JP2020157310A - フラックス及びソルダペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱時のフラックス飛散を抑制し得るフラックス及びソルダペーストの提供。【解決手段】 アクリル樹脂と、溶剤と、活性剤と、チクソ剤と、重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を含み、前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上10質量%以下であるフラックス。【選択図】図1

Description

本発明はフラックス及びソルダペーストに関する。
電子回路基板(プリント配線板やシリコンウエハ等)上に形成されている電子回路に電子部品を接合する方法として、ソルダペーストを用いたはんだ接合方法が一般的に用いられている。そしてこのはんだ接合方法の1つとして、ソルダペーストを基板上に印刷する印刷法が挙げられる。
この印刷法では、ソルダペーストを電子回路基板上に印刷し、当該電子回路基板上の所定の位置に電子部品を搭載し、これをリフロー装置等で加熱することではんだ接合を行う。
しかしこの加熱時において、ソルダペーストに含まれるフラックスが電子回路基板上に飛散する場合があった。飛散したフラックスが例えば電子回路基板上に取り付けられたコネクタ等の電気接点に付着し、これがフラックス残渣として加熱後の電子回路実装基板上に残存する場合、これがその後の工程において導通不良等を引き起こす原因となっていた。
このような加熱時のフラックスの飛散抑制方法としては、例えば以下の方法が開示されている。
天然ロジンまたは合成ロジンにダイマー酸とジアミンの重縮合反応によって生成されるポリアミド樹脂を溶融させたフラックス(特許文献1参照)。
溶融粘度が所定範囲の樹脂成分を含み、当該樹脂成分としてロジン類の多価アルコールエステルを使用するフラックス組成物(特許文献2参照)。
所定の構造式で表されるマレオピマル酸無水物類を含み、かつ溶融粘度が所定範囲内であるロジン誘導体水素化物を含むフラックス(特許文献3参照)。
溶媒として液状ポリアルキレングリコールを使用し、当該溶媒中にベース樹脂として固体ポリアルキレングリコールを分散させて特定の会合型増粘剤で会合させ、且つアルカノールアミン及び活性剤を含むフラックス(特許文献4参照)。
所定の構造式で表される飛散防止剤を含むフラックス組成物(特許文献5参照)。
モノマー(繰り返し単位)が少なくとも10量体である高分子化合物を、フラックス重量に対し0.005〜3.0重量%添加するフラックスを配合したはんだペースト(特許文献6参照)。
特開2006−7300号公報 特開2008−302407号公報 特開2012−86269号公報 特開2017−100137号公報 特開2018−176238号公報 特開平10−109188号公報
本発明は、加熱時のフラックス飛散を抑制し得るフラックス及びソルダペーストを提供することをその目的とする。
本発明に係るフラックスは、ベース樹脂と、溶剤と、活性剤と、チクソ剤と、重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を含み、前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上10質量%以下である。
前記ベース樹脂はアクリル樹脂を含むことが好ましい。
前記アクリル樹脂の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
前記アクリル樹脂の重量平均分子量は、3,000Mw以上30,000Mw以下であることが好ましい。
本発明に係るソルダペーストは、前記フラックスとはんだ合金粉末とを含む。
本発明に係る電子回路実装基板の製造方法は、電子回路基板上の所定の位置に前記ソルダペーストを印刷する工程と、前記ソルダペーストを印刷した前記電子回路基板上の所定の位置に電子部品を載置する工程と、前記電子部品を載置した前記電子回路基板を不活性雰囲気下で所定の温度条件及び時間条件で加熱する工程とを含む。
本発明によれば、加熱時のフラックス飛散を抑制し得るフラックス及びソルダペーストを提供することができる。
実施例及び比較例の「フラックス飛散抑制確認試験」及び「フラックス残渣外観確認試験」におけるリフロー条件を表わした温度プロファイル。
本発明のフラックス及びソルダペーストの一実施形態を以下に詳述する。なお、本発明がこれらの実施形態に限定されないのはもとよりである。
(1)フラックス
本実施形態のフラックスは、ベース樹脂と、溶剤と、活性剤と、チクソ剤と、重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を含む。
<ベース樹脂>
本実施形態のフラックスには、例えばアクリル樹脂、ロジン系樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリアルキレンカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、特にアクリル樹脂が好ましく用いられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ベース樹脂の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上70質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は20質量%以上60質量%以下であり、特に好ましい配合量は30質量%以上50質量%以下である。
