JP2017067097A - 管締結構造及び管締め付け具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弾性変形可能な管体に差し込まれるニップルC1と、ニップルとの間に管体を挟んで径方向へ変形可能に設けられて管体を締め付ける緊締バンド1と、緊締バンドに設けられる弾性変形用の操作部2と、ニップルに対し軸方向へ係合するように設けられて緊締バンドを軸方向へ位置決めする抜け止め部3と、緊締バンドから管体の外表面に向けて突出状に設けられる係止部4と、を備える。
【選択図】図1
Description
特許文献1は、層内にポリエステル等の繊維補強層を有するホースの端部に対し、筒状部材が挿入された状態で、これらの外側にクリップを嵌装することで、クリップがバネ弾性圧力によりホースの端部を筒状部材に沿って緊締している。
また、パイプの一端部上に嵌合されるホースを外周から縮径して締め付けるクリップに、ホースを外周から締め付けることが可能な円形締付部と、円形締付部の軸方向端部から軸方向に延びて周方向に延びるL字状のフックが一体的に設けられ、パイプに設けられるフレアナットには、L字状の切欠が設けられ、L字状のフックをL字状の切欠に軸方向へ挿入してから周方向へ回転することにより、互いに軸方向へ移動不能に係合させたホース締結構造がある(例えば、特許文献2参照)。
この補強管の中には、埋め込まれた螺旋状の補強線材により、外表面の一部が螺旋状に突出して、螺旋状凸部と螺旋状凹部を波状に露出するように形成した螺旋凹凸管がある。
しかし乍ら、このような螺旋凹凸管を特許文献1や特許文献2に記載のクリップにより筒状部材やパイプに対し径方向へ緊締しても、クリップの内周面が螺旋状凸部の先端に対し部分的に接触するだけで、これら両者間の摩擦抵抗が外表面が平滑な管体よりも遥かに小さい。このため、螺旋凹凸管の内部を通る流体の圧力が上昇したり、筒状部材やパイプに対して螺旋凹凸管がその抜け方向へ引っ張られたりすると、クリップの内周面から螺旋凹凸管が滑り移動して抜け易く、耐圧性能の低下や流体漏れの原因となるという問題があった。
また、このような課題を達成するために本発明に係る管締め付け具は、弾性変形可能な管体に差し込まれるニップルに対し、軸方向へ移動不能に取り付けられる管締め付け具であって、前記ニップルとの間に前記管体を挟んで径方向へ変形可能に設けられて前記管体を締め付ける緊締バンドと、前記緊締バンドに設けられる弾性変形用の操作部と、前記緊締バンドから前記管体の外表面に向けて突出状に設けられる係止部と、を備えることを特徴とする。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係る管締結構造Aは、弾性変形可能な管体Bの接続端部に差し込まれる継手CのニップルC1と、ニップルC1との間に管体Bを挟んで径方向へ変形可能に設けられる管締め付け具Dの緊締バンド1と、緊締バンド1に設けられる弾性変形用の操作部2と、継手CのニップルC1に対し軸方向へ係合するように設けられる抜け止め部3と、緊締バンド1から管体Bの外表面に向けて突出状に設けられる係止部4と、を主要な構成要素として備えている。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係る管締め付け具Dは、ニップルC1との間に管体Bを挟んで径方向へ変形可能に設けられる緊締バンド1と、緊締バンド1に設けられる弾性変形用の操作部2と、緊締バンド1から管体Bの外表面に向けて突出状に設けられる係止部4と、を主要な構成要素として備えている。
なお、ニップルC1に対する管体Bの差し込み方向を以下「管差込方向E」といい、管差込方向Eと逆側、すなわちニップルC1から螺旋凹凸管Bが抜ける方向を以下「管抜け方向F」という。
管体Bとしては、全体が同一材料で構成される単層構造の管や、主に径方向へ異なる材料からなる複数の層を積層した複数層構造の管などがある。
さらに、管体Bには、少なくとも接続端部のみ又は軸方向全長に亘って外表面が平坦な管と、少なくとも接続端部のみ又は軸方向全長に亘って外表面が凹凸な管などがある。
軸方向全長に亘って外表面が凹凸な管体Bの具体例としては、図1〜図3に示されるような外表面に螺旋状凸部B1及び螺旋状凹部B2を有する螺旋凹凸管B′がある。
このような螺旋凹凸管B′は、その外表面に螺旋状凸部B1及び螺旋状凹部B2を隣接して部分的に形成されるため、同じ材料で作成した外表面が平坦な管に比べ、柔軟性が向上し曲げ半径が小さくなって、狭い箇所でも折れずに配管できるという利点がある。
さらに螺旋凹凸管B′は、外表面が平らな平坦な管に比べて外表面の面積が狭くなるため、床面などに接触させながら移動させる際の抵抗が小さくなって滑り移動させ易くなり、外表面に水や油などの流体が付着しても、流体の付着量が少なくて滑り難いという利点がある。
