JP2017064717A - 耐冷熱衝撃フラックス組成物、ソルダペースト組成物および電子回路基板 - Google Patents
耐冷熱衝撃フラックス組成物、ソルダペースト組成物および電子回路基板 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本実施形態のフラックス組成物は、(A)合成樹脂と、(B)活性剤と、(C)チキソ剤と、(D)溶剤とを含む。
本実施形態のフラックス組成物に用いられる合成樹脂(A)には、メタクリル酸と炭素数2以上のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂(A−1)が含まれる。
当該アクリル樹脂(A−1)の中でも、メタクリル酸と炭素数2から6のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂、更にはメタクリル酸と炭素数2のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂は、形成されるフラックス残渣(フラックス固化物)のべたつきを抑え且つ良好な亀裂抑制効果を奏することから、特に好ましく用いられる。
また当該アクリル樹脂(A−1)の配合量は、フラックス組成物全量に対して10重量%から90重量%であることが好ましい。
なお、本実施形態において、合成樹脂(A)とは天然樹脂、変性天然樹脂以外の樹脂を意味する。
本実施形態のフラックス組成物には、活性剤(B)として(B−1)臭素原子およびカルボキシル基を有する炭素数2から6の脂肪酸と(B−2)下記一般式(1)で表される化合物とを含めることが好ましい。
このような脂肪酸(B−1)としては、例えば2−ブロモプロピオン酸、2−ブロモ酪酸、2−ブロモヘキサン酸、2,3ジブロモプロピオン酸、2,3−ジブロモコハク酸等が挙げられる。これらの中でも特に1つの臭素原子を有する2−ブロモプロピオン酸、2−ブロモ酪酸、2−ブロモヘキサン酸が好ましく用いられる。またこれらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
また当該脂肪酸(B−1)の配合量は、フラックス組成物全量に対して0.1重量%から4重量%であることが好ましい。当該配合量をこの範囲とすることで、基板上のランドへの腐食性抑制とフラックス残渣の良好な絶縁抵抗性を向上させることができる。
また前記一般式(1)で表される化合物(B−2)の配合量は、フラックス組成物全量に対して0.1重量%から4重量%であることが好ましい。当該配合量をこの範囲とすることで、ソルダペーストの良好な印刷性とフラックス残渣の良好な絶縁抵抗性を向上させることができる。
前記活性剤(B)として前記脂肪酸(B−1)と前記一般式(1)で表される化合物(B−2)とその他の活性剤とを併用する場合、活性剤(B)全量の配合量はフラックス組成物全量に対して6重量%から14重量%であることが好ましい。
本実施形態のフラックス組成物に用いられるチキソ剤(C)としては、例えばヒマシ油、水素添加ヒマシ油、脂肪酸アマイド類、オキシ脂肪酸類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。またこれらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
前記チキソ剤(C)の配合量は、フラックス組成物全量に対して3重量%から15重量%であることが好ましい。
本実施形態のフラックス組成物に用いられる溶剤(D)としては、例えばイソプロピルアルコール、エタノール、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、グリコールエーテル等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。またこれらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
前記溶剤(D)の配合量は、フラックス組成物全量に対して20重量%から40重量%であることが好ましい。
本実施形態のフラックス組成物には、はんだ合金粉末の酸化を抑える目的で酸化防止剤(E)を使用することができる。このような酸化防止剤(E)としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、ポリマー型酸化防止剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも特にヒンダードフェノール系酸化剤が好ましく用いられる。またこれらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
前記酸化防止剤(E)の配合量は特に限定されないが、一般的にはフラックス組成物全量に対して0.5重量%から5重量%程度であることが好ましい。
本実施形態のフラックス組成物には、合成樹脂(A)以外の樹脂として、ロジン樹脂(F)を使用することができる。前記アクリル樹脂(A−1)とロジン樹脂(F)とを併用すると、リフロー中のはんだ合金粉末表面の酸化膜の除去をより効率よく行うことができる。
このようなロジン樹脂(F)としては、例えばトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン、およびロジンを重合化、水添化、不均一化、アクリル化、マレイン化、エステル化、およびフェノール付加反応等を行ったロジン誘導体、変性ロジン樹脂等を使用することができる。これらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