<アクリル樹脂>
前述の通り、前記ベース樹脂としては、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
前記ベース樹脂として前記アクリル樹脂を含む場合、本実施形態のフラックスを用いて形成するフラックス残渣への亀裂の発生を抑制することができる。
当該アクリル樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸を含むモノマーを重合することにより生成されるものであればいずれも使用することができる。また当該アクリル樹脂は、1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記アクリル樹脂の酸価は20mgKOH/gから100mgKOH/gであることが好ましい。
また前記アクリル樹脂の重量平均分子量は3,000Mwから30,000Mwであることが好ましく、また5,000Mwから15,000Mwであることがより好ましい。
前記ロジン系樹脂としては、例えばトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン;ロジンを重合化、水添化、不均一化、アクリル化、マレイン化、エステル化若しくはフェノール付加反応等を行ったロジン誘導体;これらロジンまたはロジン誘導体と不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸等)とをディールス・アルダー反応させて得られる変性ロジン樹脂等が挙げられる。これらの中でも特に水添ロジンが好ましく用いられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ロジン系樹脂の酸価は20mgKOH/gから300mgKOH/gであることが好ましい。
前記ベース樹脂として前記アクリル樹脂を含む場合、前記アクリル樹脂の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は20質量%以上50質量%以下であり、特に好ましい配合量は25質量%以上45質量%以下である。
また前記ベース樹脂として、前記アクリル樹脂と前記ロジン樹脂とを併用する場合、前記アクリル樹脂の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は20質量%以上50質量%以下であり、特に好ましい配合量は25質量%以上45質量%以下である。
またこの場合のロジン系樹脂の配合量は、フラックス全量に対して5質量%以上40質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は5質量%以上25質量%以下であり、特に好ましい配合量は5質量%以上20質量%以下である。
<溶剤>
前記溶剤としては、例えばジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,5−ペンタンジオール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、グリコールエーテル、2−エチルヘキシルジグリコール、オクタンジオール、フェニルグリコール、イソプロピルアルコール、エタノール、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等を使用することができる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記溶剤の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は20質量%以上50質量%以下であり、特に好ましい配合量は30質量%以上50質量%以下である。
<活性剤>
前記活性剤としては、例えば有機酸、有機ハロゲン化合物、有機酸塩及び有機アミン塩等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記有機酸としては、例えばモノカルボン酸、ジカルボン酸、その他の有機酸等が挙げられる。
前記モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、グリコール酸等が挙げられる。
また前記ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、ジグリコール酸等が挙げられる。
更にその他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、ピコリン酸等が挙げられる。
前記有機ハロゲン化合物としては、例えばジブロモブテンジオール、ジブロモコハク酸、5−ブロモ安息香酸、5−ブロモニコチン酸、5−ブロモフタル酸、2−ヨード安息香酸等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記活性剤の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上15質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は1質量%以上10質量%以下であり、特に好ましい配合量は1質量%以上5質量%以下である。