補強線材B3の具体例としては、管体B(補強管)の構成材料よりも硬質な材料、例えばポリエステルやナイロン(登録商標)などの硬質合成樹脂製の線材、モノフィラメント(monofilament:単繊維)、マルチフィラメント(multifilament)、金属線などが用いられる。
補強線材B3の螺旋巻き形態には、管体Bの軸方向へ単数本の補強線材B3が所定ピッチで螺旋状に巻回される単条巻きや、軸方向へ離れた複数本の補強線材B3を所定ピッチで螺旋状に巻回する複条巻きなどがある。
この螺旋凹凸管B′を製造する方法の一例としては、先ず軟質合成樹脂やゴムなどの軟質材料からなる内層B4が押し出し成形され、内層B4の外周面に沿って補強線材B3を螺旋状に巻き付けている。その後に、内層B4及び補強線材B3の外側に対し、内層B4と同じ材料か又は内層B4と相溶性(親和性)に優れた材料からなる外層B5を均等肉厚で押し出し成形することで、内層B4及び補強線材B3と一体化させている。
これにより、螺旋凹凸管B′の外表面は、補強線材B3の有無により螺旋状凸部B1と螺旋状凹部B2が軸方向へ交互に形成される。螺旋凹凸管B′において後述するニップルC1と対向する内表面(内層B4の内周面)は、補強線材B3の有無により凹凸とならず、平滑に形成されている。
また、その他の例として図示しないが、一本又は三本以上の補強線材B3を螺旋状に軸方向へ等ピッチで巻き付けたり、図示例以外の構造で螺旋凹凸管B′の外表面のみに、螺旋状凸部B1及び螺旋状凹部B2を形成したり変更することも可能である。
ニップルC1は、例えば真鍮などの金属や硬質合成樹脂などの変形不能な剛性材料で、管体B(螺旋凹凸管B′)の内径と略同じ外径を有する略円筒状に形成されるか、或いは例えばステンレスなどの変形可能な剛性材料からなる板材をプレス加工やその他の成形加工することで肉厚が薄い円筒状に形成される。
継手CのニップルC1は、図1〜図3に示されるように、後述する管締め付け具Dの緊締バンド1により締め付けられた管体B(螺旋凹凸管B′)の内表面と径方向へ対向して形成される環状凹部C11と、後述する管締め付け具Dの抜け止め部3と軸方向へ係合する被係合部C2と、を有することが好ましい。
被係合部C2は、後述する管締め付け具Dの抜け止め部3が係合することで、ニップルC1に対し管締め付け具Dの緊締バンド1を軸方向へ位置決めしている。
また、ニップルC1の外周面において、後述する管締め付け具Dの緊締バンド1により締め付けられた管体B(螺旋凹凸管B′)の内表面と径方向と対向する箇所には、Oリングなどのパッキンからなる環状シール材(図示しない)を設けることも可能である。
被係合部C2の具体例として、図1〜図3に示される場合には、ニップルC1の末端外周面に径方向へ突出して環状に形成される係止鍔C21と、係止鍔C21を挟んでニップルC1と軸方向逆側(管差込方向E)に形成される係合溝C22と、を有している。
係止鍔C21は、ニップルC1の外周面に径方向へ突出して環状に形成され、後述する抜け止め部3のフック3aが軸方向へ通過可能な切欠部C23を有することが好ましい。
係合溝C22は、係止鍔C21と隣り合うように周方向へ形成され、係止鍔C21の突出量よりも深く、且つニップルC1の外周面よりも浅く設定されている。
切欠部C23は、その底面が係合溝C22の内底面の深さよりも浅く配置されるように凹状形成することが好ましい。
また、その他の例として図示しないが、切欠部C23の底面を図示例よりも更に浅くなるように凹状形成することも可能であり、切欠部C23が無くてもよい。
切欠部C23の個数は、係止鍔C21の周方向へ部分的に少なくとも一つ以上(単数又は複数)凹状に形成することが好ましい。
工具係合部C3としては、六角ナットが形成されている。
接続部C4は、別の管や別の機器などにおいて継手Cと接続する管接続口(図示しない)の内面に内ネジが刻設される場合には、これと対応する外ネジを刻設し、また前記管接続口の外面に外ネジが刻設される場合には、これと対応する内ネジを刻設している。図示例では、接続部C4として外ネジが刻設されている。
また、その他の例として図示しないが、ニップルC1と継手Cを別個に形成して、ニップルC1と継手Cを着脱自在に取り付けることも可能である。
特に、継手Cと管締め付け具Dの緊締バンド1及び後述する抜け止め部3が金属などの導電材料で形成される場合には、管体B(螺旋凹凸管B′)と継手Cの接続状態で、管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)と接触する緊締バンド1の後述する抜け止め部3が、ニップルC1の係止鍔12に接触しているため、管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)が緊締バンド1を介してニップルC1又は別の管や別の機器などと電気的に連通状態となる。