またロジン樹脂(F)としては、酸価を有するものも有さないものもいずれも使用することができるが、酸価を有するものが好ましく用いられる。
前記ロジン樹脂(F)の配合量は、フラックス組成物全量に対して20重量%以下であることが好ましい。
本実施形態のソルダペースト組成物は、上記フラックス組成物とはんだ合金粉末とを混合することにより得られる。
前記はんだ合金粉末としては、例えば錫および鉛を含む合金、錫および鉛並びに銀、ビスマスおよびインジウムの少なくとも1種を含む合金、錫および銀を含む合金、錫および銅を含む合金、錫、銀および銅を含む合金、錫およびビスマスを含む合金等を用いることができる。またこれら以外にも、例えば錫、鉛、銀、ビスマス、インジウム、銅、亜鉛、ガリウム、アンチモン、金、パラジウム、ゲルマニウム、ニッケル、クロム、アルミニウム、リン等を適宜組合せたはんだ合金粉末を使用することができる。なお、上記に挙げた元素以外であってもその組合せに使用することは可能である。
これらの中でも特に錫、銀および銅を含むはんだ合金粉末、例えば錫−鉛系はんだ合金、錫−銀系合金はんだ、錫−銀−銅系はんだ合金、錫−銀−銅−ビスマス系はんだ合金、錫−銀−銅−インジウム系はんだ合金、錫−銀−銅−ビスマス−インジウム系はんだ合金の粉末が好ましく用いられる。
前記はんだ合金粉末の配合量が65重量%未満の場合には、得られるソルダペースト組成物を用いた場合に充分なはんだ接合が形成されにくくなる傾向にある。他方はんだ合金粉末の含有量が95重量%を超える場合にはバインダとしてのフラックス組成物が足りないため、フラックス組成物とはんだ合金粉末とを混合しにくくなる傾向にある。
またこのようなフラックス残渣は、これに−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与えた後のその接着力を0.2N/mm2以上に保つことができる。
本実施形態のはんだ接合体は、上記ソルダペースト組成物を用いて形成されることが好ましい。また例えば、上記はんだ合金粉末からなるソルダボールと上記フラックス組成物とを用いて形成されてもよい。なお、はんだ接合体とは、はんだ接合部およびこれに接着するようにまたはこの近傍に形成されるフラックス残渣を指す。
このようにして作製された電子回路基板は、前記電極上にはんだ接合部が形成され、当該はんだ接合部は当該電極と電子部品とを電気的に接合する。
また前記基板上にははんだ接合部に接着するようにまたはこの近傍にフラックス残渣が付着しており、当該フラックス残渣は、前記基板および前記ソルダレジスト膜の少なくとも一方と前記電子部品との間に介在してこれらを接着している。
またこのようなはんだ接合体は、これに−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与えた場合であっても、当該冷熱衝撃試験の前と後のはんだシェア強度の低下率を50%以下に抑制することができる。
電極2およびソルダレジスト膜3は基板1上に形成されている。はんだ接合体4ははんだ接合部41とフラックス残渣42とからなり、はんだ接合部41は、電極2と外部電極6とを電気的接合するように形成されている。またフラックス残渣42は、はんだ接合部4、および電子部品5の基板1側表面とこれに対向するソルダレジスト膜3表面とに接着するよう形成されている。更にフラックス残渣42は、ソルダレジスト膜3とはんだ接合部41と端部7に接着するようにも形成されている。
なお、特に図1のようにフラックス残渣42が電子部品5の基板1側表面とこれに対向するソルダレジスト膜3の表面との隙間を埋めるように形成されている場合、フラックス残渣42およびはんだ接合部41の亀裂発生およびその進展の抑制効果を向上することができる。
その後、冷熱衝撃試験装置等を用いて前記基板に−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与えて試験基板を作製する。
その後、冷熱衝撃試験装置等を用いて前記基板に−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与えて試験基板を作製する。
冷熱衝撃試験前後のはんだシェア強度測定の条件はJIS規定C60068−2−21に準拠する。測定に用いるジグは端面が平坦で部品寸法と同等以上の幅を持つせん断ジグとする。測定にあたっては、当該せん断ジグを基板のチップ部品側面に突き当てて所定のせん断速度にて基板に平行な力を加えてその最大試験力を求め、この値をはんだシェア強度とする。この時、せん断高さは部品高さの1/4以下とし、せん断速度は5mm/分とする。
以下の成分および手順にて、アクリル樹脂(A−1)を作製した。
メタクリル酸10重量%、2−エチルヘキシルメタクリレート51重量%、ラウリルアクリレート39重量%を混合した溶液を作製した。
その後、撹拌機、流管および窒素導入管とを備えた500mlの4つ口フラスコにジエチレングリコールモノヘキシルエーテル200gを仕込み、これを110℃に加熱した。その後、上記溶液300gにアゾ系ラジカル開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(製品名:V−601、和光純薬(株)製)を0.2重量%から5重量%を加えてこれを溶解させた。
この溶液を上記4つ口フラスコに1.5時間かけて滴下し、当該4つ口フラスコ内にある成分を110℃で1時間撹拌した後に反応を終了させ、メタクリル酸と炭素数2以上のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂(A−1)を得た。なお、当該アクリル樹脂(A−1)の重量平均分子量は7,800Mw、酸価は40mgKOH/g、ガラス転移温度は−47℃であった。