<チクソ剤>
前記チクソ剤としては、例えば水素添加ヒマシ油、飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミド類、オキシ脂肪酸類及びジベンジリデンソルビトール類等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
またこれらの中でも特に、脂肪酸ポリアマイド構造を有し当該脂肪酸が炭素数12から22の長鎖アルキル基を有するチクソ剤が好ましく用いられる。なお、前記長鎖アルキル基は繰り返しにより炭素−炭素結合で長鎖に繋がったものでも良い。
前記チクソ剤の配合量は、フラックス全量に対して1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は3質量%以上12質量%以下であり、特に好ましい配合量は3質量%以上8質量%以下である。
<重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体>
前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体としては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを含むモノマーを共重合させて得ることができる。このような共重合体としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコール等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
この共重合の方法は公知の方法を使用することができる。また、共重合する各モノマーのモルバランスを調整することにより、生成されるポリアルキレンオキサイド重合体の重量平均分子量を2,000Mw以上1,000,000Mw以下に調整することができる。
また、前記ポリアルキレンオキサイド重合体の重量平均分子量は、10,000Mwから500,000Mwであることがより好ましく、更に好ましいその重量平均分子量は、20,000Mwから200,000Mwである。
前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の重量平均分子量をこの範囲とすることにより、後述する本実施形態のフラックスの飛散抑制効果を更に向上させることができる。
前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
なお、前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量は、その重量平均分子量によって、上記範囲内において適宜調整し得る。
そして前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量をこの範囲とすることにより、後述する本実施形態のフラックスの飛散抑制効果を更に向上させることができる。
本実施形態のフラックスは、前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を含むことにより、高温下でも良好な粘度を保つことができる。そのため、当該フラックスを用いたソルダペーストを電子回路基板に印刷し、これを加熱する場合にあっても、ソルダペーストに含まれるフラックスの粘度を良好に保つことができるため、フラックスの飛散を抑制することができる。
また本実施形態のフラックスは、BGA(ボールグリットアレイ)部品の実装にも好適に用いることができる。即ち、例えば電子回路基板上の所定の電極部分にフラックスを塗布してBGA部品を載置し、これを加熱する場合においても、本実施形態のフラックスは、加熱時のフラックスの粘度を良好に保つことができるため、その飛散を抑制することができる。
なお上記電子回路基板の加熱を不活性雰囲気下で行う場合、通常は、はんだ接合に用いるフラックス(当該電子回路基板上に印刷されたソルダペーストに含まれるフラックス、BGA部品を実装するために電子回路基板の電極上に塗布されたフラックス等)は酸化し難く、そのため活性化し易い。従って、このような条件下ではフラックス飛散も活性雰囲気下より発生し易い虞がある。
しかし本実施形態のフラックスは、上記加熱を不活性雰囲気下で行う場合であっても、フラックス(ソルダペーストに含まれるものを含む)の粘度を一定以内に保つことができるため、フラックスの飛散を抑制することができる。
<酸化防止剤>
本実施形態のフラックスには、フラックスと混合するはんだ合金粉末や、電子部品の実装に使用するソルダボールの酸化を抑える目的で、酸化防止剤を配合することができる。
このような酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、ポリマー型酸化防止剤等が挙げられる。これらの中でも特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく用いられる。このヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えばイルガノックス245(BASFジャパン(株)製)等が挙げられる。またこれらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。