それに加えて、管体B(螺旋凹凸管B′)内を通る流体の移送で発生した静電気を除去するため、管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)に導電材料からなる導電部や最外層が設けられる場合には、流体の移送で発生した静電気を管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)から緊締バンド1を経てニップルC1側にアースすることができる。それにより、安全性に優れるという利点がある。
詳しく説明すると、管締め付け具Dは、管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部の外周を覆う帯状に形成される緊締バンド1と、緊締バンド1に一体的に形成される操作部2と、緊締バンド1からニップルC1の被係合部C2に向けて突出形成される抜け止め部3と、緊締バンド1から管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2)に向けて突出状に形成される係止部4と、を有している。
管締め付け具Dの操作部2は、使用者が緊締バンド1の周方向両端部位を相対的に周方向へ移動させるものであって、使用者の操作により緊締バンド1の内周面1aが縮径又は拡径変形するように構成されている。
操作部2による緊締バンド1の縮径時の内径は、図2(a)(b)及び図3(a)(b)に示されるように、ニップルC1が差し込まれていない初期状態における管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径と略同じか又はそれよりも若干小さくなるように設定される。図1(a)〜(c)及び図3(e)(f)に示されるように、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′)の外周を覆うように配置される接続状態では、管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径よりも小さくなるように設定されて、ニップルC1との間に管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部を径方向へ挟んで弾性的に締め付けている。
さらに、操作部2による緊締バンド1の拡径時の内径は、図2(c)(d)及び図3(c)(d)に示されるように、ニップルC1が差し込まれていない初期状態における管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径だけでなく、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径よりも大きくなるように設定される。それにより、緊締バンド1の内周面1aと、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外表面との間に隙間が生じ、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外表面に対して、管締め付け具Dの緊締バンド1が軸方向へ及び周方向へ自由に移動可能となる。
詳しく説明すると、図1〜図5に示される緊締バンド1は、バネ弾性により縮径変形するクリップバンドある。この場合には、帯状材(クリップバンド)の周方向両端部位に操作部2として一対の摘み2aを一体形成し、使用者が摘み2a同士を帯状材のバネ弾性に抗して周方向へ接近移動させることで、帯状材の内周面1aが拡径変形する。この拡径変形状態で使用者が操作部2となる摘み2aを開放すると、帯状材のバネ弾性により縮径変形して、管体B(螺旋凹凸管B′)を締め付ける。
さらに、図1〜図4に示される緊締バンド1は、帯状材(クリップバンド)の周方向一端部から一方の操作部2に亘って形成される貫通孔1bと、帯状材の周方向他端部に他方の操作部2と連続して貫通孔2b内で周方向へ移動可能に形成される可動部1cと、緊締バンド1において後述する抜け止め部3と逆側(管抜け方向F)に配置される端部1dと、帯状材の周方向中間位置に形成される係合孔1eと、を有している。
緊締バンド1の端部1dは、径方向へ管体B(螺旋凹凸管B′)を挟んでニップルC1の環状凹部C11の端縁と対向し且つ軸方向へ係合するように配置されている。係合孔1eは、その孔縁の一部が、径方向へ管体B(螺旋凹凸管B′)を挟んで環状凹部C11の端縁と対向し且つ軸方向へ係合するように配置されている。
なお、貫通孔1b,可動部1c,係合孔1d及び係合孔1eや操作部2の形状は、図示例以外の形状を変更することも可能である。係合孔1eは、図5に示されるように、無くてもよい。
