エラー情報」及び「走行アシスト」の各スイッチ101a〜101fを表示したメニュー表示画面C(同図(C))に移行する(ステップ104〜105)。
ついで、「走行アシスト」スイッチ101fが押された場合について説明する。
「走行アシスト」スイッチ101fが押されると、走行アシスト画面J(図9)に切り替わる。この走行アシスト画面Jには、基本画面J1と詳細画面J2があり、選択スイッチ106A,106Bの操作によって任意に切替できる。基本画面J1は、進行状況表示部102と、該表示部102の左右一側部に配置したタッチスイッチ群表示部103と、該表示部102の上部に配置された操舵表示部104と、状態等表示部105を備えて、機体の進行に合わせて進行状況表示部102のトラクタ画像が進路に沿って相対的に移動する様子を表示できる構成としている(同図(A))。一方、詳細画面J2において、基本画面J1と異なる点は、タッチスイッチ群の内容・機能が相違する点である。
まず、基本画面J1の、タッチスイッチ群103a〜103dのうち、「アシスト開始」スイッチ103aをタッチ操作すると、機体の作業データ入力を開始し、例えばトラクタ機体各部の稼動状況が各種センサ値を介して入力されるほか、進行状況表示部102にトラクタ移動に伴う作業跡(以下、作業軌跡)がリアルタイムに表示されるように構成している。このとき、ダイアログ確認の表示、例えば「圃場作業開始いたしますか?」の表示がなされ、「はい」の選択によって正式にスイッチ103a操作が受け付けられる。「アシスト終了」スイッチ103bをタッチ操作すると、上記稼動状況の入力を中断しあるいは作業軌跡の表示が停止処理される。このとき、ダイアログ確認の表示、例えば「圃場作業終了いたしますか?」の表示がなされ、「はい」の選択によって正式にスイッチ103b操作が受け付けられる。
そして「設定」スイッチ103cを選択してタッチ操作すると、「走行アシストモード選択」及び「作業機設定」のいずれかを指定する画面(図示せず)に切り替わり、「走行アシストモード選択」側を指定すると、「直線モード」と「曲線モード」の表記画面(図示せず)に切り替わり、いずれかを選択してタッチ操作する。なお本実施例は「直線モード」選択の場合に関する。また「作業機設定」側を指定すると、作業機例えばロータリ耕耘装置18の作業幅Wや隣接作業における重なりしろYを入力設定できる。例えば指定の数字入力部N1,N2に数値入力する構成である(図10)。
上記直線モードにおける基準直線経路を作成するティーチングを行い、次いでこの基準直線経路に基づき隣接作業目標直線経路を設定する構成を説明する。隣接作業のうち往復行程共に目標直線経路に沿って作業する際の機体のずれや進行方向を指示支援する構成である。
図11のフローチャートに基づき、走行アシスト制御について説明する。携帯管理端末のスイッチをONすると、通信状態となり、GPS情報および機体各部情報を受信可能となる(ステップ201〜ステップ204)。ここで、前期基本画面J1を呼び出し(ステップ205)、「設定」スイッチ103cをタッチ操作する(ステップ206)。設定の対象として、「直進モード」及び「作業幅W」を設定し(ステップ207,208)する。その作業の開始にあたり「アシスト開始」スイッチ103aをタッチ操作する(ステップ209)。ついで、走行アシスト画面Jを詳細画面J2に切り替えておく(ステップ210)。これら事前準備を行った後、例えばロータリ耕耘作業を行うと、作業軌跡表示が作業進行とともに表示される(ステップ211,212)。
「基準測定開始」スイッチ103eをタッチ操作すると開始ポイントAの位置が算出され記憶される(ステップ213,214)。その後所定距離移動した後「基準測定終了」スイッチ103fをタッチ操作すると、終了ポイントBが算出される(ステップ215,216)。これら開始ポイントAと終了ポイントBを結ぶ線分によって基準経路MSが設定され、進行状況表示部102には色xで表示される(ステップ217)。
ついで作業幅wを呼び出し、基準経路MSに左右側に平行する線分を引きこれを目標経路MLn,MRn…としそのライン色を基準経路MSのライン色xと異なる色yで表示する(ステップ218,219)。
このように基準経路MSから目標経路MLn,MRn…を演算した後、後述する「走行アシスト」誘導制御を行う(ステップ220)。その際に作業データ検出及び記憶を行いデータ蓄積しておく(ステップ221)。作業を終了する場合には、基本画面J1に再度切替え、「アシスト終了」スイッチ103bをONする(ステップ222〜ステップ224)。