表1に記載の各成分を混練し、実施例1から12、および比較例1に係る各フラックス組成物を得た。なお、特に記載のない限り、表1に記載の数値は重量%を意味するものとする。
各フラックス組成物について、フラックス残渣の接着力を測定した。その測定方法は以下の通りである。また測定した数値を表2に示す。
前記各ガラスエポキシ基板上に前記メタルマスクを用いて各フラックス組成物を印刷し、前記チップ部品を搭載した。その後、酸素濃度1,500±500ppmの窒素雰囲気下において、ピーク温度を240℃に設定したリフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各基板を加熱し、フラックス残渣にて当該各基板と前記チップ部品とを接着した。
次に、前記各5枚の基板からそれぞれ1枚を試験前基板として残し、それ以外の各基板を−40℃(30分間)〜125℃(30分間)の条件に設定した冷熱衝撃試験装置(製品名:ES−76LMS、日立アプライアンス(株)製)に入れ、上記冷熱衝撃サイクルを2,000サイクルまで、500サイクル毎に各基板を1枚ずつ取り出しつつ、上記冷熱サイクルを繰り返す環境下に曝し、各試験基板を作製した。
なお表2には、上記冷熱衝撃サイクルを2,000サイクル繰り返した後のフラックス残渣の接着力(N)および(N/mm2)を記載した。
3.2mm×1.6mmのサイズのチップ部品と、当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジストおよびチップ部品を接続する電極(1.6mm×1.0mm)とを備えたガラスエポキシ基板を各ソルダペースト組成物につき5枚と、同パターンを有する厚さ150μmのメタルマスクを用意した。
前記各ガラスエポキシ基板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペースト組成物を印刷し、前記チップ部品を搭載した。その後、酸素濃度1,500±500ppmの窒素雰囲気下において、ピーク温度を240℃に設定したリフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各基板を加熱し、はんだ接合体を有する各基板を作製した。
次に、前記各5枚の基板からそれぞれ1枚を試験前基板として残し、それ以外の各基板を−40℃(30分間)〜125℃(30分間)の条件に設定した冷熱衝撃試験装置(製品名:ES−76LMS、日立アプライアンス(株)製)に入れ、上記冷熱衝撃サイクルを2,000サイクルまで、500サイクル毎に各基板を1枚ずつ取り出しつつ、上記冷熱サイクルを繰り返す環境下に曝し、各試験基板を作製した。
そして、前記各試験前基板のシェア強度に対し、各試験基板のシェア強度の割合を百分率で示した値を強度低下率(%)として求めた。なお表2においては、上記冷熱衝撃サイクルを2,000サイクル繰り返した試験基板でのシェア強度低下率(%)を求め、以下の通り評価した。
◎:シェア強度低下率が35%以下
○:シェア強度低下率が35%を超え、40%以下
△:シェア強度低下率が40%を超え、45%以下
×:シェア強度低下率が45%超え
3.2mm×1.6mmのサイズのチップ部品と、当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジストおよびチップ部品を接続する電極(1.6mm×1.2mm)とを備えたガラスエポキシ基板を各ソルダぺースト組成物につき5枚と、同パターンを有する厚さ150μmのメタルマスクとを用意した。
前記各ガラスエポキシ基板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペースト組成物を印刷し、前記チップ部品を搭載した。その後、酸素濃度1500±500ppmの窒素雰囲気下において、リフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて以下のリフロー条件にて前記各基板をリフローし、はんだ接合体を形成した。
リフロー条件
プリヒート:170℃から190℃、110秒間、ピーク温度:245℃
200℃以上の時間は65秒間、220℃以上の時間は45秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
次に、前記各5枚の基板を−40℃(30分間)〜125℃(30分間)の条件に設定した冷熱衝撃試験装置(製品名:ES−76LMS、日立アプライアンス(株)製)に入れ、上記冷熱衝撃サイクルを3,000サイクルまで、1,000、1,500、2,000、2,500、3,000サイクルの時点で各基板を1枚ずつ取り出しつつ、上記冷熱サイクルを繰り返す環境下に曝し、各試験基板を作製した。
○:2,501から3,000サイクルの間ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生した
△:2,001から2,500サイクルの間ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生した
×:2,000サイクル未満ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生した
3.2mm×1.6mmのサイズのチップ部品と、当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジストおよびチップ部品を接続する電極(1.6mm×1.2mm)とを備えたガラスエポキシ基板と、同パターンを有する厚さ150μmのメタルマスクとを用意した。