また、管締め付け具Dの他の例として図示しないが、管締め付け具Dとして、特開昭61−244904号などに記載されるような、ウォームの回転で緊締バンド1が縮径変形するクランプを用いることも可能である。この場合には、バネ弾性により縮径変形するクリップバンドに代え、緊締バンド1の周方向一端部位に操作部2としてウォームを設け、このウォームを使用者がいずれかの方向へ回転操作することで、緊締バンド1の内周面1aが縮径変形され、これと逆方向へ回転操作することで、緊締バンド1の内周面1aがは拡径変形される。
抜け止め部3は、図1〜図5に示されるように、ニップルC1の係止鍔C21に沿って径方向へ延び、且つ緊締バンド1の径方向変形に伴って係止鍔C21を軸方向へ乗り越えることが可能なフック3aを有することが好ましい。
フック3aは、緊締バンド1の拡径変形によりニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′)に対する軸方向への移動に伴って、係止鍔C21を軸方向へ乗り越え、その後の緊締バンド1の縮径変形に伴って係合溝C22に入り込むように設定されている。
さらに、抜け止め部3の個数は、緊締バンド1の周方向へ部分的に少なくとも一つ以上(単数又は複数)凹状に形成することが好ましい。
図1〜図4に示される場合には、抜け止め部3を一つ形成しているが、図5に二点鎖線で示されるように、複数(二つ以上)の抜け止め部3を周方向へ等間隔毎に形成することも可能である。
また、抜け止め部3や被係合部C2として図示例以外の構造に変更することも可能である。
さらに、係止部4は、ニップルC1が差し込まれた螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に嵌入するように形成される係止爪4aを有することが好ましい。
係止爪4aは、緊締バンド1の軸方向一端から螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に向け軸方向へ延びるように突出し、少なくとも先端部4bを螺旋状凹部B2に嵌入させるように傾斜状又は屈曲状に形成される。
係止爪4aの軸方向への突出長さは、螺旋凹凸管B′における螺旋状凹部B2の軸方向へのピッチに合わせて設定される。すなわち、係止爪4aの先端部4bは、補強線材B3の螺旋巻き形態に合わせて螺旋状凹部B2と径方向へ対向するように位置調整する必要がある。
これにより、係止部4の係止爪4aを嵌入させた状態で、螺旋凹凸管B′がニップルC1に対して管抜け方向Fへ移動し始めると、係止爪4aが嵌入した螺旋状凹部B2に対し、係止爪4aの先端部4bが軸方向へ更に強く嵌入して(食い込んで)螺旋凹凸管B′を管抜け方向Fへ移動不能にしている。
さらに、係止部4(係止爪4a)は、緊締バンド1において周方向へ等間隔毎に複数配置することが好ましい。
また、係止部4(係止爪4a)は、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′)の末端部位B5と対向するように配置することが好ましい。つまり、管体B(螺旋凹凸管B′)の末端部位B5と径方向へ対向する緊締バンド1において抜け止め部3の配置側の端縁に係止部4(係止爪4a)を配置することが好ましい。
複数の係止爪4aにおける軸方向への突出長さは、それぞれの先端部4bを、螺旋状凹部B2のピッチに合わせて配置する必要があるため、異なる場合がある。
係止爪4aの個数は、図4に示されるように、周方向へ等間隔毎に三つ以上配置することも可能である。
また、その他の例として図示しないが、係止爪4aの軸方向途中から先端部4bが螺旋状凹部B2に嵌入するように屈曲させることも可能である。
図示例のように、緊締バンド1の端縁から係止爪4aの基端部4c又は基端部4cの近傍を折り曲げすることで、先端部4bを含めて係止爪4aが全体的に傾斜するように加工した場合には、係止爪4aの軸方向途中を折り曲げる加工に比べて、精度及び作業性に優れるという利点がある。
先ず、図3(a)に示される初期状態において、管締め付け具Dの緊締バンド1に管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部を挿通し、緊締バンド1が管体B(螺旋凹凸管B′)の末端部位B5から継手CのニップルC1の長さよりも管抜け方向Fに配置された後、管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部に継手CのニップルC1を挿入して差し込む。図3(a)に示される例では、継手CのニップルC1に対し管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部を管差込方向Eへ押し込んでいる。