図12〜図14のフローチャート及び概要説明図に基づき、基準測定開始点すなわち開始ポイントA、及び基準測定終了点すなわち終了ポイントBを設定する手順について詳細に説明する。このとき予め走行アシスト画面Jは基本画面J1から詳細画面J2に切り替えておく。
携帯端末92の電源をONし、トラクタの情報通信端末90からGPS情報を受信可能の通信中とする(ステップ301)。そして機体を圃場内に移動し作業開始地点が至ると「アシスト開始」スイッチ103aをタッチ操作してONにし(ステップ302)、進行状況表示部102や操舵表示部104もONする(ステップ303)。この選択した地点から進行状況表示部102には作業軌跡Tが機体移動とともに表示される。次いでオペレータにおいて開始ポイントAに相応しいと判断した時点で「基準測定開始」スイッチ103eをタッチ操作し(ステップ304)、最初のタッチ操作であるかが判定されると開始ポイントAとして設定される(ステップ305,306)。ステップ305で2回目以降と判定された場合、すなわち制御部に最初のポイントAの座標が記憶されていることなどを条件に、新たにポイントAとして入力された場合には詳細画面J2にダイアログ確認の表示、例えば「強制的に基準測定を開始いたしますか?」の表示がなされ(ステップ307)、このダイアログ確認で「はい」の入力を受け付けた場合にのみ新たにポイントA,A…が記憶される。「基準測定開始」スイッチ103eの操作をn回繰り返すと開始ポイントAは開始ポイントAnに更新されることとなる(ステップ308)。なお前回以前の記憶された開始ポイントAn−1の記憶は消去される(図13中(A))。また旋回後であっても、「基準測定開始」スイッチ103eをタッチ操作し、ダイアログ確認を行うことによって開始ポイントA,Anを更新できる(図13中(B))。
また、上記図13中に記載のように、「基準測定開始」スイッチ103eの機能を「アシスト開始」スイッチ103aに具備させてある。したがってこの構成の場合には、前記ステップ302時点で開始ポイントAを同時に設定できるため、失念によるポイント取り直しを少なくできる。また、当該「アシスト開始」時の開始ポイントAを消去したい場合には、上記のとおり適宜の場所で「基準測定開始」スイッチ103eのタッチ操作を行えばよい。
図12のフローチャートの説明に戻り、オペレータは終了ポイントBに相応しいと判断した時点で「基準測定終了」スイッチ103fをタッチ操作する(ステップ309)。最初のタッチ操作であるかが判定され、かつ開始ポイントAまたはAnとの距離があらかじめ設定した所定量D未満でないとき、つまり開始ポイントAまたはAnとの距離Dが所定以上(例えば10m)であることの確認がなされ終了ポイントBsが設定される(ステップ310,311,312,313)。ステップ312で開始ポイントAまたはAnとの距離があらかじめ設定した所定量D未満のときは、詳細画面J2にダイアログ確認の表示、例えば「基準線終了を現在地に設定しなおしますか?」の表示がなされ(ステップ314)、このダイアログ確認で「はい」の入力を受け付けた場合にのみ新たにポイントBが記憶される(ステップ313)。また、ステップ310で、2回目以上であると判断され、かつ「アシスト開始」スイッチ103eをONの後これまでに旋回判定をされていないことを条件に終了ポイントは終了ポイントBから終了ポイントBnに更新される(ステップ315,316)(図14中(A))。
上記ステップ311で直進状態でないとき、すなわちステアリングハンドル操作がなされたときには、以下のように終了ポイントが設定される。旋回判定がなされたにもかかわらず終了ポイントBの設定が未だなされていない場合(ステップ317)、旋回点、すなわち直線状態から旋回開始に至る地点を終了ポイントBtにみなす処理を行う(ステップ318)(図14中(B))。さらに、ステップ317で旋回判定が得られない迂回運転のような場合、まずは迂回開始点、すなわち直線目標からやや外れた経路を辿る変化点を終了ポイントBkとして一旦記憶し(ステップ319)、迂回進行後「基準測定終了」スイッチ103fをタッチ操作すると、ダイアログ確認の表示がなされ(ステップ320,321)、このダイアログ確認で「はい」の入力を受け付けた場合にのみステップ322の終了ポイントBcに置き換える(ステップ322)(図14中(C))。このようにして設定した開始ポイントA又はAのいずれか一と終了ポイントB,B,Bt,Bc間の線分を基準経路MSとして設定でき(ステップ323)、目標経路MLn,MRn…を設定するものである(ステップ324)。なお、開始ポイントA,Aは旋回判定の前後を問わず常時修正可能であるが、終了ポイントB,B等は旋回完了の後は変更を受け付けない構成としている。