前記各ガラスエポキシ基板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペースト組成物を印刷し、前記チップ部品を搭載した。その後、酸素濃度1500±500ppmの窒素雰囲気下において、リフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて以下のリフロー条件にて前記各基板をリフローし、各試験基板を作製した。
リフロー条件
プリヒート:170℃から190℃、110秒間、ピーク温度:245℃
200℃以上の時間は65秒間、220℃以上の時間は45秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
○:ボイドの面積率の平均値が10%以下であって、ボイド発生の抑制効果が良好
△:ボイドの面積率の平均値が10%超え15%以下であって、ボイド発生の抑制効果が十分
×:ボイドの面積率の平均値が15%超え20%以下であって、ボイド発生の抑制効果が不十分
ボイド抑制試験と同様の条件にて各試験基板を作製した。
次いで、前記各試験基板をX線透過装置(製品名:SMX−160E、(株)島津製作所製)で観察し、前記チップ部品の周辺およびその下面に発生したボール数をカウントし、以下のように評価した。
○:実装された10個のチップ部品の周辺およびその下面に発生したボール数が0個
△:実装された10個のチップ部品の周辺およびその下面に発生したボール数が0個超え5個以下
×:実装された10個のチップ部品の周辺およびその下面に発生したボール数が5個超え10個以下
各ソルダペーストについてJIS規定Z 3284(1994)に準拠し各試験基板を作製および銅板腐食試験を行い、以下のように評価した。
○:腐食なし
×:腐食あり
各ソルダペーストについてJIS規定Z 3284(1994)に準拠し各試験基板を作製し、その電極間の絶縁抵抗を85℃、85%R.H.(相対湿度)、印加電圧32V直流の条件下で測定し、以下のように評価した。
○:測定初期値が1.0×109Ω以上
△:測定初期値が1.0×108Ω以上、1.0×109Ω未満
×:測定初期値が1.0×108Ω未満
このようなフラックス組成物およびソルダペースト組成物を用いた電子回路基板は、特に高信頼性が要求されると共に寒暖の差が激しく冷熱衝撃が大きい環境下においても好適に用いることができる。
2 電極
3 ソルダレジスト膜
4 はんだ接合体
41 はんだ接合部
42 フラックス残渣
5 電子部品
6 外部電極
7 端部
100 電子回路基板
Claims (10)
- 前記メタクリル酸と炭素数2以上のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂(A−1)の配合量は、フラックス組成物全量に対して10重量%から90重量%であることを特徴とする請求項1に記載のフラックス組成物。
- 前記メタクリル酸と炭素数2以上のアルキル基を有するモノマーとを含むモノマー類を重合したアクリル樹脂(A−1)と、前記臭素原子およびカルボキシル基を有する炭素数2から6の脂肪酸(B−1)と、前記上記一般式(1)で表される化合物(B−2)との配合比は、それぞれ86:10:4から94:1:5であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフラックス組成物。
- 酸化防止剤を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のフラックス組成物。
- ロジン樹脂を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフラックス組成物。
- フラックス組成物を加熱して形成するフラックス固化物に−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与えた後の前記フラックス固化物の接着力が0.2N/mm2以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフラックス組成物。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載のフラックス組成物とはんだ合金粉末とを含むことを特徴とするソルダペースト組成物。
- 前記はんだ合金粉末は、錫および鉛を含む合金、錫および鉛並びに銀、ビスマスおよびインジウムの少なくとも1種を含む合金、錫および銀を含む合金、錫および銅を含む合金、錫、銀および銅を含む合金、錫およびビスマスを含む合金のいずれかから選定されることを特徴とする請求項7に記載のソルダペースト組成物。
- 請求項7または請求項8に記載のソルダペースト組成物を用いて形成されるはんだ接合体であって、前記はんだ接合体に−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与える前と与えた後のはんだシェア強度の低下率が50%以下であることを特徴とするはんだ接合体。
- 基板上に搭載される電子部品と、
前記基板上に形成される電極と、
前記基板上に形成されるソルダレジスト膜と、
請求項7または請求項8に記載のソルダペースト組成物を用いて形成されるフラックス残渣とはんだ接合部とからなるはんだ接合体とを有する電子回路基板であって、
前記フラックス残渣は前記基板および前記ソルダレジスト膜の少なくとも一方と前記電子部品との間に介在し、
前記はんだ接合体に−40℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験を2,000サイクル与える前と与えた後のはんだシェア強度の低下率が50%以下であることを特徴とする電子回路基板。
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