この初期状態では、図3(b)に示されるように、管締め付け具Dの操作部2が移動操作されないため、緊締バンド1が縮径されている。この際、緊締バンド1の内径を管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径と略同じに設定した場合には、緊締バンド1の内周面1aが管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)に沿って摺動するため、管締め付け具Dのスムーズな挿入が可能となる。
また、緊締バンド1の内径が管体B(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)の外径よりも若干小さくなるように設定された場合には、管締め付け具Dの操作部2を接近移動して緊締バンド1を拡径変形させることで、緊締バンド1の内周面1a及び抜け止め部3のフック3aの内端面と管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)との間に隙間が生じるため、管締め付け具Dのスムーズな挿入が可能となる。
図示例では、緊締バンド1の内周面1aと軸方向へ略同一状に配置されるフック3aの内端面を管差込方向Eへ移動することにより、切欠部C23の底面と接触することなく軸方向へスムーズに通過し、係止鍔C21を容易に乗り越えるように構成している。
また、その他の例として図示しないが、抜け止め部3の全体又は少なくともフック3aの先端面を部分的に弾性変形させて管差込方向Eへ移動することで、フック3aの内端面が、図示例よりも浅く凹状形成した切欠部C23の底面を越えて、フック3aの先端面が係止鍔C21を軸方向へ乗り越えるように変更することも可能である。
なお、管締め付け具Dにおいて緊締バンド1や抜け止め部3の変形量が大きければ、切欠部C23を凹状形成しなくともよい。
この位置で、操作部2による緊締バンド1の拡径変形を解除すると、緊締バンド1が弾性的に縮径変形して、継手CのニップルC1との間に管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部を挟み込み締め付けている。
これと同時に、抜け止め部3のフック3aがニップルC1の係合溝C22に入り込み、係止部4が管体Bの外表面の適正箇所に食い込む(係止爪4aの先端部4bが螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に嵌入する)。
これにより、抜け止め部3のフック3aがニップルC1の係合溝C22と管抜け方向Fへ係合して移動不能になり、継手CのニップルC1に対して管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部が管締め付け具Dにより抜け止めされる。さらに、係止部4(係止爪4a)が管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2)と管抜け方向Fへ係合し、ニップルC1に対して管体B(螺旋凹凸管B′)の接続端部が管締め付け具Dにより抜け止めされる。
これによって、管体Bの内部を通る流体の圧力が上昇したり、ニップルC1に対して管体Bが管抜け方向Fへ引っ張られたりしても、ニップルC1に対し緊締バンド1が抜け止め部3で軸方向へ抜け止めされ、緊締バンド1で管体Bを緊締し続ける。
これと同時に係止部4が管体Bの外表面に食い込むことで、ニップルC1に対し管体Bが軸方向へ抜け止め保持される。
したがって、簡単な構造でありながら緊締バンド1により管体Bを抜け不能に緊締保持することができる。
その結果、クリップの内周面が螺旋状凸部の先端に対し部分的に接触するだけで両者間の摩擦抵抗が小さい従来のものに比べ、耐圧性能の低下や流体漏れを防止できて、安全性の向上が図れる。
さらに、管体Bの外表面に水や油などの流体が付着しても、管体Bの抜け強度を保持でき、耐圧性能の低下や流体漏れを確実に防止できる。
この場合には、ニップルC1に対し緊締バンド1が係止部4で軸方向へ位置決めされた状態で、緊締バンド1から係止部4の係止爪4aを螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に対して嵌入させることにより、螺旋凹凸管B′の内部を通る流体の圧力が上昇したり、ニップルC1に対して螺旋凹凸管B′が管抜け方向Fへ引っ張られたりしても、ニップルC1に対し緊締バンド1が抜け止め部3で軸方向へ抜け止めされ、緊締バンド1で螺旋凹凸管B′を緊締し続ける。これと同時に係止爪4aが螺旋状凹部B2に強く嵌入することで、ニップルC1に対し螺旋凹凸管B′が軸方向へ抜け止め保持される。