上記のように、直線モードにおける基準経路の開始ポイントA,Aのいずれか一を「基準測定開始」スイッチ103eのタッチ操作によって任意に設定でき、一方終了ポイントB,B,Bk,Bcにおいても「基準測定終了」スイッチ103fのタッチ操作によって任意に設定でき、圃場作業の途中から走行アシスト状態とすることができる。このため、変形圃場であっても、「基準測定開始」スイッチ103eと「基準測定」スイッチ103fの操作によって適正に基準経路MSを設定でき、以後は作業幅wに応じて複数の目標経路MLn,MRn…を設定できて便利である。特に終了ポイントBkの設定について、旋回判定を行った場合には、旋回点をもって終了ポイントBkとみなすので基準経路MS設定を失念する恐れがなく、また植生する果樹等を迂回して終了ポイントBcを設定することができるので便利である。
次に図15のフローチャートに基づき、走行アシスト誘導制御について説明する。
実施例による走行アシスト画面Jの前記操舵表示部104の表示形態が2種類に構成されていて、このうち標準誘導画面表示では操舵表示部104がランプ表示104aに構成され、この操舵表示部104をタッチ操作でランプ表示に代わり矢印表示の詳細誘導画面表示に切り替わる構成である。携帯端末92の電源をONし、トラクタの情報通信端末90からGPS情報を受信可能の通信中とする(ステップ401)。標準誘導画面が表示され(ステップ402)、「アシスト開始」スイッチ103aをON、基準経路MSが設定されると(ステップ403,404)、進行状況表示部102には、前記したように、色xの基準経路MSと色yの目標経路MLn,MRn…が平行に表示され、基準経路MS上近傍にトラクタ画像Trが画面上に進行方向を向けて表示されている(ステップ405)。現在位置Pと基準経路MSとのずれ量εがGPSからの情報によって算出される(ステップ408)。
ここで、前記操舵表示部102をタッチ操作すると、操舵表示部102は、標準誘導画面表示としてのランプ表示状態から詳細誘導画面表示としての矢印表示に切り替わる(ステップ409〜411)。
すなわち、前記詳細誘導画面表示では、トラクタ機体の進行方向を図16において上側に設定され、機体進行とともに画面中のトラクタ画像Tr(又は広幅矢印)は、背景画面が下方にスクロールして、トラクタ画像Trの現在地点が進行方向表示部102の略中央やや下方となるように設定してある。そして、詳細誘導画面表示状態の操舵表示部104にはアシスト矢印Vを表示し、該矢印Vの方向は、機体の進行に合わせて進行状況表示部102のトラクタ画像Trが進路に沿って移動する様子を表示できる構成としている。そして中央の十字ポイントKから左右方向に隔てて表示できる構成としている。即ち、機体が基準経路MSに対して外れた距離Eの大小が中央十字ポイントKからの左右方向の隔たり量(偏移量)εによって目視判定できるように表示し、アシスト矢印V方向は目標直線や目標経路に対する機体の指向方向を表示している。このように、操舵表示部104のアシスト矢印V表示によって、オペレータは基準となる目標直線や目標経路からの機体のずれ量やステアリングハンドル24の切り方向を容易に把握できる(ステップ412)。
次に機体の直進状態か否かが判定される(ステップ413)。直進状態であると判定されると、機体進行方向線Stを演算する(ステップ414)。ステップ414の演算とともに、基準経路MSに対する機体進行方向線Stのなす角度θを算出し、トラクタ画像Trが上向く状態となるように進行状況表示部102を回転表示させる(ステップ415〜417)。
なお、上記角度θは、具体的にはGPS情報による経緯度位置情報に基づいて、機体進行方向線Stの方位角と基準経路MSの方位角との差から算出している。なお基準経路MSの方位角は進行方向に沿う方向にあらかじめ決定するものとする。
操舵表示部104におけるアシスト矢印Vに展開し(ステップ418)、そしてアシスト走行を行うが、例えば左右傾斜度を適宜演算して中央十字ポイントKに向けてゆるい角度のときはステアリングハンドル10の操舵量を少なく方向修正を促し、きつい角度のときはステアリングハンドル10の操舵量を大きく方向修正を行わせるよう表示させることができる(ステップ419)。なお、簡易的な表示としては、前記ずれ量E乃至隔たり量εに応じてその傾きを変更する形態としてもよい。図17に示すように、機体が基準経路MS路に対し外れた距離Eの大小によってその距離Eが大きいときは(ε=ε3)、傾きを大きくし(θ=θ3)、距離が小となるに従い(ε=ε2→ε=ε1)、傾きが緩くなるように設定する(θ=θ2→θ=θ1)。この場合、矢印Vの指向する方向は中央十字ポイントKを通る中心線に向かわせることにより、オペレータは単に目標経路から隔たっていることを視認できるのみならず、修正に必要なステアリングハンドル10の操舵回転量の大小を把握できる。