前記酸化防止剤の配合量は特に限定されないが、一般的にはフラックス全量に対して0.5質量%から10質量%程度であることが好ましい。
<添加剤>
本実施形態のフラックスには、消泡剤、防錆剤、界面活性剤、熱硬化剤及びつや消し剤等の添加剤を配合することができる。当該添加剤の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以下、特に5質量%以下であることが好ましい。
(2)ソルダペースト
本実施形態のフラックスは、例えばこれをはんだ合金粉末と混合してソルダペーストとしてはんだ接合を行ってもよく、またはんだ合金からなるソルダボールを有するBGA部品の実装時に使用することではんだ接合に用いることもできる。なお本実施形態のフラックスは、特にソルダペーストに好ましく用いられる。
前記はんだ合金粉末としては、例えば錫及び鉛を含む合金、錫及び鉛並びに銀、ビスマス及びインジウムの少なくとも1種を含む合金、錫及び銀を含む合金、錫及び銅を含む合金、錫、銀及び銅を含む合金、錫及びビスマスを含む合金等を用いることができる。またこれら以外にも、例えば錫、鉛、銀、ビスマス、インジウム、銅、亜鉛、ガリウム、アンチモン、金、パラジウム、ゲルマニウム、ニッケル、クロム、アルミニウム、リン等を適宜組合せたはんだ合金粉末を使用することができる。なお、上記に挙げた元素以外であってもその組合せに使用することは可能である。
前記ソルダペーストを作製する場合、前記はんだ合金粉末とフラックスとの配合比率は、はんだ合金粉末:フラックスの比率で65:35から95:5であることが好ましい。より好ましい配合比率は85:15から93:7であり、特に好ましい配合比率は88:12から91:9である。
更に前記はんだ合金粉末の平均粒子径は、20μmから38μm以下であることが好ましい。なお、当該平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定し得る。
本実施形態のソルダペーストは、本実施形態のフラックスを用いることにより、電子部品の電子回路基板への実装時、即ち加熱時において、ソルダペーストに含まれるフラックスの粘度を良好に保つことができるため、フラックスの飛散を抑制することができる。
(3)電子回路実装基板の製造方法
本実施形態の電子回路実装基板の製造方法は、例えば以下の工程を含む。
1)印刷工程
本工程では、電子回路及び絶縁層等が形成された電子回路基板上の所定の位置、例えば電極(ランド)上に本実施形態のソルダペーストを印刷する。印刷方法としては、例えばメタルマスクを用い、スキージによりメタルマスク開口部にソルダペーストを充填し、前記電子回路基板をメタルマスクから離すことにより当該電子回路基板側にソルダペーストを転写することにより行う方法が挙げられる。
2)電子部品の載置工程
本工程では、前記ソルダペーストを印刷した前記電子回路基板上の所定の位置に電子部品を載置する。例えば前記電極(ランド)上に電子部品のリードや下面電極が位置するように前記電子部品を載置する。
3)加熱工程
本工程では、前記電子部品を載置した前記電子回路基板を不活性雰囲気下で所定の温度条件及び時間条件で加熱する。加熱温度及び加熱時間は、使用する電子部品の種類及び用途、並びにはんだ合金粉末を構成する合金元素によって適宜調整することができる。また前記加熱は、例えばリフロー装置等を用いて行われる。
本実施形態の電子回路実装基板の製造方法においては、本実施形態のフラックスを含むソルダペーストを使用することにより、上記加熱工程時におけるフラックスの飛散を抑制することができるため、信頼性の高い電子回路実装基板を製造することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<アクリル樹脂の作製>
撹拌機、還流管、及び窒素導入管とを備えた500mlの4つ口フラスコにジエチレングリコールモノヘキシルエーテル200gを仕込み、これを110℃に加熱した。
またメタクリル酸10質量%、2−エチルヘキシルメタクリレート51質量%、ラウリルアクリレート39質量%を混合したもの300gにアゾ系ラジカル開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(製品名:V−601、和光純薬(株)製)を0.2質量%から5質量%を加えてこれを溶解させ、溶液を作製した。
次いで当該溶液を上記4つ口フラスコに1.5時間かけて滴下したものを110℃で1時間撹拌した後に反応を終了させ、実施例に用いるアクリル樹脂を得た。なお、当該アクリル樹脂の重量平均分子量は7,800Mw、酸価は40mgKOH/g、ガラス転移温度は−47℃であった。
<溶解性確認試験>
表1に記載の実施例1から7、及び比較例1から3に係る各成分を混練した。そして溶剤以外の各成分が溶剤に十分溶解し、フラックスが作製できたものを〇、溶剤以外の各成分が溶剤に溶解せず、フラックスが作製できなかったものを×とした。その結果を表2に表わす。
そして実施例1から7、並びに比較例1及び2の各フラックス11質量%と、Sn−3Ag−0.5Cuはんだ合金粉末(平均粒径20〜38μm)89質量%とを混合し、実施例1から7、並びに比較例1及び2に係る各ソルダペーストを作製した。