したがって、簡単な構造でありながら緊締バンド1により螺旋凹凸管B′を抜け不能に緊締保持することができる。
その結果、クリップの内周面が螺旋状凸部の先端に対し部分的に接触するだけで両者間の摩擦抵抗が小さい従来のものに比べ、耐圧性能の低下や流体漏れを防止できて、安全性の向上が図れる。
さらに、螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1に水や油などの流体が付着しても、螺旋凹凸管B′の抜け強度を保持でき、耐圧性能の低下や流体漏れを確実に防止できる。
この場合には、万一、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′)に対して緊締バンド1を偏心した状態でセットしても、緊締バンド1の周方向へ等間隔毎に複数配置した係止部4の係止爪4aがそれぞれ管体Bの外表面に食い込む(螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に嵌入する)ため、ニップルC1に対して管体B(螺旋凹凸管B′)が軸方向へ抜け止め保持される。
したがって、緊締バンド1の取り付け精度に関係なく管体B(螺旋凹凸管B′)を確実に抜け止め保持することができる。
その結果、更なる安全性の向上が図れる。
そこで、係止部4を、ニップルC1が差し込まれた管体B(螺旋凹凸管B′)の末端部位B5と対向するように配置することが好ましい。
この場合には、流体の圧力上昇による管体B(螺旋凹凸管B′)の膨出や管体B(螺旋凹凸管B′)の屈曲変形に伴って、係止部4の係止爪4aが必要以上に管体Bの外表面に食い込まない(螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2に嵌入しない)。
したがって、管体Bの外表面への無理な食い込み(螺旋凹凸管B′の螺旋状凹部B2への無理な嵌入)による管体B(螺旋凹凸管B′)の破損を防止することができる。
その結果、長期に亘って管体B(螺旋凹凸管B′)を抜け止め保持できる。
したがって、簡単な構造でありながら緊締バンド1により管体B(螺旋凹凸管B′)を抜け不能に緊締保持することができる。
その結果、クリップの内周面が螺旋状凸部の先端に対し部分的に接触するだけで両者間の摩擦抵抗が小さい従来のものに比べ、耐圧性能の低下や流体漏れを防止できて、安全性の向上が図れる。
さらに、管体Bの外表面(螺旋凹凸管B′の螺旋状凸部B1)に水や油などの流体が付着しても、管体B(螺旋凹凸管B′)の抜け強度を保持でき、耐圧性能の低下や流体漏れを確実に防止できる。
この場合には、使用者が緊締バンド1の操作部2を開放すると、バネ弾性により縮径変形して螺旋凹凸管Bを締め付ける。
したがって、緊締バンド1のバネ弾性により簡単な作業で螺旋凹凸管Bを抜け不能に緊締保持することができる。
その結果、作業性の向上が図れる。
B′ 螺旋凹凸管 B1 螺旋状凸部
B2 螺旋状凹部 B5 末端部位
C 継手 C1 ニップル
D 管締め付け具 1 緊締バンド
2 操作部 3 抜け止め部
4 係止部 4a 係止爪
Claims (5)
- 弾性変形可能な管体に差し込まれるニップルと、
前記ニップルとの間に前記管体を挟んで径方向へ変形可能に設けられて前記管体を締め付ける緊締バンドと、
前記緊締バンドに設けられる弾性変形用の操作部と、
前記ニップルに対し軸方向へ係合するように設けられて前記緊締バンドを軸方向へ位置決めする抜け止め部と、
前記緊締バンドから前記管体の外表面に向けて突出状に設けられる係止部と、を備えることを特徴とする管締結構造。 - 前記管体が、外表面に螺旋状凸部及び螺旋状凹部を有する螺旋凹凸管であり、前記係止部が、前記ニップルを差し込んだ前記螺旋凹凸管の前記螺旋状凹部に嵌入するように形成される係止爪を有することを特徴とする請求項1記載の管締結構造。
- 前記係止部を、前記緊締バンドにおいて周方向へ等間隔毎に複数配置することを特徴とする請求項1又は2記載の管締結構造。
- 前記係止部を、前記ニップルが差し込まれた前記管体の末端部位と対向するように配置することを特徴とする請求項1、2又は3記載の管締結構造。
- 弾性変形可能な管体に差し込まれるニップルに対し、軸方向へ移動不能に取り付けられる管締め付け具であって、
前記ニップルとの間に前記管体を挟んで径方向へ変形可能に設けられて前記管体を締め付ける緊締バンドと、
前記緊締バンドに設けられる弾性変形用の操作部と、
前記緊締バンドから前記管体の外表面に向けて突出状に設けられる係止部と、を備えることを特徴とする管締め付け具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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