以後「アシスト終了」スイッチ103dをONにして走行アシスト状態を終了する(ステップ420,421)。
前記のフローチャートにおけるステップ409でNOの判定が行われると、操舵表示部102はランプ表示を維持継続しており、機体の直進状態を確認の上、ずれ量εに見合うランプ表示を行い、方向修正を促すことができる(ステップ422〜424)。すなわち図18の実施一例では、左右に複数並べて設ける操舵表示ランプ110,110…は、中央1個が緑色110gで、その隣2個が橙色110o、残りは赤色110rのランプ色となっている。前記ずれ量Eの大小に伴って該当のランプが点灯するが、実施例では常時隣接の3個のランプ110,110…を点灯させることによって簡易に把握できるようにしている。
したがって、左右変位の赤色110rのランプ110,110…が点灯するときは、中央1個の緑色110g,および隣接2個の橙色が点灯する状態になるよう、オペレータは、ステアリングハンドル10を左・右操舵し、方向修正するものである。
前記図16,18において、現在の作業軌跡Tを表示しながら進行するが、異なる着色によって作業回数を把握できるように構成している。例えば図16において、1回目の作業、2回目の作業、3回目の作業を重ねていくにつれ段々とその着色表記が濃くなるように設定している。
次に、旋回時の目標経路選択制御について説明する(図19)。
携帯端末92の電源をONし、トラクタの情報通信端末90からGPS情報を受信可能の通信中とする(ステップ501)。進行状況表示部102,操舵表示部104は表示状態となり(ステップ502)、基準経路MSに沿ってトラクタをアシスト走行する(ステップ503)。圃場端部に至るとステアリングハンドル10を操舵操作して旋回に入り、ステアリングハンドル10の回転を検出できるセンサ(図示せず)からの出力に基づいて「操舵操作」有りを検出すると、次いで前輪切角センサ(図示せず)からの出力値を判定して切角が所定値(例えば40度)以上のときは旋回と判定し、以下のときは方向修正と判定する(ステップ505〜507)。ここで旋回と判定された場合には、それまでの基準経路MSから離れて隣接の目標経路MLn,MRnのうち、最も機体が接近している経路を選択して新基準経路MS´として置換する(ステップ508)。このとき、新基準経路MS´は目標経路の色yから色xに置換される。
ついで、「旋回完了」の判定(後述)がなされると、上記新基準経路MS´によるアシスト走行となり、すなわち、新基準経路MS´の色xに沿ってトラクタ画像Trを走行移動させることとなる(ステップ509〜511)。さらに「アシスト終了」スイッチ103dのON操作によってアシスト走行を終了する(ステップ512,513)。
なお、複数にわたって演算表示されている目標経路MLn,MRnのうち、トラクタの現在位置Pを刻々GPS情報に基づいて演算しながら、現在位置Pに一番近い目標経路となったものを選択して色yから色xに置換するように設定しており、隣接作業であっても一列おきに作業する形態をとっても常に目標経路から基準経路に置換でき、あわせてその表示色を置換するものであるから、アシスト走行を行うに便利である。
前記の「旋回完了」判定について、例えば次のように構成する。機体直進中であるか否かを判定する機体直進中判定手段、進行方向線Stが目標経路MLn,MRnに対して所定角度以下に収まっているか否かを判定する旋回方位確認手段を構成し、これらが同時に直進中であること及び旋回方位内であることの条件が整うことで「旋回完了」判定を行う。
このうち機体直進中判定手段は、例えば次のように構成される。管理端末90の制御部はGPSによる位置情報を刻々入力し、現在位置Pの座標位置データを入力している。qポイント前(例えば3ポイント前)の座標位置データと、rポイント前(例えば10ポイント前)の座標位置データを入力し、現在位置Pとのベクトルを演算し、これらのなす角度の余弦(cos)がcosσ(σは微小角とし、例えば1°など)より大の場合には「移動直進判定」とする。この「移動直進判定」を元に、当該機体のステアリングハンドル24の操舵に伴う切れ角の特性を補正する。例えば「移動直進判定」中の切れ角センサ(図示せず)の値を対比記録し、直進状態の切れ角センサ値を任意に設定できる。また、旋回方位確認手段は、GPSによる軌跡データより現在の進行方向を知り、GPSのvポイント前から現在位置Pまでの差で方位角を演算し方位を決定する構成である。