なお、特に記載のない限り、表1に記載の数値は質量%を意味するものとする。ただし表1において、アクリル樹脂の配合量は固形分の数値を記載した。
Figure 2020157310
※1 荒川化学工業(株) 水添酸変性ロジン
※2 共栄社化学(株)製 チクソ剤(高級脂肪酸ポリアマイド)
※3 BASFジャパン(株)製 ヒンダードフェノール系酸化防止剤
<フラックス飛散抑制確認試験>
以下の用具を用意した。
・パワートランジスタ(製品名:2SJ598ZE1AY(ルネサスエレクトロニクス(株)製)
・上記パワートランジスタを実装できるランドパターンが形成されたプリント配線板(表面処理:Cu−OSP)
・上記ランドパターンに対応するパターンを有する厚さ150μmのメタルマスク
前記プリント配線板に前記メタルマスクを用いて各ソルダペーストを印刷し、前記パワートランジスタを前記プリント配線板1枚につき12個ずつ載置した。
その後、リフロー炉(製品名:TNV30−508EM2−X、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各プリント配線板を加熱して、前記パワートランジスタが実装された各試験基板を作製した。この際のリフロー条件は図1に示す温度プロファイル条件に従い、窒素雰囲気下にて行った。
作製した前記各試験基板の前記パワートランジスタが実装された面を双眼実体顕微鏡(製品名:SKZ−2、(株)清和光学製作所製)を用いて観察し、フラックス飛散の発生数をカウントし、以下の基準に基づき評価した。その結果を表2に表わす。
◎:フラックス飛散発生数が9以下
〇:フラックス飛散発生数が10以上19以下
△:フラックス飛散発生数が20以上34以下
×:フラックス飛散発生数が35以上
<フラックス残渣外観確認試験>
上記フラックス飛散抑制確認試験にて作製した各試験基板について、当該各試験基板上に形成されたフラックス残渣の外観について双眼実体顕微鏡(製品名:SKZ−2、(株)清和光学製作所製)を用いて観察し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表2に表わす。
〇:フラックス残渣に亀裂が確認できない
△:フラックス残渣の亀裂が確認できる
<総合評価>
上記「溶解性確認試験」、「フラックス飛散抑制確認試験」及び「フラックス残渣外観確認試験」の各結果について、◎を5点、〇を3点、△を1点、×を0点とし、実施例1から7、並びに比較例1及び2のぞれぞれの総合点を以下の基準に従い評価した。その結果を表2に表わす。
◎:総合点が11点以上
〇:総合点が9点以上10点以下
△:総合点が7点以上8点以下
×:総合点が6点以下
なお、比較例3については、溶解性確認試験で溶剤以外の成分が溶剤に溶解せずフラックスを作製できなかったため、溶解性確認試験以外の試験が行えなかった。そのため、比較例3については、溶解性確認試験以外の項目は全て「−」と表示している。
Figure 2020157310
以上に示す通り、実施例に係るソルダペーストは、重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を使用することにより、高温下でも良好な粘度を保つことができる。そのため、実施例に係るソルダペーストを電子回路基板に印刷し、これを加熱した場合にあっても、フラックスの粘度を良好に保つことができるため、フラックスの飛散を抑制することができることが分かる。
また、ベース樹脂としてアクリル樹脂を含むフラックスを用いた実施例1から6に係るソルダペーストについては、これを用いて形成されるフラックス残渣の外観も良好であり、より信頼性の高い電子回路実装基板を提供し得ることが分かる。

Claims (6)

  1. ベース樹脂と、溶剤と、活性剤と、チクソ剤と、重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体を含み、
    前記重量平均分子量が2,000Mw以上1,000,000Mw以下のポリアルキレンオキサイド重合体の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上10質量%以下であるフラックス。
  2. 前記ベース樹脂はアクリル樹脂を含むフラックス。
  3. 前記アクリル樹脂の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以上60質量%以下である請求項2に記載のフラックス。
  4. 前記アクリル樹脂の重量平均分子量は、3,000Mw以上30,000Mw以下である請求項2または請求項3に記載のフラックス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフラックスと、はんだ合金粉末とを含むソルダペースト。
  6. 電子回路基板上の所定の位置に請求項5に記載のソルダペーストを印刷する工程と、
    前記ソルダペーストを印刷した前記電子回路基板上の所定の位置に電子部品を載置する工程と、
    前記電子部品を載置した前記電子回路基板を不活性雰囲気下で所定の温度条件及び時間条件で加熱する工程とを含む電子回路実装基板の製造方法。
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Citations (10)

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