前記図15のフローチャートに関して、ステップ415〜417にて詳述した進行状況表示部102の回転は、基準経路MSに対する機体進行方向線Stのなす角度θを算出し、トラクタ画像Trが上向く状態となるように進行状況表示部102を回転表示させるが、トラクタ画像Trのボンネット先端部を中心に進行状況表示部102を回転させる画像設定とすることにより、基準経路MSとのずれを修正するに際して、トラクタ画像Trの先端部が基準経路MSに沿うようにステアリング操作を行えばよい。現実には農業用トラクタの旋回時の中心は左右後輪の中間部乃至その近傍にあり、これを仮想のトラクタ画像Tr及びその環境に置き換えようとすると画像形態によっては目視可能な表現ができない場合がある。つまり着色画像に中心点を表記することは視認性を損ない、的確な操縦操作に寄与でき難いこととなるが、上記のようにトラクタ画像など進行物体を現す画像の先頭乃至先端部分を回転中心におくことにより容易に仮想化画像を現実に対応させることができる。
前述したように、オペレータは、ステアリングハンドル10を左・右操舵して方向修正する構成を説明したが、自動で方向修正するように構成してもよい。ずれ量Eは計算により求められているので、このずれ量Eと反対方向、即ち、ずれ量Eを無くする側に自動的に操舵させる構成とする。このずれ量Eを無くする側に修正中においては、ずれ量Eを常時計算で求めながらフィードバックすることで、正規の経路に戻ることができる。自動走行の選択は、図9の画面のスイッチ群表示部103に追加する構成とする。
具体的には、ステアリングハンドル10の回転軸にステアリングハンドルモータ600(図6参照)を設け、このステアリングハンドルモータ600を制御するように構成する。また、ステアリングモータ600を制御せずに、前輪2を操舵する操舵シリンダに送油する操舵シリンダソレノイド601に通電して、前輪2を操舵するように構成してもよい。この場合は、ステアリングハンドル10は回転しない。また、前輪2の操舵角を検出する操舵角センサ602が設けられており、自動で操作されているかを確認する構成としている。
また、旋回も自動で旋回させる構成としてもよい。基準経路MSに対して隣接する目標経路MLn,MRnは計算で求められており、しかも基準経路MSの開始ポイントA、終了ポイントBを設定できるため、旋回ポイントを終了ポイントBとすることで、この終了ポイントBに機体が来ることで、ステアリングハンドルモータ600や操舵シリンダソレノイド601を制御することで、自動的に旋回可能となる。旋回後は隣接する目標経路ML1又はMR1に機体中心を合わせる構成とする。旋回方向については、左右交互に旋回して作業走行を行うが、一番最初に旋回する方向については、作業毎に設定する必要がある。この最初の旋回方向の設定については、図9の画面のスイッチ群表示部103で自動走行を選択すると、自動走行を選択する部分の表示のみ表示が切り換わり、右旋回と左旋回の表示がされ、いずれか一方を選択する構成としている。
このような自動走行中においては、基本的には機体にオペレータが乗り込んでシート12に着座することが望ましい。不具合などにより直ちに機体の暴走を停止させることができるためである。しかしながら、道交法が適用されない圃場内においては無人走行が可能なため、無人走行を有益に利用することも重要である。例えば、無人で走行させながら雑草の処理などの他の作業を行って作業効率を高めたい場合がある。
そこで、無人で走行させる場合には、オペレータに送信機700を所持させて送信機700で機体を遠隔操作できるように構成する。図20には送信機700の外観図を示している。符号701は電源スイッチで、その左隣は電源モニターランプ702であり、電源が入りになると緑色のランプが点灯する。
電源モニターランプ702の下方には機体を前進させる前進スイッチ703(F表示)を設け、その右隣に後進スイッチ704(R表示)を設けている。前進スイッチ703と後進スイッチ704の間には、機体を一時停止させる中立スイッチ709を設けている。中立スイッチ709を押すと、トランスミッションケース内の前後進クラッチ(油圧多板クラッチ)の接続を切る構成としている。
前記前進スイッチ703と後進スイッチ704を横方向に並べて配置したので、枕地走行など、前進と後進を繰り返す走行時に指先をずらして操作できるので、操作性が向上して速やかな前後進走行が可能となる。
前進スイッチ703の下方には作業機26を上昇させる作業機上昇スイッチ705(UP表示)を設け、右隣に作業機26を下降させる作業機下降スイッチ706(DOWN表示)を設けている。作業機上昇スイッチ705と作業機下降スイッチ706の間には、作業機26の駆動させるPTO軸の回転を入り切りするPTO軸回転停止スイッチ710を設けている。このPTO軸回転停止スイッチ710を押す毎に、PTO軸が回転したり停止したりする。
このように、作業機26の昇降に関する複数のスイッチを横方向に並べて配置したので、操作性が向上して誤操作を防止できる。
作業機上昇スイッチ705の下方には緊急停止スイッチ707(STOP表示)を設け、右隣にホーンスイッチ708を設けている。ホーンスイッチ708については、ラッパのマーク等でもよい。
このホーンスイッチ708においては、本機の制御や送信機700の操作に関係なく独立して機能する構成としている。これにより、安全喚起を行うことができる。特に、周辺に複数台のトラクタが走行していたり、他の作業機が稼働している場合に、オペレータ自身が操作しているトラクタの位置を確認できる。
前記緊急停止スイッチ707を押すと、エンジンが停止する構成としているが、電源も切りとなるように構成してもよい。また、記緊急停止スイッチ707の機能として、走行のみの停止やPTO軸のみの停止などの機能に限定してもよい。
基本的には、緊急停止スイッチを操作する(押す)と走行を停止し、作業機26が昇降動作中は昇降動作を停止し、PTO軸の回転を停止させる構成とする。これにより、安全な遠隔操作運転が可能となる。
自動走行としては、先ずオペレータが機体に乗り込んで前述のように自動走行を選択(この段階では走行しない)した後、オペレータは送信機700を所持して機外へ移動する。送信機700の電源を入りとして送信機700を使用可能にする。前進スイッチ703をワンプッシュすると、前後進クラッチの前進側が入りとなり、前進走行で自動運転を開始する。前進走行で基準経路MSに沿って走行し、旋回も自動で旋回する。この前進走行時にロータリ耕うん作業機26を下降させて耕うん作業を行っている場合は、旋回動作に入る(所定値以上の操舵角検出)ことでロータリ耕うん作業機26を自動的に上昇させてPTO軸の駆動も停止させる構成としている。そして、旋回動作が終了(操舵角が略直進状態に戻る)すると、ロータリ耕うん作業機26を自動的に下降させてPTO軸の駆動を開始させる構成としている。旋回終了後の自動下降については、実施させないように構成してもよい。この場合は、前記作業機下降スイッチ706を操作して下降させる。
このように、旋回時に自動的にロータリ耕うん作業機26を昇降させる場合は、右操作部パネル16Rに設けている旋回時作業機自動昇降スイッチ(図示せず)を入り状態とする。この旋回時作業機自動昇降スイッチを入り状態としていない場合は、前記作業機上昇スイッチ705と作業機下降スイッチ706を操作してロータリ耕うん作業機26を手動で昇降させる。
後進スイッチ704をワンプッシュすると、後進走行で自動運転を開始する。後進走行で基準経路MSに沿って走行し、旋回も自動で旋回する。後進の場合は、過去に走行した経路を元に戻る走行を行う。後進走行の場合、作業は行わないので、ロータリ耕うん作業機26は下降させない。前記旋回時作業機自動昇降スイッチを入り状態としていても、ロータリ耕うん作業機26は上昇位置を保持する。
オペレータが機体に乗り込んだ状態で自動走行中において、機内で前記送信機700を操作すると、送信機700の操作を優先させる構成としている。また、オペレータが機体に乗り込んだ状態で、他人が機外から送信機700を操作した場合の優先関係については、送信機700の操作を優先してもよいし、送信機700の操作を無視するように構成してもよい。また、前記優先関係については、オペレータが決定できるように構成してもよい。
前記送信機700からの電波を受信する受信機(アンテナと一体)800については、シート12の後方のキャビンの壁面に取り付けている(図4、図21参照)が、電波が受信できる環境であればどこでもよい。例えば、ハンドルポスト9の上部に設けるように構成してもよい。これにより、送信機700からの受信状態が良好となる。
前述した送信機700と受信機800とトラクタ側の制御装置100のブロック図を図22に示している。また、前述した送信機700の操作のフローチャートを図23に示している。
また、情報管理端末(図5参照)90にはGPSアンテナを含んでいるが、このGPSアンテナ801をキャビン8の上部に設置する構成としている(図21参照)。これにより、GPS衛星からの受信状態が良好となる。
前述した携帯端末92は、キャビン8の右側の支柱8aに対して取付部材を介して着脱自在に構成している(図21参照)が、シート12の着座してオペレータが見やすい場所であればどこでもよい。
前記送信機700の電源スイッチ701を操作(押す操作)して電源を入り状態にすると、送信機700に設けているスイッチ群の操作時に発信される周波数とは別の周波数を常に発信する構成としている。そして、この別の周波数をトラクタ側の受信機800が受信しなくなると、トラクタの走行を停止させたり、エンジンを停止させる構成とする。前記緊急停止スイッチ707を操作(押す操作)した場合と同じ制御を行わせるようにする。即ち、トラクタ側の走行系ECU95、作業機ECU98A、エンジンECU93等は、緊急停止スイッチ707が操作されたときの状況の制御を行う構成としている。
これにより、送信機700からの電波が届かない状態で機体が制御不能になるのを防止できる。
A 開始ポイント
An 開始ポイント
B 終了ポイント
Bn 終了ポイント
MS 基準経路
MLn 基準経路と平行の目標経路
MRn 基準経路と平行の目標経路
102 進行状況表示部
103e 基準測定開始スイッチ手段
103f 基準測定終了スイッチ手段
700 送信機
703 前進スイッチ
709 中立スイッチ

Claims (6)

  1. GPSによる機体の地点情報として目標の終了ポイントの入力により設定した経路に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記設定した経路から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車。
  2. 前記送信機(700)に少なくとも前進スイッチ(703)と走行を停止させる中立スイッチ(709)を設け、前進スイッチ(703)を短押し操作すると、前記目標の終了ポイントに向かい前記設定した経路に沿って自動走行する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の作業車。
  3. 進行状況表示部(102)と、
    GPSによる機体の地点情報として開始ポイントと終了ポイントの入力により直線の基準経路(MS)を設定する手段と、
    前記基準経路(MS)の開始ポイント(A)を設定する基準測定開始スイッチ手段(103e)と、
    前記基準経路(MS)の終了ポイント(B)を設定する基準測定終了スイッチ手段(103f)を備え、
    前記基準経路(MS)に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記基準経路(MS)から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車。
  4. 進行状況表示部(102)と、
    GPSによる機体の地点情報として開始ポイントと終了ポイントの入力により直線の基準経路(MS)を設定する手段と、
    該基準経路(MS)と平行に目標経路(MLn,MRn…)を設定する手段と、
    前記基準経路(MS)の開始ポイント(A,An…)を設定する基準測定開始スイッチ手段(103e)と、
    前記基準経路(MS)の終了ポイント(B,Bn…)を設定する基準測定終了スイッチ手段(103f)を備え、
    前記基準経路(MS)に沿って自動走行が可能な作業車において、送信機(700)を用いて作業車の状態を遠隔操作可能に構成し、送信機(700)で作業車を遠隔操作するときは、前記基準経路(MS)から作業車の走行が外れないように構成したことを特徴とする作業車。
  5. 前記送信機(700)に少なくとも前進スイッチ(703)と走行を停止させる中立スイッチ(709)を設け、前進スイッチ(703)を短押し操作すると、前記終了ポイントに向かい前記基準経路(MS)に沿って自動走行する構成としたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の作業車。
  6. 前記送信機(700)の電源を入り状態にすると、作業車の状態を変更しない別の周波数の電波を常に発信するように構成し、作業車が自動走行中において、作業車側で前記別の周波数を受信できない場合は、作業車の走行を停止するように構成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の作業車。
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